〈吟遊詩人〉


◆特性

戦場での役割:前衛攻撃or後衛射撃or支援
HP:普通
MP:普通
装備可能な鎧:皮鎧、布鎧
装備可能な白兵武器:片手武器、楽器武器、一部の両手武器
装備可能な射撃武器:ショートボウ、ロングボウ


◆解説

〈吟遊詩人〉は武器職、というよりも12職の中でも特異な能力を持つ職である。武器職にカテゴライズされてはいるものの、〈暗殺者〉〈盗剣士〉のような突出した攻撃力を持たず、持てる武器も軽量の片手武器や弓、ごく一部の両手武器に限られる。
だがそのような制限をもってしてもなお〈吟遊詩人〉を攻撃職の一角として位置せしめているのが、彼らの使用する「呪歌」と呼ばれる特技の数々である。
〈吟遊詩人〉の紡ぐ魔力のこもった歌は、敵に向けられれば直接ダメージや睡眠、鈍足、麻痺といった弱体効果をもたらし、味方に向ければ攻撃力や防御力の増強、行動速度アップ、状態異常予防に属性付与とさまざまな支援効果を発揮する強力無比な能力である。自身の攻撃能力が低くとも、仲間全体に強化がかかることで、パーティ全体での戦闘能力を何倍にも引き上げる。それが〈吟遊詩人〉の戦い方である。
自身が直接攻撃行動をとりにくい(攻撃したとしてもそれほど火力が出ない)こと、複数の呪歌を維持し、戦況に応じて的確に切り替えるには熟達した操作と経験が必要なことから職としての難易度は高く、他職に比べた人口比も高くない。絶対数の少なさからノウハウの共有などもほとんど行われておらず、ゆえに熟練した〈吟遊詩人〉の存在は希少性が高い。
だが高難度の戦闘、特に大規模戦闘などでは〈吟遊詩人〉の有無が成功率に直結すると言われるほどであり、その有用性を理解している一流ギルドではスカウトや後進の育成にも力を入れているところが少なくないという。


◆ビルド

■コンサートマスター:援護歌特化ビルド

主に大規模戦闘レイドにおけるベーシックな支援型ビルド。もともと援護歌は仲間24人まで効果を発揮するため、大規模戦闘でこそ本来の威力を発揮する特技といえるが、コンサートマスターは援護歌を維持しつつ、さらに短期、中期の強化特技を周囲に配布し、途切れないよう管理することに特化した構成である。
行動速度を上昇させる〈ウォーコンダクター〉、ヘイトを低下させる〈カーテンドロップス〉、集中攻撃の合図となる〈バトルコンダクト〉や〈リピートノート〉、そして特技の再使用規制時間を減少させる〈シフティングタクト〉などなど、〈吟遊詩人〉には援護歌以外にも仲間を強化する特技が数多く揃っており、これらを適切な対象に、途切れないよう供給するためには経験と集中力が要求される。このため基本的に攻撃面には期待されず、武器もレベルに合わせた最低限のもの(位置に関係なく攻撃できる弓が一般的)を装備する程度にとどまる。戦闘中は通常攻撃オートアタックに任せたまま、プレイヤー自身は仲間の状態に神経を集中させる形となる。ゲーム時代は傍らにキッチンタイマーなどを置いて持続時間の管理をする手法も取られていたとか。
これが一流以上ともなれば自力で武器攻撃によるダメージ貢献をしつつ、移動技を駆使して戦場を動き回り、仲間に強化特技を配布するような芸当も可能となるが、ただでさえ数が少なく、育ちにくい〈吟遊詩人〉にそこまで要求するギルドは少なく、「援護歌と、最低限の強化特技を配布できればあとは突っ立ってくれてるだけでいい」というのが実情のようだ。
本編では〈三日月同盟〉ヘンリエッタがこのビルドにあたる。

■プリマアクター:攻撃特技特化

近接戦闘力を上昇させる〈剣速のエチュード〉や〈猛攻のプレリュード〉、回避力を増強する〈舞い踊るパヴァーヌ〉などを維持しつつ、仲間ではなく自分に強化特技をかけ、攻撃に専念することで火力貢献を目指すビルド。
攻撃手段は〈吟遊詩人〉によってさまざまだが、主に〈レゾナンスビート〉による連続攻撃をメインとする武器タイプ、〈のろまなカタツムリのバラッド〉をはじめとする弱体効果つきの歌をメインの攻撃手段とする歌タイプ、状況に応じて使い分けるハイブリッドタイプの3種類に分けられる。
武器タイプは威力重視の両手武器を装備することが多い。強化を多重使用したうえで繰り出す〈グランドフィナーレ〉はそれなりに威力も高く、また〈デュエット〉などで他の前衛と連携することでさらに火力が上がる。
歌タイプの使うダメージ歌は短い射程と広い効果範囲、という特徴があり、自分の周囲にダメージをばら撒くような形になるため武器タイプ同様前線に出て戦う必要が出てくる。威力はそれなりに高く、敵を数多く巻き込めばダメージ効率は〈暗殺者〉〈盗剣士〉に迫るものがあるが、逆に単体の敵には効率がかなり落ちてしまう。
何よりこのビルドの弱点は「殴りたいなら他の職やれ」「自分より仲間に強化したほうが強い」という風当たり(しかも正論)の強さである。向かい風に負けない強い精神力が必要とされるビルドかもしれない。
本編では〈D.D.D〉高山三佐がこのビルドにあたる。

■ヴァチュオーソ:呪歌の紡ぎ手

つま弾く楽器の音色と声が敵に向けられた時、その歌は恐るべき呪歌となって相手の精神を揺さぶる。ヴァチュオーソは、〈吟遊詩人〉の中でも、そういった呪歌に特化したビルドである。
彼らの手にするのは剣や弓といった武器ではなく、呪歌を増幅する効果を備えた楽器だ。したがって、武器による攻撃能力は皆無といっていい。魔法の武器の中には楽器の特性を備えたものも存在するが、それらを使う〈吟遊詩人〉の多くはヴァチュオーソよりプリマアクターに分類される。
定番の呪歌には、行動速度を下げる〈のろまなカタツムリのバラッド〉、眠りのバッドステータスを与える〈月照らす人魚のララバイ〉、即死効果を持つ〈囚われた獅子のダージュ〉などがある。これらの呪歌は効果範囲が広く、一度に多数の敵を巻き込むことが可能。歌だからといって援護歌の効果を阻害することもなく、敵の動きを呪歌で止め、援護歌の支援を受けた味方にトドメを任せることで、大勢の敵に対処するときも安全に戦うことができる。
このように強力な呪歌だが、泣き所もいくつか存在する。第一に、射程の短さ。範囲が広いとはいえ、その効果は〈吟遊詩人〉自身を中心としている。これらの特技で攻撃するためには敵のただ中に居なければならず、防御に優れているとは言い難い〈吟遊詩人〉にとってはかなりのリスクと言えるだろう。第二に、呪歌は追加効果が強力な分、直接的なダメージを与える能力には乏しい。呪歌だけで敵を倒すのは効率が悪く時間もかかりすぎる。
これらの特性から、ヴァチュオーソはソロには全く不向きなビルドであると言える。また一方で、レイドで活躍するのも難しいビルドである。攻撃範囲が広いとはいえ、その距離は武器攻撃と比較であり魔法の射程よりは短いため、レイドでは前線に出るという非常に大きなリスクを抱えることになるためである。レイドで活躍するためには敵の攻撃に対する防御と、仲間との信頼関係が不可欠である。
つまりヴァチュオーソは4~6人のパーティー戦闘向けであり、さらにいえば気心の知れたギルドメンバーなどとの連携戦闘で一番力を発揮するスタイルと言える。そのピンポイントな設計のために、事実このビルドの愛好家は非常に少ない。
原作に登場したヴァチュオーソには、〈シルバーソード〉のメンバーで、〈奈落の参道〉のレイドにも参加した、えんかーたんとが存在する。恰幅の良い体躯に巨大な太鼓を背負った彼は、敵を弱体化させる数々の呪歌と、HPを継続回復させる援護歌〈慈母のアンセム〉同時に歌い上げることで、不壊の壁たる第一パーティの一翼を、地味ながら確実に担っている。
〈記録の地平線〉所属の〈吟遊詩人〉、五十鈴は原作エピソード8においてこのヴァチュオーソへの転向を決意する。


◆代表的な特技

武器攻撃職の一角としては直接ダメージ出力に劣るものの、〈援護歌〉をはじめとする支援、補助型特技の数々がそれを補って余りある。個人ではなく仲間全体の能力を引き上げ戦うことが〈吟遊詩人〉の基本といえる。
特に〈援護歌〉の基本効果時間は総じて長く、効果範囲も広いため長期戦や大規模戦闘などで真髄を見せる。だがその一方、瞬時に大きな効果をもたらす特技は少なく、戦況の流れを把握するプレイヤースキルが求められる職業でもある。ただ漫然と唄うだけではなく、戦場全てに眼を配れてこその〈吟遊詩人〉と言えるだろう。

■〈アルペジオ〉

攻撃技・必殺技:分散和音。最初にヒットした目標から色とりどりの音符が飛び出し、周囲にいる敵すべてを一度にまとめて攻撃する範囲攻撃技。ただし、攻撃対象が増えるほど1体あたりに与えるダメージが分散して減少する点と、再使用規制時間の長い一発技である点から、〈盗剣士〉の範囲攻撃技ほどの強さはない。系統上位特技の習得につれてダメージの減少率が抑えられ(90レベル時で通常ダメージ90%)、また習熟位階の上昇で再使用規制時間も短縮されるため、鍛え甲斐のある特技でもある。

■〈ウォーコンダクター〉

その他・補助技:対象の味方1人の行動速度を大幅に上昇させるかわり、自己の速度を半減させる特技。自分は歌により支援を続けつつ、特定メンバーによるラッシュを仕掛けるときなどに効果を発揮する。行動速度上昇により、オートアタック、特技の使用(詠唱)が短縮されるために、戦力は大幅に上昇する。使用時には詩人の頭上にタクトを振るようなエフェクトが発生する。

■〈エレガントアクト〉

攻撃技:美しい所作から繰り出される優雅な一撃。攻撃性能は平凡だが、使用後一定時間〈吟遊詩人〉の回避率を上昇させる効果があり、前線にとどまる白兵型〈吟遊詩人〉にとっては、安全性確保の観点から多用される。攻撃のモーションや演出が妙に凝っているのが特徴で、剣であればさながら剣の舞のようなダンスめいた動き、槍であれば武器をバトンのようにくるくると高速回転させながら攻撃するなど、武器種別ごとに全く異なるモーションが用意されている。大鎌のモーションは巨大な武器を鉛筆回しのように軽々と回転させるもので見応えがあるとのこと。

■〈カーテンドロップス〉

ヘイト操作補助技:対象1人のヘイトを低下させる。具体的な数値は表示されないが、高確率で敵の攻撃対象が切り替わるので、低下量はかなり大きいと考えられている。基本的には自分に使って攻撃対象から逃れるものだが、仲間に使用することも可能。しかし仲間に使用する場合はMPコストが増加する。使用時には対象をカーテンで覆い隠すようなエフェクトが発生する。

■〈グランドフィナーレ〉

攻撃技:幕引きの名にふさわしく大ダメージの武器攻撃を行なう特技。通常よりもモーションにスローがかかるため攻撃が発生するまでが長いかわりに、〈吟遊詩人〉としては最大級のダメージ出力となる。また対象に何らかのバッドステータスが発生している場合更にダメージがアップする。
この攻撃で相手をしとめた場合、その瞬間画面の光量が下がり、スポットライト演出とともに3回ほどカメラアングルが切り替わる演出が入っていたが、「やりすぎ」「見づらい」という声が多かったため、その後のアップデートでカメラ変更はオミットされた。
実際問題、〈吟遊詩人〉最大級であっても暗殺者や妖術師の6強のダメージ出力なので過信は禁物である。

■〈シフティングタクト〉

その他・補助技:味方単体を対象とする補助特技。効果時間は10秒ほどと短いが、効果中、対象の使用済み特技の再使用規制時間タイマーが加速する(実質的に再使用時間が減少)。再使用時間の長い特技の直後に使うことで戦闘効率が大幅にアップするため人気のある特技である。加速速度は初伝で+7%。奥伝で+32%と習熟位階によって大きく差が出るため秘伝書の需要も高い。使用した対象の頭上にメトロノーム(針の動きが加速する)のイメージが表示され、「カッチカッチカチカチカチ…」とSEが鳴る。

■〈月照らす人魚のララバイ〉

呪歌・特殊攻撃技・行動阻害:沈静と慰撫の念を乗せた旋律を奏で、対象の敵とその周囲に対して睡眠効果のある歌をぶつける補助用呪歌。敵と自分の相対レベル差によって睡眠状態に陥るまでの時間が変化するようになっており、演奏すれば即眠らせられるわけではない。だがこれを逆手にとって、睡眠効果の発生するタイミングを見切り、「効果の発生直前に殴る」ことで睡眠→(殴られて)起きる→即睡眠(以下繰り返し)という「睡眠ハメ」という手法が編み出されるに至っている。使用時には水色の波紋のようなエフェクトが発生し、詩人の頭上には歌う人魚のイメージが浮かぶ。

■〈ディゾナンススクリーム〉

攻撃技・状態異常攻撃:自分を中心とした円形の範囲に耳障りな不協和音を発生させ、範囲内の敵に小ダメージと混乱状態を与える。うまく決まると呪文の詠唱などをキャンセルすることができるため、魔術師タイプの敵の近くで使うことが多い。使用すると攻撃範囲内に砕けた音符のエフェクトが飛び交い、金切り声のような異音のSEがこだまする。

■〈デュエット〉

白兵攻撃技:味方一人と白兵武器によるコンビネーション攻撃を行う特技。対象として味方一人を指定する。効果時間中にその味方が敵に攻撃を命中させると、自分も追加攻撃を一定確率で繰り出す。この攻撃は、追加のオートアタックとして扱われ、特技の実行や詠唱とは無関係のため、地味ではあるが確実なダメージ増加が見込める。
発動のためには敵に対して白兵攻撃が届く位置に立つ必要があるため、盾役とのコンビを組むのが鉄板とされるが、中には攻撃速度に優れる〈盗剣士〉と組んで発動チャンスを高めるなどの戦法をとる者もいる。系統上位特技の習得でダメージと効果時間が延び、習熟位階によって発動確率が上昇する。

■〈デクレシェンド〉

ヘイト操作補助技:戦闘時に使用する補助的な特技。使用すると行動不能状態になり、その間自分のヘイトが徐々に下がってゆく。行動不能状態はいつでもキャンセル出来るが、ヘイトの下がり幅は時間経過に比例するので、解除の判断は本人次第。なお、行動不能状態でも、永続式の援護歌などは歌い続けるために、完全に貢献が無くなるわけではない。

■〈のろまなカタツムリのバラッド〉

呪歌・特殊攻撃技・行動阻害:対象の敵とその周囲に対して小ダメージ+スロー効果のある歌をぶつける攻撃用呪歌。ダメージ範囲は案外広く、5~6体のグループであればまとめて鈍足化させられる。しかし発生ヘイトが高めのため、パーティでの戦闘でむやみに使えば盾役から自分へと攻撃目標が移ってしまうだろう。逆にそういった面を考慮せずにすむソロ狩りや、盾役不在の少人数行動などでは〈のろまなカタツムリのバラッド〉でスローになった敵を引き回しつつ遠距離攻撃で削り倒すといった手法がとられたりもする。高位ボスエネミーをバラッドのみで削り倒す、などという逸話もあるようだ。使用時には対象を中心に歪んだうずまきのようなエフェクトがゆっくり広がってゆく。

■〈バトルコンダクト〉

攻撃技:ダメージなどは通常と変わらないが、命中させた敵に「!」のアイコンを表示させ、「攻撃を加えてもヘイト上昇しない」状態にする武器攻撃。アイコンの表示時間は短く5~15秒程度。そのため吟遊詩人は〈バトルコンダクト〉使用時には仲間にたいして声をかけ、限られた時間を逃さずPTメンバーが一斉に大技をたたき込むなどといった連携がみられる。
使用時には注目を集めるようにホイッスル音が鳴る。このホイッスル音のせいで、掲示板では「わんわん大集合」「フルボッコ指令」「カリノジカンダ」などと呼ばれる。性能的にはパーティー全員が気兼ねなく参加できるので人気は高い。
野良募集の一般パーティーなどで〈吟遊詩人〉が参加したときは「今日も笛お願いしますハァハァ」などと挨拶するのが紳士のたしなみである。

■〈ファイナルストライク〉

攻撃技・必殺技:装備している武器ひとつを投げつけて大ダメージを与える特技。ダメージは武器の攻撃力と残り耐久度に依存し、例え使用者が非力でも強力な武器を投げつければそれなりの火力をたたき出せる。ただし、投げつけた武器は耐久力が0になり修理まではゴミクズになる。また再使用規制時間も長く、何本も武器を持ってこの特技を連発するような戦い方はできない。以上のように、使いやすいとはいえない特技にも拘わらず、投げた武器が敵に食い込んで爆発する派手なエフェクトもあって「魅せ技」としてかなりの人気がある。一時期、一部の〈吟遊詩人〉の間では弦楽器をぶつけてトドメを差すのが大流行したこともある。

■〈マエストロエコー〉

攻撃補助技・必殺技:約30秒の間、対象にした味方と同じ攻撃魔法をコピーし、同じ目標に対して叩きこむ。コピーした味方の装備や能力値そのものまではマネできないため、多くの場合ダメージ出力は低下してしまうが、コピー先と合計すれば150%~180%程度のダメージ出力となるため、〈妖術師〉などをマネすれば相当の火力となる。使用時には「ギュウウウン」とギターのリフ音のようなSEとともに集中線のようなエフェクトが発生し、コピー先の使用した魔法の属性に合わせた音符がワンテンポ遅れていくつも湧き出ては敵にぶち当たる。

■〈夢見る小熊のトロイメライ〉

呪歌・特殊攻撃技・行動阻害:混迷と夢想の念を乗せた旋律を奏で、対象の敵とその周囲に対して魅了効果のある歌をぶつける補助用呪歌。抵抗に失敗した敵は演奏に聞き惚れ、演奏している〈吟遊詩人〉にふらふらと引き寄せられるように近づいてくる。ダメージを与えると即座に解けてしまうので、複数の敵をまとめて誘導して高火力の範囲攻撃で始末する、味方に攻撃している敵を引きはがすなどの使い道が一般的である。使用時には使用者の頭上にオルゴールを回すクマのぬいぐるみのエフェクトが発生し、魅了された敵には頭上で黄色い星がクルクルと回転するマーカーが付く。〈吟遊詩人〉のみならず〈エルダー・テイル〉内で「オルゴール回してろ」はおおよそ「馬鹿」と同じ意味である。

■〈リピートノート〉

その他・補助技:対象が行なった行動をもう一度リピートさせる特技。この特技の効果を受けた対象が次に使用する攻撃特技や魔法は、即座にもう一度実行される。この際技後の硬直や再使用時間は無視されるため、ラッシュを仕掛けたい時などに高い効果を発揮する。
ただしこの際に発生したヘイトは〈吟遊詩人〉のものとなり、同時に追加行動分のMPコストも〈吟遊詩人〉が消費するため、うかつな大技をリピートすると、〈吟遊詩人〉側は大ヘイトで事故を起こしてしまう。効果を受けた対象は白く光る渦が体の周囲に巻き上がった後、砕け散るエフェクトが発生する。

■〈レゾナンスビート〉

攻撃技:武器に旋律を宿らせ、音の衝撃波を叩き込み、敵の体を媒介として振動共鳴現象を引き起こす。攻撃命中後も衝撃波のエフェクトが相手の身体に残り続け、その状態の敵にさらに何らかの攻撃が加えられると、衝撃波が炸裂し追加のダメージを与える。2回攻撃を当てる手間が必要なぶん、ダメージそのものは大きい。ちなみにメイスなどの打撃武器を使って〈レゾナンスビート〉をひたすら連打するビルドの〈吟遊詩人〉を指して俗に「ドラマー」「太鼓の達人」などと呼ばれることも。

※援護歌
〈吟遊詩人〉特有の〈技〉で自分の周囲を広範囲に支援する効果の歌(曲)を演奏する。
援護歌は一度発動させれば任意に終了させる(もしくは援護歌を切り替える、特定のバッドステータスをうける、戦闘不能になる)まで自動的に効果持続するため、あらかじめ必要な援護歌を発動しておけば、戦闘中は別の特技を駆使して戦うことができる。通常〈吟遊詩人〉は2曲まで援護歌を維持できる。ただし援護歌は最大MPを低下させる効果がある。使用中は吟遊詩人の身体から対応した色、形の音符が飛び出るエフェクトが発生する。また効果を受けた仲間には対応するアイコンが表示される。

■〈臆病者のフーガ〉

援護歌・ヘイト減少補助技:遁走曲。仲間が攻撃した際に発生するヘイトを5~15%ほど低下させられる援護歌。習熟位階が進めば低下する割合は多くなる。効果のとおりかなり強力な援護歌であるが、古いバージョンでは仲間の戦士職のヘイト発生も抑えつけるため、ターゲットを保持できなくなることもあった。現在では仲間側のアイコンから効果を受けない設定をすることができる。使用時には暗青色の2分音符が緩やかに降り注ぐように発生する。

■〈剣速のエチュード〉

援護歌・攻撃補助技:練習曲。周囲の仲間の武器攻撃速度と命中率を上昇させる援護歌。使用時は赤い八分音符が発生する。また効果を受けた仲間には剣のアイコンが表示される。

■〈慈母のアンセム〉

援護歌・回復補助技:聖賛歌。周囲の仲間にHP再生効果がかかる。再生量は同レベルの〈森呪遣い〉による脈動回復には遠く及ばないが、同様の効果ではあっても脈動回復とは別の扱いとなるため、重複させることが可能。また脈動回復とは違い別の援護歌に切り替えない限り持続するなどといった利点も存在する。使用時は緑色の2分音符が発生する。
援護歌の効果は非戦闘時も持続するために、休憩時間を短縮するという効果もある。

■〈毒抜きのタランテラ〉

援護歌・回復補助技:舞曲。周囲の仲間のバッドステータスを治療する歌を奏でる。ただし演奏すればすぐに治療されるわけではなく、「自然治癒までにかかる時間を短縮させる」効果となっている(最大で50%程度の短縮)。一部の状態異常は治癒を受け付けないが、レイドなどでは戦術を左右するレベルの重要特技である。短縮率は習熟位階を上昇させることで短縮可能なため、秘伝書の相場が青天井となっている。

■〈虹のアラベスク〉

援護歌・攻撃補助技:装飾歌。周辺の味方に火炎や冷気などの属性を付与する援護歌。これにより敵の弱点属性を突いた攻撃が可能になる。なお属性は全部で6種類あり(無属性とあわせて虹の7色となる)、援護歌の効果を受けているメンバーがそれぞれ強化アイコンをクリックすることで任意に切り替えることができる。〈大災害〉以後は念じることで同様に切り替えが可能となった。効果中は術者周囲に虹色の音符が踊り、武器が属性に応じたエフェクトを纏う。

■〈舞い踊るパヴァーヌ〉

援護歌・防御補助技:宮廷舞踊曲。周囲の味方の敏捷性を上昇させ、敵対するモンスターの攻撃をかわす回避率を高める。〈守護戦士〉など、もともと回避率の高くないクラスより、〈武闘家〉に代表される回避率の高いクラスがパーティに多い時に威力を発揮する援護歌。使用時には、〈吟遊詩人〉の体から黄色の音符が飛び出るエフェクトがかかる。

■〈瞑想のノクターン〉

援護歌・回復補助技:夜想曲。周囲の味方に、通常は戦闘中には回復しないMPが、徐々に回復していく能力を付与する。回復速度は休憩中と比べてゆっくりだが、長い目でみればその効果はけっしてあなどれない。使用時には、〈吟遊詩人〉の体から落ち着いた色合い(紫、青など)の音符が飛び出るエフェクトがかかる。

■〈猛攻のプレリュード〉

援護歌・攻撃補助技:序曲。周囲の仲間の特技の再使用規制時間を短縮する。武器攻撃に限らず魔法攻撃の再使用も短縮するため戦闘では定番曲の一つ。演奏開始時に流れる16ビートのドラムイントロが爽快なのも人気の理由か。使用時は赤の16分音符が波のような動きで湧き出る。

◆資料集未記載の特技

■〈アンプロンプチュ〉

即興で旋律を切り替え、素早く援護歌の変更を行う特技。

■〈風纏う乙女のロンド〉

援護歌:解放と祝福の念を乗せた円舞曲を奏で、仲間に加えられる遠距離攻撃のダメージを軽減するバリアを張る援護歌。このバリアは武器・魔法を問わず効果があり、習熟段階が進むごとに強力になってゆく。一定のダメージを受けると消えてしまう障壁と異なり、〈吟遊詩人〉が歌い続けている限り効果があるため、後衛を強力な遠距離攻撃から守ったり、高所から矢を射かけてくる敵の居る通路を走り抜けるときなどに重宝する援護歌である。使用時には紫色の4分音符が発生し、対象の周囲を軽やかに舞う。

■〈堅牢なるパストラル〉

味方の防御力を上昇させる援護歌と思われる。

■〈仔鹿のマーチ〉

援護歌。周囲の味方の移動速度を増強する。

■〈チューニング〉

補助技:一定時間、攻撃・補助系の呪歌の威力を高める補助特技。系統上位特技を習得するにしたがって、ダメージと追加効果が強力になり、耐性のある敵にも通用するようになる。手にした楽器を試し弾きするように短く奏でるモーションの後、楽器に輝くエフェクトが付与される。

■〈ティピカルプロップス〉

〈吟遊詩人〉として取得した曲の中から神話伝承の知識を引き出し、目の前の物品の正体を看破する特技。

■〈囚われた獅子のダージュ〉

呪歌・特殊攻撃技:閉塞と拘束の念を乗せた旋律を奏で、対象の敵とその周囲に対して継続的にダメージを与える攻撃用呪歌。ダメージは他の呪歌と同じく微々たるものだが、歌い続けることでカウントがたまり、一定に達すると敵を即死させる強烈な効果を持つ。格下の相手にしか通用しないものの、さっきまで元気に戦っていた敵が突然バタバタと倒れて即死するインパクトは強く、「死ぬ歌」「デスボイス」などと言われて恐れられている。使用時には対象の頭上に獅子のマークが浮かび、その体にとげとげしい鎖が巻き付いてゆく。

■〈ハープボウ・スタイル〉

竪琴を爪弾くような優雅さで弓を扱う戦闘スタイル。繰り出す一矢ごとに清らかな弦の音が響き、仲間を鼓舞していく。

■〈パフォーマンス〉

路上や酒場で演奏を披露し、お金を稼ぐ特技。どれだけの稼ぎがあるかはプレイヤーの妙技と運にかかっている。

■〈バルド・スタイル〉

持久力を強化する特技。

■〈ブレイドシンガー・スタイル〉

先陣で武器を振るいながら戦場に音楽を奏でる戦闘スタイル。その姿は仲間を勇気づけ敵を怯ませる。

■〈リタルダンド〉

歩調を気付かれぬほど徐々に緩めて敵の予想の裏をかき、妨害をかいくぐって移動する特技。

■〈輪唱のキャロル〉

援護歌。「味方の魔法攻撃着弾」を発動キーとして自動的に追加攻撃を行う能力を与える。効果を受けた仲間の魔法攻撃が敵に命中すると、追いかけるように虹色の光弾が撃ち出されて更なる追加ダメージを与える。

■〈ルーターズソング〉

心を震わせる歌や曲で仲間を鼓舞し、道中の活力を呼び起こす特技。


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最終更新:2015年05月21日 21:58
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