ロックマンX5

【ろっくまんえっくすふぁいぶ】

ジャンル アクション
※画像はPS版
対応機種 プレイステーション
Windows 2000/XP
発売元 カプコン
開発元 バリューウェーブ
カプコン
発売日 【PS】2000年11月30日
【Win】2002年5月24日
定価 【PS】6,090円(税込)
【Win】5,040円(税込)
廉価版 PlayStation the Best for Family
2002年7月18日/2,940円(税込)
配信 ゲームアーカイブス
2014年12月17日/617円(税込)
判定 なし
ポイント 練りこみ不足の新システム
漂う低予算臭
爽快感がない
驚愕のストーリー展開
BGMは好評
「100年前から定められた運命」
ロックマンシリーズリンク


概要

『ロックマンXシリーズ』第5作。
前作までは比較的短い期間で発売されていたのに対し、本作はX4から3年以上経過してから発売された。これほどまでにブランクが生じた理由は不明。
稲船氏は「Xシリーズは今作で最終作にしてほしい」とスタッフに伝えていることから、
過去作のリメイク風なステージ構成・ボス・BGMが多く登場するのも、そのためのファンサービスの一環だろう。


特徴

  • システム面で多数の新要素が導入されているほか、エイリア・シグナス・ダグラスなど、後の作品にも登場するキャラクターが今作から登場している。
    • このうちダグラスは『X6』を最後に降板。またライフセーバーというキャラクターも登場するが、こちらは本作のみであえなく降板となる。
  • エックスのバスターが地形を貫通しなくなった。

新アクション

  • しゃがみアクションの導入
    • しゃがみ中もバスターやセイバーによる攻撃が可能。これにより打点の高い攻撃を回避しつつ攻撃したり、地面を這って進む敵への対応も容易になった。
    • ゼロの場合、3段斬りの1~2段目の動作はしゃがみでキャンセルが可能となり、隙を軽減できる。ただし3段目のみキャンセル不可。
    • ダメージを受けると一時的に解除されてしまうほか、しゃがみながら移動することはできない。
  • ステージに設置されているロープにつかまっての移動の導入
    • ロープにつかまると、手元に出現したブースターでロープ上を滑るように移動する。
    • ロープつかみ中もバスターやセイバーによる攻撃が可能。
    • ダッシュ移動も可能で、ダッシュボタンを押すと一定距離を高速移動する。動作中にジャンプするとダッシュジャンプとなる。
    • ダメージを受けると落下してしまうが、その際十字キーを上に入れ続けることで落下を回避できる。
  • ゼロの性能向上
    • 今作以降、ゼロはデフォルトでエアダッシュが可能。
    • 前述のしゃがみ斬りに加え、3段斬りの1~2段目の動作中に進行方向とは逆方向に十字キーを押すことで、前段をキャンセルして瞬時に逆方向に斬りつける「振り向き斬り」が可能。攻撃時の隙を若干フォローできる。
    • 前作で消滅していたバスター攻撃が復活。ただし、威力は低く、「X3」のようにチャージもできない。さらに、接地していないと撃てない。ほぼお荷物武装。

ダブルヒーローシステム

  • 前作同様、プレイヤーはエックスとゼロの2人のキャラクターからどちらかを選んでゲームを進めていく。前作ではゲーム開始時にキャラクターを決定した後はキャラクターの切り替えができなかったが、本作ではステージに入る際にその都度キャラクターを選択できる。
    • エックスの場合はアーマーなしの状態と各アーマーを装着した状態を選択することも可能。
    • ゲーム開始時に最初に選択した方のキャラクターには、追加装備が備わる。この追加装備は、これ以外の方法で入手することはできない。

コロニーの撃墜・制限時間

本作には「時間」の概念が存在する。ゲーム開始時の持ち時間は16時間。

  • コロニー落下から地球を救うため、各ステージのボスが所持する部品を16時間以内に回収し、「エニグマ(砲台)」と「シャトル」の2つを完成させてコロニーを撃墜するのが本作の目的。
    • ステージに入る毎に1時間消費するが、コンティニューでは消費しない。
    • エニグマとシャトルはいつでも(未完成の状態でも)発射でき、完成度に応じた成功率でコロニーを撃墜できる。ゲーム開始直後の状態でも、成功率は低いがコロニーを撃墜することは可能。
      • どちらも1回ずつしか発射できない。エニグマでもシャトルでもコロニーを撃墜できなければ、撃墜失敗となる。16時間以内に撃墜できなかった場合も失敗となる。
  • 撃墜失敗になると、コロニーが地球に衝突する。ゲームオーバーにはならないが、その後の展開が以下のようになる。
    • ゼロが使用不可能になる。
    • 終盤のステージで「覚醒ゼロ」と戦うことになる。
    • バッドエンドルートが確定する。
  • コロニー撃墜に成功するか、撃墜失敗すると特殊なステージが出現。出現したステージを全てクリアすることでエンディングとなる。したがって本作では、8ボスステージの攻略はゲームクリアに必須ではない

レベルの導入

各ステージのボスには「レベル」の概念がある。レベルが高いほどボスの体力が増える。高レベルのボスを倒すと、強化パーツを入手できる。

  • ボスのレベルは、ステージの攻略時間が長くなるほど、ハンターランク(後述)が高いほど上昇する。

ハンターランク

プレイヤーのイレギュラーハンターとしての腕前がどの程度であるか表す。従来は設定上の概念であったハンターランクを、システムに一応反映した要素。

  • ステージクリア時に、プレイ内容に応じてランク付けによる評価がされる。

強化パーツ

  • 高レベルのボスを倒すことで入手できる。装備することにより様々な効果を発揮し、戦いを有利に進められる。
    • 各キャラクターに最大4つまで組み合わせて装備できるが、エックスの場合アーマーによってはパーツ装備に制限が掛かる。

エックスのアーマーシステム

  • 前作で登場したアルティメットアーマーは本作にも続投。本作でエックスが新たに入手するアーマーは「フォースアーマー」、「ファルコンアーマー」、「ガイアアーマー」の3種類。
    • 最初にエックスを選択した際に所持しているフォースアーマーは前作のアーマー(前作では「「フォースアーマー」という名は付けられていない)のレプリカであり基本的には同じ使い勝手であるが一部性能に調整が施されている(後述)。
      • 従来は頭・体・腕・脚の4パーツによる個別強化システムであったが、今作からはカプセルに入ってもその場でパーツは装備されず、プログラムデータだけを受け取り、4パーツを全て集めた時点で初めてアーマーとして使用可能になる。実物ではなくデータなので、受け取るだけならゼロでも可能である。
      • ただし最初にエックスを選ぶと使えるフォースアーマーと、隠し要素のアルティメットアーマーの2種は最初から完成されたアーマーとして登場する。
  • フォースアーマー
    • ダメージ軽減・プラズマチャージショット・特殊武器チャージ&EN消費軽減・エアダッシュ・ホバリング。
    • 前作と違い、通常版特殊武器無限化とノヴァストライクの廃止、プラズマチャージショットのプラズマが1つしか発生しないなどの調整が施されている。
    • ギガアタックを持っていない代わりに、この3種アーマーの中で唯一特殊武器をチャージ出来るというアドバンテージがある。
  • ファルコンアーマー
    • 一定時間空中を自由に飛行可能というフリームーブは、シリーズでは前代未聞の機動力を持つ。
    • 飛行中は全身に攻撃判定が付加され、体当たりが可能(威力は低い)。また飛行能力の反動か、エアダッシュは使用不可能。
    • チャージショットである「スピアチャージチョット」は細いレーザー状で少々当てにくく、グラフィックも地味で迫力にも欠けるが、
      本作のエックスのバスターにはない地形を貫通するというメリットがあり、一発の威力はプラズマチャージやチャージガイアショットより高くなりやすい。
    • 特殊武器をチャージすることができない。 *1
    • ギガアタックは画面上下から無数のエネルギー弾を発射して画面広範囲を攻撃する。
  • ガイアアーマー
    • 特殊武器使用不可・強化パーツ装備不可・移動速度、ジャンプ力の低下・特殊武器使用不可・壁張り付き時に静止する。
      そしてシリーズの天敵であったトゲトラップを完全に無効化するという、良くも悪くも掟破りな能力を持つ。
    • 通常バスターは「ガイアショット」 *2 となり、射程が短いが、敵の特定の弾をかき消す効果がある。
      • チャージ版は特定のコンテナを破壊する事も可能で、このアーマーがなければ回収出来ないアイテムも存在する。
    • ギガアタックは目の前に大型のエネルギー球を発生させて攻撃する。
  • イメージ的には、それぞれ『ロックマン6』のジェットロックマン/パワーロックマンに近い。

ウィルスゲージ

  • ゲーム中に現れる「シグマウィルス(もしくはゼロウィルス)」に触れる度に、ゲージの表示が「NORMAL」→「CAUTION」→「DANGER」→「VIRUS」と変化する。
    • ゲージが「VIRUS」になるとウィルスに冒された状態となり、エックスの場合は一定時間体力が徐々に減少、ゼロの場合は体力が全回復し、且つ一定時間無敵になる。
      • 「VIRUS」状態になったゲージは一定時間経過で「NORMAL」に戻る。

トレーニングモード

  • エイリアのナビゲートを受けながら専用のステージを進むことで操作方法を学べる。いわゆる初心者用チュートリアル。最深部のボスを倒すとクリアとなり、タイトル画面に戻る。

評価点

  • BGMの質が高く、シリーズトップクラスという声もあるほど軒並み好評を得ている。特に零空間ステージ3のボス戦BGMはシリーズ屈指の名曲と名高い。
    • サウンドテストが復活している。
  • 良質なアレンジBGMや、過去作を意識したステージ、トラップ、特殊武器など低予算なりにもファンサービス要素はなかなか豊富である。
  • ロープを利用したアクションはXシリーズの雰囲気を壊すことなく溶け込んでいる。
    • ロープ上でダッシュが出来るという発想はXシリーズならでは。
  • ストーリー展開の多岐化。コロニー撃墜作戦の成否やゼロの覚醒など、ゲームの進め方によって話の展開に変化が生じ、アドベンチャーゲームさながらに周回プレイを楽しめる。これにより、シリーズの命題ともいえるボリューム不足の解消に一役買っている。
  • 難易度の変更が可能になった。難易度は「やさしい」・「ふつう」・「むずかしい」が選べる。
    • ユーザーフレンドリーを謳いながらも、どこかズレている部分の多いこの作品だが、この点だけは成功していると言えるだろう。
  • 全体的にエフェクトが泣けるほど地味なので気づきにくいが、エックスの特殊武器の使い勝手の良さはPS時代以降では最も優れている。
    • これにより、ロックマンシリーズ特有の特殊武器を用いて各セクションを攻略していくという快感は十分に得ることが出来る。
    • 画面上に一発しか打てないが、同時に前方と上下の3方向に雷撃を打ち、地形に触れると弾となり地形に這って進むトライサンダーは非常に便利。縦方向への攻撃を苦手とし、バスターが地形を貫通しなくなってしまったエックスの苦手分野をカバーしてくれる。その他はイーグルGを瞬殺可能なスパイクロープ、有効となるザコが多く素の攻撃力も高めで飛び散る火の粉の攻撃範囲も広いグランドファイアが強い。もちろん時を止められるダークホールドも。
    • チャージ版は歴代最強クラスのバリアを張ることの出来るチャージクレッセントショット、極太レーザーを前方に発射しつつ先に進むことも可能なチャージウィルレーザーが非常に強力。上下左右に攻撃範囲が広く地形も貫通するチャージジェルシェイバー、発射後のスキが少なく竜巻に追随することで前方のザコ敵をどんどん巻き込むことが出来るチャージウイングスパイラルも便利。
    • 傾向として通常版とチャージ版、どちらか一方は非常に有用で、もう一方は今一つというものが多いのが特徴。両方そこそこ使えるのはジェルシェイバーとグランドファイアくらい。
    • 前作のように通常版を無限には撃つことが出来なくなったが、エナジーアップを入手したり強化パーツ”エナジーセーバー”を利用すれば、大半の武器が100発以上撃てるようになる為、あまり気にならない。チャージ版も素の状態で10発以上撃てるなど燃費の悪さは改善されている。
    • ただし通常ジェルシェイバーやチャージグランドファイアは前作の特殊武器と性能が似通っていることを批判されることがある。
  • 今作から画面を2回切り替えないとザコ敵が復活しなくなった。前作では1回の切り替えで復活する為、一部で無限涌きに近い状態になってしまう個所があったがそれが起こらないように改善された。
  • 前作の黒ゼロは単なる色違いでしかなかったが、今作から能力が強化 *3 されるようになり、通常とは性能面でも差別化が図られた。

賛否両論点

「しゃがみ」の導入

  • 旧来は姿勢を低くするためにダッシュが用いられていたため、楽な操作を導入してスピード感やテンポを損ねたといった批判がある。
    • ただ、しゃがみというアクション自体はよくあるものであるし、「ダッシュ回避は慣れないうちは難しいから初心者救済ともとれるのでは?」という意見も。
    • 一応ゲーム中にしゃがみによる回避が必須となる場面は基本的に存在しないため、自粛してもクリア自体は可能。
    • ちなみに長年『ロックマンシリーズ』のプロデューサーを務めた稲船氏は「R20 ロックマン&ロックマンX オフィシャルコンプリートワークス」の『ロックマン3』でのスライディング導入に関して「"しゃがみ"にしなかったところがよかったと思うね。敵がジャンプしてきて、あーあかん!って思った瞬間にスライディングで後ろに回り込んで撃つ!ってことができて、防御的な意味合いと攻撃的な意味合いを両方持たせられた」と語っている。

射撃の仕様の変更

  • バスターやほとんどの特殊武器が地形を貫通しなくなり、地形越しに敵を攻撃できなくなった。今までは貫通できていたために、地味に痛い変更点。
    • 全ての武装がそうではなく、ファルコンアーマーのチャージショットは地形を貫通できる仕様になっており、武装の差別化要素としてデザインされるようになった。

オマージュ要素

  • 概要でも触れたように、今作では過去作のものをアレンジしたステージ構成・ボス・BGMが多く登場する。
    • 初代2』で多くのプレイヤーを苦しめたクイックマンステージの仕掛け、『X1』で登場したボスの強化版、そしてXシリーズでも遂に現れたデビル系ボスなど、シリーズファンなら見逃せない要素が多数ある。
    • しかし、本作では前作から流用された雑魚敵など、オマージュではなくただの使い回しにしか思えないものも多いため、これらの要素も「手を抜くための流用」と見なす人が少なくない。

新しくなったアーマーシステム

  • ファルコンアーマーやガイアアーマーは、全てのパーツを集めて完成させるまでは各パーツの性能を一切活用出来ず、もどかしい思いをすることになる。
    • この仕様は次回作まで続く。設定上では「ウイルスに汚染されない為 *4 」ということになっているが…。
    • ただ、トゲ無効やフリームーブはパーツ一つだけで得られる能力としては強すぎるため、アーマーが完成するまで使用がお預けと言うのは破格の性能に対する代価としては妥当といえよう。
      仮に従来のアーマー方式を採用していたらこんな夢のような能力は実現しえなかっただろう。
    • しかし作品のキモとも言える要素をがらりと変えてしまったことにより、従来の方式を支持するファンからは批判が上がってしまった。
  • エックスでゲームを開始した場合、開始直後からエックスがフォースアーマーを装備した状態で始まることに疑問を持ったプレイヤーも多い。
    • 前作のオリジナルから調整がされているとはいえ、初期装備にしては使い勝手が良すぎる。
    • 苦労して完成させた上記2種のアーマーよりも初期のフォースアーマーの方が癖が無く使いやすい。
      • それらの反動からか、続編で同じような扱いで登場するファルコンアーマーは大きく弱体化している。
    • ただしプログラムシステムにより、エックスがしばらく強化できないことになる為、フォースアーマーの用意によりそれがカバーできており、ゲームバランスの面ではむしろ理に適っている。
    • フォースアーマーは前作とほぼ同じグラフィック *5 なので、前作からの変化を求めて他のアーマーを主に選択する人もいる。
    • エニグマイベント4ステージと比較して、シャトルイベント4ステージはファルコンアーマーが若干有利になるようにステージの調整がされている。
  • また、アーマーの総数が4種類にも増えたことから、一部ではエックスを「着せ替え人形」と揶揄する声も。
    • これに関してはダブルヒーローシステムと相まって攻略の幅が広まったともいえるため、好意的に受け止める人も多い。
  • ノーマルエックスも選択できるが、強力なアーマーを使える中でノーマルを選択する意義が薄く、特に後半のステージでノーマルエックスを使って太刀打ちするのは難しい。
    • 一応パーツの装備可能数が各アーマーより多いという差別化点はあり、ゲームに慣れてきた人のやりこみ用と取ることもできる。また、あるステージでアルティメットアーマーを入手するためにはノーマルエックスでいかなければならない。
  • X4から続投したアルティメットアーマーもX4から弱体化措置が施されているが、フォースアーマーと比べるとノヴァストライクが使える他チャージショットのプラズマの数もX4のままとなっているなど弱体化は抑えられている。
    • X4でのフォースアーマーとアルティメットアーマーの差はノヴァストライクが無制限かどうかの差であり、相対的に見ればX4よりフォースアーマーとの性能差は広がっている。

新アーマーの性能

  • 2種のアーマーは確かに強力ではあるのだが、それど同時にXシリーズ特有のアクション性を激しく損なう性能となっており、使い心地は賛否両論である。
  • ファルコンアーマーのフリームーブは、あるパーツを装備すると飛行速度が2倍になるため使い勝手が更に向上するが、ステージの難所を楽々飛び越えることができたりと、攻略が簡単になりすぎるきらいがある。もちろんそれを爽快とするプレイヤーも存在する。
  • ボス戦においてもフリームーブは攻撃回避に優れており強力だが、肝心な攻撃手段が見た目が貧弱なスピアチャージショットと通常版特殊武器しかないため、他のアーマーと比べてやや爽快感に欠ける。
  • ガイアアーマーは移動速度・ジャンプ力がかなり低くなってしまい、ステージによっては攻略が非常に困難になってしまう。
  • チャージショットはプラズマチャージショット並に巨大。1発あたりの威力は特別高くないものの、セミチャージが存在せず、チャージを始めてすぐにボタンを離すだけで最大の弾が発射可能なため、タイミングよくボタンを離す・押すを繰り返すだけで連射が可能。結果的に凄まじい火力を誇る。
  • この為、ファルコンアーマーとは対称的にボス戦では、回避そっちのけでひたすらチャージショットでゴリ押しする様な戦術が有効になる。後述の最大レベルのボスの体力もあっという間に削ることが出来る。
  • 特殊武器が使用できないが、バスターが安定した火力を発揮できて使いやすいため、特別困るものではない。
  • 強化パーツ装備不可とはいえ、デフォルトで防御強化パーツ並の防御力、チャージ強化パーツ並のチャージ速度を持ち、かなり強力なアーマーと言えるが機動力の低さがやはり評価を分ける。
  • 手に入れるためには移動強化系パーツを入手するかファルコンアーマーを完成させる必要があり、完成するのは終盤になる。
  • そしてそのガイアアーマーがなければ入手できないアイテムが存在し、ゼロで入手不可能などの弊害が出てしまっている。

ボス関連

  • ドット絵が粗かったり、アニメパターンが少なくぎこちなく全体的に迫力不足ではあるものの *6 、ボスの攻撃パターン自体は総じて豊富で、その行動もパターン性とランダム性が適度に入り混じっており、戦っていて楽しいボスが多い。
    • 特に多種多様にしてどの攻撃も一定の危険性を持ち、かと言って理不尽さを感じるほどでもない絶妙なバランスを持つ「ボルト・クラーケン」はシリーズでも屈指の良ボスと呼ぶ声も多い。
  • その一方で、「クレッセント・グリズリー」と「ダーク・ネクロバット」の2体は、どの攻撃も回避しやすい、威力もあまり高くない、そもそも攻撃頻度自体が低い……と、散々な性能であり、歴代シリーズでも最弱クラスの性能。
    • ただし、グリズリーは初期カーソルのボスであるが故に攻略の足掛かりとして意図的に弱く設定されている可能性があり、ネクロバットに関しては設定からしてザコ *7 という体たらくであるため、一応の納得はできる。それにしても、もう少し調整のやり方はあったと思われるが……
    • 一応、この2体も攻撃パターン自体は豊富。特にグリズリーのパターンは従来作と比較してかなり奇をてらったものとなっており、初見では驚く。
    • また、ペガシオンは飛行中でも羽根を全く動かさないのに対し、ネクロバットの羽は滑らかに動く。こんな所にだけ注力しなくても……
    • 調整不足なレベルシステムと、それが原因のボスラッシュ時の膨大な体力は批判されやすいが、通常のステージ攻略からのボス戦の場合は適度な体力になることが多い。
  • 弱点武器を当てた直後のリアクションが長いせいで無敵時間が異様に長いものが多い。特にディノレックスやネクロバット、第1形態シグマなどは無敵時間がかなり長い。そのため普通に弱点武器を使うよりバスターやセイバーで戦った方が早く倒せてしまうことも。
  • 前作では単なる戦闘の前口上程度だったが、本作以降は長めの会話が挿入されるようになった。
    • 特に本作ではシナリオの都合上、ボスとの戦闘に至る理由も様々。ウィルスに汚染されてイレギュラーと化す者もいれば、最初から敵対している者もいる。
      • それぞれのキャラの掘り下げの役割を果たしており、エックスかゼロかで変わるのはもちろん、時間の経過具合で会話内容が変化するなど芸が細かい。『X4』のアイリスやレプリフォースに触れている会話等もあり、ファンなら興味深い内容である。
  • 一方で、内容そのものは凝っているものが多いだけに、テキストの稚拙さが特に目立ってしまう(「問題点」に記述)。どのボスもキャラは立っているだけに、ボイスが無いことも残念な点である。
    • また、各ボスとの戦闘前に前作よりかなり長くスキップ不可の会話が挿入される為、特に周回プレイにおいては煩わしさを感じてしまう。
    • グリズリーとゼロとの会話がネタというかシュール。
      グリズリー「この顔の傷が疼くぜ!」→ゼロ「さっさと治せばいい…」

問題点

コロニー撃墜システムの運仕様

  • 16時間以内に全ての部品を回収して発射したとしても、地球を救えるかどうかは完全に運任せ。部品を集めても成功率が上がるだけで100%成功するとは限らない。
    • 「エニグマやシャトルの発射直前でセーブ→コロニー撃墜に失敗したらロード」を繰り返すことで、確実にコロニーを撃墜できてしまう。これにより、1ステージもクリアせずに最終ステージを出現させることができる。
    • 基本的にエニグマとシャトルのどちらの部品から回収するかは自由に決められるが、ストーリーの進行上、前半がエニグマ、後半がシャトルという流れになっているため、エニグマ作戦中にも関わらずシャトルの部品を所持しているボスのステージに行くと、エイリアから「空気読め」と言わんばかりに冷たくあしらわれてしまう。
      • これは逆も然りで、シャトル作戦中にエニグマの部品を所持するボスのステージに入った場合も同じである(こちらは時期的にもう部品を集める必要が無いため)。
    • また一度攻略したステージに入る際も当然時間が経過する為、取り損ねたアイテム、アーマープログラムの再回収を行いにくい。

ボスのレベルの導入

  • レベルに応じた変化はボスの体力が増えるだけであり、攻撃パターンが追加される・攻撃が激しくなるなどといった変更点は一切無い。
    • 最終ステージにおけるシリーズ恒例のボスラッシュではレベルが最大に固定されるため、体力のみ莫大になったボス達と戦わねばならない。
+  莫大な体力
  • 時間が経過するほどボスの体力が増えて倒しにくくなるため、なかなかステージをクリアできずステージセレクトを繰り返す初心者にとっては悪循環となる、まさに初心者に鞭打つかのような仕様。
    • 説明書には「苦手なボスはレベルが低い内に倒そう。」などとたわけたアドバイスが書かれている。
  • 強化パーツを揃える場合、わざとゲームオーバーを繰り返して時間を消費し、意図的にボスのレベルを上げなければならない。
    • しかもレベルが高い状態で入手できるパーツは二者択一式のため、コンプリートは不可能。
    • 説明書には全パーツの詳細が記述されているが、装備画面では2択の内選択しなかった方の枠が空欄のままなので、完璧主義な人にとっては歯痒く感じられることだろう。
  • せめて時間経過によるレベルの上昇ではなく下降(つまりボス戦までの時間が短いほど高レベルになる)だったならば、初心者への救済手段として機能したはずである。もっとも、攻撃パターンに変化がなくては熟練プレイヤーにとってはダルいだけなのだろうが。

無線の要素

  • ステージの所々でエイリアからの無線が入り強制的に停止させられるため、テンポが悪くイラつく。ON/OFFの設定もできず、ネタバレになるようなことをサラッと言ってのける箇所も存在する。
    • 同じプロデューサーの手による無印『ロックマン』のPS移植版では、ナビゲーションの表示は任意だったのに、なぜ退化しているのか?
    • その割に、何故か零空間以降の高難度ステージでは一切無線が入らない。ウイルスの影響という設定かもしれないが、ここまで来ていきなり丸投げされた気分である。
    • これらのことからエイリアは、初登場にしてウザキャラ扱いされるという悲惨なデビューになってしまった。無線に関してはゲームの仕様のせいで、彼女自身に非があるわけではないのだが。

ステージ構成・ゲームバランスの問題点

  • 中間ポイントまで進んでいた場合、ゲームオーバーになってもコンティニューすれば、そこからリスタートが可能。
    • つまり、今作において残機や1UPアイテムの価値はほとんど無い
    • この仕様は『X7』まで継続。『X8』ではイージーモードのみほぼ同じ仕様。
  • 8ステージ中2ステージで、前述のガイアアーマーを駆使しないとライフアップ(体力最大値増加アイテム)が入手できない。
    • そのため、ゼロだけでは全てのライフアップ(と一部のアイテム)を集めることはできない。
  • 前作で問題となったゼロのダッシュキャンセルによる永久連続斬りが相変わらずできてしまう点が改善されていない。
    • しかも今回はしゃがみキャンセルができるので更にやりやすくなっている。ただし、ダッシュ攻撃の「疾風」を習得するとダッシュキャンセルはできなくなる。
  • 特に以下の2ステージには問題が多い。
  • タイダル・マッコイーンステージ
    • 全体の8割が中ボス戦で占められている
      • しかも、極めて遅い強制スクロールの中いやらしい配置の雑魚をやり過ごしつつ中ボスから逃げ続け、中継点まで来て初めてダメージを与えられるようになる仕様が3度も繰り返されるため、さっさと先に進むなどは出来ず、相当な時間を食うかなりダルイ構成。
      • 加えてここのステージのアイテムを取るにはここのボスの特殊武器が必要になるので最低2回はクリアしなければならない。
      • さらに、エックスでライフアップを入手するためにはファルコンアーマーかガイアアーマーが必須であり、その場合は3回入場しなければならない。一応、ウィングスパイラルを用いた裏技(バグ技)を用いるならばアーマー不要で1回目でも入手可能だが、正規の方法ではない。
      • また、ステージのBGMは『X2』のバブリー・クラブロスステージの曲のアレンジになっている。開発中は新曲が用意されていたものの、そちらは残念ながら没曲となった。
  • ボルト・クラーケンステージ
    • ステージ前半は前作のジェット・スティングレンステージ同様、バイクエリアになっている。だがステージ開始直後の「READY」の表示が消える前にいきなり落とし穴があるため、初見ではまず間違いなく引っかかる。もう少し考えなかったのだろうか。
    • バイクエリアは距離こそ短いものの、地形構成自体が異様なほど緻密に設計されており、普通に攻略するだけでも緻密な操作が要求されるようになってくる。 *8
    • バイクエリアではステージのそこかしこにエネルギーパックが配置されており、全て回収しないとファルコンアーマーのパーツが手に入らない。慣れないうちは結構手間を食う。
      • パーツ自体はクリアに必須というわけではないため、集める気が無ければスルーすればいいだけの話なのだが、それはそれでこの後の仕様が大きな足かせとなる。
      • 一通りバイクエリアを攻略し終えると、今度は前方の壁(パーツが隠されている部屋)に回収したパックを自動で撃ち込んで壁を破壊するイベントに移行するのだが、ご丁寧にも1発ずつ「パン……パン……」と、もたもた間隔を開けて発射するためテンポが悪い。前述通りパックの発射は自動で行われる上にスキップすることもできず、壁を破壊する(パックを全て回収したうえでバイクエリアを攻略する)まで何度もこのくだりを見せられる羽目になる。
      • また、ゲーム開始時にエックスを選んだ状態でゼロが出撃した場合、OPステージで破壊されて使用できないはずのバスターから平然とパックを発射するというストーリー上の矛盾が起きる。
    • ステージ後半は、ロックのかかったシャッターのスイッチを攻撃し、ロックを解除しながら部屋を進んでいくギミックが中心になるのだが……
      • 部屋には敵やトラップも配置されているものの、ロック解除の方法はただシャッターを攻撃するだけ。非常に淡々とした進行になり、爽快感も薄い。
  • この他にも移動する床、一旦停止しなければダメージを受けてしまう吊り天井、頻繁に隙間に退避せざるを得ない範囲攻撃トラップなど、ほぼ強制的に停止させられるトラップが多い。
  • 旧来に比べてガード状態になるザコ敵が増加したため、速攻で撃破しづらくなっている上、そういう敵に限って進路を塞いでいるという状況が多い。
  • 前述のエイリアの通信も相まって、Xシリーズの売りのダッシュによるハイスピードアクションがやりづらい。
  • アーマープログラムを入手をする際の仕掛けに異様に難しい物が混ざっている。
    +  その一例…

ハンターランク

ステージクリア時に評価を受けるが、評価=ハンターランクとなるため、今までストーリー背景上重要であったハンターランクがあっさりと上下してしまう。

  • それだけならまだしも、評価方法が滅茶苦茶。
    • 評価基準が全ステージ共通であるため、最高のハンターランクを得た状態で前述の強制スクロールステージに挑むと絶対にタイム評価で満点を得られずランクを下げる事となる。
    • また敵を多く倒すほどマイナス評価になるという、イレギュラーハンターの存在を否定するかのような謎仕様。
      つまり、場合によってはイレギュラーハンターがイレギュラーハントして降格処分を受けるという本末転倒な事態が起きてしまう。
      • そのため高評価を受けるためには、ステージ内の敵を極力無視してさっさと先に進む必要がある。クリアタイムの短縮にもなるため合理的ではあるが、それはもはやハンターとは言えない
    • なおエックスは『X2』にて第17精鋭部隊隊長に就任して特A級ハンターになっているはずだが、本作ではハンターランクが何故かBになっている。しかもEDでは「ゼロ隊長とエックス隊長といったら、だれもが認める、特Aハンター」と言われているなど練りこみの浅さが浮き彫りになっている。 *9

ダブルヒーローシステムの問題

  • 本作から自由にキャラの切り替えが可能になったため、ステージに合わせたキャラで攻略していきたいところだが、所々に問題点がある。
    • ライフアップは入手した方のキャラにしか適用されない。
    • つまり両キャラで分散して取るとゲージを最大まで上げることができず、中途半端な強化になってしまう *10 。これはステージクリア後に手に入るライフアップ・ウェポンアップ(武器ゲージ増加アイテム)も同様。
      • そのため、ライフ・ウェポンは両キャラ平等に強化するよりも、どちらか1人に搾って強化した方が良い。
      • ただし展開によってはゼロが使用不能になるため、それを知らずにゼロを徹底的に強化しておくと悲惨な思いをすることになる。
  • ボスのレベルが高い状態でステージをクリアすると、ライフアップを手に入れるかウェポンアップを手に入れるか選ぶことができ、選んだ方によってクリア後に手に入るパーツも異なる。
    • というかこの時点で入手できる強化パーツが直前のライフかウェポンかの選択に依存するため、強化パーツの選択の自由度に制限を掛けてしまっている。
    • 次回作以降は改善され、ライフアップ・ウェポンアップと強化パーツの入手ルートが完全に独立した。
  • ライフを選ぶと主にエックス専用の強化パーツが、ウェポンを選ぶとゼロ専用の強化パーツが手に入るのだが、ここでも疑問が。
  • 主に特殊武器の関係で武器ゲージを多用するのはエックスであり、ゼロを強化する際、ゼロ専用パーツを入手するためにウェポンアップを選ばなければいけないのはミスマッチ。むしろ接近戦でダメージを負いやすいゼロのほうにライフアップが行き渡るようにするのが合理的なのではないだろうか?
  • ゲーム開始時に選択したキャラクターに備わる追加装備には露骨な性能差があり、ゼロが冷遇されすぎている。
    • エックスの場合はフォースアーマーが使用でき、最初からそこそこの強さを発揮できるが、ゼロの場合はほとんど役に立たないゼットバスターが使用可能になるだけ。
      • ゼットバスターは地上で立ち止まっていないと撃てず、威力が低く、攻撃判定が小さく、出が遅く、発射中は動けないため隙が大きく、おまけに射程制限付きという散々な性能。 *11
  • 前作ではエックスが強すぎたという判断なのか *12 、エックスのバスターが今作からは地形を貫通できなくなるという大幅な弱体化が施された為、今作では狭く入り組んだ地形が多いのもあり、エックスバスターの射程はほぼ生かされず、攻撃力が高く上下範囲を大きくカバーできるゼロのほうが圧倒的に有利である。
  • 更にエックスはプラズマチャージのプラズマの出現数を減らされる、前作まで立ち状態で攻撃をヒットさせられた敵(メットールやガーディアン等)に対して低姿勢での攻撃(というか実質しゃがみ)を強制させられるなどの弱体化が施されている。アーマーを装着した場合、パーツが最大でも2つしかつけられないという冷遇もある。
    • ファルコンアーマーのフリームーブがステージのスピード攻略に便利なことや、特殊武器がエックスの欠点を補える仕様になっているものが多く、使い勝手もそれなりに良好なものが多いことが救いか。
  • 対するゼロは基本性能は前作とほぼ変わりなく、必殺技に至っては今作ではすべてのボスに弱点がつくようになり、さらに大半が前作の必殺技の強化版のようなものの為 *13 、実質前作より強化されている。さらにパーツを最大4つ装着可能なこともあり、今作では圧倒的にゼロのほうが強い。
    • ただし上記のゼットバスターの冷遇やパーツ入手条件のミスマッチ、すべてのライフアップが入手できない、条件によってはゼロが使用不可になることなど、吟味しなければならないこともゼロには大量にある。

存在意義の薄いシステム

  • ウイルスゲージは雑魚として登場するシグマウイルスとゼロウイルスに関連するものだが、全体的に出現数が少ないのであまり意味がない。
    • ウイルスに冒されても一定時間の経過で状態が解除されるのでウイルスの影響力が薄い。そのためウイルス対策用の強化パーツの存在意義がほとんどない。
  • トレーニングモードは、基本的な操作はオープニングステージでなされているので存在意義が薄い。

驚愕のストーリー展開

+  ネタバレあり

その他気にかかる点

  • 前作ではエックス・ゼロと全てのボスに戦闘ボイスがあてられていたが、今作ではエックス・ゼロと新キャラのダイナモ、及びトレーニングステージのドラグーン(前作の使い回し)のみである。
  • 演出のショボさがOPデモから露骨にあらわれている。
    • アニメムービーなどは無く、会話デモはボイス無し&一枚絵が表示されるだけと演出面が壊滅的にショボい。このことから、会話デモは「紙芝居」と揶揄されている。
      • 尤も、アニメやボイスの導入は外部への委託に頼るほか無い。すなわちこの問題は予算不足が原因であり、スタッフの努力如何で改善できる代物ではない。その原因は同時期に開発していた『鬼武者』の影響によるものとも、前作の売り上げが悪かったからとも言われている。
    • ボス紹介演出も同じく安っぽくなっている。
    • エックスの声優は前作から変更されダイナモとの1人2役となっている。つまり今作の声優は実質2名のみ。
    • エックスの声を担当した森久保氏だが、氏のこれまでの出演キャラを考慮すると似合わないと言う声も *15
  • ステージセレクト画面ではボス達がほぼ全員正面を向いている *16
    • 「そんなことはいちいち気にすることでもない」と思う人も当然多いだろうが、こうなっているのはX以外のロックマン作品含めても今作だけと言っていい。何故よりによって今回に限ってこうなったのか。
    • エニグマイベントのボス4体はまだ表情が読み取れたりするのでまだ良いが、シャトルイベントの4体は本当に無表情で真正面を向いているため、証明写真などと揶揄されることもある。
    • 体験版では様々なカメラアングルをとっていたので、この点はなおのこと目立つ。
  • 前作同様、ステージ開始演出時にボス名を読み上げるのだが、いまいち聞き取りづらく何と言ってるのかわからない *17
    • ボス名の発音をエコーの強くかかった日本語でかなりの早口で言っている為である。更にボス名表記もカタカナ。因みに前作は英語の発音で当然アルファベット表記だった。
  • 零空間において、エックスでゼロを倒すと、最後のソウルボディによって相討ちになってしまう・・・という流れ。シリアスっぽい展開だが、エックスのセリフは「うわーっ」と、緊迫感ゼロ。そもそも、前作のエックス専用の武器であったソウルボディを、何の伏線も無くゼロが使えるようになっていること自体がおかしい
    • また、開始時にエックスを選んだ場合ゼロのバスターは壊れているはずなのだが、敵として戦う際には当然のようにバスターを使用する。
    • その後のイベントシーンでもゼロがバスターを打つ場面が複数回存在するのだが、やはり壊れているはずのバスターを当たり前のように何度も使う。
    • シナリオ中でバスターが修復されているような描写も無いし、ゲーム上では最後までバスターは使えないままである。
  • シリーズ恒例の特殊武器(必殺技)入手デモが、クリア後に入手したアイテムをエイリアが確認する「ミッションレポート」に統合されたため廃止され、入手したアイテムが表示される中に淡々と「○○(特殊武器&必殺技名)ゲット!」と文字であっさり表示されるだけで、いかにもおまけで手に入れたかのような扱いになってしまっている。
  • ゼロの必殺技コマンドが特殊攻撃ボタンではなく通常攻撃ボタンを用いて発動させる様になった *18 ため、暴発することがある。
  • スパイラル・ペガシオンの攻撃パターンが『X1』のストーム・イーグリードとよく似ており、武器が竜巻系である点も共通している。
    • 当時の公式サイトの開発者コメントによると「攻撃方法がイーグリードに似ているのは、同時に作っていたサイバーミッションの影響が大きいのですが、わざと似せてみました。」とのこと。
    • これも過去作オマージュの一環だと思われるが、イーグリードと面識も関連性もないはずのペガシオンの行動パターンを似せる意味があったのかと考えるとやや疑問符が付く。
  • バーン・ディノレックスステージの後半エリアは触れれば即死のマグマ内部をライドアーマーに乗って進むか、上部の足場を渡っていき終点で中ボスと戦うかの2種類のルートを選択できるのだが…ライドアーマーの形状上、前者のルートはマグマ内部に潜っているにも関わらず、エックスorゼロの頭部がライドアーマーから平然とむき出しになっている。
    • ただしこれに関しては、コックピット部分は透明のバリアで覆われているというシリーズ全体の公式設定がある。とは言え特に本作ではギミックの都合上違和感が目立っている感は否めない。

総評

全体的にギミカルになったステージ構成や使いまわしスレスレのオマージュ要素などは批判されやすいものの、それら自体は丁寧に作られているためゲーム自体はそれなりであり
また、そこに至るまでの過程や一部EDは雑ではあるが、シリーズのストーリーのキモとなる部分を扱ったこととそれを盛り上げる秀逸なBGMなどにより
許容範囲とする意見どころか、シリーズ一番のお気に入りとするプレーヤーも一定数存在する。
しかし見せつけるような低予算臭はもはや哀愁すら感じさせるレベル。そんな逆境に負けるまいと多数の新要素を意欲的に取り入れていくという姿勢は評価したいが、
それらすらもそこかしこに雑な部分が散見され、過去作と比較してかなり難のあるゲームになってしまった。


余談・その後の展開

  • 本作~『X7』を開発した第三開発部は、シリーズファンから「駄遺産開発部」と罵られることがある。
  • 海外版について
    • 本作の海外版では「英文の為か「駄遺産テキスト」がオミットされている」、OPテーマが別曲に差し替え *19 、「タイトル画面のデザインが全く異なる」位の違いしか無く、ステージ途中で強制挿入されるナビゲーション等には改善点が無い。
      • 海外の方でも出来が悪いのが知れ渡っているのか、AVGNのロックマン特集でも『DOS版本家シリーズ』や『X7』と共に取り上げられてしまい、ロルフ氏もナビゲーションのウザさにあきれていた様だ。
  • 前作の展開途中から講談社の児童誌『コミックボンボン』とのタイアップが不自然な形で終了しており *20 、本作はコミカライズなどが存在しなかった。
    • 本作より少し後に発売される『ロックマンエグゼ』以降、ロックマンシリーズはコミックボンボンのライバル誌『コロコロコミック』とタイアップしている(Xシリーズは非任天堂ハードで展開していたためタイアップしていない)。
    • そして、このエグゼシリーズの台頭とは対照的にXシリーズは停滞を始めた上、本家シリーズも復活の音沙汰が全く無いという明暗余りある有様であった。
      • この2シリーズに慣れ親しんできたロックマン古参ファンは何年にもわたり肩身の狭い思いを強いられる冬の時代に突入。結果、ロックマンシリーズはあまり望ましくない形で世代交代を行ったことになる。


添付ファイル

*1 取説によると「機動力にエネルギーを使っているため」とのこと。

*2 「ロックマンX大全書」より。武器セレクト画面での名称は普通にエックスバスター。

*3 一部の強化パーツがデフォルト装備扱いになる。この状態から普段通り強化パーツを装備することも可能。

*4 ステージ上ではプログラムだけを渡し、ハンターベースでそのデータを基にアーマーを開発するという流れである。

*5 プラズマチャージショットを使用しているのに前作のストックチャージショットを使用しているときのグラフィックになっている

*6 具体例を挙げると「月面に居るかのようなゆっくりとした軌道でジャンプするグリズリー」「立派な1対の翼を持っているのに一切羽ばたかずに空を飛ぶペガシオン。地上で立ち止まっている際は翼を閉じ、それ以外の挙動では翼を開いているという違いはあるが。

*7 シグマ製のイレギュラーであり、隙を見てシグマの元から逃走したが、シグマ自身も「たいした戦力にはならない」と判断し、無視していた、という設定。彼の二つ名は「忘れ去られし闇の戦士」だが、本当にただ弱くてどうでもいいので忘れられていたとは誰が予想しただろうか?

*8 実例を挙げるならば、ジャンプが低ければそのまま穴に落ち、かといって高く跳べば穴の上にある地形に引っ掛かって結局穴に落ちてしまう・・・といった具合である。

*9 取説にはエックスのランクはBとある。正確なとこどうなんだ?と言いたくなる。

*10 そもそもゼロは前述通り、全てのライフアップを取れないため事実上最大まで強化することは不可能だが。

*11 一応、敵弾を攻撃によって掻き消せるようになるゼロ専用パーツを装備すれば使い道が見い出せないわけでもないが、そこまでして使おうとするのもどうか。

*12 前作では遠距離攻撃が可能で、すべてのボスに対して弱点武器が存在する為、確かにエックス有利ではあったが、ゼロのほうが基礎の攻撃力が非常に高く、それなリバランスは取れていた。

*13 例:三日月斬→前作空円舞の攻撃範囲を広くしたもの。2段ジャンプも健在。 電刃→前作龍炎刃と同じモーションでセイバー部分だけでなく、地面からセイバー部分までも攻撃判定が伸びるようになった。 飛水翔→エアダッシュだけだった前作飛燕脚に体当たりの判定がついた。 滅閃光→前作落鳳破に貫通性能がついた。前作では最大4発しか打てなかったが、エナジーやパーツによってはかなりの数を撃てる

*14 この二人の対決に関してはゼロ覚醒ルートの方が正規と考えられるため、非覚醒ルートでも二人を戦わせようとした弊害と思われる。非覚醒ルート用に別のボスを用意すれば強引な展開は避けられただろうが、そうすると何度も主張していたエックスとゼロの対決がバッドエンドルート以外では発生しなくなってしまうため、そうする事もできなかったのだろう。だからと言って強引な展開の言い訳になるわけではないが……

*15 森久保氏は『MAJOR』の吾郎のような熱血キャラや『テニスの王子様』の切原のような癖の強いキャラを演じる事が多い声優であるため。

*16 マッコイーンのみデザインの関係上、斜めを向いている。

*17 ボルト・クラーケンが「ほんと暗い」に聞こえたりするなど。

*18 特殊攻撃ボタンはゼットバスター及び特殊武器用のボタンに割り当てられている。

*19 後に発売したWindows版でも海外版と同様の仕様に変更されている。

*20 1998年8月号にて連載終了。その後も同年内にて全てのロックマンのコミカライズは連載終了となってしまった。