スーパーマリオ64DS

【すーぱーまりお ろくじゅうよん でぃーえす】

ジャンル 3Dアクション+タッチペンミニゲーム

対応機種 ニンテンドーDS
発売・開発元 任天堂
発売日 2004年12月2日
定価 4,571円(税別)
プレイ人数 【DS】1~4人
【WiiU】1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:全年齢(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール
【WiiU】2016年1月6日/950円(税8%込)
判定 良作
ポイント ヨッシー、ルイージ、ワリオを操作できるリメイク
新規スターも追加
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

ニンテンドウ64の名作3Dアクション『スーパーマリオ64』をDS向けにアレンジ移植したタイトル。64版同様、ニンテンドーDS本体と同時発売された。


変更点

  • 地形や背景などは64版の流用だが、地形が変更された箇所があり *1 、背景も一部が描き直されている。
    • キャラグラフィックは全て一新された。やたら顔がデカかったクッパも変更され、ピーチ姫は髪型がポニーテールになっている。また、ガサゴソ・ドッシー・メンボなどの一部のキャラはデザインが大幅に変更され、『New スーパーマリオブラザーズ』でも変更後の姿で再登場した。
  • 下画面に常時マップが表示されるようになり、現在位置などが確認できるようになった。また、タッチパネルを使っての移動やカメラ操作が可能となった。もちろん従来通り十字キーとボタンを使っての操作も可能。
  • プレイヤーキャラにワリオ、ルイージ、ヨッシーが追加された。
    ただしマリオ、ルイージ、ワリオは冒頭で敵に捕らえられてしまうため、救出するまでの間はヨッシーで進めていくことになる。
    • 追加されたキャラは、それぞれ出展元のタイトルと同様のアクションをする事が可能。
      • 原作での帽子が全て新アイテム「パワーフラワー」に統一されており、マリオは羽能力・バルーン能力 *2 、ルイージはスケスケ能力、ワリオはメタル能力、ヨッシーは一定時間火炎放射が使用可能。
      • キャラ固有のアクションとして、マリオは64版よりは出すのが楽になった「壁キック *3 」、ルイージは回転しながら遠くまで移動可能な「クルクルジャンプ *4 」・『USA』でのジャンプを再現しており滞空時間を延ばせる「バタバタジャンプ」・水に浮くほど存在が軽いというあんまりな理由で使用可能になった「水上移動」、ワリオはその怪力で「他3人では壊せないブロックを壊せる」、ヨッシーは『ヨッシーアイランド』以降おなじみのアクションとなった「敵を食べて卵にする」「卵投げ」「踏ん張りジャンプ」「火吹き」といった個性付けもなされている。
    • なおゲームクリアに必須なのはマリオだけであり、ルイージとワリオは救出しなくてもクリア可能。その場合はエンディング画面が非常に寂しい事に…。
  • 複数の能力が必須となるスターが存在するが、ステージ内に隠されている「別キャラクターの帽子」を被る事で一時的なキャラチェンジが可能。ただしダメージを受けると帽子を落とし、元のキャラに戻ってしまう。
    • また、ヨッシーは他キャラを救出していればステージ開始時にそのキャラの帽子アイコンが出現し、それをタッチすれば最初からそのキャラに変身した状態でステージを開始することが可能。
  • パワースターの総数が120枚から150枚に増加。これにともない、新規のステージ・ボスがいくつか追加されている。
    • 追加スターはその大半が「ステージに5個存在するシルバースターを全て集める」「スイッチを踏むと一定時間出現するパワースターを消えないうちに取得する」の二種類。一応ステージの特性を生かした工夫が無いわけではないが、水増し感は払拭し切れていない。移植作という都合上、大胆なアレンジをし辛いが故の苦肉の策だったのだろう。
  • 新規ステージは「おさかなといっしょ・にじかけるはねマリオ」のような番外ステージと「キャラ救出ステージ」の合計5種類。
  • 力尽きた時に現れるクッパの顔が怖くなっている。
  • VSモードの追加。
    • 複数のプレイヤー間で、制限時間内に散らばったスターを集めた数を競うモード。
    • プレイヤーは最初はヨッシーでスタートするが、帽子を入手する事で他のキャラに変身できる。
      • 攻撃により相手のスターを落とさせることができるが、ヨッシーから他キャラへの有効な攻撃手段はヒップドロップしか存在しない。
    • ステージは全部で4種類。いずれも本編で出てきた番外ステージの使いまわし
    • なお、このモードはどういう訳かDSダウンロードプレイでしか遊べない。その為かどうかは分からないが、ボリュームも今一つ。

評価点

  • 原作譲りの箱庭を駆け巡る楽しさは健在。
    • キャラクターとステージが増えたことにより、遊びの幅が大きく広がっている。
    • 一部NPCには、使用キャラ毎に異なる台詞が用意されている事も。
      • 特に顕著なのが「キャラ救出ステージ」で戦う事になる新規ボス達。マリオに対してのみやたら敵対心を燃やす、ルイージを「髭が立派じゃないから弱いに違いない」と見くびる、ワリオを「自分より顔が怖い、ナマイキだ」と評するなどバラエティに富んでいる。
  • ミニゲームの追加。
    • 本編で出現するウサギを捕まえていくとミニゲームが追加されていく。ミニゲームの大半はタッチ操作を使用する物である。
      • 種類もそこそこ豊富。あみだくじに線を足してマリオをゴールまで誘導するゲーム、おなじみの神経衰弱、中には(ミニゲームと呼んでいいのかどうか分からないが)花占いといったものも。ゲームの出来も全体的に悪くないため、中々遊べる。
    • 64版と同様に、この作品もまたDSのローンチタイトルの一つであった為、DS発売当時は斬新だったタッチパネルでの操作に親しんでもらう事が目的であったと思われる。この意図は、タイトル画面時の下画面でマリオとヨッシーの顔の線画をタッチ操作で弄れるという点からも見受けられる。
      • 本作で収録されているミニゲームの一部は『New スーパーマリオブラザーズ』にも収録されている。

問題点

  • 「ヨッシーで特定のステージに入れない」「マリオ以外のキャラで最終ステージに挑めない *5 」という仕様が存在する。前者はステージに入る方法やヨッシーというキャラの設定、後者はエンディング演出の都合上仕方ない事ではある。しかし、折角個性的なキャラが使えるのにそれらを使って難関ステージに挑めない点を気にするプレイヤーは存在する。
    • キャラクターを切り替えるには、一旦特定の場所まで移動しなければならない。前述の仕様も相まって手間がかかる。
      • 一応ヨッシーなら、突入時に好きなキャラに変身して挑めるため、若干手間が省ける。ダメージを受けると元に戻ってしまうし、前述した「ヨッシーで入れないステージ」には無力だが。
  • 取得方法が原作から変更されたスターがある。特定のキャラでないと取れなかったり、シルバースター集めになっていたり…。
    • シルバースターやスイッチによってスターを取得するミッションの場合、ステージを選択する際に「そのスターのミッション」を選択しなければギミックが出現しない。この為64版における評価点だった自由度が一部損なわれてしまっている。
    • 一応、追加スターや取得方法が変更されたスターを全て無視してもクリア可能ではある。必要なスターの枚数は80と微増しているが、必須キャラであるマリオとヨッシーのみ、且つ追加スターや取得方法が変更されたスターを全て無視した場合でも、ギリギリではあるが必要分を集める事は可能。
  • 原作での帽子がパワーフラワーに統一されてしまった為、三種類あった帽子解禁ステージのうち二種類がただの番外ステージに格下げされてしまった。
    • それに従い、スイッチ関連のステージ名は「メタルスイッチの たき」が「たきのうらのひみつ」、「おほりのとうめいスイッチ」が「おほりのしたのひみつ」に変更されてしまっている。
    • 残る一種類「びっくり!ハテナスイッチ」(原作名は「はばたけ!はねスイッチへ」)だが、元々原作では「はねマリオ」 *6 に変身し、滑空状態から開始するというステージであった。マリオでステージに入った場合は原作通りに開始できるのだが、他のキャラで入った場合は変身できずそのまま奈落へ落下、コースアウトしてしまう。
      • コースアウトしてもミスとはならず、ピーチ城に戻されるだけ。これは原作でも同様であった。ヨッシーやルイージ、ワリオがくるくる回転しながら悲鳴と共にコースアウトする様は別の意味で一見の価値あり。
  • アクションゲームではよくあることとはいえ、キャラ間の格差も目立つ。
    • 基本的にルイージが一番使いやすい。道中で散々な言われっぷりをされている *7 のとは裏腹に、泳ぎを含めた機動力・ジャンプ力共に優秀。
      • 特にバック宙をすればいつでも出せる半ばチートじみた性能の「クルクルジャンプ」や、パワーフラワーさえあればどのステージでも使える「スケスケ能力」によって思わぬショートカットが可能となり、パワースター取得までの道のりが格段に楽になる事もある。
      • 一応ジャンプ力が高い反面パワーが低かったり、クルクルジャンプはクッパ戦でバック宙により背後を取る事が難しいというデメリットもある。また水上移動だけは全くと言っていい程使い道がない。しかしこれらの欠点が些細なものでしか無い事は、本作プレイヤーは勿論、64版を触った事があるユーザーでも容易に理解可能であろう。
    • 逆に使いづらいのはワリオ。パワーこそ全キャラ一番で彼にしか壊せないブロックや倒せない敵もあるが、機動力・ジャンプ力共に全キャラ最低。他のキャラでは普通のジャンプで届くような距離でも、彼の場合届かないという場面もしばしば。幅跳びのみ飛距離が全キャラ共通となっている為、幅跳びが必要なステージで詰む可能性は無いが、正直焼け石に水すぎてあまり救いになっていない。
      • 彼の専用アクション「パワフルスロー」は、クッパ戦で少ない振り回しでかなりの飛距離が稼げるとある。しかしわざわざ後戻りしてクリア済みのクッパステージに挑戦しない限りその恩恵に与れる機会はない *8 為、悪く言えば宝の持ち腐れでしかなくなってしまっている。
      • 他にも「木の看板を持ち上げて投げ飛ばす」という能力も、情報を入手可能な看板を態々壊してしまう事に全くメリットが無い為、存在意義がよく分からない。ワリオらしい能力といえばそれまでだが…。
  • 操作性の悪さ
    • 十字キーで3D操作をしなければならず、ダッシュ中に常にYを押す必要があるため、64版に比べると操作性の悪さは否めない。
      • DSに付属していたタッチストラップを左手親指につける *9 ことで、タッチパネルを使った疑似3Dスティック操作が可能 *10 だが、かなり独特な操作体形なので慣れるまで時間がかかる。
      • なおこのタッチストラップを使った操作が推奨されていたソフトは本作以外にはほとんど存在せず、Lite以降はストラップも本体に付属しなくなった。
    • 反転がしにくい。
      • 分かりやすいのがダッシュ中で、方向キーを進行方向と逆に入力したにも関わらず、本来の動作「急停止して方向転換」せずグルリと円を描くように回り込んで転換してしまう。これが原因で、意図せず転落死してしまったというケースも報告されている。挙動が3Dスティック操作のままになっているからなのか何なのか…。
      • これは壁キックにも影響を及ぼしている。壁を蹴れば反対側に跳ぶのが普通だが斜め方向に大きく跳び出してしまう。
    • 現在は3DSのスライドパッドでプレイすることで、操作の違和感は多少軽減できる。
  • スターを獲得した時の「Here we go!」の掛け声が即座に出るためポーズに合わず不自然になってしまった。

総評

キャラクターが増え、遊びの幅が大きく広がった。ミニゲームなど本編以外の追加要素もうれしい。
しかし操作感やゲームバランスは原作とは大きく異なる為「リメイク作品」ではなく「よく似た別のゲーム」として見るのが賢明だろう。


余談

パッケージは本来別のイラストになる予定だったが、そちらは海外版のパッケージに採用された。
(→【NDS発表会】ニンテンドー DS、パッケージやDSカードも公開! - ファミ通.com



*1 バッタンキングの砦の外周部の地面、ピーチ城入り口付近の堀へつながる坂の追加など。

*2 マリオのみパワーフラワーだけでなく羽(原作での羽帽子に相当するアイテム)も登場し、これによって羽能力とバルーン能力を使い分ける。

*3 64版では壁にぶつかった瞬間にジャンプボタンを押さなければならないが、本作では壁を滑り降りている際中ならばいつでも出せるようになった。

*4 厳密に言えば、他のキャラでも使えるには使えるが「特定の敵キャラを踏んだ時」限定。ルイージのみバック宙をするだけでいつでもどこでも使用可能。

*5 他キャラではたとえ規定枚数以上のパワースターを揃えても無限ループの階段になってしまう。これはクッパが本当のライバルとして認めているのはマリオのみである…という本作独自の設定のため。また、他のクッパステージの扉もマリオでなければ封印が解けない。

*6 暫くの間三段ジャンプ、または大砲からの射出時に滑空移動が出来るようになる変身。DS版でもマリオの固有アクション「羽能力」として続投している。

*7 キノピオからは「マリオさんの足を引っ張らないよう頑張って」、ウサギからは「こんな影の薄い人に捕まるなんて」等。他にもルイージの能力のうち、水上移動は前述の通り「水に浮く程存在が軽いため」、スケスケ能力は「影が薄いため」とのこと。お約束の扱いとはいえ酷すぎる…。

*8 ワリオが仲間になるのは2回目のクッパ戦以降であり、最終ステージでもある3回目は前述の通りマリオでしか挑めない。

*9 ストラップに通されたプラスチックの部品を親指の腹にのせることでタッチ操作する。

*10 タッチした場所を基点として、そこからの角度と距離に応じて架空の3Dスティックが倒れたと仮定する仕様。