DQ1復活の呪文作成講座 ~基礎知識編~

呪文職人を志す皆さん、および、呪文職人の卵かもしれないROMの皆さん、また、既存の呪文職人の皆さん。
改めまして、こんにちは。 DQ3からやって来ました女魔法使いです。
さて、昨年末に始まった待望の『復活の呪文作成講座』なんですが、
以降、私が担当していく予定のここからは、いよいよ、
実践的な語呂合わせの復活の呪文の作り方に関することを解説していくことになります。

前回のマーニャ&ミネアさんの講義で、ツールを入手して、
その基本的な使い方も大体覚えて頂いたはずですので、
第2弾となる今回は、復活の呪文を作成する上で関係のある
基礎知識的なものを解説してみようかと思います。

なるべく、分かりやすい話になるように努めるつもりですが、
それでも、若干ややこしく分かりにくい部分が出てしまうかもしれません。
でも、いきなり一回読んだだけで、全てを完璧に理解しなければならないようなものでもありませんので、
肩肘張らずに、気楽に、読み進めていって下さい。

では、早速始めていきましょう。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  ソウリョサン ヤ ケンジャサン ショウニンサン ニ バカリ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    ガンバッテ モラウノモ アレ ナノデ ワタシモ ヤッテマイリマシタ
     /とソ丕メ⊃     イゴ ヨロシク オネガイシマスネ
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
1/12

―復活の呪文で"使える"文字に関して―

20文字の復活の呪文を考えるには、まず、使える文字自体が
なんなのかを知らなくては、始まりませんよね。

この復活の呪文では、一般的に使われている文字の全てが使えるわけではありません。
基本的に以下の64種のひらがなに限られます。
(ちなみに、カタカナは全て使えませんので、それらは"読み"で補うものと思って下さい)

  あいうえおかきく
  けこさしすせそた
  ちつてとなにぬね
  のはひふへほまみ
  むめもやゆよらり
  るれろわがぎぐげ
  ござじずぜぞだぢ
  づでどばびぶべぼ

ここで、一つ心に留めておいて欲しいのは、
それぞれの文字には、順番に番号が以下のように振られているということです。

  「あ」は0番、「い」は1番、「う」は2番、・・・、「み」は31番、「む」は32番、・・・、「ぼ」は63番

どの文字が何番であるのかを、完璧に記憶しておく必要はありませんが、

  「あ」の次は「い」、「い」の次は「う」、・・・、「ぼ」の次は一巡して「あ」

という順番があるということは、頭に入れて置くと良いと思います。
この順番自体も何も特殊なものではなく、一般的なものになっていると言えますので、
別に、改めて、丸ごと暗記するような事でもないですね。

また、0番から数え始めるということにも慣れて下さい。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  ツカエル モジ ハ 64 シュルイ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    オオスギズ スクナスギズ
     /とソ丕メ⊃     マタ キホンテキナ モノハ ソロッテル ト イッタ カンジ デスカ?
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
2/12

―復活の呪文で"使えない"文字に関して―

ということで、復活の呪文で使えない文字は、
必然的に以下のものということになります。

  を ん ぁ ぃ ぅ ぇ ぉ ゃ ゅ ょ っ
  ー ぱ ぴ ぷ ぺ ぽ ヴァ ヴィ ヴ ヴェ ヴォ ・・・

これらの文字は、基本的に諦めないといけません。
ですが、入門編でも少し触れられていましたように、
ツールには、"解析"した時に自動で、これらの使えない文字を、
他の使える文字に置き換えてくれる機能が備わっています。
ただ、置き換えてくれるパターンは、以下のものに限られます。

  を → お
  ん → む
  小さい文字 → 普通の大きさの文字 (ぁ → あ など)

「ん」は「ぬ」で置き換えてもいいですが、その場合は自分で。
"読み"でカタカナが想定されるなら、「そ」で置き換えても(この場合もやはり自分で)
2chらしくてよいかも知れません。

上記以外の自動で代用してくれない文字については、自分で以下のように置き換えて下さい。

  「ー」は、「あ」行の中で一つ前の文字に合うもの
  「ぱ」行は、「は」行になりますかね。「ば」行で置き換えることはあまり無いのかも…
  「ヴァ」行は、「ば」行で。 

あと、元々使える文字同士で置き換えるなんてことも、たまに行われたりしています。

  は→わ、へ→え、じ←→ぢ、ず←→づ


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  「パ」ギョウ ハ DQ2ノ フッカツノジュモン ナラ ツカエルヨウニ ナッテマス
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    タダ カワリニ 「ダ」ギョウ ガ ツカエナク ナッテマス ガ…
     /とソ丕メ⊃     ヨカッタラ 2ノ ジュモンニモ イツカ チョウセン シテミテ クダサイネ
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
3/12

―復活の呪文で"使えない"文字に関して― つづき

他に、どうせ置き換えるなら、"使えない文字"を含む単語を丸ごと、
同じような意味を持つ"使える文字だけで"できた単語に、置き換えるということもよく行われています。
例えば、(諸々のデリケートな事情から、以下で挙げるものすべてが、
過去にこのスレに投下された呪文から取り出したもの、というわけではありません。)
 ねん(年)→とし、 本当に→まじに、 多分→おそらく、 コピー→うつす・まねる
 パジャマ→ねまき、 ピンク→ももいろ、 ポカパマズ→おるてが(コレは本末転倒のような気もしますが…)

代用に関して、一つ注意するとすれば、代用した結果、
その言葉が他の単語になるのは、なるべく避けた方がいいですね。
例えば「ピザ」なんかは、「ぴ」を「ひ」や「び」で置き換えると
全く別の単語「ひざ(膝)」や「びざ(visa)」になってしまいます。
けれど、どうしても「ピザ」をネタにした呪文を作りたい…
そう思った先人の呪文職人さんの中には、ピザに関連する単語をいくつか用いて、
「ピザ」を連想させることで、それをネタにした呪文を作った方もいらっしゃいます。


さて、色々と代用する方法を紹介してきたわけですが、これ程色々とその方法が編み出されてきたのは、
使える文字の他に、後で話すような制限があることも間接的原因と言えますが、そういった制限以外にも、
"○○の代用は避けるべき" "△△の代用はイイ感じ" などの
難易度・出来栄えの観点からの一定の基準が存在するためとも言えます。
ですが、かといって、この辺りの観点にこだわり過ぎて、呪文捏造に苦しさを感じたり
挙句の果てに、取り扱いたかったテーマ・ネタを諦めたりするのは、避けたいところです。
やっぱり、どうせ作るなら、楽しみながら作る方がいいですよね。
どこまでの代用を良しとするかは、職人さんそれぞれの考え・価値観に委ねられます。

そういうわけで、基本的には(特に最初の慣れない内は)、
色々と代用を用いることになっても、あまり気にせず、気軽に作ってみるのがいいと思います。
特に、固有名詞とかは遠慮しないでもいいんじゃないでしょうか。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  ソレニシテモ…
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    ジュモン スレ ガ ハジマッテ 4ネン イジョウニ ナルノニ
     /とソ丕メ⊃     ライアンサン トカ ミカケナイ デスヨネ…
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
4/12

―正常な呪文にするためには・・・―

さて、復活の呪文として、使える文字と使えない文字を把握したなら、
後は、使える文字だけで20文字を考えれば、それでOK・・・というわけでもありません。

ここまででまず、使える文字と使えない文字に関してお話したのは、
作成ツールの画面と向き合っているだけでは、それが、分からないからです。
実際のゲームにおける復活の呪文入力画面では、使える文字しか選べないようになってます。
つまり、そこでは、"使えない文字を使ってしまう"ということは、ありえないのです。
それなのに、使える文字だけで適当に20文字の文字列を考えれば、それでいいでは、
なんでもアリになってしまいますし、そんなモノでは、俗に言う「パスワード」としては、不適格です。
また、"語呂を合わせる"なんて表現や行為にも、意味や価値が無くなってしまいます。

一応、ここで改めて確認しておきますが、
普段、我々が、ウィンドウズのアカウントやどこかの会員制サイトにログインなどする時に、
入力するパスワードは、使える文字の中から、"自分"が"適当に選び並べて"作ったものであるのに対し、
「復活の呪文」に代表されるような、古い時代のゲームで使われているパスワードは、
そのゲームの進行状態を記録しておくために、"ゲーム自体"が"特定の法則に則り"作ったものです。
そのため、20文字の中に、何かしらの一定の規則に基づいた制限が存在することになります。


では、「復活の呪文」には、どんな制限が存在しているのかといいますと、
「を、ん、・・・」これらを、使えない"一"文字と表現しなおすなら、
20文字の文字列の中には、場所によって、つまり、何文字目かによって、
今度は、使えない"二文字列"や"三文字列"などが設定されていると言えます。

より詳しく言い換えますと、
20文字の内のどこか一文字を、例えば「あ」と決めた場合、
その前後の1,2文字として選んでよい文字が、「あ」~「ぼ」の64種すべてではなく
いくつか、場合によっては大幅に減ってしまう、そういう場所があるのです。


そして、この使えない文字列により、その呪文が正常なものかどうかを判定しているのですが、
それだけのために制限しているわけでもありません。
復活の呪文のようなゲームのパスワードには、ゲームの状態が記録されているわけですが、
その"ゲームの状態"に関してのある種の制限も兼ねています。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  コノアタリカラ、トクニ キソン ノ ジュモンショクニンサン ソレゾレ ノ リカイ ト
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    ニュアンス ガ コトナル ハナシ ニ ナッテイルカモ シレマセンガ
     /とソ丕メ⊃     ヒトツノ カンガエカタトシテ ゴリョウショウクダサイ
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
5/12

―正常な呪文にするためには・・・― つづき

さて、一言で"ゲーム状態に関しての制限"とは言いましても、これが中々厄介な表現でして、
例えば、入門編でも解説されてましたが、デフォルトのツール起動時呪文「どらくえは~」は、
  ドラゴンを倒していないのに、即ち、ローラ姫を救出していないのに
  救出した彼女からしかもらえないはずの、"おうじょのあい"を持っている
という、実際のプレイ上ありえない状態を記録するものになっています。
しかし、このように、フラグとアイテムの整合性が取れていなくても、正常なものと認識されます。

この事実から、少なくとも、"フラグとアイテムの整合性"が取れているかどうかは、
正常な呪文かどうかには関係していないと言えます。
他にも、"勇者の名前に使われている文字"や、"イベントアイテム同士の関係"などについても同様の
言うなれば、"ゲーム状態として適正かどうか"という話がつきまとっていますが、
実は、そのことと、正常な呪文かどうかは、直接関係していないのです。
この"ゲーム状態として適正かどうか"という話には、正常な呪文であることを"前提として"、
「綺麗」という言葉があてられ、用語集で詳しく解説されてます。
良かったら一度見ておいて下さい。

つまり、制限がかけられているのは、ゲーム状態がどうこう以前のもっと根源的な部分に当たるとも言えます。
でも、ゲーム状態に関わってもいます。なんだか、ややこしい話ですね。

すなわち、ゲームから出力される復活の呪文は、この何かしらの制限内で、後、
いかがわしげなツールを使用しない限りは、適正なゲーム状態の範囲で作成されていますが、
一方、私達が、復活の呪文として考え作り出す文字列は、
適正なゲーム状態の範囲を出る可能性、ここは別に出ても基本的には構わないのですが、
そればかりか、この何かしらの制限を破ってしまうものになる可能性もつきまとっているということです。

呪文職人にとって最重要課題といえる、呪文の不正判定の回避
そのためには、「制限」を破ってしまってはいけません。
では、ここからは、3つ存在するその「制限」を、破ってしまわないようにするために、
それぞれの場合に分けて解説していきます。

ちなみに、ツールでは、この制限を破ってしまっているデータを赤い字で表示しますが、
解析して、下の項目のどれかに一つでも、赤い字のデータを出す呪文は、
その20文字が、他の如何なる観点からも華麗な文字列であったとしても、
厳しいかもしれませんが、このスレにおいては、価値は存在しません。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  …メダパニ ヲ カケテル ツモリハ ナインデスガ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    モシカスルト コンラン シチャッタ ヒトガ イルカモ…
     /とソ丕メ⊃     ココカラ サラニ ダイジナ ハナシニ ナルノデ ショウキニ モドッテネ! イオ!!
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
6/12

制限①―持っているアイテムの種類―

DQ1では、薬草・鍵・装備品以外のアイテムを8個まで持つことができますが、
それらのアイテムは、消費用・イベント用合わせて14種類、
"持っていない"という状態も一つの種類とみなせば、15種類存在すると言えます。
(ちなみに、"持っていない"はツール上では、"(なし)"と表示されます)

そして、最初にお話ししましたように、復活の呪文に使える文字には番号がつけられていますが、
基本的にコンピュータは、どのような事柄・情報であれ、数値にして取り扱います。
なので今考えている、"薬草・鍵・装備品以外のアイテム"の15種類にも、番号がつけられています。

  "持っていない"は0番、"たいまつ"は1番、"せいすい"は2番、・・・、"にじのしずく"は14番
  (やはり、これも、どれが何番かを完璧に記憶しておく必要はありません。)

ところで、この種類数の"15"という数、人間にとってはキリの悪くない、むしろ良い方の数字なのですが、
コンピュータにとっては、そうでもありません。
細かい話は置いておきまして、「10進数」ではなく「2進数」を基本的に用いるコンピュータにとって
キリの良い数は、2の累乗になっています (2の1乗=2、2の2乗=4、2の3乗=8、2の4乗=16、・・・)
そして、コンピュータは基本的に、このキリの良い数を単位にして、情報をやりとりしたり、記憶したりします。
なので、このアイテム一つ当たり15ある状態を識別するために、
コンピュータは16という単位を割り当てます。一つ多いですが仕方ありません。


ところで…、そういえば、ミネアさんは入門編でこんなことを言っていました。

  >(ツール画面の)上の呪文は2,3文字を変えても、下の項目(=ゲーム状態)全てには影響しない。

これを、もう少し詳しく言い換えてみますと、以下のようになります。

  呪文1文字を変えたところで、下の項目の"全て"には影響しないが、"どこか"には確実に影響する。
  そして、文字の"場所によって"、下の項目の"どこに"影響するかが決まっている。

つまり、アイテムの種類を司る場所が、20文字の中のどこかに8箇所存在し、
それぞれの箇所で、0~15のどれかの値を記録しているということです。
その内、1個目の所持アイテムを司る部分の文字を、ゲームまたはツールが読み取り、
"2"だと認識すると1個目の所持アイテム欄には"せいすい"が収まります。
2個目の所持アイテムを"5"と読み取れば、"ようせいのふえ"を収めます。

では、何個目かの所持アイテムを読み取り、"15"と認識するとどうなるのでしょう?


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  アイテム ナド ニ バンゴウ ガ ツケラレテイル コト ハ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    イカガワシゲナ ツール ヲ モチイテ カイゾウ(チート) トカ
     /とソ丕メ⊃     ボツ データ サーチ トカ シテイル ヒトニハ ジョウシキ デスヨネ!
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
7/12

制限①―持っているアイテムの種類― つづき

15番には何も設定されていませんでしたね。
これは、"持っていない"ということとも違う状態です。
さて、こういう設定されていないものをゲームが認識すると、おかしなことが起こる可能性があります。
なので、それを回避する必要があるのですが、いろいろと方法が考えられるかと思います。
15番を例えば、"まほうのせいすい"にする、とか、これ以上のアイテムの存在が余計だというなら、
0番と同じ"持っていない"にする、という設定でもよいかと思います。
しかし、当時のエニックスは、これを未設定のまま置いておき、
15番だと認識したら、その呪文自体を不正なものと判定するようにしました。
適当に入力された20文字を正常と判断してしまう確率を、少しでも下げる役割を与えたのですね。
ツール上では、15番は赤い字で(不明)と表示されるものにあたります。

そして、改めて言いますと、この15番は設定されてないため、ゲーム上でも使われるはずもなく、
それゆえに、ゲーム中で聞ける呪文にも入り込むわけがないのですが、
私達が、適当に考え出す復活の呪文としての20文字列には、入り込む可能性があります。
8箇所の内、1箇所でも15番を認識させてしまったらアウトです。
1箇所あたりの引っかかる確率は、1/16とそれ程高くないのですが、何分8箇所もあるため、
どこかで引っかかってしまう確率を考えると、それは、約40%になってしまいます。


~対処法~

とりあえず考えてみた復活の呪文としての20文字列を、ツールに入力し解析してみて、
それで、アイテム項目8箇所のどこにも赤い字で(不明)となっていなければそれでよいのですが、
どこかに(不明)が入ってしまった場合は、呪文を解析したなら、五・七・五・三の4つのブロックに分かれますので、
そのブロック単位で一字ずらして解析してみて、(不明)が出ている箇所に影響するブロックを特定し、
その辺りの文字列を考え直すという方法でよいと思います。

○個目の所持アイテムは、呪文の△と□文字目で決まってるはずだから、それを一つ一つ記憶しておき、
引っかかったらそこに影響する文字を考え直すのが、一番手っ取り早いのでは?
と思う方がいらっしゃれば、ざっと↓こういう感じで覚えておけば良いかと思います。

  1,2個目のアイテム ⇒ 18~20文字目
  3,4個目のアイテム ⇒  4~ 6文字目
  5,6個目のアイテム ⇒ 14~16文字目
  7,8個目のアイテム ⇒  8~10文字目


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  ヒッカカル トキ ハ ヒッカカルン デスヨネ ココ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    ソシテ マトワリツイテ シバラク トレナイ トキ モ アッタリシテ…
     /とソ丕メ⊃     ナカナカ アナドレマセン
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
8/12

制限②―持っている薬草と鍵の数―

DQ1では、薬草と鍵は他の消費アイテムとは異なり、所持数で管理されています。
どちらもゲーム中では、6個までしか持てません。
"持ってない"つまり"0個"の状態も含めて、7つの状態があると言えます。
で、やはり番号付けもあるのですが、この場合は、番号がそのまま所持数になるわけですね。

さて、7つの状態を記録したいので、双方に8を割り当てれば十分・・・のはずなんですが!!
なぜか、これらにも、先のアイテムと同様に16が割り当てられてしまってます。
そして、なんでもかんでも通らないようにするために、やはり、どちらかを、
7~15個持っていると認識したら、その呪文自体を不正なものと判定します。
ツール上でも、7~15個の時は、赤い字で表示されます。

そのため、2箇所とはいえ、適当に文字を選んでると、双方で9/16の確率ではじかれてしまいます。
ここは、先のアイテムよりも厄介であると言わざるをえません。


~対処法~

ここでは、呪文の20文字の内どの場所が、それぞれの所持数を司っているのかをしっかり覚えてください!
といっても、そんなに難しいことではありません。

 13,14文字目 ⇒ 薬草の所持数
 14,15文字目 ⇒  鍵 の所持数

基本的に、13~15文字目に、つまり、呪文は大抵の段階で、五・七・五・三で区切られて表示されますが、
その3ブロック目の"五"の最初の3文字に、気をつければいいということです。

では、具体的にどう気をつけるのか?  ということになりますが、基本的に"数撃ちゃ当たる"方式です。
13~15文字目に、思いついた三文字列を入れて解析、
薬草・鍵数ともに6個以下ならそれでOK。どちらかが7個以上になるなら考え直し。
呪文捏造過程において、大抵の場合は、20文字の内、まず最優先に
ここをクリアする文字列を見つけることから始めることになると思います。

とまぁ、そうやって何度かチャレンジしても、中々OKなものが見つからないことも、よくあったりしますが、
そんな時には、「おまじない辞典」を参照してみるのも、一つの手です。
これは、過去にこのスレに投下された(もちろん正常な)呪文の3ブロック目から
(つまり、13~17文字目として制限に引っかからないことが既に確認されていると言える部分から、ですね)
他のネタにおいても流用できそうなモノを、3~5文字の単語として取り出し蓄積していったものです。
これにばかり頼っていてもダメですし、いつでもどんなネタを扱う時でも頼れるような程、
まだ色々揃っているわけではないですが、慣れない内は利用を考えてみるのもアリです。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  "カズウチャアタル"ヲ スルトキモ、3モジ ノ "オマジナイ"ヲ リヨウスル トキモ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    14~16モジメ デ カンリ サレテイル、5・6コメ ノ ショジアイテム ノ セイゲン デ
     /とソ丕メ⊃     ケッキョク ヒッカカッテ シマワナイ ヨウ ニ キ ヲ ツケナケレバ イケマセン
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
9/12

制限③―チェックコード(チェックサム)―

以上の2つだけでは、まだまだ、なんでもかんでも通ってしまう印象があるかと思います。
でも、そうでもなかったりするのは、このチェックコードというものがあるからです。
その"なんでもかんでも通るのを回避する"目的に関していえば、
このチェックコードは、先の2つよりもさらに強力なものと言えます。
しかし、これは、本来の目的ではないとも考えられます。

このFC版DQ1(2もですが)、当時のプレイヤー達を最も苦しめたのは、立ちはだかる大魔王…ではなく
ゲームで出力される、意味不明な文字列である「復活の呪文」の書き取りとも言われています。
単純に「め」と「ぬ」の見間違えや書き損じをしたり、意味不明ゆえにメモするまでの間だけでも
覚えていられるようにと、ブロック毎に声に出して読んだりすることもあるんですが、
そこに「ぢ」なんかが含まれていますと、その音しか短期記憶できなかったためか、
メモ用紙に目を落とした瞬間、字面の方を忘れて「じ」と書いてしまったりと・・・

そして、一文字でも間違うと、不正な呪文であると"ほぼ確実に"判定されてしまいます。
それは、先の2つの制限だけでは、無理なことだと言えますよね?
間違えたとはいえ、呪文としては使える文字ですし、
先の2つの制限に無関係の場所だってありますよね?(1~3,7,11,12,17文字目)
だけど、はじかれる。それはチェックコードという最後の制限があるからです。

しかし、やはりこの「プレイヤーを苦しめる」ということも、本来の目的ではありません。

仮に、一文字間違えている呪文を入力したのに、正常な呪文と判定されて再開できた場合、
如何なることが起こりうるでしょうか?

復活の呪文には、ゲームの各状態が、それぞれ、呪文中の文字の特定の場所に記録されていることを、
思い出して頂きまして…そこで、例えば、一文字間違えた場所が、経験値に影響する所だったとしましょう。
すると、ゲーム中断時と再開時で経験値が変わっていることなります。
その変化幅が1,2桁ぐらいなら、大したことはないでしょうけど、数万変わってしまう場合もあります。
つまり、レベルが変わってしまっている可能性があるということですね。
また、間違えた場所が、他に影響する場合でも同様のことが起こりうる可能性がありますね。
"ロトのよろい"を装備してたはずが"ぬののふく"に…  倒した覚えの無いゴーレムが出てこない…  etc

ゲーム序盤であれば、ラッキーと感じる方が多いでしょうが、終盤だと不幸と感じる方が多いでしょう。
(中には、やること減ってつまらない、再度やることができてうれしい、と逆に受け取る方もいるでしょう)
けれど、やはり、不幸と感じてしまう人を無くしたい、無意味なラッキーがあってはならない
と、ゲーム製作側は考えるでしょう。ゆえに、チェックコードを用いて、一文字でも間違うと可能な限り
不正な呪文と判定するようにしたのです。言うまでもないですが、チェック(Check)とは、「検査」の意味ですね。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―- 
    < //ハ))!> Θ  トハイエ ギャク ニ
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    ベツノ フコウヲ ウミダシテ シマッテイタ ト
     /とソ丕メ⊃     イエナクモ ナインデスガ…
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
10/12

制限③―チェックコード(チェックサム)― つづき

長々と話してしまいましたが、沿革はこれぐらいにしまして、
実際にどういうことが行われて、不正と判断されてしまうのかを、まず簡単に言いますと、

"ゲーム状態に影響する全ての文字から読み取れる数値を用いて算出する数値"
それは、ゲーム状態が少しでも変化したらガラッと値が変わるような方法で算出されていて、
そうすることで、20文字の内の一文字でも変化したら、ガラッと値が変わるような数値にもほぼなります。
また、その数値は、0~255の256(2の8乗)種類の値のどれかになるようなものになってます。
そして、この数値が、呪文の最初の二文字に記録されています。
それで、正常な呪文かどうかを判定する際は、最初の二文字から読み取れる値と、
それ以外全てを用いて実際に算出した値とを、比較して、一致するかどうかで判断しているのです。

ツール上のチェックコードには、これら2つの値を、比較した値(差を取った値)が表示されます。
つまり、差がない=一致する時、00が表示され、他の項目にも赤い字のものが無ければ、隣に○が出る。
一方、一致しない時は、その差の値が赤い字で表示され隣に赤い字で×が出ます。
(ちなみに、00でない時、A~Fが混じっていることもありますが、この表し方に馴染みのない方は、それは、
0~255という数を二桁の数値で表す工夫がなされていると考えていただいても、この場では差し支えありません。)

そしてこれを、"語呂合わせ復活の呪文"を捏造する側の視点でざっくり解釈しますと、
先の2つの制限は、特定の場所で、特定の二・三文字列を禁止しますが、
このチェックコードは、特定の20文字列を禁止するものと言えます。
また、単純に考えて、適当な20文字列を選び出してこの制限をやり過ごす確率は、1/256と言えます。


~対処法~

このチェックコードを頭の中だけで計算するのは、まず不可能と言えます。
ここをやり過ごすには、ツールの"語呂合わせ検索機能"が必要不可欠です。
入門編でも触れられたこの検索機能は、ここまでの話をふまえると次の様に解釈できます。

正常な呪文を検索する = ここまでに話した3つの制限をすべて順守するものを検索する

そして、その最も重要な所は、チェックコードが一致するものを検索できることだと言えます。
ゆえに、この検索機能を有効に使うためには、あらかじめ20文字(少なくとも固定する予定の部分)が、
先の2つの制限 "所持アイテム"と"薬草・鍵数"に、引っかからないものでなくてはなりません。
でないと、折角のチェックコード一致を始めとする"制限順守検索機能"も無駄になります。
(固定した部分で先の2つの制限に引っかかっていては、いくら検索したところで、結局は
その呪文全体を不正と判定してしまうことになり、何も結果を表示できないわけですから)


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―-      チナミ ニ コノ チェックコード ハ、DQ3 イコウ ノ "ボウケンノショ" ニモ ソンザイ シマス
    < //ハ))!> Θ  ソシテ ドウヨウニ、1カショ デモ オカシカッタラ フセイナ "ボウケンノショ" ト ハンテイ デキルンデス
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    「オキノドクデスガ ボウケンノショ ハ キエマシタ」… コノ イイマワシ ノ ウラニ
     /とソ丕メ⊃     カクサレテイル ジッサイノ プロセスニ、オモイ ヲ ハセテミルノモ オモシロイ カモ シレマセン
     / ,'./__ヽ\
    ん'-し'ノ - '
11/12

―まとめ―

今回のお話・・・、中には、多少難解に、あるいは、この話要るのか? 
などと感じてしまうモノも、含まれていたかもしれませんが、それは、
呪文職人を目指すなら、といいますか、せっかく"復活の呪文"というものに触れるのであれば、
ついでに、知っておいて欲しい、知っておいても損はない、というような考えがあってのことです。
また、これを読むことで、他のコンテンツへの理解がさらに深まればいいかなとも・・・
例えば、女僧侶さんの講義第1回にある、"3ビットでいいはずなのに4ビット"という話は、
今回の話で言えば、"8を割り当てればいいはずなのに16を割り当てた"に相当します。
(2の3乗でいいはずなのに2の4乗、ということです)
第2回の確率についての講義も、今回の話と相互に読み比べるとより理解が深まるかもしれません。

なんにせよ、最初にも言いましたように、いきなり全てを理解する必要はありません。
もしかすると、以降の講座に従い呪文を一通り捏造できるようになってから、
改めて読み直した時に、理解できるものもあるかもしれません。


最後に、対処法の要点を、実際の一般的な作成手順に従い、まとめておきますね。

①13~15文字目で薬草・鍵数の制限に引っかからないものを探し当てる。

②所持アイテム制限に引っかからないように残りの文字もとりあえず決めてみる。

③最後、その中から、変えてもいい文字を2・3個選び「?」に替え、語呂合わせ検索する。
 それで良さそうなものがなければ、②を(場合によっては①から)やりなおし、
 自分で「コレだ!!」と思えるようなものが見つかるまで繰り返す。

色々長々と話してはみたものの・・・
ぶっちゃけ、これさえ押さえておけば、呪文の捏造は可能です。
以降の、より実践的な講座でも、この流れが基本となります。


では、今回はこの辺で。
ご清聴ありがとうございました。


      < ヽ
        / _ヽ
      ' -―-      ツギ ハ ホントウ ニ ジッセンテキ ナ コウギ ヲ オコナイマス。オタノシミニ
    < //ハ))!> Θ  アト シツモン ナド ガ ゴザイマシタラ ウケツケマス ノデ ゴエンリョナク
     <ノ! ゚.-゚ノゝ/    ゼンカイノ コトニ カンシテモ、ミネアサン ガ コタエテクレル ラシイデス
     /とソ丕メ⊃     (ドチラモ ナカノヒト ガ チガウ バアイガ アルカモ デスガ…)
     / ,'./__ヽ\    
    ん'-し'ノ - '
12/12

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2020年05月10日 22:07