ゆっくりいじめ系1234 モンスターバスター ゆっくり襲来vol.1

※モンハンネタ満載。やった事のない方にはさっぱりですすみません。
他作者様のゆっくりに関する設定を使用させていただいてます。





「なんだ・・コレ・・・?」

見慣れた風景。相棒であり、いまや自身の体の一部とも言える愛用の武器。
共に幾つもの戦いを潜り抜けてきた仲間達。
いつも通りの景色の中でソレは、圧倒的な違和感と存在感を放ち俺達の前に立って(?)いた。
『?・・・!』
気づいたか。

『ゆっくりしていってねーーー!!!』
-戦闘開始だ。俺達はゆっくりと武器を構えた。



~ モンスターバスター ゆっくりの襲来! ~

モンスターバスター。通称モンバス。
とある携帯ゲーム機で発売されたアクションゲームで、様々なモンスターを倒し、手にいれた素材を使って
新たな武器や防具を作り、他のプレイヤーと協力して更なる強敵に立ち向かっていく。
シンプルな内容だが、そのやりこみ度の深さ、協力プレイの楽しさと相まって非常に中毒性が高く、
知らないものなどいないといっても過言ではない超人気タイトルである。
とはいえ、発売からしばらく経ち、やるべき事はほぼやり尽くしていささかマンネリ気味になっていた頃、ある情報が耳に入ってきた。

近々、新しいクエストが配信されると。何故いまさら?と疑問ではあったが、聞いていた配信日に
ゲーム機をネットに繋ぐと確かに、見慣れないクエストが存在していた。
久々に仲間を集め、久しく忘れていたわくわくとした気持ちに胸を高鳴らせ、俺達は新クエストを開始した。

-そうして今に至る。

「なんだよコイツ。いままでのモンスターとビジュアルが一線を画し過ぎだろ」
「しかもなんだ今の咆哮。喋れるのかコイツ?」
見た目はどうみても人の生首。黒々とした長い髪は、一部が顔の両側で束ねられており、頭には大きなリボンがついている。
やたらと顔のパーツが上に寄っていて、下膨れな顔は実にふてぶてしく、見ているとなぜか猛烈な可虐心を覚えた。

「てかさ・・・」
「あぁ。でかいな・・・」
でかい。自キャラの身長の二倍か、それ以上はある。ふと、パオシャンロンくらいのコイツを想像した。・・・勝てそうにねぇー。

「まぁ、とりあえず行ってみますか。でないとなんにもわかんねーよ」
「だな。なんにせよ新モンスとやるってのは楽しくて仕方ねーぜ!」
そして各自散開する。PTは四人。使用武器はヘビィ、ハンマー、ランス、大剣。ちなみに大剣が俺だ。
「とりあえず様子見つつ、抜刀切り決めて一撃離脱でいきますか」
回り込んで後ろから近づいていく。

と、瞬間

生首は一瞬でこちらに向き直った。
「早っ!?」
嘘だろ!?この図体でなんつー旋回速度だ!コイツは見たまんま足がない。てっきりナメクジみたいに
這いずり回る動きの鈍いヤツだと思ったのにまさか・・・跳ねるなんて!
慌てて抜刀ガードをしてしまう。しまった、緊急回避もできたのに・・・!
未知の攻撃に備える。ガード不可だったらマズイな・・。

『ゆゆっ?おにーさんはゆっくりできるひと?』
      • え?

「なに?コイツ、なんて言ったんだ?」
「ゆっくりできるとかどーとかって・・・」
「あれ」
「どうした?」
「見てみ名前んトコ。目マーク付いてない」
「・・・マジだ。え。なんで?だって目の前にいるじゃん!」
「わけわかんねぇ・・」

目マークとは、モンスターに見つかった事を意味するマークであり、と同時に相手がこちらに襲い掛かってくる事を意味している。
にもかかわらず、モンスターが目の前にいながら襲ってこない事に、俺達は困惑した。

「バグか?」
「まさか。仮にも天下のかぷんこ様だぜ。そりゃねーだろ」
かぷんこというのはモンバスを発売しているゲーム会社の名前だ。
「クエスト情報もなんにも表示されないし。どーいう事だ?」
「そもそも討伐クエなのかなこれ・・・?」
生首そっちのけで話し込む俺達。その生首はというと、『ゆゆ・・なんだか眠いよ・・・』と言いながら眠り始めた。
あー、今ならダメージ三倍なのになー。

「まぁとりあえずだ。あいつを倒してみよう」
「だな。それでクリアできないならそん時考えるか」
話は決まった。気持ちも新たに生首に振り向く一行。
目の前には、生首に向かっていくガンコスタがいた。小型の昆虫モンスターだ。
「あれ、なんでそっちに」

ぷすり

あ。刺した。
『ゆぅ・・ゆぅ・・・ゆゆっ?』
目覚める生首。あぁ!?せっかくのダメージ三倍チャンスが!?ガンコスタKY!ガンコスタKY!
『ゆぅ、なんだかいたいよ・・・ゆゆっ!?なんなのむしさん!どっかいってね!』
執拗に生首にちょっかいをだすガンコスタ。UZEEEEEEE!
『ゆぅ!ゆっくりできないむしさんだね!ゆっくりできないむしさんはゆっくりしね!!』
そう言うと、生首は視界から消えた。厳密にはその表現は正しくない。生首は跳んだのだ。消えたと思うほど速く。高く。
滞空。そして降下。落下する生首と地面との間には、ガンコスタが飛んでいた。

ずうううぅぅぅぅん!!!!!!

着地した瞬間、舞い上がる爆風。風を受け後ずさる俺達。ガンコスタがどうなったのか、言うまでもなかった。

「・・・」
「・・・」
「風圧(大)無効、付いてないんだけどなこの装備」
「安心しろ。俺もだ」
「リタイアする?」
「はっはっは」

生首は『ゆっへん!れいむをおそうなんてばかなむしさんだね!』と言いながらその場でぴょんぴょん跳ねていた。
そうか。おまえれいむっていうんだな。

れいむは一段低い所にいる。俺はれいむの元に飛び降りた。
「はっはっは。リタイアなんかしねーよ。おもしれーじゃんコイツ!」
他の三人も降りてくる。
「俺ランスでよかったわー」
「ならばガードできない俺はがんばって責任を果たすとしますか。一乙要員として!」
「いやいや、一乙は俺に任せろ」
「てめーらよぅ」
「サーセンwww」
「サーセンwww」

れいむが俺達の方に向き直る。
『ゆゆ?おにーさんたちれいむとあそんでくれるの?』

ぐるりとれいむを取り囲む。

「応よ。たっぷりと遊ばせてもらうぜ!」
俺はれいむに切りかかっていった。


つづく

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最終更新:2008年10月25日 00:10
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