彼女のセイイキ

【かのじょのせいいき】

ジャンル 恋愛アドベンチャー
対応機種 Windows Vista/7/8
発売・開発元 feng
発売日 2014年12月19日
定価 1,998円(税8%込)
レーティング アダルトゲーム
判定 なし
ポイント ヒロイン1人で約2,000円


概要

  • 『あかね色に染まる坂』『星空へ架かる橋』等で有名な 「feng」の9作目。
  • メインヒロインを1人に絞ることで約2,000円という低価格を実現している。
    • 廉価エロゲー自体は2002年の先駆者『妻みぐい』が存在しており、2011年以降にも『美少女万華鏡シリーズ』があるが、これらは2,800円。本作はそれらをさらに下回っていることは特筆に価するだろう。
    • 2,000円の廉価ゲーブランド「softhouse-seal」なども存在するが、実験作やニッチな抜きゲーが多いため、本作とは方向性が異なる。
  • DL版も同時発売されている。価格はパッケージ版と同じ。

ストーリー

ある日のこと。
アキバからの帰り道、主人公は電車で痴漢と間違われる。
その相手は、久しぶりの再会となる幼なじみ── 秋善冬華 (あきよし ふゆか) だった。
子供の頃の彼女は、清楚で可憐な金持ちお嬢さまで、クラスのアイドル的存在だった。
男子にとっては憧れの対象であり、だからこそ近寄りがたい存在でもあった。
主人公もまた然り。
だけど主人公は、彼女のことが好きだった。そうなった幼い頃の想い出がある。
しかしその後、進学先が違ったことで疎遠になっていった。
もしかしたら初恋だったのかもしれないと、今の主人公は思っている。

痴漢は誤解なのだが、冬華はここぞとばかりに言う。
「許して欲しかったら、私の執事になりなさい」
久しぶりに出会ったふたりの物語が、不思議な関係となって再度動き出す――。
(公式サイトから抜粋)

キャラクター

メインヒロイン

  • 秋善 冬華
    • 主人公と久しぶりに再会した幼なじみ
    • 主人公に対してはSっ気を発揮するも押しには弱く、自己嫌悪になることもある。

サブヒロイン

  • 名瀬 ゆかな
    • 主人公の妹。
    • 露出癖があり、部屋の中では下着で過ごしているため、立ち絵の印象が強い。
  • 鳳 マイカ
    • クラスメイト
    • ネコミミパーカーを被るアキバ系。主人公と仲の良い不思議ちゃん。

特徴

  • 美少女ゲームの定番である、テキストを読むアドベンチャーゲーム
    • 直後の展開のみが変わる「中/外」の選択肢が3回ある。
    • 終盤に3択が表示され、この選択肢によってエンディングが3つに分岐する。
      • 計4回の選択肢しかないため、CGコンプリートの難易度は低い。
  • 一枚絵の割合
    • 通常のCGは3枚・SD絵が2枚
      残る20枚はエロシーンがらみで使われるCGである。
    • いずれも差分抜きでのカウントである。
  • エロシーンは14枠
    • 全て冬華のシーンであり、他のヒロインの枠はない。

評価点

  • CG
    • fengブランドで人気のあった絵師を採用しており、例に漏れず好評である。
    • 立ち絵差分もきちんとあり、場面に合った表情が用意されている。
    • 1920×1080のFullHDに対応しており、大画面でかわいいCGを味わえる。
  • 廉価ゲーの強み
    • いわゆる個別ルート1つに絞ったような内容であり、短時間で楽しめるように工夫されている。
    • 独自の用語を使用せず、舞台が現代の秋葉原なので設定が分かりやすい。
      • ストーリーも「幼なじみとの再会」というシンプルな題材で見所も多い。
    • 登場人物も少数だが、その分風呂敷が広がりすぎず、コンパクトにまとまっている。
  • キャラクター
    • 冬華のSっ気は主人公への好意の裏返しであり、お互いに冗談を言い合あったり、軽く反撃されたりと主人公との距離感が丁度良い。
    • 立ち絵のあるサブキャラ2人も強烈な個性で、日常パートの賑やかしとなっている。
    • 声優はどのキャラともマッチしており、キャラの魅力を増している。
  • エロ
    • 1人のヒロインに対して14枠という数の多さ。
      • フルプライスの萌えゲーでは1キャラ辺り3~6程度のことも多いため、1人のヒロインに対する回数は上回っている。
    • メイド服・巫女服・スクール水着と衣装もなかなか凝っている。
    • SMの両方のシーンが存在する。冬華のキャラ像を生かしたシーンである。
    • ある意味本作の真髄。発売前からシーン2桁をウリにしていただけはある。
  • システム
    • ショートカット・ジェスチャー機能に対応しており、ボタン1つでセーブやオートモードの切り替えができて便利。

問題点

  • 廉価ゲー故の難点
    • 共に過ごした時間が重要な「幼なじみ」と「短編」の相性が悪い。
    • 過去のエピソードがあまりないため、過去を振り返るキャラの心情にプレイヤーが置いてけぼりにされる場面もある。
  • キャラクターの性格
    • エロゲー故に多少は仕方ないが、突拍子もない行動や展開がある。
    • 攻略対象が1人のため、冬華に対する評価がほぼこのゲームの評価に繋がる。
      冬華の思考や心情についていけなかったプレイヤーからの評価は低い。

総評

なんといっても2,000円という安さ・手ごろなボリュームが魅力。
非常にとっつきやすくエロシーンにも力が入っているため、エロゲー入門として勧められることも多い。

本作を気に入った、もしくはサブヒロインの方が好きになれそうと感じたら、派生作品も購入するといいだろう。

余談・その後の展開

  • 抱き枕カバー付き豪華限定版も同時発売されている。
    • こちらは10,000円(税別)と高め。コアなファン向けである。
  • ブランドの「feng」は「フォン」と読む。
    • ネタとして「ふぇんぐ」「ふぇん」などと呼ばれることもある。
  • サブヒロイン人気投票では、立ち絵すらない「店員ちゃん」が1位の珍事となった。
  • 2015年8月28日に『妹のセイイキ』が発売。
    • 妹の「ゆかな」をメインに据えている。値段やゲームシステムは共通。
  • 2016年11月25日に『学校のセイイキ』が発売。
    • 前2作と違い姉の「やえか」と友人の「マイカ」2人がメインヒロイン。
    • Hシーンのみ本編と別ライターが担当している。
  • 分割販売というべき萌えゲーは、他ブランドでも発売されている。
    • さらに安さを追求した1,500円の『Pure Marriage ~赤い糸物語』(Lass Pixy)や4部作の『ハルウソ』(Campus)などが存在する。
  • 2019年9月30日にfengの親会社「有限会社ホワイトローズ」が破産手続きを開始した。(東京商工リサーチ
  • 2023年3月13日にSekai Projectより、Steam版が配信された。

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最終更新:2023年03月16日 23:05