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限界凸旗 セブンパイレーツ

【げんかいとっき せぶんぱいれーつ】

ジャンル パイ育RPG
通常版

限定版
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
発売元 コンパイルハート
開発元 FELISTELLA
コンパイルハート
発売日 2016年8月4日
定価 通常版:7,344円 / 限定版:9,504円
ダウンロード版:6,480円
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 バカゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント ガール・ミーツ・パイ育
胸を盛ったり減らしたりするRPG
シンプルそうに見えて難解な設計
アップデート前は初心者お断り
限界凸騎シリーズ
限界凸騎 モンスターモンピース / 限界凸記 モエロクロニクル / 限界凸起 モエロクリスタル
限界凸旗 セブンパイレーツ / 限界凸城 キャッスルパンツァーズ


概要

コンパイルハートより発売された、限界凸騎シリーズの四作目に数えられているRPG。前作と違いDRPGではなくなった。

本作は『超次次元ゲイム ネプテューヌRe;Birth1』系列をコンパイルハート(アイディアファクトリー)と共に作り上げたFELISTELLAがプログラム部分を担当した。
『モエロクロニクル』『モエロクリスタル』と続いた流れを断ち切り、二年ぶりにゲームジャンルを変更して登場するモン娘も全員変更。
世界観はもとより各システムが根本から作り直されている。
ただし、ザコ敵は馴染みの顔ばかりで戦闘勝利BGMも同一なため、シリーズの雰囲気は十分に保っている。
一言で表すと、『ネプテューヌ』シリーズ寄りになった『モエロクロニクル』である。

過去作との最大の変化としては、全キャラが3Dモデル化されたことが挙げられる。
ザコキャラであるHモンスターやオットンも例外ではなく、側面や背後も本作のために再デザインされている。
戦闘中はキャラがドアップになるカットが多い他、マップの探索中も方向キーでカメラをズームインでき、見せることには抜かりがない。

大胆な刷新を受けてか、キャラデザも『セブンスドラゴン 』等で実績のあるモタへと交代。
脈絡の無い人選というわけでは無く、同氏は過去にコンパイルハートの『聖魔導物語 』でもキャラデザを手掛けた他、
シリーズ一作目の『限界凸騎 モンスターモンピース 』にもイラストを寄稿しているため縁自体は十分。
平野克幸に負けじと凝りまくった衣装デザインと、可愛さを重視した造形が特徴である。
ゲーム中にはモタが担当した一枚絵イラストも登場するので、2Dと3Dの両方で描かれたキャラを楽しむことができる。


ストーリー

あるところに、偶然にも不思議な羅針盤を手にしたという人間の少女がおりました。
少女の名は「パルテ」。海賊団の一員です。
彼女は自分が選ばれし者だと勘違いし信じており、
伝説の秘宝が眠ると伝えられているモンスター娘の楽園を、仲間と共に船で目指していました。

ところが航海の最中、「オットン」と名乗るモンスター息子*1が空から落ちてきて……
なんということでしょう!パルテは衝撃により一人、海へ投げ出されてしまったのです。

辛くもオットンと共に島に漂着しますが…またまた偶然にも、そこは彼女が目指していた目的地「モンスピ海」にある島だったのです。
さらにオットンは七つある秘宝の一つを既に手にしており、他の秘宝を集めているのだと言います。
そしてパルテの持つ羅針盤が、実は秘宝の在り処を指し示す装置だったとも…。

話に魅せられたパルテは自身の伝説をつくるべく、オットンと2人で残りの秘宝を探すことを決意するのでした。
他のモン娘との出会いは彼女に何をもたらすのか。 船すら持たぬ海賊少女の、明日はどっちだ!?

もっぱら秘宝探しが中心となるストーリーのため、ゲーム中は海より陸に居ることのほうが多かったりする。
雰囲気としては尾田栄一郎の漫画『ONE PIECE』の最初期にやや近い。


登場人物

びっくりするくらい脳筋キャラが多く、コンパイルハート全作品の中でも独特な雰囲気を型作っている。

+ オットンと、7人のヒロイン(※ネタバレあり)

いずれも「海賊」であるが、スタンスとしては冒険者やトレジャーハンターと呼ぶほうが正確。

  • オットン(CV:杉田智和)これを待ってたじぇい…!
    • 一人称は俺。今回はある程度名の知れたベテラン海賊としての登場。ボイスも一段と多い。ブラジャーを眼帯風に被っている。
    • 『パイ育』という秘術を編み出しており、ヒロインたちを揉んでパワーアップさせられる
    • 物腰自体はやや落ち着いている。暴走しがちなパルテを抑え、パーティの指針を的確に決めることもある。
      • が、セクハラは自重しないという悪癖があり、周囲の信頼度は少し低い。ヒロインに反撃されたり、後日雑に扱われるまでがセット。
    • ゲーム開始時は一部の記憶を失っており、終盤で記憶を取り戻し、物語のキーパーソンだったと判明する
      • 過去作の男主人公の役目をほぼ担っているので、事実上本作の主人公と呼んでも過言ではない存在。戦闘ではサポートのみでやはり直接戦うことはない。
  • パルテ(CV:石上静香)アンタはマジで許さない! 
    • 一人称はアタシ。超ポジティブな人間の少女。ややガサツだが、料理が得意という一面もある。
    • サイズの合わない海賊服をスカート代わりに腰に巻いている奇抜なスタイル。
    • 他人へのツッコミが鋭いが自分のことになると途端に甘くなる。
    • れっきとした人間だが、パイ育により他のモン娘のように胸が大きくなったり奇形になったりする。それでいいのか。
    • 行動力があり、いかなる相手とも拳で語っていく。パルテ海賊団としてなんだかんだ大成する。「物理」溢れるストーリーが展開。
      • パルテの言動の秘密は、ラストダンジョン直前のイベントで明かされる。泣ける内容なので彼女のファンには何とかここまで到達して欲しいところ。
      • 前作、前々作での強スキル「おまえをマジで許さない」に似たボイスがある。また、真エンドでの最後の決め台詞は『メアリスケルター』のストーリーでも使われている*2
      • 属性は風。サーベルで戦う。全員の攻撃力を上げることもでき、攻撃的な戦法を得意とする。
  • ワッフル(CV:上坂すみれ)おっきぃのいくね! 
    • 一人称はボク。コボルトのモン娘。
    • パルテが最初に出会うモン娘であり、パルテの強さに惚れ込んで仲間になる。「ご主人」と呼んで慕う。
    • 鼻が利いたり、骨に興味を示したりと、コボルトというよりは犬娘である。
      • 属性は火。棍棒で戦う。「速攻」のスキルを持っており、攻めにも回復にも素早く立ち回れる。
      • 神獄塔 メアリスケルター』に先駆け、上坂すみれがメインヒロインの一人を担当している。
  • クラレット(CV:M・A・O)覚悟はいいかな? 
    • 一人称は私。クラーケンのモン娘。
    • イカの頭部を模した白い頭飾りには、イカの眼にあたる部分にヒマワリの飾りが付いている。
      • そして腰から下には触手を思わせる白いベルトを複数垂らしているという秀逸なデザイン。
    • おっとりとした口調ながら、他の船にわざとぶつかって金品をせびるという凶悪な海賊(当たり屋?)行為を繰り返している。
    • 思ったことは全部口に出す、口より先に手が出ることさえあるなど相当な乱暴者だが……根は優しい。まるで女性版ジャイアンである。
      • なぜ同じ海で当たり屋を繰り返していたかは、終盤のクラレットにスポットを当てたサブイベントで、何となく補完できるようになっている。
      • 推しキャラなのか、通常版のパッケージもパルテ・ワッフルと共に飾っているほど。
      • 属性は水。槍で戦う。連続攻撃や弱点属性へのダメージを増すスキルを早期に覚え、単体での戦闘力は最強クラス。
  • ジュエル(CV:阿澄佳奈)水、増し増しぃ! 
    • 一人称はワタシ。スライムのモン娘。
    • 髪の毛とブラとパンツがゼリー状になっている。また、帽子に見える部分も本体の一部。
      • 水分が無くなって体が蒸発することを心配するなど、デザインに関連した発言が多くて楽しいヒロイン。
    • ワッフルを気に入っているが、肝心の相手からは妙に冷たく当たられている。他のキャラからも同様にされることが多い、典型的な弄られキャラ。
    • 海賊船をローンで購入しており、パルテはその返済に協力しながらジュエルの船を一緒に使うことになる。
      • 属性は水。巨大な水鉄砲で戦う。ザコ退治に便利なスキルを複数持つ他、回復と補助が得意で専用スキルを多く持つ。
      • ジュエルの声は阿澄佳奈が『ネプテューヌ』シリーズのホワイトハート*3そっくりに演じているが、今回は暴力を振るわれる側
  • サキュラ(CV:米澤円)これが悪魔の力よ! 
    • 一人称はわたし。サキュバスのモン娘。
    • 爆乳。魅了の能力や飛行能力も持つようだが、残念ながら戦闘中ではスキルとして採用されていない。
    • 悪魔っぽく生きることを信条にしているが、わりとバカで善人の印象のほうが強いほんわかお姉さん。オットンにはやや手厳しいが愛情ゆえ。
    • パルテたちを襲うもののあっさり倒され、ちゃっかり海賊団入りする。
      • 属性は火。巨大なフォークで戦う。攻撃力が高く、HP吸収攻撃も得意な攻防一体型のキャラ。
  • ポロン(CV:橋本ちなみ)どっか行け! 
    • 一人称はわたし。スケルトンのモン娘。
    • 幽霊船に引きこもっているアンデッド。しかし血色は非常に良い。パルテたちに住居を破壊されてしまったため、居場所を求め渋々ついていく。
    • 最初はパルテたちと打ち解けられないが*4、幽霊船の外の景色に魅せられ、親睦を深めていく。
    • 必殺技で「父さん!母さん!」と叫んで巨大な空飛ぶ頭蓋骨を呼び出すが、言葉通りの存在なのかは不明。
      • 属性は風。ハンマー形状の特大スタッフで戦う。守備的なスキルが多く、生存率が高い。最強装備を纏わせると攻撃面もトップクラスになる。
  • リンド(CV:本多真梨子)耐えられるかなぁ? 
    • 一人称は私。ドラゴンのモン娘。リンドヴルムを彷彿させる本名だが、本人はあくまでドラゴンと言っている。
    • 現在のモンスピ海で最大勢力である「ドラゴン海賊団」のリーダー。爆乳
    • 戦闘の実力は相当なものだが、自分を倒したパルテを認め、後に自分だけパルテの傘下に入った。
    • 長身で貫禄もあるが、竹を割ったような性格で接しやすい。また、とにかくフィーリングで生きている人物でもある。
      • 馬鹿さ加減も最上位。「面舵」のことは「面白いほうに舵を切る」ことだと本気で思っている。
      • 属性は火。青龍刀で戦う。デバフ状態の敵へ大ダメージを与えるスキルを覚える他、色んなキャラの良いとこどり。多数の役割を担える万能キャラ。
      • 演じる本多真梨子は『ネプテューヌ』シリーズだと天王星うずめ、『モエロクリスタル』ではツブテを担当していた。今回は姉御感が溢れるキャラでまた違う演技を披露している。
+ 敵専用キャラと脇役(※ネタバレあり)

敵専用なのが悔やまれる個性派ぞろいである。

  • ネコ(CV:佐倉薫)オレは強いぜ!? 
    • 恐らくネコマタのモン娘と思われる。ボーイッシュというか、ヤンチャ坊主そのものな言動をしている。耳が動くのが可愛い。
    • ドラゴン海賊団所属でリンドに次ぐ実力者。リンドのことをとても慕っている。ただし方向音痴で、作中ではいまいち団に貢献できていない。
    • リンド脱退後は彼女から直々に次のリーダーとして任命されるなど、双方の信頼は厚い。
      • 実は、「ネコ」はニックネーム。本名は終盤のリンドのサブイベントで明かされる。
      • 武器は「ダークソード」。限定版付属の設定資料集によると実際にはそんな御大層なものではなく、商人から本物だと騙されて買ったらしい。
      • ダークソードには盗難防止用に油性マジックでネコと書いているなどネタ要素が多い。ゲーム中でもネコのスキル使用時にしっかり確認できる。
  • リヴィエラ(CV:優木かな)私が最強だっ!! 
    • リヴァイアサンのモン娘。
    • クラレットとリンドとは旧知の仲で、もう一人のメンバーと一緒に、モンスピ海の四天王を自称していた。
    • 理由あってチームが解散したあとも四天王を一人で名乗り続けている。ある意味孤高で格好良いが、ご多分に漏れず脳筋気質なキャラ。
    • 人望はあるようで、パルテが旅しているうちにリヴィエラもまた頼もしい仲間を得ていく。本作における主人公のライバル的ポジション。
      • 武器は切れ味鋭い日本刀。本作では非常に珍しい単体攻撃に特化したボス。
  • ミミィ(CV:高森奈津美)わあい!あたしの番ミミ! 
    • ミミックのモン娘。語尾にミミを付けて話す。
    • 帽子とスカートが宝箱状になっており、宝箱の歯にあたる部分には白いフリルが付いていて可愛いらしい。
    • ちゃんと宝箱に擬態することができ、敵の中ではある種もっとも3Dモデル化した意義があるキャラ。あまり披露してくれないが…。
    • 秘宝を持っているがパルテたちに返り討ちにされ奪われてしまい、その後はリベンジするためリヴィエラの仲間になる。
      • 武器は鍵型の鉄槌「キーハンマー」。実際には武器よりも炎系のスキルを使った攻撃のほうが圧倒的に強い。
  • ドロア(CV:戸田めぐみ)楽しみですわぁ! 
    • 一人称はわたくし。マンドラゴラのモン娘。金髪縦ロール。
    • 地中に埋まり、アホ毛をおいしそうな植物に見せかけて獲物を誘い積極的に襲っている。そんなことやっているが秘宝の守護者の一人でもある。
    • 丁寧な口調ながら人の苦しむ姿を見るのが好きというドS娘。髪を引っ張られるのも好きらしい。
    • 砂漠の出身だけあって、マンドラゴラというよりはサボテンを擬人化させたような容姿。
    • 戦闘中、ダメージを受けた時のつん裂くような悲鳴が恐い。ただし別にそれがステータス異常を誘発したりはしない。
      • 武器は合体と二つに分離が可能な「スコップブレイド」。実用性はともかく、本作だけの登場が惜しまれるほど凝った武器である。
      • 残念ながら出番は非常に少ない。
  • ガーネット(CV:東城日沙子)
    • 一人称は私。ガーゴイルのモン娘。手加減しないわよ 
    • 銀髪+巨乳+褐色肌+眼鏡+長身+両腕両足はしっかり覆っているが、胴体はほぼ丸出し……と、物凄い格好をしている。
    • 見た目に反して性格は地味で、ジュエルのような弄られキャラ。知能派のように振舞うが(以下略)。
    • とある遺跡と秘宝のうちの一つを守護していたが、パルテたちに負けたことで存在意義が無くなり、旅へ出ることに。
      • 武器は金色の大斧。常時リジェネで、毎ターン最大HPの10%ほどを回復してくる厄介な体質持ち。撃破には「毒」の状態異常をかけるのがほぼ必須。
      • 残念ながら出番はドロアともども非常に少ない。
  • パイ族(CV:左野莉子・白川りさ)パイパーイ! 
    • 海賊ではない。人間の乳房に似た頭部を持つ小人族のことである。
    • モンスピ海に広く生息し、人間と変わらぬ生活を送っている。
    • RPGにおける「町の人」に相当するモブたちであり、パルテの船も彼らが動かしているという設定になっている。
    • 凶悪な気性の者たちはブラックパイ族(黒乳首…?)の異名を持ち、身体が黒ずんでいる。かつてはモン娘と激しく争っていた。
      • クラレットのサブイベントで登場する白いパイ族だけは、前作に続き本作のボーカル付きBGMを歌う白川りさが声を担当している。
  • パイキング(CV:子安武人)揉んでやろう! 
    • 一人称は我。イキングではない。
    • パイ族たちの頂点に立つ、筋骨隆々の邪悪な大男。パルテたちよりもずっと大柄なので、パイ族としては異常と言えるほどの巨体を誇る。
    • パイ育の力とは真逆の「胸を吸う」力を身につけ、過去にとある海賊団を壊滅させている。
    • ある人物の友人だったが、コンプレックスにより歪んでしまっている。
      • 理性を無くしているほどではないものの、モブのパイ族が語るような政策上手のやり手としての面影は見られない。
      • 本作のラスボスである。発売前は豪華キャストともども存在が伏せられていた。ラストダンジョンのみの出番であるのが非常に残念。
  • 特別なHモンスターたち(CV:瀬戸千春)
    • 『モエロクロニクル』『モエロクリスタル』の女性型Hモンスター7種が、本作独自の設定を引っ提げてボスキャラに昇格。
    • かつてパイキングに敗れ、姿を変えられてしまったモン娘の成れの果て。えらく重い設定だが『モエロクロニクル』へのオマージュだろうか。
      • 3Dモデルのクオリティは本作のヒロインたちに劣らないほど。CVは全員まとめて同じ人が担当している。
  • 船員(CV:橘志穂)
    • オープニングでパルテと喋っている彼女の友人。ノーマルエンドでもパルテと親しく話している。
      • 最初と最後だけの登場で、容姿も特に設定されていない。

基本システム

オープニングのイベントを全消化すると晴れてジュエルの船が手に入り、本格的にゲームがスタートする。

  • ワールドマップ=広大な海
    • 船をプレイヤーの手で動かし(航海)、島や怪しいポイントを○ボタンで調べることができる。
      • これにより高価な消費アイテムや、スポット(秘境や珍景)*5を発見可能。
    • 最初は航海できる範囲が狭いが、パイ族の「依頼」(クエスト)をこなすことで「海図」を入手でき、探索範囲が徐々に広がっていく。
      • 依頼自体も、ゲームを進めると次々に増えてくる。また、ゲームの攻略ヒントも「情報」という形でパイ族が教えてくれる。
    • 海上にイベントシンボルや敵シンボルが登場することもある。一部は無視できる。
      • ラスボス戦前に仲間に関連したサブイベントを全消化すると真エンドを迎えられるようになっている。
    • 未開の島によっては「ダンジョン」が存在しており、秘宝を入手するため実際に降り立って探索する必要がある。
  • ワールドマップで発見したダンジョンを探索する
    • 「島の海岸付近」「砂漠の島」「遺跡」「火山島」など様々なダンジョンが存在。
    • シンボルエンカウント形式で、「H(ヘンテコ)モンスター」(有象無象のザコ敵)がうろついている。
      • 配置数はさほど多くなく、避けるのもかなり容易。
    • 例外なく、最深部には強大なボス敵が待ち受けている。
    • パルテの羅針盤が左上に表示され、指し示す先(最深部)がゴール地点。
      • ただ、羅針盤に頼らなくても問題無いくらいダンジョンは小さい。さらに探索した範囲は別途、オートマッピングされ□ボタンで見られる。
      • ほとんどのダンジョンが一階層しかなく、FC時代のドラゴンクエストの洞窟の半分にも満たない面積。あっという間に最深部に着ける。
    • ダンジョン内にギミックが無い。せいぜいオットンに乗って移動する箇所が用意されているくらい。それについてもキャラの移動ポーズが変わるだけ。
      • しかし何故だろう、卑猥な図に見える。↓
        + 実際どんな感じか、百聞は一見にしかずだじぇ
        …しかもこの状態で移動を続けていると振動による上下運動で何かが起こったのか、ヒロインの表情やオットンの表情が変わるという小ネタがある。
  • パイ族
    • ワールドマップのイベント、ボス敵のドロップ、宝箱の中などからパイ族が出現して団員に加わる(半強制)。
      • 【海賊タイプ】…たくさん加入させると、ヒロイン全員が共通で使用できるスキルが増える。
      • 【商人タイプ】…たくさん加入させると、ワールドマップで購入可能なアイテムや装備品が増える。
      • 【学者タイプ】…たくさん加入させると、隠されたスポットを発見できるようになる。トロフィーにしか関係しないのでプレイによってはあまり必要無い。
    • 事前にどのタイプを発見できるかは分からないケースがほとんど。
    • 狙って同じタイプを集められないので「ゲームをプレイしていればパイ族が集まり、自ずとスキルや商品が増える」くらいの認識で構わない。
  • パーティ編成
    • パルテとオットンの2人旅から始まる(といってもオットンは戦闘員ではないので実質パルテ1人)。
    • 物語を進行させていくと、最大で7人パーティとなる。オットンを含めれば8人である。
    • 7人それぞれ個性があるが、終盤になるまで性能面で極端な差は無い。好きなメンバーでずっと旅しようと最後まで到達は可能。
    • ただし、戦闘に参加させられるのは4人まで。3人以下の編成でも戦えるが、経験値取得量などは『モエロクロニクル』などと違い、増えたりはしない。
      • アップデート前は、戦闘に参加させない控えキャラには経験値が全く行き渡らない仕様だった。現在は修正済み。

パイ育と基礎値の成長

ワールドマップでもダンジョン探索中でも実行可能。本作最大のおバカ要素にして、かなり難解な部分でもある。

  • 7人のヒロインは、パイ育モードのときだけ水着姿*6になってくれる。
    • パイ育モード内には、パイ育の他にもヒロインを眺める「ビューモード」と、後述の「タマゴ割りシステム」も存在する。
  • 消費アイテム「パイ育エキス」「ライフエキス」「パワーエキス」「スタミナエキス」「スピードエキス」を使うと、
    いずれも施術後にステータスを上げるパイ育になる。
    「パイ育エキス」は全基礎値アップ効果。「ライフエキス」以下は、対応した各基礎値(HP・攻撃力・防御力・素早さ)しかアップしない。
    アイテム未使用でもビューモードには行けるので気が利いている。
  • いずれかのエキスを使用するとパイ育がスタート。
    • プレイヤーが3Dモデルの胸にタッチすることで、胸を実際に大きくしたり縮めたり開き具合を伸ばしたりができる。
    • どのようにタッチしようと、上述の基礎値ぶんのステータスアップは保証され、しかも永続。
      • つまり、揉めば揉むほど成長すると思っとけばとりあえず問題ないじぇ。まあ…、揉むたびに胸が変形しちまうけどな!
      • なお□ボタンを押すと、変形させずに揉める。胸の形に納得がいっている場合ならこれを利用すべし。
      • ちなみに揉むたびに 「や、やぁん…」「ぷに…ぷに」「なかなか!」「わ、分かってきたかも…」「い、いぃ!」 とか変なボイスが再生されます。
  • 現在の胸の形に応じて、各基礎値に上昇と下降の補正がかかる。微々たるものなのであまり気にしなくていい。内容には気圧されるが。
    • 胸が大きくなると素早さ下がるってリアル過ぎだろ
      胸が大きい 攻撃力○○%アップ 素早さ□□%ダウン 胸が小さい 攻撃力○○%ダウン 素早さ□□%アップ
      胸が高い  HP○○%アップ 素早さ□□%ダウン 胸が低い  HP○○%ダウン 素早さ□□%アップ
      胸が上向き  攻撃力○○%アップ HP□□%ダウン 胸が下向き  攻撃力○○%ダウン HP□□%アップ
      胸が柔らかい 防御力○○%アップ HP□□%ダウン 胸が硬い 防御力○○%ダウン HP□□%アップ
      胸の谷間が開いている 素早さ○○%アップ 防御力□□%ダウン 胸の谷間が閉じている 素早さ○○%ダウン 防御力□□%アップ
      胸が張っている 攻撃力○○%アップ 防御力□□%ダウン 胸が張ってない 攻撃力○○%ダウン 防御力□□%アップ

  • まとめると、各エキスを使いパイ育を終えるとエキスに準拠したステータスの基礎値が上がるが、それ以外に胸の形による補正も加わってくる。
    • 基礎値と補正は全くの別物である点にも注意。
      • 例えば、胸を大きくしていれば攻撃力が上がりやすいというわけではない。エキス一回の使用による上昇値は固定。形に応じたささやかなボーナス*7が入るだけ。
  • 各エキスはレアアイテムだが、パイ育エキスだけは、ザコ敵を倒しまくってエキス(経験値)を一定量貯めるたびヒロイン別に入手できる。
    • 実は入手時にも、全く表示されないがヒロインの基礎値が微増している。つまりパイ育しなくてもレベルアップしている。
    • ところが本作にはレベルの表示は無く、あたかもパイ育しないとヒロインが成長しないように見せかけてある。何故ここまでややこしくしたのかは不明。
      • パイ育は任意のタイミングで行えるレベルアップにあたる。実行は後回しにできるが、なるべく早く行ったほうが探索は捗る。
      • パイ育を何度も繰り返しているとヒロインがスキルを閃くことがある。

基礎値を成長させないパイ育「PAIZAP」

  • レアアイテム「PAIZAP*8エキス」を使った場合は、3Dモデルの胸変形がより激しい。ただし基礎値上昇が無い。
    • といっても形を変えるというからには、補正が変わる。手っ取り早く補正だけ変更したいときにも便利。

タマゴ割りシステム

  • Hモンスターの「タマゴ」系ドロップアイテムは、このパイ育モードで割って中身を取り出すことができる。中身は回復系アイテムが多い。
    • タマゴを選ぶと、ヒロインが胸の谷間にそのタマゴを挟む。なにゆえ
      • プレイヤーがその状態でヒロインの胸を撫で回すと、タマゴが徐々に潰れて割れる。机とかで割る発想は無いようだ
      • 1/5くらいの確率でハズレとなり、生タマゴだったとかで ヒロインの胸元に白濁がぶちゅっとぶちまけられる むしろこれアタリじゃね

戦闘の基本

  • AGI(素早さ)の高い順にターンが回ってきて、1回だけ任意の行動ができるコマンド式バトル。
    • 攻撃後は次にターンが回ってくるのが遅くなる。場合によっては、他者に抜かされたり複数回行動されることもある。
    • 戦闘はAIに任せオートで通常攻撃を繰り返すこともできる。
      • ここまでならDRPG時代(『モエロクロニクル』や『モエロクリスタル』)と同じ仕様だが*9、以下は新システムばかりである。

フェロモン(3属性)

  • DRPG時代の「4属性+無属性」から、「3属性+無属性」になった。
    • 土属性が消え、火属性・水属性・風属性でいわゆる三すくみが作られている。
    • どのキャラも何かしらの属性持ちなのは変わらない。無属性は大ボス専用。
      • 攻撃スキルには無属性が存在しないばかりか、「自分の属性=攻撃の属性」というルールになり、1キャラが複数属性をそのままでは絶対に使えなくなった。
      • 弱点属性には2倍ダメージ、有利属性だとダメージ半減と効果がすこぶる大きく、DRPG時代と比較して属性の重要度が激増した。
      • 本作は終盤でも2桁、良くて3桁というわりと低いダメージしか出ない。育ててない仲間でも弱点をつけば、エース級の火力が出る。
  • 攻撃力アップ・防御力アップのバフより、まず属性を変えたほうが効果が大きい。この点に気付けないとボスたちと真っ当に戦えない
    • また、本作では「物理攻撃」「魔法攻撃(スキル攻撃)」の区別が無くなっている。ステータスにも攻撃力しかなく、これを上げれば両方の威力が上がる。
      • よって、ひたすら3属性を意識させるゲームバランス。
      • 敵味方のアイコンのカラーで属性が一目で分かるようになっている。このあたりはDRPG時代より親切。

フェロモンチェンジ

  • DRPG時代には不可能だった、戦闘中の属性チェンジがスキルにより可能。効果は3ターンで切れる*10
    • 「自分の属性=攻撃の属性」というルールはここでも適用され、手持ちのスキルの属性もすべてチェンジ後の属性が基準になる。
    • 属性を変えたところでエフェクトは変わらない。例えば火から水に変えると、水属性スキル版「フレイムゲイザー」(見た目は火のまま)といった妙なことにはなる。

以上の特徴から強敵との戦いでは、まずは皆で相手が弱点とする属性へフェロモンチェンジするゲームになっている。
ただしボスともなるとボス側に有利な属性へとこちらを強制フェロモンチェンジさせてくるので、3ターン経たないうちに属性を変えられることもあり、とにかく慌ただしい。

「1バフ(デバフ)&1状態異常」の制限

  • 他でそうそう見かけない、本作独自の縛り要素。
    • バフ(デバフ)【攻撃力アップ(ダウン)・防御力アップ(ダウン)・素早さアップ(ダウン)】と
      状態異常【ポイズン(毒)・パラライズ(麻痺)・シック(スキル封じ)・バリア(状態異常無効)・発情】は、
       それぞれどれか1つしか掛からず、後から掛かったもので上書きというルールになっている。
  • 例えば味方が「防御力ダウン」を食らった際に、「素早さアップ」を使うと、防御力ダウンを消しつつ素早さアップも適用される。
    • ゲーム序盤は各キャラの使用スキルが偏っているものの、この仕様のおかげでデバフをかなり解消しやすくなっている。
    • ……が、賢明な方はお気付きと思われるが、味方へのバフについてもどれか1種しか与えられないし、敵をデバフ漬けにすることもできない。
    • 味方の使う防御力アップと素早さアップは効果が低いので、終盤は攻撃力アップほぼ一択になる。バフ関係の選択肢は少ない。

MP(ムラムラポイント)システム

  • 本作ではSPではなくMPという単位になり、船上では全キャラ50で固定になっている。MAXは200。これはゲームを通して変わらない。
    • MPは主にスキルを使用するために使う。このあたりはSPという名称だった頃のまま。
    • 戦闘中はダメージを受けるか与えるかでMPが溜まっていく。ダンジョンでは次の戦闘に現在のMPが引き継がれる。
      • MPが100を超えると「高揚」モード発動。全ステータスが1.2倍ほどに強化される。
      • MPが200になると、「発情」モード発動。全ステータスが1.5倍ほどに強化されるが、5ターン後にMPが0になる+2ターン行動不能。
    • MP回復アイテムは貴重品扱い。そしてスキルは威力が高く便利なものではあるが、使用にあたり大量のMPを消費するものがほとんど。
  • 発情状態だとド派手な必殺技スキルを使えるが、必要MPは200。他のスキルにMPを回していると使う余力がないかも。
  • おまけに発情には「全バフ・デバフと全状態異常とフェロモンチェンジを無効」という有効に使えなくはないが、ありがた迷惑な特性がついている。
    • 例えば敵に対して有利な属性にチェンジしていようと、MP200になった途端に元の属性に戻され他のバフも消えるので、場合によっては与ダメージが下がる

以上の特徴から、格闘ゲームのような空気感になっている。
まめにスキルを使うか、最初は溜めてから高揚モードを維持するか、全員で発情モードになり必殺技でゴリ押しか…などの戦法がとれる。
敵が状態異常を使いまくるゲームであるため、MP管理は死活問題となっている。

オットンチャージ

  • 「胸キュンスクラッチ」風のなにか。制限時間は5秒。
    • 中盤以降、全ヒロインが戦闘中に使用可能になるシステム。
    • 使用したヒロインの水着姿が縦画面表示される。
      • 「片手でヴィータの両面をつまみ、その状態からもう片方の手で両面をこする」ことでBP*11を溜め、オットンを興奮させることができる
      • 操作的に、ヒロインが男性のアレをしごいてるっつーイメージでしょうかね
      • 溜めたBPの量に関係無く、使用したヒロインのMPが「+50」される。ダンジョンのボスに挑む前にはこれで全員のMPを必ず100以上にしておきたい。

オットン砲

  • BPを100%まで溜めると、「フィニッシュだじぇええ!!オットンほーーー!!」と絶頂したオットンのボイスと共に極太のレーザーが敵全体に発射される。
    • 効果は、ザコ敵をすべて即死させる。ドラゴンクエストでいうところの「ザラキーマ」である。ちなみに必中
    • オットンチャージ2回でBP100%まで上げられるため、ただ勝ちたいだけならばこれを使うとすぐ終わる*12
      • ボスには無効。なのでボス戦ではBPを溜める意義が無いものの、戦闘中のMP+50欲しさに5秒間ぼーっと終わるのを眺めるというケースが頻発する。
      • ただし一部のボスは、「HPを0にすると2ターン行動不能になり、そこにオットン砲を当てる」という手順を踏まないとHPを20%回復させて復活してくる。

評価点

  • 『モエロクロニクル』で完成されたおバカでHな世界観を、3Dでも忠実に描いてみせた
    • ワールドマップからして、ハート型の島、男性器型の島、パンツ型の島、ブラジャー型の島、乳房型の連なった活火山……などが点在している。
    • 各ダンジョンにも、下着をつけた婦人を思わせる大岩やら、そういったものを見かけることができる。バカすぎる
    • ヒロインはダンジョン探索中にジャンプできるが、段差は超えられない。胸を揺らすためだけにある
    • お金の単位も、「G(ジー)」から、「π(パイ)」になった。いいかげんにしろ
    • ダンジョン内を闊歩するHモンスターたちの歩き方もキモカワイイ。
      • DRPG時代もメインキャラたちの目にはこのような光景が広がっていたのだろうなと、謎の感慨を得られる。グラフィックのクオリティも高め。
      • 固有名詞についても、極力『モエロクロニクル』『モエロクリスタル』両作に存在したものを使っている。シリーズファンには嬉しいところ。
    • ヒロインたち(3Dモデル)へカメラをズームした際、しっかりカメラ目線になってくれる。ヒロインに接する臨場感は確実に増している。
  • ヒロイン間の性能面での格差が少ない
    • 先述の通り、どのキャラでもエンディングを目指せるバランス。
    • 共有スキルが多く、誰もが攻撃要員にも回復要員にもなれる。
    • 固有の補助スキル・回復スキルを持つキャラは、共有版スキルより消費MPが抑えられていたり性能が上回っていたりし、ほど良い長所となる。このあたりのバランスは面白い。
      • 戦闘中、どのタイミングで誰にどう行動させるかの自由度は高く、取捨選択がバトルの要にもなっている。
  • バグらしいバグが起きない
    • ゲームが強制終了したり固まって動かなくなるといった致命的な不具合が存在しない。
    • 大小のバグ問わず、不具合がニュースサイトやまとめサイトを騒がせたことがない。
      • コンパイルハートの内製・外注タイトルを全作見回した中でも屈指の安定度を誇る。プログラムの設計がよほど上手くいっているのだろう。
  • いつでもどこでもセーブできる
    • よって、セーブポイントなどは存在しない。ワールドマップはおろか、ダンジョンでボスの目の前でセーブすることも可能。
      • 全滅すると即ゲームオーバーになるゲームなのでありがたい。おまけに、セーブ可能数が最大50個もある。
      • 本作にはイベント回想機能こそ無いものの、これだけあればプレイヤーの手で一通りのイベントは保存しておける。ボス戦についても同様。
  • 前作(DRPG時代)に匹敵するほどの快速ロード
    • ボスが複数で出てくる戦闘くらいでしか体感できるロード時間は無い。キャラも背景も3Dだということを考慮すると相当なスピード。
    • ダンジョンに入る時も出る時も同様。
  • とても可愛らしくデザインされたメインメニュー
    • 船上やダンジョンで表示可能なメインメニューには大量の項目が詰め込まれているが、選択したアイコンがぴょこぴょこ跳ねアクションするので可愛く、何を選択しているかも分かりやすい。
    • 滑らかにフェードして画面が遷移するので目にも優しい。
      • 限界凸騎シリーズの過去作より細部まで拘って作られている印象があり、少々の不便さを払拭するほどのものがある。
  • プレイヤーのストレスを緩和させる、クエスト達成のための補助機能
    • 採取アイテムやドロップアイテムを要求するものについては、それがどこでどういう条件で手に入るかの逆引き機能が完備されている。
      • 要求数自体も控えめで、メモ帳を一読するくらいの手間で次々にクエストを処理できる。このバランスはかなり絶妙で心地よい。
      • クエストの報酬も、終盤のものともなると大金が手に入ったりし、挑戦し甲斐がある。
  • 抜かりの無いチュートリアル
    • 文字が延々と続くので読み疲れるものの、いつでも読み直せるチュートリアルが本作にも多数存在する。
  • メインイベント・サブイベント、共にフルボイス
    • コンパイルハート作品の強みの一つ、声優による会話イベント中の膨大なボイス数は本作でも健在である。
    • 終盤のサブイベントになると全ヒロインたちの新たな一面が明かされるが、その際のこれまでとの演じ分けには各声優の気合を感じられる。
      • DRPG時代のキャラ数・イベント数には劣るものの、世間の一般的なRPGとの比較なら十分に勝る量となっている。
  • ボイスとBGMの鳴らし方が丁寧
    • 登場人物を絞ったことによる利点か、どの音も聴き取りやすく調整されている。
      • 相変わらずエンカウント後は頭からBGMが再生される仕様だが、イントロの入りが丁寧で煩わしい印象は少ない。
  • 会話イベントのフルスキップ機能搭載
    • 初見で飛ばしてしまうプレイヤーはあまり居ないだろうが、ボタンひとつでイベントを強制終了し一瞬で次に進めることができる。
      • ただしストーリー進行が分からなくなるという弊害はある。ゲーム中、「次の目的地」「前回までのあらすじ」といったものは出ないので注意。
  • ゲーム内に敵味方の3Dモデルや2Dイラストを確認可能なギャラリーが用意されている
    • さほど凝った作りにはなっていないものの、こういった特典が最初から存在するのは素直にありがたい。見たものから順に登録されていく。
  • 充実のサウンド
    • シリーズ一作目から続き、今回も未来音楽制作所のMariCがメインで作曲している。
    • 四作目ともなって脂が乗っており、ダンジョンごとに変わるBGMや2種類あるボス戦BGMの派手さは素晴らしい。
      • 全23曲。これまでの作品とまた少し曲調が変化しているが、ボーカル入りBGMなどは鉄板のクオリティで安心して聴ける。

問題点

  • RPGに不慣れなプレイヤーには厳しすぎ、経験者にも慣れが必要な独特すぎるバランス
    • 戦闘は、MPシステムをはじめ、1個しか付かないバフ・デバフと状態異常など独自要素が多いため把握に一苦労。
      • プレイヤーのほぼ全ての行動にメリットとデメリットがあり、気楽に使用できるものがほとんど無い。
    • 所持金がカツカツで、装備を整えようとすると回復アイテムすら満足に買えず使用がためらわれる。それでいて探索中はあらゆる回復スキルが使えない。
    • RPG的なコスト管理が随所で厳しく求められるのに、本作は難易度変更ができない
      • DRPGだった『モエロクロニクル』『モエロクリスタル』では難易度変更機能が常備されており、他多くのコンパイルハート作品で標準実装されている機能なため、シリーズファンには手厳しい事態となった。
      • 有益な装備品の多くは有料DLCや早期特典、雑誌限定特典となっており、今やほぼ入手不能のものまである。
  • 運に左右される上に、敵のほうが有利な仕様になっている戦闘
    • 本作は敵も味方も25%ほどの確率で攻撃が「クリティカル」になる。効果はダメージ2倍。
    • 通常攻撃はおろか、全体攻撃スキルでも平然とクリティカルが発生する。
      • ほとんどのボスが全体攻撃を持っているため、クリティカルにより事故死させられるケースが多発。
    • プレイヤー側はスキル使用に大量のMP消費と行動順低下を背負うのに、敵側はまったく影響無し。
    • 2ターン連続で相手の最強技が繰り出されることもままある。それに状態異常まで付いていて……
      • コンパイルハート内製やゼロディブのタイトルでも見かける事例でもあるが、本作は特に敵の優遇がひどい。
  • ダンジョンが非常に短いせいか、代わりにボスがめちゃくちゃ強い
    • 5分もかからずボスの元までたどり着けるダンジョンがほとんど。ザコはわりと弱く、一度も交戦しないこともできる。
    • 弱いボスが出てくるのはオープニング(最初のダンジョン)まで。
    • 以降は、到達時点で手に入る最強装備で身を固め、道中で湧くザコシンボルを3回くらい全滅させてレベルを上げまくってようやく対等になる。
    • ボスはとにかく打たれ強く、攻撃も激しく、状態異常スキルを多用する。
    • 一部の演出がスキップできないのもあり、ボス戦は例外無く長期戦になる。20分から、後半は最長で1時間近くかかってしまうこともザラ。
      • 後半、こちらの戦力が整ってこようと、ボスはさらに強化されている。マゾい。
      • 「こちらの必殺技が全部クリティカルになる」くらいのことが起きないと瞬殺は不可能。船上で始まるバトルはMP50スタートなのでMP200にするだけでも一苦労。
      • 戦闘中のボイスがあまり多く無いのも向かい風。戦闘自体は極めて激しいのにどこか単調に感じてしまう。
  • 上記を受けてか、発売から約2ヶ月後、難易度(敵の強さ)を大幅に低下させるバージョンアップが行われた。
    • 敵の基礎ステータスが弱体化し、プレイヤー側の状態異常の付着率が減ったので戦いやすくなり、要求されるレベル上げの時間も緩和された。
    • アップデート前がハードなら、ノーマルと呼べる程度にまで下がっている。特に拘りがなければゲーム開始前すぐにアップデートしたほうがいいだろう。
    • ただしゲームの基本的なシステムは変わっていないので、「属性」など本作の独自ルールを100%理解・実践しないままボスに突っ込んでは返り討ちにあう。整ったバランスである。
  • パイ育をやり過ぎると3Dモデルが壊れる
    • すべての3Dモデルは、モタの原画イラストを基準につくられている。
    • それは良いのだが、基が貧乳のヒロインは胸を一定以上大きくしてしまうと、胸の上下の肉がついて来ず、ペットボトルを2本胸に付けたかのような奇乳になる。
      • 基が巨乳のヒロインを貧乳にしようとしてもあまり小さくならないばかりか、空気の抜けたボールのような縮み方をする。
      • パイ育のときは水着姿だが、終了後元のコスチュームに戻ると、コスチュームとの干渉でぶっ壊れてしまうケースが多々。
      • 後に有料で通常よりさらに胸を大きくできるDLCが配信されるも、相変わらずヒロインによって胸サイズには「適正」範囲がある。
      • アップデート後は、3Dモデルの胸周りについても壊れにくいよう多少の調整が加わっている。あくまで多少。
  • モン娘の3Dモデルの出来に格差がある
    • 本作の3Dモデルはコンパイルハートでもフェリステラでもない、大勢の外部デザイナーの手によるもの。ヒロインとザコキャラとで担当会社も異なる。
      • そのあたりが影響しているのか、出来の良い3Dモデルと悪い3Dモデルの差が激しい。両者が並ぶ会話イベントだと辛いものがある。
    • また、コスチュームチェンジの要素は存在せず、パイ育時の水着衣装のまま動き回ることもできない。
      • 前作のように下着系の装備品はあるものの、変わるのはスキルと能力値のみで、どれに着替えようと3Dモデルへの変化は無い。
  • 会話イベント中、モーションが変化しない
    • 会話イベント中も3Dモデルが使われているが正面向きの棒立ちで固定。殴る演出の際は、正面向きのまま真横にスライドする始末。
    • せめて左右向き合わせることはできなかったのだろうか。
      • 戦闘中も、攻撃以外のモーションについては地味だったり、エフェクトだけで動作が無かったりする。
      • 敵がプレイヤーから攻撃を受けた際のリアクションがかなり乏しいため戦闘の爽快感に欠ける。前作までにあった脱衣演出は無く、それの代わりとなりそうなものも存在無し。
  • モン娘たちの出番にも格差がある
    • 前作まではほぼ全てのモン娘が仲間入りしていたため、公式サイトで説明が無いまま実際には敵専用モン娘が5人居たことが一部のユーザーの強い不興を招いた。
    • 特にドロアとガーネットの出番は数えるほどしかない。
      • 前作・前々作より総キャラ数は大きく減っていて、そのぶん1人あたりのイベントが増したかというと、残念ながらそうでもないのである。
  • 悪目立ちすぎるオットンチャージの仕様とそのボイス
    • オットンチャージの感度が悪い。
    • 「両面タッチしてから擦る」の、最初の両面タッチが案外シビア。擦るのも胸キュンスクラッチのように、優しく丁寧に行ったほうが良い。
      • コツが掴めないプレイヤーのためか、L+R+○ボタン連打でもBPを増やせるようになっているが、これだと20%から30%程度しか増えない。
    • オットンチャージ実行中、オットンが愛らしい声であえぎまくる。「アッ」「あはーん!」「うん!」「おほぉーーん!!」「く、くるんだじぇー!!?」
      • 前作にあった、男性キャラのボイスをOFFにする機能は、無い
      • オットン砲が強力で、それがトドメ用に必須なボス戦もちらほらあり、杉田智和の熱演にこちらも絶対に付き合う必要がある。
  • パイ族からの「情報」が煩雑
    • クエストである「依頼」以外にも、特定の海域への移動を促す「情報」が次々に舞い込んでくる。
    • 依頼と違って達成状況が記されない他、情報をもらっても実際にそこへはすぐ辿り着けず本編を進める必要があったりと、「依頼」に比べると雑多な部分がある。

賛否両論点

  • アップデート後は、簡単になった難易度でしかプレイできなくなる
    • アップデート前のボス戦は、とにかく【死中に活を求める】のを楽しませるバランスであり、下準備的なものも含め戦略的な要素はここに集約されていた。
      • アップデート後は単純に難易度が下がったことにより、クリア時間が初回でも20時間を切ったとの報告もちらほら。
      • 会話イベントでボイスを最後まで聴こうとせず流し読みしたり、各種スキップを使用したりすればもっと早くなる。
      • 発売時期を考えると、フルプライスRPGとしてはかなり大人しいボリュームに。コンパイルハート他作品と比べても、あっさりコンプできるRPGとなった。
  • アップデートにより簡単になった場面が殆どだが、オットンチャージの上昇量だけは大幅に下げられ、「オットン砲」の発動が多少厳しくなった*13
    ---何しろ「ザコ全員を即死させる」という凶悪な効果だったので調整は致し方ない部分もあるが、もともとアップデート前でもザコ達だけは総じて弱かったため、クエストのためザコを狩る手間についてわざわざ世間一般のRPGと同程度にしたともいえる。

総評

2015年頃の安定していたコンパイルハートとは真逆の方向性になっており、クエスト以外は楽しく簡単にクリアさせようとする気がほとんど感じられない。
ゲームのほとんどをレベル上げとガチなボス戦に費やすことになり、熱心なコンパイルハートファンほど不満が多かった作品。
上記についてはアップデートで全般的に調整が行われたものの、前三作で共通していた「無数のモン娘が登場して仲間になる(一作目はカード)」という要素が無く、目に見えてボリュームが減ったのが痛手。

しかし評価点自体は多く、システムに順応できた新規ユーザーからはアップデート前の時点であっても高評価する声もある。
「バカゲーかつ、気を配る要素が山盛りの戦闘システム」と食い合わせはよろしくないが、本作のヒロインたちに見惚れたならキャラの魅力で遊びきれるだろう。
良くも悪くも、往年のコンパイルハートらしい作品に仕上がっている。


余談

  • 旧四天王として、人となりだけが語られるクラレットの知人は、別の海を1人のパイ族と共に航海中とサブイベントで明かされるが、容姿や名前は現在も不明のまま。
    • 続編への伏線っぽい感じになっているものの、本作のキャラは今のところ別作品にゲスト参加もしておらず、続編の兆候は無い。肩身の狭いことになっている。
  • 周回プレイ可能だが、特に2周目限定の要素は無い。
    • 裏ボスが存在しており、その強さは尋常でなく1周目での撃破は非常に困難。素直に周回してエキスを集めたほうが手っ取り早いかもしれない。
  • 本作の予約特典は、「『パイ育用 肌色水着』がゲットできるプロダクトコード付きカード」であった。
    • 水着の色が3Dモデルの肌と同じ色になる、というだけ。雑コラで全身を肌色に塗り潰したような感じだが、見ようによってはセクシーかもしれない。
      • なおコードの入力期限はカードの記載によると2017年8月4日までなので、今から未使用コードを手に入れてもどのみちダウンロードできない
  • 本作のサントラは発売されていない。
    • ただしオープニングテーマとエンディングテーマについては、歌手であるMachicoの3rdアルバム『Ambitious*』に収録されている。全12曲入り。
      • このアルバムには『モエロクリスタル』のオープニングテーマとエンディングテーマも収録されており、結果として全体の1/3がコンパイルハート関連曲となっている。
  • 後継作として、本作と同じくコンパイルハートとフェリステラのタッグで『限界凸城 キャッスルパンツァーズ』を2017年9月28日に発売した。
    • ゲーム内容は本作と大きく異なるので、気になった方は調べてみて欲しい。
+ タグ編集
  • タグ:
  • コンパイルハート
  • 2016年
  • PSVita
  • RPG
  • 限界凸騎

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最終更新:2022年03月06日 04:45
添付ファイル

*1 本作で急に出てきた、男性モンスターを総称する言葉。なおオットンの自称。

*2 偶然の一致か意図したものかは不明。一応『メアリスケルター』は『モエロクロニクル』のシステム的な続編ではある

*3 四女神の一人ブランが変身した姿

*4 当たり前である

*5 1箇所、10箇所、すべて見つけたタイミングで計3個のトロフィーを獲得可能

*6 スタッフロールによるとコンパイルハートのまなみつデザインとのこと

*7 ダウン分もあるが

*8 断じてRIZAPではない

*9 強いて付け加えると、本作の特色として、戦闘開始時にAGIがランダムで増減する。敵も同様なのでなかなか安定して先制できない

*10 スキル説明文だと5ターンになっているが明らかにそれよりも早く切れる

*11 ビンビンパワー

*12 敵の条件ドロップを狙う際には他の手段で倒す必要あり

*13 オットン砲には3回か4回のチャージが必要になる。一方で「高揚」状態だと、数%ずつBPが自動上昇するという要素も設けられた