新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士

【しんせかいじゅのめいきゅうつー ふぁふにーるのきし】

ジャンル 3DダンジョンRPG
対応機種 ニンテンドー3DS
メディア 1Gbyte3DSカード
発売元 セガ
開発元 アトラス
発売日 2014年11月27日
定価 5,980円(税別)/DL版:5,400円
レーティング CERO:B(12才以上対象)
判定 良作(管理人裁定による)
ポイント 前作からの新要素見直し
クラシックモード改善
ストーリー含め前作の正当進化
世界樹の迷宮シリーズ
公式サイト


たとえ人の姿を失っても、キミとの約束を守る。



概要

ニンテンドーDSで発売された『世界樹の迷宮II 諸王の聖杯』(以下原作)をベースにした新・世界樹の迷宮シリーズの最新作。
前作『新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女』を踏襲しており、固定キャラでのストーリーモードとリメイクモードであるクラシックモードが収録されている。


特徴


変更点・追加要素

迷宮の構造の一新

  • リメイク前の構造が一部残っていた前作と違い、すべての階の構造がリニューアルされた。
    • 原作のマップでリメイクがやりたかったなどの意見もある半面、新しい気分で未知の迷宮に挑戦できるという楽しみがあるという声も。
  • 各階層にあったギミック要素もアレンジされており、世界樹IVの様にいずれも各階層ごとの特徴を示すようなものとなっている。
    • 各所にFOEに関連したギミックが追加された。落とし穴にハメる・交戦前に罠にかけて弱らせる・他のFOEの攻撃を利用する…とただFOEを避けるだけでなく、戦闘を有利に進めることができる場合も。
  • 原作でも評価の高かった第四階層はより美麗になり、マップもまるで木の枝葉のような凝った構造になっている。
    • 原作では1フロアのみであった高低差を感じさせるフロアにて、リフト移動オブジェクトのあるマップが、全フロアで実装され爽快さを感じさせる。

フォーススキル関連の変更

  • 原作のフォーススキルは、本作では『フォースブースト』と『フォースブレイク』に細分化された。
    • フォースブーストを発動させる(ターン消費なし)と、特殊な自己強化が3ターン付与される。
      • 例えばソードマンの「フルチャージ」なら、剣・斧スキル使用時にクリティカルヒットが発生するようになる。
    • フォースブレイクはブーストの発動中にのみ使用できる強力なスキルで、各クラスの切り札的存在と言える。
      ただし一度使うとフォースゲージが破壊され、以降は街に帰るまでフォースブースト/ブレイクともに使用不可能となる。
      • パラディンのブレイク「完全防御」は、一ターン完全にPTが無敵化。ガンナーの「至高の魔弾」は、敵一体を確実にスタンさせる等。
  • それ以外のフォースブースト/ブレイクもまさに効果絶大。
    ‟使いこなせれば便利”というシロモノではなく、これらの活用こそが今作における戦闘の要になっている。
    • なお、フォースゲージは「 街に帰還するとゲージが即座にMAXになる 」仕様になっている。
    • 特にファフニールはフォース戦に特化した超火力職であり、名実ともに今作ストーリーモードの中核。

グリモアシステムの仕様変更・改善

  • グリモアシステムが前作から大きく変化しており、総じてグリモアを作りやすく・扱いやすくなった。
    その結果、グリモアを絡めたキャラメイク・ビルド構築は前作より格段にやりやすくなった。
    • グリモア所持数上限が前作の99個から400個と大幅に増え、グリモア生成も一回の戦闘で一人に付き一つという制限が無くなり、頻繁に生成されるようになった。
    • エネミースキルも、敵がグリモアチャンス時にスキルを使っていなくても獲得できる仕様に変更された。
  • 生成したグリモアには付加効果が付くこともある。火力の底上げや、封じ・状態異常自然回復率が上がるものなど。
    • スキル内容はグリモアが生成された時点で表示され、スキルLvも戦闘終了後に確認できるようになったため、グリモアの中身を確認するためにいちいち街へ戻る必要がなくなり、厳選する際の手間が減った。
  • 前作のグリモア合成システムが撤廃された。
    グリモアが含有するスキルは1つのみで、自由に複数のグリモアを装備するシステムなった。グリモア装備枠はキャラのLvに応じて徐々に増加していく(最大6枠)。
  • スキルLvは「スキルポイントで習得した分」と「グリモアのスキルLv」で合算され、最大で2倍のLv20まで上昇するようになった(限界突破)。
  • 後述する公国直営料理店で、グリモアのトレードとリサイクルが出来るようになった。双方とも不要なグリモアを活用する手段であり、グリモアを大量生産しても腐りにくくなっている。
  • すれちがい通信やQRコードで貰ったギルドカードでは前作と違いランダム生成ではなく、添付されたグリモアを確実にトレード可能になった。

公国直営料理店

  • 前作のギルトハウスに当たる拠点施設。
    樹海で採れる様々な食材を使って、冒険に役立つ効果を持つ「料理」を作り、更にその料理で客(グリモアを交換してくれる冒険者)を集めることも出来るというシステム。
  • 今作の料理は、新1の探索準備の延長的なシステム。該当する素材を消費することで効果を発揮する。
    • 迷宮内の宝箱及びクエストの報酬等でレシピを入手することで、新しいメニューが増えていく。
    • 効果は別の料理を食べるまで解除されないため、帰還した場合も再度食べ直す手間がない。
    • 限定的な効果を得られるスペシャルメニューは、帰還すると効果が消えてしまう。
  • 料理の効果は「洋食・和食・中華」の3種類のレシピがあり、前作の探索準備のように系統別に分かれている。
    • 洋食は「ステータス値の上昇」「探索に関連する効果」「HP/TP回復関連」。
    • 和食は「グリモア関連」「戦闘中のアイテム強化」「状態異常攻撃の強化」「戦闘開始時に1ターン各属性付与」。
    • 中華は「状態異常・封じの耐性上昇」「状態異常・封じを3ターン予防(一度だけ無効化)」。
    • 中には「呪いの反射ダメージが3倍」「リトライ回数が1回増える」といったかなり特殊な効果もある。
    • スペシャルメニューを含めた78種の料理グラフィックはどれもクオリティが高く、なかにはモンスター由来のユニーク(ゲテモノ)料理も…
  • 料理を宣伝し客を集めることで、お金やグリモアを得ることも出来る。後述の都市開発をすることによって街が発展し、下記のグリモア関連のシステムが解禁される。
    • 「トレード」では、お店に訪れた冒険者とグリモア交換することができる。
      • 低レベルのグリモアでも複数交換に出すことで、レベルの高いグリモアと交換可能。
    • 「リサイクル」は、不要になったグリモアを料理店に預け、探索中にランダムでひとつのグリモアと交換する。
      • 預ける個数に関わらず手に入れられるグリモアは一個のみだが、「トレード」と比べてよりレベルの高いグリモアを入手できる。
    • さらに発展させるとより多く、幅広い層の客が店に来るようになり、より多くのお金・グリモアを得られるようになる。
    • 特に、伝説の冒険者からトレードできるものに「被弾時に確率でHP回復」「TPを消費した分回復」など、ここでしか手に入らない付加効果をもったグリモアが生成されることも。
    • クラシックモードでは、引退したメンバーがトレードに登場することがある。ランダム登場であるものの、クラシックプレイヤーにはちょっと嬉しい演出。

都市開発

  • 街の各区画に資金を投入することで人口を増やし、ハイラガードの街を発展させていく。
    • 発展が進むと料理店の収入が増え、トレード・リサイクルと言ったグリモア関連のシステムが次々と解禁される。さらに、トレードで出現するNPCの種類も増えるというメリットがある。
    • 開発を進めていくと、ストーリーモードではペット、クラシックモードではファフニールがグリモアトレードに出現するため、「各モード限定職業のスキルが入ったグリモアは、周回プレイをしなければ手に入らない」という前作の問題が解消されている。
  • なお上記の宣伝も含めこれらのシステムによるお金稼ぎを前提として、装備品の売値が過去作に比べて高めに設定されている。

DLC

  • 世界樹の迷宮シリーズとしてはDLCの本格的導入は本作が初*1
    • 冒険者の追加グラフィックは無料配信、追加職業である「ハイランダー」*2や所謂稼ぎクエスト、追加ボスなどは有料配信となっている。
  • 世界樹IVのQRコードによるクエスト同様に、追加ボス及び入手できる素材は図鑑コンプリートの対象にはならない。
    • なお、今作ではIVのように店舗別限定商品付随等の限定DLCなどは存在しない。
  • 上記のDLCとは別に、2度に渡ってバグ修正パッチが配信されている。

キャラクターボイス

  • 前作から起用された声優陣によるキャラクターボイスも今作にも健在。
    • さらに、ボイス量も増加され、人気を博した。

評価点

戦闘・育成面の強化

  • 使える職業は14種類(DLC込で15種類)と多彩、グリモアによるスキル付与も含めて非常に幅広いキャラビルドができる。
    • レベルキャップの解放条件もIII以降の仕様になった。
    • ただしストーリーではペットが使用不可、クラシックではファフニールが使用不可(ストーリークリア後の引継ぎで加入)。
  • グリモアの入手手段が増え、グリモア合成が撤廃され、欲しいスキルを一つづつ装備できるシステムになった事で、スキル組み換えが容易になった。
    • QRコードによるグリモアトレードにより実質的に全スキルを入手できるようになっており、狙ったスキルを手に入れるだけなら前作に比べて非常に楽になっている。
  • 戦闘面ではフォースブースト/ブレイクの活用が攻防両面で重要になり、よりシビアで緊張感のあるバランスに。
    • 他にもフォースゲージを消滅・復活させるモンスターなども登場し、探索及び戦闘を大きく左右するものになっている。
  • STR・TEC以外のパラメータに依存する攻撃スキルが導入され、各職のステータス値を活かした育成・戦法が容易になった。
    • 弓・銃による通常攻撃・攻撃スキルはAGIに依存するように。これに伴い、レンジャーとガンナーのステータス値が前作から大幅に変更が行われた。
    • 回復スキルはTECだけでなくVITにも依存するようになり、回復専門職以外でもそこそこの回復量を出せるようになった。
  • 次ターンの攻撃を強化する「チャージ系スキル」を覚える職業がさらに増え、こちらも職業ごとの特徴に沿った性能を持った。
    • 回避率上昇・被ダメージ減少の追加効果や、回復性能の強化・状態異常成功率上昇など、単純な攻撃性能だけではない個性的なチャージも登場した。
    • ただし、チャージ本来の肝である威力強化の倍率はむしろ控えめ。一番倍率が高い「零距離射撃」でもグリモア込みの最大レベルで2倍、つまり単純に2ターン連続攻撃した場合と総ダメージ量は変わらない。
    • そのため、最大限に活かすには計画的な運用が求められる*3

システム・UI面の向上

  • マッピングは前作にも増してより快適に。
    • 一部のアイコンが状況に応じて変化する。抜け道が開通すると黄色く変化したり、宝箱のアイコンがアイテムを回収すると開いたりする。
    • オートパイロットの配置は外伝作の「ペルソナQ」同様に「矢印を伸ばす」形に変更。
    • 床色が大幅に追加。より解りやすいMAP作成に励んでもいいし、個性的なお絵かきMAPを作ってもいい。
    • オートマップをオンにしているとダメージ床や氷の床などの特殊床が固定の色に色分けされるように。
  • 多くの要望が寄せられていたセーブデータの複数記録がついに実現。ゲームカードに1つ、SDカードに8つ記録できる。これによってストーリーとクラシックの並行プレイも可能。
  • モンスター図鑑に、弱点や状態異常耐性などの詳細なデータが記録されるようになり、また戦闘中に相手にかかっている強化・弱体も表示されるようになった。
  • コマンド選択の終了時/オート戦闘選択時に確認メッセージが表示されるようになったため、操作ミスによる事故率が減少した。なお、設定でオフにすることも可能。
  • スキル説明欄が詳細化。
    • そのスキルの依存する部位や能力値が明記されている。
    • 下画面を操作することによって、現スキルLvより上の効果も確認できるようになった。
  • 原作で不満点に挙がった「絶対先制を取られる特殊な雑魚敵」や「特定職限定の抜け道」は削除され、特定職が必要だったクエストはその職がいなくても達成できるようになった。
  • クラシックモードの待遇は前作に比べ改善されている。
    • 前作ではストーリーモードでないと追加ダンジョンに侵入できないという問題があったが、今作ではクラシックでも侵入できるようになった。
      • これによりクラシック単体でも素材アイテム・モンスター図鑑の完成が可能になった。
    • ファフニールはストーリーモードクリア後、ニューゲーム時に引継ぎすることでクラシックでも使用可能。
    • ヒロイン職であるプリンス/プリンセスもクラシックで作成可能(IIIのキャラグラフィック)
    • DLC職であるハイランダー(前作の主人公職)は、新規書き下ろしのキャラグラフィック。
    • ストーリークリア後にクラシックを始める場合、ストーリーメンバーを引き継ぐかどうは任意で設定出来るようになっている。また、前作のようにギルド名がモード別で命名できないといった問題等もなくなっている。

演出面の強化

  • FOEが可視可能となったことを利用したギミックや演出がさらに増え、またFOE自体にも足音や唸り声などの演出が追加されている。
    • 宝箱や壁に擬態したFOEの登場や、高低差を利用したFOEの配置など、概ね好評である。
  • ストーリーモードのキャラクター達は前作同様特徴的で個性豊か。前作と比べると表情差分も大幅に増え、明るめの要素が多くなっている。
    • 特に料理の開発が成功した後の小芝居は料理ごとに用意されており、食に対する拘りを語ったりゲテモノ料理に困惑したりなど賑やかなやりとりが見られる。
    • 前作にもあった一定時間操作しない状態で発生した放置ボイスもさらにバリエーションが増え、町での施設選択時・世界樹での階層選択時はもちろん、迷宮探索時・料理店でも台詞が用意されている。
      • 中にはストーリーパーティ全体が一通り会話するやり取りもあり、飽きさせない工夫が垣間見える。
  • 前作でストーリーモードの合間にあったアニメーションは本作では導入されていないものの、ストーリーキャラクターとの会話(+たまに一枚絵)が見られる「宿屋イベント」が追加された。
    内容は本編の伏線にかかわるものや他愛のない会話といったものだが、キャラクター達の個性を掘り下げる演出として好評。
    • 発生するタイミングは第○階層到達後に一回、それ以降は一階ずつ昇るごとに深夜の時間帯を跨ぐようにして宿屋に泊ると発生。1つの迷宮に付き計5回のイベントがこなせる。
  • 原作では出番が少なかったNPC達も焦点が当てられ、料亭で会話に登場したりゲスト参戦したり等の描写がなされた。
    • クエストのみの登場だったあるNPCも宿屋内で自由会話できるようになり、話を進めれば店番まで任せられる。
  • 古代祐三氏のクオリティの高いサウンドは今回も健在、前作同様新規音源とFM音源で楽しめる。
    • また、今作はシリーズ初めていとうかなこ氏のボーカルによる主題歌が作られた。
      この曲のメロディは主人公の変身やラスボス戦でも取り入れられており、ストーリーの演出に一役買っている。

賛否両論点

ストーリーモードの賛否点

  • 話の大筋は大体まとまっているのだが、重要なイベントが冒険中盤までにおおよそ終了してしまい、後半は淡々とした内容となる。
    • 特にエンディングの流れは賛否が分かれており、原作でも公国の姫から依頼されていた問題について途中から一切触れられないままエンディングを迎え、エンディング中に起きた出来事についての説明も行われない。それらの点に関しては「消化不良」と言われることも。
  • 前作同様パーティキャラクターは個性豊かで魅力的に描かれているのだが、それ故に余計にEDが悪目立ちしているという意見もある。
    • またED後の後日談については、設定資料集にて一応の補完がなされている*4
  • ストーリーパーティの1人が一時的に外れて4人で探索する場面があり、イベントボスの撃破までパーティには戻らない。
    • そのキャラの装備・スキル等が使えなくなり、離脱中はそのキャラに経験値が入らない。
    • しかしその間の敵は4人パーティの前提の調整であり、最低限の配慮は成されている。同時期に主人公が強化される場面があるなど、固定キャラならではの燃え展開に繋がる名シーンでもある。
  • 原作で途中退場するとあるNPCは、ストーリーモードでは共闘イベントを経て救済でき、更にNPCとの追加イベントも発生するのだが、クラシックモードでは原作の展開のまま退場となる。
    特にクラシックモードは「原作通りの展開でよかった」という意見と「クラシックモードでも救済したかった」という意見で賛否が分かれやすくなっている。
    • なお、クラシックモードではそのNPCの遺品もとい形見である売却不能*5の限定装備品が手に入る。
  • ストーリー/クラシックモードのうちどちらかでしか発生しないイベント・入手できないアイテムが一部存在する。

グリモアシステム

  • 前述の通り大幅に入手機会が増えたグリモアだが、「特定属性攻撃力UP」「毎ターンTP微回復」などの“付加効果が付いたグリモア”というものが存在し、それらは通常のトレードやギルドカードで入手できるグリモアからは手に入らない。
    • 付加効果は最大3ランクに分かれており、階層ごとに付加効果の種類が決まっているのだが、そのうちどの付加効果がどのランクで付くかは完全にランダム。収集が面倒というプレイヤーも。
      • これらのグリモアを種類別に入手しやすくなるものや、より効率良く稼ぎやすくなる料理も存在しているため、ある程度は狙って高品質な付加効果つきグリモアを入手可能ではある。
    • 逆にトレード限定の強力な付加効果も存在し、都市開発を進めることでグリモアトレードに出現する「伝説冒険者」からしか入手が出来ない。
    • とはいえ、付加効果に関してはパーティでの連携で十分補える程度の効果であり、厳選までせずとも裏ボス撃破は十分可能。付加効果付きのグリモア厳選は最大ダメージを目指すなどのやり込み要素の一部である。また、「伝説冒険者」に関しては、意図的に出現させる方法が見つかっている。
  • グリモアチャンスが来たターンに使用したスキルのグリモアが生成しやすくなったが、その関係上「○○ブースト」「○○マスタリー」などのパッシブスキルのグリモアが手に入りにくくなった。
  • エネミースキルを除く全スキルLvの限界値が20になった*6影響で、低いスキルLv時の性能が控えめ・効果の伸び率が緩やかになっている。特に攻撃・強化スキルに関しては、真価を発揮させるために自力習得+最大スキルLvのグリモアによるブーストが欠かせなくなってしまった。
    • ただし、ガード系スキルなどの1ターンのみ効果のある補助スキルは、限界を超えても消費TPが減るだけか効果の伸び率が低く、重ねがけで真価を発揮したりこともあるので、必ずしも取得スキルのLvを無理やり伸ばす必要性はない。探索スキルも同様である。
    • また、攻撃・強化スキルの多くがスキルLv上昇に伴い消費TPも倍々になっていくため、探索中で使うには効率が悪いことも。消費TPが上がる前のスキルレベル(Lv14、Lv19)に抑えて道中用に回すと言った運用もある。
    • 大半は10でも概ね問題ないが、追加効果目的での攻撃強化チャージ系スキルやソードマン・ドクトルマグスは20にすることで100%発動する極めて重要なスキルがある為、「基本の」戦術構築からスキルのグリモアを要求される。
    • 特にドクトルマグスのものは複数人で使用しない限りは代替が利かないため、やりすぎという声も。
    • 反面Lv20まで用意することで、各職業の「本職らしさ」を引き出すことにも成功している。上記のソードマンやドクトルマグスのスキルは他職では決して代替できない個性の最たる例であり、他スキルも本職がLv20で使った方が強いことが多い。
    • 前作ではグリモアスキルと自分の取得スキルを異なるレベルにしておくことで、同じスキルを状況に応じて使い分けが出来ていたのが、本作では限界突破の仕様に伴い不可能になった。
  • グリモアのUIは手に入れたグリモアを検索できるようになったりと前作から改善されたが、それでも不便というプレイヤーもいる。
    • 戦闘終了後・リサイクル以外ではまとめての廃棄はできず、レベル降順ソートだと最大Lv5とLv10のスキルが★表記のためか同列に並んでしまう等。

難易度「エキスパート」における極端なバランス調整

  • 本作の難易度エキスパートでは、ボスの傾向、難易度調整共に「前作以上に『殺られる前に殺る』ことが重要」というハードなバランスになっている感があり、好みの編成、縛りや遊びの入った編成で挑むことがしにくくなった。
    今作のバランスを「火力偏重が過ぎる」と否定的に評価するユーザーも少なくはない。
    • 追い詰められたり時間経過で致死ダメージ技を放つようなボスもメインストーリー中から登場し、状態異常等で封じても技が成功するまで同じ行動を繰り返すなど、対処の難しい要素が増えた。
    • 「HPの減少や弱体を受けるなどのトリガーによって、ターン終了時に依存部位無しで何らかの行動を追加で行う」ボスが本作で登場した。
  • 原作に存在しなかった累積耐性の導入、および状態異常・縛りへの完全耐性持ちの敵が増えたため、過去作のような弱体および1~2つの状態異常に特化した搦め手中心のパーティを組むことが難しくなった。
    • お供は従来の作品と比べても強く、放置していると一気に不利になったり、お供の連携だけでエキスパートでは致死ダメージとなるギミックが多い為迅速な対応が求められる。
      + ネタバレにつき格納
    • 2階層のボスが呼び出すお供は、ボスの攻撃スキルに反応して自爆し即死級の全体攻撃を放ってくる。
      • 3階層の中ボスコンビは、HPが1/4になるか、片方が倒されると2ターンの間攻撃が強化され、3ターン後に自爆技の必中全体複数回攻撃を放つ。片方は即死級の無属性のため、階層到達時では軽減方法が限られる。
      • 3階層のボスが呼ぶお供は最大四匹まで絶え間なく湧き続け、本体が使う大技を当てるための足封じを連発する。
      • シリーズおなじみの三竜は「ドラゴンハート○○」というオプションが出現、それらは「使うたびに威力が倍増する属性攻撃」を毎ターン終了後に行う。
      • ストーリーラスボスや裏ボスに至っては、オプションを倒すまで本体に一切攻撃が通らない。
        • お供が体の一部及びパーツ等の外見のボスは、お供自体が状態異常・封じに完全耐性が多く、本体以外のお供(部位)が一つでも残っていると本体の攻撃が全滅必至の威力に強化かつその攻撃を連発してくる。
        • 一方でPTを育て切ったときの火力インフレも凄まじく、行動パターンの変化やお供の召喚の隙を与えないままDLC最強ボスすら安定して瞬殺してしまうこともできる。
  • 以前の作品でもお供(オプション)を呼ぶボスは存在したが、今作ではメインストーリー中のボスの多くがお供を呼んでくるようになり、また戦闘に及ぼす影響も大きくなった。
    • しかし、ボス戦における範囲攻撃スキルの重要性が高まった事などは十分な評価点でもあり、戦法においても、ボス本体のHPが減っていて押し切れそうなら本体を叩く、お供処理の合間に属性ガードを必要に応じて行うetc… と決してただのゴリ押しというわけではない。
      上記の「火力の応酬戦」「攻撃無効化の重要さ」「ミスが許されない戦闘」などの点とも併せて、ハッキリと好き嫌いが分かれやすい。

クラス間のバランス

  • 本作には様々な職業が登場するが、その中でも特にストーリーモードで使用するクラスが汎用的・火力特化に活躍できるスペックを持ち、優遇されているきらいがある。
    • とはいえ今作は「全く使えない、他の劣化」という職は存在しないくらいの差別化は果たされている。
    • ストーリー職が優遇と言われがちだが、ファフニールの性能を引き出すことが得意な職業で固められているという点も大きく、一概に悪しとも言えない。
+ ファフニールの大まかな性能
  • 物理攻撃職だが属性攻撃スキルも習得でき、攻撃が通らないケースはほぼない。これが本職の強みの一つ。
    • 単体に斬+各種属性の複合攻撃「○○セイバー」を持っており、変身時には全体ランダム10回の属性攻撃の「○○ウェイブ」がある。
      • 他にも次ターンの自身の属性攻撃に追撃する「ディレイチェイス」、変身時には前の行動で属性攻撃をすると、属性追加攻撃が行われる「ブレイドリコール」もある。
  • フォースブースト「変身」でHP・攻撃力が大幅に増加・上記の習得した攻撃スキルのレベルを共有する変身時攻撃スキルが追加され、中盤までに専用の強力な攻撃・補助・パッシブスキルを多数習得する。
    • そのため変身中の強さは随一で、特に火力は他を大きく引き離す。属性攻撃が通らない相手がほとんどいない環境もこれを後押ししている。
    • 中盤明けにはフォースブレイクの性能が単体攻撃から全体攻撃へ強化されるため、決定力がさらに上がる。
  • 変身時限定の補助スキルもかなりの性能で自身のフォースブーストのターンを延長する「エクステンド」、次ターンに最速で3回行動する「アクセラレート」を持つ。
    • 極めつけに変身中には自動HP回復の「自己再生」、一度だけの食いしばり効果の「パワーセル」もある。
  • これらの変身時のスキルは、いずれも一度に1回しか使用できない、または発動しない制限がある。
    • 再び変身すればもう一度使用できるようになるが、下記のフォース関連スキル無しでは一度の戦闘で2回も変身するのは難しい。
  • 「フォースマスタリ」から派生するフォース関連スキルはファフニール自体の「変身」だけでなく、他職のフォースを運用する場合でも優秀なスキルが揃っている。
    • 代表的なのはフォースブーストの持続ターンを1ターン延長&自身のダメージ軽減する「フォースシールド」、次ターンの与ダメージとフォースゲージ上昇量が増える「フォースチャージ」。
      • 前者はバード等の発動しているだけで効果のあるフォースブーストの維持、後者はフォースによるブシドーの単独での高火力連鎖を完成させるために必要。
  • 一方で素の耐久力・装備は中衛職のレンジャーとほぼ同等。仮にも「騎士」なのに下手すると護衛対象の姫より打たれ弱いなんてことも。
    • 耐久力に関しては専用の防具(鎧・兜)が存在し、他職と比べ比較的早めに入手可能なかつステータス値も強化されるので、ある程度フォロー可能。
  • AGI(素早さ)が低く、全体攻撃技が条件付きの「オーバーキラー」か、性能強化後のフォースブレイクしかないため、単独では雑魚や複数のお供を素早く殲滅することが苦手。
    • 上記の「○○ウェイブ」も全体ランダム複数回攻撃のため、複数相手だとバラつきが激しいこともあり決定力は高いとは言えない。
  • 総じて、フォースゲージの管理や他メンバーとの連携が重要になる職業。相手の行動パターンを考えない脳筋プレイはお断りの性能になっている。
    また最終的には高火力高性能の最強キャラと言われやすいものの、フォースありきの強さなのでそれを最大限使えない序盤ではむしろ最弱候補とも呼ばれるほど極端な大器晩成型だったりする。
    パーティ内の相性が良いためフォローしやすいのはありがたい点であろう。
  • 武器によるスキルの制限が無くなるパッシブ「ウェポンフリー」はファフニール自体が使うよりも他職にグリモアを渡すことで真価を発揮する。
    • ソードマンの剣・斧スキル及びダークハンターの剣・鞭スキルの両立や、ガンナーの「○○スナイプ」「ドラッグバレット」等の追加効果狙いで運用するなど。
+ ストーリーパーティ(ファフニール以外)の職業の特長
  • レンジャー
    • 探索スキルや補助スキルの使い勝手はそのままに弓装備・スキルの仕様変更により、前作と比べても前衛職並みの威力を出せるようになり、さまざまな攻撃手段を得た。
    • ファフニール単体では難しい後列への牽制や、後述のドクトルマグスの連携を見合わした状態異常付与矢が強力である。
    • TECが低いため属性攻撃には非常に弱く、エキスパートモードだと雑魚戦の属性攻撃でうっかり倒されてしまうことも。
    • フォースブースト「夢幻残影」は自身の回避率を大幅に上昇させ、弓スキルを含む弓による攻撃時さらに追撃を行う。
    • フォースブレイク「五月雨撃ち」は敵全体ランダム16回攻撃。同一対象には最大4回までで、複数の取り巻きに有効。
  • パラディン
    • 前作に引き続きの盾役。今作ではガード系スキルの重要性が上がっており、フォースブレイクによる一度限りの全攻撃無効化を如何に扱うかが攻略のカギともなっている。
    • 前作と比べ、最大TP上がっているためガード系スキルのみならず探索中のHP回復や雑魚戦の攻撃役に回ったりなどの余裕を持てるようになっている。
    • なお、ストーリーモードではメンバーが追加ダンジョンにて一時的にパーティから抜ける場面があるため注意。
    • フォースブースト「大盾の守護」はガードスキルによるダメージ軽減率を上昇させる。属性カードの同一対象の庇う回数などは増えない。
    • フォースブレイク「完全防御」は発動ターン中味方全体への全てのダメージ攻撃を無効化する。敵の攻撃による追加効果は無効化できるが、それ以外の状態異常付与技や弱体効果の技は無効化できない。
  • ドクトルマグス
    • 巫術による回復・補助と、巫剣による攻撃でさまざまな場面で立ち回れる今作随一の万能職。
      さらに状態異常・封じの付与・回復を始めに、スタン・即死以外のあらゆる効果を無効化するスキル「巫術:結界」は攻略難易度を左右するほどに強力。
    • 巫剣スキルは対象が状態異常であれば追加効果が発動し、敵の物理耐性を無視するため単体対象のみとはいえ攻撃役としても活躍できる。
      また、パッシブにより攻撃と自身のいる列への回復の両立が可能。
    • AGIがワースト1の低さのため、回避率は低くファフニールに次いで攻撃はどうしても遅れがち。
      • なお、回復スキルと「巫術:結界」は最速行動で発動し、巫剣スキルも単発な分かなりの命中率を誇るため足の遅さによるデメリットはそこまで気にならない。
        むしろ巫剣スキルによる攻撃が後手になりやすい分、レンジャーの状態異常矢との連携がしやすいメリットとも言える。
    • フォースブースト「巫剣の力」は対象が状態異常でなくとも巫剣スキルの追加効果が発動する。
      この効果により、特に絡み手を使わなくても攻撃役として専念できる。
    • フォースブレイク「大巫術:精霊衣」は味方全体のHP・封じ・状態異常回復、ターン終了時まであらゆる悪い効果を防ぐ。「巫術:結界」では防げない即死・スタンを防げる。
  • プリンセス
    • 列対象とした号令スキルで味方の補助、変則的だがHP・TP回復手段を多く持ち、1ターン中の属性攻撃の追撃・強化も行える。
    • 上記の属性追撃・強化にはじめ、ファフニールとの連携には欠かせないフォースに関するスキルを唯一持っている。
    • 一方で、「リセットウェポン」等のバフ解除系スキルは強化・弱体を同時に消すかわりに貴重なTPやフォースを回復させることができ、
      特定のバフを残したいときや多数のデバフを重ねる戦略とはあまり良くないものの特定の敵には効果的になることもありえる。
    • フォースブースト「勝利への誓い」は号令スキルの範囲が全体化し、さらに消費TPを半減する。「号令マスタリー」と合わせると擬似的な全体回復も行える。
    • フォースブレイク「高潔の証」は味方全体のHPとTPを回復する。最速行動ではないため緊急回復には不向きだが、中盤までは数少ないTP回復手段の一つでもある。
+ クラシックで使用できる職業の特長

レンジャー、パラディン、ドクトルマグス、プリン(セ)スはストーリーキャラ同様の性能なので割愛。

  • ソードマン
    • 耐久力はペット・パラディンに次いで高く倒れにくい。前作と比べAGIが上昇し行動速度・命中率が安定するようになり、通常攻撃を強化するスキルを極めるとそれが安定したメインウェポンになる。
    • 前作に引き続きチェイス系も相変わらずの性能で、追撃スキルを持つ職業も少なくないため怒涛の連撃が可能。
    • フォースブースト「フルチャージ」は剣・斧スキル使用時にクリティカル発生し、通常攻撃が必ずクリティカルになる。自前のクリティカルを強化するパッシブとの相性は抜群。
    • フォースブレイク「フルゲイン」は強力な単体攻撃。追加効果は特にないが、威力はフォースブレイクの中では最も高い。
  • ダークハンター
    • 状態異常とそれにかかった敵への火力はいつも通り頼もしく、自身の状態異常・封じ付与もパッシブにより付着させやすくなった。
    • 剣スキルは拡散効果のある範囲攻撃を習得するため、カウンター技以外でも雑魚戦はもちろんボス戦でのお供処理で真価を発揮できるようになった。
    • 一方で前作と比べてTECがワースト1になり、属性攻撃にはレンジャー以上に弱い。前衛職ゆえに、先制で搦め手を決めれるかどうかのよりピーキーな性能になった。
    • フォースブースト「トランス」は封じ・状態異常の敵に与える全属性のダメージが上昇する。ダークハンターにとってはまさに鬼に金棒の性能。
    • フォースブレイク「ローズプリズン」は全封じ+Lv依存の毒を付与する単体攻撃。原作における「オールボンデージ」のアレンジである。
  • メディック
    • 回復特化の役に恥じず、窮地から一気に立て直せる回復力は相変わらず強力。グリモアが使いやすくなったおかげでより小回りが利くように。
      • 回復スキルは弱体(デバフ)回復以外を除けば全職で最も多く、被弾時にすぐさま回復を行ったり、最大HPを超えて回復など多彩。
    • しかし、前作と比べLUCが低くなっているため状態異常・封じの被弾率が馬鹿にならない。中盤以降の状態異常・封じ付与の対策はほぼ必須。
    • フォースブースト「集中治療」はHP回復スキルの消費TPを半減、回復量と発動速度が上昇する。封じ・状態異常回復のみの回復スキルは発動速度は対象外となる。
    • フォースブレイク「超医術」は味方全員のHP回復、戦闘不能を含む状態異常・封じ、デバフを解除する。
  • アルケミスト
    • 今作の単体対象術式は威力・速度共に優秀。また、とある料理を食べることで最強の属性火力役になりうる。
    • 新規スキルに次ターンの攻撃を属性攻撃に変化させる術掌スキルを持ち、一つの属性術式に特化している場合でも他の属性に対応できるようになっている。
      • ただし、前作における「握壊の術式」同様に前列のみでしか術掌スキルを発動できない。防御性能に乏しいアルケミストで活用するには一工夫必要になる。
    • 一方で前作にあった光掌スキル・探索スキル、及び原作にあった物理属性術式は削除されている。
    • フォースブースト「定量分析」は敵の弱点を付いた時にダメージをさらに上昇させる。原作における「解析」のアレンジ。
    • フォースブレイク「超核熱の術式」は強力な全体無属性攻撃。原作からの数少ないフォースの再現。
  • バード
    • 歌スキルの全体対象バフはやはり強い。他にフォースブーストの性能が極めて優秀で、キャラクターも並耐久と最高のTPを持ち素体として非常に優秀。
    • 敵からのデバフに対しても打ち消せれるバフの種類は多く、バフを重ねて強化できる点はアイテム・プリン(セ)スでは代用できない強み。
    • 一方で敵の強化を解除する歌スキル等が削除され、「歌マスタリー」の消費TP減少効果が付いたために歌スキル自体の消費TPが大幅に増加した。
    • フォースブースト「長期決戦の歌」は味方全体の強化のターンが減少せず、敵のスキルで解除されない。単体でも強力だが、スキルの組み合わせ次第で永久機関も可能になる。
    • フォースブレイク「最終決戦の軍歌」はターン終了まで味方全体の全攻撃力と全防御力上昇する。全属性を一度に強化・軽減できる攻防一体の性能。
  • ブシドー
    • 斬突壊炎氷雷全てを高火力で打ち分けられる。極まると連携せずとも単独で高火力を出せるように。勿論連携も非常に強力。
    • 前作に引き続き構えにターンを設ける必要があるため、中盤までは味方・敵問わず後れを取ることも多い。
      • その代わり高Lvの構えスキルは戦闘開始時に一定確率で構えを取り、各構え時の攻撃スキルまでの手間が省ける。いわゆる典型的な大器晩成型といえる。
    • フォースブースト「不動」は3ターン構えを維持・刀スキルのTP消費を半減する。どちらもブシドーの弱点を最大限カバーする効果である。
    • フォースブレイク「一閃」は敵全体攻撃+即死付与。原作のフォースと比べ、発動速度・命中・即死成功率が強化され使い勝手は大きく上回る。
  • カースメーカー
    • デバフ・バステのエキスパート。スキルはダメージを伴わない分それを補う性能を誇る。
    • 料理により状態異常の強化が出来るようになり、カースメーカーにとっては非常に後押しとなった。
      原作に比べてバステの範囲対象が狭くなったものの、強みはそれ以上に増したと言える。
    • 使用できるバステの種類は前作より減ったが、代わりにというべきかどれも一癖ある攻撃・回復・蘇生スキルを得た。
    • フォースブースト「呪いの侵食」は封じ・状態異常成功率が上昇し、敵の弱体ターン数が減少しなくなる。
    • フォースブレイク「黒霧の呪言」は敵全体に付着している封じ・状態異常をより持続させる。重複して発動しても効果は一回分のみ。
  • ガンナー
    • 安定した属性火力職であると同時に、リスキーだが高性能の攻撃スキルを持つ。
      また、グリモアとして配りやすいパッシブの数々や専用としては扱いやすい回復技、命中率が高い封じスキルと器用な面が強い。
    • 単体攻撃に貫通効果が付き、かつ貫通効果付きの攻撃スキルが強化されるパッシブ「ペネトレイター」を始めに、前後2列構成の敵には非常に頼もしい。
    • 銃による攻撃の威力がAGI依存になったが、上記の「○○スナイプ」除く銃の攻撃スキルは行動速度・命中率にマイナス補正が掛かる。
    • フォースブースト「アクトブースト」は、銃スキルが2回連続で発動する。消費TPは一回分のみで、2回目の威力は半減される。前作における同名のスキルのアレンジ。
    • フォースブレイク「至高の魔弾」は、強力な単体攻撃+高確率でスタン付与。一度きりとはいえ、スタン耐性持ち以外は確実に行動をとめることが出来る。
  • ペット
    • 転職不可能。パラディンがガード軽減、ペットがかばう系(ディバイド)担当だが本人はぶっちぎり1位のHPを持つ。
      総合的な耐久面はパラディンより上と言われることもある。
    • DLCで入手できる「守備力が皆無な代わりに属性攻撃に非常に強い」体防具を自前の首輪防具と同時に装備できるため極まると果てしなく打たれ強くなる。
    • 攻撃スキルも一新され、原作での攻撃スキル取得時のデメリットも無くなったため、攻撃役としても比較的使いやすくなった。
    • フォースブースト「捨て身の心」は自身のHPを3倍にする。発動時にはHPが全回復するようになっているため、そのままかばう系スキルで運用可能。
    • フォースブレイク「究極がまん」は全攻撃をかばい、スタン・封じ・状態異常を無効化、戦闘不能になるダメージを受けてもHP1で耐え続け、攻撃を被弾した場合ターンの最後に敵全体へ反撃する。即死による戦闘不能は無効化出来ない。
  • ハイランダー
    • 前作ストーリー職でDLC専用。攻撃面は多少マイルドになったが、それでも前作と同じように活躍させられる。
    • 補助系パッシブが強化され、ボス戦でも活躍できるようになった。ステータス値がバランス良く、別の前衛職に転職しても悪くない。
    • フォースブースト「英雄の戦い」は槍スキル強化、与えたダメージの一定分、味方全体のHPを回復する。攻撃強化と味方回復を両立可能。
    • フォースブレイク「ゲイボルク」は自身を含む味方全体のHPを消費した強力な全体攻撃。
      • しかし、設定ミスにより説明文の突属性ではなく毒ダメージ同様の「属性なし」攻撃となっており、発動者のパッシブ・バフ等が乗らないため威力が低い。
  • また、特定のパーティで挑むことを推奨されているエキスパートモード以外とストーリーモードではクラス間のバランスはさほど問題にならず、(上記のボス戦も含め)前作と比較してスタンダードでも歯応えのある難易度として遊べるレベルになっている。
  • 特定のパーティで挑むことを推奨されているエキスパートモードでも例えば「盾職なし・ストーリー職なし」でも十分クリアできる難易度に仕上がっている。転職の敷居も非常に低いため、様々な組み合わせを試してみるのもいいだろう。
  • DLC関連

    • 有料DLCに付き物の問題だが、「追加課金するからにはそれ相応の物を望む」プレイヤーと、あくまで「ゲームに多大な影響を与えない追加要素レベルであって欲しい」プレイヤーとで意見が割れている。
    • 特に賛否があるのは、職業「ハイランダー」の追加と討伐クエストの一つである「名湯、六花氷樹海」。
    • 職業「ハイランダー」は職業とスキルだけでなく、武器カテゴリ「槍」の解禁にも関わる。
      • 槍はパラディンも装備でき、パラディンにとっては突属性の攻撃手段として有用だったりする。
    • 「名湯、六花氷樹海」はストーリーモード女性メンバーの入浴シーンの立ち絵を戦闘中やステータス画面のものと変更できる為、ユーザーによっては否定的な声も聞かれた。
      • クラシックモードでは特に挿絵は用意されていないが、ボスの素材から作成できる防具はクラシックモード限定職であるペットの最終装備候補の一つとなりうる。
      • 公式もこのDLCの賛否が分かれるのを予測していたのか、ディレクター自ら公式ブログにて「サービス立ち絵は喜ぶ人もそうでない人もいる。内容を確認した上で、喜んで頂ける方々にお勧めしたい」と発言している。
      • なお、サービス立ち絵の対象キャラクターをギルドカードに設定している場合、集めた他人のギルドカードもそれと同じ姿になるため、他プレイヤーもサービス立ち絵を設定しているかのような誤解を生みやすい。

    問題点

    イベントに関する問題点

    • ストーリーモード限定の宿屋イベントはプレイヤーの攻略によっては見逃しやすく、2回目以降の宿屋イベント内で出てくる選択肢が被ると汎用のハズレイベントになってしまう。また、迷宮探索中に2階分以上登ってしまうとイベントを見る機会が減ってしまう。
      • また宿屋でイベントが発生した場合、オートセーブを設定していても自動でセーブされない仕様となっている。シリーズの性質上全滅すること自体が少なくないため、大幅に前の状況からやり直す羽目になってしまいかねない。
    • 第6層にサブイベントが存在しない。
      • 原作でも目立ったサブイベントは存在していなかったが、元々あったミニイベントも全て削除されている。前作『新1』には原作で少な目だった6層のミニイベントが追加されていたため、それと比較して残念がる声も聞かれる。
    • 料理を解放したデータを引き継いでしまうと、ストーリーモードで料理解放時のイベントが見られなくなる。
      • クラシックモードでは完成イベントが非常に簡単なテキストのみ。そしてこちらも逆パターン*7だとイベントが見られなくなってしまう。

    原作から削減された要素

    • 原作では登録できるキャラクターが30枠だったが、本作では25枠に減っている。
      • 『新1』同様、ストーリーでのメンバー枠を確保するために削減されたものと推測されている。
    • 前作では治療施設と宿の併合によりキタザキ医師が退場したが、今作でも薬泉院NPCが2人いなくなり、関連イベントも削除された。
      • もともと他作品からのゲストではあったものの、原作のファンからは惜しむ声も聞かれた*8
      • 一方で、前作でリストラされたキタザキ先生に関しては、デザインをリファインしたうえで今作ストーリーモードの冒頭に登場している*9

    前作から削減された要素

    • 前作『新1』のストーリーモードでは多く使われていたイベントムービーが全面削除され、今作からオープニングムービーの1種類のみとなった。
      • 元々は不評だったのかもしれない。

    その他細かな問題点・不満点

    • 一部の食材の数を揃えるのが面倒
      • FOEから手に入る食材で、かつ1体あたりから少数しか取れない素材については「入手食材アップ」の料理効果を踏まえても、なお時間がかかる。
        • 該当の食材を使用する料理には有用なものもあるが、消費アイテムを使うのが前提の効果なので、多用するプレイヤーは少ないと思われるのが救い
        • ただし料理の宣伝の方については、時期によっては若干の支障がでる可能性はある。
    • 3層のとある重要イベントについて、オープニングムービーで盛大にネタバレしている
      • 原作にもあったイベントな上、3層の中盤から思いっきり匂わせているので、さほど問題ではないとする意見も。

    バグ・不具合

    • 原作ほどではないが、今作もそこそこバグがある。
      • 本作では2回に渡って更新パッチが配信されており、再現性のある致命的な不具合の多くは修正済み。
      • 一方で戦闘スキル関連のバグや誤字は残ってしまっているものも。
    + 更新パッチVer 1.2配信前までに確認された致命的なバグ
    • 料理「シカ肉のタタキ風」の封じ予防効果が、プリンセスの「予防の号令」の効果を上書きしてしまい、後者の効果が発動しない。
    • カースメーカーのテラー状態の敵を操る「命ず、○○」系統が、敵の特定の行動するときには機能しないことがあった。
    • クラシックモードの冒険者ギルドにて、本来選択できないはずのクラシックキャラの修行や、ストーリーキャラの引退・抹消が出来てしまう。
    • ギンヌンガ 3Fのあるエリアに到達後、イベント中にフリーズしてしまう。
      • 遺跡内での攻略中は町に帰還できない状態の上に、迷宮2階分のエリアを探索をしなければならないため、事前にセーブしていないと時間的に、精神的にもダメージは大きかった。
    • ストーリーモードのラスボス2戦目にてオート状態で戦闘を終了してしまうと、その周回のストーリーモードではフォースが一切使えなくなる。
      • こうなってしまうと、ニューゲームを選んで周回しなおす以外に解消方法が無かった。

    総評

    前作で挙がった不満点は改良しつつ、新たに生まれ変わったフォースシステム・敵の強化等により、戦闘バランスはさらに先鋭化。
    不親切ともいえる「エキスパート」の調整を、歯ごたえと取るか苦痛と取るかという賛否はあるが、それ以外の評価は概ね良好。
    新・世界樹の長所であったストーリー演出は、小イベントの追加や料理・都市開発などのシステム面からも十分に補強されており、
    総じて新・世界樹シリーズの二作目として順当な作品に仕上がっている*10


    余談

    • ニンテンドーeショップでは本作の無料体験版が配信されている。
      • 30回までの起動制限、冒険できるのは迷宮の3階まで、遊べるのはストーリーモードのみ、メンバーのレベルは10が上限、FM音源使用不可…等々、体験版ゆえの制約は多いが、このゲームの雰囲気や最適なプレイスタイルを知るには十分な出来栄えとなっている。
      • セーブデータは製品版へ引き継ぐことも可能。
    • 『新1』で長らく謎の機能だった追加データ出力がやっと使われた。
      • データを読み込むと『新1』でギルドに登録されている冒険者が料理店に来訪し、グリモアトレードが行える。
    • 新世界樹シリーズの設定・イラスト等を収録した、「新・世界樹の迷宮1&2 公式設定資料集」が2015年3月30日に単行本版・電子書籍版共に発売された。
      • 新規キャラクターの初期案・ラフ絵、オープニングアニメーションのプロット絵から、単行本版では本編後を匂わせるオマケ漫画などが掲載され、スタッフのコメントも多く充実した内容となっている。
      • また、原作にあたる「世界樹の迷宮 公式設定資料集」からキャラクター立ち絵・背景美術などが再収録されている。
    • ゲーム内に名前は出てこないが、とあるクエストにてファンの間でも評価が高い原作のコミカライズ作品である『世界樹の迷宮II~六花の少女~』のキャラが登場した。
      • 更に発売に合わせてファミ通にてそのクエストに繋がるエピソードの描きおろし漫画が掲載された。作者は漫画版と同じFLIPFLOPs氏で、上記の設定資料集にも掲載。

    + タグ編集
    • タグ:
    • アトラス
    • 世界樹の迷宮シリーズ
    • 2014年
    • DRPG
    • 3DS
    • リメイク

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    最終更新:2022年11月12日 08:35

    *1 世界樹の迷宮IVでもQRコードによるクエスト・限定アイテムの配信はあった

    *2 発売から2週間限定で無料でダウンロードできた。描き下ろしグラフィック付きでの配信

    *3 連続使用できない高威力スキルを強化する、味方の1ターン限定強化スキルに合わせるなど。

    *4 単行本版で確認済。ネタバレは避けるが『新・世界樹』シリーズの次回作をほのめかすような形となっている。

    *5 破棄は可能。

    *6 従来作は初代のみブースト効果で15、他は10が限界値。

    *7 集めた素材をクラシックモードから引き継ぎ、ストーリーモードで完成させる。

    *8 薬泉院の2人も設定資料によると初期はパーティーメンバーにする案もあった模様(限定小冊子参照)。

    *9 公式設定資料集より判明。

    *10 ネット上で評判があまり良くない理由としては前作の評価が影響していることと当時のDLCによる悪目立ちが原因ではないかと思われる