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野望

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野望

俺の名前はテュポン。

ヒーロー学園最強にして、ウサギのように臆病な男と覚えておいて欲しい。

『パシャリ、パシャパシャ』
市長と地元企業の癒着という衝撃のシーンにカメラのシャッターを押す親指は止まらない。
ここ1週間、夜な夜な張り込んだかいがあったというものだ。

狙撃と写真は似ているというが
まさかここまでハマることになるとは、思ってもみなかった。

さて、この島に来たのは偶然だった。
今更就職活動をしてみたところで、ロクな組織があるわけもなく、
途方にくれていて帰りの船を乗り間違えたのだ。

最初はすぐに学園に戻ろうかとも思ったのが、
6年生の俺が戻ったところで何があるわけでもない。
それに周りの連中が「運が悪かった。」とか哀れむような目で見てくるのがうっとうしい。
というわけで、俺は今月に一度学園に帰る位で基本的にココを拠点に行動しているのだ。

就職先が潰れてわかった
これからは使われる奴は駄目だ
使う側にまわらなければ……。

(そのためには金がいる。)
この3ヶ月間でこの島の悪の勢力図を分析できた。
本来ならば一番大きい勢力に潜り込み組織ごと乗っ取る予定だったが、
ヒーロー研修で来たのがあのユキチということで、俺の計画は大幅な変更を余儀なくされてしまった。

一番大きい組織はそう遠くない近い将来潰されることだろう。
エレボスが助っ人して多少延命はするかもしれいが、相手がユキチである以上もはやそれは必然。
運命には何者も逆らえないのである。

二番目に大きな組織もほぼ同規模なため、一番大きい組織と抗争が絶えない。
ここも大事をとってパスした。

三番目の組織はまだ規模も小さく、縄張りも狭いわけだが……。
この組織を利用すると決めたのには理由がある。

一つ目は
なにぶん俺はまだヒーロー学園に籍があるからして、
表立って悪の秘密結社を組織するわけにはいかないので、
馬鹿なボスを用意しなければならないというのを満たしているから。

二つ目は
この組織がちゃんとした企業を隠れ蓑にしているので
これからは力だけでは駄目だ、『征服ではなくいかに巧妙に支配するか』という
学園で学習したことが最大限に役に立つと考えたからだ。

他にもいくつか理由はあるのだが、
それはまた別の機会に語るとしよう。

さて
この写真がどうして金になるかというと、
もちろん双方を恐喝し金を引きずり出すのは勿論だが、
いずれ利用価値がなくなる直前に、盗聴テープとともにマスコミに売りつける予定なのだ。

(情報を制する者は世界を制する。)

大きなことをするには時間と金がかかる。
(焦ってはいけない。)
細心の注意を払って慎重に行動するのだ。

終わり

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