リチウムイオン電池の劣化条件

【1】満充電に近いほど劣化が進む

◆残量と電池劣化のイメージ図

リチウムイオン電池は保存状態により劣化の程度が変化します。
満充電に近く、保存温度が高いほど容量劣化が大きくなります。
たとえば【充電量が30%以下で、保存温度が15℃以下】であれば、
【1年間の保存】でも【数%の容量劣化】で収まります。
一方、【満充電で45℃】で保存すると【6ヶ月】でも
場合によっては【60%程度の容量レベルにまで劣化】することもあります。
  • 上記の引用の例は「満充電で45℃を半年間」など、性能テスト用の極端な条件での話であるが、
    現実でも「真夏日に炎天下放置」等、一時的な状態であれば高温状態は起こりうるし、
    また、「満充電ほど劣化が激しい」という事を知らずに、
    ちょっと減ったらすぐ継ぎ足し充電して、常に満タンにするクセがある人は、
    知らない間にバッテリーにとって良くない使い方をしている事がある。
  • リチウム電池を長持ちさせるには、できるだけ「残量が多い状態の時間」を短く取る事にある。
    たとえ満充電にしてもすぐ使用すれば問題ない。
    しかし、満充電の状態をずっと維持するほど電池にダメージが溜まっていく。

  • また満充電と逆の、バッテリーを完全にゼロにする様な完全放電もバッテリーを傷める。
    長期間乗らない場合は、残量を50%前後にしてから保管しておくと良い。



【2】高温になるほど劣化が進む

◆温度と電池劣化のイメージ図

  • リチウムイオン電池は高温になる程、劣化が激しく進行する。
    イメージとしては、以下の様に捉えておくと保存のコツを捉え易いかも知れない。
リチウム電池は内部に高密度のエネルギーを蓄積していて、
高温になる程&残量が多い程、電池内部のエネルギーが活性化し、
電池が自分自身のエネルギーで自傷ダメージを受けやすくなる
  • 低温&残量が少ない状態で保管している間は、内部に溜まっているエネルギーの動きも少なく、
    電池自身が受ける自傷ダメージも少なくて済む。
    だが高温に熱されると、例え少ない残量でも内部のエネルギーが活性化してダメージが増える。
    更に「高温かつ満充電」という状態だと、リチウムイオン電池にとって最悪の条件となる。

  • また、充電中はかなり高温になり、これもバッテリーの劣化の大きな要因となる。
    とある一定量を充電させる場合に、やたら短すぎる継ぎ足し充電を繰り返すよりは、1度の充電で多く入れた方が、
    一定量を充電するまでのトータルの充電時間(=電池を高温に加熱する時間)は短く済む事が多い。
  • 理論上は、リチウム電池の劣化が少ない領域である「残量40%~60%」の間を維持するのが理想的なのだが、
    残量を正確に把握できない人力でそれを実現して管理するのは困難で、職人芸の域。
  • 最近は長寿命化を目指した「長生きバッテリー」の制御が登場する等、賢い制御をする様になってきたので、
    下手に人間が手動で何とかしようとするよりも、機械側の制御に任せた方が、結果的に寿命を伸ばせる傾向になってきている。
  • この為、「ある程度少なくなってから、満充電」「満充電にしたら即刻使い、満充電で長時間放置しない」が原則、
    要するに「使い切ったら満タンにしてまた使う」「ただ満タンや高温で放置は避ける」というごく普通の感覚で構わない。


【3】経年劣化で容量が減る

◆経年劣化のイメージ図…あくまでイメージ。実際にこの通りに容量が減る訳ではない。

  • 電池劣化の進行速度は使用環境により異なってくるが、概ね以下の通り。
新品時が最も性能が高く
その後は経年劣化で
毎年約10%~20%ずつ低下

  • 仮に新品時に40km走行可能な電動アシスト自転車を買った場合、
    時が経つに連れて徐々に経年劣化が進行し、2年後には約28km
    4年後には16km、…等と、航続距離が低下していく。
◆劣化による距離低下のイメージ図…あくまでイメージ。実際にこの通りになる訳ではない。




『寿命(半減期)』と『真の寿命(使用限界期)』

【1】メーカー定義の『寿命』=『容量半減』

メーカーが【寿命=交換の目安】と定義してる状態は
電池容量が【新品時の約半分】になった時のこと
使用不能の状態ではないので注意
  • メーカーの「電池の寿命」の定義は、「電池の容量が約半分(50%~60%位)に減少した時」を指す。
    つまり、メーカーが「寿命」と言ってる状態は、いわば「半減期(容量半分になるまでの期間)」の様なもので、
    使用不可能」になる訳では“ない”ので注意。容量が半減してるだけで使用自体は問題無くできる。
  • 通常「寿命」と言われると「全く機能しなくなる状態」をイメージするので間違えやすい。
    「寿命400回って書いてあるから400回充電したら途端に動かなくなるのかな」等と勘違いしないように。

【2】真の『寿命』=『使用限界』

リチウムイオン電池には【内蔵回路】があり
使用から一定期間が経過すると
強制的に使用不能になる【真の寿命】が来る
  • リチウムイオン電池は老朽化が著しく進んだ場合の発火等の事故を防ぐ為に、
    バッテリーに内蔵した回路が使用回数や使用年数等をカウントしていて、
    一定期間を過ぎると強制的に使用不可能になる仕掛け(自殺回路)が入っている。
  • 例えば「YAMAHAバッテリー互換表」には使用限界条件が下記の様に掲載されている。
◆2011年以降 長生きバッテリーの『寿命(半減期)』と『真の寿命(使用限界期)』
電池の種類 8.1Ah 6.0Ah 4.3Ah
半減期
(電池容量が約半分になる回数)
700~
900回
700~
900回
700~
900回
使用限界条件
強制使用不可になる年数)
9年 8.5年 8.5年

◆2010年以前 通常バッテリーの『寿命(半減期)』と『真の寿命(使用限界期)』
電池の種類 8.1Ah 6.0Ah 4.3Ah 2.9Ah
半減期
(電池容量が約半分になる回数)
350~
400回
350~
400回
350~
400回
800~
900回
使用限界条件
強制使用不可になる年数)
8年 6.5年 5年 5年


【3】ユーザーにとっての『寿命』とは?

「劣化して縮んだ走行距離」が
「自分が走りたい距離」よりも 短くなった時が
その人にとっての【寿命】となる
  • ユーザーにとっての「電池の寿命」の定義は、「自分が使いたい距離を下回った時」となる。
    例え電池が半減以下まで劣化しても、それが自分が普段走りたい距離を上回っていれば、
    まだそれはその人にとっての「寿命」とは言えない。

◆ユーザーによる「寿命」の違い…同じ車種でも人により「寿命」は違う。
  • 上図の様に、例え同じ容量のバッテリーでも、図のAさんとBさんでは「寿命」が違う。
  • 1日20km走りたいAさんにとっては、劣化で20km走れなくなった時が寿命なので、
    上図の車種の場合は約2年で早くもAさんにとっては「寿命」と感じられる。
  • 1日10kmしか走らないBさんにとっては、劣化で10km以下になるまでは寿命とは言えないので、
    上図の車種の場合は約4年使ってもまだBさんにとっては「寿命」ではない
  • Aさんにとってはこの車種は容量不足なので、もっと大きいバッテリーの車種を選ぶべき、となる。

  • このように、「寿命」とは相対的なものである(自殺回路による絶対的な死を除く)。
    長距離走りたい人にとっては「2年で足りなくなるから、寿命が短すぎるよコレ」という車種でも、
    短距離使用の人にとっては「何言ってるの?4年以上は使えるから寿命長いよコレ」となり、
    同じバッテリー容量の車種でも、その人の求める走行距離によって寿命は変動する。
  • 「○○回使って半減したから寿命」と回数で決まるものではない
    メーカー表記の「○○回」という回数表記に惑わされず、
    自分にとっての寿命は、1日に走りたい距離を基準にして考える事が重要となる。
  • もっとも、前述「【2】使用限界」の自殺回路で強制使用不可能になる年数を超えて使う事はできない。
    最長で8.1Ahの9年なので、自分にとってコストパフォーマンスの良い容量を選ぼう。
寿命は人によって違う
寿命は回数で考えず、距離で考えよ




バッテリーを長持ちさせる方法

【1】残量管理のコツ

【誤】満充電状態からちょっと使ったら、すぐまた満充電にしてしまう
【正】満充電状態にしたらすぐ使い、ある程度空になるまで使い切る
  • 多い間違いは、満充電状態からランプが1個消えただけでもすぐ充電器に突っ込み、常に満充電状態で保存する人。
    これだと常時「残量が100%~80%」の間をずっと維持してしまい、最も電池に良くない使い方となる。
  • ここは、満充電にしたらすぐ使う事と、1回充電したらある程度まで使い切る事を意識するとベター。
    満充電でも、すぐ使って残量を減らせば電池のダメージは少ない。
    またある程度残量を減らすまではむやみに継ぎ足し充電しない方が、残量低目の時間が増える。


【2】長寿命バッテリーの管理を利用

  • 例えばノートパソコンでは、そうした満充電と過放電を避けて中間を維持する制御をさせる事もある。
    中にはそうした機能が無いパソコンでも、「30~80%の間を越えると警告を発する」フリーソフトで、
    手動で管理(自分でACアダプタを抜く)するユーザーも居るほど。
    ※参考:充電を監視し寿命を延ばすフリーソフト「バッテリーセーバー」
  • 「満充電のまま放置」や「完全に満充電~ギリギリまで使いきる」を避ける事で寿命を伸ばせる事になる。
    だが、正確な内部状況が分からないバッテリー管理を、人間が勘と経験だけで手動で行うのは極めて難しい。
    下手に操作すると却って充電時間を無駄に増やして劣化を促進する事にもなりかねない。
  • 長寿命バッテリーの制御は、この劣化の激しい状態にある時間を最小限に抑える工夫をする。
    その為、長寿命バッテリーとは「使用不能までの回数が増える」のではなく、
    「劣化しそうな使い方でもカバーしてくれるので、気にせず継ぎ足し充電できる」と捉えると分かりやすい。


【3】温度管理のコツ

【誤】夏に直射日光の当たる炎天下に長時間置き、高温状態にしてしまう
【正】なるべく日陰に置くか、タオル等で直射日光や高温を避ける
  • 夏は電池が高温になりやすく、高温では電池の出力は上がる反面、劣化は進行しやすい状況になる。
    よって、なるべく直射日光の当たる場所への長時間駐輪は避ける。
  • やむを得ず日陰の無い炎天下に駐輪する場合は、バッテリーに白いタオルをかける等して高温状態を軽減する。
    特に黒色バッテリーは、白色バッテリーと比べて輻射熱で熱くなりやすいので注意。
  • 高温がまずいからと言って、決して冷蔵庫には入れない事。電池内部が結露して壊れるので厳禁。

【誤】冬に極端な低温下で使う。暖房やカイロの近くに置く
【正】使用前に常温の場所に暫く置く。寒冷地の冬はなるべく乗らない
  • 冬は高温による劣化の心配は無くなるが、低温になると電圧が下がり、電池性能は1~2割ほど落ちる
    気温が上がれば性能が元に戻るので、寒さによる見かけ上の容量減やパワー減はあくまで一時的な機能低下。
    高温劣化の様に一度罹患したら永続的に容量が減って戻らなくなる事はない。
  • 寒い朝に電池が冷えていた場合は、使用直前に部屋で常温まで暖めておくと良い。
    ただし暖房の真下やコタツ等で一気に温度を上げるのはNG。またカイロ等で部分的に高温にするのもNG。
    電池内のセルが均等な温度にならないので性能が出せない。最悪の場合はダメージを受ける。
  • 0度を大幅に下回る程の低温だと、航続距離が著しく減少したり、充電できなくなったりする事がある。
    バッテリー製品全般に共通の特徴だが、バッテリーは極端な低温化での使用には不向き。
    「寒冷地の冬の移動手段に使えないか?」と考える人も居るが、寒冷地では性能をフルに発揮できないので、
    実質的に「豪雪地帯での電動転車は春まで半ば稼動休止状態になる」と思っておいた方が無難。
  • それほど寒くない地域でも、冬は夏に比べ航続距離が1~2割ほど低下する。
    これはバッテリーの仕様なので我慢するしかない。暖かくなる春の訪れを待ちましょう。


【4】長期未使用時の保存のコツ

【誤】残量がカラッポや満タンの状態で長期間放置する。
【正】長期間使わない予定の時は、残量を約50%にして保存。
  • 「子供乗せ車を上の子の時に使っていたが、下の子が大きくなるまで暫く使わない予定」など、
    長期的に使わない期間が出る場合も、やはりカラッポ状態や満充電状態は避けた方が無難。
    最も劣化の少ない、残量50%の状態で冷暗所に保管する。
  • リチウム電池は自然放電が少ない方ではあるが、空に近い状態で放置すると完全放電の恐れがある。
    数ヶ月~半年以上使わず保管する場合等は時々チェックしておき、残量が減っていたら補充電を。




バッテリーの診断モード

  • リチウム電池は制御回路を内蔵しているので、劣化具合や総充電回数等を表示する診断モードがある場合が多い。
  • パナソニック製バッテリー診断方法の例
【満充電】の状態にして、バッテリーのボタンを【5秒間】押し続ける。
  • ヤマハ(ブリジストン)製バッテリー診断方法の例
残量ボタンを【20秒間】押しっぱなしにすると、今までの総充電回数表示。
更に【10秒間】程押し続けたままだと、今度はバッテリーの実容量を表示。
※上記はあくまで一例であり、診断方法は各メーカーや車種によって違うので、各社の取説等で確認。

◆例1:ヤマハ製バッテリーの診断方法の例
↓2009年ブレイス(リアルストリーム)の診断モード
http://www.katocy.com/file/41/bra09battery.pdf
↓それ以外のタイプの診断モード
http://www.katocy.com/file/41/pzjoko.pdf
↓旧型の残量表示の無いニッケル水素の診断モード
http://www.katocy.com/file/41/pznijiko.pdf


◆例2:ヤマハ製バッテリーの今まで充電した回数を調べる
【1】バッテリーの残量表示ボタンを、“20秒間”押し続ける。
【2】4つのバッテリーランプの点灯の仕方で、今迄の総充電回数が分かる。
残量ランプ表示 総充電回数
ランプ1つ遅い点滅 0回~50回
ランプ1つ点灯 51回~100回
ランプ2つ遅い点滅 101回~150回
ランプ2つ点灯 151回~200回
ランプ3つ遅い点滅 201回~250回
ランプ3つ点灯 251回~300回
ランプ4つ遅い点滅 301回~350回
ランプ4つ点灯 351回以上

◆例3:ヤマハ製バッテリーの劣化具合を調べる
【1】バッテリーの残量表示ボタンを、“30秒間”押し続ける。
【2】4つのバッテリーランプの点灯の仕方でバッテリーの実容量が分かる。
残量ランプ表示 バッテリー実容量
ランプ4つ点灯 実容量100%~75%
ランプ3つ点灯 実容量74%~50%
ランプ2つ点灯 実容量49%~25%
ランプ1つ点灯 実容量24%~0%





ニッケル水素電池の取扱い注意

ニッケル水素電池の搭載車種

現在は殆どのメーカーの車種がニッケル水素からリチウム電池に移行し、今ではごく一部の低価格モデルやマイナーなメーカーが使っているのみとなっている。
◆ニッケル水素電池搭載モデル
  • アルフィットビビ(パナソニック)
  • エネループバイクSPF(サンヨー)
  • エネループバイクSPH(サンヨー)
  • エネループバイクSPJ(サンヨー)
  • エアロアシスタント207+N(東部)
  • エアロアシスタントangee+N(東部)
  • エアロアシスタントArex+N(東部)
  • エアロアシスタントaby+N(東部)
  • イグニオ(アルペン)
  • SE(ユニバーサルトライク)


過剰放電に注意

  • ニッケル水素電池の特徴と言えば、継ぎ足し充電等で『メモリ効果』が起こる点が挙げられるが、
    その点は定期的なリフレッシュ充電等でカバーできる。それ以上に危険なのは過剰放電を起こす事。
  • 過剰放電とは、文字通りバッテリーを完全に空っぽにしてしまう事。
    こうなるとバッテリーが致命的なダメージを受けて大きく性能が低下する。
    充電してもすぐに充電完了ランプが出て殆ど充電できなくなってしまう。
  • しかも一度過剰放電を起こしたバッテリーは治癒する方法が無く、実質再起不能に近くなる事も多い。
    ニッケル水素電池に取っては不治の病に近い、何としても避けねばならない状況と言える。

  • 店頭で前年度モデルの売れ残り電動アシスト自転車のニッケル水素バッテリー等は、
    1年以上ストックされている間に過剰放電を起こして電池が死んでいる場合がある。
    「型落ち品が安かったから買ってきたけど、充電器に挿しても5分で充電が終わって、すぐ電池が切れる」と言った場合、
    ニッケル水素電池が過剰放電で死んでいる可能性がある。
  • 自転車専門店など、ニッケル水素電池について知識がある店員が管理に気をつけていれば、
    1年以上前のモデル等は時々補充電して過剰放電を防いでいてくれる可能性もある
    。しかしホームセンターや量販店の場合は特にそういった配慮無しに売られる。
    ニッケル水素電池搭載の型落ち品等を購入する場合は、
    購入前に「バッテリーがもし死んでいた場合に保証修理の対象や期間内になっているか」等をチェックを。


メモリー効果

  • ニッケル水素電池の場合は、「メモリー効果」が発生する。
    バッテリーを残り僅かな状態まで使いきってから充電しなかった場合、見かけ上の容量が低下する現象。
①容量100%の状態
★★★★★ ★★★★★

②50%だけ使いきる
★★★★★ ☆☆☆☆☆

③50%分だけ継ぎ足し充電
★★★★★ ★★★★★

④50%の所で「残量0」と認識され50%分しか使えない
↓まだ50%残っているのに、②の状態を「残量ゼロ」と記憶(メモリー)してしまっている。
★★★★★ ☆☆☆☆☆
  • 上図の様に、継ぎ足し充電した時点の残量をゼロと認識してしまい
    本当は内部に十分な容量の電力が溜まっているのに、
    継ぎ足し充電した時の残量になると「電池切れ」と認識されて使えなくなってしまう事。
    あくまで見かけ上の問題なので、物理的な劣化では無い

  • このメモリー効果を解消するには、リフレッシュ充電機能を利用して安全に解消するのが良い。
    もし手動で放電させようとして、強制的にランプ点灯させっ放しなどをした場合、
    万一手加減調整をミスして過剰放電させてしまうと取り返しが付かなくなる。
  • リチウム電池と同じく、過剰放電に近くなる程電池のダメージは大きくなるので、
    リフレッシュ機能を多用し過ぎると、電池の劣化は早くなる。

  • このメモリー効果が起こる為に、ニッケル水素電池は残量の管理が難しい。
電池劣化を抑える為に劣化の少ない40%~80%の間で使いたい
しかし、メモリー効果が起こるので見かけ容量が少なくて使いにくい
逆に継ぎ足し充電しないで毎回使い切ってると劣化が進む
メモリー効果起きても我慢して使うか、リフレッシュ充電(寿命縮む)か悩む
  • この辺りの管理の面倒さ(精神的な不便を感じる度合い)が、ニッケル水素電池が敬遠される理由でもある。
    メモリ効果と過剰放電のバランスを気にする気苦労が無くて管理の楽なリチウム電池はその点は楽。
    (リチウム電池も全く問題が無い訳でなく、高温と満充電に特に弱いという弱点はある)
  • エネループ等の低自己放電系のニッケル水素電池では、リフレッシュ等の管理は余り考えなくて良い。


残量管理時の優先順位

  • ニッケル水素電池の場合は、満タンにするとメモリー効果が起こり、
    空っぽにすると過剰放電で再起不能になると言う、板挟みの状態にある。
    結局、取扱いの注意点はリチウム電池と似た様な感じで、極端な放電や充電を避け、
    丁度良い領域を使う為に残量をこまめにチェックする
    のがコツとなる。
  • メモリー効果の方は見かけ容量が下がるだけで、リフレッシュ充電で改善も可能なので、
    どちらかと言えば過剰放電の方が重篤な事態を引き起こすのでなるべく避けたい所。
    特にニッケル水素電池は自然放電の量がリチウム電池よりも多いので、
    しばらく使わずにいた時には残量が減り易い。
  • ユーザーが過剰にメモリ効果を気にし過ぎる等で、残量が低い状態でも充電を行わないで居ると、
    その後しばらく自転車を使わない期間が続いた時に、うっかり充電を忘れたまま長期間放置して、
    完全放電させてしまい、バッテリーを駄目にしてしまうケースが稀に見られる。
  • ニッケル水素は自己放電量がリチウムより多いので、しばらく使わない時は残量を時々チェック。
    くれぐれも過剰放電に注意。


参考サイト











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最終更新:2013年11月17日 19:15