自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

133 外伝22

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※投稿者は作者とは別人です

948 :名無し:2008/03/24(月) 22:40:29 ID:Ajfljf260
すみません、石原を出したのは、檜山良昭著、「日本本土決戦」で石原が首都防衛軍司令官として活躍していたので、出してみたんです。
ついでにここで短編投下です。
南大陸某所の上空。その上空を一機のB20が飛んでいた。このB20はアメリカに亡命したツポレフとペトリヤコフが設計した機体である。元の名は、ANT42といい、後にペトリヤコフPe-8と名称を変えた機体である。100機ほどが作られたが、B17やB24と比べて特別優れているわけではない(というより劣っているところの方が多い)こと、エンジンに問題があったこと、ツポレフが亡命したばかりでその力が弱く、資力もなかったこと、そして、エンジンナセルの銃座が非常に目立って、攻撃されやすく、損害が多かったことなどが原因で一線から外され、連絡機として使用されていたのである。
「うわはっは、見ておれ、シホールアンル。我が実力のほどを見せ付けてくれるわ。」
「シホットどもに、一泡でも二泡でも、三泡ふかさせてやりましょう。」
そう相槌をうったのは、参謀長のウォルトン・ウォーカー中将である。
事実、二人の名は、チュイコフやモーデルと共に、シホールアンルにとって、恐怖の対象となっていくのである。
こうして、しばらく景気のいい話をした後、石原はぼそりと、
「しかし、牟田口のような末路は辿らん様にしないとな。」
と、呟いた。
「ええ、その通りですね。」
ウォーカーが言う。
牟田口とは牟田口廉也中将のことである。彼は日ソ開戦後、隷下の師団を壊滅状態にしてしまったのである。
その損害は、ノモンハンでの第23師団を上回っていた。辛うじて、全滅だけは免れたが。
しかし、牟田口は真っ先に逃げてしまったのである。そのため、駐米大使館付き武官に左遷されたのであった。
転移後、彼も米軍に志願したが、日ソ戦での緒戦に被った大損害のことが災いしたこと、横暴な態度であったことが災いして、参謀本部付という形で棚上げされた。
だが、それに満足できなかった彼は、強引にねじ込んで南太平洋方面を視察するという命令を受けたのである。
その途中、彼は、ニミッツ中将と鉢合わせしたものである。このとき、事件は起こった。
鉢合わせしたところに大型機がなかったのだが、着陸の際、牟田口の乗った飛行機が大破してしまったのである。
一方、ニミッツの飛行機は壊れていなかったため、牟田口は無理やりニミッツの搭乗予定だった航空機に乗って、次の視察地に出発したのである。
ちなみに、このとき、牟田口にニミッツが飛行機を譲った理由は何となく乗ってはいけないような気がしたからだという。
ニミッツは、別の飛行機が回されるのを半日余り待つことになったが、自分の予感の正しさを知ることになる。
実はニミッツの視察の予定がシーホルアンルに漏れており、牟田口の乗機は待ち構えていたワイバーンによって撃墜され、牟田口は戦死したのだった。
「でも、彼が戦死して、本当に良かったですね。」
事実、牟田口戦死の報が伝わった時、悲しんだものは一人もおらず、逆に喜んだものは極めて多かったのである。
ちなみに、現在第14軍で南大陸にいるのは、司令部要員のごく一部であるが、石原はかまわなかった。
早くいって、後続部隊を迎える準備をした方がよいと考えたからだった。
そして、翌日、石原は第14軍司令部につき、第14軍司令官として着任したのだった。
短編投下終了です。
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