BIOHAZARD 7 resident evil

【ばいおはざーど せぶん れじでんと いーびる】

BIOHAZARD 7 resident evil グロテスクVer.

【ばいおはざーど せぶん れじでんと いーびる ぐろてすく ばーじょん】

ジャンル サバイバルホラー



対応機種 プレイステーション4
XboxOne
Windows 7~10
発売・開発元 カプコン
発売日 2017年1月26日
定価 パッケージ版:【共通】7,990円
DL版(通常版 / デラックスエディション *1 )
【PS4/Steam】7,398円 / 9,250円
【One】7,400円 / 9,280円
【Win10 UWP】7,407円 / 9,259円(各税別)
判定 なし
ポイント 『4』以来2回目の路線変更
ナンバリング初のFPS操作
PSVR対応で怖さ倍増
大筋の進展はなし
BIOHAZARDシリーズリンク


概要

バイオハザードシリーズのナンバリングタイトル7作目。
2016年6月14日にPlayStation Plusの会員限定でPS4用の体験版が配信され、従来とは異なるFPS(一人称視点)操作や怖さに重きをおいた作風が注目を集めた。
更にシリーズ初となる演出強化バージョンの同時発売も行うという、より恐怖感を強めるための工夫も行われた。
サブタイトルの「resident evil(邪悪なる住人)」は本シリーズの海外版タイトル。逆に本作の海外版は『RESIDENT EVIL 7 biohazard』となっている。その理由は、本作はその両方の意味に当て嵌まるから、との事で初のダブルミーニングタイトルとなった。
微妙な評価だった『6』や『RV2』の名誉挽回を期待したプレイヤーも多かった。


ストーリー

ある日、主人公イーサンのもとに三年前に失踪した妻ミアから「迎えに来て」というメッセージが届く。
イーサンはメッセージを頼りに居場所を突き止め、アメリカ・ルイジアナ州に位置するベイカー邸に向かうが……。


特徴

  • 『4』以来2回目の路線変更
    • 没入感を高めるために視点が三人称から一人称である「アイソレートビュー」へと移行した。
    • 回避の代わりに防御が採用された。
    • アイテムは雑魚敵からのドロップ入手が廃され、弾薬や治療薬が有限になりサバイバル要素が強くなった。
    • COOPプレイが廃止された。
  • 登場人物・クリーチャー
    • 本作の登場人物は主人公を含むほぼすべてが新キャラである。また、クリーチャーも新規のものである。
      + ...
  • DLC
    • 本編の補完シナリオとミニゲームの二種類が存在する。
    • ドウターズ
      • 本編の前日談。三年前にベイカー邸に何が起こったのかが明らかになる。
    • Not A Hero
      • 2017年に無料配信予定。本編最終盤に現れるあの男の活躍を描く。
    • ミニゲーム
      • 発禁フッテージ:「ベイカー家で発見されたビデオテープ」という名目で、本編とは異なる屋敷で起こった過去の事件を追体験する。
      • ナイトメア:深夜のベイカー邸の地下に囚われたクランシーがひたすらモールデッドやジャックを退け続ける。
      • ベッドルーム:部屋に仕掛けられた謎を解き脱出する。ただし、マーガレットにバレるとペナルティを食らうため、慎重かつ迅速な行動が求められる。
      • イーサン マスト ダイ:ベイカー邸の探索をして最奥エリアにいるマーガレットを倒す。「アイテムの位置がランダム」「敵の攻撃力が即死レベル」などの制約があり難易度は高め。
      • 21:トランプのブラックジャックに特別なカードやペナルティなどのアレンジを加えたミニゲーム。
      • ジャック 55th バースデー:55歳の誕生日を迎えたジャックのために食事を運ぶという内容で、終始シリアスな本編とは一転しておふざけ全開に仕上がっている。

評価点

  • 怖さに重きをおいたゲームデザイン
    • 『4』『5』『6』とアクション要素が強くなるにつれホラーとしてはどんどん陳腐化していったことから、本作で純粋なホラーに回帰したことを歓迎するものは多い。
    • ベイカー邸の雰囲気やオブジェクトなど、質感が非常にリアルで没入しやすい。
    • 時折聞こえる怪しげな物音、不気味に動く影、突然襲いかかるクリーチャー。ホラーとしての雰囲気の完成度が高く、『1』のキャッチコピーであった「そこを歩く、という恐怖」を見事に表現している。
    • 「逃げる」「隠れる」といった行動にも緊迫感が生じ、恐怖を楽しめる。
  • PlayStation VRによる更なる恐怖体験
    • 別売りのPlayStation VRでプレイすることによって、あたかも自分がゲーム内のフィールドにいるように感じることができ、プレイに臨場感が増す。
    • 真の恐怖体験をその身で感じたい方は是非VRでプレイすることを勧める。
  • 快適なUI
    • 武器を十字キーにセットすることで、快適に武器変更することができる。
    • 回復もボタン1つで瞬時に行うことができる(故に暴発しやすくもあるが…)。
  • 過去作を意識した要素
    • 回復手段にハーブが使用される、ナイフプレイが可能等、旧作を意識した作りになっている。
    • 特に終盤の展開は旧作ファンなら誰もがニヤリとしたはず。
  • 日本語吹き替え音声が字幕と一致している
    • 過去作には日本語吹き替え音声と字幕が一致していなかったり字幕に誤植があったりした作品が見受けられたが、本作はちゃんと同じである。
  • シームレスなゲーム展開
    • 場所移動等でロード時間は一切なく、チャプターごとに区切られていないため、シームレスにゲームを進めることができる。
  • サバイバルホラーとしての要素も回帰している。
    • 敵からのアイテムドロップが無くなったために、手に入るものを上手く使っていかなくてはならないなど、「サバイバル」の要素もきちんと盛り込まれている。
    • クリア後の特典として恒例の無限弾が登場するが、武器の装弾数で上手くバランス調整されている。

賛否両論点

『4』以降から続いた路線の変更

  • 『CV』から『4』への移行と同様、開発のマンネリ打破への試みを受け入れるプレイヤーも多いが、受け入れられなかったプレイヤーも少なくない。
    • 『4』の時と同様、フルモデルチェンジをする以上避けては通れない道だろう。今後、この路線が定着していけば評価も変わってくると思われる。
  • 一人称視点の採用
    • これにより臨場感が増し、三人称視点では限界が来ていた怖さをより追求できるようになった。
    • 一方で操作の複雑さから人を選ぶ事となってしまった。
      • 以前は基本的に「移動」と「照準(視点)操作」が独立していたが、今作の場合は探索から戦闘に至るまでその二つを両立しなければならないため、特に旧来のファンが操作に馴染めず躓いてしまうケースが多かった。
      • 序盤から近接攻撃によるヒットアンドアウェイを多用し、更に弱点も突いていかなくてはならない点がかなりの追い討ちとなってしまった。
      • 体験版の時点で、従来の三人称視点、欲を言えば固定カメラによる視点も導入してほしいという意見も見られた。
    • また従来よりも3D酔いしやすくなっており、それが苦手なプレイヤーは長時間プレイしづらくなっている。PlayStation VRを使用すると尚更キツくなる。
    • 左スティック押し込みでダッシュという操作法も賛否別れている。
    • 加えて、プレイヤーの分身でもあるイーサンは完全な没個性ではなく頻繁に悪態をつくため、人によっては没入感を削ぐ可能性も。

代わり映えのしないシステム

  • 過去のシリーズ作品と比べても革新的なシステムは少なく、クラフトシステムも分離が可能になったことを除けば『3』や『RV2』の焼き直し。演出面とは裏腹にシステム面ではマンネリ気味で進化していないといえる。

  • 過去作にも虫は登場していたが、本作はグラフィック向上によってかなりリアルな見た目になっているため、虫嫌いの人にとってある場所の探索は非常に苦痛になっている。

問題点

  • BIOHAZARDの7作目である意義が薄い。
    • ナンバリング最新作であるにも拘らず、歴代キャラの出番や用語が申し訳程度しかなく「外伝や完全新作として出した方が良かったのでは?」という指摘も出ている。
    • ホラーとしても80年代のB級ホラー映画の影響が強く、『1』『CV』『4』のようなゴシックホラー要素は失われてしまっている。
    • 言ってしまえば「BIOHAZARDのネームバリューに頼った」と捉えることも可能で、本作を続編として期待して買った場合ガッカリしやすい。
    • シリーズおなじみのあの男が登場するものの、モデリングの都合でデザインが大幅に変わっているため感慨がやや薄れてしまう。
  • せっかくの怖さもパターンの少なさからマンネリしやすい。
    • 敵の種類が非常に少ない。特徴で述べた通り雑魚敵はモールデッド3種 *4 と食人虫のみ。それらも通路の邪魔にならない一部を除き大半がスルーできてしまうため、せっかくのサバイバル要素も薄くなっている。ボスも少ない割に完全撃破までが長いためマンネリしやすい。
    • ボスが狂った人間という都合上、見た目のインパクトは弱く怖さのピークは序盤に来てしまう。慣れてしまうと傍目には滑稽に見える。
      • 特にルーカスは主人公を怖がらせるというより、怒らせたりからかうことが目的になっており、怖さはほとんどない。
    • 後半からは主人公が逃げる側から狩る側に変わる「いつものバイオハザード」な展開のため、人によっては違和感を覚える。
    • また、アクション要素は控えめになっており爽快感が弱くなっている。
    • ミアが撮影したビデオも在るが、敵から逃げつつ正確に撮影しているため違和感を覚える。
  • ボリュームの薄さ
    • 長大なフィールドが舞台の近年の作品から一転し、本作はベイカー農場のみの狭い舞台で展開する。シリーズ初期作のように閉鎖空間でのサバイバル&脱出劇を描く。
    • しかしその分、ストーリーが大幅に短くなっており、一周10時間にも満たない。この点も原点回帰と言えるが、ボリュームが増していた近年の作品に慣れたプレイヤーにとっては物足りないと言う他無い。
    • 前作『6』はボリューム面に限って言えばシリーズ最高クラスだった。本作はその次回作である分、余計に肩透かしを喰らいやすい。
      • 確かに『6』はボリュームばかりあって冗長になっているという意見もあったが、逆に本作はフルプライスのソフトとしては不足し過ぎていると言わざるを得ない。
    • 加えてやりこみ要素もほぼない。ビデオテープやエブリウェア人形破壊、アンティークコイン収集などの寄り道はあるものの、本編の短さを補えているとは言い難い。
    • 有料DLCである程度カバーできるが、その場合さらに出費がかさむことになる。数が多いのも難点。
  • 残虐な演出
    • 手のひらをドライバーで突き刺され壁に打ち付けられる、手首や足を切断される、ペンチで生爪を剥ぐなど思わず目を背けたくなる痛々しい描写がある。
    • マシンスペックの向上による弊害もあるとはいえ、露骨に生理的嫌悪感を煽るような部分もやや目立つ。
    • 過去作では滅多に無かった描写であり、また「これはホラーではなくスプラッタなどの残虐モノ」であると抵抗を示すプレイヤーも多い。
  • イベントシーンの長さ
    • スキップできないイベントシーンが多く、1~2分のイベントシーンが何度も挟まれる。なにより、OPからいきなりイベントシーンのため、すぐに操作できず2分間待機させられる羽目になり周回プレイではストレスが溜まる。一方、ムービーはスキップできるものの、わずか1ヶ所である。何の意味があるというのか。
  • ストーリーの分岐
    • 本作はマルチエンディング方式となっているが、さして意味のないものになっている。
      +  ネタバレ注意
  • 有名ホラー映画との類似点
    +  ネタバレ注意
  • キャラクターの問題-
    • ジャック
      +  ネタバレ注意
  • ミア
    • 本作のヒロインであり、彼女を助けることがイーサンの当初の目的であるが…。
      +  ネタバレ注意
  • ルーカス
    • 作品のトリックスターともいえるキャラだが、プレイヤーとのトラップ対決に負けるとそれっきり姿を消してしまう。顛末は語られるが、尻切れトンボの印象が強い。
  • あの男
    +  ネタバレ注意
  • バージョン分割商法
    • 「グロテスクVer.」としてZ指定バージョンも同時発売されたのだが、日本の規制事情では過度な表現はできないため、その手の内容を求めるユーザーからはわざわざ出す必要があったのかという批判が多かった。
    • さらに、わざわざ「グロテスクVer.」と銘打っているにも関わらず、こちらについても実は無規制ではなく、日本独自にグロ度を抑えた表現規制版である。
      • 実際には「海外版(無規制)」>「日本版グロテスクVer.」>「日本版ノーマル」といった感じ。
      • 表現規制の例として、海外版だと内臓が露出しておりどんどん再生していくというシーンなのに日本版ではグロVer.でも特に変化がないせいで分かりにくい展開になってたり、頭の切断シーンではスコップが貫通してるはずなのに何故か頭がくっついたままでバグ画面のような状態になっていたりなど、規制を掛けながらも代替表現が中途半端で分かりづらくなってしまっている箇所もある。
    • PCのSTEAM版では通常は日本向けにノーマル版とグロテスク版が売られているが、上記の件から日本独自のグロテスクVer.でのユーザーレビューは「わざわざグロテスクVer.を選んだにも関わらず実は規制版」という点で不評を付けている人が多い。
      • なお、STEAM版については海外ユーザーとのトレードや外部サイトでの購入で海外版を入手した場合、実は海外版にも日本語字幕・日本語音声が収録されておりなおかつ無規制となっているため、手間こそかかるがもしグロ表現に耐性があり完全版が欲しいならそちらを推奨とも言われている。
    • 欠損描写など日本では厳しい演出を無事取り入れられたことは評価できるのだが、そもそも前述したように、このシリーズにその方向での過度な描写を求めているかという時点で賛否両論。

総評

怖さを追求した新たな『BIOHAZARD』。
近年「サバイバルホラー」としてのシリーズの在り方を完全に見失い低迷に喘ぎ続けていたが、ようやくそんな暗黒期から脱出を図れたと言えよう。

一方で大胆な路線変更をしたために、BIOHAZARDにホラーをどの程度求めているか、FPSに馴染めるか、BIOHAZARDらしさを感じられるか、などによって評価が分かれやすい。
また、サバイバルホラーとして舞台を絞った弊害でボリュームは非常に薄くなっており、今の時代のソフトとして値段相応かというと疑問は残る。
シリーズ物としては本筋とあまり絡まない内容であるため、新規にはややプレイしやすい内容にはなっている。

残された謎に関しては先述の「Not A Hero」にてフォローが入れられる…かもしれない。


余談

  • 多大な注目に反して、売上は『6』の半分以下に落ち込んでしまった。
    • もっとも、『6』や『RV2』の評価やゲーム機の普及台数などの影響もあるため、単に本作がつまらないからというわけではない。
      • むしろ体験版などでのつかみは非常に良好だった。ボリューム不足もあってか早い段階に値崩れを起こしたのも影響しているのだろう。
    • また、「『6』の半分」と相対的に見ると売れなかったようにも見えるが、実際は出荷数は全世界で300万本を超えており、商業的に失敗している訳ではない。
  • 体験版は当初、PlayStation Plusに加入していなければプレイ不可だったが、現在では加入していないプレイヤーにも一般公開されている。
    • FPS操作に馴染めるかどうか不安なら、ダウンロードすることをオススメする。
    • また、体験版をクリアしてから本編を始めると攻略に役立つアイテムガ貰える。
  • VR体験コンテンツ『KITCHEN』は、当時開催されたVR体験会のソフトの1つであったが、現在ではPlayStation Storeにて100円で購入できる。