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悪党御免

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marurowa

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悪党御免◆SqzC8ZECfY



……まあ、あれだ。
あたしも流石にこう立て続けにわけのわからねえ事態が続けば、自分の正気を疑っちまうくらいのことはする。
ほんとはイエローフラッグで飲みすぎちまって、タチの悪ぃ夢見てんじゃねえかとかな。
ロックやダッチに担がれてうちらのオフィスに帰る途中、奴らに文句やら皮肉やら浴びせられながら、グースカ暢気に寝てんじゃねえかとか。
だがよ、これでもジミ・ヘンドリクスみてえに自分のゲロで溺死するほど節度のねえ飲み方はしてねえつもりだ。
つーか、そんな迂闊をやらかしたが最後、ロアナプラじゃあ何されるか分かったモンじゃねえ。
そんな間抜けは、目覚めたときに一文無しで道端に転がされてようが、それでも二度と目覚めない身体にされてないことをファッキン・クライストに感謝していい。
とにかくだ、あたしはそういった可能性についても考えてみたわけだが……つーか飲んでねえ。
最初にギラーミンとかいう馬鹿が、何やらヤクでもやってんじゃねえかってくらいのイカれた戯言ほざきながら、顔色悪い女とチンピラを吹っ飛ばしたところだ。
そいつが悪夢のジェットコースターのはじまりだったわけだが――じゃあ、その前は?
ロックの馬鹿のせいで姐御には殺されかけて、あのジャパニーズ・ヤクザに脚をスライスされかけて散々だった日本から、タイに帰って、ようやく怪我も治って……。
んで、いつものオフィスでヘッドホンで音楽聴きながらぼーっとしてたくらいだが、酒は一滴も飲んでねえぞ。
それが一番新しい記憶だ。
ひょっとしたらうたた寝くらいはしてるかもしれねえが。
よし、じゃあさっさと目を覚まそうぜ、レヴィ。
スリー、ツー、ワンでこんなナイトメアからはおさらばだ。
あたしは右手で自分の頬をぴしゃりと叩いた。
……。
…………。
………………。
いてえじゃねえか、ファック!!
夢じゃねえのか?
じゃあ、なんであたしはこんなとこにいるんだ。
ハイジャック? 連れ去られた?
じゃあロックはどこいった。四六時中、姐御にぴったり付いてる軍曹は?
んで、なんであのくそめがねがいるんだよ。
そもそもそんなんで片付けられる事態かよ、これが。
ああ、くそ。わけがわかんねえ。わかんねえぞ、クソがッ!
分かってるのは相変わらずあの赤毛野郎にバッサリいかれた指が痛ぇってことだけだ、クソッタレッ!!
………………オーケー、落ち着けレヴェッカ。
予想外の事態はいつだって起こる。
大事なのはその波に乗り損ねないように、柔軟に合わせることだ。
まずひとつ。
あたしが持ってるのは銃だ。
こいつは大事だ。
これがあるとないとじゃ大違いだからな。
あの赤毛に恵んでもらったみたいな形なのは、とてつもなく気にくわねえが……。
まあ撃ち合いなら問題はねえ。いつものことだ。
弾の残りが気になるが、そいつは他の奴らから銃ともども奪えばいい。
武器は他の連中にも配られてるみてえだからな。
クソッ、それにしても何であたしにはハズレばっかなんだよ。
なんか他にももう一つ、キラキラした妙な宝石があったが、ドンパチやってる最中じゃあ武器のほうが何倍も有難いってモンだ。
ローザミスティカだかなんだか知らねえが、バズーカぐらいよこせってんだよ。
問題はこのボールだ。
荷物をひっくり返したら説明書きが出てきたんで読んでみた。
モンスターボールというらしく、このスイッチを押すとさっきのスタンドだかポケモンだかを出し入れできるらしい。
ポケモンと言うのはこの説明書きに書いてあった。
そもそもポケモンて何だよ、という疑問の答えは書いてなかった。
要点だけをかいつまんで把握しよう。それ以上を考えたところで一文の得にもなりゃしねえし、むしろ時間の無駄だ。
出せるのは10分間限定。時間を過ぎると元に戻り、二時間は出せなくなる。
つまり、今は出せない。ここだけだと不便なとこだけが目立つ。
そうまでして使うほどの強力な代物なのか……銃弾すら弾くこいつを見ると、確かに強力そうだが。
そして、基本的に出した奴の命令を従順に聞く、らしい。
つまりあたしの邪魔をしやがったこの岩っころも次は言うことを聞くってか?
ぶっちゃけロボットみてーなもんか。えーと命令は……。
あの野郎がどうやらさっきの戦闘のドサクサで一緒に落としたらしい説明書きを読み上げてみる。
Chage(たいあたり)、
Defence(まるくなる)、
Mud Play(どろあそび)……なんだこりゃ?
Rock drop(いわおとし)、
Earthshaker(マグニチュード)、
Self destruction(じばく)……おいおい。
Roll(ころがる)、
Rock blast(ロックブラスト)、
Earthquake(じしん)、
Explosion(だいばくはつ)、
Kamikaze(すてみタックル)、こいつはレベルを上げないと使えないって……レベルってなんだよ。
このカビゴンとかいうやつもポケモン……似たようなもんか。まーパワーはあるようだし、色々便利そうだけどな。
素直にいうこと聞く分、使わせてもらうぜ。
この岩っころは次に言うこと聞かなかったら捨てる。つか他の奴らに拾われたら厄介そうだから埋める。
それにしてもカビゴンってのもだせえな……デカブツだからダッチ……イメージがあわねえな。

「まーいいや……おい、言うこと聞きやがれよ」

あたしが手の平の中のボール越しに話しかけると、ボールの中で小さくなってるそいつは反応するようにモゾモゾと動いた。
あたしはペットなんか飼うようなガラじゃねえからな。役立たずならさっさと見切る。
犬だの猫だなんてのは、あたしんとこじゃあ、酔っ払いが余興のついでに撃ち殺す的にしかならねえんだ。

「あー、それにしても味気ねえな、この飯は……街にいきゃあマシなもんはあるか?」

どっちにしろいつまでもここにいてもしょうがねえ。
とにかくだ、飯も食ったし、動くか。
問題はどう動くかだ。
まず、あの赤毛野郎は殺す。
あの放送がマジならまだ生きてるみたいだからな。
しかし、どっちにいったのかはわからねえときた。
リーゼントの方は……こっちから弾丸ぶち込んだからな。ま、会った時に考えるか。
赤毛のほうもこんな森にいつまでもいるとは思えねえしな……とりあえず、ここを出る。
こんな誰も近づかなさそうな森はさっさと抜けるに限るぜ。
見た感じ、西か北に行きゃあ抜けられそうだ。
とりあえず適当に北にいってみっか。
そしてあたしは、このしみったれた森から抜け出すために、移動を開始した。


   ◇   ◇   ◇


「あーくそ、やっとこの景色からオサラバだぜ」

しばらく歩くと、ようやくあたしは森以外の景色を拝むことが出来た。
観覧車が見えるってことは遊園地か?
こっちは西側だから今までは地図の左下の森にいたのかよ。
そこでようやくあたしは、今まで自分の立ってる場所すら碌に掴んでなかったことに気付く。
あーくそ、どうなってやがんだ。
こんなザマじゃあ、立て続けにイモ引いたのも当然じゃねえか……間抜けもいいとこだ。
エダあたりに喋ったら殺したくなるぐらいまで笑われるに決まってる。
とにかく情報だ。
誰かに会ったらこの場所で何が起きてるのか、あのガキと青狸は知り合いみてえだがギラーミンてのは何なのか、赤毛野郎のことも込みで聞けばいい。
ついでに荷物も剥いじまえば獲物も手に入るかもだし、一石二鳥だ。


――見ろよ。銃じゃ解決しないこともあるんだぜ。


……うるせェよ、クソッタレが。
なんでここで出てきやがる。
殺し合いしろって言われて、それ以外で解決することなんてあんのかよ。
だいたい、テメェはここにいないってのによ。


――誇りはねえのか、お前の脳ン中にはよ!


あー、うるせーうるせーうるせー!
ああ、分かったよ! 認めてやるよ! 
ぶっ放して暴れてその挙句がこのザマで空回りだよ!
そうだ、COOLになれ。
殺し合いとは言ってもいきなりぶっ放すだけが能じゃねえ。
ロアナプラでだって、そんな馬鹿はとっとと蜂の巣にされて御仕舞いだ。
誰が信用できて、誰がそうでないのか……それは自分で判断するしかねえ。
このリストで信用できるのは姐御くらいか……あとは聞いたこともねえ名前ばっかりだ。
ギラーミンの野郎を信用できるなら殺し合いに乗ってやってもいいが、こんな奴を信じるくらいなら、イエス様がルート66をチョッパーに乗ってぶっ飛ばしてたって与太話だって信じるぜ。
決闘やるならさっさとやればいい。
それができねえタマナシが何言ってやがるって話だよ。
あたしは――いや、あたしらは別に死ぬのが怖いってわけじゃねえ。
あたしらは元から歩く死人だ。
ダッチも、姐御も、張の旦那も、他の連中も――ロアナプラに吹き溜まってるような連中はどいつもこいつもくたばりぞこないだ。
墓石の下で虫に食われてる連中と違うところがあるとすりゃ、たったひとつ――。


「拘るべきは――地べたを這いつくばって、くたばるのが許せるか、許せないか、だ」


誇り、ね。
そんな大層なモンでもねえが――ま、やるだけやってやるさ。




【G-1北部 草原 朝】
【レヴィ@BLACK LAGOON】
[状態]全身に軽い負傷、左小指欠損(応急処置済み)、顔面と左脇腹に痛み、
[装備]スプリングフィールドXD 9/9@現実、スプリングフィールドXDの予備弾19/30 @現実、
    カビゴンのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL、ゴローニャのモンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]支給品一式(一食消費、水1/5消費)、応急処置用の簡易道具@現実
[思考・状況]
基本行動方針:悪党らしく、やりたいようにやる。
1:他の参加者と接触してなるべく穏便に情報を集める。他にバラライカの情報を集める
2:クレアを必ず殺す。仗助は殴る程度で勘弁してやってもいい。
3:爆発?を起こしたゼロを許さない。(レヴィは誰がやったかは知りません)
4:他の参加者に武器を、特にソードカトラスがあったら譲ってくれるように頼む。断られたら力付く。


※クレアが何処へ向かったかは知りません。
※参戦時期は原作五巻終了後です。
※スタンドの存在を知りましたが、具体的には理解していません。ポケモンと混同してる節があります。
※ポケモンの能力と制限を理解しました。


【雛苺のローザミスティカ@ローゼンメイデン】
レヴィに支給された。
ローゼンメイデンの命の源で、いわゆる「魂」の様な物。外観は幾重もの光輪を伴った結晶である。
ローゼンメイデンがこれを持つと雛苺の茨を操ったり人形を巨大化させる能力を身につけることが出来る。




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プッツン共の祭典 レヴィ Survivor

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