モエかん
【もえかん】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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Windows 98~XP
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発売・開発元
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ケロQ
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発売日
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2003年1月31日
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定価
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8,800円(税別)
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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なし
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ポイント
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萌えっ娘カンパニー 萌えと燃えの両立 未完なことが惜しまれる
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概要
ケロQの4作目。
タイトルは固有名詞「萌えっ子カンパニー」の略称である。
ストーリー
萌えっ娘カンパニー係長・萌えっ娘島メイド育成所所長である神崎貴広は、
秘書霧島香織とともに、リニア・実相寺冬葉・朝霧かずさ・鈴希というメイド達と出会う。
彼女達との華やかな生活の中で、それぞれが持つ神崎貴広との様々な関係と過去、萌えっ娘カンパニーの陰謀が明らかになっていく。
最後に神崎貴広の頬をなでるのは、孤独な風か…、優しく暖かい手か…、血にまみれた冷たい手か…、それとも…。
(げっちゅ屋より抜粋)
特徴
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選択肢とエンディングが複数用意されたノベルゲーム
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セリフはテキストウインドウ、地の文は画面全体に表示する形式。
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ヒロインは5人だが、各自のエンディング数は異なり、ハッピーエンドのみのヒロインもいる。
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個別にハッピーエンドを迎えるとキャラごとにアフターストーリーが解禁される
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このモードには処女作『終ノ空』と2作目『二重影』のキャラクター(前者はキャラというか目玉だが)がゲスト出演している。
評価点
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バラエティ豊かなシナリオ
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日常パートではメイドとのコミカルな掛け合いやギャグが描かれる。
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終盤では一転して燃える展開となり日常との落差もあり盛り上がる。
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ハッピーエンド以外やルートによってはそこそこハードな調教シーンも用意されており、エロシーンにも力が入っている。
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暗喩による深みのある冬葉・伏線を上手く回収するリニア・未完ではあるものの見所の多い霧島ルートなどは評価されている。
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キャラクター
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ケロQらしくヒロインに曲者が多く、語尾に「でちゅ」を付けながらも非常に有能な秘書の霧島香織などは人気が高い。
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ここ一番で活躍を見せる主人公やそれを支えるモブなど男も燃え方面で目立っている。
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当時としてはレベルが非常に高かったCG
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SCA-自氏、基4%氏、2C=がろあ~氏が手がけたCGは、2003年当時としては他のエロゲーと比べて質が頭一つ抜けており、話題となった。
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今でこそこのレベルのCGは珍しいものではないが、当時の水準としては非常に高いレベルであった。
問題点
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明かされない設定の多さ
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「萌えっ子カンパニー」設立のきっかけや主人公やヒロインの過去といった意味深な情報が提示されるが、そのほとんどは提示されただけに終わってしまっている。
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特に問題視されるのはヒロインの霧島ルートであり、一番盛り上がるであろう起承転結の転の部分で終わってしまう。
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絵に描いたような「俺たちの戦いはこれからだエンド」であり、かなりの消化不良である。
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ごった煮による難点
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存在意義のよくわからないヒロインや、突発的な調教シーンなどは邪魔扱いされることもしばしばある。
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前述したように風呂敷を広げっぱなしで終わっているため、「ギャグやエロテキストが多すぎて面白そうなルートが未完成となった」という批判もある。
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選択肢が多すぎる
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ヒロインが5人おり、序盤からルート分岐に関わる選択肢があるため、序盤からのやり直しを余儀なくされる。
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しかし、選択肢が多いため周回が億劫になりやすい。既読スキップはあるもののさほど速くないため、待機時間が長い。
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誤字や誤変換
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修正パッチでいくらか修正されているもののテキストの難は完全に取り除けておらず、精読の気をそがれやすい。
総評
萌え・燃え・エロと満遍なく要素を詰め込んだごった煮ゲー。
システムやテキストに難があるものの、それなりには見所もある。
多くの設定が投げっぱなしで終わっているため、ファンからは完全版が望まれているも音沙汰はない。
余談
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ゲームディスクにはヒロインのSD絵が描かれており、目の位置がディスクの光沢で光る遊び心がある。
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ドリームキャストとプレイステーション2に移植されている。
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PS2版はサブタイトルが付き『モエかん ~萌えっ娘島へようこそ~』となっている。
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移植に伴い新ヒロイン『萌野 命』が追加されている。
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2004年にファンディスク『モエカす』が販売された。
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minoriブランドの『Wind -a breath of heart-』とのコラボCDが発売されている。
最終更新:2022年12月27日 00:05