第三話
砂クジラの撃退、というか抹殺から3時間がたったころ、
二人は「先生」を探し続けていた。その道中、秋山が切り出した。
二人は「先生」を探し続けていた。その道中、秋山が切り出した。
「ねえ、青木さんがあの化け物クジラを焼き殺したのってなんの手品?あたしにも教えてよ」
淳子は言葉に詰まった。
あれは手品なんかじゃなくて自分の先天的な能力なのだ。話したところで…いや、見られてしまったのだから仕方ない。
正直に打ち明けよう。
淳子は言葉に詰まった。
あれは手品なんかじゃなくて自分の先天的な能力なのだ。話したところで…いや、見られてしまったのだから仕方ない。
正直に打ち明けよう。
「秋山さん、あれは手品じゃなくて『パイロキネシス』っていう超能力の一つ。
要するに念じるだけで火をおこすことができるの。
火加減も自分の意思で変えられるし…けどこれは結構体力を消耗するから、あまり使いたくはないんだけどね」
要するに念じるだけで火をおこすことができるの。
火加減も自分の意思で変えられるし…けどこれは結構体力を消耗するから、あまり使いたくはないんだけどね」
「へぇ…青木さん超能力者だったんだ…
いいなぁ、あたしにもそういう不思議な力があれば世の中もっと楽しいのに」ぼやく秋山。
いいなぁ、あたしにもそういう不思議な力があれば世の中もっと楽しいのに」ぼやく秋山。
その横で苦笑する淳子。
自分はこの力のせいで孤独な人生を過ごしてきた。だけど使い方次第ではもっと楽しい人生が遅れたのかもしれない。
淳子は隣の少女のポジティブシンキングを羨ましく思った。
自分はこの力のせいで孤独な人生を過ごしてきた。だけど使い方次第ではもっと楽しい人生が遅れたのかもしれない。
淳子は隣の少女のポジティブシンキングを羨ましく思った。
その時、彼女の名前がふとひらめいた。
ポケットからボールペンと紙を取り出し、名前を書き、秋山に見せながらいった。
「ねえ秋山さん、下の名前、『美伽』さんってよばさせてもらっていい?
将来、あらゆる人に美しさを加えられる、与えられるような人になってほしいという願いを込めて」
「いい名前、ありがとう青木さん」美伽は満面の笑みを見せる。
ポケットからボールペンと紙を取り出し、名前を書き、秋山に見せながらいった。
「ねえ秋山さん、下の名前、『美伽』さんってよばさせてもらっていい?
将来、あらゆる人に美しさを加えられる、与えられるような人になってほしいという願いを込めて」
「いい名前、ありがとう青木さん」美伽は満面の笑みを見せる。
その時、地平線のかなたに何かが見えた。
「ねえ青木さん。あれ、街じゃない?」「ええ、そうみたいね」
「とりあえず、あの街でいろいろ情報を集めよう」「そうね」
「ねえ青木さん。あれ、街じゃない?」「ええ、そうみたいね」
「とりあえず、あの街でいろいろ情報を集めよう」「そうね」
そうして二人は地平線に見える「街」に向かって走り出したのだった。
第三話 FIN