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&sizex(3){&topicpath()} *ダジャレー夫人の恋人 1 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 04:16:25 ID:41LjtUtn 背筋が凍るような駄洒落を一つ聞かせてくれないか 名前欄に作品タイトル、本文にSS、落ちはメール欄 各自、文学・映画・漫画・ゲームタイトルなどからネタを出すこと ファミ通で大昔にあった「お習字」コーナーのレベルでも構わない ただし無視されても泣かないこと &strong(){前スレ} ダジャレー夫人の恋人 http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1234984585/ ---- &strong(){前スレ・ログ(一部)} 5 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 19:43:18 ID:/epJk7Ue 布団が──── 広島型の1000倍と目される10.4メガトンつまり10400キロトン分の爆発力を秘めた Ivyマイクと呼ばれる水素爆弾の5キロにも及ぶ火球に飲み込まれた。 紫の雲がもうもうと伸び、灰色とオレンジを孕んだかと思うと見る間に黒くなってキノコ雲を形づくる。 最終兵器と呼ぶに相応しい破壊だった。 焼けた鳥が降ってきて、投下した爆撃機に二度目の、地面に跳ね返った衝撃波が伝わる。 かつて米露のロケット開発競争を担ったセルゲイコロリョフもヴェルナーフォンブラウンも、 きっとあの世で衝撃波を受けたに違いない。 広島が100万の被害者を出したならば、これがもたらすものは1000万の被害者だろうか。 少々乱暴な論ではあるが、恐ろしいものには違いない。 現在の地球は核による軍事的均衡の上にある。 一発過てば、即時地球が焦土となるのだ。 そんな時代に生きる我々ができることは、精々日々を満喫することだけだろう。 そう、あの布団のように。 最後はこの言葉で閉めよう。 ────吹っ飛んだ 6 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 20:08:58 ID:H8Gm/JK2 あれはそう、七日前のこと。 その日からテレビは全て放送をやめ、ウェブページは俺の見た限り全て更新を断っていた。 俺は重度の引きこもりだった。 しかしあの日以来俺はタウンページを片手に電話を掛け続けている。 「お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われておりません」 外にさえ出れば何が起こっているのかきっと把握できる。 でも俺はそれをしない。理由はいたって単純だ。怖いから。 「お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われておりません」 食料は一か月分買い貯めてあった。 つまりあと三週間は淡い夢を追い続けられる、というわけだ。 「お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われておりません」 もう本人はいないかもしれないお姉さんの、声だけが、同じトーンで何度も何度も俺の鼓膜を刺激する。 今日はここまでにして寝るとしよう。 開いていたページにチェックを付けて俺は分厚い紙の塊を閉じた。 あれから一週間、誰も電話に出んわ。 10 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 23:04:27 ID:4ALKuKOh 私は地球から遥か一京光年離れた、全銀河統一機構の外交官だ。 今回は太陽系で唯一生物が住む星、地球に我が全銀河統一機構の存在を伝え、加入を勧誘する任務のために、 光速の数兆倍の速度を出せる円盤ではるばるやってきたのだった。 地球の大気圏内に到着した私は、事前に作り上げた「地球で最も賢い動物ランキング」で一位である、ネズミと言う生物を探した。 だが彼らは言語を持っていないようで、会話は不可能だった。 そこで私は一位は諦め、二位の生物に接触を試みることにした。 その生物は言語を持ち、平和に暮らしているらしい。 私は海という巨大な水溜まりの上で円盤を止め、海に向かって呼び掛けた。 「おおい、イルカは居るか?」 12 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 23:54:56 ID:L/2iwtV9 妻の浮気を確信したのは半月前だ。 前々から疑ってはいたのだが、彼女の携帯電話を調べ、ついに決定的な証拠を見つけた。 その相手とは、俺の上司である副部長。 公私ともに世話になり、ビジネスマンとしても人間としても心から尊敬していただけに、 裏切られたショックは大きかった。 今、俺は自宅のドアの前にいる、包丁をたずさえて。 「急用で実家に戻る」と嘘をつき、妻と副部長の密会現場を取り押さえるためだ。 ――愛する妻が、今、副部長に抱かれている…… 想像すると、腹の底から怒りが沸き上がる。 俺は深呼吸をし、静かにドアを開け、そして寝室へ向かう。 そこには案の定、裸で抱き合う二人の姿が…… 俺の中で何かが爆発した。 「殺してやる!」 そう叫び、包丁を手に副部長に襲いかかる。 しかし、大声を上げたさいのショックで、副部長はすでに…… 『副上司の腹上死』 13 :水滸伝:2009/02/20(金) 00:54:27 ID:CIFdUjMC 「呼吸法は気の流れを保つ最善の方法である」 梁山泊に熱い男たちの息で満ちていた。 反乱軍の首領である宋江は、一癖も二癖もある屈強な百八人の好漢・英雄・豪傑たちを前に矢継ぎ早に指示を出していた。 彼らに対し、近々起こる反乱のために、軍事訓練を行うことにしたのである。 「丹田に力を入れよ」 好漢たちは思い思いに腹部に気合を込めた。 間髪を入れず、次の指示が飛んだ。 「大きく息を吐いて!」 百八人の大男たちの肺からすっかり息が搾り出された頃合に、最後の指示が飛んだ。 「はい! 水滸伝!」 15 :創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 13:26:27 ID:02IXS9eN 違う違う違う違う! 俺がしたかったのはこんなことではない。 一体、どこで歯車が狂ってしまったのだ? 俺は、心からこの国のことを憂い、そして立ち上がったはずだ。 その努力の甲斐あり、疲弊した我が国は立ち直った。 そして俺は英雄となった。 だが権力は魔物だ。 その重責と快楽に負け、いつの間にか、俺の中にはもう一人の俺が生まれた。 人々の望みを体現するためのカリスマが。 ヤツのせいで……いや、今さら責任逃れはすまい。 あれは紛れもなく私自身でもあるのだから。 手にした銃をじっと見る。 犯した罪は、この命を以て償おう。最後は自分自身の手で幕を引いてやる。 あんな恐ろしい命令を下してしまった罪は、いつまでも消えることはないだろうが。 願わくば、同じ愚行が二度と起こらぬことを。 『ユダヤ人を残らずヒットラえろ!』 17 :創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 17:00:23 ID:vz2cclb5 私の妻はいつも落ち着いている人だった。 結婚を申し込んだ時も、優しい微笑んで頷いてくれた。 私が会社をクビになったことを告白したときも私を責めたりせず、優しく抱き締めてくれた。 再就職した時の聖母のような笑顔は忘れられない。 だがそんな笑顔も今はもう見れない。 彼女は死んだ。 全ては私がいけない。 私があの時、目の前のトラックをもっと慎重に追い越していたら…… 彼女は死ぬ間際も落ち着いていた。 私は叫んだ。 「車が来る!」 「まぁ」 18 :創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 21:09:05 ID:02IXS9eN 目覚ましが鳴る前に目が覚めた、なにやら外が騒々しい。 一体なにごとかと表に出て、俺は絶句した。 となりの山田さん宅は、五十坪ほどの広さの一戸建てなのだが、 それがおびただしい数の警官隊に包囲されているのだ。 さらにその後ろには取材のマスコミ、さらに数え切れない野次馬がひしめき合っている。 山田邸を見やると、昨日までとはまるで様相を変えていた。 外の塀の上部には鉄条網が張り巡らされており、 玄関部分には家具でバリケードが築かれている。 窓という窓は板で目張りされ、まるで砦だ。 「観念したまえ、君たちは包囲されている」 スピーカーを手に、ドラマでお定まりのフレーズを叫ぶ隊長らしき男。 一体どうしたというのだ、これはただ事ではない。 あの温厚な山田さんが何かしでかしたのだろうか? まさかな。 物騒な事件にでも巻き込まれたのだろうか。 「お隣の方ですか?」 警官の一人に尋ねられた。 「はい、一体、何が起こっているのです?」 「話は後です、危険ですから家から出ないで!」 強引に家に押し戻された、訳が分からない。 釈然としないままリビングに戻ると、妻が起きてきており、 寝ぼけ眼をこすりながら聞いてきた。 「もう、朝からうるさいわね。どうしたのよ」 「隣の家にバリケードが出来たんだ」 「へえ~」 ---- &link_up(ページ最上部へ) ----
&sizex(3){&topicpath()} *ダジャレー夫人の恋人 1 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 04:16:25 ID:41LjtUtn 背筋が凍るような駄洒落を一つ聞かせてくれないか 名前欄に作品タイトル、本文にSS、落ちはメール欄 各自、文学・映画・漫画・ゲームタイトルなどからネタを出すこと ファミ通で大昔にあった「お習字」コーナーのレベルでも構わない ただし無視されても泣かないこと &strong(){現行スレ} 【駄洒落で】ダジャレー夫人の恋人2【創作】 http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1293809844/ &strong(){前スレ} ダジャレー夫人の恋人 http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1234984585/ ---- &strong(){前スレ・ログ(一部)} 5 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 19:43:18 ID:/epJk7Ue 布団が──── 広島型の1000倍と目される10.4メガトンつまり10400キロトン分の爆発力を秘めた Ivyマイクと呼ばれる水素爆弾の5キロにも及ぶ火球に飲み込まれた。 紫の雲がもうもうと伸び、灰色とオレンジを孕んだかと思うと見る間に黒くなってキノコ雲を形づくる。 最終兵器と呼ぶに相応しい破壊だった。 焼けた鳥が降ってきて、投下した爆撃機に二度目の、地面に跳ね返った衝撃波が伝わる。 かつて米露のロケット開発競争を担ったセルゲイコロリョフもヴェルナーフォンブラウンも、 きっとあの世で衝撃波を受けたに違いない。 広島が100万の被害者を出したならば、これがもたらすものは1000万の被害者だろうか。 少々乱暴な論ではあるが、恐ろしいものには違いない。 現在の地球は核による軍事的均衡の上にある。 一発過てば、即時地球が焦土となるのだ。 そんな時代に生きる我々ができることは、精々日々を満喫することだけだろう。 そう、あの布団のように。 最後はこの言葉で閉めよう。 ────吹っ飛んだ 6 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 20:08:58 ID:H8Gm/JK2 あれはそう、七日前のこと。 その日からテレビは全て放送をやめ、ウェブページは俺の見た限り全て更新を断っていた。 俺は重度の引きこもりだった。 しかしあの日以来俺はタウンページを片手に電話を掛け続けている。 「お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われておりません」 外にさえ出れば何が起こっているのかきっと把握できる。 でも俺はそれをしない。理由はいたって単純だ。怖いから。 「お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われておりません」 食料は一か月分買い貯めてあった。 つまりあと三週間は淡い夢を追い続けられる、というわけだ。 「お客様のお掛けになった電話番号は、現在使われておりません」 もう本人はいないかもしれないお姉さんの、声だけが、同じトーンで何度も何度も俺の鼓膜を刺激する。 今日はここまでにして寝るとしよう。 開いていたページにチェックを付けて俺は分厚い紙の塊を閉じた。 あれから一週間、誰も電話に出んわ。 10 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 23:04:27 ID:4ALKuKOh 私は地球から遥か一京光年離れた、全銀河統一機構の外交官だ。 今回は太陽系で唯一生物が住む星、地球に我が全銀河統一機構の存在を伝え、加入を勧誘する任務のために、 光速の数兆倍の速度を出せる円盤ではるばるやってきたのだった。 地球の大気圏内に到着した私は、事前に作り上げた「地球で最も賢い動物ランキング」で一位である、ネズミと言う生物を探した。 だが彼らは言語を持っていないようで、会話は不可能だった。 そこで私は一位は諦め、二位の生物に接触を試みることにした。 その生物は言語を持ち、平和に暮らしているらしい。 私は海という巨大な水溜まりの上で円盤を止め、海に向かって呼び掛けた。 「おおい、イルカは居るか?」 12 :創る名無しに見る名無し:2009/02/19(木) 23:54:56 ID:L/2iwtV9 妻の浮気を確信したのは半月前だ。 前々から疑ってはいたのだが、彼女の携帯電話を調べ、ついに決定的な証拠を見つけた。 その相手とは、俺の上司である副部長。 公私ともに世話になり、ビジネスマンとしても人間としても心から尊敬していただけに、 裏切られたショックは大きかった。 今、俺は自宅のドアの前にいる、包丁をたずさえて。 「急用で実家に戻る」と嘘をつき、妻と副部長の密会現場を取り押さえるためだ。 ――愛する妻が、今、副部長に抱かれている…… 想像すると、腹の底から怒りが沸き上がる。 俺は深呼吸をし、静かにドアを開け、そして寝室へ向かう。 そこには案の定、裸で抱き合う二人の姿が…… 俺の中で何かが爆発した。 「殺してやる!」 そう叫び、包丁を手に副部長に襲いかかる。 しかし、大声を上げたさいのショックで、副部長はすでに…… 『副上司の腹上死』 13 :水滸伝:2009/02/20(金) 00:54:27 ID:CIFdUjMC 「呼吸法は気の流れを保つ最善の方法である」 梁山泊に熱い男たちの息で満ちていた。 反乱軍の首領である宋江は、一癖も二癖もある屈強な百八人の好漢・英雄・豪傑たちを前に矢継ぎ早に指示を出していた。 彼らに対し、近々起こる反乱のために、軍事訓練を行うことにしたのである。 「丹田に力を入れよ」 好漢たちは思い思いに腹部に気合を込めた。 間髪を入れず、次の指示が飛んだ。 「大きく息を吐いて!」 百八人の大男たちの肺からすっかり息が搾り出された頃合に、最後の指示が飛んだ。 「はい! 水滸伝!」 15 :創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 13:26:27 ID:02IXS9eN 違う違う違う違う! 俺がしたかったのはこんなことではない。 一体、どこで歯車が狂ってしまったのだ? 俺は、心からこの国のことを憂い、そして立ち上がったはずだ。 その努力の甲斐あり、疲弊した我が国は立ち直った。 そして俺は英雄となった。 だが権力は魔物だ。 その重責と快楽に負け、いつの間にか、俺の中にはもう一人の俺が生まれた。 人々の望みを体現するためのカリスマが。 ヤツのせいで……いや、今さら責任逃れはすまい。 あれは紛れもなく私自身でもあるのだから。 手にした銃をじっと見る。 犯した罪は、この命を以て償おう。最後は自分自身の手で幕を引いてやる。 あんな恐ろしい命令を下してしまった罪は、いつまでも消えることはないだろうが。 願わくば、同じ愚行が二度と起こらぬことを。 『ユダヤ人を残らずヒットラえろ!』 17 :創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 17:00:23 ID:vz2cclb5 私の妻はいつも落ち着いている人だった。 結婚を申し込んだ時も、優しい微笑んで頷いてくれた。 私が会社をクビになったことを告白したときも私を責めたりせず、優しく抱き締めてくれた。 再就職した時の聖母のような笑顔は忘れられない。 だがそんな笑顔も今はもう見れない。 彼女は死んだ。 全ては私がいけない。 私があの時、目の前のトラックをもっと慎重に追い越していたら…… 彼女は死ぬ間際も落ち着いていた。 私は叫んだ。 「車が来る!」 「まぁ」 18 :創る名無しに見る名無し:2009/02/20(金) 21:09:05 ID:02IXS9eN 目覚ましが鳴る前に目が覚めた、なにやら外が騒々しい。 一体なにごとかと表に出て、俺は絶句した。 となりの山田さん宅は、五十坪ほどの広さの一戸建てなのだが、 それがおびただしい数の警官隊に包囲されているのだ。 さらにその後ろには取材のマスコミ、さらに数え切れない野次馬がひしめき合っている。 山田邸を見やると、昨日までとはまるで様相を変えていた。 外の塀の上部には鉄条網が張り巡らされており、 玄関部分には家具でバリケードが築かれている。 窓という窓は板で目張りされ、まるで砦だ。 「観念したまえ、君たちは包囲されている」 スピーカーを手に、ドラマでお定まりのフレーズを叫ぶ隊長らしき男。 一体どうしたというのだ、これはただ事ではない。 あの温厚な山田さんが何かしでかしたのだろうか? まさかな。 物騒な事件にでも巻き込まれたのだろうか。 「お隣の方ですか?」 警官の一人に尋ねられた。 「はい、一体、何が起こっているのです?」 「話は後です、危険ですから家から出ないで!」 強引に家に押し戻された、訳が分からない。 釈然としないままリビングに戻ると、妻が起きてきており、 寝ぼけ眼をこすりながら聞いてきた。 「もう、朝からうるさいわね。どうしたのよ」 「隣の家にバリケードが出来たんだ」 「へえ~」 ---- &link_up(ページ最上部へ) ----

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