Gunpoint
【がんぽいんと】
ジャンル
|
スパイパズルアクション
|
|
対応機種
|
Windows(Steam)
|
発売・開発元
|
Suspicious Developments
|
発売日
|
2013年6月4日
|
定価
|
980円
|
判定
|
良作
|
ポイント
|
スパイパズルアクション 直観的なジャンプアクション 頭を使うハッキングパズル
|
概要
-
フリーランスのスパイとなり、施設に侵入して、コンピューターなどから情報を盗み出す横スクロールアクションパズルゲーム。
-
主人公はスパイの特殊な装備の力で、高いジャンプ力や、壁や地面に貼りつくことができる。
また施設の電気設備を遠距離からハッキングする機能も使える。
プレイヤーはこの2つの能力を武器に目的を遂行していくことになる。
-
シンプルなインディーズゲーながら完成度が高く、IGNなどの多くのレビューサイトで高得点を得た。
-
ストーリーは、主人公の依頼人が何者かに殺され、オマケに主人公がその殺人の容疑者になってしまい、疑いを晴らそうとするうちに大企業の陰謀に巻き込まれていくというもの。
-
ハードボイルドなストーリーだが、主人公の性格がコミカル(というかドジ)なおかげであまり重苦しさはない。
-
残念ながら日本語非対応なのだが、シンプルなステージ型ゲームなので、ストーリーを理解できずとも一応問題はない。
特徴
ジャンプアクション
-
主人公は特殊なスパイ装備により驚異的な跳躍力を持つ。
-
マウスでジャンプ方向を決め、チャージし、離すことで建物の屋上まで届くほどのジャンプができる。
-
また、壁や天井に貼りつきながら移動することも可能。
-
ただし戦闘能力は低く、銃を持った警備員の視界に入ろうものなら、一瞬で撃たれてミスになる。
-
プレイヤーはこれらのアクションを駆使して警備員の視界に入らないように行動し、時には背後や頭上から飛びかかって無力化させなければならない。
ハッキング
-
ゲームをある程度進めると施設内の電気設備を遠距離から操作できるハッキングツールが手に入る。
-
ツールを使うと、ハッキングモードになり、遠距離から施設内のスイッチと電気設備の関係を自由につなぎ変えることができる。
-
例えば、「電灯用のスイッチ」を「ドア」につなぐと、電灯をつける代わりにドアを開くことができるようになる。
-
またスイッチで動くもの自体をスイッチにすることも可能。
-
例えば「電灯」をスイッチにして「ドア」につなぐと、電灯が着くと当時にドアも連動して開くようになる。
-
ただし、関係をつなぎ合わせられるのは同じ色の電気設備だけ。中盤以降は自分で直接、制御用の機械を操作するまでは、ハッキングできない色も出てくる。
敵の行動
-
敵である警備員はシンプルな法則に従って動くため、行動は容易に予測できる。
-
電灯が消えたら、必ず電灯のスイッチを操作しにいく、エレベーターが到着するとその音によりエレベーターの方を向くなど。
-
ハッキングで操作できるスイッチにはドアの開閉スイッチなど、警備員しか操作できないものもある。回避したり、倒すだけでなく、警備員の行動を利用することも攻略には重要となる。
評価点
直観的で分かりやすい操作とルール
-
基本的にゲームに使用するのは移動用のWASDキーとマウスのみ
-
ジャンプするときはマウスで飛ぶ方向を決めることができ、押す長さで飛距離が変わる。
-
ジャンプする方向と長さは点線で示されるため、視覚的に分かりやすい。
-
ハッキングモードは「スイッチ」となる設備をクリック、ドラッグして接続したい設備を選ぶだけなので直観的で分かりやすい。
-
また、ハッキングモードでは警備員の視野も表示されるため、これを基に計画を立てることができる。
-
マウスを電気設備に合わせると、その電気設備がどんな働きをするかが表示される。
-
警備員の行動は完全にパターン化されているため、行動を予測して回避したり、警備員を利用して進行ルートを開くことも容易。
-
非常にシンプルであるためアクションモードとハッキングモードの切り替えがスムーズ。ハッキングモードでじっくりと計画を練り、アクションモードで素早く飛び回るという動と静のメリハリがあり飽きさせない。
ハッキングの応用の広さ
-
「近くの電灯のスイッチを扉のスイッチに変えて進めるようにする」といった以外に様々な応用ができる。
-
扉などの開閉により、警備員をふっ飛ばしたり落下させて、自ら手を下さずに倒す。
-
電気コンセントを遠距離からスイッチで操作して警備員を感電させる。
-
警備員用のドア開閉スイッチを別のドアにつなぎかえ、警備員自身の手で目的地への扉を開けさせる、など。
-
電灯や扉といったものを「スイッチ」にすることもできる。これを利用して、いくつもの設備を連鎖して作動させることも可能。
-
ステージ攻略には様々なテクニックを駆使しないと進めないものも多く、やりごたえがある。
問題点
-
通常ゲームだけではボリュームは少なめ。Steam WORKSHOP対応のエディットステージモードはある。
-
ひとつのステージを様々なプレイスタイルで楽しめるゲームなのでそれほど問題にはならないが、いくらでもステージを作れるようなゲームでもあるので、その点に関しては根気がいる。
総評
シンプルなルールと直感的な操作性で誰でも簡単にルールをできるが、シンプルなルールが集まることで奥が深いゲーム性を実現している。
単純なゲームなのに、瞬間的判断力を要求するジャンプアクション、じっくりと考えるハッキング、次に起こることを予想したり、有効な攻略手段をトライ&エラーで探してみたりなど、
さまざまな根源的なゲームの楽しみが詰まっており、それらがスパイアクションというテーマでひとつにまとまっている。
初心者にもとっつきやすく、上級者はタイムアタックや未発見プレイ、スコアアタックなどのやり込みが楽しめる万人に勧められるゲームと言えるだろう。
最終更新:2021年08月06日 00:32