〈武士〉


◆特性

戦場での役割:前衛で防衛しつつ敵を自分に引きつける 
HP:高い
MP:普通
装備可能な鎧:金属鎧、鎖帷子、皮鎧、布鎧
装備可能な白兵武器:ほとんど全て
装備可能な射撃武器:和弓


◆解説

武士の名が表すように、和風の戦士としてデザインされ、大鎧や刀など、オリエンタルな要素を持つ装備の扱いを得意とする前衛職。
開発先行の北米サーバーではパイレーツ(海賊)として実装されていたが、日本サーバーローカライズ時に設定上の変更を受けた。性能はまったく同じだが、特技名称などは変更を受けている。日本サーバーではそれに加えて専用装備が多数実装され、華やかな外見を持つために人気職でもある。
「自分が倒れる前に敵を倒す」という攻撃的スタイルの盾役で、〈兜割り〉〈火車の太刀〉〈虎口破り〉など、戦士職としては威力の高い攻撃技を駆使して戦うことで大きなダメージを与えつつ、同時に敵愾心を高める。その際〈アサルト・スタンス〉などの攻撃性能を上昇させる構えの併用も定番とされる。防御面で見ると〈武士〉は〈守護戦士〉同様に攻撃を受け止めるタイプであり、高い防御力を持つ大鎧を装備可能だが、もてる盾は少なく、総合的な防御力で劣るとされている。そのため敵の強力な攻撃に対しては〈刹那の見切り〉〈切り返し〉といった敵の攻撃を打ち消したり、受け流す特技を駆使することでダメージを軽減させる。
挑発については、仲間のヘイトを吸収して自分への敵意を高める〈武士の挑戦〉を持つが、射程距離や範囲の面で〈守護戦士〉の使う挑発特技群に一歩遅れをとるため、その分を高い攻撃性能による与ダメージでヘイトを補うことになる。
全力を出せば短時間で高い火力/防御力を発揮する武士だが、これらの特技、とくに決め技とされる部類は相応に再使用規制時間も長く、連発が出来ない。そのためむやみに全力を出せば、そのあとでたやすく危機に陥ることは明白である。豪快な戦闘に反して、使い手であるプレイヤーには戦況を見極める冷静さと、計画的に戦闘を組み立てる洞察力が必要とされる。


◆ビルド

■ソードサムライ:スタンダードな刀武士

両手持ちの刀に鎧姿の〈武士〉は、職のコンセプトに忠実な攻撃的前衛としてエルダーテイルでもポピュラーなスタイルのビルドといえる。
〈武士の挑戦〉を用いた挑発で敵の注意を引いたあとは、初撃の威力が上昇する〈兜割り〉を起点とする攻撃特技の連携を用いて敵の体力を削り取り、同時に高ダメージによって敵愾心を煽って敵からのターゲットを確保する。敵からの攻撃にも〈木霊返し〉で反撃を行うことでダメージ増量を狙うのが定番となっている。
もちろん食らうままにしていてはすぐに倒れてしまう。再使用規制時間を考慮しつつも〈受け流し〉〈切り返し〉といった相殺技を使ってダメージを減らし、ここぞという場面では〈刹那の見切り〉や〈叢雲の太刀〉による回避効果を用いて敵の攻撃を凌ぐことになる。強敵との戦いとなればそれでも耐え切れない場面も出て来るが、その際には〈一気呵成〉による再使用規制時間のリセットを行い、更なる防御継続/全力での反撃といった選択肢もある。切り札をどこで切るかはプレイヤーの経験と技量に依存するところが大きい。
刀の両手持ちが基本的なスタイルだが、亜流として二刀流で戦うケースもある。刀の片手持ちは両手持ちに比較して威力が落ちるのだが、二刀流による手数上昇でこれを補うのである。武器に状態異常を与える魔法効果などが付与されていれば、攻撃回数の多い二刀流のほうが発動チャンスが増加するため総合的なダメージも上昇する。この場合は攻撃速度を上昇させる〈瞬閃〉を多用することで手数をさらに増やすことが多い。ただし、武器を複数用意するだけの資金と手間、そして倍増する修理費という問題も出て来るため、相応の出費を覚悟することになる。
主に〈記録の地平線〉トウヤ〈西風の旅団〉イサミ〈ホネスティ〉シゲルなどが挙げられる。

■ヴェンジャンス:居合いカウンター型

一般的なスタイルの〈武士〉が動とすれば、こちらは静のタイプに位置づけられるビルド。両手持ち刀をメインウェポンとするのは同様だが、使用スキルをカウンターに特化させることで、手数は落ちるものの更なる威力を追求する形になっている。
起点となるのは〈居合いの構え〉。使用すると納刀し無手になる。その後は攻撃モーションが居合い抜きによる抜刀攻撃に変更され、命中率と威力が大きく上昇する。ここに攻撃速度上昇とひるみ無効を付与する〈電光石火〉を併用し、敵の攻撃にあわせて自動反撃を行う〈後の先〉や〈木霊返し〉を発動させることで威力の高い居合い抜きを連発する設計。
一度発動してしまえばあとは敵が寄ってきては切り倒されていく状態になるが、このモードでは常に反撃体勢をとってしまうため、挑発や自発的な攻撃を行う際の溜めや硬直が大きくなってしまう。このため突発的な事態に反応しにくくなるというデメリットも存在する。
受け身のスタイルだが、僅かな例外も存在し、それは亜流である二刀ビルドである。片方の武器(主に小太刀の方)を防御用と残しておくために〈木霊返し〉保険が途切れない。その状況で大刀を攻撃にも用いることが可能となる。
〈西風の旅団〉ソウジロウ〈D.D.D〉ユタなどがこのビルドに当たるが、装備の質やプレイとしては難易度が高いために、追随するプレイヤーはかなり少ない。


◆代表的な特技

職イメージのとおりに刀を用いての攻撃技のほか、劇的な効果を持つ防御技も用意されている。しかしながら特技一つ一つの再使用規制時間は長く、迂闊な使用はそのまま自分、ひいてはパーティの危機を呼び寄せることになる。プレイヤーには刀剣のごとき鋭い戦術眼が必要となる。

■〈朱雀の構え〉《アサルト・スタンス》

攻撃補助技・トグル式・構え:場面に応じて任意に有効・無効を切り替えられる、トグル式の特技。雄たけびを上げ、攻撃特化の構えを取る。有効にしている間は攻撃力が大きく上昇するかわりに回避力が低下するため、格下の敵を素早く倒したい時や、短期決戦を仕掛ける際に使われる。効果中は足元に赤いオーラが発生する。

■〈居合いの構え〉

攻撃補助技・トグル型・構え:場面に応じて任意に有効・無効を切り替えられるトグル型の特技。武器を納めて無手となり、居合いの構えを取る。有効にしている間に繰り出される必殺の居合い抜きは、回避が著しく困難な強烈な一撃となるが、「構え→攻撃」という2動作が必要なため攻撃の手が遅れるのが難点でもある。この構えを基点とすることで、手数の多さよりも一撃の威力を重視する「居合いビルド」は、〈武士〉の構築の定番のひとつである。効果中は、青色のオーラがゆらゆらと全身から立ち上るようなエフェクトがかかる。
見ただけで判明するためにPvP環境ではまったく無意味だったが、遠距離攻撃可能な幻想級の刀を手に入れた〈武士〉のそれは、PvPの定説をひっくり返した。

■〈一気呵成〉

その他補助技・必殺技:すでに使用済みの特技の再使用規制時間を無視して使用可能にする特技。効果時間は極めて短いが、これにより強力な特技を連続で使用してラッシュを仕掛けることが可能となる。ただし、この特技そのものが3000以上のMPを消費する上、再使用規制時間も長い一発技であり、他の特技の使用コスト上昇と合わせると大量のリソースを一気に消費することになるため、使い時を誤ると瞬時に枯渇して窮地に陥ることになる諸刃の剣。

■〈一刀両断〉

攻撃技・必殺技:文字通り敵を一刀両断する強烈な一撃を繰り出す〈武士〉の必殺攻撃。武器攻撃職並みの大ダメージを叩き出すことができるが、再使用規制が重く1日1回程度が限度。あくまで瞬間火力のみの一発技であり、本職の〈暗殺者〉のように継続して大ダメージを出し続けることまではできない。

■〈浮舟渡り〉

移動技・攻撃補助技:水面に浮かび揺れ動く舟の上であろうと標的を定められる、確かな足運びで移動する〈武士〉の特技。使用時は、すり足で滑るように移動するエフェクトがかかる。移動速度は通常と変わらないが、効果時間中は攻撃の命中率がアップするため、回避力の高い敵と戦うときや、はずしたくない大技を繰り出す前の準備として用いられる。敵に密着状態でもこの特技を使用する「ちょいバックステップ浮き船」は〈武士〉プレイヤーのたしなみ。

■〈切り返し〉《カウンターブレイク》

防御技・必殺技:自分への攻撃に対して、こちらからも攻撃をぶつけることで威力を相殺する防御技。攻撃の相殺に成功すると武器が輝く派手なエフェクトが発生し、魅せ技としても人気がある。軽減できるダメージ量は攻撃力に依存するため、攻撃的な戦士職である〈武士〉にとっては切り札ともいえる特技。再使用規制時間は長く連発はできないため、使用者の技量が問われるテクニカルな面も持つ。

■〈火車の太刀〉

攻撃技:ヤマトの伝承において死者を冥界へ送る魔物の名を冠した攻撃技。敵を倒す強い意志を武器に宿し、敵の周囲を円を描くように回りながら連続攻撃を行なう。複数の敵に相対していると標的が分散してしまうので、単体の敵に対して使用するとダメージは大きい。一方多数を相手取った時に挑発特技代わりに使われることもある。

■〈兜割り〉

攻撃技:敵の真正面から勢い良く武器を振り下ろし、脳天を打ち据える攻撃。そのモンスターへの最初の攻撃であればダメージボーナスもつくため、戦闘開始時に使われることが多い。前方への攻撃範囲が広いが、それは攻撃モーションに移動(追尾式)が含まれているためであり、〈武士〉初心者が突進しがちになる原因でもある。

■〈鏑矢〉

攻撃技・ヘイト操作技・弓専用技:弓専用技。大きな音を立てて飛ぶ鏑矢を放ち、攻撃と同時に敵を挑発する。自分の居る場所に敵を引き寄せる効果がある。挑発技としての性能は悪くないが、弓をメイン兵装として使う〈武士〉は少なく、人気は低い。

■〈受け流し〉《クールディフェンス》

防御技:いかなる状況でも冷静沈着な防御を行なう。効果時間中に受けるダメージを一定割合カットする。受けるダメージが大きいほど効果も大きく、効果が持続している間はMPが減り続けるので、大ダメージ攻撃にあわせて短時間使用するのが主流。

■〈虎口破り〉

攻撃技・重武器専用技:斧やハンマーなどの重武器専用技。城門や城壁を突き破るべく破城槌を叩きつけるかのように、重量を乗せた強烈な突進攻撃を行う。攻撃が直撃した敵だけでなく、その周囲の敵もまとめて吹き飛ばし、怯ませる効果がある。武士が切り拓いた突破口に、続いて味方が雪崩れ込むことで、敵の陣形を大きく崩すことができる。特に集団戦で威力を発揮するため、レイドでは鉞や大槌といった大型の得物も〈武士〉の主武器として一定の人気がある。

■〈木霊返し〉

攻撃技・ヘイト操作補助技:敵からの攻撃を受けた際に、特技の習熟段階に応じた確率で自動反撃を行うカウンター技。反撃による手数の増加で殲滅速度を速める効果もさることながら、反撃ダメージで発生するヘイトで被弾によるヘイト揮発を相殺し、ヘイトを維持する機能が重要。〈大災害〉後も〈武士〉が緊張状態だと自動発生することがあり、「飛んでいるハエを箸で捕まえた」「落ち葉が地面につく前に七枚取れた」などの報告がある。

■〈後の先〉

攻撃補助技:あえて敵に先手を取らせ、自らは後手に回ることで、相手の攻撃の隙を突いた反撃を繰り出す特技。この技を使用した武士は迎撃態勢を取る。迎撃モード中の〈武士〉に攻撃が加えられると自動反撃が発動する。〈居合いの構え〉や、その他さまざまな反撃技とも連動して使用でき、それらを組み合わせたカウンタービルドは〈武士〉の定番戦術のひとつとなっている。

■〈斬鉄剣〉

その他:扉や障害物などの破壊可能なオブジェクトを一撃で破壊できる(と喧伝されていた)特技。
タイアップキャンペーンで配布された巻物で習得出来る技であり、一種のエモーション(キャラクターが一連の動きをとる遊び要素)である。斬撃とともに鋭い金属音と閃光が走り、ふたつに割れた石像(なぜか現れる)が割れるというものであった。戦闘用の特技ではないためダメージを与える能力はなく、人間やモンスターなどを攻撃する用途には使えない。
〈大災害〉の後は石像が現れなくなったかわり、さまざまなものを一刀両断できるようになり、建物の解体や土木工事にも重宝されている。草を刈ろうが野菜を切ろうがシャキーン!という金属音と閃光が出てしまうために、おもしろ特技という位置付けは変わっていない。

■〈刹那の見切り〉

防御技・必殺技:あらゆる攻撃を見切って完全回避する防御技。回避が成功するとフラッシュエフェクトが発生する。効果時間は2秒から最大限鍛錬して8秒程度と非常に短いが、効果中に発生した回避可能な攻撃を100%回避することができ、事実上の無敵時間となる。〈守護戦士〉の〈キャッスル・オブ・ストーン〉の〈武士〉版に相当する必殺技。

■〈電光石火〉

攻撃補助技・防御補助技:自身の行動速度を高める加速効果を得る自己強化特技。加えて、敵の攻撃を喰らうことで発生する硬直時間をキャンセルする、俗に言う「スーパーアーマー」効果も得られる。効果中は全身を稲妻がスパークするようなオーラ状のエフェクトに包まれる。硬直無視の最大速度で攻撃することで、ダメージ効率とそれに付随して与ダメージによるヘイトを稼ぐ効果を高める。
画面効果も美麗で能力もわるくないのだが、この特技を乗用するとどうしても回復役を置き去りにすることになり、パーティープレイでは評判が悪い。〈兜割り〉〈電光石火〉を多用する〈武士〉は「猪武者」「爆走サム」と呼ばれる。

■〈瞬閃〉《ファストブレイク》

攻撃補助技:速攻を仕掛ける。一時的に攻撃速度を上昇させ、攻撃間隔を短くすることで、連続した攻撃を可能にする攻撃補助技。手数の増加によって時間あたりのダメージ量を増やすことができる。

■〈武士の挑戦〉

ヘイト操作技:武器を掲げる、名乗りを上げるなどの行為で対象に己の剣気を叩きつけ、自分へと攻撃するよう仕向ける挑発技。〈守護戦士〉に比べると射程距離こそ落ちるのだが、かわりに指定した仲間のヘイトを自分へと吸収する特性がある。この性質により、仲間がより強力な技を使いやすくなる。

■〈叢雲の太刀〉

防御技・必殺技・刀専用技:刀専用技。燃え盛る野火を一振りで鎮めた天叢雲の逸話の如く、あらゆる攻撃を切り裂いて無効化する必殺の剣技。非常時短時間だが、敵の攻撃を無効化する。〈叢雲の太刀〉は範囲攻撃さえ消滅させるため、自分だけでなく仲間への被害も防ぐことができる。一部のレイドボスはこの特技の有無や成功が勝敗を分けることさえある。

■〈百舌の速贄〉《ラニアス・キャプチャー》

攻撃技・両手武器専用技・行動阻害:両手武器専用技。敵の頭部、喉などに渾身の突きを打ち込む。攻撃力は平凡だが、一時的に相手の発声、呪文詠唱を阻害する追加効果があるため魔法使い系の敵を相手取る時などに有効。ただし攻撃可能射程は短い。

◆資料集未記載の特技

■〈一騎駆け〉

〈武士〉の移動速度を短時間ながら大幅に上昇させる特技。

■〈飯綱斬り〉

真紅の衝撃波を放つ遠距離攻撃。本職の遠距離攻撃職の攻撃に比べてそのダメージは微々たるものだが、敵の中心に突撃することなく、敵の注意を引きつけることができる。
弱い敵なら吹き飛ばしてしまうほどの威力を持つ。

■〈猿叫〉

ヘイト操作技。タウンティングで敵の攻撃を引きつける。

■〈大見得〉

戦いの最中に武器を肩に担いで派手に見栄を切り、敵の注意を引く特技。
その迫力に、周囲にいる者は目を奪われ自身のもとへ引き寄せられる。

■〈朧渡り〉

不安定な動きで相手を幻惑するように移動する特技。敵は霞の中にいるかのように、戦の間合いを掴み損ねてしまう。

■〈勝ち名乗り〉

敵を倒した事を大声で喧伝する、派手にトドメを刺すなどして、自分の脅威を敵全体に知らしめる挑発特技。

■〈察気〉

精神を集中することで、様々な異状や気配の移ろいを素早く察知する特技。

■〈心眼〉

視覚に頼らず、心の眼で敵の気配を捉えることができる。

■〈旋風飯綱〉

複数の対象を麻痺させる。

■〈旋風斬り〉


■〈旋風斬り・大〉

複数の対象を薙ぎ払う。〈武士〉が得意とする「再使用規制時間の長い大技」のひとつ。

■〈螺旋風車〉

風車のごとく槍を旋回させてから強烈な突きを繰り出し、周囲の敵をまとめて攻撃する特技。竜巻状の衝撃波が多くの敵を巻き込む。

■〈流派:風守雷攻〉

左右の手に武器を構え、逆手で守りを固め、利き手で攻める攻防一体の戦闘スタイル。


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最終更新:2021年01月19日 10:25
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