Fate/EXTELLA

【ふぇいと/えくすてら】

ジャンル ハイスピードサーヴァントアクション

対応機種 プレイステーション4
プレイステーションVita
Nintendo Switch
Windows(Steam)
発売元 マーベラス
開発元 TYPE-MOON、マーベラス
発売日 2016年11月10日
【Switch】2017年7月20日
【Win】2017年7月26日
定価 通常版 / レガリアボックス
 【PS4】7,980円 / 9,980円
 【PSV】6,980円 / 8,980円
PSV+PS4ヴェルバーボックス:19,990円
【Switch】7,800円 / 9,800円
【Win】6,800円(税込)
レーティング CERO:C(15歳以上対象)
アイコン:セクシャル
廉価版 Best Collection
【PS4】2018年1月11日/4,980円
【PSV】2018年1月11日/3,980円
判定 シリーズファンから不評
ポイント 『Fate』を破壊した『EXTRA』をさらに破壊した『EXTELLA』
Fateシリーズ人気キャラ大集合
良くも悪くもネロ主役の作品
無双ゲーとしてはボリューム不足等指摘有り
旧EXTRAファンは首をかしげざるを得ない箇所も有
前日譚はシナリオ担当の日記と限定版付属資料集で
Fateシリーズ関連作品リンク


概要

Fate/stay night』発売から十数年経った現在も拡大を続けるFateシリーズ。
その中で本流より別れて出発した『Fate/EXTRA』、そしてその続編『Fate/EXTRA CCC』。
その『EXTRA』シリーズの第三作であり、タイトルの『EXTELLA』は「新世界」の意を込めた造語。
ジャンルとしては今までの「ダンジョンRPG」と違い所謂「無双系アクション」となる。

メインシナリオライターは奈須きのこ、シナリオアシスタントとして小説作品『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』やADVのスチームパンクシリーズ等で知られる桜井光。
ただし本作については「ただの続編ではない」と発売前から公式発表がされており、そして本作のストーリーは厳密にはシリーズ前作である『EXTRA』『EXTRA CCC』いずれともストーリーが繋がっていない(後述)。
その為か、『EXTRA』でパートナーの一人であった「赤い外套の弓兵」や、『CCC』で追加されたパートナー「黄金の甲冑を纏うサーヴァント」についてもプレイアブル登場こそしているが、メインキャラとしては扱われていない。

尚、本作に登場するサーヴァント達は初出作品や過去の出演作ではクラス名で呼ばれ、その正体・真名を明かすのがストーリーの楽しみであった所もあるのだが、
この作品では聖杯戦争が舞台でないために正体を隠す必要もなくなっている為、最初から真名で名乗り、クラスも申し訳程度に一部キャラが明かす程度の形となっている。
その為初出作・過去作を未見の新規プレイヤーは最初から過去作初出のキャラクターのネタバレを食らうこととなる為購入・プレイは注意したほうが良い。
当Wikiのこの項目でも以下はゲーム内容に倣い便宜上サーヴァント達の真名は全て明かして記述する為、ネタバレを気にする人は注意してほしい(具体的にはこの二つ下の文章からネタバレ開始する)。

主題歌はELISAの「ex:tella」。間奏の一部は作中での操作キャラのパワーアップ時のBGMとしても使われている。
「ex:tella」に合わせたオープニングアニメが収録されており、製作は『CCC』オープニングアニメ映像も担当したシャフト。

各購入先の店舗特典として「キャラクターイラストカード」「ゲーム中着替えられる追加衣装」等が用意された他、予約特典にネロとアルトリアの追加衣装が付属。
クローゼット機能があり、操作キャラの衣装の切り替え可能。最低一人一着は別パターンがゲーム中で用意されておりそれぞれのストーリークリアで手に入る。
DLCは各サーヴァントの追加衣装。女性キャラの水着姿や男性キャラのスーツやウェイター等の現代社会風、過去作や公式エイプリルフールでのおふざけネタ衣装等。一体一着300円。一律DLCセットが第五弾まで配信。

「Vita版」と「PS4版」が同時発売されており、シナリオ等は同一(ハード容量の関係によるゲームのグラフィックの鮮明化、エネミー量の変化や、それに伴うサイドミッション内容の違い等はある)。
連動によるデータシェア機能があり、ゲームの進行具合をシェアすることが可能。
それぞれの限定版には設定資料集及び画集であるマテリアルとワダアルコ描き下ろしの収容ボックスの他「ネロ・クラウディウス追加衣装(PS4版)」「ギルガメッシュ追加衣装(Vita版)」が付属。
両方の同梱版には更にネロ・クラウディウスのマウスパッドが付属する。


ストーリー

霊子コンピュータ「ムーンセル・オートマトン」の中にある霊子虚構世界SE.RA.PH.を舞台とした、月の聖杯戦争で勝利したマスターとネロは、指輪・レガリアを授けられ、かつて対峙した他のサーヴァントたちと共にSE.RA.PH.の整備を始めた。
だが、もう一つのレガリア・同じマスターを携えた玉藻の前が彼らの前に立ちふさがり、突如としてサーヴァントたちは新世界の支配権を懸けしのぎを削りあう大戦に突入する。

しかし、折しもその舞台となるムーンセルそのものに、新たなる脅威が忍び寄っていたのだ。

+ キャラクター簡易紹介(付属説明書文を一部改稿して記載)

主人公(男/女)
衣装が大幅に変わっているが、『EXTRA』『EXTRA CCC』の主人公と同一人物。
デフォルトネームはCCCから続いて「岸波 白野」。
彼/彼女の身に起こった異変は、ムーンセルでの運命をどのように導くのか?

ネロ・クラウディウス
月の聖杯戦争を“マスター”と共に勝ち抜いたサーヴァントの一人。卓越した剣技とバランスのとれた能力を持つ剣士のサーヴァント。自らを「皇帝」と称し敵味方問わずその言動は尊大だが、マスターに対する信頼は厚い。
副官は『EXTRA』からプレイヤーサーヴァントとして登場したアーチャー・無銘。そのほか、ガウェインやクー・フーリン、李書文といった『EXTRA』登場の武人が客将となっている。
李書文のみ、強化技の仕様が若干異なり、派生強攻撃後に強攻撃ボタン長押しで2重使用まで可能。

玉藻の前
月の聖杯戦争を“マスター”と共に勝ち抜いたサーヴァントの一人。数々の呪術スキルをあやつる魔術師のサーヴァント。なかなかに食えない性格だが、マスターにだけは健気で従順な姿勢を貫いている。
副官は『CCC』登場のランサー・カルナ。ほか、小間使いとしてエリザベート=バートリーが、客将として呂布奉先とメドゥーサが所属する。
カルナのみ、後述する宝具使用後に防御力がダウンしてしまう。

アルテラ
名目上本作初出*1である剣士のサーヴァント。誇り高く、理性的な剣士でその剣に迷いはなく、戦闘時には猛烈な戦いぶりを見せるが、どこか「空虚」と「矛盾」を感じさせる性格。
『CCC』のプレイヤーサーヴァントだったギルガメッシュが副官役として、またジャンヌ・ダルクやイスカンダルといった他のFate系列シリーズを代表する高格のサーヴァントたちがこの陣営に所属している。
ジャンヌ・ダルクのみ、宝具使用後は自身が即死してしまう。これは今回は特攻宝具の方を切り札の攻撃として採用しているためで、令呪またはインストールスキルでの復活が前提となる。


ポイント

Fateで無双

  • 「"プレイヤー自身が"サーヴァントに指示を出して聖杯戦争で戦う」というFateシリーズファンが多かれ少なかれ抱く夢は『EXTRA』『CCC』『Grand Order』でターン制RPGとして、またマスター・サーヴァント入り交じる戦いの体験は『unlimited codes』や『タイガーころしあむ』等で対戦アクションとして大まかに実現してきたが、本作ではこれまでにない一人プレイ専用の「一対多」タクティカルアクション(無双)形式での実現となった。参戦している操作可能キャラクターは過去作ゲスト、『EXTELLA』からの新キャラを含め、特殊ステージ専用のバージョン違い等一部例外を除けば全16名。
    • ネロ・クラウディウス陣営:ネロ・クラウディウス、クー・フーリン、ガウェイン、李書文、無銘
    • 玉藻の前陣営:玉藻の前、メドゥーサ、カルナ、呂布、エリザベート・バートリー
    • アルテラ陣営:アルテラ、イスカンダル、ジャンヌ・ダルク、ギルガメッシュ
    • 無所属:アルキメデス、アルトリア・ペンドラゴン
  • 『EXTRA』『CCC』でもお馴染みのネロ、玉藻、無銘、ギルガメッシュ、エリザベートに加え、『Grand Order』に先行出演したアルテラや完全新規キャラのアルキメデスも参戦。新規サーヴァントである2名はシナリオ上でも重要な役割を果たす。
  • 神話や史実の当人の逸話的に、敵の大軍相手に一騎当千を十二分にこなせる英霊が多くラインナップされている。クー・フーリンやガウェイン、呂布や李書文、カルナといった『EXTRA』『CCC』にも参戦したお馴染みのサーヴァントから、『Fate/Zero』のイスカンダル、『Fate/Apocrypha』のジャンヌ・ダルク、そして『Fate/stay night』からもアルトリアやメドゥーサ等がプレイアブルキャラクターとして遂にEXTRAシリーズに初参戦となる。
    • 一方で、一騎当千が似合いそうなサーヴァントが選ばれなかったり、『Fate/stay night』の中でも選ばれなかったサーヴァントがいたため、各々のキャラクターのファンの嘆きも聞こえた。

ゲームシステム

  • 領域支配権争奪戦
    • 本作では、「セクター」と呼ばれる15箇所の拠点を攻め合い、領域の支配権を示す鍵「レジムマトリクス」を争奪する戦いが繰り広げられる。
    • 各「セクター」や「サーヴァント」には1~4の「レジムランク」、ないしレジムマトリクスの数量が割り当てられる。
      • 各セクターには拠点を守る「アグレッサー」が存在しており、敵方のアグレッサーを全て倒すとセクターを制圧できる。
        敵軍のアグレッサーにはサーヴァントが割り当てられることもある。高ランクの「セクター」を制圧したり、サーヴァントを倒すことで一気に有利な状況に持ち込めるが、待ち受ける敵は相応に強力。
      • 逆に自陣セクターを守るアグレッサーまたはサーヴァントを倒されると、セクターは奪われてしまう。
        敵陣のセクターには「プラント」が出現することがあり、自陣のセクターへアグレッサーを送り込み、制圧しようとする。プラントは同セクターにもアグレッサーを補充してくるため、プラントの撃破はステージ攻略において優先度が高め。
    • プレイヤーは「レジムマトリクス」を先に15個集め、出撃エリアを奪還する事が目的となる。その後、出現したボスサーヴァントを倒すことでステージクリアとなる。
      • それまでにプレイヤーの操作するサーヴァントが倒されるか、敵側に15個のレジムマトリクスを確保されるとゲームオーバー。
      • ステージによっては、ボス戦専用セクターへのポータルが出現する場合がある。
  • 今回はステージごとに令呪が与えられるシステムとなっており、プレイヤーの操作するサーヴァントが倒された場合でも基本的に三回まで蘇生が可能。
    • プレイ中または復活時にまとめて三画令呪を使うと、HPゲージとEMゲージなどステータスを大幅にパワーアップした状態となる。
  • エクステラマニューバ
    • 攻撃を当てることで増加するEMゲージを消費して発動する全キャラ共通の必殺技。ヒットした敵を中心に、周囲広範囲の敵にまとめてダメージを与えることが可能。
    • 発動中に追加でゲージを消費することで連続攻撃を繰り出し、追加ダメージを与えてよりコンボヒット数・ドライヴゲージを稼げる。
  • 形態変化(ムーンクランチ)・強化術式(ムーンドライヴ)
    • 王権の証たる指輪"レガリア"を通じてサーヴァントを強化する機能。どちらの場合でも、相手ガードを無視するガードブレイク攻撃を行えるようになる。
    • 攻撃を当てることで溜まるドライヴゲージが最大になると、ムーンセルの魔力により一定時間操作サーヴァントをパワーアップさせることができる。
      ドライヴゲージはコンボヒット数に比例して回復しやすくなる。
    • ネロと玉藻のみ、"レガリア"をマスターがイメージする新たな鎧へと形態変化させる"ムーンクランチ"が可能。戦闘スタイルが変化し攻撃力が大幅に上昇。
    • それ以外の王の証"レガリア"を持たないサーヴァントでは、単純に攻撃力と防御力が大幅に上がる強化術式"ムーンドライヴ"となる。
  • フリーモードは、操作キャラと敵ボスキャラの組み合わせからステージを検索して戦闘できる機能となる。プレイヤー同士の対戦は不可能。
  • 絆レベルがキャラクターごとに存在し、サイドミッションをクリアする度に上がっていく。ネロ、玉藻、アルテラについてはメインシナリオ中に何度か、マイルームイベントで特定の選択肢を選ぶことで絆レベルを上げるチャンスが存在する。
    • 絆レベルが一定以上まで上がると、インストールスキルや、陣営に関係なくそのキャラクターに切り替えて戦えるコードキャストを持った礼装が手に入る。
      ただし個別礼装でのキャラクター切り替えは、基本的にフリーモードでしか機能しない。
  • ステージを最高評価でクリアするなどの条件を満たすと、プレイヤーは貨幣であるQPや、低頻度で入手する強化骨子を消費して「礼装」を作成可能になる。
  • 主人公は礼装毎に搭載されたコードキャスト機能を用いて、操作キャラクターや味方への回復・一部セクターに設置された四種類の罠(作中名称「セクタートラップ」)等へのバリア、攻撃力アップ等の補佐を行える。出撃前に手に入れている礼装の中から選んで装備し、出撃する。
  • インストールスキルはサーヴァントの絆レベルに応じて装備数が増えるステータスアップアイテム。「攻撃UP」「防御UP」「取得経験値UP」「アイテムドロップUP」「確率で特定効果発動」等様々な効果があるが、同じインストールスキルを手に入れることで20レベル分まで重ね合わせて強化される。
    • 一部サーヴァントは、特定のインストールスキルのレベルに場所に応じてボーナスがかかる。
  • 難易度は「EASY」「NORMAL」「HARD」「VERY HARD」の四段階。ステージごとに難易度は選択可能だが、VERY HARDは特定条件をクリアするまで選択できない。
    • 「NORMALが辛いのでこのステージはEASYでプレイ」という事も可能だが、ある隠し要素だけ、難易度EASYでは達成が不可能となる。
    • ステージと難易度によって推奨レベルも設定されており、これとプレイヤーレベルの差は獲得経験値への補正に関わる。NORMALとEASYの推奨レベルは同じなので、EASYではレベルが上がりにくいということはない。
  • Fateシリーズで定番である各サーヴァントの超必殺技である「宝具」だが、本作では発動条件が難しい。
    セクターに設置されているオレンジ色のアイテムボックスに入っているか、ボスサーヴァントが宝具を発動しようとするのを攻撃阻止して落とす「ノーブルファンタズムキー」を三つ集めて初めて発動が可能。限定条件的で気軽に打てないが、セクター全体を文字通り一掃させるまさに切り札中の切り札となっている。
    • こういった仕様上、「広域全体攻撃」に演出や設定が変更されている宝具が多い。

シナリオ

  • 過去の『EXTRA』シリーズでは最初に一人のパートナーを選び、他はパラレルワールド(周回プレイ)だったが、今作のメインストーリーは3人のサーヴァントを順番に主役として展開していく一本道方式になっている。
    • ネロ、玉藻、アルテラはメインストーリーモード対応であり、一編ごとに全6~9ステージ。それ以外のキャラクターはサブストーリーモード対応で全3ステージとなる。
    • ネロ編→玉藻編→アルテラ編→終章の順に進行し、所属している陣営のキャラクターのサブストーリーも、メインストーリーの進捗に応じて解禁されていく。
      • この他に陣営無所属のサーヴァントも存在するが、それらは特殊条件を満たすことでとサブストーリーモードに追加される。
    • サブストーリー対応キャラは、QP消費でレベルを上げる機能「マネーイズパワーシステム」が利用可能。上限はセーブデータ内で最もレベルの高いサーヴァントまで。
    • 一方、メインストーリーと他一部ステージでは、コードキャストにより陣営所属ごとの副官とのキャラクターチェンジが可能。副官に対応するサーヴァントは、メインストーリーモードでのみ主将サーヴァントとレベルなどを共有する。
  • BGM
    • メインメニュー等で流れる本作のテーマといえるBGMは神聖的で優しく、大胆なメロディになっている。
      • 一部キャラクターでの宝具発動時のテーマBGMもゲーム性に合わせた独自のアレンジが為されており、聴き苦しくない。そして本作収録のBGMの多くはサウンドプレイヤーで聴くことができる。
  • 全イベントがギャラリーモードで再生可能
    • マイルームでのネロ、玉藻、アルテラとのイベントや、ストーリーのイベントもすべてギャラリーモードで再び見ることができる。
    • メインストーリーモードで選ばなかった選択肢の反応を見ることなどもできる等、この点は充実している。

評価点

シナリオ面

  • メインシナリオ「奈須きのこ」
  • キーヒロイン「アルテラ」に関わる金詩篇のシナリオ展開は概ね好評。
    • 続編においては「アルテラ・ラーヴァ」と呼称されるアルテラの幼体がどのようにして誕生したのかという経緯も本作で語られる。
      • 余談だが次回作『Fate/EXTELLA Link』ではアルテラ・ラーヴァは主人公の義理の娘のようなポジションに落ち着いた。
    • 「アルテラ陣営」の仲間サーヴァントであるギルガメッシュ、ジャンヌ・ダルク、イスカンダルといった面々も、なぜアルテラと主人公に力を貸すのかという理由が(ネロ・玉藻に比べると)比較的丁寧に書かれている。
      • ギルガメッシュも「未明篇」においてはシナリオ面でも印象に残る「横槍」を入れてくれる。
  • 同じく新キャラクターである「アルキメデス」も、小悪党感は拭えないものの、小憎たらしい立ち回り方と、その目論見が粉砕される時の「顔芸」と声優の演技は評価が高い。
  • 玉藻の扱いが悪い本作だが彼女のシナリオである『蘭詩篇』では主人公との絆を通しての成長は描かれており、玉藻視点ではハッピーエンドのルート(編纂事象)として終わる。
  • 一部キャラのサイドシナリオも、伏線やこれまでの流れを踏襲したものがある。
    • 特に評価が高いのはガウェインのサイドシナリオ。生前の主君であるセイバー・アルトリアと再会し、「サーヴァントになった後の主君を導く」という決意をセイバーから認められる展開は本作独自のものと言えるであろう。
    • 呂布のサイドシナリオも、ギャグ寄りだが生前の軍師「陣宮」が空の上に現れ呂布を「むてきロボ」と呼び、窘めるというシーンがある。
      • 何故か陣宮は、『EXTRA』の頃に呂布のマスターをしていたアトラス院のホムンクルス「ラニ=Ⅷ」に外見が似ている事がファンの間では話題騒然となった。

アクション面

  • 欠点は多いが多くの敵を「エクステラマニューバ」で吹っ飛ばすという爽快感は一応存在する。

賛否両論点

ゲームとしての出来

  • 過去作にない新しい形になったFateシリーズの一作であるが、その内容については賛否両論となっている。
    • 無双ゲームとしては「良くも悪くも普通」という評価が多い。
    • 全体的なグラフィックの質はPS3でも違和感ないような程度。キャラクター人気が重要であるシリーズである為、3Dモデルに関しての不満も発売前から公開されたPVですでに多少出ていた。
      • 実際に操作する際には、キャラクターの後姿ばかり見る事になる都合上、グラフィックの質はそこまで気にせず済むし、会話シーン等でもワダアルコ氏のキャラクターの立ち絵が表情等も変わりながら横に表示される為気にするプレイヤーは少ない。
        しかし、エクステラマニューバの締めやイベントムービー、マイルームなどではキャラクターは正面を向いて会話もする為、「表情豊かな立ち絵に比べて3Dモデルの表情が硬いのが気になる」という意見もある。美形の騎士設定であるはずのガウェインが「ゴリラ」と呼ばれるようなものだったり、ある理由でアルテラは顔のグラフィックがシナリオでかなり拡大されて映されまくる為それが顕著。
  • Vita版ではエネミーの出現量が少なく、一部のサイドミッション(一定時間内に敵を数百体倒せ)等がこなしにくいという意見もある。しかしそこは製作側も予測していたのか、Vita版とPS4版ではサイドミッションの難易度や戦闘評価の基準をある程度変更している。
  • ミニマップ拡大が存在しない。このため、セクターの所々にある入り組んだ地形やアグレッサー位置などの戦況把握に苦心させられることになる。暗いステージではさらに悪化。
    • アグレッサーの位置を示す矢印はマップ構造を無視して直線的に指す為、「目の前に確かに敵がいるのにどうやって行けばいいのか分からない」というストレスに苛まれる。

問題点

システム面

アルトリアの出現条件

  • アルトリアについてはゲーム的にはいわゆる乱入キャラクターであり、「とあるサイドミッション」を満たすことでのみ解禁のチャンスが与えられる。
  • しかし、発売から5日後にヒントが公開、ユーザーにより特定されたその条件が物議を醸す。
    (PSV、PS4の時間設定で)15~16時にゲームをプレイし、特定ステージでのみ出現する「???」と表示されたサイドミッションを受注し、「NORMAL以上の難易度」「レジムマトリクスを完成」「特定のセクターにて焼きそばパン(回復アイテム)を5個取得」を全て満たすことでアルトリアがステージに出現し、先にアルトリアを倒してから勝利することで解禁となるというものであった。
    • まさかのリアルプレイ時間縛りという事態にプレイヤー達は驚愕した。15時から16時といえば、平日なら大抵の人が学業や仕事をしている真っ只中であり、土日祝日でもない限りプレイ出来る人の方が少ない。
      • 本体の時間を15:00にすれば済む話ではあるが、「ゲーム機本体の時間をいじって有利にプレイ」は普通のプレイ方法として褒められたものではない。オンライン主体のゲームソフトが一気に増えている時世なので基本弄りようがないし、最悪アカウントの存亡に関わりかねない危険行為となる。
  • 発売から約2週間後、11月末のパッチ1.02配信により時間制限は廃止された。アーケードで言うタイムリリース的な縛りだったのか、流石にマズかったと判断されたのか。
  • アルトリアが食いしん坊キャラである為このような設定*2になっているのだろうが、実際のところアルトリアは「きめ細かな食事」を好む傾向があり、アルトリアファンからは首を傾げられた。ただし回復アイテムとして焼きそばパンが選ばれたのは『CCC』のネタであり、アルトリアとの設定とはかみ合わないが、体力が回復しそうな食品としてそれを選んだこと自体が問題とは言い難い。
    • しかもこの焼きそばパン、HPが半分程度まで減らない限り敵からドロップしないという仕様のためにHPが満タンの状態だと全くドロップしない。アルトリアは出現時に「優秀なマスターがいるようですね」とセリフを発するのだが、実際は敵からの被弾の少ない優秀なマスターであればあるほどアルトリアを出現させるのが難しいという逆転現象が起こってしまっている。
    • 仮にアイテムボックスから確実に取得できる「桜弁当」も条件に入っていたなら、条件の特定も達成も今より楽になっていただろう。
  • また、「特定のエリアで」という点については公式からのヒントすらなく、ステージによっては普通にプレイする際にはまず足を踏み入れることすらないエリアが対象であったため、その点においてもプレイヤーは頭を悩ませる事となった。
  • 初回購入特典およびDLCでもアルトリアの衣装が配信されているのだが、当然アルトリアを出現させなければ使う機会はない。衣装に惹かれたファン・単純にアルトリアが好きなファンにとっても辛い展開であっただろうし、商売下手だと言わざるを得ない。

戦闘システム面

  • 爽快感の薄さ
  • 本家コーエーテクモの無双シリーズでも敵兵が案山子と言われることが多いが、本作のアグレッサー、プラントなど特殊な中モブを除いても敵兵はもっと人間味が無く、大抵は人形を攻撃しているだけで本家よりも爽快感に欠けるとする意見が多い。
    • 元々月の電脳空間で、マザーコンピュータたるムーンセルを守る攻勢プログラム、人間の体でいうなら侵入したウイルスを退治する白血球のような存在である為、敵兵が案山子とかロボットっぽいのは設定的に致し方ないところもある。『EXTRA』シリーズの雑魚エネミーは過去作から大体こんな感じである。
  • 味方サーヴァントが貧弱
  • 出陣している自分以外のサーヴァント、その他の味方が敵軍に一矢報いることが殆ど無く、敵軍にはたいてい押し切られる。その救援の為に、とにかく無駄に戦場を奔走させられることがしばしば。倒されると戦闘評価には影響しないが、レジムマトリクスを大きく奪われることになり、キャラゲーにしても味方キャラを見捨てるのはいささかファンには辛いものもある。
    • 一応ステージ開始時に敵側のセクターを制圧してくれる、敵サーヴァントを味方サーヴァントの所へ誘導することで進軍を食い止められる、といったステージも存在するので、役に立たないわけではない。陣取り風のシステムなのだから、フリーモードだけでも味方サーヴァントに移動指示等を出せれば良かったのだが。
  • 宝具
  • 先のポイント項のゲームシステムでも述べたが、宝具は気軽に撃てない。固有大技発動の爽快感もあまり味わえないといえる。
    • 発動にはオレンジのアイテムボックスに入っているキーが三つ必要と述べたが、この宝具発動キーが入っているアイテムボックスは、ボス戦ポータルが出現するステージでは二つ以下しか置いておらず、ボスサーヴァントの宝具発動準備を阻止して奪い取る他ない。
    • キーの位置はマップを見れば確認出来るが、先に述べたようにとにかく味方が敗走し易いので、離れた場所まで取りに行く余裕はあまりなく、進行にパターン構築が必要。
    • 結果的に宝具を発動する余裕が最後にしか無いまま、戦闘を終えていることが多い。
  • これも上述されていることだが、演出が違うだけで基本効果は全キャラ共通であるという点もキャラクターごとの個性を薄れさせており、問題点といえるだろう。
    • 一部キャラクターは差別化を試みられているものの、その方法が自身にデメリット付与というのはいくら原作再現とはいえあんまりである。
  • 戦闘ではそこまで依存的ではないものの「エクステラマニューバ」ゲーな傾向がある。無双シリーズのゲージ技に比べ、エクステラマニューバは発動数のストック数自体はかなり潤沢な部類なので、ヒット数評価を気にしないならとりあえず1ゲージだけ使ってアグレッサーや敵サーヴァントに叩き込み、まとめて一方的にダメージを与えていくだけでどうにでもなる。ただ、カメラを特定ボスに自動的に向けて修正する等の機能はない為、しっかりエクステラマニューバを当てたい相手との距離や方角を把握しておかないとその辺の雑魚に入ってダメージが落ちることも。
    • ダッシュに敵を押し出す特性があり、ダッシュから攻撃を繰り返すと基本的に敵や雑魚エネミーは巻き込まれたままのけぞり何も出来ないでダメージを受ける。この攻撃でゲージをちまちま貯めて上記のエクステラマニューバという戦法を繰り返せばとりあえず何とかなる。
    • 敵のスーパーアーマーを無視できるという点も、エクステラマニューバの優位性に拍車をかけている。
  • 最終的には一つのステージのセクタートラップが全四種類(火氷雷毒)全て存在する(しかもキャラと難易度によっては即死レベルの威力)ということもザラであり、スロット数が最高四つの関係上礼装が「遮断のプリズム」系統一択しかなくなることも。
    • しかもこの礼装、アイテムクラフト時にどのレジストコードキャストが出るかは完全にランダム。「火火火毒」「氷雷雷雷」といった使い所に困る組み合わせとなってしまうことも頻発する。全てのセクタートラップに一度に対応可能な「火氷雷毒」の遮断のプリズムを手に入れるにはかなりの労力と運を必要とする。
      • とはいえ高難度ではほぼすべてのセクターにトラップが仕掛けられていることもあるため、このような礼装であっても全く役に立たないわけではない。
    • 当然、レジストしか使えないので攻撃力UPや防御力UP、回復等のコードキャストは使用不能。アクションが得意でないプレイヤーにとってはかなり難易度が上がる。
    • トラップのダメージは非常に高く、ストレスも溜まりがちではあるが、一回発動すれば消滅するので遮断のプリズムがクリアに必須というバランスはかろうじて避けられている。高評価を得るためには可能な限り防ぐ必要があるが。
  • クリア自体は各項目で記したようにそう難しいものではないが、その一方でステージを最高ランクでクリアしようとすると、評価項目のうち「制圧セクター数」により、難易度が上昇する。
    • 最高ランクを得るにはいずれのステージでも全セクターを制圧してボスを倒す必要があるが、セクター制圧のために戦っていると気付けばボスを攻撃に巻き込んで倒してしまい、そのままステージクリアとなってしまうことが多々見られる。特に上記のエクステラマニューバでは顕著である。
      そのため、できるだけボスが出現するギリギリまで多数のセクターを奪えるよう、高ランクのセクターを後回しにする、トラップのある自セクターを奪われないようにするのパターン化が必須となる。
      • ボスはプレイヤーのいるセクターに一定時間ごとに必ず現れるという仕様があり、これを利用してボスを引き連れながら未制圧のセクターを制圧して回る事も出来るが手間がかかる。
    • また、プラントはどれだけ潰しても短いスパンで再出現するうえ、敵セクターが残り一つとなると、セクターから離れただけで再出現するという頻出具合にプレイヤーは辟易することとなる。
  • 16名の操作キャラの中では、ジャンヌ・ダルクが「技性能」の観点で最も貧弱といえる。防御力=「死ににくさ」は全キャラ中トップとなっているのだが、この系統のアクションゲームでは活きる場面が少ない。
    • 攻撃モーションが大振りすぎると言う欠点が深刻。範囲が相応に広くその関係でダッシュ強攻撃が扱いやすいとはいえ、戦法の単調化の一因に。加えて前述通り切り札の宝具は自爆技である為、攻撃力を補わんと使用を狙うつもりの場合、インストールスキルの一枠を「三度、落陽を迎えても」で埋めざるを得ない。
+ 真ルート最終ステージについて
  • このゲームの最終ステージの構成にも問題がある。端的に説明すると、「巨大な敵本体の外部で雑魚を掃除」→「本体内部に侵入して中枢に向かう」→「中枢のコアを破壊する」という流れであり、大抵のゲームならばコアがラスボスのポジションに当たるのだが…
    • なんとこのコアには防衛機能も何もない。コアを守る敵さえいない。完全に無抵抗なただのサンドバッグである。これまでのルートでは(使い回しとはいえ)締めに相応しい大型ボスが用意されていただけに、ラスボス戦に期待していたプレイヤーは肩透かしを食らう羽目となった。
    • また、中枢に向かう部分はこれまでとは操作性が大きく変わり、「細い通路を強制スクロールで進ませられ、出現した隔壁を回避or破壊して対応する」といういわゆる奥スクロールシューティングのような内容になっている。不慣れな操作性に加えて隔壁が出現してからアクションを起こすまでの時間制限が短いために慣れないうちは対処が難しく、しかも失敗して隔壁に激突してしまった際に受けるダメージが大きい*3初見殺しっぷりのため、プレイヤーからは「何なのだ、これは! どうすればいいのだ?!」との悲鳴が上がり、壁がラスボスと揶揄されることになってしまった。
    • なお、この流れは無駄に2セットも繰り返す必要があるため、コンティニューを消費して1セット目をなんとかクリアしたプレイヤーは絶望の淵に叩き込まれることとなった。

ストーリー、キャラ面

前作否定に近い共通設定

  • 並行世界を扱った他の作品でも見られるものだが、本作において「TYPE-MOON作品での並行世界は二種類に分けられる」という設定が本格的に開示されることになった。
    • それが各世界の平均的な現象として認められた『編纂事象』と、人類滅亡もしくは人類が盤石になり過ぎて発展性が無いためにその世界が無かったものとみなされる(メタ的には、その作品が正史として扱われることのない)『剪定事象』である。
    • 有り体に言えばこれはTYPE-MOON作品での正史ルートを扱う必要が出てきた際に備えた設定と見ることも出来る*4
      ただし本作、ひいては『EXTRA』シリーズに限っては前2作のテーマとの齟齬という最大の問題点の原因にもなった。
    • 前2作品におけるそれは「例えどんなに相手が強大であろうと、今現在の自分が何か出来るなら、最後まで抗うべきだ。そうして変え得る未来もある筈」という希望に満ちた思想が根底に敷かれていた。
      しかし、本作『EXTELLA』で明かされた剪定事象は「未来が確定したらその世界に意味がないから、現時点でどう足掻こうが無駄。世界そのものが消滅する」というもの。端的に言ってしまえば『EXTRA』シリーズでありながら、シリーズのテーマそのものを破壊しにかかっていると解釈可能な設定なのである。
      • また、後述のEXTELLA/Zeroを見ての通り、主人公のパートナーによっては「過去作のルートそのものが剪定事象であり正史ではない」という扱いを受け、その点でも大いに批判意見を噴出させてしまった。
      • ただし、本作でストーリーが最終ルートに繋がっているのは、剪定事象に至っても主人公が諦めなかったからでもある。

EXTELLA/Zero

  • まず、『Fate/EXTRA』『Fate/EXTRA CCC』の続編として期待して購入したファンとしては、「主人公や過去作でパートナーだったネロや玉藻、無銘やギルガメッシュ等の設定が前作と食い違っている」という事に混乱が見られた。これは先に述べた通り「ただの続編ではない」と公式が発売前から発表されていたものの、公式サイト等で設定の詳細や変更部分には触れられず発売され、多くのプレイヤーに衝撃と混乱を与えた。
    • 変更された設定についても本編で断片的にしか語られず、本作をプレイしただけでは完全には把握出来ない。発売からしばらくのち、メインシナリオライター奈須きのこ氏のサイト「竹箒日記」にて『EXTELLA/Zero』と銘打たれ公開されている。
+ 本編以前の話、そして竹箒日記で公開中だが一応折りたたんで端的に記載
  • まずネロと玉藻は『EXTRA』や『CCC』のように主人公と二人一組、マンツーマンで完全に聖杯戦争を勝ち抜いてはいない。
    • 男主人公がネロと契約して三回戦まで勝ち抜き、玉藻は別のマスターと契約して戦っており、対戦相手となった男主人公にマスターの指示で色仕掛けを仕掛けたところ、男主人公が鋼の意志で跳ねのけ、玉藻がそれに感じ入ったことにより失敗。その後玉藻とそのマスターは決戦で正々堂々勝負した上で男主人公とネロに敗北。電脳死寸前のマスターは「良妻の意地」から最後まで付き合おうとしていた玉藻を生贄呪術で切り捨て逃走した。
      • その後切り捨てられた玉藻は羨ましげに男主人公とネロを見ながら消滅、と思われたが、男主人公の同情と機転により玉藻をサブサーヴァントとして拾い上げ契約することに成功。その後は二体同時使役をして聖杯戦争を勝ち抜いていく。ネロと玉藻は男主人公の取り合いでいがみあい、最後は玉藻がサブサーヴァントである為か聖杯接続においてエラー対象となってしまう為身を引くも、また羨ましげな態度を男主人公に向けてきた為ネロが我慢ならず蹴落とした。本編での玉藻のネロへの恨みはこれに起因する。
    • 一方、男主人公とは別に女主人公もある事情で別々同時に存在している。こちらのパートナーは『EXTRA』でネロ、玉藻と同じく主人公のパートナーであったが本作ではサブキャラクターとなった無銘。
      • このペアは半ばバグで起きた事象であり、月の聖杯戦争の裏事情を知りながらも最後まで勝ち抜けないことが確定している。本来の存在である男主人公に女主人公は助言等をしながら自分達も勝ち抜いていったが、トーナメント形式である以上対戦相手となってしまう。最後は全力を通して男主人公・ネロ&玉藻と戦い満足して敗北、消滅した。無銘はこの経緯を覚えているほか、「別の並行世界」で女主人公と本作と同じような案件が発生し対処しようとするものの失敗。その後いかなる経緯でか本作世界に漂着し、女主人公が命を賭して導いたもう一人のマスターである男主人公を気にかけ、本作でネロ陣営に加わっている。
  • 前作で本来助言やサポートをしてくれたり対戦相手として悲哀を感じさせながら散ったポジションである凛やラニについては、それ以前に別の所で敗北したと思われ、聖杯戦争最強のライバルであるレオ&ガウェインとの対決もゲーム中では存在しない新規キャラである『もう一人の主人公』に仮託されてなくなっている(一方で、本作内でネロが「ガウェインと戦った経験」を語るなど矛盾もある)。
  • 『CCC』でパートナーだったギルガメッシュは月の裏の虚数の海にて微睡んでいる中で「主人公とその可能性・縁があった」ことは把握済み(彼個人が未来全ての事象を見通せる高位の「千里眼」スキルを持つ為)。
    -『CCC』の事象は虚数事象としてネロも男主人公も忘却しているが、ネロがエリザベートとライバル関係である事を認識しているなどぼんやりした記憶はある模様。なお玉藻は『CCC』の出来事を全部記憶しているらしい(蹴落とされたのち虚数の海に落ちている他、彼女自身がサーヴァントとしては極めて高位な存在が元となっているため)。
  • 初回限定盤「ヴェルバーBOX」「レガリアBOX」に付属していた設定資料集『EXTELLA/material』における『これまでのあらすじ』では、前述の『EXTELLA/Zero』と『EXTELLA』本編の中間の出来事が記載されている。
    • こちらでもPSP版では有り得なかった重要な選択や本編直前の状況、本作初出の設定など重要な設定が語られている。
      + EXTELLA/materialで明かされた「これまでのあらすじ」
    • 『EXTELLA/Zero』で記載された『EXTRA』ラスボス・トワイスとの決戦後、主人公はムーンセルに対して願いを叶える事となる。
      • 『EXTRA』ではムーンセルを戦争の火種とした完全否定、後述の人類が永遠に触れられないよう永久封印した上でバグとして消去されるエンディングだったのだが、『EXTELLA』においては叶えた願いが「ムーンセルの方針の変革」へと変更されている。
      • その後の『EXTELLA』本編で黒幕の謀略にかけられる前の状況が語られており、ムーンセルが観測した外宇宙からの脅威から地球圏を守るべく主人公とムーンセルで協調していた事が発覚している。
        • なおゲーム本編では黒幕の策謀から逃れるために取った手段によって主人公は記憶喪失になっており、これらの状況はゲーム本編では終章編突入まで触れられることがない。
  • 「前作プレイ済みファン」は勿論「『EXTELLA』が初の『EXTRA』シリーズな新規」の面々からはこれらの一口で飲み込むには複雑過ぎる前日譚設定が本編で殆ど描写されないことに関して不満が噴出。前作までの「主人公と一人のサーヴァントが二人三脚で戦っていく」過程を良いものとしていたファンからは「主人公が過去作の悪役のように二体同時使役する」という設定面の問題も指摘された。
    • 特に玉藻の扱いについては不満の声が多く、どう見ても貧乏くじで大ハズレなマスターと契約させられている事や、唐突にサブサーヴァントという設定が追加された点が槍玉に上げられた。
    • また、レオ&ガウェインは「"最弱同士のコンビ"である主人公達では限りなく100%に近い確率で勝ち目がない」とラスボスが予測する程の絶対的強者だったが、成長し続けた主人公はそれを覆し、そこにラスボスは希望を見出した、という物語のラスボス戦直前の経緯がある。
      • この流れは同作中で非常に重要な意味を持つため、「完全無欠とされたレオが主人公以外を相手に敗退していた」という点も、前作否定に等しいとしてかなり難色を示すファンも多い。
    • 特典本である『Fate/EXTELLA material』であらすじについて記載があるものの、『EXTELLA/Zero』の直後から『EXTELLA』本編直前までの補完になっており、これも結局はゲーム外部(両ハード版同梱のものなら定価19,990円、Vita版なら8,980円、PS4版なら9,980円の限定版に『Fate/EXTELLA material』は付属する)での説明である。
  • 『EXTELLA/Zero』に付け加えられている文章として、「これはあくまでネロがメインだった場合であり他の事象も存在する(意訳)」という注意書きがあり、玉藻がメインや無銘がメインの場合はまた 異なった『EXTELLA/Zero』が展開されうる ことを奈須きのこは述べている。
    • 元々Fateシリーズ自体「タイトルが変われば基本的に今までと違うパラレルワールド(並行世界)」ということはよくあったが、「だったらその事象(玉藻や無銘がメインだった世界)から地続きの『Fate/EXTELLA』をプレイさせてくれ」という反論が出ていることは想像に難くない。
    • 現時点でそのような「前作から各サーヴァントにとって地続きのEXTELLA」を遊ぶ事ができない以上、キャラクターの設定改変や本作での扱いに対して不満を覚えたファンが取れる行動は「事象の存在そのものを否定する」…要は本作を無かった事にする以外に存在していない。
      作中の用語をそのまま使うなら、「『EXTELLA』こそ『EXTRA』シリーズファンにとって剪定事象にしたい案件」等という事態になったのはなんとも皮肉な話である。
      • ただし『EXTRA』シリーズ自体は、『Fateを破壊する新たなFate』、いわゆる『FateシリーズにおけるGガンダム』がコンセプトであると初代EXTRAの頃から語られており、本作が 『『EXTRA』をベースとしつつも新しく独立した物語』 であってもシリーズのコンセプトとしては逸脱していないとも取れる。…問題は、それが上客だろう『EXTRA』シリーズのファンへの嫌がらせにしかなっていなかったという話であるのだが。

本作での各キャラクターの扱い

  • 総勢16名のサーヴァントが参戦し、それだけキャラクター達の多様な群像劇が描かれてはいるのだが、キャラクターが増えた弊害としてそれぞれのキャラクターの扱いに格差が生じてしまっている。これについての不満も多い。
+ 各シナリオ・キャラクター達の扱いについて
  • ネロの場合、表向きメインの焔詩篇のみではバッドエンドに近い。だが、彼女についてはあるシナリオで救われ、終章のメインヒロインとして真の黒幕相手に大立ち回りを見せる等大活躍で見せ場も多い。
    • しかし焔詩篇での事象が存在し続いていくことは紛れもない事、そして玉藻程ではないが「彼女と二人だけで幸せになりたかった」ネロのファンからはそれが実現されず嘆かれている。
  • 玉藻の場合、蘭詞篇では一線を越えたと思しきほどに主人公といちゃついたり、一見幸せな主人公との終わりを迎え、そこはファンにも好評である。しかし上述の『EXTELLA/Zero』が下地の本作であること(これはつまり本来メインサーヴァントだったネロからの略奪愛という形になる。)、「とりあえず今の危機は去ったが、本題は何も解決していない。きっとそのせいで滅びは確定だろうけど、その日まで幸せを謳歌しよう」という所謂メリーバッドエンド*5シナリオである事に少なからず不満が見かけられる。
    • そして終章では一応ネロと共にパートナーであるのにストーリー上のメイン・操作キャラはネロ一本であり日陰役、そしてそのルートをプレイする度にネロが選択肢次第で「アルテラも呼ぶか?キャスターめは呼ばなくてもよいぞ?」と主人公に言う為「大団円なはずなのに玉藻がハブられていて辛い」という意見も多い。
      これはシステム上でも「ストーリー一篇毎に使用サーヴァントが固定」という仕様の悪影響を受けたケースとも言える。
    • 基本的にシリーズではギャグ・メタでおちゃらけてきたポジションの彼女だが、本作では玉藻の前としての反省して封印した筈の本性、「傾国モード」というものを発動させており、「高圧的で強欲な女帝」として別人のように振舞っている(理由は蘭詞篇終盤で明かされる)。いつもの主人公といちゃつく彼女が見られるのは幕間のマイルームとエンディング時。これに関して「エリザベートへの扱い(後述)が一人だけ客将じゃなく雑用小間使いとか理不尽」「玉藻がどう見ても主人公の前だけかわいこぶり・悪女で好きになれない」という新規の意見もあるが、ここらは過去作でそこそこに彼女の過去や根源として語られていたので古参の玉藻好きとしてはおおむね普通に受け止められている。
    • 今まで彼女はシリーズ内で「ハーレム展開とか絶対に許さない」「浮気したら呪います(浮気相手と想い人を)」とまで再三述べてきた嫉妬深く自他ともに認めるヤンデレ属性キャラとして描かれてきたが、今回はハーレム展開(それも自分は側室的な位置)に甘んじるという行為に「嫉妬深く重い愛を向けてくれる玉藻が好き」な多くの彼女のファンが不満を噴出させた。前作『CCC』では主人公と一対一の幸せな夫婦生活で終わっただけに、この落差は大きい。
  • アルテラの場合、メインの未明篇は一つの物語としては完成度が高い。事実上バッドエンドではあるが主人公とアルテラは満ち足りて終わる。そして彼女もあるシナリオで救われることとなるのだが、それは言うなれば「ネロ、玉藻と一緒の状態に更にアルテラが加わる」というものである為、「主人公とアルテラ二人だけで幸せをつかみ取るシナリオはないのか」という意見は上述の玉藻やネロのファン程でないにしろ聞かれる。
    • 言ってしまうと「地球を侵略・破壊しに来た地球外生命との本来分かり合ってはならない恋」の話であるが、これは前作『CCC』でも扱ったネタであり、その一方で一部のサーヴァントが貧乏くじを引かされたような形になったことを冷めた目で見てしまう旧作ファンも出た。
  • ネロ、玉藻、アルテラ以外のサーヴァントの物語はサブストーリーで補完されるが、短い上にメインストーリーと同じような戦いがほとんど。おまけにメインストーリーでは殆どのサーヴァントが空気であり、「シナリオ上特にいなくても問題ない」という扱いのものが目立つ。
    • ネロ陣営については「ただ戦い・戦場を求めている」クー・フーリンや李書文、「前のマスターの良き好敵手であった主人公への恩義で仕える」ガウェイン、「ある事情から主人公を気にかけている」無銘の構成。無銘以外は存外さっぱりした理由での客将仕え。
    • 玉藻陣営については「玉藻に声を掛けられ、概ね意気投合したから」が大半を占める(メドゥーサ、カルナ、呂布)うえ、残るエリザベートは実はいた理由がよく分かっていない。そしてストーリー上エリザは早々に陣営を裏切り離脱(後述)。残りのメンツも施しの英雄たるカルナ以外、サブストーリーで客将としての忠心が本物ではないことが分かる。まあ原典でも裏切りで超有名な呂奉先とか、蛇さながらの狡猾さを秘めていたメドゥーサもただ黙って従っているはずもなく…特にメドゥーサのエンディングは玉藻の本作での経歴を考慮すると玉藻が不憫な事請け合い。その他、呂布のシナリオのエンディングは、過去作で語られていた呂布の元マスターのラニが呂布を従えられている理由が事前説明なしに変更されており、*6公式からの説明もない。
    • アルテラ陣営については「アルテラの力に屈服させられた」とみせかけて、イスカンダルとジャンヌ・ダルクはアルテラの心情を気にかけた結果での助力であり、ギルガメッシュはある事情で特別に手を貸しているという。チームワークはほぼなきに等しく好き勝手に各々やっているが一応ジャンヌがまとめ役に近い位置で、ギルガメッシュやイスカンダルは真面目なジャンヌをよくからかっている。同じ女性としてアルテラの心のケア担当も請け負っているため、他二名よりも苦労人なジャンヌ。
    • 無銘が今までの主人公のパートナーからサブキャラクターに降格された事には前述の『EXTELLA/Zero』である程度フォローが入ってはいるものの「やはり無銘がメインパートナーの新作が見たかった」と少なからず声が聞こえる。特に本作では前日譚を考慮すると「男主人公推奨」なところがあり、「無銘と女主人公の甘酸っぱい少女漫画的なもの」をシリーズに期待している一定数いるだろう女性ファン等が『CCC』に引き続き肩を落とした。
    • 無銘と同様、「『CCC』に続いてまたギルガメッシュがメインパートナーの『EXTRA』新作が見たい」という声も。
    • エリザベートについては、前作『CCC』では端的に言えば「悪行だと知らないまま民衆を虐待・虐殺した自分の罪は、幾ら償えども決して本質的には許されないことを自覚しつつ、本当に人に愛される為にも独り償いを続ける覚悟を涙しつつ決めて、改心を遂げつつ舞台を降りる」というキャラクターである。
      それが本作では「他のキャラクターが悪いことやってるっぽいから、自分も我慢しなくて良いよね(※洗脳込み)」という理由で、あっさり翻意してまた悪行を重ねるキャラクターに変貌している。
      「いくらストーリー上の事情で悪役になっているとはいえ、『CCC』で改心したのにまた悪に返り咲いてしまって哀しい」という声や、「洒落にならないくらいに前作の感動的な余韻と、エリザベートというキャラクターそのものを破壊している」といった酷評も。
      本作発売以前の『Fate/Grand Order』で改心後の彼女は良くピックアップされて描かれており、そこから一応良い子になったエリザベートを好きになり、そのまま本作をプレイした彼女の新規ファンの間でも「陣営の長の玉藻の前に折檻されてばかりで可哀そう」「悪に堕ちたエリザが(FGOで見たエリザと違って)怖い」等の意見が出た。前者に関しては「それだけの事をしてきた為自らへの罰として甘んじて受けている彼女の意志」、そして後者は「過去作を知らない新規のカルチャーショック」が原因であるが。
    • 『EXTELLA』の完全新キャラであるアルキメデスであるが、当初『Fate/Grand Order』の方で同じ史実の学者キャラが登場した際に物議を醸しており、その二の舞を危惧されていた。
      しかし蓋を開けてみると、「理知的でいかにも知略家という風だが『他者を理解する』という点で詰めが甘く、作中で何度も思惑が瓦解し挙句の果てにはとんでもない顔芸で声を荒げてガチギレするキレ芸人のようなキャラ」であった為、ネタキャラとして愛されることとなった。
      一方で偉大な数学者である元ネタへの敬意が見られず、今まではどんなクズ英霊でも多少は英雄らしいところがあった(イアソン等)にも関わらずこのキャラには全く良いところがない、等の批判もある。
    • そしてアルトリア・ペンドラゴンは、本世界観においてはいわゆるジョーカー扱いに位置づけられている。彼女の星の聖剣は本作で重大な経緯・設定が追加されており、本作の過去にあたる1万4千年前に人知れず抑止力として召喚され、その聖剣でもって星を脅かす強大な敵を倒していたりと裏方で色々やっていた様子。生前の部下であるガウェインや過去作で顔馴染みの無銘やギルガメッシュ、イスカンダル等に対しやりとりもそこそこに存在感を見せているが、サブストーリーではあくまで裏方で何をしていたのかを軽く語る程度。ある意味一番「ゲスト」らしいという扱い。
    • 具体的な内容としては 「事情を碌に知らない中、登場キャラクター達を相手に単独で文字通りの無双をして、ストーリーには絡む訳でも無く去っていき、最後は『まあ現場に任せても問題無いだろうから呑気に食事を堪能しよう』」 という、本作の世界観をわざわざ踏みにじるかのような内容。
      アルトリアの必要性を問う声や、真っ当な活躍ではなかったことを嘆く声が多数挙がった。
    • 更に、上記の聖剣のインフレした設定についても、2年前のDVD特典用小説で僅かに示唆された程度であり、批判が相当挙がっている。
    • またこれらの影響から、本作そのもののストーリーに対しても 「大団円を迎えられる最善策ではないものの、アルトリアがその気になれば黒幕共々あっさり蹴散らせた」 という状態になっているため、徒労感や虚脱感を覚えたプレイヤーも居た。
    • 一部のキャラクター以外はステージボスとして敵対した後は、特にイベントもなく出番をすべて使い切る*7ため、事実上名前が付いているだけの「武将A」でしかない。
    • その他、「戦車等に騎乗して戦うのが肝であり、名立たる三騎士程の武術は無い知略に長けたキャラクター」……であった筈のイスカンダルが、何故か二刀流で無双する。しかも槍の名手として高名なクー・フーリンより、設定として武術の腕が上。更にはギルガメッシュやジャンヌ・ダルク、カルナ等と並ぶ「トップ・サーヴァント」という本作初出の新区分にされる等の過去作のファンにとっては意味不明な持ち上げなども見られる。
      一方「ただ視界に入るだけで物体を石化する魔眼」を持つとされるメドゥーサについては、その魔眼が何故か弱体化し、魔眼をフルに使っても対魔力設定など欠片もない近代拳法家の李書文に勝てない。
      等、アルトリアとギルガメッシュを除く『Fate/stay night』の元祖サーヴァント達が尽く踏んだり蹴ったりな扱いを受けたり後付けが今まで以上に多いことなども、批判や不満が出る点である。
+ 本作の主人公について。長く少しネタバレにも接触しそうなので折り畳み
  • 最後に、主人公(岸波白野)。無印では無個性(ちょっとおかしいところもあったが)、そして『CCC』でとてつもない個性の爆発が起きた彼(彼女)。
    言うなればシリーズ前作によってキャラの肉付けが起こり固有ファンがつき、「プレイヤーの自己投影」だったものが「一人の登場人物」としてTYPE-MOON界隈で扱われるようになったキャラである。
    • 本作ではネロの下にいる主人公、玉藻の下にいる主人公、そしてアルテラの下にいる主人公(ネタバレになるので分裂している理由はアルテラ編を参照されたし)と、計三人が同時に存在している。
      • この事に関して「(どの主人公も)キャラが今までと違う気がする」という意見もあるが、実際前述通り『EXTELLA/Zero』という背景を辿ったことで三人に分裂している理由のせいもある。シナリオでの独白やとった行動的に、確かに今までの作品の主人公としての片鱗(思考や行動力等)は散りばめられている為「こいつは自分達は知らない主人公だが紛れもなく今までの主人公だ」と好意的に受け取る意見も存在しており、賛否両論。
    • ストーリーではどの主人公も記憶がおぼろげであり存在も不安定であまり目立った行動は出来ず、黒幕に容易く騙されたうえに真相に気付いた頃にはそのルートでは色々手遅れだったりと「ヒーロー」をできていなかったが、終章最後で起死回生の手を打ったことでようやく大団円を勝ち取ることができた。
      • 「三人になった事件さえなければ主人公はもっと上手く立ち回れたのでは」「今まで思考力と行動力のある奴だったのだから主人公としてもっと動いてほしかった」と古参の一部は苦言を述べがちだが、それはそれで「新規のEXTRAシリーズに触れた人に優しくない」「真相に直ぐ気付いてストーリーが終わってしまう」というメタな擁護もある。
+ メインストーリー真ルートについて
  • 最後に解禁されネロ、玉藻、アルテラの三人のシナリオが収束する金詩篇だが、先に述べたとおり事実上ネロのみがメインである。
    • 玉藻、アルテラを操作するステージがここになく、最終的にサブキャラクター化してしまう点に不満を隠せなかったユーザーも多い。
    • このために、ネロのみ「セイバー・ヴィーナス」という特別な三つめの非DLC衣装が存在している。
      • この追加衣装、ざっくり言えば「手足にはゴテゴテとした甲冑を纏っているが、胴体は局部を申し訳程度に覆うだけ」という余りにも痴女全開なデザインであり、大いに賛否が分かれた。
        類似した格好のキャラクターとして前作ラスボスが居るが、そちらはそれに足る十分な設定があったため、背景設定的な事情が大分異なる。
      • それでも「(痴女のような衣装だろうが)一人だけ決戦衣装が別にあるのがずるい」と玉藻やアルテラのファンからは少なからず羨望の声もある。
  • 一連の事態こそ解決するものの、かつて襲来した元凶の本体が再び来る可能性があることが大団円の後に明かされてしまい、結局後味も歯切れも悪い。
    • また、今回の元凶は「神々の軍勢ですら蹴散らす力を持つ尖兵を生み出し、尖兵を超える力を有する存在」な訳だが、「かつて尖兵に蹴散らされた神々のうちの一柱の力を借りただけのネロが、何故かこの元凶に打ち勝つ。しかも勝てた理由等はこれと言って解説されない」「強いて言うなら「愛」の力で勝った」という状況である。そのため「幾ら何でもご都合主義が過ぎるのではないか」という指摘もある。
  • 黒幕自体は別ルートで判明するが、それ以降特に掘り下げもなくその面ではインパクトが薄れてしまう。
    • 黒幕の動機は意訳すると「興味があるから」で終わってしまうほど薄い。また最後まで言動が非常に小物臭く、過去作のラスボスと比較して「中ボスレベル」との批判もある。
      • 元々「地球文明と月の記録を宇宙を無差別に暴れまわりながら略奪・破壊しにきた理性なき暴走兵器のような存在」と、「地球文明と人類に失望し、その関心は未知の物への探求にのみ向けられる理知的存在」が事故で噛み合った結果が今回の事件の原因であり、「中ボスレベル」なのは致し方ないともいえる。

総評

ゲームとしては、無難な出来で遊べはするが、無双ゲーとしては爽快感やボリュームの薄さ等荒削りな部分が多い。そしてそれ以上に、TYPE-MOONゲーにおける要であろうシナリオにおいて、度外視するにはあまりにも大きすぎる問題を抱えている。
ゲームとしてクソゲーと断ずる程ではないが、シリーズ物であることによる欠点をどうしても無視できなくなった作品である。

ストーリー・キャラ面としては、「ネロが好きなマスターには一応おすすめ(EXTRAシリーズに入った時期にもよるが)」、「アルテラ好きのマスターには自信をもって薦められる」「玉藻好きのマスターはこれをプレイしたら様々な理由で公式にヘイトを抱く可能性すらある」と、評価には極端なブレがある。旧『EXTRA』系列でパートナーだった無銘やギルガメッシュのファンについては言わずもがな。
ひとえに「前作までは複数のキャラクター達からパートナーとして一人選び、それぞれが主人公と二人一組でかけがえのないストーリーとしての体験だった」だけに起きている不満だろう。
それ以外のキャラクターについても、顔出し参戦に近い状態であることや、先述の通り過去作を無かったことにする扱い等、不満や批難が多い。
「続編物でありながら過去作を大きく改変し、更にその部分の説明は本編や事前情報にない」など、新規も古参も困惑せざるを得ず、人によっては強く拒絶する、手放しに褒めるのは到底不可能な出来栄えである。
しかしながら部分部分においては「非常に惜しい」と言える良い部分もある。
尚、ワダアルコ氏によって描かれた本作でのキャラ達の立ち絵やエンディングCGはDLC等も含め賛否意見者双方からほぼ満場一致で「絵は良い」と言われている。それが武内崇絵が至高と長年言われたアルトリアやジャンヌさえも「これはこれで好き」とそれぞれのファンに言わせているほど。

新たな世界観としても外宇宙からの脅威に対してアルテラを仲間に加えてムーンセルとサーヴァント達と共に迎撃態勢を敷く一連の流れは、スマートフォンゲーム『Fate/Grand Order』の流れとも違った未来への一大決戦の一端となっている。
奈須きのこが一部のみ発表したTYPE-MOONワールドの終着点の一つ、荒廃した星で新人類のみが生き残り外宇宙からの侵略者と戦い続ける『鋼の大地』との類似性も匂わせている事に期待するファンも居る。

一応最後は大まかに大団円で終わり、その怒涛のシナリオ展開はいつも通りのTYPE-MOON作品として評価する者も居る。
ただし、先述の通り設定が変わり過ぎたと受け取られるキャラクター達を前提としている他、4種のメインルートにおいて「TYPE-MOONでも絶対的な存在として描写された、太古の時代の全盛の神々の軍勢を軽く蹴散らす相手」を、「愛の力」の一言で打倒してしまう結末*8については、それまで散々主人公側の絶望感を煽る演出もあった分、何時にもましておざなりだという指摘もある。
尤も、アルテラやアルキメデス等、本作で初めてキャラの詳細な描写がなされている人物達については好意的に受け入れる意見も多く、新キャラの顔見せに主眼を置くなら一応の成果は上げたと言えるだろう。


続編

シナリオ自体「本当の問題」は完全解決されないまま終わった感があり、どう見ても最後は続編を匂わせる終わり方をしている為、諸々の問題を解決した次回作・拡張作…要するに本作の完全版の製作・発売を予期するファンは多かった。*9
2017年4月後半、ニコニコ動画生放送番組『Fate/Grand OrderCCCコラボ直前SP』にて、本作の続編が開発進行中であるという公式アナウンスがなされた。
そして2017年8月30日、新作『 Fate/EXTELLA LINK 』が発表され、2018年6月7日に発売された。


余談

  • Swicth版、PC版には多言語に対応しており海外のFateシリーズファンでも親しみやすくなっている。
  • 発売予定日からの大幅な延期がいつものことなTYPE-MOON作品であるが、本作は発表当初の2016年11月10日から予定通りに発売が行われた。これについては「どうせいつも通り延期するんだろ」と(良くも悪くも)予想していた型月ユーザーを少なからず驚かせた。
    • …尤も、初めて延期無しで出た本作のファン評価がご覧の有様である為、「素直にいつも通り延期してでももっとまともに作ってくれ」と中々にきつい苦言が出たのは皮肉としか言いようがない。
  • ギャラリーでサーヴァントの各種衣装を確認できるが、Vita版とPS4版には玉藻のムーンクランチ衣装だけ登録されないというバグがある。パッチ1.03が公開された現在もこのバグは修正される気配がない。
    • 後述のNintendo Switch版ではこのバグは見られず普通に登録されて鑑賞可能となっており、なおさら先行版が修正されない理由が不明である。
  • 玉藻の前は本作ではCGモデルのパンツが公式監修フィギュアや前作『CCC』等で決まった「青と白の縞パン」から「白」に何故か変更されている。同じように「赤と白の縞パン」という設定のエリザベートはそのままなのに、である。
    • 元々『EXTRA』では「パンツ部分はテクスチャ無し(その関係か黒いパンツに見えた)」だったが、上述の様に担当絵師のワダアルコ直々に「あざとく縞とか穿いてそう」という意見を元に縞パン設定になったのだが、どういうわけか『EXTELLA』では白。そりゃ女の子である以上毎日同じ柄のパンツなのは不自然かもしれないが、設定でトレードマークのようなものなのに何故変更?と玉藻ファンは首をかしげた。
    • のちに『Fate/Grand Order Arcade』でも玉藻の前がプレイアブル実装されたが、そちらでもパンツは白なのが確認されている。先に実装されていたエリザベートはここでも赤と白の縞。何故。
  • 発売直後の1週目(集計3日間)には140,000本を売り上げて如何に期待された作品であるかを本作は見せつけた。
    しかし、2週目は7,000本、3週目は2,000本、と超初動型の傾向を示しており、じわ売れで初動から累計まで倍以上伸ばしたシリーズ過去2作とは真逆という結果となった。
  • 発売前に公式ネットイベント「サーヴァントフェスタ夏」が開催され、それによってTVCMも公開されるものがネット投票で決まった。
    • 第1回投票は「あなたはどの陣営を支持する?」。結果は「玉藻の前陣営」。TVCMも玉藻陣営のカットが使われた。
    • 第2回投票は「Fate/Zeroからあのサーヴァントが参戦!参戦するのは誰だ!?」。結果は半ばファンも分かり切っていたろうが「イスカンダル」。ディルムッド・オディナやランスロットというマイノリティ投票もあったが。
    • 第3回投票は「ネロ×○○!実現してほしい夢のマッチメイクは!?」。結果は「アルトリア・ペンドラゴン」。コハエースやエイプリルフール等で両者はギャグ的に犬猿の仲であったが、この度のシリアスな場での対決が望まれたか。
    • 第4回投票は「ネロ・玉藻の前と二人っきりのときに言われたい一言は?」。結果は「玉藻の前・いつもの衣装・戦いに疲れたあなたへのご褒美のセリフ」。これに準じたマイルームシーンがCMで放映。
      • 第1回と第4回の結果から玉藻のキャラクター人気が伺えるが、それで本作のこの始末はキャラゲービジネス的に落ち度を否めない。
  • 2017年4月、Nintendo Switchへの移植が発表された。…通常版7,800円でDLC衣装35種が全て初期導入されており(店舗別特典衣装コード等は無し)、加えてネロの「解放の花嫁衣裳(束縛の花嫁衣裳の前のファスナーが全開のマイナーチェンジ衣装)」が付属する
    • 尚、限定版はワダアルコ新規描き下ろしのボックスとネロとおでかけポーチ(Switchを入れられるサイズ)が付属。その他店舗別購入特典がまたキャンペーンされた。
    • Vita・PS4・Win版で、DLC群を全体で+1万円近くを費やすハメになるユーザーにとって、PS4/Vita版発売から約半年程であからさまな廉価版が出る事になったのは如何なものであろうかという指摘もある。

*1 ソーシャルゲーム『Fate/Grand Order』が本作と同時期に開発開始され、本作発売よりも先にサービス開始したためそちらで先行登場という形になった。

*2 公式から提示されたヒントが「おやつの時間」であるため、プレイヤーの邪推などではなく公式なお遊び。

*3 低難易度であっても適正レベル相当ではインストールスキルの「頑強」を付けていないと、障壁の激突を2回程度しか耐えられない

*4 実際、世界設定の軸を担った『Fate/stay night』と『月姫』ですら表裏一体と言える関係にあるなど、型月作品は相互で何らかのパラレル的な関係を持ったものが非常に多く、「純粋な続編」がほぼ全く存在しない状況にある。

*5 シナリオの登場人物達の一部(主人公とヒロイン等)は幸せそうであるが、その幸せの為に世界全体が悍ましい犠牲を受けている、そして何より見ようによっては彼らには確実な破滅が待っていたり等を匂わせる、そのような「完全なハッピーエンド」とは断じて言えない大局に置かれた後味の悪いエンディングのこと。

*6 「基本主には反逆する」呂布が過去作でマスターのラニに従っていた理由は「生前の愛妻の貂蝉の面影がラニにあるため」であった。ところが、本作のサブシナリオで登場する呂布の軍師陳宮の容姿がラニそのものだった。

*7 撃破時に一言台詞を発するのみであり、戦死したのかどうかすら定かではない

*8 過去作においては、相手側に戦意が無い、全力が出せない事情等について一応の理由づけがある

*9 念の為記述するが、説明書の裏表紙に購入者アンケートのサイトアドレスとアクセスキーがある。