スペースハンター

【すぺーすはんたー】

ジャンル アクション
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対応機種 ファミリーコンピュータ
発売・開発元 ケムコ(コトブキシステム)
発売日 1986年9月25日
定価 4,900円
備考 パスワードコンティニュー
判定 クソゲー
ポイント 説明不足の説明書
タイトルから延々と続くBGM
オーバーフローとの戦い
THE END


概要

ケムコより発売されたアクションゲーム。
プレイヤーはサイボーグの少女アルティアナを操作し、人類の住む「主星」を守る為、各惑星に潜むボスを倒していく。

ストーリー

西暦2199年、地球は核戦争による大爆発で大小9つに分裂し、人類はいったんその歴史の幕をとじた。
しかし少数の者は自らの体をサイボーグ化し、生きのびることに成功した。

宇宙歴0230年、人類は地球防えい軍(アースコマンダー)の管理体制のもとで、再び文明のレベルを回復していたが、
その体制に反抗したドゴール以下7人のサイボーグ人類はそれぞれ分裂した星に身をかくした。
アースコマンダーはただちに地球最高のサイボーグ処理をほどこした一人の少女を反逆者打倒の任務につけた。
彼女の名はアルティアナ。
行く手には多くのきけんがまっている。油断するな、がんばれ、アルティアナ。
地球の運命は君にかかっているのだ。

(取扱説明書より)

システム

  • ゲームを開始すると、ボスたちの潜む6つの小惑星が表示される。各惑星上にアルティアナを移動させると探索開始。
    • この6つの攻略順は任意。ただし、ボスに有効な武器やその入手場所の関係上、スムーズに進むためにはある程度攻略順は決まってくる。
      • また、惑星「アクアネット」は最上層以外水で満たされており、侵入には他の惑星でアイテム「フィン」を入手する必要がある。
    • ちなみに、アルティアナは各惑星間を身ひとつ(恐らく足裏から噴出するジェット)で移動している。
      地球最高のサイボーグという設定なので問題はないのだろうが、せめて小型宇宙船くらい支給できなかったのか…。
  • 各惑星マップは9×9画面分の広さ。画面端まで移動すると隣の画面に切り替わる。最上層から更に上に移動すると、その惑星から脱出。ボス撃破後を除き、侵入と脱出は自由に出来る。
    • マップ各所には小部屋が存在。ボスの出現する一部屋を除き、内部の雑魚を全滅させるとアイテムかヒントが入手できる。
    • 何も無いように見えるマップでも、初期武器「タイムボム」の爆風を当てることで、隠しキャラや隠し部屋の入り口が出現することも。
      • 隠しキャラは単なるお楽しみではなく、武器を使用する際に必要な「パワー」を回復してくれる。ソフトクリームやかき氷、よく分からないオブジェや果ては謎のおじさんまで色々。
      • 敵から時々出るアイテムでもパワーは回復できるが、隠しキャラは場所固定のうえ確実に何度でも出せるのでこれでパワーを稼ぐのがセオリー。
    • 入手したアイテムはサブ画面でいつでも切り替えて使用可能。ただし「タイムボム」以外の武器はパワーを消費する。
  • ボス部屋に入ると即座に戦闘開始。
    • 各ボスには特定の武器しか効果が無い。部屋は自由に出入りできるので、「パワーが足りない」「該当武器を持っていない」状態になっても詰むことは無い。
  • ボスを撃破すると、惑星の自爆装置が作動。画面上部のタイマーが0になる前に惑星から脱出しないとゲームオーバー。
  • 以上を繰り返し、6つの小惑星を全て自爆させると、ラスボスの潜む最後の惑星が出現。これを撃破すればめでたくゲームクリアとなる。
  • ライフ制で、ライフが尽きると即ゲームオーバー。
    • タイトルに戻された後再度「START」を選ぶと、アイテムやパワーを保持して惑星選択画面から再開できる。
      また、パスワードコンティニュー可。パスワードはゲーム中、常に画面上部に表示されている。

問題点

  • ゲーム開始時、メッセージも何も無くいきなり惑星選択になる。説明書が無いと何が目的なのかすら分からない。
  • その説明書も割と大雑把。
    • 前述の隠しキャラや隠し部屋は、説明書には一切存在が書かれていない。あるボスの弱点となる武器は、この隠し部屋にしか無いにもかかわらず、である。
    • 全アイテムの名前が載っているが、効果説明は一切無い。ゲーム中でアイテムを入手すると「ブキメイ ○○」や「×× シールド」などと表示されるだけで、やはり効果の説明は一切無い。
      • 使えば分かる、またはどこかで対応するボスの情報が貰える武器はまだしも、3種類あるシールド(効果は自動発動)はどれがどの攻撃を防げるのか、実際に食らわなければ分からないのはどうなのか。
    • パワーを貯める方法や、ライフの回復手段すら記載無し。
    • 説明書の最後には「隠れテクや攻略法などは、君自身でさがしだして下さい。」とあるので意図的なのだろうが。
  • 「タイムボム」は唯一始めから持っている武器なのだが、扱いにくい。
    • 名称からすると時限爆弾のように思えるが、時間経過では爆発しない。設置地点から上or下に1キャラ分(左右は関係無し)移動すると起爆し、左右の画面端まで爆風が広がる。このため、設置後移動するタイミングを見計らわなければならない。
      • 更に、爆風は地形に遮られるが、敵は地形などお構いなしに画面を飛び回る。狭い小部屋では実に使いにくい。起爆前のボム自体にもダメージはあるので、接触ダメージ覚悟で接近して設置、というやり方もあるが。
    • さっさと小部屋で他の武器を入手すれば楽になる。そのためには部屋内の敵を倒さなければならないが。
  • サブ画面では惑星の全体マップが見られるが、ほとんど無意味。
    • 分かるのは「どの位置に小部屋があるか」だけで、地形は全く表示されない(サイズ的に無理だろうが)。そのため、「行ってみたら小部屋が地形の向こう側で辿り着けない」という事も。自分できっちり地形を覚えるか、マッピングするかしておかないと、ボス撃破後の脱出が間に合わず…という事態にもなりかねない。
  • 大抵のアイテムは入手場所が複数あるが、惑星「アクアネット」攻略に必須の「フィン」はとある一か所でしか入手できない。このため、入手せずにその惑星を自爆させると詰み確定。その場では詰みに気づかず、他の惑星を潰し終えてからやっと必要アイテムが無い事を悟る可能性もあり、たちが悪い(ラスボス撃破のための武器は最後の惑星でも手に入るので、必ずしも事前に探す必要はないが)。
  • パワーの上限は255だが、それを超えるとオーバーフローして0から貯めなおし。
    • 小部屋でこれを示唆するヒントは聞ける。知ってさえいれば、自分で意識している分にはそうそう起こらない事態ではある。しかし、敵の中には「タイムボム(と同じエフェクト)」で攻撃してくるものがいる。この爆風でも隠しキャラは出現するため、予期せぬオーバーフローが起きてしまう事も。
      • ただし、敵がたまにドロップするパワー+5のアイテムはオーバーフローを引き起こすことはなく255で打ち止めになる。
    • ラスボスを撃破するための武器は必要パワーが250のため、ラスボスへの道中はいっそう注意しなければならない。
      • しかし、この武器はラスボスのみならずあらゆるボス・雑魚に有効、しかも一発で撃破できるため、パワーを温存さえすればあらゆるボス戦を簡単に攻略できるようになってしまうバランスブレイカーである*1
  • BGMはたった2種類。
    • 小部屋内での曲と、それ以外の場面(タイトル含む)での曲のみ。ボス戦だろうとエンディングだろうとゲームオーバーだろうと変化無し。
      • ちなみにゲームオーバーは突然敵味方が消え、「GAME OVER」と表示されるだけ。倒れたり爆発したりといった表示すら無く、実に地味。
    • 曲の出来自体は悪くないが、延々と同じ曲を聞かされていれば当然飽きる。
  • ラスボスを撃破し脱出すると、青い輝きを取り戻した「主星」をバックに「THE END」と表示されて終わり。スタッフロールも無い。
    • スタッフロール無しで終わるゲームはファミコン初期には珍しいものではないが、さすがに簡素すぎである。せめてエンディング曲に切り替えるくらいの変化は欲しかったところ。

評価点

  • ゲームオーバー後の即時コンティニューは手間も回数制限も無く、快適。時間を置くならパスワードも完備、とそこだけは親切である。
  • アルティアナはこの時代のゲームとしてはかなりスピーディーに動け、動きに変な癖もなく操作性は良好である。
  • パッケージや説明書に描かれているアルティアナのイラストはかわいい。
    • 知名度的にはマイナーではあるが、主人公に女性を据えたという点では、同時期の女性主人公を起用した有名ゲームと共にファミコンゲームにおける「ギャルゲー」の先駆的作品のひとつとも看做されている。とはいえ、ファミコンゆえにイラストとドット絵とで著しい乖離があるのはお約束だったりするのだが。

総評

ステージを任意に選択し、得た武器によって攻略の進行に影響が出るという、戦略性を意識したゲーム性が特徴であるが、
プレイが苦痛になるほどではないものの、説明不足や不親切な点等、粗が目立つ。
また、慣れればクリアまで一時間とかからず、ゲーム内でストーリーが語られる事は一切無いため、淡白で盛り上がりも無く作業感が強い。
広告の「アルティアナ、君はいまどの星で闘っているのか…」というキャッチや、美少女アルティアナのイラストで掴みは良好であったものの、
やはりこの時期のゲームとしてみても、あまりいい出来栄えとは言えない点は惜しまれる。