JUDGE EYES:死神の遺言

【じゃっじあいず しにがみのゆいごん】

ジャンル リーガルサスペンスアクション
対応機種 プレイステーション4
メディア BD-ROM 1枚
発売元/開発元 セガゲームス
発売日 2018年12月13日
定価 8,618円(税別)
レーティング CERO:D(17才以上対象)
廉価版 新価格版:2019年7月18日/1,980円(価格改定後)
配信 2019年7月18日/1,980円(価格改定後)
判定 良作
ポイント またの名を「キムタクが如く
キムタクが「戦う」「弁護」「潜入」「変装」をする
『龍が如く』シリーズのキャラクターは登場しない
『6』の不満点は改善されたがやや課題点も
龍が如くシリーズ


正義という名の凶器。



概要

名越稔洋氏が率いる「龍が如くスタジオ」による新規タイトルであり、法廷劇と探偵要素を軸としてアクション要素を加えたアクションアドベンチャーゲーム。実際に法曹関係者が監修を勤めていることも話題となった。神室町舞台のスピンオフ作品では『龍が如く OF THE END』以来の作品となる*1

今作は『龍が如く6 命の詩。』および『龍が如く 極2』と同じくドラゴンエンジンが使われており、仕様やアクションも流用されている。
脚本は『龍が如く0 誓いの場所』で好評だった古田剛志氏が担当し、その他のスタッフも同シリーズのメンバーが中心となっている。
舞台は『龍が如く』シリーズでお馴染みの神室町であり、時系列は『6』と『7』の間の話で東城会の人間が登場したりと、『龍が如く』シリーズと同じ世界観の物語となっている。
一方で同シリーズの世界に引っ張られてしまうという理由から、シリーズのキャラクターたちはほとんど登場しない*2


ストーリー

15歳の時に弁護士の父母を被害者遺族の逆恨みによって殺害された主人公・八神隆之は、神室町で喧嘩に明け暮れる荒れた生活を送っていたが、
たまたま喧嘩を吹っ掛けた極道の海藤正治の渡世の親である松金組組長・松金貢に目を掛けられ、人生をやり直しつつ父と同じ弁護士の道を歩み始める。
やがて、弁護士として源田法律事務所に所属した八神は大久保新平が起こした和久老人殺人事件の弁護の担当となり、
その裁判で無罪判決を勝ち取って一躍時の人となる。

しかし、無罪放免となった大久保新平が釈放直後に同棲中の恋人寺澤絵美を殺害して
住んでいたアパートに放火するという凶行に及んだことから評価は一転し、「凶悪な殺人鬼を野に放ったインチキ弁護士」のレッテルを張られ、
それまで築いてきたものをすべて失ってしまう。

それから3年後、弁護士バッジを外した八神は神室町で元松金組の構成員だった海藤とともに探偵屋として細々と生活していた。 神室町は関西から進出してきた極道組織の共礼会と東城会の抗争、共礼会の組員ばかりが犠牲となる遺体の目をえぐる連続殺人事件で不穏な空気が流れていたが、
そんな中、共礼会の若衆が松金組の若頭である羽村と揉め事を起こした後に目をえぐられた他殺体となって発見される。

警察は被害者と直前まで揉めていた羽村を殺人の容疑者として逮捕。羽村は無実を主張し、
自分の弁護を八神と八神の弁護士時代の先輩でもあった源田法律事務所の新谷に依頼。否応なく八神はこの事件に関わることとなった…。

システム

調査アクション

主人公が探偵ということで、事件解決のために必要な様々な遊びが用意されている。

サーチモード

  • 一人称視点でカーソルを操作して、証拠や人物を見つける。事件の解決に発展しそうな証拠を見つけ終えたらゲームクリア。
    • また、このモード中は収穫要素として猫が配置されている。
      • 猫はゲームクリアに必須ではなく、見つけると僅かに経験値と八神のコメントが表示されるだけのお遊び要素だが、コンプリートがトロフィーに含まれており、時限要素である点は注意を要する。
    • ドローンを使って縦横無尽に探索することもあり、生身では行えない探索を行える。

尾行

  • 特定人物を尾行する。特定の位置まで尾行を終えるとゲームクリア。
    • 八神の行動に対し「警戒ゲージ」が設定されており、相手の視界に入るとゲージが上昇する。警戒ゲージが最大まで達すると尾行失敗となる。
      • そのため、アイコンで指定されている場所でカバー(隠れる)を行い、警戒を弱めつつ先へ進む必要がある。

チェイス

  • 龍が如く3』から『龍が如く 維新!』まででおなじみの追いかけっこ。
    • 本作では自動で走り、障害物に対して指定されたボタンを入力する(状況に応じてボタンは固定)という、QTEとしての面が大きくなっている。

聞き込み

  • 人物から情報を引き出し、選択肢から問いかける内容を選択して進行する。最良選択肢の連続選択で経験値が発生する。

証拠提示

  • 入手したアイテム類を相手に提示することで相手を説得したり、真実を聞き出す。証拠によって相手の反応は変化する。

スクープミッション

  • 証拠写真を撮影するアクション。証拠を得るために必要な撮影ポイントとタイミングなどで失敗とボーナスが存在する。
    • こちらも尾行同様に警戒されるので、うまく警戒をかわしつつ撮影する必要がある。

ピッキング

  • 鍵のかかっている建物の侵入、アイテムが隠された扉を開く際に使用するミニゲーム。
    • 右スティックで上下のピンを動かし、指定の位置にピンを上げると成功、上げすぎると失敗し、最初からやり直す必要がある。
    • ゲーム難易度が適用され、高難度になると鍵を開けるために必要な数が増える他、メインストーリーでも進行に必須。

サムターン回し

  • こちらも同様に鍵を開けるためのミニゲーム。
    • 画面で指定された角度から外れないように左右のスティックを回す必要がある。

変装

  • プレイヤー自身の外見を変えるアクション。建造物への侵入や特定人物へ成り代わるために用いられる。

バトルは「華麗」かつ「豪快」

八神のバトルスタイル

  • 基本は『龍が如く』シリーズと同じ操作体系。
  • 八神は主に秋山のような足技と、カンフーを意識したかのような正拳突きを駆使して戦う。
    • 悪く言えば地味で効率を重視した桐生のアクションと違い、八神のアクションはダイナミックで、アクション映画のような動作が多い。この点はヒートアクションの名前を変えたEXアクションでも受け継がれている。

フィジカルスイッチ

  • 集団戦に優れる技やEXアクションを持つ「円舞」、タイマンに特化した「一閃」の2つの型があり、使い分けて戦う。
    • 特に「一閃」は相手のガードを崩しやすく、失神させることもできる。
      その他、発勁と呼ばれる□ボタンを長押しすることで発動できる高威力技もあり、ジャストタイミングで決めれば爽快感抜群。

立体アクション

  • ダッシュ中に壁にぶつかると壁に飛び乗り、そこから攻撃が可能。
  • その他、スキルを習得することで敵に飛び乗ることも可能。

EXブースト

  • アルティメットヒートモードに代わり「EXブースト」が登場
    • 基本はアルティメットヒートモードと同じだが、発動時にようやくスローがかかるようになる、△ボタンによる攻撃が大きく強化される他、被弾をEXゲージで肩代わりできるようになった。
    • 強化の微妙だったアルティメットヒートアクションと違い、大きく強化を実感できる。

エンカウント

  • 今回ではエンカウントで長く戦闘していると警官に捕まる仕様になった。捕まると所持金が没収され、柴田という刑事に説教される。こんな時ばかり仕事しなくても…

スキル

  • 『龍が如く6』以降と同様に経験値を溜めてポイントで引き換える形だが、本作ではポイントが1種類に統合された。
    • 一部スキルはカメラでQRコードを見つけて習得する必要がある。

その他

  • ステップがロックオンしないと出せなくなり、×ボタンはダッシュボタンに変更
  • 変更点としては武器・アイテム・防具の装着が廃止。
  • 仙薬という缶ジュースであった強化アイテムの代わりがある。

プレイスポット

カジノ、バッティングセンターなど『龍が如く』シリーズで遊べたミニゲームが流用されているが、もちろん新規要素もある。

ピンボールバーラー

  • 八神探偵事務所に置いてあり、文字通りピンボールで遊べる。ちょっとした息抜きにでもどうぞ。
    • 何故かこのピンボールのみドラゴンエンジンではなくUnity製作である点が話題になった。

Dリーグ

  • 神室町を舞台に、ドローンでレースを行う。操作への慣れはいるが、神室町を高速で縦横無尽に駆け巡ることができるのでなかなか爽快。

VRすごろく:ダイキュー

  • VR空間の神室町を舞台としたすごろく。マスごとにアイテムがもらえる、ピッキング等で金庫を開ける、バトルが発生する等のイベントが発生する。
    • バトルでは虎と戦ったりレールガンをぶっ放したりと本編では不可能な一風変わった内容のものも。レールガンはともかく一般人は虎を相手にできるのかとは言ってはいけない
    • サイコロの所持数が決められており、サイコロを多く残してクリアするほど特典アイテムや賞金が増えるが、無くなるとその時点で終了となる。
    • 慣れてくると本作最大の資金稼ぎの場となる。1回のプレイで100万以上稼ぐこともできる。
    • このミニゲームはプレイ自体にプレイパスという専用のアイテムが一定数必要。プレイパスはカジノでメダルと交換するかエンカウントバトルでのドロップ等で入手できる。
      • 遊び放題になるフリーパスもあるが、引換券を6枚集める必要があるうえにいくつかは入手難度がかなり高い。

「KAMURO OF THE DEAD」

  • 同じセガ作品である『THE HOUSE OF THE DEAD』シリーズをベースとしたオリジナルガンシューティングゲーム。
    • 街がゾンビで溢れかえった神室町から生存するという『龍が如く OF THE END』のセルフオマージュのようなゲームで、登場する敵も同作のクリーチャーが流用されている。

青空将棋

  • プレイ料金が無料になったほか、条件を満たすことで詰将棋がプレイできるようになった。

また、ゲームセンターで遊べるゲームとしてアーケードで稼働していた『ファイティングバイパーズ』と近未来バイクレースゲーム『モーターレイド』がシリーズ初収録。
特に『モーターレイド』は今までCS移植されておらず、本作が初の移植作となる。

その他

KAMUGOアプリ

  • 今回はアプリで能力やスキルアップを管理する。アイテムの使用もアプリで行う。
    • 『龍が如く』シリーズでもお馴染みの裏ラスボス・亜門はこのシステムを利用したとんでもない戦略をとってくる。

ガールフレンド

  • キャバクラの代わりにフレンドとして出会った女性をガールフレンドにすることができる。

クラウドカンパ

  • 各出資希望者に出資するとアイテムやスポットの種類が増える。
    • 時間経過で目標金額の50%まで溜まるが、早く欲しければ全額出費して時間短縮も可能。

ドローン

  • ドローンを操りゲームを進めたり、レースに参加することが可能。今回コインロッカーが廃止された代わりに、ドローンをカスタマイズする為のQRコードがある。

ちょっと一服

  • 各所にある喫煙コーナーではタバコが吸える。スキル習得によりEXゲージが溜まるので、バトルで消耗したEXゲージの回復に最適。
    • 当然ながらタバコを持っていないと実行不可能だが、コンビニで容易に補充可能。

評価点

キムタクを動かせる

  • 発売前から大々的に宣伝された要素であり、国民的な知名度があるアイドルのキムタクこと木村拓哉氏が主人公の八神のモデル及び声優を務めている。
    ファンにとってはキムタクを自分の手で動かすことができ、更に作中でキムタクが自身の名セリフを呟く嬉しいファンサービスも。
    • ファンでなくとも、キムタクをゲームのキャラクターとして動かせるというインパクトとオリジナリティはやはり群を抜いている。
      人によっては、ただキムタクを操作しているだけで嬉しいという人もいる。
    • 「最初こそ"キムタク"の印象が強かったけど、やっていくうちに"八神"にしか見えなくなった」と言う評価の声も聞かれる。
    • 『龍が如く』の破天荒さが引き継がれている点も見逃せない。
      • ヤクザに追われ、通行人から奪った借りたスケボーで逃走するキムタク」「コンビニ店内を駆けずり回って荒らしまくり、出禁をくらうキムタク」等、後にも先にもここでしか見れないだろう。
    • 懸念されていた演技力も問題なく、特に戦闘ボイスに関しては『龍が如く』シリーズを含めてもかなり質が高く、戦闘を大きく盛り上げてくれる。
      • 強いて言えば序盤がやや粗いと言われるが、これは中盤以降のさらなる演技力向上と比較される部分も大きい。やはり数々のドラマはもちろん、声優も務めた事がある氏の演技力によるものか。

シナリオ

  • メインストーリーはほぼフルボイス。名越氏によれば台詞量は桐生をも上回るらしい。
    • 後述のように粗がないことはないが、概ね評価が良い。キャラも実在の俳優が多く実際のドラマのような出来になっている。
    • 現実の社会問題である高齢化社会を絡めたシリアス色の強い設定もストーリーを奥深いものにしている。悪役が単なる安っぽい憎まれ役に終わっていないからこそ八神が悪役を喝破するシーンはカタルシスのあるものとなっている。
    • その他、『龍が如く』シリーズで多用されていた「なに?」「どういうことだ」「なんだと」といった口癖は抑えられており、従来の作風との差別化が行われている。
    • また、極道関係者ではなく主人公が探偵だからこそできたストーリーであることは間違いなく、新たな神室町の一面を見出したと評価できる。
  • ムービー銃対策を行っている*3*4
    • 八神は桐生と違い、敵から奪取した銃を無力化してから放置している。今までの冷めたムービー銃展開に対する批判がようやく反映された。
    • ムービー銃自体は本作でも健在だが、とりあえず邪魔だから退場させるために殺すといった展開はなく、銃撃で死亡する際はきちんと理由がある、納得できる展開になっている。

魅力的なキャラクター

  • 主人公だけでなく、脇役も含めキャラが立っており物語を盛り上げてくれる。
    • それぞれに大事な役割があり無駄がなく、決してキムタク(八神)ありきのドラマやゲームにはなっていない。
    • 中盤ないし終盤にて八神ではないとある人物視点になる場面もある。
  • 八神の恩師である源田先生を演じる中尾彬氏や狂気を漂わせるヤクザの羽村を演じるピエール瀧氏を始めとして、ストーリー上重要なキャラを演じる谷原章介氏や滝藤賢一氏などの演技も好評。『龍が如く』シリーズでよく見られる芸能人の演技に対する不満はほとんど見られない。
    • 本職の声優にも八神のよき相棒である海藤を演じる藤真秀氏や源田先生の法律事務所で働くさおりを演じる甲斐田裕子氏といった洋画吹替を得意とする声優を起用しており、この手の作品によくある、芸能人の演技だけが浮くということはなくなっている。
  • これまたシリーズ恒例のゲスト枠として今作では「いきなり!ステーキ*5」創業者の一瀬邦夫氏やタレントの橘ゆりか氏が登場する。

BGM

  • どのBGMも場面にあった効果的な使われ方をしており、シナリオを盛り上げるのに一役買っている。
    • また、主題歌の『アルペジオ』(歌:[ALEXANDROS])は、曲および歌詞どちらも本作に合っているとして、非常に好評。この曲が流れるOPも従来のような作中のシーンを繋ぎ合わせたものではなく、まるで本物のドラマのOPのような見入る演出となっている。
    • エンドロールも従来のように真っ黒な背景ではなく、八神探偵事務所内の様子をバックにクレジットを流すと言う、これまた本物のドラマのEDのような演出。エンディングテーマの良さもあって存分に余韻に浸らせてくれる。
    • バトル終了時にBGMが違和感なく終わるアウトロ演出も続投。

演出

  • 「龍が如くスタジオ」特有のスロー演出の質はさらに向上。ロングバトルからシームレスにスロー演出に移行するといった場面も。
  • 『龍が如く 極2』ではボスのオーラが赤1色しかない点で批判があったが、本作では多数のバリエーションが追加された。八神にも2種類ある。

ダッシュの仕様改善

  • ようやくボタンを押しっ放しにしなくてもダッシュが出せるようになった。
    • ダッシュの息切れ撤廃されて常に走り続けるようになった。ダッシュボタンをもう1回押すことで歩きに戻る。
    • ダッシュが×だけでなくR2でも可能になった。ただし戦闘中はR2がEXブースト発動に割り当てられているので、暴発を防ぐ意味でも×でダッシュする癖をつけた方がよい。

バカゲー要素

  • 『龍が如く』にもバカゲー要素は一定数あったが、本作ではキムタクがそれを行うという点と、変態三銃士などサイドケース(後述)自体もさらにはっちゃけたものが多く、バカゲー度が増している。
    • 八神が本編で起こす行動とサイドケースのストーリーはアンバランスでユニークである。
    • 予約特典のボイスキーホルダーにも収録されたキムタクのあの決め台詞もサイドケースで湯水の如く無駄遣いされており非常にシュールである。
    • さらに、本編ではシリアスを貫いているシナリオの中でも、ふざけた選択肢をフルボイスで喋ってくれる。任意選択なのでシリアスな雰囲気を壊したくなければ避けられるのもポイント。
  • EXアクションにもおでんの汁で目潰し→相手の口にねじ込んで熱さでダメージを与える*6相手がヤクザの車に喧嘩を売る→車に連れ込まれて拉致られるといったブッ飛んだものも。
    • 問題点にあるように有料になってしまったが、DLCではバトル漫画も真っ青の超人的必殺技が使用可能になる仙薬が配信されている。
    • 衝撃波波動弾は序の口で、地面を殴りつけて敵を吹き飛ばす、果てには天から裁きの光を下す(!?)と言ったトンデモ必殺技を放つキムタクのインパクトは筆舌に尽くし難く、「課金すればするほどキムタクが強くなる」「フル課金キムタク」と言ったネタでも本作は認知されるようになった。

サイドケース

  • 『龍が如く』内のサブストーリーに当たる、ミニストーリー。模擬裁判や探偵依頼など様々なイベントが豊富に存在する。
    • 探偵依頼は自宅および古巣である源田法律事務所、若い頃のバイト先であったBARテンダーで受注できる。また、街中で遭遇するタイプのものやメインシナリオ上で発生するものなど様々。
    • 八神の本業ともいえるもので報酬が高く、特に序盤から中盤の貴重な資金源でもある。やりこみ要素もある。

フレンドイベント

  • 『龍が如く』で馴染みシステムの改良版。街の人々と絆を深めるとバトルやイベントで協力してくれるようになる。
    • バトルに至っては今までの馴染みでは武器を提供してくれるだけであったが、一部のフレンドがエンカウントバトルに助っ人として参加してくれる。これによってだるいエンカウントが楽になった。
    • 特にサイドケースの最後のイベントは、八神と絆を結んだ老若男女のフレンド達が八神と協力して敵を倒すという燃える展開が用意されている。
  • 街をウロウロしている時、フレンドが近くを通りかかると挨拶してくれるのも面白い。相手から一方的に挨拶されるだけではなく、八神も軽く手を上げて反応する。スキルを習得すれば挨拶でEXゲージを回復できるメリットもある。

ガールフレンド

  • サイドケースや章をクリアするなどの条件はいるが、特定の女性4人ガールフレンドにすることが可能。候補は早乙女月乃、美浜さな、あまね、松岡七海の4人で、全員龍が如くでは珍しくモデルが可愛いと好評。
    • ガールフレンドとはメッセージを行う事ができ、何度もこなす事で親密度が上昇しイベントが発生する。親密度はメッセージ以外にもプレゼントやプレイスポットに誘うなど親密度を上げる事ができるほか、スキルを習得して上げやすくする事も出来る。そして最大親密度が5になると告白イベントが発生し、付き合うか別れるかを選択する事に。4人全員付き合うか1人だけに絞るかはプレイヤー次第だがOKすると別れられないので一応注意。
    • そして彼女らの担当声優は本渡楓氏、佐藤利奈氏、橘田いずみ氏、東山奈央氏と、4名とも本業の声優で棒読みは一切無く彼女らの魅力を増している。豪華ではあるが出番が少ないのは惜しい。
  • 概ね好評なのだが一部のイベントにはやや突っ込みどころがある。詳しくは問題点を参照

バトル

  • 素手、素足に限るが、立体的なアクションが可能となっており、壁を使う、敵の頭上を飛び越えるなどの多彩な攻撃手段を用いて攻撃が出来るようになり、やれることが大きく増えた。
    • 主に足技や、中国拳法を意識した新しいヒートアクションが増えている。
  • 投げが壁に当たってすっぽ抜ける現象は、投げ技の変更により解消。
  • スキルを習得すれば、店内でのバトルも暴れまわっても相手のせいにできるようになり、ペナルティーがなくなった。

その他

  • ミレニアムタワーのエスカレーターが動くようになった。
    • その他に車の上に乗れる。ずっと乗っていると車が停止してカオスなことに。
  • オートセーブが復活し、オンオフ切り替えが可能に
    • オートセーブ自体も任意セーブとは別枠扱いなので詰むこともまずなくなっている。

プレミアムアドベンチャーの仕様改善

  • クリア後はいつものようにプレミアムアドベンチャーが解禁されるが、本作ではプレミアムアドベンチャーでセーブしたデータから次の周回に引き継げるようにもなった。

賛否両論点

『龍が如く』シリーズの人気キャラクターは登場しない

  • 上述の通り、同シリーズの世界に引っ張られてしまうという理由からその登場キャラクター達はほとんど登場しない。
    • 桐生一馬や真島吾朗と冴島大河、堂島大吾といったヤクザ関連のキャラクターを出してしまうと話が捩れてしまうという理由から本作では『龍が如く』シリーズの人気キャラクターは誰一人登場しない。
    • 『龍が如く6』本編の後の話なので当然ながら、桐生一馬は登場しないがヤクザでもない秋山駿や伊達真などの人気キャラクターも一切出演していない。
    • 外された事に不満を持つユーザーも多く、「サイドケース(サブクエスト)のゲスト出演でもいいから出しても良かったのでは」と批判の声もあるが、「シナリオがおかしくなるから仕方ない」「作品のキャラを食ってしまう」と納得する声もある。
      • 一応、住人が持つ雑誌に澤村遥の内容や「伝説の龍」の話は噂程度には聞けたり、『6』で登場した小野ミチオがサブストーリーで登場したりする。

結局は極道中心のシナリオ

  • 表面上は『龍が如く』とは別のゲームという体裁を取っているにもかかわらず、物語は終始極道の抗争やいざこざが絡んでくる。
    一応黒幕やラスボスは極道ではないものの、作中の事件にはとある極道が深く絡んでいる。そのため事件を追う八神がヤクザに襲われバトル・証拠集めでヤクザ事務所やアジトにカチコミしてバトル…と、目的がやや異なるだけでやっていることは『龍が如く』とあまり変わらないものになっている。
  • これについては主にシリーズファンから「単に主人公を桐生から八神に変えただけ」という手厳しい意見も見受けられる一方、逆に「『龍が如く』の雰囲気でキムタクを使ってみたい」というライト・新規層からは概ね(後述の粗は別としても)肯定的な評価である。
    • この辺りはどうしても『龍が如く』からの流用が多く、その印象が強いが為に生じた問題である。

KAMGO

  • 旧作の達成目録に相当する。本作ではコンプリートしてもトロフィー以外獲得できるものが無い。
    • とはいえ、本作のKAMGOは難易度が高めなので自己満足で済んでよかったという意見も少なからずあるのも事実である。

意味の無い選択肢

  • 本編やサイドケースで上記通りふざけた選択肢が出るが、八神は自動修正し、正しい選択して、プレイヤーの選択とは違う行動を取ってしまう。
    • 例えばチンピラに喧嘩を売られている友人を見捨てる選択肢を選んだとしても、結局は助けてしまう。
      • 八神のキャラがブレないという点では必要な措置ともいえるが、プレイヤーの自由度は少ない。結末を強制するくらいなら、わざわざ選択肢にする意味が無いという声も。過去のシリーズにはこうした選択次第でサイドケースの終わり方が変わる作品もあったので…

チェイス

  • 『龍が如く』のチェイスから大きく変化しており、相手の体力ゲージがなくなり追いかけるのみとなった。障害物を避ける為にボタンを押すだけで、規定ポイントまで距離を保てばクリア出来るようになっている。
    • 難易度が下がり簡単になったとも言えるが、ただ追いかけるだけなので単調になったという意見も。

ドローン

  • 操作が少々コツがいる仕様で、撮影ミッションなどはストレスが溜まることも。
  • しかし中型ドローンの操作性としては非常にリアルであり、ある種の実機再現という側面もある。なお操作タイプはA以外が推奨される。

キャバクラの削除

  • 龍が如くといえばキャバクラだが、本作はキャバクラ自体が削除されている。キャバ嬢は一応登場するが全てモデルはオリジナルでシナリオやサブストーリーのみしか登場しない。
    • 世界的アイドルであるキムタクが主人公である関係上「キャバ嬢と遊ぶキムタクなんて見たくない」との声が出るのは必然だったともいえるが、「キャバクラ要素が無くなって楽しみが減った」「キャバクラで遊ぶキムタクが見たい」との声もあるので良し悪しである。
    • 開発も思うところがあったのか、会話やデートなどキャバクラであった要素は先述したガールフレンドイベントに受け継がれている

ラスボス

  • 昨今のシリーズではラスボスへの不満が多く、特に明かされるのが唐突な上に会長護衛の東城会系組員で立場が小物感拭えなく、カリスマ要素がなかった『龍が如く5 夢、叶えし者』の相沢聖人やカタギなのにサラリーマン風でどうも言動が不自然すぎてラスボスには見えず、デザインも不安定だった『6』の巌見恒雄には批判が多かった。
    • 特に『6』では巌見恒雄を演じていた大森南朋氏が批判される風評被害を起こしてしまった反省からか今作でラスボスは早めに明かされ、人選や展開共に唐突感はなく改善されている。察しがついていたプレイヤーも、意外な人物で(いい意味で)驚いたプレイヤーも多く、今作は好評だった。
  • 一方、ラスボスの心理描写や信念などは描写されず、ただ殺しまくっただけのシリアルキラーのような存在になっており、そんな相手を最後に倒しても害虫駆除のようで爽快感に欠けるという声もある。
    • このように惜しい部分ではあるが、スピンオフの『龍が如く 見参!』に『龍が如く4』以降のナンバリングタイトルと、多くの作品でラスボスの不評が続いていた為、それらに比べれば大幅に改善されている方である。

問題点

ゲーム面

街が一つだけ

  • 龍が如くスタジオとしては『北斗が如く』以来の街が一つだけ。しかも、何度も使い回されたお馴染み神室町である。確かにある程度の変化は感じられ、スポットは増えたが、過去作プレイヤーからはもう見飽きた町並みには変わりない。
    • これもまた本作から『如く』シリーズに触れるプレイヤーにはさほど問題点になり得ないが、シリーズファンとしては今更フィールドが「神室町一個だけ」というのははっきり言って物足りないものがある。
    • スピンオフ第一作であることや、ストーリーの展開上他の街は関連性はないので仕方のない面ではあるが、色々と評価の分かれる『龍が如く6』や『北斗が如く』ですら一から街を作っていたことを考えると手抜きと取られてしまった面もある。

京浜同盟

  • 神室町に漂うチンピラ集団で、ひょんなことから八神と抗争することとなる。…のだが、今作のプレイヤーからはほぼ批判しか聞かれない要素となってしまった。
    • 通常時でも下っ端とはエンカウントするが、一定時間が経過する毎に焼肉屋のキムから「幹部が現れた」という連絡が入る。こうなると危険度と呼ばれる数値が表示され、京浜同盟とのエンカウント率が上昇する。
    • 街のどこかに現れる幹部を倒すか、時間経過で危険度が低下し、ゼロになることで通常状態に戻る。幹部はストーリーが進む毎に4人まで増える。
  • エンカウントバトルのやり込み要素であるが、幹部出現中はやたらと京浜同盟に喧嘩を売られるようになり、更に幹部達は近づくだけでバトルとなるため自由に街を探索できずストレスが溜まる。シリーズプレイヤーからは『極』で自由度の抑制につながった「どこでも真島」よりもさらに悪化していると指摘される。
    • 幹部は本編の中ボス並に強く、いちいち相手にするのは面倒極まりない。
      • 特に初期から登場する本田はライフが減ってオーラを纏った状態になると攻撃力が激増し、油断すると一気に瞬殺されてしまう。
      • 終盤から登場する虎牙はライフが減ると拳銃を取り出す為、ガンガン致命傷を与えてくる。
    • それだけならまだしも、この幹部出現イベント発生頻度はかなり高く、ちょっと街を散策するだけでキムから連絡が来てしまう。
      • 無視する(幹部を一人も倒さない)とキムに嫌味を言われ、かといって幹部を倒しても大したアイテムがもらえない。
    • 幹部以外の雑魚に目を向けても、雑魚より強力な副幹部が平時から普通にエンカウントする上、何度倒しても少しすればまた再出現するので鬱陶しい。頻繁に巨漢を見かけては八神じゃなくとも「ちょっ、待てよ!」と思いたくなるだろう。
      • 特に虎牙派には銃で致命傷を与えてくる雑魚がいるので非常に鬱陶しい。
    • とどめとばかりにサイドケースを進めると京浜同盟を最後まで追い詰めるのだが、弱体化しただけなので復活してしまう。

ピッキングとサムターン

  • ピッキングは針を特定の場所に合わせなくてはいけないが、針を線に合わせる判定が非常にシビアでストレスが溜まる。しかも序盤は全ての線が見えない。スキルを上げれば見えるようになるが、判定の厳しさによってやはり難度は高い。時間に余裕があるのが幸いか。
  • サムターンはRスティックとLスティックを決まった場所に押し止めて回すが、これまた判定がシビア。
    • こちらは難易度緩和要素が無いため、ピッキングより厄介。さらに針金は消耗品なので、補充を忘れると挑戦できなくなる。

暗証コード解除

  • システム自体は他作品でもよくあるテンキー入力でロックを解除するオーソドックスなもの。だが、肝心の数字はそのほとんどがその少し前の探索イベントでの入手が強制されており(そのポイントを調査しないとイベントが進行しない)、しかも数字はそのまま書かれているので推理要素がない。
    • しかも、数字入力をする直前に主人公が「 心当たりのある番号は○○だ 」などと言い出すこともある始末。ここまでやられてしまうと面倒くささのほうが先に出てしまう。

鍵束

  • その名の通り、複数の鍵が留められている鍵束から必要な鍵を選んで解錠する。ただそれだけ。
    • 鍵束ギミックに移行すると画面には鍵束のみが表示され、他はぼかしがかかる。そのため、目的とする鍵穴がどんな形か、どのメーカーのものなのかというヒントは皆無。
    • 鍵のほうも鍵ごとに見た目が違うのは一目瞭然なのだが、それがどこで入手した、誰からもらったという説明は皆無なので、結局総当たりで試すしかない。
      • スキルを習得すると鍵穴に対して一度使用した鍵が光るので簡単にどの鍵かが分かるが、そうなるとなおさらこのシステムの必要性が分からなくなる。
  • 使用場面も「自分の事務所に帰るのに鍵束から事務所の鍵を選んで解錠する」や、「直前に入手、又はもらった鍵(1本のみ)をすぐに使う(通路も何もない一本道)」などギミックの必要性が疑問視される場面ばかりである。確かにリアルといえばリアルな話だが、それがゲーム性向上につながるかは別問題である。
    • それでいて「鍵束そのものを入手して合う鍵を探す」というような要素はない。
  • ちなみに、公式サイトでは鍵開けギミックとして「ピッキング」「サムターン回し」「暗証コード解除」「鍵束」の4種類が紹介されているが、鍵束のみサンプル画像がない。

自由度の薄い変装

  • 衣装も10にも満たない上に決まったイベントでしか着替えることができず、無用の長物と化している。おまけに本編と関係ないPRERMIUM ADVENTUREですらも自由に変装できない。あくまで変装であって着せ替えではないということだろう。
    • 衣装自体はビジュアル系バンドのメイクなどかなり面白いものが多いだけに残念。

尾行

  • 相手がこちらが尾行していることを分かっているかのように不自然な振り向きを繰り返したり寄り道をする上に、長くなりがちで10分近くかかる事もあり、ストレスが溜まる。
    • 相手の仕草に納得できる場面もあるが、少ない。
      • 尾行している側も明らかに怪しまれるような行動ばかり。相手の見ている目の前で看板に隠れるなどバレバレの行動でも怪しまれないなど失笑ものである。
      • 八神の面が割れていたり尾行を警戒しているなら分かるが、それ以外のケースで見ず知らずの人間(八神)が後ろを歩いているだけで不信に思うのは不自然である(他にも通行人は多数いるのになぜか八神だけを警戒)。
    • もっとも、あらゆるジャンルにおいて「"尾行"という行為をゲームに落とし込み、その部分が評価されている」という作品は少ない。
      ある意味探偵もののお決まりの様なところはあるが、本作もその評価を覆すような目新しさはなかった。
      • なお、当然の如くEX-HARDでは尾行の失敗もコンティニュー不可である。

Dリーグ

  • かなり精密な操作を要求される
    • 道幅が狭い場所、神室町ヒルズの建物の中を入って出るといったかなりのコントロール精度が必要。
      操作性も独特であり、慣れるまでは障害物やコーナーに当たり、壊れてしまう。素直に耐久度を上げたほうが賢明。
      場所によってはわざとぶつかった方が安定して進める場面まである。
  • 規定タイムが厳しい
    • リーグ戦が5種類あり、最初の方がまだいいが最後のチャンピオンシップになると難易度が跳ね上がる。かなり練習しないと1位を取ることですら至難の業。
      嫌ならスルーしたいところだが、金策に有用なフリーパスの1つが報酬である点がつらい。
      幸い、1レースごとにセーブできるほか、練習自体は手軽にできるのが救い。
    • KAMGOに規定タイム以下で完走する目標があるが、これがチャンピオンシップ1位達成がヌルゲーに見えるほど異様にタイムが厳しい。
      軽いミスが1~2回許される程度で、ぶつかって減速したらほぼアウト。それでもコース6~10はまだ猶予はあるがコース3~5(特に5)は本当に猶予が無い。
  • ランダムオブジェクトが存在する
    • 道路に登場する人物は固定配置もいるが、ランダムで登場する場合があり非常に邪魔。頻度は低いとはいえ、かなり厳しめのタイムを強要するのに運が絡むのはレースゲームとしていかがなものか。というかコースに人間置くなよ…。

『龍が如く』から劣化した街探索

  • 自販機の削除
    • 自販機が削除されたことでリアルな町並みという点では劣化。ゲーム的にも飲み物による金銭UPなどの恩恵が得られなくなった。一応仙薬で同じような効果が得られるが、一々素材を集めなくてはならずめんどくさい。
  • コインロッカーの削除
    • これにより序盤に不足しがちなアイテムや資金が、さらに困窮することが多くなってしまった。
  • カラオケやダンスなどの音ゲーが無い
    • スポットは多いので問題ないが、わざわざ元SMAPのキムタクを呼んだのだから音ゲーをやって欲しいという声は多い。
  • 食事経験点の削除
    • 今回から食事の恩恵が体力回復のみとなってしまった。経験値獲得はKAMGOの1回目のみ。

フレンド

  • 周回プレイでは引き継がれない。
  • フレンド50人の中で、フレンドになる条件で、麻雀とドローンのミニゲームをやることになるのだが、そのミニゲームの難易度が高い。
    • ドローンは上記の通りの操作性でとても難度が高い。
    • 麻雀はそもそもルールが分からない人には困難であり、ルール説明も非常に簡素。プレイできたとしても、知っての通り麻雀は運要素が多い。
      • ある人物をフレンドにするためには特定の役・条件で上がる必要があるため、ルールを知らないと非常に厳しい。
    • フレンド50人の中にはバッティングセンターを全部クリアしないと登場しない人物までいる。一応、タイミングと判定が公式チート並みに緩和されるバットを購入できるが、これもある程度進めた後でないと購入できないうえ、周回時に消える。
      • 配球と(投球)コースはランダム要素が無く完全固定なのが救い。
  • フレンドを50人にしないと開放されないサイドケースがある。

KAMGO

  • EXブースト中に敵を撃破する目標だが、何故か発勁やEXアクションではカウントされない(武器はカウントされる)。

演出

  • 『龍が如く』ではスロー演出中の肩書き登場時にブラー効果がかかる、画面がやや青くなるといった演出があったが、本作ではどちらも撤廃され、迫力やボスの格が下がっている。
    • また登場人物の紹介も龍が如くの白黒になる演出ではなく、名前がスムーズに出る物に変更されている。

シナリオ

序盤の探偵鵜沢への一連のシナリオ

  • 八神は序盤で探偵鵜沢を尾行、チェイス、バトルをするが、バトル終了後八神を訴えようとするが、弁護士バッチを見せて黙らせてしまう。
    • だが、考えれば弁護士であったところで八神が傷害や暴行を働いたのには変わりないのにそれで黙る方もおかしい。もっともこのシナリオは体験版で配信されているため、八神の顔見せの側面が大きく、シナリオの質にはこだわってないと思われる。

さおりのハニートラップ

  • 源田法律事務所の城崎さおりがある人物から情報を得るために、自らが美人記者に変装して、ハニートラップを仕掛けるが、都合よくその人物が乗る。わざわざ危険な状態であるのにもかかわらず、ホイホイと引っかかる。しかもそれが八神の黒幕側への反撃となるのでかなりがっかり。
  • 取材もアポ無しで来て、受付にたまたま目標の人物が居るというかなりご都合主義である。

無辜の一般人と戦闘

  • 今回八神は何も罪のない警官や医者とバトルして倒しているが、これについて何もお咎めがない。
  • 『龍が如く』の桐生やその他主人公でさえこのような無実の人々への暴行は特に無く、善良な警官とのバトルというのも無く、ほとんどが正当防衛という形を取っているため、違和感を覚える。
  • 警官に対しては誤解していたということで曲がりなりにも理由は成立するが、医者についてはただ八神が暴れただけである。
    • 今回は高齢者という社会的弱者の問題を描こうとしたにもかかわらず、『龍が如く』ですら越えなかった一線を越えるというちぐはぐな結果となってしまった。
    • しかも、この医者との戦闘の直後に八神は「人間は自分の行動に正義があると感じた時に一番残酷になれる」と発言するが、見事なブーメランとなっている。
  • ちなみに、不法侵入と暴行を散々行った件を裏ボスにツッコまれる一幕があり、スタッフ側も分かった上で開き直っている可能性もある。

銃コント

  • 上記通りムービー銃対策はちゃんとできているが、銃対策にはまだまだ。
    • 八神は敵の銃に対してピンチになる場面が多いが、それについての対策は特に取らない。
    • わざわざ銃を保持しているであろう極道組織にカチコミをして、八神や仲間が銃でピンチになることもある。

いくつか矛盾・疑問が残る展開

  • 今回、アクションを重視しているせいか純粋な推理物としての完成度はさほど高くない。
+ ネタバレ注意

久米敏郎殺人事件

  • 共礼会の末端構成員でありクラブ「アムール」の前で羽村達と鉢合わせた事で彼らに捕まり、羽村達にクラブ内で暴行を加えられた後、羽村から黒岩に引き渡され、生野から投与されたアドデック9の副作用により死亡する。その後羽村が犯人として警察に捕まる。 クリア後にみると、この事件でそもそも真犯人である黒岩が仲間である羽村を告発している。という矛盾とも思える行動を取っている。アドテック9を投与する場所は決まっており、そこから死体をどこかに遺棄する事も黒岩の仕事だが、わざわざ引き渡した場所と同じ場所に死体を遺棄する必要性は全くなく、羽村からみれば裏切り行為にしか見えない。
    • 結果として、このことによって羽村から新谷に生野の情報が漏らされ、新谷の生野への電話、さらには新谷殺しへと繋がり、八神が事件と生野との関係性に気づくきっかけを作ってしまった。
  • 一応、証拠は立証が難しい物ばかりで、わざと不起訴にしようとしたという意見もある一方、有罪率99パーセントと言われる日本の司法で危険な綱渡りを何故したのか?また、エリートと言われる黒岩がそんな無能な行動を取って彼に嫉妬する綾部が何も言わないなど疑問が多い。

和久光一殺人事件

  • 犯人の生野が先端創薬センターの入院患者である和久に、アドデック9を投与して死亡させてしまう。患者もスタッフも少ない深夜から早朝にかけての時間帯にワゴンに和久の死体を乗せ、その際にリネン業者の回収車に和久の遺体を遺棄して、大久保が気が動転し、遺体を処分した。そして、犯行時刻を誤魔化し大久保に罪を着せるため、嘘の目撃証言をした。というのが真相である。
  • だが、よく考えると真犯人の生野は和久の遺体を隠したワゴンを引きながら、周囲のスタッフや監視カメラ*7を通り抜けて、駐車場に着いたことになるが、かなりご都合主義な展開と言わざるを得ない。『メタルギア』じゃあるまいし。
  • この事件は大久保が無罪となるが、そのきっかけが、絵美が大久保と付き合っていることを隠して、裁判所で傍聴人席から検事に異議を申し立てたから。本来なら恋人ならば庇うような証言や発言をするのは当たり前であり、そのような人物の証言は信憑性が低い。そもそも傍聴席の発言など野次と同じで公式な証言でもないのだが…。

寺澤絵美殺人事件

  • 大久保が寝ている隙に生野が潜入して絵美を滅多刺しにして殺害し、大久保にアルコールを注射で投与し、凶器と血液をなすりつけたというのが真相である。
    • 上記の一流の殺し屋レベルの殺害を、単なる科学者(=殺人に関しては素人)の生野が行うというかなり不自然な状態となってしまっている。
      • また、警察もこんなガバガバな犯行に気がつかないという不自然な展開である。

新谷正道殺人事件

  • 八神の先輩である新谷弁護士が八神の事務所で目が抉られた状態で発見されるが殺された原因が「生野に電話をかけただけ」である。
    • 一応、羽村が新谷に生野の情報を流した(=黒幕を裏切った)と思われていたので、裏切りの潔白を証明するために行ったと考えればまだ筋は通っている。
    • しかし、もっと嗅ぎまわっている八神に対しては事務所で死体を見つけさせるというある種の警告だけで済ませてしまう。
      • どうやってばれずに死体を持ち込んだとか、わざわざ携帯電話を所持させたままとか舐めプに近い行為を行っているとか突っ込みどころは多々あるが、結果的にこの行動が八神が真相に近づくようになったのは言うまでもない。

松金組金庫強盗事件

  • 東が強盗の主犯である赤鼻の素性を知るまで「わずか1日」という点がややご都合主義感ある。綾部が自分から売り込んだのだろうか。

9章の展開

  • 大まかな流れは、黒幕に八神の立てた事件の仮説が正しいかどうかを確かめるために、病院に会いに行くという流れなのだが…。
    • 黒幕を見つけた後に追っかけるまではいいのだが、上記の通りその後に何の罪もない病院の職員をぶん殴って追いかけるバトルが発生するという、正当防衛ですらない暴行を行っている。普通にチェイスでよかったのでは…。
      • なお、八神は普通に顔を出しており、八神の素性を知っている医者に顔を見られているのだが、この後八神たちは特にお咎めもなし。

本丸園の場面

  • 本丸園で黒岩に射殺されたはずの松金組の組員が、その後のシーンで何故か元気に生き返っている。

モグラの超技術

  • ストーリーで暗躍する謎の殺し屋「モグラ」の殺しがバレない理由として、被害者を昏睡させて口を封じつつ、怪しまれない程度の時間が経ってから衰弱して死亡する傷を負わせる絶妙な技術によるものだったと明かされるが、流石に荒唐無稽すぎる。
  • 終盤の展開
    • 最終的に一部のキャラクターは(特に綾部)が消化不良のままフェードアウトしてしまい、やや煮え切らない。
    • 『龍が如く』でもまとめ方が強引という意見があるが今回も少々強引。無理矢理ハッピーエンドにしているという意見も多い。
    • 黒幕と決着が付かない裁判
      • 終盤黒幕側を引っ張り出して裁判での争いとなるが、ただ八神が証拠を出してベラベラと喋るだけであり、公的な裁判でケリをつけた、とはとても言い難い。法曹関係から監修を受け「リーガルアクション」を謳っておきながら、現実とは大きくかけ離れている裁判展開でもある。
        ただし、黒幕側は八神が正当な範囲で行える証拠提出を国家権力でもみ潰すほどのイレギュラーな行為を行っているため、八神もイレギュラーな行為をせざるを得なかったという設定ではある。だが逆に単なる一般人に「権力を持たせすぎたのでは?」という意見もある。
  • 終盤のバトル
    • こちらも少々強引。無理矢理バトルにしている感が強い。しかも今回は弁護士・探偵である八神なのに、結局「やっていることはヤクザ」という声も。
+ ネタバレ注意
  • 綾部の事件が争点となり事件の真相が明らかになるのだが、劇中で国民の知るところとなり、冤罪である大久保も無罪放免となる。黒幕の黒岩、生野が死亡して事件が迷宮化する可能性も十分あり得る*8。また、無罪が証明された時に一気に死刑を免れて、釈放が決まり、更には事件の見直しも決定したことで再審も決まるというかなりに駆け足っぷり。一応、『龍が如く4』で冴島の18人殺しも無罪判決もスルーされているが、本編の鍵となる事件であり法廷劇なのだから詳しくやるべきでは?という声も。
  • 一部サイドケースにも首を傾げるような展開がある。中には八神の人間性を疑うようなものも無くもない。
+ ネタバレ注意
  • お笑い芸人の依頼人から「自分をスキャンダルで嵌めた女に思い知らせてやりたい」という依頼を受けるサイドケースが存在する。
    • 騒動の黒幕は依頼人の相方で、自分の彼女と共謀して依頼人を嵌めたというものなのだが、八神は相方の男は叩きのめして悪事を全部暴露するのに対し、共犯の女の方は咎めないばかりか週刊誌にこの件をネタとしてタレ込んで金を巻き上げる事を提案する。
    • その後、女の方も彼氏を裏切ってあっさりそれに飛びつき、依頼人も相方の悪事が暴かれたことで女の存在など忘れて大満足というオチである。
    • 女は脅されたなどではなく自分の意志で協力した立派な共犯にもかかわらず、八神が内心「この女も大概だな」と呟くだけで何の報いも無しである。
      • シリーズ過去作でも見られた、「あくどい女に対しては殴られ役の男を倒すだけで済ませる」という展開を踏襲したような内容となっている。
  • ガールフレンド候補の1人である あまね は他者に近い将来降りかかる災いを知る事ができる能力の持ち主で、災いの影が見えた人に忠告をしている。しかし不安を煽るような言い方な上に必ず的中するので、何度も忠告を受けたとある男性はすっかりナーバスになってしまっている。
    • 結果、男性はもうあまねの忠告に耳を貸さなくなった為、八神はあまねから彼を陰ながら見守るように依頼を受けるのだが、精神的に追い詰められた男性はあまねこそが災いの元凶だと看做して襲いかかる。八神はそれを撃退し、凶行に及んだ男性は敢えなく御用に。結局、災いとは八神自身(+パトカー)だったというオチであった。
    • 先に暴力に訴えたとは言え、男性が逮捕されたのは言ってしまえば八神とあまねの所為なのだが、八神もあまねもその事を全く気に病む様子は無く、八神は「自分の災いは見えなかったね」で片付け、あまねも全く反省する事なくまた忠告という名の煽りを繰り返す。あまね自身は純粋に善意でやっている分、余計にタチが悪い。
    • その後はあまねは忠告を続けたが為に放火犯に殴られるような目に遭ったり、ガールフレンドイベントで掘り下げはされるものの、この件に関してのフォローになっているとは言い難い。

キャラクターについて

+ ネタバレ注意

ケンゴ

  • 羽村、松金組長がいなくなった後、何故か組に入ってから1年も満たない舎弟であるケンゴが組を仕切ろうとし、モグラへの敵討ちを狙っている*9
    • 若頭補佐である尾崎はこれに関してダンマリ、東もあくまで「モグラへ復讐を止めるように八神に依頼している」だけで、組を仕切ろうとしている点については言及していない。
    • ちなみに、ケンゴと尾崎はもともと同一人物だったらしく、その名残ではと言われている。

真冬

  • 間接的にとはいえ、綾部と同じように捜査資料の漏洩を行っている点が突っ込まれることも。
  • また、ヒロインとしてはやや薄め。ただ、「ガールフレンド」の仕様により薄くなったといった点もある。

ゲーム面としての問題

  • 5章
    • この章は3年前の事件の足取りを、3年前の八神を実際に操作して追体験するという内容であり、その構成に関しては評価されている。
    • しかし、この時点での八神は無成長でチンピラの集団と戦わなければならない。EX-HARDになると数の暴力であっという間にやられてしまうことも。
      • その前にイベントが少々とチェイスを挟むので戦闘までやり直すのが面倒なのもマイナスポイント。バトルが1回だけなのが救い。
  • メインストーリーから関係のないミニゲームや、サイドケースを強要する展開が多い。
    • メインをサクサク進めたい人には迷惑極まりない。海藤や源田法律事務所の面々などメインキャラの掘り下げが行われるものならまだしも、本筋に全く関係ないサイドケースまで強制される。
      + 例えば
    • 八神と旧知で、普段はBARテンダーで飲んでいる姿しか見ないのに非常に羽振りがいい「マリ姉」の職業を探れというサイドストーリーが挟まる。しかし、マリ姉自体はメインストーリーには全く絡まない。
      • 職業は凄腕のギャンブラーだったのだが別に重い過去がある訳でもなく、なんとなくギャンブルを始めたら才能があった事に気付き、仕事も辞めて気が向いた時にカジノに行ってボロ儲けしていたというだけ。わざわざ本編で無理矢理見せるような内容ではない。
      • マリ姉がギャンブラーだと判って以降も別にそれが良い形に活かされるような展開も無く、その後はマリ姉とのフレンドイベントも発生するが、こちらも最終的にただ八神が翻弄されるだけで面白くない内容。その後は一定期間を置いてマリ姉に話しかける度に仙薬の材料(しかも「高級煙草の吸殻」)が貰えるだけ。
        • 最終局面に入る直前、マリ姉の通っていたカジノに警察の手が入り、関係者が皆逮捕される展開があるのだがここにマリ姉が関わってくる事も無い。何のために本編で無理矢理見せたのか…。

バトル面

武器・防具・アイテムの装備の廃止

  • 『龍が如く6』では武器の装備の廃止のみだったが、本作では防具・アイテムも装備の廃止。
  • これによりおもしろ武器で戦うことが出来なくなり、バカゲー要素の一つがなくなった。また、素手の格闘に飽き易いという意見も多い。
  • 「主人公のモデルが実在の俳優である以上武器を使わせるのはまずかったのでは?」との意見もあるが、『龍が如く4』では主人公の一人である谷村のモデルを成宮寛貴氏*10が担当しており、こちらでは普通に武器を使用しているため、擁護とするには弱いか。
    • 銃刀法違反を律儀に守ったのだろうか、それ以外の落ちている武器は使用できる。しかし、決まった場所でしか使用できないというがっかり仕様。
  • 防具・アイテムの装備もなくなったので、敵からのダメージに備える防御力を上げることができない。

致命傷

  • 体にオーラをまとった強敵の高威力の強攻撃や、銃弾など攻撃から受けるダメージで、最大体力自体を減らしてしまう危険なダメージ。後半は雑魚キャラの銃ですら注意しなくてはならない。
    • RPGで言う所の毒とか麻痺みたいな状態異常であるが、食事や章をまたいでは回復しない。治すには専門の医者に見せるか、医療キットを買うしかない。だが場所が地下で行くのが面倒である。しかも一回2万円。医療キットは4万円からと高額である。

『龍が如く』から劣化したバトル要素

  • 天啓・師匠などパワーアップシナリオは無しで闘技場などのバトルのサブ要素も同じく無い。
    • それどころかクリア後の究極闘技もなし。一応『龍が如く 極2』も無かったが、こちらには用心棒というやり込み要素がある。
    • 細かい箇所で言えば×ボタンのみでステップが出せなくなった。

モーション流用が多い

  • 流用の多さはいつものことであるが、本作が新規IPをうたっていたのに数多く流用している点は批判が起こった。
    • 本作は敵の耐久力を低めにする代わりに、攻撃力を高めにするという調整が行われている。
      • 本作では特に渋澤をはじめとした過去作の強敵ボスのモーションを流用するというパターンが多く、その矢継ぎ早に繰り出す足技と攻撃力の相性の良さで雑魚が非常に鬱陶しくなった。

エンカウントバトル

  • 今回敵キャラがあまり高価なアイテムや金を倒してもくれない。多額の金額をくれるレアキャラであった成金くんも出現しない。経験点も少ない。その為エンカウントがただのうざい存在へと変化している。

バトルスタイルのバランスの悪さ

  • 銃一強であった『龍が如く 維新!』や壊し屋一強であった『龍が如く0』ほどではないが「一閃」が優遇されている。公式でもゲームーオーバーになった時に「一閃」を勧められるほど。
    • 集団戦に有利な「円舞」は、その攻撃範囲の広さが災いしてガードしている敵に弾かれやすくなるという致命的な欠点があるため、特性を活かしにくい。
      • ただし、EXブーストの△連打や仙薬で弾かれ対策を行えばその長所をきちんと発揮できるようになる。

細かな問題点

DLC

  • 龍が如くではほぼ無料であったDLCが有料に。
    • おまけにバトルのバカゲー要素のアイテムとして仙薬がDLCとなってしまったのは、今回は武器装備無しで単調なバトルになりがちな上に残念。
    • ただし、DLC仙薬に関しては表向きは「どうしてもクリアできない人のための最終手段」としている。
      • 初版でDLC購入していれば後の新価格版は無料ダウンロードは出来る。

ロード

  • ロードが長く、そこそこ頻度も多め。

モデリング

  • サイドケースやフレンドに出てくるキャラにほとんど同じ顔の者が時折見られる。

一部俳優の演技

  • 通常時は問題ないが、戦闘ボイスにやや迫力が欠ける。

EXアクション

  • 新規追加されたものは派手で見ごたえがあるものが追加された反面、やや演出が長めでテンポが悪く感じることも。

総評

あのキムタクをプレイヤーが自由に操作出来るゲームである。
しかし、『龍が如く』からマップやシステムの大部分を流用しておきながら、同シリーズの最新作である『極2』と比較してもボリュームややり込み要素で劣化した部分が目立つ。
法曹関係から監修を受けた割には『龍が如く』特有の荒唐無稽さは相変わらずであり、純粋なリーガルサスペンスとして見ると疑問符や1つの作品として完全に調和しているとは言い難い。改善の余地を多く残した一作となった。

とはいえ、『クロヒョウ 龍が如く新章』同様に本編と一切接点がないため、各シリーズに関する言葉や『龍が如く』を知らない人からでも遊べるようになっている。
シリーズでの不安要素だった操作性の改善や『龍が如く6』での批判が多かったシナリオやキャラクターの改善は評価され、『6』の汚名返上には成功していると言えるだろう。

キムタクを操作したい人、近年の龍が如くシリーズで苦い思いをしたファンはプレイする事をオススメする。


余談

  • 企画当初のタイトルは『JUDGE』だったが、任天堂にタイトルの商標を既に取られていたことが判明したため、正式発表の2ヶ月前に現在のタイトルへ変更となった。*11
  • ストーリーに関わっている重要キャラである羽村を演じたピエール瀧氏がコカインを使用した麻薬取締法違反容疑で2019年3月12日に逮捕された。
    • セガはこれを受けて、本作のパッケージ版並びにダウンロード版の販売自粛を発表した。併せて、本作に関するツイートや動画も、削除及び非公開となっている。
  • 海外版は『JUDGMENT』のタイトルで発売されたが、今回の事件の影響は当然ながら及んでいる。
    • 海外版公式サイトの情報も羽村のプロフィール部分や羽村が登場するトレーラムービーは削除された。また、海外版はリバーシブルパッケージになっており、裏返すと日本版パッケージのデザインにできるという仕様だが、こちらも上記の理由で変更が入った*12
    • その後、2019年3月22日の公式Twitterにて海外版の内容から羽村のモデルと声を差し替えることが発表された*13。また、北米地域・欧州地域共に当初の予定通り2019年6月25日に発売することも併せて報じられた。
    • 2019年4月16日、海外版の公式Twitterで羽村のモデルを差替えた紹介ムービーが公開された。ただし、ムービーの音声は英語キャストによるもので、日本語版キャストはこの時点では未定だった。その後、新価格版の発売が発表されたことに併せて、公式ページのキャラクター紹介も更新され、羽村役は『龍が如く 極2』にも出演経験があり、近年ではNHK大河ドラマの『おんな城主 直虎』に出演していた田中美央氏に変更されている。
    • 2019年5月21日、「羽村京平」のモデル・音声を差し替えた『JUDGE EYES:死神の遺言 新価格版』が発表され、7月18日に発売された。
      • なお、差し替え前の初版についてはパッケージ版、ダウンロード版共にパッチで対応する予定は無いとのこと。また、この関係で初版と新価格版でセーブデータの互換性はなく、それぞれ別ソフト扱いとなる。
      • 価格は半額弱の4,540円(配信版は4,500円)。
  • タイトルが正式発表される前の2018年8月28日の「セガなま」において、名越氏は本作を「全く違うもの」「ひっくり返るぐらいの新作」と評していた。
    • 実際は良くも悪くも『龍が如く』からマップやシステムを流用したものが大部分を占めた為、氏のこれらの発言は批判される事が多い。
    • 一応、主人公変更を「全く違うもの」と捉えれば前者は擁護する余地はある。だが後者は…。
  • 前述のように本作テキスト、イベントには桐生一馬を匂わせるようなテキストがある。
    • その中にはかつて尾道のゆるキャラとして活躍していたことが示唆されていたり、素手で虎を倒していることが明かされていたり…。
  • 本作の主題歌である『アルペジオ』のPVには木村氏が「PVの撮影カメラマン」としてこっそりカメオ出演している。
  • 今までの『龍が如く』シリーズ以上、というより初のネタバレによる配慮や制限が伝えられた。
    • ストーリー動画投稿でも、ネタバレ防止のために投稿できるチャプターの制限が掛けられている。
    • 8章まで公開が可能とされているが旧版の発売休止のせいか現在、新価格版の公式サイトに制限は表示されていない。その結果、案の定最後までプレイした動画が増えてしまった*14
      • 後述の『Remastered』はお詫びとして制限が無い事からネタバレは解禁されている。
  • 当時のネット記事にてだが、多くの女性にとっては「キムタクを動かせるゲーム」とあったが、一部の男性にとっては「キムタクをボコボコにできるゲーム」というとんでもない紹介もあった。
    • ちなみに、ジャニーズ的にはある意味大変稀な扱いなんだそう。
  • 初回特典はキムタクボイスキーホルダー。「これが証拠だ」「絶対モノにしようぜ!」などに混じって「ちょ…待てよ!」が入っている等、明らかに狙っている。
  • 本作は時系列的には『龍が如く6』の後の話となるが、続編に当たる『龍が如く ONLINE』及び、本編の次回作『龍が如く7 光と闇の行方』での設定*15について本作では触れられていない事から、本作はパラレルワールドの扱いではないかという考察や解釈が挙がっている*16
    • 一方で『7』には八神探偵事務所の看板が登場しているが、これはファンサービスという可能性もある。
    • 後の『7外伝』では海藤・東・杉浦が明確に登場し、話が更にややこしくなっている。ハッキリしないが、他のパラレルワールドでも同じような出来事が起きていると解釈することが無難だろうか。

その後の展開

  • 続編の要望が大きかった影響もあってか、2021年9月24日に続編『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』がPS5/XSX/PS4/Oneで発売された。
    • 新要素や改良を含んだほか、『龍が如く7 光と闇の行方』で舞台となった横浜・伊勢佐木異人町が再登場する。細川Pによると『7』のその後を描いた作品とコメントしている。
      • しかし、本編の『7』と矛盾が確認されているので『龍が如く』シリーズとの明確な繋がりはないことが確定的となった*17
  • 2022年9月14日に配信された「RGG SUMMIT 2022 龍が如くスタジオ新作発表会」の中で、後述の『JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered』と続編(『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』)のWindows(Steam)版を同日に発売したことが報じられた。オリジナル版の追加DLCが最初から同梱済みとなっている。

JUDGE EYES:死神の遺言 Remastered

【じゃっじあいず しにがみのゆいごん りますたーど】

対応機種 プレイステーション5
Xbox Series X/S
Windows(Steam)

発売日 2021年4月23日
【Win】2022年9月14日
定価 【PS5】通常版:1,980円
【PS5】デジタルデラックス 3,630円
【XSX】DL版:3,630円
【Win】2,980円(全て税込)
判定 良作
龍が如くシリーズ

※共通項目は省略


概要 (Remastered)

上記のPS4『JUDGE EYES:死神の遺言 新価格版』のリマスター版。物語など基本的な内容は同じだが、一部仕様が異なっている。
PS5のデジタルデラックス版とXSXのダウンロード版、Windows(Steam)版は、本編に加えてDLC「オールインワン・パック」がセットになったものである。


変更点・注意点

  • 60fpsへの向上、グラフィックの高解像度化、ロード時間の短縮など、次世代機に準ずるものとなっている。
    • 最後発のWindows版はこれらに加え、フレームレート制限無し、FOV調整可能、ハイリフレッシュレート対応、各種グラフィック設定が豊富とPCに最適化された要素が盛り込まれている。
  • 英語音声が追加となり全世界向けの仕様に。
  • 一部のミニゲームがPS4『無印版』『新価格版』とは異なっている。
    • 八神探偵事務所で遊べるゲームを変更
    • CLUB SEGAで遊べるゲームの一部を変更
    • ドローンレースをオンライン対戦からオンラインランキングへ変更
  • PS4無印版・新価格版問わずPS5版へのアップグレード及びセーブデータやDLCの再適用はできないので要注意。

総評 (Remastered)

基本のゲーム内容は変わらずに次世代機に対応といったリマスターだが、何より特筆すべき点は通常版が税込1,980円となっている。
ほぼフルプライスの『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』と比べても破格の値段であることが分かる。
アップデート不可などPS4版を買ったユーザーに対するフォローは無い*18が、新規ユーザーはもちろん続編に向けてもう一度プレイしたい方にもおすすめのお手軽さとなっている。

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最終更新:2024年02月18日 00:57

*1 スピンオフ作品を全体で見ると『北斗が如く』以来

*2 例外は『龍が如く6』に出演した小野ミチオ、ハングマン。このどちらも同一人物ではなく名前を借りた別人である

*3 「ムービー銃」とは、操作中であればゲームという都合上いくら銃で撃たれても平気なのに、イベントムービーに入った途端に急に現実的になり、一発の銃弾が致命傷になりうるという、ゲームに良くある虚実の落差を指した言葉。

*4 『龍が如く』シリーズの場合ムービー銃が多い上、時には倒した相手の武装解除を行わず放置したためにみすみす撃たれたり、桐生だけはムービー銃を受けても次のシーンでは治っていたりとシナリオの都合が目に付いた。特に『4』までは倒した相手を放置して反撃される展開で主要キャラを毎回一人は死なせていた。

*5 飲食店としても登場し、食事ができる。

*6 ただし、これに関しては『龍が如く 極2』にもあった。

*7 通常の病院内では監視カメラはプライバシーのため設置されてないこともあるが…。

*8 一応、ラストバトル後の展開では杉浦がスマホを向けており、一部始終を録画(配信?)していたであろうことは描写されている。

*9 八神は本編の1年前に松金組に顔を出しているが、その八神はケンゴを知らなかった。

*10 オリジナルのPS3版のみ。諸々の事情でリマスターのPS4版では変更されている。

*11 YouTubeで2018年10月9日に配信された「セガなま」の中で名越氏がこの旨の発言をしている。

*12 ちなみに特典として龍が如くスタジオのロゴステッカーが同梱されている。

*13 海外版公式サイトの情報についても羽村のモデルと声を差替えたものができ次第、再度公開することが併せて報じられている。

*14 一応配信禁止区域は表示されるが、新価格版の公式サイトにアナウンスされていないのだと思われる。

*15 「東城会の崩壊」や「近江連合が神室町を支配」と言った出来事。

*16 あるイベントで桐生一馬がいた事になっているのでパラレルワールドではないと声もあるがお馴染みのキャラクターが出ない。本編の設定と時間軸が異なるなど繋がりがないと分かれている。

*17 ただし、『7』で登場したとある人物が『LOST JUDGMENT』に、先述の通り海藤や東が本編の『7外伝』に登場している。

*18 一応、無印のPS4版であればピエール瀧氏の演じる羽村が見られるという利点はある。