ヒットマン: コードネーム47
【ひっとまん こーどねーむふぉーてぃーせぶん】
ジャンル
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暗殺ステルスアクション
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対応機種
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Windows 95/98/Me
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発売元
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日本版
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アイドス・インタラクティブ
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DL版
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ツクダシナジー
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IO Interactive
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開発元
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IO Interactive
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発売日
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2000年11月19日
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配信
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Steam
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1,010円
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GOG
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$5.99
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判定
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スルメゲー
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ポイント
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荒削りだが意欲的な内容 高い自由度は既にここで確立
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ヒットマンシリーズリンク
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概要
デンマークのデベロッパーIO Interactiveのデビュー作でもある『HITMAN』シリーズの第1作目。
パブリッシャーはアイドスが担当し、国内ではツクダシナジーから完全日本語版が発売された。
後頭部にバーコードを持つスキンヘッドのヒットマン、47が闇の組織ザ・エージェンシーの依頼を遂行していくステルスアクションゲームである。
ストーリー
その日、牢獄のような場所のベッドの上で記憶を失くした男が目を覚ました。
男はスピーカーから聞こえる男の声に導かれるまま、ナイフやワイヤー、銃を手に取り看守を殺して脱出する。
それから1年後……男はコードネーム「47」と名乗り、闇の組織ザ・エージェンシーからの依頼を遂行していた。
香港へ降り立った47に組織の連絡役ダイアナから依頼が届いた……。
特徴
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画面はビハインドビューのフル3Dで進行する。画面左上にはライフメーター、右上には装備などが表示される。
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他のステルスアクションと異なる点として、「変装」が重要な要素となっている。
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始末した敵の服を奪い、敵組織の一員に成りすましたりする事で潜入する。ただし、不審な行動をとれば即座にバレてしまう。
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ステージクリア型で、開始時に指示される目標を達成し、脱出する事が目的となる。
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目標は指定されたターゲットの暗殺の他、捕らえられた人物の救出などが依頼される事もある。
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開始時には依頼内容の他、ターゲットの人相やマップ、ターゲットの予測行動などの情報が与えられる。
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また、ここでステージで使用するアイテムの装備・売買を行う。銃は弾丸も購入しないと使用出来ない。
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なお、ハンドガンを2種類同時装備すると2丁拳銃で使用可能。この点は同アイドス社の彼女を思い起こさせる。
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無事、目標を達成してランデブーポイントに辿り着けばクリアとなり、報酬を貰える。
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一度クリアしたステージは何度でもやり直すことが可能。金は持ち越されるので、簡単なステージを何度もクリアして稼ぐことも出来る。
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かつて「洋ゲー」と呼ばれたゲームが持っていた非常に個性的で怪しげな雰囲気。
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中国マップに登場する「綾瀬幼稚園通り商店会」と書かれた看板。
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中国マップに登場する髪型がちょんまげの見張り。
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空を高速で流れるどんよりとした薄暗い雲。
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CSで出すことを前提としていないためか非常に広大な端の見えない一部マップ。
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ゲームとしての難度、衝撃のストーリー展開、音楽、患者の奇行、オルトマイヤー博士の怪演、全てが印象に残る最終マップの精神病院。
評価点
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一部自由度の高いステージの存在
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さほど多くはないが、後のシリーズにも受け継がれる様々なルートで暗殺できるステージは本作の時点で存在している。
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例えば、レストランに集まるターゲットを暗殺するステージでは、レストラン内に武器を持ち込めないためあらかじめレストランのトイレに武器を置いておく必要があるのだが、トイレの鍵だけを借りてトイレの窓から侵入する事も可能といった具合。
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また、全てのステージにおいて大量の武器・弾薬を用いた皆殺しプレイも可能。敵のAIもバカで、発見されても大人数でこちらを囲むような事はないため、射殺すれば逃げきるのも容易。
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続編ではこういった多彩なルート取りが出来るステージ設計が重視されていく事となった。
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隠れないステルスゲーム
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隠れ進むことが目的であるステルスゲームに属していながら、変装を使って堂々と姿を晒したまま行動が出来、他のステルスゲームとは一線を画す要素を確立していた。
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変装できる衣装も数多く用意されており、この点でも自由度が高い。どんな姿にでもなりきることが出来る。
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ステルスアクションの代表格『メタルギア』シリーズでも初期から変装して潜入する場面はあるが、変装が通用するのは極一部だけであった。
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ただし、ファンからは「47の変装は下手」とネタにされている。
賛否両論点
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キーアサインの仕様
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初期設定ではテンキー配置となっている。オプションでWASDタイプも選べるが、特殊な操作体系になっているため自分でキーアサインしないと操作しにくい。
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具体的にWASD配置で説明すると、SZXCで平行移動、Wでダッシュ、ADで旋回という方式である。はっきり言って非常に操作しづらい。
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他のゲームならWASDで平行移動で、Shitキーなどを押しながらでダッシュに切り替わるのが一般的。本作の移動はFPSなどに慣れたプレイヤーほど混乱する。
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ちなみにカメラはマウスでも操作出来るので旋回操作はそもそも不要だったりする。
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あくまで操作が特殊なだけなので、慣れてしまえばちゃんと遊べるようにはなる。
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ただ、メーカー側にも苦情が多数届いたのか、次回作からは一般的なキー配置に改善される事となった。
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ストーリー
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組織から届く依頼をこなしていくという内容ゆえ、ストーリー自体は基本薄味。
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一見何の関係もなさそうな依頼が、ある人物の計画に関連している事が判明していき、47の出生の秘密へと繋がる展開自体は良好。
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また、ターゲットとなる人物たちの会話もしっかり用意されており、これを盗聴する事で背景を掴めるようになっている。
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ただし、メインストーリー以外は意識しないと確認できないので、プレイの仕方次第。さっさと依頼を終わらせようとすると尚更薄く感じる。
問題点
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難易度の高さ
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トライ&エラーを繰り返す前提のゲーム性に加え、一部のステージがやたら難しかったり、バランスが歪なところがある。
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ステージ4「潜入と暗殺」からはステージが非常に広大になり、複雑な迷路と化すため迷いやすい。
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特にジャングルステージと港ステージは、かなりの難所。ここで心が折れてしまうプレイヤーもいるほど。
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難易度選択はあるが、最初にプレイヤープロフィールを作る時にしか設定出来ず、そもそも差があまり実感できないレベル。
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攻略に関する指針もほぼ示されないので、何をやればいいのか分からず迷いやすい。
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ステージの構造や協力者の位置などはマップに表示されず、自力で調べる必要がある。何度もリトライして入念に調査していくしかない。
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中途半端なステルス要素
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敵の視界のせいか、隠れている状態で発見される事がある。特に怪しい行動をとっていないにもかかわらず突然発砲される事は日常茶飯事。
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変装は通用するエリアが決められているようだが、エリアの切り替わりが分かりにくい箇所があり、変装しているのに発見されてしまう事があるなど、調整不足の面が見られる。
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ステージ中でのセーブがない
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ステージが広大になるにつれてこの問題が大きくなっていく。一度突破した難所もリトライ時にはやり直す必要があり、非常に面倒くさい。
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一応、コンティニューは存在するが、コンティニューしても敵に発見された状態はそのままというコンティニューする意味が全くないものとなっている。
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コロンビア編の最終ミッションについて
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タイトルの「小さな友達にさよならを」は、ターゲットであるボリスのセリフにもある「Say Hello to My Little Friend」だがこれは直訳であり、本来の意味は「死ね虫けら」といったニュアンス。
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コロンビアのミッションは連続しているが、最初の面で手に入るスナイパーライフルを持ち込むと麻薬王暗殺に関しては難易度が激減する。
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麻薬精製施設へ爆弾を仕掛ける必要があるが、施設へバレずに潜入はできないため、必ず皆殺しプレイとなる。
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その爆弾を起爆する際、フリーズし強制終了することがある。
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メーカーも「これは不評だった」と発言し、本作のリメイクステージが収録されている『ヒットマン: コントラクト』ではコロンビア編全面がカットされている。
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ユーザーインターフェース関連
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UI関連の解像度が固定のため、高解像度でプレイすると文字が小さくなって遊びづらくなってしまう。
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ちなみに現在配信されているDL版では1600×1200まで対応しているが、実際にプレイに耐えられるのは800×600近辺である。
総評
第1作目という事もあって非常に粗削りな作品。
多彩な暗殺方法や変装を主軸とした意欲的な作風は良かったが、調整不足な面やシステムの粗が目立つ出来となってしまった。
悪いゲームではないのだが、本作を楽しむためには高いハードルを越える必要があり、プレイヤーを選ぶゲームとなっている。
主人公の出生に隠された秘密やキャラクター造形の面では人気を博し、一定の人気を得ることには成功しており、続編へ繋がる事となった。
余談
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PS2やN64での発売も予定されていたが、中止になったためシリーズでは唯一PCのみでリリースされたタイトルとなった。
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現在はSteamやGOG.comなどで英語版を配信している。日本語化Modもあるので、配信されている旧シリーズの中では比較的手に取りやすいと言える。続編の方がシステムが洗練されているので、無理にプレイする必要はないが…。
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このためか、家庭用に進出した2作目の『HITMAN 2: Silent Assassin』は国内CS機版(PS2/Xbox)のみ『ヒットマン: サイレントアサシン』のタイトルで発売された。
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現在、DL配信されている本作のPC版はIO Interactive自身がパブリッシャーとなっている。これは2017年にIO Interactiveがスクウェア・エニックスの傘下から離脱したことに伴い、シリーズ全作の版権が移管されたことによるものである。
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シリーズ3作目の『ヒットマン: コントラクト』では本作のステージをリメイクしたステージが登場する。
最終更新:2021年06月07日 08:28