ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター

【わいるどあーむず ざ ふぉーすでとねいたー】

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション2
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発 メディアビジョン
発売日 2005年3月24日
定価 7,140円
廉価版 PlayStation2 the Best
2005年11月2日/2,800円
2006年10月19日/1,800円
判定 なし
ポイント 『大人の事情』に泣かされたゲーム
大味な戦闘バランス
短くされたシナリオとフィールドマップ廃止
新戦闘システムは賛否両論
シナリオの大筋やキャラクター周りの評価は高い
ワイルドアームズシリーズリンク
SIEワールドワイド・スタジオ作品


概要

ワイルドアームズ(以下「WA」)』シリーズ5作目(『WA:F』含む)にあたる作品。
前作の『WA3』や初代WAのリメイクである『WA:F』から一部のシステムを一新し、マンネリ感を打破しようと試みている。それは「デトネイター(起爆剤)」というサブタイトルからもうかがえる。

  • 制作発表はWA:Fと同時に行われた。発表当初のタイトルは『ワイルドアームズ アナザーコード:F』。当時の記事(リンク先ファミ通)WA:FWA4

新要素・従来との変更点

  • HEX(Hyper Evolve X-fire sequence)バトル
    • 本作から導入されたバトルシステム。「前作までの『クロスファイアシークエンス』に戦略性を持たせたい」という目的で考案された。
      • 戦闘開始時にハニカム構造の戦闘フィールドに敵・味方・レイポイント(属性を帯びた地形)・オブジェクト(宝箱や障害物)が配置され、順番の回ってきたキャラから行動する。ステータス「反応(いわゆる『素早さ』)」が高いキャラほど行動機会が多く回ってくる。
      • 敵同士あるいは味方同士なら、同HEX内に同居することができる。混在は不可。
      • たいていの行動・バフ/デバフ効果は「キャラクターにかかる」のではなく「HEXにかかる」。したがって、味方を同HEXに集合させれば強化・回復を効率良く行えるようになる一方で、敵の何でもない通常攻撃さえもが複数人を巻き込む範囲攻撃と化す…という風に、敵/味方の位置取りも考えて行動する必要性がある。
  • より柔軟になったスキル習得
    • 今作では習得できるスキルがキャラクターとレベルで固定されているため、組み合わせの自由度自体は低くなっている。ただし、それを補うべく「GCグラフ」というシステムが導入されている。なお、「GC」は「Grow(成長)」と「Customaize(カスタマイズ)」の頭文字である。
      • GCグラフは「現在レベルと同値だけもらえる『GCポイント』を使用して、本来ならもっと後にならないと習得できないスキルを先行習得する」というもの。例えば「レベル18で習得するスキルにGCポイントをつぎ込んで、レベル9の時点で使えるようにする」といった事が可能となる。GCグラフのポイント振り分け/振り直しは戦闘中以外ならいつでもどこでも可能。
      • なお、スキル習得に使用していないGCポイントは自動で最大HP/MP上昇に使われる。また、キャラのレベルが上がるとGCポイントがそれに応じて還元される。先の例の場合、レベル9から10に上がった時点でGCポイントが1ポイント還元、さらにレベルアップでGCポイントが増えるので2ポイント使える計算となる。
    • 装備品のカテゴリの一つである「バッジ」を装備することでさらなるカスタマイズ(ステータス増強、状態異常への耐性獲得等)が行える。バッジは最大で3つ装備可能になるのだが、装備枠増加はパッシブスキル「バッジスロット追加」で行われる方式なので、GCグラフによる早期拡張も可能。
  • 探索面
    • 過去シリーズ作のように自由にフィールドを移動して街・遺跡を発見するタイプから、ロマサガのようにマップ上から目的地を指定して移動するタイプに変更された。
    • 仕掛けを解除するためのグッズ使用方法が変更された。前作までは各キャラクターの所有するグッズを使い分けていったのだが、本作では移動中の先頭キャラは主人公のジュード固定。グッズはダンジョン内のものを活用する方式に変更され、持ち出しは不可となった。
    • ジャンプやスライディングといったアクションが可能となり、部屋によっては奥行きのある3D画面ではなく真横固定の視点となっている。
    • ジュードはシリーズおなじみの「アクセラレイター」を所持しており、制限こそあるが(時間制かつ連続使用不可)発動中は周囲の時間の流れが遅くなる。*1当然ながらアクセラレイターの使用を前提とした謎解き・カラクリが多数用意されている。
    • 過去作よりもアクション性が高まっていることに関しては、開発者インタビューにて「女の子がスライディングしたら嫌じゃないですか」「アシュレー(※『WA2』の主人公)がやったらバカっぽく見えるけど、快活な少年であるジュードには良く似合うシステム」といった旨の発言があった。また、これも「過去作からの変革」の一環であろう。
  • 工房システムと「ブラックマーケット」
    • シリーズ中盤から、工房にて装備品やアイテムを組み合わせて新しい物を作れるようになる。レシピは予め判明しており、材料を各所から集めて新しいアイテムを作る。
      • 最高峰のアイテムを作る難易度は極めて高く、優先順位をきちんと決めながらやっていかないと揃えるのは困難。特にシリーズ恒例のアイテム「シェリフスター」を作る難易度は鬼畜の一言。その代わり効力も極めて高い。
    • ブラックマーケットはシリーズ恒例のアイテムショップだが、なんと対価がお金ではなく「レベル」。例えば「○○:50レベル」という品だったら、誰か一人、もしくは複数人のメンバーの合計でレベルを50下げなければならない。前代未聞のシステムである。
  • ミニゲーム「エクストラチャレンジ」
    • 今作のゲームシステムを活かしたミニゲーム。スーパーマリオのような横スクロール系のアクションゲームであり、途中の敵を倒したりかわしたりしながらゴールを目指す。アクセラレイターも使用可能。これがなかなかに楽しく、本編そっちのけで楽しむ人もいたとか。
    • プレイには、ゲーム途中に落ちている「ROM」を各地で回収し、それをとあるゲーマーの部屋に持っていく必要がある。合計12ステージあるが、ROMは1周につき6個しか手に入らないので、全面プレイするには2周しないといけない。*2
      • ちなみに全ステージを攻略すると、シリーズ恒例の隠しボス「ラギュ・オ・ラギュラ」と戦うためのアイテムがもらえる。逆に言うと「なんでこんなゲーマーがそんな貴重品を持ってるんだ?」ということでもある。
    • ちなみにそのゲーマーは、「ゲームは一日(最低)1時間!」という名言?を残している。
  • システム面について
    • 本作もパートボイスではあるが、戦闘中だけでなく重要イベントでもしゃべるようになった。
    • 『WA:F』からセーブデータをコンバートすることが可能。そこで達成した項目に応じて様々な特典が追加される。ただし、「コンバートしないとコンプリートできない」要素はなく、2周すれば遊び尽くすことができるようになっている。
    • 周回プレイ
      • 持っていたアイテムやお金、モンスター図鑑等は次周以降にも引き継がれる。ただし、キャラのレベルは1に下がってしまう。
      • 周を重ねるごとに敵からもらえる経験値が2倍、3倍…と上がっていく。
      • コンバート状況は引き継がれない。それどころか、2周目以降はコンバート不可能である。
        この影響を最も受けるのが武器「ロンバルディア」。ゲーム最序盤でもらえるうえに「戦闘回数に応じて攻撃力が上がる」という武器なのだが、データコンバートすると『WA:F』の戦闘回数まで加算してくれるので、マニアックにプレイしていた人は最強武器になっていることも。しかし2周目以降はFの戦闘回数は加算されないため弱くなってしまう。

問題点

……と、このように様々な変革が行われていたのだが、「製作途中でSCEから開発期間の短縮を命じられる」というまさかの事態が発生。
その結果発売が半年近くも前倒しとなり、全体的に作りこみが甘くなってしまった。*3

シナリオが短すぎる

  • 平均的なクリアまでのプレイ時間は20時間代。特に中盤~終盤の展開がかなり駆け足で進行していく。「開発期間短縮のせいで、当初予定していたシナリオをバッサリ半分にカットしなければならなくなった」とは金子氏の弁。
  • イベント進行部が立ち絵による紙芝居のみの箇所が多い。重要イベントではフルボイスのムービーが流れるものの、全編に渡ってポリゴンキャラによるモーションを見せてくれた前2作(WA3・WA:F)よりも演出面では劣化している。
    • ユウリィの歌う「絆を想う」も途中までしか聴くことが出来ない。攻略本によると続きの歌詞はあるようだが、サントラでも聴くことが出来ないので恐らく未収録と思われる。
  • ダイジェストで終わる部分が多い。最後の仲間が出た場面では、5秒ほどの音声入りムービーのあと「彼女の名前は○○と言うそうだ」と言うだけで終わるなど。
  • 会話シーンで黙る時に「………」「……」「…」と三点リーダの数が減っていく演出を使っている。全編通してダンマリのシーンで同じ事をしており、ボタンを押す回数が無駄に増えるため、最初の頃はともかく、次第に鬱陶しくなってくる。
  • 敵幹部はいずれも魅力的なキャラ立て(設定的にも、能力的にも)がされた敵キャラが多数出てくるが、「全員が特殊能力を持っている強敵だが、ネタがばれるといいところがなくなってしまう」こととシナリオの短さゆえ、ほぼ全員が1回戦うだけであっさり退場してしまい、印象が薄くなってしまっている。
    • ほとんどの幹部は序盤の全員集合シーンを除けば、後は戦闘シーンでしかボイスが付かない。声優自体は豪華なだけに非常に勿体ない。
  • 主人公ジュードの思考と行動に一貫性が無いため、人によっては感情移入しにくい。ただし、これは「ジュードがまだ13歳であるが故に未熟だから」という一応の理由付けはされている。
    • また、本作品の表向きのテーマは「大人と子供」であり(実際のテーマは「進化」)、CMなどの発売前情報ではパーティメンバー全員が精神的に未熟な未成年(最年長でも19歳)であることが強調されていた。
  • 世界観や歴史、時代背景等の設定が緻密に描かれている割りにシナリオ全体のボリュームが少なく、それについてゲーム本編では深く掘り下げて語られる事もさほど無い。
    • 前作までと違い、本作の舞台はファルガイア「全土」ではなく一地方となっている。これはアニメとの連動の際「アニメスタッフが設定に縛られることなく自由にやってもらおう」という金子氏の狙いがあったため。アニメ化が中止となったため活用されることなく終わってしまったが。

戦闘のバランスがかなり大味
キャラクターそれぞれに個性を出すために、主人公のジュードは素早いバランス型、アルノーは攻撃魔法&弱体魔法に優れ、ユウリィはミーディアム(召喚)と回復および強化担当、ラクウェルは鈍重だが高い物理攻撃力を誇る…という役割分担がされている。そして各キャラ毎に明確な特徴と強さ・弱さがはっきり設定されているため、それらを把握した上で戦術を考える必要はある。
ここまではいいのだが、ラクウェルの火力が尋常でなく高いために、「位置取り等を考えて行動するよりも、ラクウェルを中心としたゴリ押し戦法が最も有効かつ確実」というバランスになっており、せっかくのHEXバトル導入による戦略性強化がスポイルされてしまっているきらいがある。

  • どのくらい攻撃力が高いかというと、クリア前でもたいていの雑魚は一撃必殺、ボスでもHPを4分の1~半分は削れる。一応、ラクウェルには「極端に鈍重なため行動順がなかなか回ってこない」という欠点があるが、その一方で彼女は「パーティ全員で共有するゲージを消費して、連続行動を可能にするアビリティ」を有している為、他の3人でゲージを溜めてからターンを回せば、超火力の連続攻撃で相手を問答不要で沈めることができる。
    • 徹底的に戦術を練り上げれば最強の隠しボスたるラギュ・オ・ラギュラさえも一撃で倒してしまう事が可能。製作スタッフも「強くしすぎた」と認めたほど。
  • もともと通常攻撃が強いシステムであり、やり込むと魔法使いタイプのアルノー・ユウリィですら通常攻撃が最強威力になってしまう。レベルを上げて、物理で殴ればいいならぬ装備を整えて、物理で殴ればいい
    • さらに敵・味方問わず全体的に防御力が低い(= 被ダメージ量が多い)ため、味方は雑魚キャラの一撃でゴッソリHPを持っていかれてしまう事が多い。特にユウリィは雑魚の通常攻撃一撃で瀕死(または即死)が日常茶飯事。結果、敵に先制攻撃された場合はフルボッコにされてゲームオーバー、逆にこちらが先制できると無傷で楽勝になってしまう事が多い。
  • 通常戦闘時は敵・味方の初期配置や反応補正(行動順に影響を与える)がランダムであるため、配置の運が悪ければそれだけで圧倒的不利になり、上記の被ダメ量の多さから即ゲームオーバーになり易い。

その他の問題点

  • エンカウントキャンセルの仕様
    • 前作までは任意のタイミングでエンカウントキャンセル可能だったが、今作では特定の要件を満たすまで一切キャンセル不能、要件を満たせば全てキャンセル可能と極端になっている。
    • 要件は通過フィールドでは「セーブポイントでの戦闘に勝利する」ダンジョンでは「特定の仕掛け解除を成功させる」となっている。ただし、一度限りのダンジョンでは一切キャンセル不能となっている。
  • フィールドマップの廃止
    • 従来のWAシリーズファンが期待していた「世界を自由に動き回り、街・遺跡を発見していく楽しみ」が無くなってしまった。イベント進行に沿って自動的に次の目的地がマップに表示される一本道進行で、自由に移動できるようになるのはでラスボス直前まで進めた後。このせいで「序盤~中盤の自由度が低い」「物語の進行に合わせて変わる街の人々の台詞を聞く事ができない」といった難点が発生する。特に後者はWAシリーズを通して好評であった要素のため、ガッカリしたプレイヤーも多い。
    • 上記「フィールドマップの廃止」で挙げた自由度には、「これまで行った町やダンジョン等で自由にグッズを使って新たな要素を発見する楽しみ」もあったのだが、今作ではグッズの仕様変更(下記参照)により削除されてしまった。

賛否両論点

ラクウェル・アップルゲイトの設定

+ 以下、ネタバレ

ストーリー序盤でパーティーに加わる少女剣士で、バトルでもその冴えわたる剣技でパーティーの危機をしばしば救う。その強さがどれ程すさまじい物かは前述したとおり。
しかし、ストーリーを進めていくと判明するのだが、実は彼女は被曝者(ゲーム中では遠まわしな表現であるが)であり、あらゆる治療手段をもってしても治せない病に冒されている。そのため肉体は限界寸前、行動順がなかなか回ってこないのはこの設定を反映したバランス取りなのだろう。そんな設定なのに肉弾戦キャラ、そして上記の強さである。
そしてエンディングではパーティーメンバーの一人であるアルノーと結ばれて娘を授かるのだが、出産して間もなくラクウェルは息を引き取ってしまい(これもゲーム中では遠まわしな表現であるが)、パーティーメンバーの中で唯一成人した姿を見ることができない。

この展開はWA4のストーリーにおける最大クラスの賛否両論点であり、「これじゃバッドエンドだ」と捉える人も多い。
しかし、金子氏曰く「本作のテーマは「進化」。そして「進化」にはその終着点としての「死」がある。なので「『死』に向き合う」ということをきちんと描きたかった」「自分的にはラクウェルのその後は『幸せな最期』を迎えたハッピーエンドとして描写している」と発言している。

余談だが、ラクウェルのキャラ人気はシリーズ全作品の登場キャラを見渡してもかなり高い。美しくも儚いストーリー展開・どこぞの世紀末病人を思わせるネタめいた強さ・声優の熱演などのおかげであろうか。アップルゲイトという苗字をもじって、ファンからはおおむね 「林檎」「林檎姐さん」 と呼ばれている。
次作のWA5では彼女のそっくりさんが登場。その強さがネタにされたり、WA4では叶わなかった病の完治が可能となるといったファンサービスが行われているなど、スタッフからもファンからも愛されているキャラである。


評価点

ストーリー面

  • 前述の問題こそあるが、物語開始時には身体的に精神的にも『子供』だったパーティメンバーが、精神的に成長していく姿や見せ場はしっかり描かれている。特に人気が高いのが大人であるガウンがジュードたちの「子供の覚悟」を見せられて「大人のケジメ」を付けるシーン。

バトル面

  • ラクウェルの異常な火力のせいで戦闘バランスは確かに大味ではあるが、何も考えずにラクウェル無双ができるほど甘くはないし、少なくとも本編クリア前までのバランスは「調整放棄」と言われる程ひどくはない。
    • HEXバトル導入のおかげで「キャラの向きによって防御やパッシブスキルの発動率が変わる」「こちらに有利な位置取りをしたり、移動を封印・ワープ・入れ替わりといった搦め手も活用する」といった戦略SLGにも似た駆け引きが加わっているため、「ただキャラが走り回るだけだった」クロスファイアシークエンスからはバトルの戦略性は格段に上がっている。このシステムは好評であったようで、次作の5thにも引き続き導入されている。
    • 敵幹部はいずれも特殊能力を有しており、その能力はボス戦でも遺憾なく発揮される(例…「盾を構えており、正面からの攻撃を完全に無効化する」「攻撃を受ける直前、まるで瞬間移動したかのようにそれを回避する」)。打ち勝つためにはHEXバトルを理解したうえで打開策を見出さなければならない。

テンポの良さ

  • 制作期間短縮が命じられた際、金子氏は「ただヘコんでいるだけでも仕方がないので、テンポ良く進められるようにしよう」と頭を切り替えている。そのおかげなのか、ゲームのテンポの良さはシリーズ中でも屈指の良さである。
    • 戦闘は殺るも殺られるも一瞬なゲームバランスではあるが、そのおかげでサクサク進むし、要所でセーブポイントがあるなどやり直しが苦にはならないようになってはいる。今回は全滅時のコンティニューの際にアイテム(1ギミルコイン)を必要がないため無限コンティニューも可能。
    • 仕掛けのあるフロアや2Dアクションパート面では、一部の例外を除いてエンカウントしなくなったため、仕掛けを解いている最中にエンカウントして仕掛けの解き方を忘れてしまったり、どこまで解いたか忘れてしまったりという事が無くなっている。
    • カットシーン以外での会話ではマンガのコマ割りのようにキャラクターの立ち絵が差し込まれる方式が採用されているが、その演出のためにテンポが悪くなるわけでもなく非常にスピーディでテンポが良い。
      • 会話が進む度に次々とコマの大きさや形が変化する演出で勢いもあり、キャラクターの感情表現などにも一役買っている。

それなりに豊富なやりこみ要素

  • 本編こそボリューム不足ではあるが、クリア後に戦える隠しボスは多数存在するし、工房フル活用による最強育成やエクストラチャレンジ全制覇、全宝箱コンプリートといったやり込み要素は十分揃っている。

ファーストガイドブックがかなり親切

  • 初回生産特典ではあるのだが、戦闘システムに関することから序盤の攻略方法まで詳しく載っており、初心者にも優しい気配りがされている。

BGM

  • BGMは前作までと同様評価が高い。
    • 本作ではこれまで担当してきたなるけみちこ氏が開発中に体調不良になってしまったため、他に4人の作曲・編曲者が参加している。そのため過去作と比べて若干毛色の異なる楽曲群となっているが、その分バラエティに富んでいる。

総評

「惜しい」。この一言に尽きる作品。
それなりに楽しめたという声があるものの、開発期間短縮によるボリューム不足と練り込み不足が仇となり、人気作のシリーズに大きく影を落とす結果となってしまった。


補足

  • この一件がきっかけで、トータルゲームデザイナーとして現場の細部にまで関わっていた金子彰史氏はWA5以降現場から一歩引いた立場に移り、裏で開発側とSCEとの橋渡し役を担うことになった。
    • なお、現在ではメディアビジョンを退社し、別会社「ウィッチクラフト」を立ち上げて独立している。といってもケンカ別れではなく現在も関係は良好。
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最終更新:2024年03月29日 22:46

*1 厳密には、「ジュードが超加速&感覚が研ぎ澄まされた結果時間の流れが非常にゆるやかになる」というもの。

*2 ただし、データコンバートの特典の中に、「最初にROMを6個持った状態でゲームが始まる」というものがあるため、それを使えば1周目から全面プレイできる。

*3 実はWA4発売と同時期にテレビアニメを放映する予定であったが、結局中止となった。前述の製作期間短縮はこれが原因だと思われる