'89 電脳九星占い

【はちじゅうきゅう でんのうきゅうせいうらない】

ジャンル 実用ソフト(占い)
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売・制作元 インダクションプロデュース*1
販売元 神宮館*2
開発元 マイクロニクス*3
発売日 1988年12月10日
定価 9,800円(税別)
備考 監修・製作協力:神宮館、POLARIS
判定 なし
ポイント ゲームではない
ゲーム性はゼロだがプログラムはよく出来ている


概要

占いや暦に関する書籍を多数発行しており、占術業界では大御所と呼べる出版社、神宮館。
本作は、そんな神宮館が監修したファミコンの占いソフトである。
本作は外箱や取扱説明書、カセットラベルなどでのタイトル表記が『神宮館'89 電脳九星占い』や『神宮館 電脳九星占い』などといった具合で、一定していない。
インターネット上では『'89 電脳九星占い』という表記が一般的なため、本項では『'89 電脳九星占い』をページ名とする。

特徴

  • 本作は、「九星占い」をするための実用ソフトであって、ゲームではない。
    • 「九星占い」とは、生年月日の九星と干支、五行を組合わせた占いのこと。「九星気学」とも呼ばれ、ウィキペディアでも「九星気学」という名前で記事が存在する。
  • ゲームシステム(?)としては、まずタイトル画面でスタートボタンを押したら、自分の生年月日と性別を入力。すると、以下の一覧が現れる。
  1. 一代運…自分自身の適職や健康などについて表示する。
  2. 年間運…一年間の運勢を占う。
  3. 月間運…一ヶ月間の運勢を占う。
  4. 日運…その日の運勢を占う。
  5. 男女相性…意中の異性の生年月日と性別を入力し、その人との相性を占う。

問題点

  • まず、定価が税別9,800円と高すぎる。
    • 光栄作品*4以外で定価が一万円程のゲームは本作を含めて滅多に出ておらず、内容に見合った値段ではない。価格設定を間違えたとしか思えない。
      • 実際、本作は定価があまりに高かったせいで売れず、発売から数週間してすぐ新品未開封が千円程度で投げ売りされていたらしい。
  • 5つの占いのうち、「年間運」と「月間運」そして「日運」の3つはタイトル通り1989年のものしか占えない。
    • 89年に合わせての製作なのかもしれないが、せめてある程度の年数使えるようには作れなかったのだろうか。

評価点

  • 生年月日と性別をもとに、自分の星を割り出すプログラムは正確で、よくできている。
  • 文字が通常の4倍角の大きさとFCでは珍しい。更に、黒地に青というコントラストのおかげで、占いの結果が読みやすくなっている。
  • 音楽はスピリチュアルで妙な雰囲気があり、占いソフトの本作にはふさわしい。
  • 本作は実用ソフトであってゲームではない。故にバグというバグがまったく存在しないこと。
  • 細かい話だが、本作に登場するUFOに乗ったキャラクターはシンプルなデザインで可愛らしい。

総評

「FCで占いができる」それ以上でもそれ以下でもない実用ソフト。
九星占いがよほど好きなら入手してみるのも良いかもしれない。

余談

  • 「男女相性」で占いたい相手の性別を自分と同じにすると、突如砂嵐の映像が5秒程流れて、その直後に とんでもないグラフィックが表示される。 やらないか
    • ちなみにグラフィックは男性同士と女性同士の2通りあり、そのうち後者のグラフィックはエミュレータでは崩れる。気になる方はFC実機でプレイしてみると良い。
  • 本ソフトの説明書は神宮館の書籍に模したものになっている。また、発売された時期が時期なので、表紙には平成元年ではなく昭和64年と記述されている。*5

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最終更新:2022年09月02日 00:52

*1 制作元についての出典として、タイトル画面でAボタンとBボタンをいっしょに押すと「制作 インダクションプロデュース」と表示される。

*2 のだが、発売当時の雑誌広告には販売元はビクター音産と記述してある

*3 のだが、実際の開発は違う模様。 ソース:http://gdri.smspower.org/wiki/index.php/Micronics/Khaos

*4 定価が高い事で有名。

*5 この当時は昭和天皇の崩御がいつ起きるかわからなかったので普段は「昭和63年」と表記していた出版社(徳間書店など)も一時的に西暦の「1988年」に変えていた。平成になって2月あたりから「平成元年」に再度切り替えた。