咲-Saki- 全国編/咲-Saki- 全国編Plus

【さき ぜんこくへん】 【さき ぜんこくへん ぷらす】

全国編 全国編PLUS
ジャンル 美少女対戦麻雀


対応機種 プレイステーション・ヴィータ
販売元 加賀クリエイト エンターグラム
開発元 加賀クリエイト
発売日 2015年9月17日 (DL版)2016年12月22日
(パッケージ版)2017年4月27日
定価 通常版:6,980円
限定版:8,800円
DL版:6,000円(全て税別)
3,980円*1
備考 2021年3月31日配信停止
判定 良作
ポイント PSVで発売された咲-Saki-第3弾
画質等のプレイ環境の向上
今度はコンピューターが弱化
少年ガンガン関連作品リンク
咲-Saki-シリーズ
無印/阿知賀編 /全国編・Plus


基本的なゲーム内容は両者とも同じだが、区別する必要がある場合には、加賀クリエイト発売の『咲-Saki- 全国編』について『全国編』と記述し、エンターグラム発売の『咲-Saki- 全国編Plus』について『Plus』と記述する。

概要

  • 咲-Saki-のゲーム化第3弾であり、今回は、本編のアニメ版第2期「咲-Saki- 全国編」をベースにしている。
    • 原作の漫画でいえば、本編の県予選終了後である全国大会に入ってからの場面である。
      • アルケミストは本作より製作から離れ、本作においては加賀クリエイトが開発、販売となっている。
  • キャラクターとしては、前作である『阿知賀編』、前々作である『無印(初代)』の(隠し以外の)キャラは全員参戦し、総勢55人+隠しキャラとなった。
    • 具体的には『初代』の4校、『阿知賀編』の4校に加え、「姫松高校」「永水女子高校」「宮守女子高校」の3校が加わった形となる。
  • プラットフォームがPSPからPSVになったことでグラフィックが向上、また、読み込みもかなりスムーズとなった。
    • ネットワーク対戦は『全国編』では未実装であったが、『Plus』では2017年12月25日に有料アップデート(2000円)で実装された。
  • 前作の鬼畜難易度のコンピュータからは一変し、今度は逆に弱い或いは不安定といった印象になった。
  • 『全国編』の発売後、開発元・販売元である加賀クリエイトが解散(詳細は後述)し、およそ1年後である2016年12月22日に『Plus』がエンターグラムよりダウンロード専売として発売された。
    • また、それから4ヶ月後の2017年4月27日にパッケージ版が発売された。このパッケージ版のイラストは描き下ろしである。
    • ゲーム内容は全く同じであるのだが、『Plus』が発売された後のアップデートは『Plus』のみ適用されているため、『全国編』と『Plus』の間には互換性は全くない。
      • セーブデータやDLC*2も引継不可である。実績であるトロフィーは内容は全く同じだがこちらも引継不可であり、新たに実績の取得が出来る。
+ 登場キャラクター一覧
名前 CV 能力 備考
清澄高校
片岡優希 釘宮理恵 起家になりやすい
東場は有効牌を引きやすい
染谷まこ 白石涼子 一定本場分経過すると発動可能
危険牌を察知できる
能力発動すると染め手が出来やすい
竹井久 伊藤静 当たり牌の残り枚数が少ないと当たり牌を引きやすくなる 種類ではなく、純粋な残り枚数
原村和 小清水亜美 和了ると次局から有効牌を引きやすい 効果は和了してから2局
宮永咲 植田佳奈 カンをすると嶺上牌から有効牌を引ける
ただし、他家にカンされるとその本場では無効になる
配牌でカン材が来やすい
姫松高校
上重漫 伊達朱里紗 ランダムで発動
発動中は6~9の数牌を引きやすくなる
一度発動すると数局続く
真瀬由子 佳村はるか なし
愛宕洋榎 松田颯水 リーチをかけるまでは相手の和了牌がわかる
リーチ後は相手の危険牌を引きにくくなる
危険牌察知は、誰かが聴牌すると自動で発動*3
愛宕絹恵 中津真莉子 当たり牌に一筒が含まれる場合、高確率で一筒を引く 実際に一筒が残っていなくても条件が満たされれば能力は発動する
末原恭子 寿美菜子 有効な鳴きをすると自分の引きが強くなり、対局相手一人の引きが弱くなる 効果は一時的
有効な鳴きとは向聴数が減る鳴きを指す
永水女子高校
神代小蒔 早見沙織 一定本場経過で発動
効果中は引きが強化され様々な事象が発現
特定の配牌、ツモになる
狩宿巴 赤崎千夏 なし
滝見春 水橋かおり 他家が立直すると安手で和了りやすくなる
薄墨初美 辻あゆみ 北家の時、東と北を場に晒すと、南と西の引きが強くなる 晒すのは暗槓でも構わない
石戸霞 大原さやか 通常状態で相手の当たり牌が分かる
能力発動で対戦相手に絶一門を強制し、自身に断った牌が集まる
一度能力を発動すると任意に解除は不可能
宮守女子高校
小瀬川白望 長妻樹里 長考すると有効牌を引きやすくなる
ただし、連続で使用すると引きが弱くなる
10秒経過で発動
エイスリン・ウィッシュアート 水野マリコ 時折配牌時に和了の形をイメージできる 和了の形にそって作れば基本的には和了できるが鳴かれると無効
鹿倉胡桃 豊田萌絵 聴牌してもリーチしないと引きが強くなる 聴牌してリーチしないと自動で能力が発動するので聴牌はすぐバレる
臼沢塞 佐藤利奈 ターゲットを1人決めると、その相手は和了ることができなくなる 不要牌の引き率を上げるもので、もちろん、聴牌すれば和了できる
姉帯豊音 内田真礼 局開始時に次の6つから任意に効果を選んで発動可能
先勝:全員の引きが前半だけ強くなる
友引:裸単騎にすると有効牌をツモる
先負:相手がリーチをすると有効牌を引く確率が大幅アップし、追っかけリーチをすると相手のツモ牌がこちらの当たり牌になる
仏滅:全員の引きが弱くなる
大安:全員の引きが強くなる
赤口:中盤に自身の引きが強くなる
原作では友引、先負の能力のみ登場していた
龍門渕高校
井上純 甲斐田裕子 鳴くと1巡有効牌が引ける
鳴かれた相手は1巡不要牌を引かせる
能力には1巡と書かれているが、育成すれば最大3巡効果がある
沢村智紀 大橋歩夕 なし
国広一 清水愛 なし 能力なしだが、特殊カットインがある
龍門渕透華 茅原実里 一定飜数以上の役を作り、リーチをすると当たり牌を引ける
他家の聴牌を察知できる
聴牌察知は当たり牌は分からない
天江衣 福原香織 聴牌すると海底牌に当たり牌を積み込む
海底牌をツモれる流れの時は他家の不要牌ツモ率アップ
他家の聴牌を察知できる
他のプレイヤーの精神力を減らしやすい
聴牌察知は当たり牌は分からない
風越女子高校
福路美穂子 堀江由衣 一定本場分経過で発動可能 他家の手牌を色で識別できる 萬子は赤、筒子は青、索子は緑で表示
吉留未春 神崎ちろ なし
文堂星夏 又吉愛 なし
深堀純代 斎賀みつき なし
池田華菜 森永理科 持ち点が一定以下になると配牌が良くなり有効牌を引きやすい 団体戦でも基準となる点数は一緒
鶴賀学園高等部
津山睦月 七沢心 なし
妹尾佳織 新谷良子 まれに役満を狙える配牌になる 発動率はかなり低め
蒲原智美 桑名夏子 なし
東横桃子 斎藤桃子 一定本場経過で発動 自身の全ての演出がカットされる
他家は桃子に対し鳴き、ロンが出来なくなる
和には能力が効かない
加治木ゆみ 小林ゆう なし 無能力者ではあるが配牌、ツモ補正は強め
阿知賀女子学院
松実玄 花澤香菜 ドラが集まりやすい ドラを1枚でも捨てると以後、ドラは一切来なくなる
松実宥 MAKO 温かい牌が集まりやすい 萬子、中を引きやすい
玄と違い、捨てても能力が切れることはない
新子憧 東山奈央 鳴くと1巡有効牌を引ける 1巡とあるが能力の育成次第で最大3巡まで
鷺森灼 内山夕実 聴牌時に特定の待ちの形になった場合、一発ツモしやすい 特定の待ちについては能力画面で確認可能
高鴨穏乃 悠木碧 有効牌を引きやすく、相手に不要牌を引かせやすい
一定本場経過で相手の能力を無効化
白糸台高校
宮永照 中原麻衣 和了ると積み込みが発生し、有効牌を引きやすい
相手の危険牌を察知出来る
和了した手によって積み込みが強化されていく*4
直前の和了以上の高い手を和了した場合のみ効果が持続する
弘世菫 斎賀みつき 聴牌時に発動可能
狙った相手1人に自分の当たり牌を引かせる
狙われた相手は他者には分からないが、阿知賀の5キャラは狙われた相手が分かる
渋谷尭深 豊口めぐみ 各局で最初に捨てた牌を記録し、オーラスに記録された牌が配牌として戻ってくる 能力を育成するとオーラスの1つ前の局でも発動
同じ牌を5枚捨てると能力は不発となる
赤ドラを捨てても赤ドラとして帰ってくるかはランダム
亦野誠子 清水香里 ポンを3回すると、有効牌を引きやすい 能力を育成すると最大で1回のポンで発動
大星淡 斎藤千和 他家の配牌を悪くする(五向聴以上)
能力発動で、自身の配牌が聴牌となり、発動中、最後の山牌の直前で暗槓をすると
次のツモで必ず和了れ、カン裏ドラが乗る
山牌の状況によっては暗槓後、次のツモ番が来ないことがある
千里山女子高校
園城寺怜 小倉唯 能力を発動させると、1~3巡先のツモが分かるようになる
常に危険牌を察知する
能力で見えたツモ牌は鳴きによって変化しない
14回目のツモ以降は能力が及ばない*5
巡数は自分で選べ、大きい巡数を選ぶと精神力の消耗が大きい
二条泉 松永真穂 なし
江口セーラ 能登有沙 なし
船久保浩子 三澤紗千香 なし
清水谷竜華 石原夏織 能力を発動させると配牌時に和了りの形がわかる エイスリンと似ているが、任意発動可能、無駄ヅモがある、鳴かれても大丈夫、といった違いがある
新道寺女子高校
花田煌 新井里美 持ち点がマイナスになる当たり牌が分かる
ただし、全ての牌が当たり牌である場合は無効
リーチの相手の場合、裏ドラも考慮される
ツモられるとマイナスになる場合、ツモも防げる模様
安河内美子 高本めぐみ なし
江崎仁美 巽悠衣子 なし
白水哩 鹿野優以 配牌後に任意の飜数を設定し、その飜数以上で和了ることで、
同じ局&本場の時に鶴田姫子に積み込みが発生する
団体戦にて、白水哩→鶴田姫子の順のみ有効
設定した飜数によって積み込みは強くなる*6
哩→姫子の間に別のキャラが入っていると無効
原作では淡の配牌を悪くする能力に打ち勝っていたが、本作では負ける
鶴田姫子 大亀あすか
その他
夢乃マホ 小岩井ことり 他者の能力をランダムで発動 対象は毎回変わる
小走やえ 今野宏美 王者の打ち筋を魅せつける リーチ時に発動
相手の有効牌ツモ率をアップ*7
荒川憩 三宅真理恵 他家が和了ったあとの局で配牌がよくなる 和了された手の高さは無関係
佐々野いちご 松来未祐 なし 無能力者ではあるが配牌、ツモ補正は高め
南浦数絵 三瓶由布子 南入すると有効牌を引きやすい
冷たい透華 茅原実里 他家に当たり牌が行かなくなる
危険牌を察知出来る
全員、ポン、チー、明槓ができない
藤田靖子 浅野真澄 終盤に配牌とツモがよくなりやすい 『Plus』のみ登場(アップデートで追加)
赤土晴絵 進藤尚美 なし 能力こそないが、配牌、ツモ補正がかなり高い
『Plus』のみ登場(有料DLCで追加)
瑞原はやり 田村ゆかり 能力発動で良配牌、良ツモになりやすい 『Plus』のみ登場(有料DLCで追加)
三尋木咏 松岡由貴 タンヤオ、字牌、ドラ、清一色のいずれかの牌を引きやすい

前作(『阿知賀編』)からの変更点・改善点

対局をはじめとしたBGMを自由に変更可能となった

  • メモリーカードに保存されている音楽を対局BGMなどに用いることが可能となり、好きな曲で対局が出来る。
    • 対局BGMに限らずゲーム内の音楽はほぼ全て変更が可能となっている。

牌や雀卓の種類が変更可能に

  • 牌や雀卓を手に入れると、牌や雀卓の種類を選択可能となる。
    • ちょっと雰囲気が変わるだけのものから一風変わった牌、卓まで様々であり、気分転換になる。
    • ランダムで決定することや、一局毎に牌を変えるといったことはできない。
      • 余談だが、実際の麻雀では不正防止のために何色かの牌を局ごとに使い分けることが行われることがあるがこういったことは不可。

着せ替え衣装及びキャラクターの入手方法

  • 前作まではチャレンジによる報酬としてキャラクターの着せ替え衣装(いわゆる差分)を入手出来たが、本作では対局をすると入手出来るコインを使って入手するようになった。
    • 正確にいうと、キャラクターのカードという形でキャラクターが入手出来るシステムである。コインを使って直接買うか、ランダムで1枚入手(原作にも登場した「雀士せんべい」を購入し、そのおまけとして入手するという形になっている)するかの2つの方法がある。
      • 前者の方法の場合、着せ替え衣装のカードは300コイン以上するためかなり高価だが確定で入手出来る。一方、後者の方法の場合、1枚10コインだが当然狙ったものが入手出来るとも限らない。
    • 新しい牌や雀卓が手に入ることもある。また、初期で使えないカードも当該キャラクターのカードを入手することで使用可能となる。キャラクターの基本カードは直接購入してもかなり安価なので、お気に入りキャラクターがでなくて延々とカードを引き続けるということにはならない。
      • 何度か対局してコインを貯めればキャラクターの解放自体は容易なので、お気に入りのキャラクターを使うまでにほとんど時間が掛かることもない。

育成要素の導入

  • 対局すると利用したキャラの育成ポイントが入手でき、そのポイントを使うことでキャラクターを強化できる。
  • 強化できるパラメータは能力、精神力、威圧、抵抗、自摸、配牌、運の7種類(能力なしのキャラは能力を除いた6種類)あり、それぞれ21段階(0~20)となる。
+ パラメータの解説
  • 能力を高めると文字通り能力が強化される。
    • 目に見える変化としては、純や憧などは能力が発動する巡目が増え、美穂子や桃子は能力発動可能となるタイミングが早くなる。
    • 体感的な変化としては、積み込み系の能力(例:照、竜華)は積み込まれる牌の数が増える。
    • 能力によっては変化がほとんど見られない場合もある(例:咲)。
  • 精神力を高めると、精神力そのものが増える(或いは精神力が減りにくくなる)。
    • 精神力が尽きると能力が使えなくなり、配牌やツモの補正もなくなる。
      能力が使えなくなるのは分かりやすい変化だが、配牌やツモ補正がなくなるといった変化もあるため、無能力者でも意味のあるパラメータである。
      • ちなみに、精神力が減って行くとキャラクターの表情が変化*8する。特に相手の精神力を減らしやすい衣と対局すると顕著に分かる。
    • 能力ありのキャラであれば目に見えて分かる変化として能力の利用回数や継続時間が増える。
    • ツモ補正や配牌補正は体感的な変化であるが、咲の配牌などを見れば精神力の有無による変化が顕著に分かるだろう。
  • 威圧を高めると、他者の能力発動を阻止することができる。
    • 成功した場合には能力発動時のカットインが割れる。なお、既に発動済みの継続系能力(優希、漫など)については一度発動すれば途中で解除されない。
  • 抵抗を高めると、他者の能力による悪影響を軽減することができる。
    • たとえば霞の能力は絶一門を強要してくるが、抵抗を高めることでこの効果を退けることができる。
  • 自摸、配牌を高めるとそれぞれ、ツモ牌がよくなる、配牌がよくなるといった効果がある。
    • キャラによっては能力によって配牌やツモ牌に補正がかかるため、このパラメータを高めてもあまり(或いは全く)変化がない場合もある。
  • 運を高めると他のパラメータに影響がある、と思われるが具体的には不明。
  • パラメータを同じにしたとしても、キャラそのものの能力やツモ、配牌補正があるため同等の性能にはならない。
    例えば配牌、運を最大にすればダブリーや天和、地和さえたまに出すキャラもいれば、滅多に出ないというキャラもいる。
  • 育成に必要なポイントはそのキャラを対局で使用することでもらえる。場の数1つにつき1ポイント(例えば半荘戦で南4局まで連荘なしで進むと8ポイント貯まる)となる。
    • また、同じキャラクターカードを10枚手に入れることでも1ポイントもらえる。
    • ポイントはキャラクターごとに70ポイントが上限となるため、全てのパラメータをマックスにすることは出来ず、どのように割り振るかはプレイヤーに委ねられている。
    • 育成は何度でもやり直す(振り直す)ことが可能であるため、適当に振って取り返しがつかなくなる、といったことはない。

一部、任意の能力発動が可能になった

  • 一部のキャラクターの能力は任意で発動が可能となった。発動タイミングでRボタンを押すと発動できる。×を押すとキャンセル。
    • また、菫の能力は対象を選択可能となった他、怜の能力は見通せる巡目を選択可能となった。
  • 能力はキャラクターの精神力により発動回数に制限があり、精神力が尽きると能力が発動できなくなる。
  • 能力を発動する際にはカットインが出るため、全てのプレイヤーに能力発動が分かる。
    また、威圧による効果で能力発動に失敗した場合にはカットインが割れるエフェクトが入るのでやはり全てのプレイヤーに分かる。

『Plus』における追加要素・変更点

  • 発売直後は『全国編』と共通であったが、2017年の秋以降アップデートで以下の要素が追加・改善された。
    • 前作までは表示されていたのに、本作で何故か消滅した残り牌の表示が復活した。
    • 一部のキャラクターのAIが変更された(鳴きをすると有利になる能力を持つキャラは鳴きをする頻度が増えた)。
    • CPUに育成状況を反映させることが出来るようになった。
    • 新キャラが4キャラ増えた(1キャラのみ無料で残る3キャラは全国対戦チケットを購入すると追加)。
    • 全国対戦(オンライン対戦)の追加(全国対戦チケットを購入する必要あり)。
    • サバイバルモードの追加(全国対戦チケットを購入する必要あり)。
      • 連続で一定回数和了することを目指す。高難易度だと能力持ちの相手が登場するため、難しくなる。
  • その他、追加着せ替え衣装が時折追加されている。第1弾は千里山女子高校のキャラの浴衣衣装である。
    • その後は高校単位による追加ではなく一部のキャラのみの衣装追加が多いが一部を除くと無料で配信されている。

評価点

進化したインターフェース

  • プラットフォームの変化に伴い画質が向上し、牌が見づらいといった問題点は解消されている。
    • キャラクターのイラストやカットインも画質向上が見られる。またロード時間もなくスムーズになっている。
  • 変更点でも述べたが、音楽を自由に設定できたり、卓や牌を変更できたりするため、自分好みに雰囲気を変えることも可能となっている。

団体戦の自由度がアップ

  • オリジナルチームの作成は前作でも可能だったが、本作ではCPUのチームもキャラクターやオーダー順を自由にカスタマイズすることが可能となった。
    • これにより、完全に自分好みに団体戦のカードを作ることが可能となった。

能力を止める方法ができた

  • 育成で「威圧」を高めることにより、相手の能力を不発にさせることができるようになった。これにより、能力のないキャラクターも戦いやすくなっている。
  • また、育成で「抵抗」を高めることにより、不発に出来ずとも相手の能力による悪影響を減らすことが出来るようになっている。
    • 例えば能力の発動関係なく効果がある淡の配牌を悪くする能力などは抵抗を高めることで影響を減らせる。

賛否両論点

育成システム

  • 本作の目玉システムの一つであるが、本要素については賛否両論である。
    • キャラクターの基本パラメータを増やすことで目に見えて強さが変わり、配牌や運を増やすと配牌で聴牌間近といったことも余裕でできるようになる。
      • しかも、一盃口、平和、三色同順、一気通貫、清一色といった具合に強力な手が入るため、満貫以上の手が頻発するインフレ気味の対局となりがち。
  • 育成をすれば原作では弱いとされるキャラクターでも対等以上に渡り合えるという肯定的な意見もあるが、やりすぎという否定的な意見もある。
  • 一方で、対人であれば威圧、抵抗などを加味してどのように割り振るかといった駆け引きが楽しめる奥深さもある。
  • 育成システムはフリー対局では能力同様に利用しないことが可能である。
    • また、育成自体を何度でもやり直せるので、強すぎると思ったら育成を減らすことによる調整も出来る。ただし、キャラクター選択画面で育成を変更することは出来ないので結構面倒ではあるが。
  • もっとも、この育成システムを前提とした「通信チャレンジ」では話が別。完璧に育成したキャラクターでプレイしても難しい歯ごたえのある難易度である。
    • とはいえ、前作の限界チャレンジと比べれば現実的な難易度である。
  • 『全国編』ではコンピューターに育成状況の反映がされない仕様であるため、育成をすると一方的な展開となってしまった。
    オンライン対戦ができないこともあって育成を使った歯応えのある勝負がし辛いのは残念な点である。
    • 『Plus』ではバージョンアップでコンピューターに育成状況の反映が出来るようになり、一方的な展開は避けられる(もっとも後述の通りAIには難があるが)。
      また、有料DLCでオンライン対戦ができるようになったことから育成を使った対局を楽しみやすくなっている。

問題点

弱すぎるコンピューターのAI

  • 前作は鬼畜と評される程にコンピューターが強かったが、本作では逆に弱い、或いは不安定であると評される。
    特に以下の行動が挙げられやすい。
    • フリテンにも拘わらずリーチ(フリテンリーチ)を掛けることがある
      • 本作ではフリテンリーチは認められているため、フリテンリーチを掛けるという戦略もなくはない*9。もっとも、本作のコンピューターは戦略上ではどう考えても意味のないフリテンリーチを打ち、ひどい場合には捨て牌を考慮すれば、別のフリテンにならない待ちを選べたはずなのにフリテンとなるリーチを打っていることさえある。
    • アガリ牌をツモった(或いはリーチ後ロン牌が出た)のに無視することがある
      • フリテンリーチと同様に戦略上これもあり得る話である*10が、こちらもフリテンリーチと同様に戦略上意味がない(と思われる)見逃しをする場合もある。
    • リーチをかけずに安上がりをする場合もある
      • 手代わりを期待しているようなケースもあれば、良形なのにリーチを掛けず、そのせいで他に役がない(=ロンができない)状態でツモアガリで門前清自摸(+ドラ)のみというケースもある。
  • また、前作までは基本的に攻めが強かったのに対し、本作は中盤以降になるとオリることが多い。結果、荒牌流局になりやすい。
    • もっとも、序盤の良形待ちであっても当たり牌が出てこない場合もあれば、終盤に一度も場に出てないドラ牌を打つこともあるため、守備が強いというよりは不安定というのが実際のところだろう。
  • AIの問題ではないが、CPUには育成が反映されない(『Plus』のみアップデートで育成反映が可能となっている)ので、育成したキャラクターでフリー対局を行うとかなり有利になる。
  • 結果として前作の強すぎるコンピューター、という評価からは一変し、弱いコンピューターとなってしまっている。
    ただし、キャラゲーなのだから強すぎるよりは弱すぎる方が楽しく遊べる、という意見が多い。
    • 加賀クリエイトの公式ページ(現在は閉鎖)のチャレンジの紹介ページでは「ユーザーの意見を聞いてチャレンジの難易度を見直した」と記述されていたため、公式側として難易度が高いことを意識していたものとみられる。
      これはあくまでチャレンジモードについての話ではあるが、それ以外のモードでもコンピューターのAIは意図的に弱くしている可能性も十分ありえる。 或いは丁度良い塩梅の強さにすることができなかったか。

残りの牌の数がなくなった

  • 麻雀ゲームでは一般的であり、前作まであった残りの山牌の「数」の表示がなくなった。
    • そのかわり、現実の麻雀と同様に山牌そのものを表示する形になった。
    • おそらく淡の能力に対応するためこのような形を取ったのだろうが、初心者にとっては不親切なものとなってしまっている。
  • 『Plus』限定であるが2017年9月21日のアップデートで残りの牌の数が表示されるようになった。

ネットワーク対戦ができない

  • ハードがPSVになったにもかかわらず、相変わらず対戦はアドホックのみの対応である。
  • 『Plus』限定であるが、2017年12月25日の有料DLCでネットワーク対戦が実装された。

パッケージ裏に偽りの説明が記載されている(『Plus』のみ)

  • パッケージ裏の説明では 『このソフトは2015年9月17日に発売された「咲-Saki-全国版」と同一商品です』 と記載されている。
    • この表記により、一度ロットアップした無印の『全国版』の再販バージョンだと誤解されるケースが続発した。
    • 勿論、『Plus』の表記がある通り、追加要素と新たなDLCの対応やアップデートによるサポートにも対応したアッパーバージョンであるのだが、記述を鵜呑みにして「無印と 同じ商品 なら買う必要無いだろ」と判断するユーザーも少なからず発生し、後々になって『Plus』における大幅な追加要素等を知って後悔し、慌てて購入するユーザーもいた。
    • 更に無印の『全国版』に対しては(販売元が変更されたとはいえ)『Plus』版における恩恵を全く受けることが出来ないどころか、『Plus』版への(無償、有償含めた)アップデート等のアフターサポートすら行われなかったので、無印『全国版』のユーザーを冷たくあしらうかの如く切り捨てる結果となってしまった。
    • これがアッパーバージョンとしての新商品と強調して販売するのならともかく、 無印『全国版』と同一商品 とパッケージ裏で堂々と言い切って販売したのは明らかにメーカー側に問題があるだろう。

総評

プラットフォームの変化によるグラフィックの進化、そして、更に増えたキャラクターによる能力麻雀はカオスであるが、咲-Saki-の世界が好きであればのめり込める魅力がある。
育成要素やコインによるカード収集要素などのやり込み要素も存在するため、キャラクター、ひいては世界観が好きならば楽しめる作品に仕上がっている。
コンピューターについては弱化してしまっているが、本作のプレイヤーにとっては強すぎて難しい、というよりはキャラクターを愛でながら遊べるバランスに仕上がっているとみれば、評価点とはいえずとも十分許容範囲であろう。
歯ごたえのある麻雀を楽しみたいというプレイヤーには不向きだろうが、咲-Saki-が好き、或いはキャラクターが可愛いと思ったプレイヤーの期待には十分応えられた良作といえる。
また、『Plus』では念願のオンライン対戦が可能となっており、有料DLCが必要ではあるが、ネットワーク対戦ができるようになり、育成システムを活用した対局を楽しみやすくなっている。

余談

  • 全国編の発売後の2015年12月31日には販売元及び開発元である加賀クリエイトが解散、また2016年4月1日には前作、前々作の開発元であるアルケミストも倒産したため、 本シリーズのこれ以上の展開は絶望的である
    • ……と思われていたが、加賀クリエイトが解散を発表した後に、『全国編』のアップデート(Ver.1.02)が配信されるという驚きの展開を見せた。
  • 更に、2016年12月22日に販売元がエンターグラムになって(権利関係を承継した模様)ダウンロード限定ではあるが、『Plus』が販売され、後にパッケージ版も販売された。
    • 概要のとおりだが、セーブデータの引き継ぎは出来ず、既に通常版を持っていた場合であっても再度購入する必要がある。
    • その後、2017年8月にエンターグラムよりアップデートが予告され9月21日以降にCPU調整、10月と11月にそれぞれ衣装追加、12月に大型有料アップデート(ネットワーク対局を含む)が実装された。
    • また、本作品(Plus)のビジュアルファンブックが発売された。全3巻という大ボリューム*11であり、衣装DLCが付属する。
      • 上巻には久のメイド水着、中巻には美穂子のメイド水着、下巻にはいちごのメイド水着のプロダクトコードがついている。『Plus』でないと適用できないので注意。
  • エンターグラムより、2021年3月31日をもって『Plus』ダウンロード版の販売が終了した。
    • また、発表があった2021年3月12日からダウンロード終了日まで、『Plus』ダウンロード版および有料DLC『全国チケット』の価格が、それぞれ1,000円に改定されていた。
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最終更新:2024年03月23日 15:17

*1 パッケージ版は税別、ダウンロード版は税込

*2 もっとも、『全国編』でのDLCは初回購入特典の衣装のみであり、この衣装は『Plus』発売の際に一定期間内に無料ダウンロードが可能であったため後述する同一商品という勘違いで入手し損ねた人を除けばDLCが引継できない問題はない

*3 他のキャラクターの危険牌察知は発動カットインが発動せず、自動で効果を発揮する

*4 最終的には役満手が積み込まれる

*5 それまでに見えていたとしても、見えていた牌と違う牌をツモる

*6 一応、原作同様倍程度の飜数になるようだが、必ずしもそうだとは限らない

*7 基本的にはデメリットしかない能力だが、相手を降りさせずに結果として振り込みを狙えるというメリットはなくもない

*8 『Plus』の公式ファンブックでは優位、劣位と書かれているが精神力の残量によって変化するものであり順位や点数で変化するわけではない

*9 事実、原作においてもフリテンリーチを掛けることで、リーチを怖れた他のプレイヤーにベタ降りさせるという戦略が取られたことがある

*10 複数の待ちがある、特定の誰かから上がらないと逆転できない、などが考えられる

*11 公式の表現。実際には一冊あたりのページ数が120ページ強であることを考えるとそこまで大ボリュームというほどではない