本稿では3DS「みんなで!カービィハンターズZ」とSwitch「スーパーカービィハンターズ」を紹介しています(どちらも判定は「なし」)。



みんなで!カービィハンターズZ

【みんなでかーびぃはんたーずぜっと】

ジャンル アクション
対応機種 ニンテンドー3DS
(ニンテンドー3DSダウンロードソフト)
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 任天堂
開発元 ハル研究所
発売日 2017年4月13日
定価 基本プレイ無料(アイテム課金式)
プレイ人数 1人 ローカル通信2~4人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 課金上限はジェムリンゴ通算3,000個分まで
判定 なし
ポイント カービィ初の基本無料タイトル
職業格差とお馬鹿なAI
星のカービィシリーズリンク

概要

Nintendo Direct 2017.4.13で発表され、即時配信されたカービィシリーズ初の基本プレイ無料のDLゲーム。
タイトル通り『星のカービィ ロボボプラネット』(以下ロボプラ)のサブゲーム『みんなで!カービィハンターズ』の拡張版。

基本は『ロボプラ』のサブゲームと同じく4つのジョブから選んで編成し、ボスキャラの戦闘のみを行うアクションゲーム。
『ロボプラ』のサブゲームに出てきた各種ボスの他、同作のメインストーリーのボスや『星のカービィ Wii』・『星のカービィ トリプルデラックス』などの過去シリーズのボスも登場している。


特徴

基本システム

  • ジョブ
    • ヒーローソード、ヘビィハンマー、マジックビーム、ヒールドクターの4種類で『ロボプラ』のサブゲーム版と同様。
      • ヒーローソード:「ソード」がベース。ガード時に「ヒーローシールド」を展開し範囲内にいる味方を守ることができる。
      • ヘビィハンマー:「ハンマー」がベース。体力、攻撃力はヒーローソードを上回るが、『ドロッチェ団』のメタルカービィよろしく移動・ホバリングの性能に大幅な制限がついている。
      • マジックビーム:「ビーム」がベース。溜め攻撃が「タイムビーム」となり、当て続けることでタイマーが進み一定時間敵の動きを完全に停止することができる。基本性能はほぼ同等だが、浮遊する敵にタイムビームを当てた場合はタイマーの進む量が大きいなど若干変更点もある。
      • ヒールドクター:「ドクター」がベース。溜め打ちが「ヒーリングエリア」となり、自分含め味方の体力を確実に回復させることができる。 反面攻撃は不得手だが、癖があるものの技自体はそろっており遠近どちらでも戦える。
  • まち
    • いわゆるベースキャンプで、ここでクエストの選択やよろずやでの買い物、ジェムリンゴの収穫などを行う。
      • 最初は誰もおらず閑散としているが、クエストを進める(=カービィがボスを倒し平和にしていく)ことでだんだんと住人が増えて行く。 ただし背景としての出演なので、見た目は賑やかになるもののプレイそのものには影響がないのが残念。
  • クエスト
    • 本作のメインとなるモードで、仲間のカービィ3体とともにボスと戦う。CPUのカービィと共に戦う「おともとクエスト」、ローカル通信で他の人と遊ぶ「通信でクエスト」の2種類。ジョブはプレイヤー、おとも共に4種から任意で選べる。
    • クエストは無限に受けられるわけではなく「やるき」を一定量消費する。また、新規クエストのロック解除にはジェムリンゴ(下記)が必要。
    • クエストクリアの際は経験値のほか、報酬として装備の生成に使う3種類の「カケラ」が手に入る。
      • また、一部のクエストは「しれんクエスト」と呼ばれ、ストーリーを進めるためにクリアが必須である。
      • クエストクリアの際はクリアタイムと得られた経験値がスコアとして記録され、本編のミニゲーム類と同じくスコアに応じてブロンズ~プラチナで4段階のメダルをもらうことができる。
    • クエストのボスはプレイヤーの攻撃でしか敵にとどめを刺せない仕様(=いくらNPCが攻撃しても最後の一撃をプレイヤーが与えない限り敵は倒れない)。敵の体力が少なくなり赤く点滅した状態で放置すると分かりやすい。
  • 経験値とプレイヤーレベル
    • RPGのような経験値によるレベルアップ制が設けられており、最大レベルは50。レベルアップした際はやるきが全回復する。レベルは全ジョブで共有し、最終ステータスはジョブごとに固定。
    • 「通信でクエスト」を遊んだ際は得られる経験値が1.5倍になる。
  • やるき
    • いわゆるソーシャルゲームのスタミナに相当するシステム。時間経過で回復するほか、ジェムリンゴの消費で最大まで回復できる。プレイヤーレベルが上がることでやるきの最大量も上がっていく。
  • ジェムリンゴとジェムリンゴツリー
    • 宝石のようなリンゴで、装備の購入・強化以外にもクエストの開放・クエスト時間の延長・全滅時のコンティニュー、やるきの回復など非常に多岐にわたり使用する。
    • ジェムリンゴツリーは12時間に1回ジェムリンゴを収穫できる木。座っているバンダナワドルディに話して収穫する。
    • ジェムリンゴを買うごとに木が成長し収穫できる数が増え、上限まで購入すると収穫のみでも十分なリンゴを賄えるようになる。
      • ジェムリンゴツリーが成長すると、街のBGMが変わる。
  • カケラ
    • よろずやでの装備の購入・強化に使用するアイテム。
    • ほのお・みず・ひかりの3種類のカケラは、クエストクリア時に報酬としてもらえる。曜日によって特定のカケラが多く得られる。
    • また、低確率でボスが戦闘中に落とす「レアなカケラ」も存在し、より強力な装備の入手に必要となる。ゆうしゃランクが高いほど出現率が上がる。
  • よろずや
    • ショップに相当するシステム。そうび、サポートアイテム、ジェムリンゴを購入可能。ちなみに経営は『Wii』のマホロアが行っている。
      • そうび:攻撃力が上がる「ぶき」と体力が上がる「ぼうぐ」を購入し装備する。購入にはカケラとジェムリンゴが必要。クエストを進める毎に上位の裝備が解禁され、更に既存の装備も全て「Zきょうか」でパワーアップが可能。ただしカケラとジェムリンゴを大量に消費するうえ、レアなカケラも必要となる。
      • ぶきとぼうぐは、同ランクのものをセットで装備することで性能が上昇する。また、攻撃力と体力以外の様々な能力が上がるものもある。
      • 歴代シリーズのキャラを模したものや、『ロボプラ』のすれちがい通信を本体登録しておくと連動で購入可能となるものも。
      • サポートアイテム:一時的にカービィの能力やもらえる経験値を上げたり、得られるカケラ・やるき回復速度が高まる書物などを購入できる。購入にはジェムリンゴが必要。
      • ジェムリンゴ:購入には課金、およびインターネット接続が必須。前述通り合計3000個になるまで購入可能で、まとめ買いすることで安くなる。また、日曜日に買うことでオマケのリンゴを貰える。
  • ゆうしゃミッション
    • いわゆる実績。様々な条件を満たしてボスを倒す、プレイヤーレベルの上昇などで達成可能。達成すると「ゆうしゃランク」が上昇する。全256個。
    • クリアするとジェムリンゴやレアなカケラが手に入る。上記の裝備解放もゆうしゃミッション達成の報酬である。
  • たびびと
    • 他のプレイヤーのカービィを自分のまちに呼び、CPUのおともとして扱う事ができる。すれちがい通信で出会ったプレイヤーをおともにする「すれちがいたびびと」と、インターネットにつないで呼び出す「さすらいのたびびと」の2種類が存在。クエストに連れていけるのはたびびとごとに3回まで。
      • たびびとと出会った際にはジェムリンゴやカケラがもらえる。ただし、さすらいのたびびとでもらえるのはカケラのみな上、1日に2回以上呼び出す際はジェムリンゴを消費する。
  • あいことば
    • 特定の言葉を入力することでジェムリンゴやカケラを貰える。
    • インターネット、各種のカービィイベント、雑誌などで公開されている。期間限定のものが多い。
  • amiibo
    • amiiboと連動する事によってカケラを貰える。
    • どのamiiboでもカケラが手に入るが、スマブラシリーズのカービィキャラだと多くなり、さらに星のカービィシリーズ、『ハコボーイ!』のキュービィのamiiboの場合はより多くのカケラがもらえる。低確率でレアなカケラが入手できることもある。

課金上限あり

  • 今作は『みんなのポケモンスクランブル』や『ポケモンピクロス』といった3DSシリーズ用の基本無料タイトルと同じく、課金上限が設定されている。
  • 前述の通りジェムリンゴの購入数は3000個までと、課金上限は4800円(まとめ買いすることで3720円まで下がる)に設定されているが、3DSソフト1本分程度に相当する金額であることを考えると決して安いとは言えない。
  • しかし、今作は先程挙げた2本と異なり、そこまで課金せずともクリアは可能。
    • その2本の反省からか、先に進む毎にミッションで貰えるリンゴの数が増加して行く形を取っており、終盤の方では1つのミッションで2桁のリンゴが手に入る。
    • 最強装備を作るために必要なリンゴは99個(強化で更に99個必要)と比較的緩く、後半のステージ解放も200個とそこまで膨大でも無いため、セール品のリンゴ*1のみでも難なく突破できる。
    • 一定数の購入毎にジェムリンゴツリーが成長するため、半端な課金も無駄にはならない。
  • しかしリンゴが足りなくなってしまったような場合は、セール品の後は2150個*2をまとめ買いするか、若干高めのバラ売りリンゴを買うかを迫られてしまう。
  • ミッションをしっかり攻略しながら切り詰め行くと次第にリンゴの使い道が無くなって行き、課金上限まで購入するメリットはゆうしゃミッションのコンプリートぐらいでしかなく、そこまでやり込むつもりが無ければ購入数に気を付けたい。

評価点

基本プレイ無料で『ロボプラ』のミニゲームとほぼ同様のものを楽しめる

  • 一定まで進めるだけなら無課金でも十分楽しむ事が可能。
    • 時間はかかるが買うアイテムを絞れば最後まで進む事もできる。
  • 通信プレイで経験値ブーストがかかるので友達と遊んだ際の恩恵は大きい。無料なので本体さえ持ち合えば気軽に遊べる。
  • 基本的に『ロボプラ』の流用なのでアクションとしての基礎もしっかりしている。

カービィの着せ替えができる希少なゲーム

  • カービィファイターズZ』のレア帽子システムの発展形。
  • コピー能力が実質的に衣装チェンジとなっていたためか、意外にも過去シリーズにありそうでなかった要素(あったとしても色替え程度だった)。
  • 自慢の装備を着せたカービィをフレンドや見知らぬ人と交換でき、おともにすることで一緒にクエストを攻略できるのは嬉しい。

おなじみのファンサービス

  • そうびに過去のボスや仲間を模したものがあったり、『2』のおともがまちに住人としてやってきたりなど、番外編ながらファンサービスは健在である。
    • 肝心のボス戦もとあるボスが初登場以来の(本人)復活を果たしていたり、本編では直接手合わせをしなかったとある重要キャラが自ら戦っていたりと、ニヤリとさせてくれる。

洗練された課金システム

  • ポケモンピクロス』ではピクロイト(本作のジェムリンゴに対応する、いわゆる「石」)は単純な購入のほか最大課金で無制限入手になるのみだが、対して本作では購入するに従って無料での入手分が増えるシステムになっている。
    • 『ポケモンピクロス』の(最大でない)課金をしてもその直後しか進行が楽にならない問題に対する解答といえる。

問題点

ジョブの問題

  • 『ロボプラ』の時点でも4つとカービィのコピー能力数にしては少なかったが、追加のジョブは無い。以前の『ファイターズZ』では追加コピーが存在した。
  • かといってバランスが取れている訳ではなく、ゆうしゃミッションとプラチナメダル獲得のためにタイムアタックを迫られる関係上でマジックビームがぶっちぎりの強職。
    • ヒーローソードも対空チャージ攻撃ができ、回転斬りの威力も高めでかなり強力。
    • 反面、ヘビィハンマーは相手が止まっていないとろくに攻撃できない関係上でチームプレイが必須……つまりCPUとのプレイではまったく役立たず。
    • ヒールドクターも必要かどうかと言われると微妙で、火力の問題で格上相手だと時間が足りなくなり、同格相手だとそれこそタイム短縮のために他職が入る事が多く、使われない。
    • 格上相手でも終盤ではジェムリンゴのコンティニューでゴリ押しという手もある。
  • ちなみに各ジョブの基本的な性能は『ロボプラ』からほとんど調整されていない。
    • 一応「マジックビームで時間を止める回数が増えると、タイムビームを当てた時のゲージ蓄積量が減少する」という調整はあるが、大抵の場合はそれを意識する前に倒せてしまう。
  • 職業格差の問題点として、 装備品がおともと共有 である事が挙げられる。
    • ジェムリンゴの使用量も馬鹿にならないため、ハンマーやドクターの裝備を作ってでも使おうとするより、ビームかソードを一点強化した上で同職で挑むという事が最適解となってしまう。
  • そのため、インターネット通信やすれちがい通信で呼ばれるたびびとは、高レベルだと最強装備のプラチナ系で身に包んだマジックビームかヒーローソードばかりになる。
    • ハンマーやドクターの裝備を買ってしまったユーザーの救済にはなっているが、他プレイヤーのカービィは3回しか出撃できない。

致命的なまでにCPUの頭が悪い

  • 鏡の大迷宮』でもCPUの思考はあまりよろしいとは言えなかったが、今作では常時3人いるため顕著。『ファイターズZ』の難易度激ムズの時のような動きは一切してくれない。
    • CPUに「突撃」「防御」「分散」「集合」などの行動指示を出すこともできず、勝手な行動をとり続けてしまう。
    • 特にヘビィハンマーがお粗末。移動だけでも時間がかかるのにガードを連発してロクに攻撃しない。攻撃したとしても当たらない。
    • マジックビームも敵が飛んでいるのに端っこでビームを連射したり、チャージしたかと思ったらボスの無敵状態で撃ったりと微妙。
    • ジョブと関係ない部分でも、わざわざ敵の攻撃に近寄ってジャストガードをしたり、敵の向こうに石ばんが出現した場合はホバリングをせずに、敵に当たった後の無敵時間を使って強引に取りに行くなどの問題行動も見られる。
    • ガードを連発する関係上でヒーローソードはそこそこ機能し、ヒールドクターも意外とチャージ技が的確で仕事はしてくれる。
      この特徴を生かして難所の突破に利用できるものの、タイムアタックでは結局マジックビームにせざるを得なくなる。

ジェムリンゴが大量に必要になる為、無課金だとあまりサクサク進められない

  • 前述の通りクエストの解禁にまでジェムリンゴが必要になるが、無課金の場合は必要量集めるのにかなりの日数を必要とする。
    • せめてゲームコインでもジェムリンゴを購入できるようにすれば、幾分か評価が上がっていたと思われるが。

インターネット協力プレイが無い

  • 上記のような難点のため、真剣にタイムアタックに挑むなら通信プレイは必須と言える。しかし通信プレイが気軽に楽しめるインターネット協力プレイは無い。

最終的には最強装備のみになりがち

  • 上記のきせかえができる点は評価点なのだが、裝備の性能はそのままに外見だけを変えるいわゆる見た目装備・スキンのような機能が存在しない。
  • 性能重視なら最強装備のプラチナ系ほぼ一択になってしまう。プラチナ系以外の装備にも個性的な見た目のものが多いだけに非常に残念な点である。
    • プラチナが全ての武器の上位互換になっているということはなく、一部の高ランク装備はチャージスピードなど一部能力がプラチナ系より高く設定されている。
    • Zきょうかする事でランクが低い裝備も未強化の高ランク装備に匹敵するステータスまで強化はできるが、当然プラチナ系のZきょうか版には遠く及ばず、「チャージスピード」などのサブステータスが上がらない裝備は上がらないままなので、結局趣味の範囲。

総評

基本はしっかりと作られており、多少の課金でも最後まで楽しむ事もできるというお手頃な作品。
しかし、CPUの思考や職業バランスはあまり宜しいと言えず、不満点も目立つ。
だが、基本プレイ無料なので敷居が低く他人にも勧めやすい。なるべく家族や友達と楽しみたい作品である。


余談

2017年8月15日に今作を題材にした小説「星のカービィ 結成! カービィハンターズZの巻」が角川つばさ文庫から発売された。


スーパーカービィハンターズ

【すーぱーかーびぃはんたーず】

ジャンル アクション
対応機種 Nintendo Switch
(Nintendo Switchダウンロードソフト)
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 任天堂
開発元 ハル研究所
バンプール
発売日 2019年9月5日
定価 基本プレイ無料 (アイテム課金式)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 課金上限はジェムリンゴ通算5,000個分まで
判定 なし
ポイント まさかの2度目のグレードアップ
ファンサービスも充実
オンラインにも対応したがラグが目立ちやすい
相変わらず前作の問題点の一部は据え置き

概要(スーパー)

『みんなで!カービィハンターズZ』をNintendo Switchに移植してグレードアップした精神的続編。
携帯機でのミニゲームを据置機に移植してメインゲームとするのは初。


変更点(スーパー)

  • 敵キャラクターが追加された。本作で初登場となる、既存キャラの強化版・派生属性の敵も。
  • すれちがい通信が無い代わりに、オフラインで旅人が呼べるようになった。
  • オンラインでマルチプレイが可能になった。一人の「ストーリークエスト」と分けられており、マルチプレイ用の「わいわいクエスト」から遊べる。ソロでも遊べるが、マルチで遊んだ方がやるきの消費が少ない。
  • HPが最大値の時にダメージが約1.2倍になる「げんきアタック」が追加。
  • スタンプ機能の追加。マルチプレイで意思疎通が行える。
  • ジェムリンゴツリーにレベルが表示されて段階が分かりやすくなった。
  • ミッションに向かわずしばらく放置していると店主からジェムリンゴを少し貰えるようになった。
  • 稀に「ラッキークエスト」というマルチプレイ用の報酬追加クエストが発生し、宝箱マークがあるクエストで宝箱シャボンを壊すとジェムリンゴ等の追加報酬を貰える。
  • 単純なボリューム増加
    • マルチを含めるとクエストの数は2倍以上、ゆうしゃミッションの数は900種まで増えた。
    • 武器・防具のZ強化の上位版として「SZ(スーパーゼット)強化」が登場。
    • 装備・消費アイテム・書物系アイテムが増加。
    • ゆうしゃランクに応じてレベル上限が開放される。初期状態のレベル上限は10だが、最大で前作の倍のレベル100まで上がる。

評価点(スーパー)

  • 充実したファンサービス
    • 本作の黒幕であるアナザーナイトメアは『あつめて!カービィ』から実に8年ぶりの登場で初の3Dでの登場となる。
      • アニメ版と同じく銀河万丈氏がボイスを担当している他、『夢の泉の物語』や『あつめて』を再現した攻撃ワザを披露したり、あるボスに吹き飛ばされたり原作と同じモーションで消滅するという拘りぶり。
    • ストーリーを進めると『スターアライズ』に登場したドリームフレンズが背景に登場する。
    • 追加された装備品も「冥王の斬閃バルフレイ」や「道化師のつえ」など、過去作品のキャラクターがモチーフにされたものが多い。
    • 新機能のスタンプも過去作品のキャラクターが多く、使用時には原作にちなんだ効果音やボイスが流れる。
  • 「げんきアタック」追加によるヒールドクターの重要度の増加、オンラインプレイの追加など、前作の問題点の一部に対応している。
  • シリーズ初の主題歌導入。 *3

問題点(スーパー)

  • 前作の問題点の一部が据え置き
    • CPUのAIは相変わらず弱いまま。
    • スキン機能や新職業は相変わらず無い。
  • ストーリークエストとわいわいクエストで全く異なる敵があまりおらず、ステータスとゆうしゃミッションが違うだけのものが多い。
    • 中盤からは「チーム・○○○」という既存の敵が順番で出るだけのクエストだらけになる。
  • 終盤のゆうしゃミッション(特にわいわいクエストのもの)はどれも非常に高難易度のものばかり。レベルを上げるだけでなく、ドーピングアイテムも使わないと達成するのが困難なものも多い。
    • マジックビーム×4で楽勝…ともいかず、元の火力不足*4に加え、飛行タイプのボスの増加や、前作ではあまり気にならなかった「時間を止め続けるとタイムビームを当てた時のゲージの蓄積量低下」という仕様が響き、ミッションを満たせないどころかタイムアップになることも。
    • 中間装備のZ強化・SZ強化を強引に使わせているものも非常に多い。余裕が出来るまでは放置推奨。
  • ロード時間が長い。
  • Xボタンでスタンプを開いた状態では動けなくなってしまう。誤操作で開くと厄介。オンラインで開くとラグでスタンプ送信がなかなか出来ず、長らく棒立ち状態になる事も。
  • 出てくる敵は大半が3DSまでの時代の敵であり、『スターアライズ』の敵をベースとしたものは雑魚敵の「プルアンナ」を巨大化させた「グラン・プルアンナ」だけ。
    • ボスであるハイネスや三魔官の担当声優がエンドロールのクレジットに掲載されていることもあり、彼らのアナザーバージョンを期待する声もあったが、元の本人達が町の背景にしか登場しないという肩すかしっぷり。声優達のボイスはハイネス達をモチーフとしたスタンプに使用されているだけである。
    • 一応既存の敵が属性を纏うという『スターアライズ』を意識しているような要素はあるが、別にこちら側から弱点属性で攻撃する要素は一切なく、攻撃パターンが若干変化するのみ。
  • オンラインでわいわいクエストを始めるとラグによりゲームがスローになりやすい。その上誰かが切断・回線落ちした場合、COM代走も無くその場でクエストが終わってしまう。消費したやるきやドーピングアイテムも戻って来ない。
    • スマブラSP』と異なりマッチングにプレイヤー間の距離を考慮していない上に通信量も多いようで、海外ユーザーとマッチングした場合は常時コマ送りもザラ。
    • その中でもランディア系の敵はラグが重すぎると「討伐後にリザルト画面に移行しないまま画面ロックする」というバグまで抱えており、別の意味で討伐が難しい。
      • よりによってマルチのアナザーランディア討伐が最強武器のSZ強化解禁の条件になっており、必要以上に解禁難易度が上がってしまっている。
  • SZ強化や武器の種類増加等でジェムリンゴとかけらの消費が激しく、結局職業一点集中が最適解になりがちであり、「いろんな職業を使う」という楽しみはやはり薄い。
    • スタンプや書物も増えたものの、前者はただのチャット用スタンプなのに高め、後者は値段に釣り合っていないものが多く、ほぼ罠アイテムである。
    • その一方、相変わらず大量のリンゴがミッションで配布されるため、1つの職業に一点集中して飛ばし飛ばしで装備を買い、マルチプレイも行えるのであれば特に困る事は無い。

総評(スーパー)

ボリュームが増加しただけでなく、マルチプレイもオンラインで気軽に行えるようになったものの、
単なる水増しの多さやラグの問題、一部の問題点が前作そのままである等、手放しで褒められる内容でもない。
良くも悪くも根本部分は前作と大差無いので、それを踏まえた上で遊ぶと良いだろう。


余談(スーパー)

  • 2019年9月20日~24日の間、『TETRIS 99』でコラボイベントが行われていた。プレイした順位に応じて得られるポイントを貯めることで、『TETRIS』側で使用できる限定テーマと本作で使用できるジェムリンゴ99個が貰えた。
    • イベント中にテーマを入手できなかった人でも、現在はゲーム内で集められるチケット30枚と引き換えることが可能。
  • 連動要素
    • カービィファイターズ2』と本作の連動で、『ファイターズ2』側で「ヒーローソードのぼうし」を入手できる。
    • 『カービィのグルメフェス』側にBGMが追加される。
  • 本作のエンディングでは、シリーズ初のボーカル曲となる「グリーンツリーメモリーズ from 星のカービィ」が流れ、プレイヤーを驚かせた。
    • 後年『星のカービィ ディスカバリー』のメインテーマ「WELCOME TO THE NEW WORLD!」の作曲の経緯が明かされた際、突然の歌声にびっくりされすぎないように、本作のころから慎重に計画を進めていたことが明かされており、「グリーンツリーメモリーズ from 星のカービィ」もこの計画の一環であったことが窺える。
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最終更新:2022年08月17日 13:23

*1 1個=1.2円のレートで50・100・200・500個が一度きりのバラ売り。セール品のみで計850個の計1020円

*2 2700円。セール品と合わせると3720円となり、3000個まとめて買う場合と同価格となる

*3 本編作品では2年半後に発売の『星のカービィ ディスカバリー』で初めて導入された。

*4 新しく追加されたマジックビームの書の効果が平均的に能力を上げる効果であり、一つの能力上昇値が低い為。