人外と人間

人外×人間でハァハァするスレ 1-100

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人外×人間でハァハァするスレ 1-100

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1.名無しさん@ピンキー2008/03/20(木) 22:57:44 ID:UtY8MHYp

モンスターでも異星人でも動物でも!
とにかく人外×人間でハァハァ萌え萌えエロエロしようぜ!

2.名無しさん@ピンキー2008/03/20(木) 23:22:39 ID:jBWMP2hR

だからまず検索しろとあれほど

3.名無しさん@ピンキー2008/03/20(木) 23:33:01 ID:DbEP01b0

最近重複スレ見ると
好みのスレに誘導してくれって意味に見えるようになってきた
深読みのしすぎか?

4.誘導2008/03/20(木) 23:39:31 ID:YjylOstV

>>1

悪魔と天使でえっち  2nd world
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1161349132/

擬人化総合SSスレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176796139/

擬人化した狂暴な♀動物が逆レイプする【十一匹目】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1204590953/

死神萌え
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156436078/

【妖怪】人間以外の女の子とのお話23【幽霊】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199204809/

かーいい幽霊、妖怪、オカルト娘でハァハァ【その12】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164655218/

ロボット、アンドロイド萌えを語るスレ:α7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1196249405/

ゴーストハント/悪霊シリーズでハァハァ  その2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180189151/

【獣人】亜人の少年少女の絡み6【獣化】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197755665/

獣姦だいすき2
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1186650487/

小さい生き物が女の子によって集るシーン【二匹目】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1090661677/

触手・怪物に犯されるSS  16匹目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203696339/

猫耳少女と召使いの物語14
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1193419733/

重複
好きなの選べ

5.名無しさん@ピンキー2008/03/21(金) 03:22:28 ID:7V2xAqaO

改めて見ると人外系統多過ぎワロタwww

6.名無しさん@ピンキー2008/03/21(金) 09:03:08 ID:StFHpSZH

一部スレは過疎気味だから統一したほうがいいかもしれんが
住人たちが許してくれなさげ。
落ちたらこっち使うか

7.名無しさん@ピンキー2008/03/21(金) 11:47:39 ID:8/14MH5F

昨日、書き手の控室スレでそんな話題がでてたから立てたんじゃないか。
まず検索すればいいのに。

8.名無しさん@ピンキー2008/03/21(金) 16:03:24 ID:55L43jsQ

>>4

ちょっと待てゴーストハントは違うw

9.名無しさん@ピンキー2008/03/22(土) 19:06:08 ID:bKGRR78e

人外系だと逆レイプシチュが多いけど、
ここは人外を襲うスレにすれば・・・S御用達スレに。

駄目かw

10.名無しさん@ピンキー2008/03/22(土) 19:12:46 ID:p31LhxeW

>>4

人外スレってこんなにたくさんあったのか……

11.名無しさん@ピンキー2008/03/22(土) 19:44:53 ID:JIy8tJaC

人外と『ラブイチャ』ってのはないから…その方向でどうか?

感情を持たぬロボとか梯子状神経以前の化け物とかを愛しちゃうイカれた♀とか…

12.名無しさん@ピンキー2008/03/22(土) 20:17:45 ID:2c0IJZn2

植物姦も該当スレ無いよな…

13.名無しさん@ピンキー2008/03/22(土) 20:22:02 ID:PZSeTQDj

>>4

  追加
  
  エルフでエロパロ
  http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199728795/

  暫く前に
>>4
  のどれかのスレで、人外男×人間女の
  組み合わせは、何処なら桶なのか?みたいな会話が有ったような希ガス

14.名無しさん@ピンキー2008/03/22(土) 22:49:02 ID:d9rU1O4N

ゴーストハントワラタw

15.名無しさん@ピンキー2008/03/23(日) 06:28:06 ID:8s1YC8Wg

投下します。エロはありません。ほのぼのです。

16.老竜と少女2008/03/23(日) 06:29:36 ID:8s1YC8Wg

  何処かの洞穴。
  そこは一歩踏み入れると闇しか存在せず、深く、暗く、どこまでも続いているかのような錯覚を覚えさせる。
  しかし、奥へ奥へ。長い長い漆黒の一本道を突き進むと、一条の光が舞い込んでくる。
  そこは広く広く。高い高い半円状の空洞。真上にぽっかりと大きな穴が一つあるだけ。
その穴から今は満天の星空が覗かせており、そんな星の光ですらこの暗い空洞には十分な眩しさをもって
中を照らし続けていた。
  そんな空洞に居座る主は、淡い星色の光に包まれるには少々迫力がありすぎた。
  空洞の半分を埋め尽くさんほどの巨体は、強固な深緑の鱗を幾万も纏いまるで山のようだ。
  背中には蝙蝠を思わせる翼が綺麗に折り畳まれている。広げると壁に届きそうな、大きな翼だ。
  手足は巨木のように太く、その先で鋭いごつごつした鍵爪が夜光を鈍く反射している。
  根本から先に行くにつれ細くなっていく尻尾も、一薙ぎすれば忽ち一陣の豪風を巻き起こすだろう。
  長く伸びる首の先には、爬虫類を髣髴とさせる鋭利な顔が擡げている。だがそこにある象牙色の角も、
金貨よりも光り輝く黄金(こがね)色の瞳も、口から僅かにはみ出た牙も、どれも爬虫類のそれではない。
  そこに君臨するは、壮大な雄姿にして畏怖すべき対象――竜であった。
  その姿を見た者は誰もが竦み上がり、剥き出しになった牙から漏れる空気が震えんばかりの唸り声に悲鳴を上げ、
突き刺すかのように睨みつける目付きに我を忘れ逃げ惑う、恐怖の存在。
  今もまた空洞の中に地鳴りのような息遣いが響き渡っている。と――
「今日は、少し寒いですね」
  竜の懐からその場に似つかわしくない可愛らしい声が、空洞に発せられる。
  竜は声の方へとゆっくりと首を動かす。
  そこにはこれまた竜の側にいるのが不自然な小さな少女が、竜の横っ腹に凭れ掛かるように膝を抱えて座っていた。
  歳にして十四、五歳。体全体は泥やら砂やらで汚れてしまっており、服もボロボロで見栄えが悪い。
しかし、唯一綺麗なままの深海のように蒼い双眸と端正な輪郭から、少女の容姿が優れていることはすぐ分かる。
黒ずんだ金髪も、洗えばきっと蜂蜜を垂れ流したようにきらきらと靡かせることだろう。
肌も真珠のような白さと艶やかさを蘇らせ、シャンデリアのように煌びやかなドレスを身に包めば、
たちまち絶世の美少女へと華麗に変化(へんげ)を遂げるだろう。
  けれども今は薄汚れた一人の少女でしかない。いつからかこの空洞に姿を現しこうして一緒に時を刻むようになって、
この汚らしい格好しか竜は目にした事がない。
「もうすぐ冬が来るからな。ここも雪で覆われることだろう」
  竜はあまり口を開くことなく人語を話す。
  竜が言葉を話せることは広く知られてはいない。何百年と生きていた中で何度か人間と言葉を
交わしたことがあったが、どの人間も最初は驚きを隠せないでいた。
  だというのにこの少女は竜が最初に言葉を掛けた時、目を爛々と輝かせ喜んだではないか。
その時ばかりは老竜も面食らってしまった。それも今では良い思い出ではあるが。

17.老竜と少女2008/03/23(日) 06:30:52 ID:8s1YC8Wg

「まあっ、雪ですか?  それは楽しみですっ」
「……見たことがないのか?」
「はい。竜さんは雪を見たことが?」
「嫌というほど見てきたよ。そんな浮かれるほど良いものではないぞ?」
「あら、竜さんは嫌というほど見てきたからそんなこと言えるんですよ。わたしは初めてですからわくわくできるんです。
竜さんだって、最初雪を見たときはわくわくしたんじゃないですか?」
「さて……どうだったかな。昔過ぎて忘れてしまったよ」
「そうですか、それは残念です。……ああ、雪。どんなものなんでしょう。雨と違ってふわふわと舞い降りてきて
地面を白くきらきらと輝かせると聞いたことがあるけれど、実物はもっと幻想的なのでしょうね」
  少女はほくほく顔で雪が積もった後のことを色々と計画している。
  その一方で老竜は、違うことを考えていた。
(……そうか。この娘がここに来て、もうすぐ一年が経とうとしているのか)
  最初に少女がここに現れたのは、春の訪れに小鳥が歓喜の鳴き声を上げる頃だった。
  偶然見つけたこの空洞で余生を過ごすことを老竜が決めて数年、もうすっかり日向ぼっこしながら昼寝が春の習慣と
なっていた老竜は、その時も春の陽光を浴びてうとうととまどろんでいた。
  と、空洞に一つだけあった横穴に、人間が立っているのが見えた。
  まだ夢心地だった老竜は、ああ人間なんて久しく見ていなかったなぁとか、そんなぼやけた思考しか
働いていなかった。横穴の前に立っていた人間は老竜を見て驚いているようだった。老竜は、そうだろうなぁこんな所で
竜とあったら驚くだろうなぁとか、そんな間抜けな考えしか浮かばなかった。人間は老竜へと近付いてくる。
『うわっ、大きい!』とかそんな当たり前のことを叫ぶ人間。老竜は、それはそうだろう竜はそういう種族なんだから、
とかそんな当たり前のことを考えていた。人間はゆっくりと老竜の体に手を伸ばす。触れると『……冷たい』と
当たり前のことを呟いた。そうだろうなぁだけど日向ぼっこしてるからもうそろそろ温かく――と、ここに来て
やっと老竜は覚醒し目の前の状況に驚いた。老竜が覚醒したとき思いっきりがばっと頭を上げたので、それに
人間は驚いた。
  老竜と人間は驚き顔のまま、お互いに見合った。
  人間は、年端も行かぬ少女だった。驚きで大きく見開かれた、蒼く澄んだ瞳が印象深かったことを
老竜はまだ記憶している。
  先に驚きから抜け出し口を開いたのは、情けないことに少女の方だった。
『ご、ごめんなさい!  起こすつもりは無かったんですけど!  でも、竜なんて初めて見るから興奮してつい……!』
  ぺこぺこと何度も深くお辞儀をする少女。その微笑ましい光景を見て老竜は更に驚きを深くする。
今までも老竜を恐れ、敬い称える人間は何人も見てきた。しかし少女はそれら人間が浮かべていた畏怖の表情は
どこにもなかった。本当に、ただ悪いことをして親に謝る子供のような申し訳なさしか感じられなかった。
  だが、そうして驚いてばかりではいられない。この場所に人間が来たからには追い出さなければならない。
  と、そこまで考えたは良かったがまだ寝惚けて頭がよく回っていなかったのか、いつもなら咆哮の一つでも上げて
追い払うのが常だった老竜だったが、そのときに限って人語を掛けてしまった。
『……娘、ここはお前の来る所ではない。早々に――』
『わぁっ!  すごい、竜さんは喋れたんですか!?』
  結果、少女に更に興味を持たれてしまい、挙句の果てに懐かれてしまった。老竜も別に人間が食料というわけでもなく
人間が憎いとかそういうこともなかったので、少女を無碍に扱うことができなかった。

18.老竜と少女2008/03/23(日) 06:33:04 ID:8s1YC8Wg

  こうして奇妙な共同生活は始まった。生活といっても日に三回、天井の穴から顔を出して近くに実った果物を毟り
取り少女に分け与えるぐらいしか動くことが無いが。
  思えば皮肉なものである。疎まれ、憎まれ、怒りや恐怖で顔を歪めさせた人間と、今は笑みで緩ませた顔を
向けられながら余生をともに過ごすことになるとは。
  老竜は少女の横顔を眺める。まだ雪のことについて楽しそうに語っている。
(……変わった娘だ。竜に恐怖を抱かぬとは)
  老竜は思う。この少女は人として幸せな生まれ方をしなかったのではないかと。
  でなければ、こんなところで老竜とは出会わぬだろうし、竜に恐れることを知っていただろう。
  と、老竜がじっと見つめていたことに気付いた少女が言葉を切ってそちらへと顔を向ける。
「どうかしましたか?」
  少女は小首を傾げ問い掛ける。肩に掛かっていた煤けた金髪が、ぱらぱらと何房か零れる。
「いや、前々から解せんと思っていてな。私を恐れぬとはいうことが」
  今更隠し事をするような関係でもないので先程まで思っていたことを口に出した。
  すると少女は当然のことのような顔で言ってのける。
「あら、恐れるはずありませんよ。だって――」

  少女は一片の恐れを持たず竜の体に触れた。鱗の鋼鉄のように堅く、冷たい感触が手から伝わってくる。
  しかし少女は確かに感じた。この竜の持つ、柔らかさを。暖かさを。

「――だってこんなに、優しいじゃないですか」
  少女は花開くように顔を綻ばせた。
「……物好きな娘だな」
  老竜は首ごと顔を反対へ背け、そのまま眠りの付こうとする。
「あら、もしかして照れてます?」
「照れておらん」
「もう、そんな隠さなくても良いじゃないですか。わたしは竜さんのこと大好きですよ」
「……娘、そういう言葉は易々と口にするものではないぞ」
「そんなことないです。こう見えて一途なんですよ、わたし」
「おやすみ」
「あ、逃げた」
  そんなやり取りをして数分後、老竜が振り返ると少女は安心しきった顔で寄り添って寝ていた。
「ふん……全く」
  正直な話、老竜は少女の笑顔が苦手だった。
  今まで人間から怒りと憎しみしか買ったことが無かったので、さっきのように笑顔を向けられると
どうしていいか分からなくなってしまう。なんだかあの笑顔を見ていると、心がざらついて
落ち着かなくなる。今まで感じたことの無い感覚に、老竜は戸惑ってしまう。だがそれでも
一緒に居たいと思ってしまうのは、あの笑顔のせいなのではないかと老竜は思う。

19.老竜と少女2008/03/23(日) 06:34:46 ID:8s1YC8Wg

「……雪、か」
  いつの間にか空は厚い雲に覆われひらひらと冬の白い妖精が舞い降りてきていた。
  老竜は片方の翼を広げ、少女に雪が掛からないように守った。
  この奇妙な共同生活はまだまだ続きそうである。

「わぁっ、見てください竜さん!  雪です!  雪が降ってます!」
「そうだな」
「ふわぁ……本当に、きれいですねぇ」
「そうか。それは良かったな」
「はいっ!  ……ところで竜さん、どうして片っぽの翼だけぴくぴくしてるんですか」
「あ、いや。……癖、みたいなものだ。気にするな」
「え?  でもそんなぴくぴくしてるところ、わたし今まで見たことないですよ?」
「あ?  あぁー……なんだ、冬になると、な。いつもこうなるんだ、うむ」
「へぇ、そうなんですか」

  一晩中ずっと翼を広げ続けて攣ってしまった、なんて言えない老竜であった。

20.名無しさん@ピンキー2008/03/23(日) 06:36:03 ID:8s1YC8Wg

以上です。では。

21.名無しさん@ピンキー2008/03/23(日) 09:20:37 ID:FDZU7iUo

タイトルで昔うたたねひろゆきが書いた東洋の龍とそれに身体を捧げる少女の話のようなエロの話で
竜姦?ボゴォか?ヒギィか?なんぞと期待したのだが…



良い話だねぇ〜


22.名無しさん@ピンキー2008/03/23(日) 22:06:39 ID:gPMo5H51

エロも見たかったかけども、かなり良かったですよ
今後、娘さんが老竜の子を産んでラブラブ家族を築くとか、勝手に妄想してみる
でも老人だから勃たないか…

23.名無しさん@ピンキー2008/03/23(日) 23:45:59 ID:0i+qREoM

短編ならではの余韻みたいな物を感じるんだぜ。GJ。

24.名無しさん@ピンキー2008/03/24(月) 21:23:09 ID:4hmOA6SZ

竜のじいちゃん良いのう。


>>22

そこはほら、ファンタジーらしく怪しげな薬の出番ですよw

25.名無しさん@ピンキー2008/03/24(月) 23:04:30 ID:T7lm/1Cw

竜なめんな、死んだ後も杖に魂を宿らせたりするんだぜ?ってばっちゃが言ってた

悪い魔法使いに呪われて発情してしまった少女を救うため止むなく杖を…などままあること


>>20

GJ、二人?は春にも幸せだろうなぁと思ってしまうぜ

26.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 15:23:48 ID:/y9Gz3fe

こんな感じで話を作って投下しようよ思っているのですが・・・。

かなりの長編になる模様。

需要がありそうなら続き作ります。

かつて住んでいた街にある深い森で少年の運命は大きく変わることになる
その日彼はその森で不可解な音を耳にする
気になり奥に進んでいくとそこにはあまりに美しい狐のような生き物に
二人の男が銃を構えていた
二人の男がその狐に向かって銃弾を放ったを瞬間、彼はその前に飛び込んでいた。
二人の銃弾を受け虫の息になった少年を見下ろす狐
そしてゆっくりその目線が前に向けられた瞬間男たちの銃が灰になり手から崩れ落ちた
「失せろ、人間」
耳にではなく頭に直接言葉をぶつけられているような感覚だった
二人はこれ以上の戦闘は自らの死となりえることを理解し
その場を逃げ去った
そしてもう一度、自らの足元で瀕死になった少年を見下ろし狐はこう呟いた
「・・・ヤツ等ごときの雑種に私は殺されない
  あそこででてこなければオマエも死ぬことはなかったろうに
  無駄なことをしたな、人間」
息も絶え絶えの少年にそう呟き狐は去ろうとした
しかしその瞬間少年から思いもよらぬ言葉を耳にし振り返った





27.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 15:25:06 ID:/y9Gz3fe

「うん、知ってた。アンタすげぇ強ぇんだろ?アイツらが適わないのくらいわかったよ」
振り返った狐はその目を一層細くし少年を睨んだ
「・・・では、何故私を助けるようなマネをした
  あの者たちに私が殺されないのを知っていたんだろう」
苦しそうに方目を閉じながら少年は狐をまっすぐ見つめ呟く
「あぁ・・・知ってたよ、知ってたけどオマエあのあとアイツらどうしようとした?」
「決まっているだろう」
「だからだよ、だから走っていったんだ」
「何?」
「アンタ凄くキレイだ。
  そんなキレイなアンタに人殺しなんてさせたくなかったんだよ
  だから思わず体が動いちまったんだ」
少年を睨んでいた狐の目が大きく見開く
「バカな。そんなことの為に己が命を無駄にしたか」
「思わずっていってるだろ。でも仕方ないじゃないか
  あの時本当にそう思っちゃったんだから」
「・・・人間ごときと話しが過ぎたな
  無駄だと知っていて私の盾となったせめてもの褒美だ
  オマエの死体森の外へと咥えていってやろう
  ここで死んでも当分誰もオマエの死体に気づくまい」
「ありがと、あと母さんと父さんにゴメンって言っといてくれ」
「・・・図に乗るな人間、その喉噛み切ってくれようか」
「怒るなよ、どうせもうすぐ死んじゃうんだろ?オレ」
「・・・フッそうだな
  あと半時もせぬうちに貴様の命は尽きる
  無駄なことに足を突っ込んだ報いでな」
「そういうなよ、じゃーさ一つだけオレのお願い聞いてくれよ」
「図に乗るなと言っているだろう・・・もはや声も聞こえぬか?」
狐の声を無視し、少年は続けたもはや狐の声もほとんど聞こえなかったが・・・
「助けろ、というのなら言っても無駄・・」


28.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 15:25:58 ID:/y9Gz3fe

狐が言い終わる前に少年が最後の望みを口にした
「もうさ、人は殺さないでくれ、オレの最後のお願い」
「・・・・何?」
「あーいうヤツらが来てもアンタはおっぱらうだけにしてくれってこと」
「ふざけるな、あのような無粋な輩、生かしておく意味も無い」
「でもさっき見逃してくれたろ?  アンタは殺しちゃダメだ」
「黙れ、オマエごときが何を言うか」
「オレの我がままってのは知ってるけどさ・・・アンタ綺麗じゃないか」
「・・・・」
「アンタが人を殺してるところは似合わないって、だから・・・さ?」
飽きれた顔をして狐は
「頭の片隅にでも覚えておこう。随分バカな人間がいたものだ、と」
少年は少し笑って
「ありがとう、アンタに会えてよかった」
と目を閉じた
「死んだか・・・?人間」
少年から答えはない
「本当に・・・本当にバカな人間め」
苦々しく呟いたあと狐は少年に近づき鼓動を確かめる
トクン・・・トクン・・・・
激しい出血でそれはあまりに弱い音だったが少年はかすかに生きていた
そして狐は少年の口に口先をあてた
その瞬間強い光が少年を包んだ
光が消えたあと少年の傷は癒え、青白かった顔にも生気が戻っていた
「10年後。オマエを見に行く
  もし貴様が変わってしまっていたなら私の尾を返してもらおう」
そう呟き狐は森の奥に去った
少年が発見されたのはそれからまもなくの事
血だらけの服を見た少年の発見者は急いで病院に連絡したが不思議な事に少年は傷一つなく
次の日のは退院した。

物語はその10年後の世界・・・

29.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 18:42:47 ID:P3qpfgsh

削除依頼出てるスレでやらんでも、
>>4
のどれか行けばええやん。

>>4
のスレ全部で統合の話が出てるならともかく、そんな気配も無いのに立てても無駄だろ。

30.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 19:30:46 ID:0NMAhLft

削除依頼出てるかどうかは分からないことが多いんじゃないか?
自分も今初めて知った

31.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 19:42:02 ID:HN1cc1pX

重複になるだろうから立たないだろーと思ってたら立った、複雑だが嬉しい。

>>4
のスレは大変やりにくい、亜人じゃなく人×人外でもなく人外×人で和姦ってなかなか投下しづらい。
猫耳はシェアワールドだからぶっ飛んだ設定のは投下出来ないし。

32.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 20:25:17 ID:wJ2rY8sm

>>30
m9(^Д^)

>>31

>>4
のスレで和姦作品かなり投下されてるんだが?

33.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 21:53:06 ID:HN1cc1pX

>>32

なんていうか微妙に違うんだよ、本当に微妙に。
和姦があるのは大抵擬人化した♀動物とかで、獣姦異種姦は和姦と言っても人間が積極的なだけのが多いし。
ここまで言うとわがままだから
>>4
ので満足してたけども。

34.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 21:54:54 ID:f/TspxBO

>>4
とか♀が人外とか亜人とかが多いじゃん?

>>28
の話は♀が人外、かつヒト型に化けそうだけど
そうじゃないパターン、♀がヒトで人外相手とかは少ない
…触手や怪物で和姦とかあるのか?w

まあ削除人の判断に任せるよ
継続するなら何か投下するネタ考えてみる

35.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 22:23:52 ID:WjdO0QwV

>>34

>>…触手や怪物で和姦とかあるのか?w
…それ挑戦してみたいな〜w

36.名無しさん@ピンキー2008/03/27(木) 22:54:07 ID:f/TspxBO

>>35

昔みた画像でこんなのがあった。

触手の生えた化け物と、ものすごく腹を空かせた女の子…
化け物は「触手を食え」と言ってくれるが女の子は
「友達食べてまで生きようとは思わない」みたいな感じに返す……

うん、実は普通にアリだと思うんだ
…ただ触手スレでも
>>1
では和姦おKとされているから
触手や怪物限定ならそっちのが正解だな
…実際あるのかどうか知らないけどw

…で、このスレなら触手や怪物ではない人外でも可能だと思うんだ(´・ω・`)

37.名無しさん@ピンキー2008/03/29(土) 00:12:27 ID:1thPlD7X

削除されるのかは知らんが
されないなら植物の話でも考えるか・・・

38.名無しさん@ピンキー2008/03/29(土) 00:42:57 ID:R/OahQtq

書きためてたのを投下しようかと思ったけど、SSって難しいんだな。長編しかないや。
しかも触手か虫しか書いてないし…メカでやってみようか。

39.名無しさん@ピンキー2008/03/30(日) 23:16:32 ID:MnRKFuiD

>>37

>>38

触手も虫も植物もメカも好み

40.名無しさん@ピンキー2008/04/05(土) 03:15:53 ID:ai3+/3xj

保守

41.名無しさん@ピンキー2008/04/09(水) 21:52:34 ID:LfgSf8+c

あ、ありのまま(AA略

生存祝いにがんがって書いてたら今期始まったアニメと微妙にネタが被ってた

何言ってやがると思うかもしれねえが
パクりと思われるかもとか流行りネタなのかとか、そんなんじゃ断じてねえのに
かなりショボーンな気分の片鱗を味わったぜ(´・ω・`)

42.名無しさん@ピンキー2008/04/10(木) 00:21:25 ID:QQmVECmu

人外ってコアなジャンルだからネタかぶりは良くある事ですよ。
こっちも生存祝いに頑張って書いてますから、どうか投下して下さい。とても読みたいです。

43._2008/04/10(木) 03:06:59 ID:xSCceba+

ttp://homepage3.nifty.com/mana/miyazaki-main.html

リンクをみた上でだが
ジブリ系に結構あると思うぞ
監督が自分の容姿にコンプレックスがあるとかの理由みたいで

異形の怪物×少女  の組み合わせだとか

スレ違いだったら失礼

44.名無しさん@ピンキー2008/04/10(木) 22:41:17 ID:QQmVECmu

>>43

なんか純粋に面白かったです、宮崎アニメを改めて見たくなりました。
参考にジブリのスレ見てみようかな。

45.名無しさん@ピンキー2008/04/14(月) 10:59:37 ID:df1OHbet

保守

46.名無しさん@ピンキー2008/04/17(木) 22:39:17 ID:bT5GDrHv

一応削除は免れたか

47.名無しさん@ピンキー2008/04/26(土) 01:13:36 ID:WnAOjdIx

期待保守

48.名無しさん@ピンキー2008/04/30(水) 21:50:55 ID:cysGYQJ4

期待保守

49.名無しさん@ピンキー2008/05/01(木) 21:09:14 ID:+JjkeonX

鎧騎士系ロボ×少女萌えage

50.名無しさん@ピンキー2008/05/02(金) 03:31:11 ID:D09qjfgi

>>49

全く同意
51.名無しさん@ピンキー2008/05/03(土) 01:11:56 ID:Yf0Qfwno

>>49


>>50

なんてこった
同じこと考える人がいるとは…



52.名無しさん@ピンキー2008/05/03(土) 03:46:03 ID:08Ik4sZ3

触発されて描いてみた。まずかったら消す
tp://www.vipper.net/vip513589.png

53.名無しさん@ピンキー2008/05/03(土) 03:51:23 ID:bdhf2JKG

たまらない萌をありがとう

54.名無しさん@ピンキー2008/05/03(土) 10:40:07 ID:S2h5JFcq

>>52
GJ

55.名無しさん@ピンキー2008/05/04(日) 00:55:04 ID:YK3qLfec

>>53-54

喜んでもらえたようで嬉しいwww

56.名無しさん@ピンキー2008/05/04(日) 01:04:41 ID:P1tQBn76

もう見れなくなったorz

57.名無しさん@ピンキー2008/05/04(日) 02:23:40 ID:ibFCxspp

>>56

見損ねたorz

58.名無しさん@ピンキー2008/05/08(木) 06:41:50 ID:Gf2t3W2+

再うp希望なんだぜorz

59.名無しさん@ピンキー2008/05/11(日) 12:19:20 ID:RZis7Syo

自分も触発されて書いてみた。といってもロボではなくモンスターですが。

・鎧騎士系モンスター×幼女
・非エロです

60.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:20:27 ID:RZis7Syo

  鎧である。
  西洋の甲冑を思わせる流麗なカーブが美しいフォルム。
しかし、その中にも厳格な趣を窺わせる。色は烏のように全身が漆黒に彩られていて、
降り始めた太陽の光を吸収してしまうほどに禍々しい。唯一は兜に施された羽飾りの深紅だけである。
  その鎧が険しい山道の中、小鳥の餌を待ち焦がれさえずる鳴き声や風に揺れ木の葉が
擦れ合う音に混じって、継ぎ目同士がかち合う音を鳴らしながらずんずん登っていた。
  季節は夏である。時間にして暑さは最高潮を迎える頃だというのに、黒々した鎧を纏ったその男は
そんなことお構いなしに軽快な足取りで登り続けている。見ている者がいればそちらが暑くなって
しまいそうな装いだというのに、である。
  それもそのはずだった。男は暑さを感じない。そもそも感じる体を持ち合わせていない。
  というより、鎧そのものが彼の体だった。
  何の因果か何処ぞの誰かの怨念が鎧に宿り、俗に言うモンスターとして生を受けた彼は
中身が空っぽの鎧男なのだった。
「おじちゃん、あつくないの?」
  そのモンスターの傍ら、のはるか下方から弦を弾いたように高い声が聞こえた。
  歳にして五歳の少女だ。栗色の髪を短く白のリボンで二つに括ったセミロングの髪型が
とても可愛らしい。顔はマシュマロを思わせる美白と柔和さを持ち合わせ、頬がふっくらとして
幼さを強調している。服装は水色の半袖シャツにピンクのスカートで、鎧男と比べたら涼しげで、
且つ少女の愛らしさに拍車を掛けている。
  少女はいつもなら爛々と輝かせているアーモンド型の目を、不安げに細め鎧男に向けている。
どうやら少女は鎧男の格好が暑くないか心配しているようだった。
「大丈夫だよ。おじちゃんは暑いのはへっちゃらだからね」
「えー、いいなー。わたしもうへとへとだよぉ」
  少女の首筋に汗の珠がいくつも並んでいることから、少女の感じている暑さと疲れがいくらか察せられた。
  鎧男は先述通り暑さを感じないし疲れも感じない。少女を気遣いゆっくり歩いてはいたが、やはり
こういった些細な機微には気付き難い。
「そうだね。もう大分歩いたし、ここらで少し休憩しようか」
「やったぁ!」
  休むことを提案すると同時に少女は体全体で跳びあがり、休める場所がないかと辺りをちょろちょろと
走り始めた。
  さっきまでぐったりしていたというのに急に元気になったり、子供というのは本当に気分屋だな、
と鎧男は無い口で苦笑した。
  と、少女がこちらへ戻ってきて、鎧男の手を掴むとまた走り出した。
「おじちゃん、むこうに大きな木があったよ!  あっちでやすもー!」
「こらこら、そんな慌てなくても木は逃げないよ」
  少女のパタパタと駆ける音と鎧男のカシャカシャと鎧をかち鳴らす音が重なって、山に木霊した。

61.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:21:35 ID:RZis7Syo

      ※      ※      ※

  鎧男と少女の出会いは血塗られたものだった。
  生まれた原因は人間のどろどろとした念によるものであったが、鎧男はその『人間の念』ではなく
ちゃんと『自分自身』としての確固とした人格があった。それでも、宿った念の元となった人間が
どんな人生を送ったか知らないが、人間への激しい憎悪もまた鎧男にしっかり取り込まれていたが。
  憎くて憎くて、何十人という命を息絶えさせていった。殺しすぎて、白銀の輝きを放っていた
両刃剣も鎧も、斬ったり返り血を浴びたりして赤ずんでゆき、遂には鈍い闇色が全身を染め上げるほどに
なってしまっていた。
  ――あの日も、鎧男は憎しみのままに人を斬った。人里離れた小さな小屋で暮らす、若い夫婦だった。
  外で薪を割っていた夫を首からばっさり斬りおとし、家の中で昼食の準備をしていた妻は肩から
脇腹にかけて袈裟斬り。ものの十数秒の出来事だった。
  妻を殺した部屋には、剣から零れ落ちる血の跳ねた音が小さいはずがやけに大きく聞こえる。
  斬っても斬っても湧いてくる人間への殺意。
  その矛先を探し彷徨い、見つけ、殺す。
  それでも心の芯では黒い感情は薄れず、むしろどんどん上塗りされていく。
  激情の中に僅かにある冷静なところで鎧男は、自分は死ぬまでこうして生き続けるのだな、と嘆いていた。
  部屋に佇んでいた鎧男は、いつまでもこうしていても仕方がないと、もうすでに湧き始めた新たな
悪意を向けるべき人間を探すべく、小屋を出ようとした。
  その時だった。玄関とは反対のドアが開いたのは。
(まだ人間がいた!?)
  玄関へと体を向けていた鎧男は慌てて振り向いた。
  振り向いた先、開いたドアから現れたのは赤ん坊だった。
  ちゃんと閉めていなかったのだろうドアの向こう、赤ん坊のいた部屋には様々なおもちゃがそこら中に
散らばっていた。きっと、そのおもちゃで遊んでいたが飽きて、母親いる方へ行こうとしたのだろう。
いっぱいいっぱいで立って歩く赤ん坊は、よちよちと拙い足取りで母親の方へと近付く。
「ままぁ、ままぁ」
  舌足らずな喋り方で必死に母親を呼ぶ。しかし母親はもう既に事切れている。鎧男が殺したから。
  母親の返り血で染まる床を赤ん坊はぺたぺた進んでいく。やっとの思いですぐ傍に辿り着くと、
今度は母親の腕をゆさゆさと揺らした。まだ幼いその子は母親がどういう状態なのかよく分かって
いないようだった。しかし何度も揺らし、呼びかけるうちに幼いなりに理解し始めたのだろう、
呼びかける声に段々と震えを帯び始めていた。
  と、そこに至ってようやく鎧男は自分の違和感に気づいた。
  赤ん坊を、憎いと思っていない。
  いつもの自分であったなら、ドアから現れた瞬間に四肢を切り刻んでいたはず。
  だというのに、つい先程まで抱いていた人間への負の感情が嘘のように、綺麗さっぱり消えていたのだ。
  それだけではない、鎧男は赤ん坊を哀れみ、そして後悔していた。赤ん坊がこれから親も居らず
一人寂しくこの小屋でのたれ死ぬことに。そして、その親を自分が殺してしまったことに。
  気が付けば鎧男は赤ん坊を抱え、あやすように背中をとんとんと叩いていた。子供をあやすなんてことを
したことない鎧男は多少ぎこちなくも、一生懸命に赤ん坊をあやした。
  最初は知らない人(モンスターだが)に抱きかかえられ泣き喚いて暴れていた赤ん坊だったが、
泣き疲れたか次第に大人しくなって眠りに落ちた。安らかな寝息を聞きながら、鎧男は誓った。
  この子は自分が育てよう。それが、この子の親を殺してしまった自分なりの罪滅ぼしだ。
  ――それは宿った人間の念に僅かに残っていた良心か、はたまた鎧男自身が潜在的に持っていたものか。
とにかく、鎧男はモンスターとして致命的な欠陥を持ってしまった。
  『善意』という欠陥を。

62.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:22:49 ID:RZis7Syo

      ※      ※      ※

  夏の夜は昼間と違い涼しく、過ごしやすい時間となる。しかしながら油断すると、体調を崩す
原因にもなるが。
  その後も何度から休憩を挟みながら山を歩き、何とか下りまで来たというところで日が暮れてしまった。
なので二人(?)は無理をせずそこで野宿をすることにした。といってもこれが初めてというわけでもなく、
鎧男がモンスターであるため宿に泊まるわけにもいかず毎日野宿なのであるが。
  山道から少し外れ、開けた場所を見つけると少女が辺りから集めた木の枝で火を熾し、野生の動物や
モンスターが寄ってこないようにする。
  だが不思議なことにこの山に入ってからというもの、野生の動物にはよく会ったがモンスターの類には
一切出くわしていなかった。こういう場合、考えられるのはこの付近が魔物に棲むには適していないか、
もしくは最上級のモンスターが近辺に潜んでいて本能的に避けているかのどちらかであるが、どちらにしても
こちらに危害がないのは喜ばしい。よしんば後者だとしてもそういうモンスターは知性が高く無闇矢鱈に
力を揮わないので、こちらから何か仕掛けない限り安全である。
  というわけで今回の野宿は比較的に穏やかなものとなっていた。焚き火の前に肩膝を立て腰を下ろす
鎧男の懐で、少女は夕食をパクついている。今日の夕食はいつだったか鎧男が獲ったうさぎの肉を
焼いて塩を振りかけたシンプルなものだ。
  少女は口を大きく開けてうさぎの肉にかぶりつく。表面がパリパリとして香ばしく、少女のかぶりついた
断面から旨み成分たっぷりの油がじゅわっと溢れ出ていた。鎧男は固形物を食べられないが、それでも
笑顔でむしゃむしゃ食べる少女を見ていると美味しそうに見えて涎が出てしまいそうである。出ないが。
  そうして夕食が終わった後、そのままの体勢で少女は鎧男からお話をせがんできた。いつも夕食が
終わると少女は鎧男に今まで旅してきたことの話を聞いてくるのだ。といってもその頃の鎧男は
人間への憎しみで周りなど見えていなかったのでほとんど覚えておらず、かといって人間を殺した
話をするなど以ての外だ。なので、うろ覚えながらも道中で出くわした凶暴な野生動物やモンスター
と戦った話などを、少し脚色をつけて少女に話していた。
  今日も狼の群れに囲まれ苦心しながらも立ち振舞う様を、面白おかしく話し聞かせた。少女は話を
聞きながら目をきらきらと輝かせている。そして鎧男が最後の一匹を倒した所で話が終わり、少女は
はうーっと長い息を吐いた。
「おじちゃんすごいね。オオカミさんいっぱいいたのにやっつけちゃうなんて」
「そうかい?  おじちゃんそんなにすごいかな」
「すごいよ!  おじちゃんすっごくかっこいいよ!  こう、けんをふりまわしてね――」
  鎧男の真似をしているのか、少女は剣を握ったように両手を丸めてぶんぶんと大きく振り回した。
その一生懸命な様に鎧男は思わず笑みが零れる。
「はっはっは、もう何十年と振ってきたからね。いやでも強くなるさ」
「そっかー……じゃあさ、おじちゃん」
「ん?」
「いつかわたしも、おじちゃんみたいにつよくなれるかな?」
「なんだい?  おじちゃんみたいに強くなりたいのかい?」
「うんっ。いつかおじちゃんみたいにかっこよくモンスターをやっつけるの!  それで、わたしが
おじちゃんをまもってあげるの!  そしたら、おじちゃんももっとらくできるでしょ?」
「楽?」
「そうだよ。わたしがつよくなったらおじちゃんともっといろんな所にいけるでしょ?
わたしね、

ずっと、ずぅーっと!  おじちゃんといっしょにもっといろんな所をたびしたいんだっ!」

63.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:24:10 ID:RZis7Syo

  返事は、すぐにできなかった。
  無邪気に微笑みかける少女にどう答えれば良いのか、鎧男は分からなかった。
  焚き火の中の木がパチッと弾ける。
「……おじちゃん?  だいじょうぶ?」
  先程まで明るく話していた少女も、鎧男が何も言ってくれないことを不審に思ったのか、少しトーンを
落として話しかけてくる。焚き火の揺らめくのに合わせて、少女の影も危うく蠢く。
「……ごめんごめん。でもそう簡単に守られるほどおじちゃんも弱くはないさ」
「あーっ!  おじちゃんむりだとおもってるんでしょ!  ぜったいおじちゃんよりつよくなるもん!」
  鎧男の言葉に機嫌を損ねたのか、少女は頬をぷくーっと膨らませてぷいっとそっぽを向いてしまった。
「あーごめん。ほら、ほっぺを膨らませるのはやめなさい。せっかくの可愛い顔が台無しだ」
  鎧男は優しく少女の頭を撫で上げた。少女の美しい栗色の髪を傷めないようにゆっくりと。
  少女も怒らせていた顔を緩ませていき、十秒もしないうちに鎧男の胸に頭を預けてくすぐったそうに
撫でられていた。
  それからしばらくそうしていたら、少女の瞼が半分ほど閉じかけてうつらうつらと首を漕ぎ始めた。
時折あくびも混じる。そろそろ就寝の時間だ。
「寝るかい?」
「うん……ねるぅ」
  今にも寝入ってしまいそうな少女をなんとか足からどかし、少女用の床を敷いて寝させる準備を整えると、
そこに少女を導いて布を掛けてあげる。
「それじゃ、おやすみ」
「うん、おやすみなさぁい」
  就寝の挨拶をした後、もう一度小さくあくびをかいて少女は瞼を完全に閉じた。
  鎧男は焚き火を挟んで反対の方へ腰を下ろす。カシャンと鎧同士がかち合った。ここからは寝ずの番を
して少女を守ることになる。焚き火で野生の動物は寄ってこないだろうしモンスターもいないようだが、
油断は禁物である。気を引き締めて――と、
「あっ……そうだ」
  少女は何か思い出したように起き上がり、鎧男の側へと駆け寄ってきた。なんだろうと鎧男が
思っていると少女は鎧男の前に立ち、そして徐に背伸びをして――
「ちゅ……。えへへ、おやすみのきす、わすれてた」
  寝惚け眼で見上げ舌を出して照れくさそうにはにかむと、少女は恥ずかしそうに元いた場所に戻って
布を顔まで掛ける。
「それじゃ、ほんとうにおやすみ……」
  半分だけ顔を出してそれだけ言うと少女はそっぽを向いて眠りに入った。
「……」
  鎧男は少女の一連の動きが終わり、やっと少女が口付けした自分の額をそっと撫でる。
感覚のない鎧男だが、何故かそこだけぽかぽかと暖かく感じた。
  それから気を取り直し、鎧男は寝ずの番を続けた。鎧男は眠気も感じないため、一日中ずっと
起きていることなど容易い。こういった部分は自分がモンスターであって良かったと思えるところだ。
眠りもせずに夜は退屈ではないかと思うだろうが、星を眺めているだけでも楽しいものである。
その日その日で顔を変える夜空は見ていて飽きることはない。
  そしてなによりも、少女の寝顔を見ていると自分も今日一日彼女を守れたことに安心感を得る。
今、少女は寝返りを打って鎧男の方へ顔を向けている。楽しい夢でも見ているのだろうか、口許には
微笑みが浮かんでいた。

64.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:25:23 ID:RZis7Syo

  少女の寝顔を眺めて内心穏やかな気持ちになりながらも、鎧男は考える。自分はいつまでこうして
いられるだろうか、と。
  さきほど少女に言われた言葉が蘇る。
  ――いつかおじちゃんみたいにかっこよくモンスターをやっつけるの!
  ――それで、わたしがおじちゃんをまもってあげるの!
  ――わたしね、ずっと、ずぅーっと!  おじちゃんといっしょにいろんな所をたびしたいんだっ!
「ずっと、か……」
  鎧男の声に自嘲の色が混じる。
  それはありえないのだ、絶対に。
  鎧男は人の魂を喰らって今まで生きてきていた。人間を殺し、その不幸のどん底に沈んだ暗い魂を
自身に取り込み、生き永らえてきていた。
  しかし少女と出会い、『善意』というものに目覚めた鎧男は以前のように人間を殺さなくなった。
それは鎧男自身が人間への殺意を覚えなくなってしまったこともあるが、何より少女を悲しませたく
なかったというのが一番である。今は狩った動物の魂を取り込んで何とか凌いでいるが、それも長くは
持たない。動物の魂では人間の魂ほど強い負の感情を持たないからだ。
  そうして鎧男は自分の体が徐々に弱まっていくのを感じ取っていた。今は気にならない程度の微弱な
ものであるが、やがて己を蝕んでいき最後には――。
  そこまで考えて鎧男は頭を横に振り、思考を停止させる。考えたくないことだ。できることなら、
自分だってこうしてずっと少女とともに歩んでいきたい。
  しかし考えなければならない。自分がいなくなる日はそう遠くないのだから。できる限りのことは
彼女に教えようと思う。この世界で生きる術を、戦う術を。せめて少女が一人で立って生きられる
年頃になるまでは見届けなければならない。
  鎧男は後悔したくなかった。自分に『善意』が目覚めたことに。
  例えその果てにあるものが悲しい別れであったとしても――。

      ※      ※      ※

  翌朝、少女は朝食として街で買ったパンを小さく千切って食べていた。
  鎧男はモンスターではあるが外見は鎧ということで、人目に触れてもあまりモンスターだと気付かれない。
なので時々、街に立ち寄って必要なものを買い揃えたりしている。お金は狩った動物の肉を売って、それで
少女の服や街でしか買えない食べ物などを物色する。
  だが、さすがに長居して厄介ごとになっては不味いので宿に泊まることはしないが。
  しかしそうした『住』が不自由な生活をさせてしまっている分、『衣』と『食』だけでもと思いこうして
パンなどを買って食べさせている。
  そんなパンを少女が食べているとき、鎧男は少女へ声をかけた。少女はまだ少し眠気の残る野暮ったい
顔を鎧男に向ける。

65.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:26:40 ID:RZis7Syo

「ん、ふぁにおじふぁん?」
「こらこら、口の中の物を飲み込んでから喋りなさい」
「ん――んく。うん、それでなに、おじちゃん?」
「うん。君がもうちょっと大きくなったらの話なんだけどね、おじちゃんが剣の稽古つけてあげようと
思うんだ」
「えっ、それほんとう!?  おじちゃんほんとう!?」
「ああ、もちろんだとも。おじちゃんは嘘はつかないよ」
「ほんとうだよ?!  やくそくだからねっ!」
「ああ、約束だ」
  少女が突き出した小指に鎧男は強くなりすぎないように自分の小指を絡めた。
  少女との約束の中に鎧男は心の中で、彼女を守り抜くことを密かに付け足して。
  指きりが終わると少女は眠気も吹き飛んだのか上機嫌で朝食を再開する。と、少女はパンを半分に
千切って鎧男へ差し出した。
「おじちゃん、おれいにはんぶんこ!」
「え?  でもおじちゃん食べなくても大丈夫――」
「はーんーぶーんーこー」
  鎧男が困惑気味に遠慮したが、それでも少女はずずいっと更に鎧男の前に押し付ける。少女には
鎧男は食べなくても大丈夫ということは教えているのだが、剣の稽古をつけてもらう約束をして
もらえたのがそんなに嬉しかったのだろうか。ここまでされるとさすがに悪いと思い渋々受け取る。
鎧男の思いも露知らず、少女は早く食べてくれないかとわくわくしながら鎧男を見上げてくる。
凝視されて掻かない冷や汗を掻きながら、無駄にパンの裏表を何往復も見比べた後、ぽいっと兜を
上げた隙間から放り入れた。
  それを見て満足したか少女もぱくぱく半分になったパンを食べ始めた。
  鎧男はというと、パンの引っ掛かっている股関節辺りに違和感を覚えつつ、少女の食べる姿を眺め続けた。
  それから少女が朝食を終え、野宿の後片付けを済ませると鎧男と少女は山道へと戻ってきた。
「よし、それじゃあ行こうか」
「おーっ!」
  少女は元気良く腕を振り上げると鎧男の手をとってスキップしながら下山し始めた。鎧男はそれに合わせ、
ゆっくりとした足取りで鎧を鳴らしながらのっそり歩いていく。
  山に少女のパタパタとスキップする靴音と、鎧男のカシャカシャと鎧を揺らす音が重なって木霊した。
  鎧男は歩み始めた。
  『善意』の先へと。
  そこにあるのは悲しみか、それとも――。
  とりあえず、今考えるべきことは。
  どうやってこっそりとこのパンを落とそうか。

  完

66.善意の果てに――2008/05/11(日) 12:28:13 ID:RZis7Syo

  おまけ

「……あら?」
  夏の木洩れ日が心地良い昼下がり、山を散歩していた少女はそこにはあるはずのないものを見つけた。
「……パン?」
  それは半分に千切られたロールパンだった。しかもカビている所はどこにもないことから、まだ新しい
ことが分かる。こんな今ではろくに人が通らない山道を使う人がまだいたとは。随分と物好きな旅人である。
  しかし、パンなどという人の作った食べ物を見るのは何時以来だろうか。もう一年以上果物や木の実
しか食べていなかったから、こうした人間染みたものを見ると懐かしい気持ちになる。
それに幸運なことに、このパンはまだ食べられるようだ。こんなについていることはない。きっと
今一緒に過ごしている同居人もこれをもって帰って見せたら目を見開いて驚くのではないだろうか。
腹ごなしの散歩で、いつもより遠くへ行こうと思いついてラッキーだった。
「っと、そろそろ帰らないと」
  同居人が心配してそわそわと尻尾を振り始めている頃だろうか。
  少女は拾ったパンを大事に抱えて愛すべき同居人の元へと駆けて行った。
  そうだ、帰ったらこの半分このパンを更に半分こにして一緒に食べよう。
「竜さん、喜ぶかしら」
  少女は大きくて優しい同居人と並んで食べるところを想像してにやけながら帰っていった。
  暗い、暗い、森の奥へと……。

67.名無しさん@ピンキー2008/05/11(日) 12:29:33 ID:RZis7Syo

以上です。

68.名無しさん@ピンキー2008/05/11(日) 14:36:34 ID:YZQ206yP

GJ!GJ!
やはり人外と少女の組み合わせは良いものだ…。
最後に微妙にリンクしてるのがまた何とも素敵でした、お疲れ様です。

69.名無しさん@ピンキー2008/05/11(日) 16:36:43 ID:Rl+aOXaW

泣くかと思った。GJ

70.名無しさん@ピンキー2008/05/12(月) 00:31:20 ID:oHJfYnkI

75 ほんわか名無しさん 2008/04/08(火) 18:15:30 O
あっカニさんやっやめぇ
ビリビリビリ
俺を食う対価だお前を食ってやる…


カニは特撮怪人みたいな感じが良いな。

71.名無しさん@ピンキー2008/05/12(月) 00:31:47 ID:beaNwopb

GJ!暖かい交流に癒されました。奇跡が起こるといいなあ


72.名無しさん@ピンキー2008/05/12(月) 04:37:33 ID:7hABQXCo

http://www.vipper.net/vip520952.png
スレてた頃の鎧男さんもまたオツだと思うんだ。gj!

73.名無しさん@ピンキー2008/05/12(月) 10:21:19 ID:mAKF+O6f

なんだこのスレには神がいるのか。

>>59

>>71
もどっちも超GJ!

鎧騎士に萌える俺には、たまらんものですた。

74.名無しさん@ピンキー2008/05/12(月) 14:16:49 ID:nH3nhEsH

白銀の鎧が漆黒に染まる辺りで某サイファーバルキリーを思い出した

75.触手男と少女2008/05/13(火) 21:17:28 ID:2NwDDalt

寂れた港町にサナトリウムがある。
そこに少女が一人手が届きそうなほどの海を見つめてベッドに横たわっていた。

少女はある日、森に迷い込んで妖精と出会い、そして一緒に森の奥で遊んだのだ。
できたてのイチゴのジャムと引き換えに、少女は妖精たちと友達になった。

水や木に住む妖精と話せるようになった少女は彼らとの会話を運良く大人に見つからないでいた。
しかし、父親の船に乗ったある満月の晩、潮風の吹く甲板で傷ついた妖精を見つけて手当てをして――彼は人間の男性を少し上回るくらいの背丈で、いるかのような肌をしていた。
彼の口調が貴族の屋敷に奉公に出た少女の兄を思わせ、少女は周りを忘れてついうっかり話し込んでしまったのだ。
それを見ていた父親は、岸に着くとあっと言う間に少女をサナトリウム送りにした。
暗い甲板では、彼に巻かれた包帯は父親には見えなかったのだろう。

76.触手男と少女2008/05/13(火) 21:22:13 ID:2NwDDalt

「いつになったら家へ帰れるのでしょう」
「あなたが変な幻覚を見なくなったらよ」
看護婦の言葉に少女はふくれた、幻覚だなんて失礼よね、と窓辺に座った風の妖精に問いかける。
「今日は塩水に濡れてないのね」
少女の目線を無視した看護婦は取り替えたシーツを見てそう呟いた。
少女はどきりとしたが知らないふりをして布団に顔をうずめた。
「抜け出して海に行くのは良いけれど、ちゃんと体を拭いてから寝てちょうだい」
さして興味も無さそうに看護婦は部屋を出た。
少女は窓から見える海を見つめた。
多分今夜、シーツは塩水に濡れるだろう。
満ち潮に乗って彼が海からやって来る日だから。

夜、窓を叩く音が聞こえた。
少女がベッドを降りる間もなく、銀色の液体はするりと隙間をすり抜けて部屋に入る。
「こんばんは、お久しぶりです」
「元気そうだな」
銀色の液体はまばたきの間に形を成して、少女の前に立っていた。
満月の晩、甲板で出会った彼だ。
蛇のような触手の腕をうねらせて、少女に近づく。

77.触手男と少女2008/05/13(火) 21:45:31 ID:2NwDDalt

「具合はどうだ」
「どこも悪くないですよ」
唇を彼の指が掠める。
塩辛い、海の水の味が舌先に残った。
唇に触れた彼の指―正確には指ではなくてらてらと光る触手なのだが、―は少女のうなじをくすぐり、髪をあやして背中に潜り込んだ。
「ひゃっ…!」
「少々顔が赤いようだが」
うつむいた少女の顎に器用にも触手を添えて顔を覗き込む。
少女は少しの間息を止めて彼を見つめた。
もちろん彼は人間じゃない、表情は読めないし、体温は低い、キスも難しい口だ。
「ふ…」
少女の甘いため息を彼の口が拾う。
急な角度をつけないと、唇を傷つけてしまう、本当にキスの難しい口だ。
けれども、こうして満ち潮の度にするものだからいつの間にか慣れてしまった。
長いキスから解放された少女の唇が薄く開いた。
「…シーツが塩水でびしょびしょだって、怒られたんです」
「そうか」
ぷつんぷつんと寝間着の小さなボタンを彼は器用に外していく。
少女の肌に温められた触手は微妙な冷たいを保ったまま背中からわき腹、胸を撫でるように動いた。
「だから今日はもう…」
「お前の汗かもしれないだろう」
「そんな」
ぱさりと寝間着がベッドの下に落とされた。
肩を押されて、こてんとベッドに寝ころぶ格好になる。
するんと内股に触手が潜り込んだ。
「あ…」
困惑する少女の頭を、彼はまるで兄のように撫でる。
少女はついうっとりとしてしまってシーツをきゅうと握った。

78.触手男と少女2008/05/13(火) 21:46:38 ID:2NwDDalt

「あ…も、もう…は、ぁ…」
胸をやわやわと触手が締め付け、とろとろとした中には細い触手が二本くちゅくちゅと粘液をかき混ぜている。
「あぁ…!」
少女の細い背中がびくんと跳ねて、くたりとシーツに倒れ込んだ。
中途半端に達したせいか、肩がまだふるふると震えている。
「辛そうだな」
表情では分からないが、異形の男はニヤニヤと笑うようなニュアンスを言葉に含ませて少女を見下ろした。
少女は手探りで触手を愛おしそうに掴むと、小さく呟いた。
「も…限界、です…早く、ぁ…」
男は空いた方の、触手ではない方の手で少女の頭をくしゃりとあやすようになでた。
「シーツが濡れたら怒られるんじゃないのか?」
「で、でも…うぅ…」
「一度や二度で終わらないぞ」
はあぁ…と苦しそうに甘いため息をつくと少女は涙を拭ってもう一度男を見上げた。
「…お願い、します…何回でもいい、からぁっ…」
下腹部がきゅうと縮むような痛みに声を絞り出した。
男はよしよしと満足そうに呟くと、ころんと小さい体を仰向けにする。
恥ずかしそうにすりよせた膝を押し開き、人間のよりも大きいそれをあてがった。

79.触手男と少女2008/05/13(火) 21:50:07 ID:2NwDDalt

「ああぁあっ…!」
震えが頭からつま先まで走る。
浮いた細い腰に熱い滴がぽたぽたと伝った。
ぐちゅ、とゆっくり動かすと首の後ろに回された手にきゅうと力が込められる。
「も、もうこんなに…きもち…い、はぁ…あぁ!」
「じっくり可愛がった甲斐があった」
くく、と耳元で笑う声が少女のぼんやりとした頭に響いた。
この人の声は、胸がきゅうっとなる。
怖いぐらいとろんとした頭がかき乱されるような感覚に、ちょうど一番熱くどろどろしている所が反応してしまう。
「いや、…あぁあ…!」
「そうか、お前はここが好きだったな」
大きな手で頭を引き寄せられて、耳元で名前を呼ばれた。
体が熱くて寒くて、何も考えられなくなる。
「あ、あ、あ!あぁ、はぅ…あ、あ!」
ぐじゅぐじゅとかき回されて背中まで垂れた粘液がこすれる。
にゅる、と触手が背中を這ってまた小ぶりな胸に絡みついた。
「!あ、そこ、そこもやられた、らぁ…!だめ、ぉ…かしくなっちゃうぅ…!」
体中を攻められてもう何も考えられなくなって、自分がなんて叫んでるのかわからなかった。
「は、は…!も、う…あっ、あぁああ…!」
水に近いさらさらとした粘液がお腹を満たしていくのを少女は感じた。
ぼんやりとする頭の片隅で、明け方まで彼は何回するのだろうと考えていた。

80.触手男と少女2008/05/13(火) 21:56:24 ID:2NwDDalt

次の日の朝、じめっとした感触で少女はぼんやりした目で、弱い朝日が差し込む窓辺を見ていた。
体温でほんの少し渇いたシーツを感じながら少女は考えていた。
看護婦が来るまでに起きて寝間着を着ていないと、昨日の睦み事の跡をうまく隠せないな、と。


以上です。
尻切れトンボな感じもしますが。
本当はカニを書こうとしたんですけど甲殻系は書きづらくて断念。
本当は甲殻系大好きなのに。

81.名無しさん@ピンキー2008/05/13(火) 21:56:25 ID:E/fBJvX9

リアル神遭遇ktkr
うわあエロいエロいgj!!鬼畜な触手男エロすぐるwwww

82.名無しさん@ピンキー2008/05/13(火) 22:42:01 ID:n7IycK4h

GJ。触手sugeeeee

83.名無しさん@ピンキー2008/05/14(水) 04:41:27 ID:Enbyj00O

触手エロイ。もっとやれ。
個人的にキスも難しい口に頑張ってキスしてる少女に萌える

84.名無しさん@ピンキー2008/05/14(水) 23:19:46 ID:kCAxqH6f

これはエロい触手ですね。
テンポよく進んで読みやすかったです、GJ!

85.名無しさん@ピンキー2008/05/15(木) 21:18:57 ID:EJHAd/8X

版権公式で人外×人間ってなかなか無いよなぁ、かき集めても10作ぐらいしか知らない。

86.名無しさん@ピンキー2008/05/16(金) 13:07:38 ID:Rl70ulqT

プレデリアン×妊婦とかエイリアン×リプリーとかエロいと思うんだ…

87.名無しさん@ピンキー2008/05/16(金) 23:03:17 ID:hkOsH0Rt

あの二段構えのがぱっと開く口でディープキスはエロいだろうなぁ。
スカーとレックスはかなりきた覚えがある。

88.名無しさん@ピンキー2008/05/17(土) 01:28:52 ID:5eKc+voh

人外×少女の体格差にぐっとくる

89.名無しさん@ピンキー2008/05/17(土) 05:27:48 ID:hHqEVHFY

>>87

2のラスト付近は賛否両論だけど、人外×人萌えとしてはかなり公式GJ!ってな感じだった

90.名無しさん@ピンキー2008/05/19(月) 09:22:06 ID:gIhO05dz

バイト先の店頭PVがAVP2で、ウルフさんのムチさばきにニヤニヤしっぱなしだったage

91.名無しさん@ピンキー2008/05/19(月) 20:45:45 ID:bGAm9tb1

>>19

>>66

>>28
の続きを待ってる。

92.名無しさん@ピンキー2008/05/20(火) 00:34:37 ID:pyUy14By

>>88

体格差萌えーと思うが、流石に初めてが人外相手じゃきついよなあ。
自分で慣らすのか、それとも慣らして貰うのか。
どっちにしろ萌える、お互い最初は恐々で慣れてきたら後はもうがっつんがっつんやるのがいいよ。

93.名無しさん@ピンキー2008/05/20(火) 17:22:20 ID:JZ6VW+h/

>>92

じゃあ人外も女の子にしちゃえば関係ない

94.名無しさん@ピンキー2008/05/21(水) 02:43:07 ID:fXEXREwQ

なんという百合。だが萌える


>>89

そんな貴女にノベライズ版。読んでなかったら一度読むといいよ
映画よりラブラブイチャイチャ度がパワーアップしてる

95.名無しさん@ピンキー2008/05/22(木) 01:40:11 ID:9Rb00Moq

>>93

少女×触手♀ですね、わかります。

96.名無しさん@ピンキー2008/05/26(月) 01:47:08 ID:AwT2U/4H

ロボ×少女もいいけど、少女×ロボも良いよねage

97.名無しさん@ピンキー2008/05/27(火) 21:27:57 ID:RfAOW4IO

>>20
への賛辞とスレ発展の願いを込めて。
「老竜と少女」
http://imepita.jp/20080527/766330

98.名無しさん@ピンキー2008/05/27(火) 23:47:24 ID:yU1WLWD4

>>97

乙。だが…竜がなんとなく若く見える

99.名無しさん@ピンキー2008/05/31(土) 05:10:29 ID:9scQ0C3l

保守っておこう

100.名無しさん@ピンキー2008/06/01(日) 22:43:47 ID:6wq0kt/P

ケンタウルスのSSキボン



 

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