シャドウラン

【しゃどうらん】

ジャンル RPG
対応機種 メガCD
メディア CD-ROM
発売・開発元 コンパイル
発売日 1996年2月23日
定価 7,800円(税別)
プレイ人数 1人
判定 なし


概要

サイバーパンク+魔法という独特の世界観が魅力のTRPG『シャドウラン』を原作とするRPG。
当時、日本で同作を展開していた「グループSNE」のリプレイ集から続くストーリーとなっており、メンバーのその後が語られる唯一の作品。全7章構成。
メガCD最後のソフトということで「最強最後のMEGA-CD RPG」と銘打たれていた。

  • 本作はTRPGの第2版ルール(グループSNEが翻訳、富士見書房から刊行)をベースとしている。2019年現在、TRPGは第5版ルールブックが発売中である(朱鷺田祐介が翻訳、新紀元社から刊行)。

システム

以下4つのゲームモードが、シナリオ中に切り替わりながら進行していく。

  • アドベンチャーモード
    • 本作の大部分を占める、一般的なコマンド選択式アドベンチャーで展開するモード。
      • セーブは、このモードからポケットセクレタリーで選べるコマンドから可能。
  • ミッションモード
    • 2D見下ろし画面で展開する移動モード。
  • タクティカルコンバットモード
    • 実際のシャドウランの戦闘システムに準拠したルールでタクティカルバトル風の戦闘を行うモード。
  • マトリックスモード
    • マトリックスと呼ばれる電脳空間に、意識を直接送り込み、ハッキングを行うモード。各所のポイントで起動させるプログラムを選択することでシナリオが進行する。

問題点

  • キャラクターデザインのギャップ
    • パッケージイラストは、原作のリプレイ集でもイラストを担当した士貴智志氏が手がけているが、ゲーム本編のキャラクターデザインはコンパイル側がリファインしており、原作とのギャップが大きい。
      なかでも、以下の三名はかなりギャップが大きい。
      • 六堂:原作では20代半ばの設定なのだが、本作では若者というよりも少年といったほうが適切な風貌や性格に設定されており、かなりギャップがある。
      • マオ:原作では20代前半の長髪の魔術師然とした風貌だったが、本作では六堂同様の変更がなされ、ポニーテールでアーミーチックな服装の少女になっている。
      • 殺:原作では最年少の15歳ということもあり、幼い風貌だったが、本作では前述のふたりとは逆に、大人びた風貌となっている。
  • 戦闘システムにかなりのクセがある。
    • もともと、かなりシビアな戦闘バランスとなっている原作のシステムをそのまま導入しているため、それなりにルールを把握したうえでいどまないと、事故死してしまうことが多い。
    • シナリオの都合上、一定フェイズ経過後にイベントが発生し、絶望的な状況を打開できるという要素があるものの、プレイヤー側の武装が強すぎる場合、発動しないまま決着がついてしまうことも珍しくない。
    • また、範囲魔法が正常に機能しないバグがあるなど、調整が不十分な点も散見される。
  • マトリックスモードは、ダイスロールの要素もないため、ほぼアドベンチャーモードと同一で、いささかものたりない。
    • 本来であれば、コンバットモード同様の本格的な行動ルールがあるのだが、上記の要素のため、ハッキング関連の能力が死に能力となってしまっている。
  • リプレイなどで人気の高いPCであった、フィジカルアデプトの殺は、パーティーに加入するのがゲーム終盤で、シナリオ上での出番もあまり多くない。
    • 精霊戦闘が最初のシナリオにあり、その戦闘においては強制敗北イベント戦闘が展開されるため、しかたのない面もあるのだが。

評価点

  • シナリオはグループSNEが手がけただけあり、質は高い。
    • それぞれのPCには、かならず主役となるシナリオが存在し、またキャンペーンシナリオとしても、かなりの高評価。
  • TRPGの戦闘システムを再現しようという試みは、かなりがんばっているほうである。
    • 銃の反動修正・視界修正・暗所修正による目標値の変動といった要素はちゃんと採用されており、TRPGセッションの再現をしようとする試みも、じゅうぶん評価できる。
  • マトリックスモードの雰囲気も、なかなか評価が高い。
    • MDの描画能力はあまり高くないものの、いかにもな電脳空間的表現を見せている。
  • BGMの完成度も高く、シナリオの雰囲気にもマッチしている。

総評

日本を舞台とした、現時点では唯一のシャドウランコンシューマゲーム作品であり、シナリオの質も水準以上のレベルで、世界観の設定などもしっかりと反映されている。
しかしルールの再現という点については、開発期間の影響か、がんばってはいるものの、調整不足が目立つのは残念なところ。