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創発トーナメント第一回戦 3

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創発トーナメント第一回戦 その3


第九戦



G住民「さて、出番か」

G住民「おう! ついに出番だぜ!」

G住民「俺達の力、見せる時!」

ザッ

G住民「クロス!」

全員「チェンジャーーーー!!!」

ピッカーーーーン

Gスレ「……ふう」

係員「G住民さん、出番です」

Gスレ「理解した!」

わーわーわー

Gスレ「かえるんだー♪ これでただのー男にー♪かえれるんだーこれでー♪」

ワァァァァァァ

Gスレ「かーえーれーるん-だー♪」


ぬらり「さて、いくとするかの」

朱の盆「お気をつけて」

ぬらり「気をつける?……フン」

ざしっ

ぬらり「たかが人間に? 何を?」

朱の盆「は…」

ぬらり「もう一度言って見ろ……このワシが、人間ふぜいに、何を!?」

バシッ!

朱の盆「うぐっ!」

ぬらり「わしは帝王じゃぞ! いったい何をおもねる事がある?」

バシッ! バシッ!

朱の盆「は、はい……もうしわけ、ありません…」

ぬらり「カカ…ココ…キキ…! そうだワシは…人間ごときに負けはせぬ……」

ぬらり「ワシは……滅びぬのだ……」


実況「第9戦目! 今度も異色のカード!」

ワァァァァァァァ!!!

実況「どちらも中々にクセのある人物! 西の方角!」

バッ

実況「G住民!」

G住民「勝ってくれーーーー隊長ーーーーッッッ!!!」
G住民「俺達の根性、見せてやってくれーーーーーッッッ!!!」
G住民「そうるぁ! k・s・k! k!s!k!」

Gスレ「おうおうおう、夢ぇみせてやんぜ」

実況「東の方角! ぬらりひょん!」

オォォォォォォォ……

妖怪エー「ぬらりひょん様 人間なんか叩きのめしてやって下さいーーーーッッッ!!」
妖怪ウッソー「バラバラになった臓物を俺らに食わしてくださいーーーーッッッ!!!」

実況「場内はサポーターで興奮状態です!」

錬金「と言うわけでね、これがドールとホムンクルスの違いさ、わかるかな~~~?」

クロ「ワカンナーイ」
シロ「お、お姉様、そろそろ試合が始まりますわ……お父様もなんか言って!」

博士「なるほど、それは興味深い」

錬金「でしょう? そうだ、飲み物頂きます?」

博士「あ、これはすいませんね」
クロ「ワーイアリガトーヘンナオジチャン」

シロ「ええぃ! このトーヘンボク!」

実況「それでは試合開始です!」

G住民   VS   ぬらりひょん


「汝住人、七重に名の無き者! されど今、我は汝が名を七たび呼ばん!!」

串子の放った串焼きがスピーカーを破壊した。しかし、降り注ぐプラスティックの破片と共に、またもや直前に脱出した黒光りが幾つにも分裂しながら降下、落下点から散開、周囲の物に手当たり次第に貼りつきながら言葉をつないだ。

「G!<哂う悪童>!!」と、蓋のないマンホールが言った。

「G!<ワードジャグラー>!!」と、塀に描かれた落書きが言った。

「G!<踊らされる死人占い師>!!」と、灯りの消えたネオンサインが言った。

「G!<殺到する狂暇人>!!」と、倒れたゴミバケツが言った。

「G!<馳せる鼻風邪>!!」と、側溝を走る鼠が言った。

「G!<ババ抜きのジョーカー>!!」と、割れたブラウン管が言った。

「G!<悪戯のアヴァタール>!!」と路面のひび割れが言った。

Gスレ「そらそらそらそら」

ズッシャァーーーーッッッ

実況「G住人、素人蹴りーーーーーーッッッ」

ぬらり「馬鹿め」

スッ

実況「なんなくかわしたーーーーーッッッ!」

ボゴッ

Gスレ「げふっ!」

実況「カウンターを喰らってG住人ダウーーーーン!」

ぬらり「…………」

Gスレ「おうっ、がはっ!」

実況「のたうつG住人を悠然とぬらりひょん見下ろすーーーーーッッッ!」

ぬらり(弱い……)

ぬらり(弱い……マジに弱い…ギャルゲの達人がセーブファイルの容量で進行具合を
  判断できるように、ひとつ手を合わせて理解した……コイツは戦闘にいたっては本当に
  素人同然だ……)

ざし

ぬらり(初戦とはいえ、このような者とあたるとは、見くびられたものよのう)

実況「ぬらりひょん、何もしない! 格が違うといわんばかりだーーーーッッッ!」

Gスレ「ぐっ、スカしてんじゃねえぞ!」

ぬらり「遅い」

ぱぁん!

実況「またまたカウンター!」

G住民「隊長ーーーーッッッ!!!」
G住民「根性みせてくれーーーーッッッ!!!」

Gスレ「ぐっ!」

実況「今度は踏みとどまったーーーーーッッッ!!!」

ぬらり「徒労だ」

ぱぁん!

Gスレ「ぐぁっ!」

G住民「隊長ーーーーッッッ!!!」

実況「ダウン! またダウーーーン! ぬらりひょん、圧倒的優勢ーーーーッッッ!」

ぬらり「つまらん、時間の無駄だ。小僧、さっさと降参しろ」

ざし

ぬらり「実力の差はお前にも理解出来てるはず」

Gスレ「へ~~~~、つまり、妖怪の頭目ともあろう方が、人間に頼みごとするわけだ」

ピク……

ぬらり「お前、何を言ってるのかわかってるのか? 別にこのまま屠ってやってもいいのだぞ?」

Gスレ「だろうな……正直、あんたに勝てる気はしねぇ……」

ぬらり「だったら―――」

Gスレ「でもな! この身が倒れようとも、心だけは前をむいて歩くつもりだぜ。
  気絶するその時まで、俺は自身を変えなかった……その満足感さえあればいい」

Gスレ「心ざしだけでも、アンタに勝つ! それが俺の意地であり、応援してくれている
  奴らに対しての、礼儀だと思っている!」

ぬらり「わからん、お前が負ける事には変わりないのだぞ? なぜ無駄な事をする?」

Gスレ「ぬらりひょんさんよ、あんたは何年生きられるんだい。何千年か?何万年か?
  それとも死なねえのか?あんたも、あのメリーて化物も相当寿命が長ぇんだろうなァ……
  それに比べたら きっとおれたち人間の一生なんて、一瞬の花火みたいなもんだ」

ぬらり(こいつ……?)

Gスレ「あんたらみてえな雲の上の連中に比べたら、おれたち人間の一生なんてどのみち一瞬だろう?
  だからこそ結果が見えてたってもがきぬいてやる! 一生懸命に生き抜いてやる!!!
  残りの人生が50年だって5年だって同じ事だっ! 一瞬・・・!だけど閃光のように・・・!
  まぶしく燃えて生き抜いてやるっ! それがおれたち人間の生き方だっ!
  よっく目に刻んどけよっ! このバッカヤローーーッ!」

ぐらり…… バタン

ぬらり「………」

実況「ダウン! ダウーーーーン! G住民ダウーーーン! ぴくりともしない!
  第9戦目、勝者は―――」

ぬらり「まて」

実況「!?」

ぬらり「試合はこの男の勝ちだ」

実況「ええ?」

朱の盆「ぬらりひょん様?」

ざわ… ざわ…

実況「ええ……と、どういう事でしょうか?」

ぬらり「わからんか、この男が倒れる直前、ワシはこの男に負けていた。気絶はしているが
  確かに、この男にワシは負けたのだ」

実況「え……、でも……」

ぬらり「この男が意識を取り戻したら伝えよ。『お前の勝ちだ』とな」

ざしざしざし……

実況「あ、あの、もし!」

ざしざしざし

朱の盆「ぬらりひょん様……」

ぬらり「朱の盆か」

朱の盆「いったい、どうなされました?」

ぬらり「朱の盆よ、わしは鬼太郎を何とかすれば、人間共はたやすいと思っていた」

朱の盆「はい」

ぬらり「だが中々どうして……、今まで上手くいかなかったわけじゃ。はっはっはっ」

朱の盆「ぬらりひょん様?」

ぬらり「座興は終わりじゃ、帰るぞ」

朱の盆「は、はい!」

実況「よくわからないが、G住民! ぬらりひょんをくだしたーーーーーーッッッ!!!
  二回戦進出ーーーーーーーッッッ!!!」

ワァァァァァァァ!!!

G住民「さすが! よくわかんねえけどさすが隊長!」
G住民「やっぱりハンパじゃねぇーーーーーッッッ!!!」
G住民「そうるぁ! k・s・k! k!s!k!s!」


第9戦目
G住民   VS   ぬらりひょん

ぬらりひょんギブアップ? により G住民 勝利


第十戦



サムライ「魔女さん、そろそろ出番ですよ」

魔女「えー。やっぱ出んの?」

サムライ「出んのって、今になってそれはないでしょう」

魔女「アンタ代わりに出てよ」

サムライ「なんでですか! ちょっと、どうしたんですか!」

魔女「ちょっとしたトーナメントだって? 完璧に騙されたぜ!」

サムライ「ジョニー・ケイジの物まねしたってだめです!」

魔女「いや、もう少しスポーツ的な物かと思ってたのに…」

サムライ「要項しっかり読まないからですよ…ほら、もっとしゃきっとして」

魔女「ぇー、……あ、そうだ! アンタに帽子被らせて……」

ゴソゴソ

魔女「私が増えたよ!」
帽子「やったね魔女ちゃん!」

サムライ「ちょっとちょっと! 何勝手に喋らせてんですか! こんなくだらない事に
  魔法つかわないでくださいよ!」

ガチャリ

係員「魔女さん、そろそろ出番でございます」

帽子「ハイハーイ、イマイクヨー」

サムライ「ちょっとーーーーーーー!!!」


ガチャリ

係員「霧崎さ―――」

鋏美「わたくしの出番ですね」

係員「あ、はい。そうです」

鋏美「ご足労、痛み入ります」

係員「そろそろ準備をお願いします」

鋏美「承知しました」

係員「鋏美さんはいつも落ち着いていますね。さすがは大和撫子といった感じですね」

鋏美「鋏なのに花というのも変ですけどね」

係員「はは……まあ、頑張ってくださいね」

鋏美「有難う御座います」


実況「本トーナメントも10戦目! この試合も注目です!」

ワーワーワー

実況「西の方角! 本大会の小兵!」

実況「霧崎鋏美!」

鋏美(全力を尽くそう……)

ワーワーワー

実況「東の方角! ミステリアスガール!」

実況「魔女さん!」

魔女「結局自分だよ!」
帽子「やったね! 魔女ちゃん!」

ワーワーワー

実況「どちらを応援するかは悩むところ!」

実況「それでは、試合開始です!」

ウォォォォオオン!!!

霧崎鋏美   VS   魔女さん


鋏美(まずは先制! 相手に―――)

ダッ!

魔女「あなたが霧崎鋏美さんね? コンニチハ」

霧崎鋏美「!?」

キュキュッッッ

実況「両者、様子見か! まずは睨み合い!」

鋏美(何、この人―――)
 「こ、こんにちは……」

魔女「聞く所によると鋏美さんは鋏の化身とか……自我あるアーティファクト、オゥグレイト」

鋏美「は、はあ……ありがとうございます」

魔女「魔力のこもったハサミで散髪とかしちゃったりするの?」

鋏美「それはシザーハンズです、わたしとちょっと違います」

魔女「じゃあシャキンシャキンやりながら人を追い回したり?」

鋏美「それはシザーマン、違います。それにわたくし、女性にございます」

魔女「こ、この鮮血のシャボンは……」

鋏美「シイィィィザアァァァァァァ!!!!」

実況「鋏美! 睨み合いから叫んだーーーーッッッ!!!」

ワーワーワー!!

アジョ中「およ?」
霧崎「珍しいな、あの娘があんな事をするとは」

サムライ(また魔女さんの悪い癖がはじまった……)

ゴゴゴゴゴゴゴ

鋏美「まったく、初めてですよ……わたくしをここまでコケにしてくれたお馬鹿さんは……」

ギリッギリィ

鋏美「ゆ、ゆるさん、許さんぞ……」

鋏美「許さんぞ貴様! 全身全霊を込めて、恨みを雪ぐ!」

ダッ

実況「鋏美! 間合いをつめたーーーーーッッッ!!!」

鋏美「軋り鋏!」

魔女「おっしいね~~、そりゃ駄目だわ」

ゴオオゥッッ!!!

鋏美「ちぃっ!!」

実況「魔女さん、むかってくる鋏美を炎を出して迎撃したーーーーッッッ!!!」

ババッ スタッ

鋏美「くっ!」

魔女「ほう、あの態勢から回避出来るとは……警戒に値するね」

鋏美「なんという火勢! これが世に聞くメラゾーマか!」

魔女「メラゾーマ? ふっふっふ……」

魔女「あっははははは!」

鋏美「何がおかしい!」

魔女「少し勘違いしている、今のはメラゾーマではない―――」

クス

魔女「HALITO(小炎)だ」

鋏美「ハリ、―――ト?」

魔女「私が全力を込めて出すときは、こう呼ばれる」

クスクス

魔女「TILTOWAIT(爆炎)、と」

鋏美「ティルト……ウェイト……」

魔女「私の魔法力は53万です。でも全力は出しませんのでご安心を」

鋏美「くっ―――」

クスクスクス

実況「鋏美! 攻めあぐねているのか、周りをまわって隙をうかがう!」

アジョ中「まずいな」
霧崎「ああ、呑まれている……」

サムライ(真面目にやれば強いのに……)

鋏美(揺れるなわたくしの心、揺れるなわたくしの心、迷いは動きを鈍らせる、
  彼の者が強いか、わたくしが勝つか、仕合とはそういうもの、何を迷う事がある?
  勝負は一瞬、わたくしの腕(かいな)が相手の喉下を撃つ! それで決まる!
  決めてみせる!)

鋏美「おおおおおおおおお!」

実況「鋏美、また吼えたーーーーーッッッ!!!」

鋏美「捲刃!」

ドギュルルルルルル!!!

実況「鋏美、自らを回転させて突撃だーーーーーーッッッ!!!」

観客「オオオーーーーーッッッ!」

アジョ中「まずいな」
霧崎「ああ」

クスリ…

魔女「愚か者よ去れ! MAPIRO MAHAMA DIROMAT!!」
  (マピロ・マハマ・ディロマト 下位古代語で『対転移』の意)

実況「魔女さんの手から閃光が迸るーーーーーーッッッ!!!」

カカッ!!!

G住民「うぉっまぶし!」

観客「………」
アジョ中「……うそ、だろ……?」
霧崎「……なに?」

実況「こ、これは……なんと! 閃光が奔った後は! なんと! 霧崎鋏美の姿が!
  居ませんーーーーッッッ!!! 跡形もなく消えうせたーーーーーーッッッ!!!」

ワアアアアアアァァァァ!!!

実況「凄い凄いーーーーッッッ!!! 魔女さん二回戦進出ーーーーーーーッッッ!!!」

魔女「魔法力が無い、カモね。そーれスノーレ~ザ~」
帽子「ゲームが違うよ!」

サムライ(やれやれ…ムラッ気さえなければなぁ…)

第10戦目
霧崎鋏美   VS   魔女さん

霧崎鋏美消失により 魔女さん 勝利


第十一戦



―――控え室

らき蓋「……そろそろか……」

らき蓋(どうしよう……そろそろ時間だ……)

らき蓋(なんで俺、参加してるんだろうな……)

らき蓋(おいィ!? 俺が弱いのは確定的に明らか、このままでは俺の寿命が
  ストレスでマッハなんだが……)

らき蓋(だいいち、この思わせぶりな顔と言動がいかんのだ。強そうだなと
  思われているうちは良かった、俺は別に強さをアッピルなどしてはいない
  俺を強いと感じてしまってるやつは本能的に長寿タイプ、それは事実。
  英語でいうとノンフィクション―――)

係員「―――さん」

らき蓋(第一、知名度が一人歩きしてるんだよな、別スレで他人装って聞いてみたら
  「誰それ?」「外人?」「歌?」こんなもんだから、らき☆蓋のレスみせとも
  「訳わからんね」「笑う坪どこ?」ほらこんなもん。大体の人はらき☆蓋なんて
  知らないし興味もなさそうだったな、ゲスト参加って聞いたからてっきり司会とか
  コメンテーターで招かれて竜とおもったら選手なんだ門名。おいやめろ馬鹿
  はやくもこの大会は終了ですね。きたないなさすが主催きたない―――)

係員「―――さん、らき☆蓋さん?」

らき蓋「……あ、はい?」

係員「そろそろお時間ですので準備お願いします」

らき蓋「もう?」

係員「はい」

らき蓋「棄権しちゃ駄目?」

係員「はははははは」

らき蓋「HAHAHAHA」

係員「らき☆蓋さんでも冗談をいう事があるんですね、みなさん出番心待ちにしていますよ
  よろしくお願いしますね」

らき蓋「HAHAHA……」


―――観客席

錬金「ほう、という事は選手の付き添いでこられた訳ですか。チッ」

博士「ええ、私の助手が出ますので付き添いですよ」
クロ「ツキソイツキソイー」
シロ「お母さまの方が強いから、当然ですわ」

錬金「ほうほう、それは頼もしい事ですな。同じ錬金術を志す者として
  頑張って欲しいですな」

博士「ええ、まったく」

錬金「どうです? 子供さんは見てますので、助手の方に激励の言葉でも
  かけられに行ってみては」

博士「え? いや、その、それがですね」

錬金「どうしたんですか?」

博士「いや、俺は参加するの反対したんですけどね。どうしても私が出るって
  聞かなくて……あんまり応援するような真似はしたくないですね。
  あくまでも、付き添いです」

錬金「はは、なるほど。でも声ぐらいはかけてあげた方がいいのでは無いですかねぇ。
  強気な事を言っても、いざとなったら不安になる。それが微妙な乙女心というものですよ」

博士「乙女心? ははは、乙女というより、アイアンメイデンですよ! いつも
  振りまわされっぱなしですよ、もう少し学士に相応しい思慮深さがあれば
  いいんですけどね」

助手「でも、それは博士の為を思っての事だと思うんです」

博士「いやー、それでももう少し考えて欲しいなってうぉい! どうしてここに!」

助手「……試合前に博士に一声かけて貰おうと思って来たんですが……お邪魔でした?」

博士「いや、そんな事ないよ、うん」

助手「そうですね、私は博士にとって、邪魔な存在じゃありませんよね」

博士「あ、あたりまえじゃないか」
クロ「ママダイスキー」
シロ「お母さま、応援しています!」

助手「えへ、じゃあ私、頑張ってきますね!」


実況「第11戦目! 学士の対決です!」

ワーワーワー!

実況「西の方角! 眠れる重鎮、今大会の注目選手!」

実況「らき☆蓋!」

ウォォォォン!!!

らき蓋(だから違うのに……)

実況「東の方角! 可憐な錬金術士!」

実況「助手!」

クロ「ママガンバッテー」
シロ「お母さま! がんばってー!」

博士(怪我しないでくれよ……)
錬金(あと三年若ければなぁ……)

実況「それでは!試合開始です!」

らき☆蓋   VS   助手


らき蓋(ふう良かった、相手は女性か……これならていよく攻撃を受けて
  頃合を見計らって気絶した振りでも―――)

ゴト

らき蓋「ごと?」

実況「助手、上着を脱いで身軽になる! なんと鉛入りの白衣だったーーーーーッッッ!」
観客「オオオオオオ!!」

助手「他の方々は実力のありそうな方々ばかりですからね……体力だけでもつけないと」

らき蓋(おい、何か勘違いしていないか? 研究所では助手でも闘技場では
  リアルでモンクタイプかよ)

実況「らき☆蓋! このパフォーマンスにたいしても全く動じていないーーーーッッッ!!!」

串子「さすがらき☆蓋!」
倉刀「でも顔色悪そうじゃないですか?」
串子「馬鹿だナァ、達人てのは病弱なモンなの!」
倉刀「そっかー!」

助手「その批評に才ありといわれたらき☆蓋氏……若輩者でありますが、
  全力で胸をお借りします! お願いします!」

らき蓋(だから……違うのに……)

らき蓋「ま、まあ待ちなさい君」

助手「?」

らき蓋「君はまだ若い、このような大会に出ずとも他に実力を試す場所は
  いくらでもある。まだ考え直せる、しばし待ちなさい」

助手「……そう、ですね……」

らき蓋「そう、そうだよ」
  (やった! 上手く言えば出来試合になるかも?)

助手「でも! 博士に認めてもらうには……これしかないんです!」

らき蓋(なんだよその結論!? あまり調子に乗ってると裏世界でひっそり幕を閉じるよ?)

らき蓋「あの、その、私は……考えたんですが……」

助手「あなたにとってみれば私なんて、さぞかし色々と言葉がでるのでしょう!
  でも私は、全力で頑張ります! そして博士と……」

らき蓋(らき蓋は深い悲しみに包まれた)

倉刀「どんどんと顔色悪くなってないです?」
串子「馬鹿だナァ、居合い切りの達人に喀血はつき物なの!」
倉刀「……なるほど!」

助手「我が身は舌で語る者ならず! 拳で語る者なり!」

らき蓋(舌で語ろうよ…早く謝ってください! 俺には攻撃できない!
  俺は絶望的な戦いはしたくないです、必死に逃げてもとんずらされて
  後ろから切られたくないです!はやくあやまっテ!!)

実況「助手の拳が真っ赤に燃えるーーーーーッッッ!」

助手「見果てぬ夢を掴む、助手アーーーーームッッッ!!!」

らき蓋(やめてとめてやめてとめてやめてとめてやめてとめてやめて―――)

らき蓋「とめった!」

実況「おおきく吹っ飛んだーーーーーー!!!」

助手(いえ、浅い! 手ごたえがまったくなかった! まるで戦ってる気がしない!
  やはり、恐ろしい相手!)

実況「吹っ飛んでダウーーーーーン!!! しかしらき☆蓋、軽やかに立ち上がって―――」

らき蓋「…………」

シ―――――――――ン

実況「……あれ?」

ざわ…ざわ…

倉刀「あれ?」
串子「さすがはらき☆蓋氏! 跳刀地背拳まで習得しているとは!」
倉刀「し、知っているのか串子!?」

実況「起き上がってー、起き上がってー、あら? 起き上がってこない?」

ざわ…ざわ…

実況「あれ? あれ? もしかして試合終了? そんなわけないよね?
  らき☆蓋氏、カウント取っちゃいますよーーー?」

実況「1! 2! 3!―――」


―――そして

実況「18! 19! 20! 試合終了ーーーーッッッ!!!
  助手、勝利ーーーーーーーーッッッ!!!」

観客「ふざけんな!八百長だろ!」
観客「金返せコラーーーーッッッ!!!」

ブーブー! ブーブー!

実況「物を投げないでください! 物を投げないでください!」

倉刀「あれ? 負けちゃいましたよ?」
串子「うう~ん、さすがらき☆蓋! レディファースト! 紳士のたしなみだね!」
倉刀「え、だって……え?」

助手「勝った気がしない……勝たせてもらった?」


第11戦目
らき☆蓋   VS   助手

らき☆蓋KOにより 助手 勝利



――― 一方、その頃

鋏美「はっ!」

ガバッ

鋏美「ここは……? たしかわたくしは闘技場にいたはず……」

???「気がついたかい」

鋏美「その声は……」

店主「気がついたらお前さんが部屋に倒れていてね」

鋏美「婆様! するとここは……」

店主「いつもどおり、変わり映えしない古道具屋さ」

スッ

鋏美「婆様、これは?」

店主「あんたが帰って来た時にでも渡そうと思ってね、あんたの鞘袋さ」

鋏美「婆様……」

鋏美(そうか、あの魔女め、愚か者めと言ったのはこの事か……)

店主「どうしたい?」

鋏美「何でもない、それよりお茶を一杯貰えますか」

店主「はいはい、ちょっと待ってくれよ」

鋏美(確かにわたくしは愚か者だ……)

鋏美(大切な人をほっぽり出して、出かけてしまうのだからな)

店主「はいどうぞ、熱いよ」

鋏美「ありがとう。そうだ婆様、たまには店番を代わろうか?」

店主「なんだい急に、だいいち番をしても小さくってみえないよ」

鋏美「そ、それは失礼だぞ婆様!」

二人「あはははは」


霧崎鋏美は―――二度と闘技場へと戻る事が出来なかった
婆様の部屋と店内の間を延々とさ迷うのだった
戻りたくても戻る気がしないので、そのうち鋏美は考えるのをやめた
終わりの無いのが終わり、それがマピロ・マハマ・ディロマト



第十二戦



―――観客席

アジョ中「そういえば……直りんが出るようだが、何者なんだ?」

霧崎「そうか、お前は直りんと親しくはなかったな」

アジョ中「ああ、お前は知ってるのか?」

霧崎「GGGに入った時に、少しな」

アジョ中「どんな奴なんだ?」

霧崎「正直言って、あまり近づきたくはない。成績はトップクラス…………
  14歳の時、ボランティアと称して、寝たきりの老人の介護を2年間手伝い、
  市から表彰された事がある―――」

アジョ中「いい奴じゃないか」

霧崎「続きがある、聞け。その実は老人たちに、得体の知れない薬を飲ましてみるは、
  血圧に悪い食事を食べさせ続けるは、『誰も見舞いに来ない』などの絶望的な言葉を
  耳元で毎日毎日言い続け、自殺にまで追い込んでいる……
  自宅の本棚には、その時の老人の表情を記録したビデオテープが25本並んでいた…
  9人自殺させたところで、医者になる事をめざしたようだ」

アジョ中「…………」

霧崎「雑談スレをぶらぶらしていた所を組織が拾ったのだが、GGGに入った後で
  奴の本性が明らかになった」

アジョ中「なぜ追い出さないんだ?」

霧崎「今は目に見えて犯罪はしてないからな……尻尾をださん。気をつけろ、
  奴にとって自分以外は他人でしかない」

アジョ中「ああ、わかった……」


―――控え室

係員「直りんさん、そろそろお時間です」

直りん「はい、ありがとうございます」

ニコッ♪

係員(かわいいなぁ……こんな娘も参加するんだ)


148「はっ! はっ!」

ビシュ! ビシュ!

148「はっ! はっ!」

ビシュ! ビシュ!

トントン

148「どうぞ」

ガチャリ

倉刀「こんにちは」
ハルト「試合前まで鍛錬か? 精の出る事だ」

148「これは閣下、このような場所へどうして?」

ハルト「何、お前がハルト主義者と耳にしたので、激励をな」
倉刀「同じ思想、皆兄弟!」

148「これはこれは、ご足労痛み入ります、閣下の期待にそえる様努力します」

ハルト「うむ、そしたら決勝で戦う事になるかな。手加減をしてくれよ」

148「それはできかねます。私はただ一人の名も無き修羅、小細工は出来ませぬ」

ハルト「そうか、そうだったな。ハハハ!」

148「ハハハ。では、いってまいります!」


実況「第12戦目! 実力未知数同士の対決です!」

ワーワーワー

実況「西の方角! 直りん!」

直りん「はぁーい♪」

ワーワーワー

実況「東の方角! 148」

148(武士道とは死ぬ事と見つけたり、修羅道とは斃す事と見つけたり…)


ハルト「さて、見物といくか」
倉刀「応援? それとも観察ですか?」

霧崎「よく見ておけ、奴は手ごわいぞ」
アジョ中「ああ、見とくよ」

実況「それでは、試合開始です!」

直りん   VS   148


直りん「あなた、148っていうの? 名前とかはないの?」

148「俺はただ一人の名も無き修羅、まだ名乗る事などゆるされてはおらぬ」

直りん「あら怖い」

148「前置きはすんだか、ではいくぞ!」

実況「148、突っ込んだーーーーーッッッ!!!」

ドッゴォォォン!

実況「正拳突きがモロに入ったぁぁーーーーーッッッ!!!」

……ニヤリ

直りん「……それでおしまい?」

148「!?」

バッ!

実況「148、後ろに飛びのいたーーーーーーッッッ!!!」

直りん「あら? じゃあ今度はアタシの番ね」

実況「直りんには効いていないーーーー! 凄いぞ!」

観客「オオーーーーーッ!」

148(どういう事だ……? 手ごたえは確かにあったはず)

ゴォウッ!

148「なにぃ!?」

観客「おお!」
実況「これは何とーーーーーッ! 直りんの手から炎が出たーーーーッッッ!!!」

魔女「魔法……ではないな」
サムライ「そうなんですか?」

実況「かろうじて148、身をかわすーーーーーッッッ!!!」

直りん「へぇ、なかなかやるね」

バシュッ!

148「!?」

実況「これは! 身をかわしたと思った148! 腹部から出血ーーーーーッッッ!!!」

148(どういうことだ? 確実にかわしたはず!)

直りん「く、ふふふ……あなたステキだわ、その顔……もっとみせて頂戴!」

148(胡乱な奴め……)

148「ならば!」

実況「148、側面へ大きく跳んだ!」

148「はぁっ!」

実況「上手い! 虚をついての三角蹴りーーーーーッッッ!!!」

148(反応は間に合うまい!)

……クスリ

実況「!」
観客「!」

148「何!?」

直りん「ここよ、鬼さん。てのなる方へ……クスクス」

ざわ…ざわ…

実況「こ、これは……どういうことでしょうか、あたったと思いましたが……
  直りんは、離れた場所に立っているーーーッッ!」

助手「テレポートですか?」
博士「……わからん」

148「がはっ!!!」

実況「おおっと、148吐血ーーーーーーッッッ!!!」

148(どういう事だ……? 攻撃をうけた? そんな馬鹿な!?)

直りん「クスクス……あなた、ステキよ。その絶望が滲み出した顔…ああステキ…
  もっと……私にみせて頂戴」

148「なめるな!」

ダッ

実況「148、果敢に踏み込む!」

直りん「あらあら♪」

パッ

実況「またかわ……直りんが別の場所に居るーーーーーッッッ!!!」

148「げふっ!?」

実況「そして148吐血! 膝をつくーーーーーッッッ!!!」

148(なん……だと?)

実況「強い! なんだかよくわからないが強いぞ直りん!」

観客「オオオーーーーーーーッッッ!!!」

148(まずい……このままでは、やられてしまう……)

スクッ

148「やるしか……ないか」

直りん「その目、策を思いついたって目ね。いいわ、試してみなさい」

148「承知した……ではそうさせてもらう」

148「奮!」

ババババババババッ!

観客「オオーーーーーッッッ!!!」

実況「これは! 凄い凄い! 148、十人に分身したーーーーーーッッッ!!!」

148「魍魎拳 幻瞑十身剥! 四方八方からの攻撃、かわせるかぁーーーーー!!!」

バッバッバッバッ!

直りん「ふん……間抜けめ、知るがいい……私の能力は、世界を支配するという事を!」

     ザ・ワールド
直りん「 『www.』! 止まれい、時よ!


カッ!

…………

直りん「これが『www.』世界に網を張り、そのつど用途に応じて糸を引き上げる……
  そしてアタシは、引き上げた能力を発現できるという訳さ……もっとも、
  時が止まっているお前には、聞こえようがないがな……」

ドシュッ!!

直りん「148、これであなたは終わった……そして、時は動き出す!」

ヒューーーン ドカッ!

観客「おお!」
実況「おおっこれはーーーッッッ! いきなり148吹っ飛んだーーーッッッ!」

148「がはっ!」

直りん「いいわ……その目、努力が徒労に終わって絶望した人間の表情って
  すっごく、ステキ……」

148「な……なにが……おこった……?」

148(からだがおもい……眠気の闇に……吸い込まれそうだ……)

148(俺は……終わるのか……?)

148(……否!)

ガバッ

実況「148、立ち上がったーーーーーーッッッ!!!」

148「どうやら……俺は……ここまでのようだ……」

直りん「あらあら、ギブアップかしら?」

148「だがな! 俺はお前の拳では死なん!」

ビシィ!

148「俺はお前に敗れたのではない! この命、閣下にささげたのだ!」

ブッシュゥゥゥゥ

実況「148! 身体中から血しぶきがあがったーーーー!」

148「俺は最後の最後まで雑談スレの148!」

148「さらばだーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!」

………バタッ

係員「タンカだ!」
係員「医務室! 早く!」

実況「ダウン! 148ダウーーーン! 勝者は直りん!」

ウォォォォォオンッッ!!!

直りん(あの目……、間際になって絶望の色が消えていた……気に入らないわ)

ギリッ

倉刀「師匠、どちらへ?」
ハルト「奴は死なせん、私がいる」

第12戦目
直りん   VS   148

KOにより 直りん 勝利


   to be continued……


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