GALZOOアイランド
【ぎゃるずーあいらんど】
ジャンル
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RPG+ADV
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対応機種
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Windows XP/Vista
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発売・開発元
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アリスソフト
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発売日
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2005年12月9日
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定価
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9,100円(税別)
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廉価版
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2009年3月19日 パッケージ版:2,800円(税別)/DL版:2,484円(税8%込)
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レーティング
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アダルトゲーム
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判定
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スルメゲー
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ポイント
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アリスソフト作品に登場する女の子モンスター達が主役 個性ある女の子モンスター達と触れ合える、イベントもHも豊富 しかし制限時間のせいで思うように触れ合えない 周回プレイが前提の仕様と難易度
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ALICE SOFT作品リンク
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概要
主人公レオパルド(以降レオ)は、天才魔物使いバッチ様の元で魔物使いになるべく勉強している少年。
基礎は理解したものの、まだまだ弱っちぃモンスターも従魔にする事が出来ません。
そんな勉強中のある日、女の子モンスターのキャプテンバニラが現れて、「助けてほしい」と、レオ君を無理矢理連れて行ってしまいます。
テレポートゲートを通って連れてこられたのは、不思議な島「イカパラダイス」。強大な力を持つイカ男爵が作り上げた自分の為のパラダイス島。
イカ男爵は世界各地から選りすぐりの女の子モンスターをこの島に集め、自分の嫁を決めようとしていた。
この島に閉じ込められ、好きでもないイカの嫁候補としていたずらされている。
(イカ男爵は、突然変異の為、生涯に1度しか射精出来ないので、エッチはしません。裸を覗いたり、おしりをさわったりして嫁候補を吟味中)
女の子モンスター達は怒るが、イカ男爵の力とその部下にいる女殺し(女の子モンスターには無敵という属性があるモンスター)がいる為に抵抗したくても出来ない状況が続いていた。
その為、人間に力を借りるのは不本意だが、紳士的ですごい能力の持ち主と噂の魔物使いバッチ様に自分たちのリーダーとなってもらい力を合わせてイカ男爵を倒そうと決意したのであった。
だが、週に一度しか開かないテレポートゲートまで使って連れてきたのは、バッチ様でなく、その弟子でまだ見習いのレオ君だった…。
(公式サイトからの引用)
特徴
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本作はダンジョン探索型のRPG。指定された日数までにダンジョンの攻略条件(大抵はそのダンジョンにいる女の子モンスターの捕獲+α)をクリアすることで次のダンジョンへと進むことができる。
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特定の日付までに女の子モンスターを捕獲し、クリアできないとゲームオーバーとなる。
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1日が3つのパートに分かれており、ダンジョン前での採取、パーティ編成、調合、買い物等を行うことができる移動パート、ダンジョンを攻略するダンジョンパート、女の子モンスターのイベントを見ることができる会話パートに分かれている。
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移動パートにおいて採取、調合、買い物をするとわずかだが時間が進み、ダンジョンを探索できる時間が短くなるため注意が必要。
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ダンジョンパートは『ランス6』と同じ形式。ダンジョン内のマークに接触することによってイベントが進行する点や、オートマッピング機能がある点、マップ制覇によりアイテムが入手てきる点も同様。
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逆にランス6と違う点として、本作には時間の概念が導入されている。ダンジョンを進むにつれて時間が経ち、闇のカスバミの力で18時を過ぎると魔物のの強さが2倍に、22時半を過ぎると3倍になる。
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更に24時を過ぎると野宿をすることとなってしまい、消耗したステータスが全く回復しないまま次の日になってしまう。夜の会話パートも飛ばされてしまう。そのためもうダメだと思ったらダンジョンから脱出するのが望ましい。
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仲間は8人まで連れて歩くことが可能で、戦闘にはレオ+4人まで戦闘に出すことができる。連れて歩く仲間によりこちら側のHP、弱点、耐性等が決まる。
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戦闘は敵は必ず1体しか登場せず、こちら側も1ターンに誰か1人のコマンドしか入力できないため、実質『闘神都市II』に似た1vs1のようなバトルとなっている。HPも味方全員で共有している。
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各技には使用回数制限があり、回数がゼロになるとその技は翌日まで使用不可能となる。
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ただし「割り込み」というシステムが存在しており、こちら側の行動後に女の子モンスターが技ポイント消費なしに技を使用することがある。
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長時間女の子モンスターを連れて歩くと疲労が溜まり病気になってしまうため、疲労状態となった仲間は技ポイントが残っていても入れ替える必要がある。
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会話パートでは女の子モンスターのイベントを見ることができるほか、好感度が「愛情」になっていればHをすることができる。好感度は一緒に戦闘を行ったりイベントを見ることで上げることができる。
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Hをすると女の子アイテムの基礎能力が上昇するほか、敵のドロップアイテムを調合した「エキス」をHに使うことによって能力、スキル、耐性を強化する事ができる。
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エキスは8種類存在し、各女の子モンスターに1種類につき1回まで強化に使用することができる。同種のエキスを何度も使用することは可能だが、その際にスキル等の強化はされない。
問題点
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仲間にした女の子モンスターと会話・Hができるのは1日一回のみであるため、制限日数があるということも合わさり好きな女の子モンスターと自由に触れ合うということができない。
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ラストダンジョンが開放されると制限時間が無くなるが、70日を過ぎると一部のイベントが発生しなくなる。そのため1周目でイベントを全て見ることは不可能。
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そのためイベントを全て見るには周回が必須となる。また、2周目以降は金策が容易なため、日付を1日戻すアイテムを購入し使いまくることにより無理矢理イベントを見ることができる。かなり面倒だが。
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やり込み要素のうち、クリアしても特典が薄いものがある。
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ラストダンジョンに「テンタクルス」「イカ超人」という非常に強力なモンスターが登場するのだが、「テンタクルス」は倒してもレア素材が1つ入手できるのみ、「イカ超人」に至っては倒しても何も無い。
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もっとも、同社の『大番長』の無茶苦茶モードのようにクリアしても特に何もないやり込み要素は以前から存在はしたが。
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終盤に仲間になる「バルキリー」が敵として登場した時の戦闘力が異様に高く、そのダンジョンの到達レベルでは正攻法では勝つことが非常に難しい。
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ただしこれには抜け道があり、とある仲間の物理攻撃を反射する技を使えばあっさり倒せる。また、仲間になった時の戦闘力も高く、頼りになる。
賛否両論点
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女の子モンスターの捕獲条件等を攻略サイトを見るなりして事前に情報を得ていればそこまでではないが、難易度が高い。全体的にダンジョンマップが広めであり、時間制限がある点、分かりにくいギミックが多い点が高難易度の原因となっている。
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特に仲間や調合素材の少ない序盤がキツい、パーティの入れ替えができないため疲労状態・夜になる前に迅速にダンジョンを攻略しないといけない。
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攻略サイトを見ながらプレイしても実際にプレイしないと分かりにくいギミックも多い。逆に一度プレイして理解すればそこまで難しいギミックは少ないが。
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一応ゲーム開始時に難易度選択ができるが、簡単モードでは日付に関わらず各エリアの女の子モンスターを1匹必ずエリナに捕獲されてしまう。そのため簡単モードではコンプリートは不可能。
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仲間の強化が充分に出来ず、探索が思うようにできない1周目で女の子モンスターをコンプリートを目差そうとすると更に難易度が跳ね上がる。
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2周目以降の女の子モンスター、イベントのコンプリートが前提とした作りとなっていること自体も賛否両論である。
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期限にならずとも、もたもたしてるとライバルのエリナに女の子モンスターを捕獲されてしまう。これにより仲間の数を増やせず、序盤の難易度が更に上昇することも……。
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ただしこれはエリナが女の子モンスターを捕獲してもダンジョンのクリア条件が達成されるため、一種の救済処置にもなっている。
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2周目以降の引継ぎ内容が特殊。
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引き継げる内容は「エキスの使用により強化された女の子のスキル・能力」と「アイテム屋の品揃え」のみ。
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補足すると、アイテム屋は最初はイベントアイテム以外何も販売しておらず、主人公がアイテムを売ると同じアイテムを販売するようになる。
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しかし装備品と一部の激レアアイテムは品揃えの追加に対応しておらず、再入手が困難であるため周回プレイを拒むプレイヤーもいたと思われる。
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当初は引継ぎにより強化されたスキルや能力を変更することができなかったが、アップデートにより周回時に強化履歴を消すことができるようになった。
評価点
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女の子モンスターは26体+隠しモンスター3体+罠(!)1体の合計30体登場する。どれも個性的で可愛らしく、イベントもHシーンも比較的豊富である。
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難点は女の子モンスター同士の絡みが少ない点。全く無いというわけではないが、バニラとクスシ・へびさん、サワーとメイドさん・バルキリー、サルファとセクシーナイトなどわずかである。
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『Ranceシリーズ』を中心に様々なアリスソフトの作品に出てきた女の子モンスターだが、今までHシーンこそ存在したものの焦点が当たることはなかった。その女の子モンスター達に焦点を当てて1つの作品にしたのは大きく評価できる。
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本作初出の「クスシ」や「バトルノート」の人気も高い。特にバトルノートは公式サイトの人気投票で1位となり『ランス・クエスト』に逆輸入された。
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引継ぎ内容は特殊であるが、2周目以降は比較的簡単に攻略ができる。
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レベルやアイテムは引き継がないが、強化されたスキルだけでも序盤は充分無双可能である。1周目で得た知識を使えば1周目で仲間にできなかったモンスターの捕獲も容易だろう。
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仲間のうち「ちゃぷちゃぷ」を捕獲する条件のみエリナのヒントを見ても若干分かりにくいが。
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2周目以降のみ仲間にできる隠しモンスターや、「挑戦迷宮」などのやり込み要素もある。
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公式も難易度を杞憂していたのか、マニュアルには袋とじで完全攻略法が記載されている。これを見ながらプレイすればかなり楽になる。
総評
これまでは脇役的存在であった女の子モンスター達に焦点を当てた作品として好評であった。
また、何度もプレイをし、ギミックや仕様を理解することで難易度が徐々に低くなっていく「いつものアリスソフトのRPG」としては良作である。
だが、「女の子モンスターと触れ合うゲーム」に「時間制限」と「周回プレイが前提の仕様」を積んだことによりややちぐはぐな内容となってしまっている。
手馴れたプレイヤーならばガンガン女の子モンスターを捕獲しイベントもゆっくり見れるが、それまでがやや大変。
アリスソフトシリーズの女の子モンスターが好きなら是非プレイをオススメするが、アリスソフトのゲーム相応の難易度と歯ごたえがあることを留意しておきたい。
余談
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後にTADA氏が作成したハードモードパッチが配布された。当初は非公式扱いだったが後に公式サイトでも配布された。
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パッチ追加されたハードモードはA・Bの2種類。Aはクリア出来るかどうかに挑戦する高難度モード。Bはやや高まった難易度でじっくりとやり込むモード。
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A・Bともに育成やイベント閲覧のネックになっていた日数制限が撤廃され、よりやり込みに向いたモードになっている(ただしハードモードAは日数をかけるごとに敵が強くなっていく)
最終更新:2021年06月14日 23:49