自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

001 序章

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匿名ユーザー

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新シリーズ、序章?

1941年 10月8日 ワシントンDC

ワシントンDCの朝は、いつも通り、平穏そのものであった。
「今日は、仕事は忙しくなるか、ならないか。」
車の中で、国務長官のコーデル・ハルはそう呟いた。
「世界は、変わってしまったものだな」
彼は運転手に語りかけた。運転手も同感だとばかりに返事をした。
「長官の言われるとおりです。」
「ヨーロッパはフランス、ドイツ、イギリスが入り乱れて、もはや修羅場だ。
航空機や艦船、陸上兵器が第1次大戦より進化しているのに、どうしてこうなった
ものか。」
「まるで、第1次大戦の繰り返しですな。」
運転手が頷いた。
「極東では、満州で日本とソ連が争っているし、世界の北半分はどこもかしこも戦場だらけだ。」

第2次世界大戦は、各国の予想を大きく裏切り、北半球の主要国のほとんどは、それぞれが
争い合っていた。
ポーランドを叩きのめしたドイツ軍に、突如襲い掛かったイギリス、フランス軍。
樺太沖のソ連潜水艦による日本空母撃沈事件がきっかけで始まった、日ソ戦争。
世界は、多くの人命を奪い、参戦国は、それぞれがしのぎを削って、懸命に戦っていた。
そんな中で、アメリカはモンロー主義に囚われて、国民も政府も、戦争に参加する気配を
見せない。
ルーズベルトは、ヨーロッパの戦争に参加したがっているが、きっかけを見つける事ができず、
日々悩んでいる。
「こんなうんざりした世界から、どこぞの異世界にアメリカだけを連れて行ってもらいたいものだ。」
ハルは、冗談でそう呟いた。
「またまた、ご冗談を」
と言って、運転手は笑った。ハル自身も釣られて笑ってしまった。

南暦1481年 10月10日 ガルクレルフ
「危ない!よけて!」
同僚が咄嗟に叫んだ。それに体が反応し、体が右に避けられる。
敵兵が放った長剣が右の脇腹を掠めた。
「う、うわ!」
避けられると思わなかった、敵の騎士が慌てて剣を横に薙いだ。だが、反応が遅かった。
「うわじゃねえよ!」
右肩から袈裟懸けに愛剣を振り、敵兵が切られたショックで仰け反る。
血が噴き出して、切った主の顔を朱に染めた。
「バルランド軍の女戦士を嘗めるな!」
意識が混濁した敵の騎士に対して、リーレイ・レルス大佐はそう叫んで、唾を吐きかけた。
すぐに別の敵が襲い掛かってきたが、馬鹿正直に真正面から突っ込んできた。
頭に血が上っているのだろう、レルス大佐はそう思いながらも、シホールアンル兵の
首をあっさりと跳ねた。
「連隊長!もはや限界です!」
先ほど、注意を促した男性兵が、悲痛な叫びを上げた。
「このままでは、包囲され、我が連隊は全滅します!」
「後退するのか!?」
レルス大佐は怒りに満ちた表情を向けた。
「後退したら、国境を越えられるぞ!こんな奴らに、バルランドの土を踏ませてたまるかい!」
レルス大佐はそう言いながら、襲い掛かってきた敵兵をまた1人切り倒した。
「しかし、いくら自分達が頑張っても」
男性兵が、別の方向に視線を向けた瞬間、表情が凍りついた。ワイバーンが20騎ほど、こちらに
向かいつつある。
「分かった。全滅しては元も子もないからね。全隊、撤収!!」
レルス大佐がそう叫ぶと、その声を聞き届けた、生き残りの笛兵が緑色の大きな笛を、思い切り
吹いた。
いささか、心地が悪くなる音色が響く、戦線から、生き残っていたシホールアンル兵が、敵兵から
離れていく。
敵兵も離れつつある。

「連隊長、沖合いにシホールアンルの軍艦が6隻侵入しつつあります。」
別の兵士が、息を切らせながら伝えてきた。
「くそ・・・・・シホールアンルめ!」
レルス大佐は悔しげに呻きながらも、撤退を開始し始めた。
その時、視線の側で、味方兵がワイバーンの光弾に捉えたのが一瞬眼に止まった。
しかし、レルス大佐は気にせずに、抑え来る悲しみと、後悔を捻じ込んで、ひたすら走り続けた。


バルランドを始めとする南大陸連合軍は、戦局が降りになりつつあった。
北大陸はシホールアンル帝国によって支配され、その毒牙は南大陸にも浸透しつつあった。
この日、バルランドとミスリアル王国の連合軍は、強襲上陸を行ってきたシホールアンルの猛功
の前に、各所で戦線を突破された。
竜母や、高性能の軍艦に支援されたシホールアンル陸軍は、各所で激しい抵抗を受けながらも、
次第に勢力圏を伸ばしつつあった。
北大陸のシホールアンル帝国本土だけで、南大陸連合軍の倍近い軍事力を持つ敵軍との戦力差に、
人々は1年にわたって続けられた戦争に、もはや諦め始めていた。
破局は、じわじわと押し寄せつつある。
南大陸の国の王達は、それぞれの知力を振り絞り、戦局を立て直す事を考えていた。
そして、シホールアンルが南大陸に楔を打ち込んだこの日、彼らはある作戦を、実行に移そうとしていた。

適当なモノ、投下終了です。
新シリーズを始めるかは、まだ決めていませんが、気が向いたらやるかも。

とりあえず、今は星の国の勇者外伝を終わらす事に専念します。


あと、他の方々も、投下していいですよ。ネタが浮かんだらジャンジャン投下
してください。

では、また (・x・)ゝ
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