ロックマンX アニバーサリー コレクション

【ろっくまんえっくす あにばーさりー これくしょん】

ロックマンX アニバーサリー コレクション 2

【ろっくまんえっくす あにばーさりー これくしょん つー】

ジャンル アクション





対応機種 Windows 7~10(Steam)
プレイステーション4
Nintendo Switch
Xbox One
発売元 カプコン
開発元 カプコン
M2(Vol.1のみ)
デジタルワークスエンターテインメント(Vol.2のみ)
発売日 【Win】2018年7月25日
【PS4/Switch/One】2018年7月26日
価格 パッケージ版
【PS4/Switch】3,300円
ダウンロード版
【PS4/Switch/Win】3,056円
【One】3,080円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 なし
ロックマンシリーズリンク


概要

ロックマンシリーズ30周年、ロックマンXシリーズ25周年を記念して発売されたコレクションソフト。通称は『アニコレ』。
先に発売された『ロックマン クラシックス コレクション』『同2』と同じ形式で、ナンバリングタイトルを2つに分割しておまけ要素が追加されている。
同時発売だったため基本内容は共通しており、2本セットのパッケージも発売されているので、本記事では同時に取り扱う。


特徴

  • ナンバリング8作品を4作ずつ収録
    • 基本的な内容は原作と変わらないが、一部改良が施されている(後述)。
    • トロフィー/実績に対応しており、オプションの「ハンターメダル」から達成状況を確認出来る。Switch版もハンターメダルを収録している。
  • かけだしハンターモード
    • 『クラコレ2』の防御力アップモードに続く初心者向けモード。
    • ONにするとダメージ軽減*1、攻撃力増加、一部配置アイテムの増加、『X4』~『X8』では落下やトゲでの即死を回避し、ダメージに留めるといった救済措置が行われる。
    • その代わり、設定すると一部のハンターメダルの取得条件に制限がかかる。
  • Xチャレンジ
    • 今作の目玉の一つ。最初に3つの特殊武器を選択し、2体いっぺんに登場する歴代ボス達と連続で戦っていくモード。
      • グラフィックなどの基本仕様は『X4』~『X6』をベースにしている。
      • 1ステージは3回戦で構成されており、6体のボスを倒した時点での残りタイムと残り体力などから算出されたスコアでランキングを競う。
      • 難易度を問わず1度でも全てのステージをクリアすれば、プラティクスモードが解禁。連戦の個別選択が可能であり、事実上のステージセレクトモードとなる。
    • 操作キャラはエックスのみ
      • アルティメットアーマーのカラーリングを変えたオリジナルアーマーを装備しており、性能は『X4』のフォースアーマー&プラズマチャージショットと同様。また、『X5』以降のしゃがみや、『X6』のゼットセイバーも使用可能。一方でノヴァストライクなどのギガアタックは使えない。
      • なお、特殊武器を1つも選択せず、バスターのみで挑戦する事も可能。この場合はフットパーツのみを装備した状態となり、チャージショットもプラズマではなく通常のものに変更される。
  • ミュージアムモード
    • 設定画やゲーム中の楽曲などが収録されたファンアイテム的なモード。
    • 今作では設定画を閲覧できる「ギャラリー」、音楽を聴ける「ミュージックプレイヤー」、各タイトルのPVの閲覧、これまで発売された関連商品の紹介、そして『イレギュラーハンターX』に収録されていたOVA「The Day of Σ」が収録されている。
    • ギャラリーとミュージックプレイヤー以外の内容は2本とも共通。

収録タイトル

各タイトルの評価については個別ページを参照のこと。

アニバーサリーコレクション

アニバーサリーコレクション2


評価点

  • 移植度はそこそこ良好、追加要素もあって快適にプレイ可能
    • 『X7』以前のタイトルでもアナログスティックでの移動が可能となった。特にロープアクションやしゃがみを多用する『X6』(難易度『むずかしい』では殊更顕著に)での親指への負担が非常に少なくなり、攻略の操作レスポンスが格段に上がっている。
    • 『X』~『X3』はパスワード画面で1つだけセーブデータを残せるようになっていたり、『X4』はセーブデータの数が倍増するといった改良が加えられており、遊びやすくなっている。
    • 『X4』以降のディスクメディアで発売されたタイトルはロードが高速化しており、快適性が向上している。
      • 例えば、『X8』のノアズパークや一度クリアしたステージは開始前にステージ名を表示する長いロード画面が表示されていたが、本作ではこの画面が一瞬で消えるため劇的にテンポが改善された。
      • セーブ速度も早くなっており、『X4』はSS版並の速度になった。
    • 細かい点だが、タイトル画面の「PUSH START BUTTON」が「PUSH ANY BUTTON」に改められており、どのボタンを押しても反応するように変更されているなど、現代に合わせた改良も加えられている。
    • 海外版も収録されているが、『X7』『X8』に至っては各言語版を全て収録しており、世界各国のロックマンXを楽しめる。
      • 英語版、中国語版、韓国語版、仏語版、伊語版、露語版など収録数は膨大。各国の声優の演技を比べてみるのも面白い。
      • また、海外版では『X5』冒頭の注意書きがなくなるので、エニグマでのコロニー撃墜*2のためのリセット&ロードにかかるストレスが軽減される。
      • なお、セーブデータは各言語版で別々になっている親切設計。
    • その他のオプションもグラフィックのスムージング化(『X』~『X6』)、スキャンラインでの表示、画面サイズの変更(ドットバイドット、拡大、フル画面の3種)といったオプションも用意されている。
      • 『X7』『X8』は3D部分が高画質化されているため、現在の環境でも見劣りしない。
  • 『X4』以降の各主題歌もしっかり収録している。
    • 公式サイトでも売りのひとつとして紹介されているほどで、ファンとしても嬉しい要素と言える。ミュージアムモードでもゲームサイズながら聴く事が可能*3で、これも嬉しい点(例外的に『X3』のSS/PS/旧Winの主題歌やEDテーマは収録されていない)。
    • 今作で採用された新主題歌「RE;FUTURE」も良曲。オプションのスタッフロールやミュージアムモードで聴く事が出来る。
      • 要注意点が一つあり、Steam(Windows)版を日本のSteamストア以外で購入した場合(いわゆる正規のSteamキーを販売している外部ストアや、海外在住者が海外Steamストアで購入した場合等)は海外仕様版となるため、日本語化はできるもののこれらの主題歌は未収録になる。主題歌が聴きたいSteamユーザーは外部サイトで買わないように*4
  • 充実したミュージアムモード
    • 収録されている資料が非常に豊富で、眺めているだけでも楽しめる。ファンアイテムとしての出来はピカイチ。
    • ギャラリーではイラストに加え、登場キャラ・ボスの詳しい解説も用意されている。
    • ミュージックプレイヤーは『クラコレ』から大幅に機能拡張。曲自体はサントラ同様に2ループ収録で、さらにループ設定(1曲/1タイトル/全曲/なし)が出来るようになっていたり、収録タイトルのプレイ動画を流しながら視聴する機能も追加された。
      • もっとも、あくまで収録されているのはゲーム中の楽曲のみなので、没曲は未収録。
    • 地味に素晴らしいのがグッズ集で、バンダイが発売したアクションフィギュアや90年代に発売された伝説の商品「メガアーマー」は勿論、食玩や『X3』の頃に展開されたカードダスも(流石に歯抜けではあるが)大量に収録されている。
      • 特にカードダスは物語の流れがある程度掴める程度には収録されており、「イクス」をはじめとするカードダスオリジナルキャラやオリジナルアーマーなども閲覧出来、資料性が高い。
    • PV集は国内版に加え、海外版のPVも収録されている。画質の関係か、最大表示に出来ないのが残念だがシリーズの歴史を楽しめる内容と言えよう。

Xチャレンジにおける賛否両論

難易度

  • 『クラコレ』のようにステージ走破系のチャレンジがなく、ノーマル以上は非常に難易度が高い。
    • 難易度イージーでは、エックスバスター(およびゼットセイバー)のみの攻撃でも十分凌げるものの、ノーマル以上では与えるダメージが少なくなってしまい、攻略はかなり厳しいものに。
  • 難易度イージーではノーマル以上と比べるとかなり簡単になっており、何も考えずにゴリ押しで挑んでも負けるような事は少ない。ハンターメダルは難易度にかかわらず取得出来るので、コンプしたい人にも優しいと言えるが…。
    • 被ダメージ減少・攻撃力増加という調整はまだしも、「ボス撃破時にライフ回復(大)をドロップ」「ステージクリア時にライフ/武器エネルギー全回復」といったやりすぎとも言える調整がなされており、ノーマルとの差が大きく開いてしまっている。このうちどちらか一方でも難易度ノーマルで実装してほしかったところ。
  • 前述のように難易度ハードの攻略は非常に厳しいのだが、2018年10月現在で、クリア者はスイッチ版、PS4版合わせても40人に満たない。
    • このあまりにも高すぎる難易度にも拘わらず、これをクリアすることでしか見られないご褒美イラストもあるため、ここでも賛否が分かれている。
    • もっともこの高難易度は、クリア者が胸を張って「世界に誇れる腕前のプレイヤー」として見られるようになったり、奇抜な縛りプレイなどに頼らずとも純粋にクリアできる実力があることを視覚化させるための意図的な調整である。

アクション面

  • アルゴリズムはどう見てもそのまま持ってきたようにしか見えず、ノーダメージクリアといったことはほぼ不可能に近いため、調整不足に見えてしまう*5。結局、厄介な方のボスを弱点武器で速攻し、残ったボスをバスターのみで処理するという展開になりがち。
  • 6体のボスに対し選べる特殊武器は3つまでで、結果的に半分のボスはバスターでの攻略を強いられる事となってしまう。
    • タッグマッチという性質上、実質弱点なし*6&突進主体で何度も跳ね飛ばしてくる「スパイラル・ペガシオン」(X5のボス)が理不尽気味に強敵と化している。もう一体のボスの部屋で戦うことが多いため突き落とされる事は無いとはいえ、部屋が狭い分純粋に避けにくくなっているのも一因。
    • 一応、弱点以外の特定の武器でも有利に戦えるように調整が施されているボスもいるが、その弱点は当たり前だがノーヒントであり気づきにくい。

その他システム面

  • ボリューム面でも50以上のチャレンジがあった『クラコレ』より減っている点は気になる人は気になるところ。
  • Xチャレンジで操作できるのがエックスのみ。仕様上アクセルが使えないのは仕方のない事だが、ゼロでもプレイしたかったという人も多い。
    • もっともゼロはX4からの正式プレイアブルであるため技が極端に少ない(攻撃技じゃないものまである)、技コマンドがほかの技と被ってしまうというなどという問題がある。また武器エネルギーを使用しない技の扱いも賛否両論になりかねず、調整が困難であった為に致し方無い所はある。
  • オプションでボタンコンフィグの変更も可能。こちらはコマンドダッシュの有無を設定できるなど、改良されている。
    • またBGMやSEを新版と旧版で任意に変更できる点も好評である。
  • スコアはライフの残量とクリアタイムによって算出されるのだが、項目が少ない
    • 上手く調整すればスコアを犠牲に強引にハードを攻略する手段になりえただけに、前述のようにイタズラにクリアのハードルを上げてしまっているため残念である。
    • またスコアの算出にクリアタイムが関わるのにVOL.2,9-3のボスの片割れは攻撃タイミングが完全な運。
  • 武器選択画面も残り時間を消化するため、とあるハンターメダルの獲得条件に抜け道が出来てしまっており、それを使って獲得することも可能になってしまっている。

ボスの組み合わせやテキスト

  • システム上、仕方ないが『X7』『X8』は一切チャレンジに絡まない点も残念がられている。
  • 『X4』から『X6』までの8大ボスは最低1度は登場するが、『X1』から『X3』までは1度も登場しないボスもいる。2度3度と登場するボスもあり、その選別に非常に偏りがある。
  • 『猿蟹合戦』や『ドラゴンボール』、果ては『けものフレンズ』『太陽戦隊サンバルカン』といった、Xシリーズとは何の関係も無い他作品を意識したであろうボスの組み合わせがあり、非常に賛否が分かれている。
    • これらのボス戦のテキストは「押し寄せてくるハチャメチャ」や「ドッタンバッタンと大騒ぎの戦闘」という感じに、かなり悪ノリしたパロディネタに走ったものが多い。『サンバルカン』のネタに至ってはOPの歌詞をほぼそのまま流用している。
    • 上記のようなネタに偏った無関係パロネタを盛り込んでいる一方で、肝心のXシリーズのファンが1度は思い描くような「公式に兄弟と設定されているブーメル・クワンガーとグラビティー・ビートブード」や「イレギュラハンター時代の所属部隊が同じで、漫画版では明確に上司と部下の関係で描かれたストーム・イーグリードとソニック・オストリーグ」といった設定繋がりの組み合わせ等は尽く存在しないこともあり、シリーズに思い入れが深いファンから強く批判されている*7
  • Vol.1とVol.2の差異はBGMと3組目のペアの組み合わせの違いの2点のみで、基本的にはほぼ同一の内容となっている。そのため、バージョンごとのステージの違いを楽しみにしていると肩透かしを食らう事に。
    • 批判ばかりでもなく、一部のボスのペアには原作とは異なる調整が入っているものもあり、その点については好評。

その他演出面

  • タイトルコールやXチャレンジのボス名コールが棒読みで不評。
  • Xチャレンジ専用の新アーマーのドットが妙に粗い。
    • ドット絵自体は『X4』以降で登場したアルティメットアーマーの色を白く変えただけなのだが…

その他賛否両論点

  • かけだしハンターモードにおいて調整がやや粗が目立つところがある
    • 『X4』以降でプレスと一部の落とし穴を除き、即死要素が緩和されたのはいいのだが、デフォルトの残機数が『9』に爆上げされており、更にはダメージ軽減のチップやアーマーを装備するとシグマなどの大ダメージを出すボスを例外として9割の敵に被弾しても全くダメージを受けない
    • そのため『X6』や『X7』などで使用を推奨しベきな作品は除外するとしても使うと面白みがなくなりがちになる。
  • 中断セーブがなくなった
    • 元々初代と比べて難易度が低めに調整されているのと、かけだしハンターモードもあるので然程問題ではないという声もある。
    • 一方、Xシリーズはその高い機動力を駆使して進む必要のあるトゲだらけ地帯なども存在するので、特に初心者や久しぶりにプレイするプレイヤーからは実装して欲しかったという声も聞かれる。
    • また、これに伴って『X3』まではシグマステージの進行状況の保存も不可能になっており、こんなところまで原作を再現しなくても…という声が上がっている。
  • 各作品にある問題点もそのまま忠実に移植されている。
    • 原作にあった処理落ちを極力再現したり、比較的原作と遜色のない内容となっている。また、原作のバグ技も忠実に再現されている。
      • 一方で海外では過去にPS2で発売された『Megaman X Collection』で処理落ちがなくなっていたこともあり、Steamのレビューなどでこの処理落ちについての低評価をつけるユーザーもいる。今作の処理落ちは性能的な問題ではなく意図的に後付で再現したもの*8であるため、処理落ちのあり/無しを選べても良かったのかもしれないが…。
      • また、『2』に収録されている作品のいくつかは明確に不評且つ重たい問題点も多く存在している。特に『X5』『X6』はオリジナル発売当時から多少の改良で万人受けする作品に出来るのではという指摘もあり、完全版を望む声があった。
      • しかし問題があるとはいえ長年プレイして慣れ親しんできたものをヘタに変えて欲しくない*9という意見も勿論出ている。
  • 本作も一部シーンで原作に存在した処理落ちがなくなっており、細かい部分では違いが存在する。
    • またオリジナルから改変された要素もいくらかあるが*10、それらは基本的に不評である。
  • タイトル画面前に出てくるCAPCOMのロゴのSEはSFC3作のもの...ではなく『無印6」のものとなっている。
    • 普通にSFCの音源のものを使用すればいいのだが、何故この仕様になったのかは不明。

問題点

  • オリジナル版に比べると若干操作遅延がある
    • 機種によって遅延の度合いは違い、クリア出来ないほど致命的な遅延はないので気にならないという人もいる。
    • 海外の検証によると、もっとも遅延が酷いのはPS4版で、もっとも遅延が少ないのはWin版との事*11
      • このため、PS4版ユーザーとWin版ユーザーで意見が食い違っている。
    • 特に指摘されるX1は遅延が非常に顕著であり、特定シーンがオリジナルよりも極端に難しくなってしまっている。
      • 左右から壁が迫ってきたり下から溶岩がせり上がってくるシーンなど、連続壁蹴りで上へ上へと移動し脱出するタイプのトラップはもともとがそれなりにシビアに設定されている分、難易度が異様に跳ね上がっている。
  • 効果音周りの移植度の問題
    • 『X4』~『X6』のPS1作品で、一部効果音やボイスのピッチが原作よりも高くなっていたり、効果音が鳴るタイミングがずれている箇所がある。
      • 例を挙げると、ボスの爆発演出の最後の「キーン」という音や、『X4』のフロストタワー&氷裂斬やマシュラームステージ&ファイナルウェポン2ステージの転送装置による移動時の効果音、シグマの「これで終わりと思うな…!」というボイスが判りやすい。
      • 『X5』はピッチが変わった効果音が特に多く、原作をプレイした人には違和感が強い。
    • その他、効果音自体が変わっている部分も見受けられる。
      • 『X5』のバーン・ディノレックスは、グランドファイアと火柱の効果音が逆になっている。
      • 『X8』のセントラルホワイトのラストで氷壁を破壊するシーンは、変更後の効果音が映像と嚙み合わず、違和感を覚えるものになっている。
  • 一部表現が、現代の規制に基づいて修正されている箇所がある
    • 『X4』のOPムービーでレプリフォースの敬礼に続くジェネラルのシーンがカットされている*12
    • また、てんかん防止のためか、エックスバスターやゼロとカーネルの斬り合いなどの点滅シーンの明度が落とされている他、ゲーム中の点滅なども一部修正されている。
    • 時代に合わせて表現を修正せざるを得ない理由はあったにしろ、いずれも修正の影響でムービーがガクガクになってしまっている場面がある。
  • 収録タイトルは基本的に最初に発売されたバージョンが元になっている
    • このため、SS/PS/旧Win版『X3』のムービー、旧Win版『X8』の高解像度対応の顔グラフィックなどは収録されていない。
  • オプション関連
    • 『X』~『X3』は原作のハードにL2、R2ボタンが存在しなかったため本作でも使用出来ない。つまりL2、R2を利用するプレイヤーにとってはコントローラーは同じであるのに同作のみ操作法を変えざるを得ないという問題が生じてしまう。このくらいは改変してくれても良かったのではないだろうか。
    • 各タイトルのオプション設定は記録されない。原作でもそうだったため仕方ないが、『ロックマン ゼロ』などと同じLダッシュなどにボタンを割り当てたいプレイヤーは毎回設定し直す必要があり面倒くさい。セーブシステムがいじられているので、オプションも記憶してほしかったところである。
    • Win版でキーボード操作を行う場合は、設定できるキーがかなり限られている事から非常に難がある。その為過去のWin版商品と比べても操作性に大きな不自由が生じている。
    • 『X4』以降のタイトルはセーブデータに記録されるため、最初から始める時以外は設定し直す必要はない。また、『X7』『X8』は最初からでも記録されているためこの問題は発生しない。
  • Win版におけるバグ
    • 発売当初より「高解像度ディスプレイに繋いでいると、アプリがクラッシュして起動出来なくなる」という致命的なバグが報告されており、発売当初の評判を落とした。
      • 現在はアップデートで対処され軽減されているが、いまだに発生するという報告もある一方、一度も落ちないというプレイヤーもおり、最適化不足が指摘されている。
    • そのほか初回起動時にリフレッシュレートの取得に失敗した際、著しくフレームレートが低下する問題がある。
      • 対処法がストアページに記載されているが、手順通りに設定しても改善されないという報告がいくらかある。
  • 分割販売についての是非
    • 当然ながら1本にまとめて収録して欲しかったという声も多い。特に『2』は収録作が賛否分かれやすい作品が多いため、魅力に乏しいという声も多くあった。
      • ミュージアムの収録内容が半分ほど被っているため、DL版は余計に容量がかかっているとの批判もある。
    • また、Switch版『1+2』の『2』はダウンロードコードでの封入のため、ゲームカードで欲しかったという声も多く見られた。
      • 片方しかゲームカードが製造されなかったSwitch版『ロックマン クラシックス コレクション』と違い、今回は二本とも製造されているだけにより残念という声が多く挙がっていた。
      • 加えて、ダウンロードコードの有効期限が2020年7月24日までなのもあって、中古でSwitch版『1+2』を買うメリットが存在しないという部分も大きい。
  • 『X4』において一定パターンを踏むとムービーシーンがフリーズするバグがある。
    • なお、セレクトボタン以外のボタン自体は動くため、スタートボタンを押すとそのままゲームを進行できるため完全に詰みではないが、エンディングでそのフラグが立つと泣きを見るしかない。
  • ハンターメダルに関する問題点
    • やはり当然と言えば当然だが、メダルの対象には『X3』のED分岐など、周回が必要となるものも多い。
    • また、『X5』において「シャトルを使わずエニグマでユーラシアを破壊する」という条件のメダルもあるのだが、エニグマのみでユーラシアを破壊できるかどうかは完全に運*13で、腕前どうこうで解決できるものではない。
    • 『X7』の『頼れるオペレーター』に関しては完全に説明不足。最初のアクセルの独り言も含まれているため、そもそもそこはエイリア関係ない。
    • 『X6』『X7』のレスキュー要素は原作ではコンプリート特典がなかったのだが、今作では『X7』のみ全員救出を必要とするハンターメダルが用意された。元々原作でも賛否のあった要素だけに、非常に取得難易度の高いメダルとなっている。
    • 他にも『X4』の『正統派』*14など、達成する事自体は簡単であっても「わざわざ条件を設ける必要もないのでは?」と首を傾げるような条件のメダルも存在する。
  • Xチャレンジに『X7』、『X8』のボスが含まれていないため、X7、X8のボス戦、X8のピンチ状態のアレンジ曲が収録されていない。
  • その他、気になる点
    • 『X4』の最終ボス第3形態のトーテムの予備動作が無くなり、瞬時に現れるようになった。これにより場合によっては即死しなかった場面でも即死しかねない事態が起きている。
    • ミュージックプレイヤーモードでは何故か『X8』だけイベントシーン関係のBGMが聴けない。

総評

『クラコレ2』にあったような原作の再現率が低くなるような要素はなく、ゲーム自体の移植具合は良好。
ただ、機種によって違いの出る操作遅延やXチャレンジの高すぎる難易度や微妙なパロディ要素で評判を落としてしまった。
それでも忠実な移植具合や充実したミュージアムモードもあるので、ファンアイテムとしては良質な作品と言える。


余談

  • 本作の発売記念に歴代エックスとゼロの声優がプレイする動画が公開された。
    • 1回目は『X4』のエックス役の伊藤健太郎氏とゼロ役の置鮎龍太郎氏。両者とも『X4』をプレイ。
    • 2回目は『X5』から『X7』のエックス役の森久保祥太郎氏と『X8』のエックス役の櫻井孝宏氏。前者は『X5』、後者は『X8』をプレイ。
  • Xシリーズはバーチャルコンソールやゲームアーカイブスとして配信されたものも含めて全てCERO:A(全年齢対象)だったが、なぜか本作ではCERO:B(12才以上対象)となっている。コンテンツアイコンは「セクシャル」。
    • ミュージアムモードで見られる設定画にセクシーな要素があったからとの声がファンの間では有力な説とされている。
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最終更新:2023年12月22日 17:13

*1 基本は4分の1まで軽減、1目盛りに満たない分はダメージを受けない。

*2 今作ではハンターメダルにもなっている。

*3 一部の曲はフルコーラス。

*4 実際、ストアのレビューでSteam版だけ未収録と勘違いをしているレビューがアップされているが、よく見ると外部ストアでのキー購入を示す「鍵」マークが付いている。

*5 厳密にいえば全てのボスのアルゴリズムはXチャレンジ用に作り直されている

*6 本来の弱点武器「ダークホールド」を使っても数秒間動きが止まるだけで削り切るにはまず足りない。一応他にも有効な武器は追加されているが使えないステージもあるので…。

*7 もっともオストリーグに関しては、ボス戦時の特殊な地形故に他のボスと組み合わせるのが困難であることは想像に難くない。

*8 移植担当であるM2の開発方針が「処理落ちまで含めたフルエミュレーション」とのこと。電ファミニコゲーマーのインタビューにて、とあるゲームの処理落ちについて「最新のゲーム機なら処理落ちしないように出来ますよね?」という問いに対し「ウチで移植するなら、あえて処理落ちはそのまま再現する。処理落ちを解消すると、ゲームの動きが速くなり過ぎてしまうことがあるので。」という発言もしたことがある。

*9 特に「X6」はシステム面でなくバランス調整に問題のある作品であったため、現在ではバランスが悪いなりの攻略法が開拓されていることから、同作のファンはこの傾向が強い。

*10 『X8』の螺刹旋バグの修正など。

*11 なお、Win版の場合、『X4』以降のタイトルはオリジナルより遅延が少なくなっている。

*12 ジェネラル(とレプリフォースの隊員達)が腕を前方に伸ばしているポーズが「ナチス式敬礼」を連想させる…というクレームを防ぐための措置だと思われるが、詳細は不明

*13 ボスを倒すことで入手できるパーツで成功確率を上げられるものの、それでも破壊できずシャトル作戦へ移行する…というパターンが多い。逆に、一切パーツを集めていなくても破壊できる場合もあるので、やはり運が絡む。

*14 「アルティメットアーマーを使わずにクリア」というもの。そもそもアルティメットアーマー自体、隠しコマンドを入力しなければ入手できないアーマーであり、それを用いない通常のプレイであれば条件を意識する必要すらないのである。