少女神域∽少女天獄 -The Garden of Fifth Zoa-
【しょうじょしんいきしょうじょてんごく ざ がーでん おぶ ふぃふす ぞーあ】
ジャンル
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ビジュアルノベル
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対応機種
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Windows XP~8
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発売・開発元
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Lass
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発売日
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2013年4月26日
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定価
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8,800円
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レーティング
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アダルトゲーム
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配信
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FANZA:2018年2月16日/6,995円
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判定
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クソゲー
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ポイント
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観光案内とご飯ネタしかない日常 実質的な伏線放置一本道展開 無駄な伝記・歴史・難解語彙を強制
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概要
『11eyes』シリーズがメディアミックス化されるなど成功を収めたLassが発売した、ブランドとしては5作目にあたる作品。
『物語は幸福な結末(ハッピーエンド)とは限らない』という謳い文句とともに、異能力系の鬱グロシナリオを思わせた当作品。
もともと11eyesや3daysといった作品でも評価されている通りで、体験版が出るまでは大きな期待を受けていた。
公式サイトは物語の雰囲気を上手く表現できており、その点でも評価を高めていたが…。
あらすじ
主人公・稜祁恂(たかぎ しゅん)は幼い頃から、いつも故郷を取り囲む石壁の向こう側を思い、町に敷かれた一本の線路の先にあるトンネルの先を夢見てきた。
何度か確かめる機会はあった。 しかし、いつも病気や家庭の事情で妨げられ、故郷から一歩も羽ばたけずにいた。
そしてあまり多くを語らない稜祁恂が、ついに不満の言葉を口にし始めた時――。
三年間在籍した惺鳳館学園を卒業して、進学を決めた彼は町を出ることになった。 いともあっさりと。 彼自身が驚いたほどに。
そして―― 新しい一年が瞬く間に過ぎ去り、彼が二度目の春を迎えようとした時、母から一度帰ってくるように電話があった。
理由は、子供の頃からずっと参加してきた故郷の祭り―― 『星鴻祭』。
代々、彼の家は祭りのための道具を管理している。 さらに今年の 『星鴻祭』 は例年とは異なり、特別な形式らしく規模も大きい。
詳しく聞けば、彼の妹の祥那も祭りの重要な役――神楽を舞う巫女の一人として選ばれたらしい。
そして妹と同じよう巫女として選ばれた幼なじみ・澳城迪希。
「今年、巫女さんでがんばっちゃうから、ぜーったい一緒に帰りましょうね!」
下宿先の面倒を見てくれた彼女の有無を言わさない笑顔に、彼は快い返事を返すしかなかった。
――故郷へと戻る道の上、見覚えのある壁面の傷が過ぎた。 もうすぐトンネルは終わってしまう。
そしてふと彼は、故郷へ帰ることへの自分自身の理由がないことに思い至り、不安を感じ始める。
トンネルの先には、何もなかった。 石壁の向こう側には、何もなかった。
ただ、自分の新しい生活が始まり、それがずっと続いていくことに驚き、何かを失う感覚を味わった。
町を出た事実だけが手元に残っただけ。 ……それでは町に戻ること、自分の生まれ育った町――
あれだけ羽ばたいて飛び出したかった場所は、一体どんな意味があったのか?
自分なりに答えを出そうとして―― 急に車内に光が差し、稜祁恂は世界の全てが明るくなったように感じる。
「恂ちゃん、久しぶりに戻ってきたね」
不意に、昔から変わらぬ、幼なじみの優しげな声が聞こえた。
彼は、その声がどこか暗い場所へ落ちていこうとした自分の心を救ってくれたような気がした。
――彼らの故郷・佳城市を走る京海線の列車が駅に着くまで、もう十分と掛からない距離にあった。
(公式サイトより)
キャラクター
+
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長いので収納
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稜祁 恂
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大学生。柔和で優しい性格だが、一度決めたことへの強い行動力や、胸に秘めた静かな意志など、ここぞという時に見せる心の強さは他を圧倒する。
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優秀な文化人類学者の養母の影響か、勤勉であり読書家。
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また、漫画やゲームなども好む現代の子供らしい一面もある。
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最近は体調を崩しやすく、幼なじみの澳城迪希からもらった漢方薬を飲んで体調を整えている。
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幼い頃に両親を事故で失っており、妹の祥那と共に、養母である広原菩乃花に育ててもらった。
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澳城迪希、壟峯碧織、道陵愛莉、水原融(みずはら とおる)とは幼なじみ。
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澳城 迪希
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主人公・稜祁恂の幼なじみで、佳城市で最も影響力のある澳城家の一人娘。
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惺鳳館学園の卒業生であり、現在主人公と同じ十都川大学に在籍している。
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今回、故郷の神社で行われる神事に巫女として参加するため、彼と共に町へ戻ってきた。
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名家の一人娘として周囲から大切に育てられ、家を継ぐ者としての教育も受けてきた。
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しかし彼女本来の性格は快活で明るく、幼い頃は近所の子供と一緒に駆け回っていた。
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長年の躾けと教育のおかげで、今では本来の元気さの中に女性的なしとやかさ・たおやかさを上手に共存させている。
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主人公とは同い年だが、彼女のほうが数週間前に生まれているためか、彼に対してやたらとお姉さんぶりたがる。
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しかしそれが原因でドジをしてしまったり、お姉さんぶるわりに恋愛に対してはウブだったりと、愛すべき弱点を持っている。
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壟峯 碧織
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主人公の幼なじみで、佳城市で古い歴史を持つ旧家・壟峯家の一人娘。
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惺鳳館学園の二年生。 神社の神事に、神楽を舞う巫女として参加することになる。
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街の水運業を支配する古い家に生まれた彼女は、男勝りな祖母と厳格な父親のもとで育った。
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自然と男の子のような服装をするようになり、その頃に主人公とも出会っている。
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主人公は彼女を初めての同性の親友だと思い、ケンカと仲直りを繰り返して仲を深めていった。
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しかしふたりを固く結びつかせた友情は、彼女が思春期を迎えるにつれて次第にほつれていく。
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主人公が町に戻ってきた時――彼女は主人公を 「稜祁先輩」 とつれなく呼ぶようになっていた。
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昔のような笑顔は消え去り、感情を失ったように受け答えをする彼女に何が起こったのか?
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一方で、学園では寡黙だが素直で優しい行動から、一種のマスコットのように愛されている。
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……どちらが、彼女の本当の姿なのだろうか?
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道陵 愛莉
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主人公の幼なじみで、佳城市を代表する名家・道陵家の一人娘。
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母親が学園長として在職する惺鳳館学園の一年生であり、主人公の妹・稜祁祥那の親友。
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神社の神事に、神楽を舞う巫女として参加することになる。
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彼女は生まれつき身体が弱く、その寝床には常に病と苦しみがつきまとっていた。
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年月が経つにつれて多少良くなってきたが、次第に彼女は自分の運命を悟ってしまったような心地になり、部屋の窓を眺めることが多くなった。
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そんな時に出会ったのが、プリントを届けに来たクラスメイトの稜祁祥那と、彼女の兄・恂。
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3人で過ごした他愛のない一日が、彼女に世界の大きさを教え、勇気と生命の輝きを取り戻させていった。
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そして、彼女は努力の末に――願いを叶えつつある。
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まだその身体は人よりも弱い。だが、彼女が育ててきた命の輝きと想いは、誰よりも強い。
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稜祁 祥那
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主人公・稜祁恂の妹で、彼の唯一の肉親。
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惺鳳館学園の一年生。 神社の神事に、神楽を舞う巫女として参加することになる。
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彼女には両極端の性格が共存している。 周囲に振りまくような明るさと、極度の人見知り――。
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家族や親友など心を許した者には心の底からその明るさを見せるが、初見の他人であれば兄の背中に隠れてしまう。
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また、幼少期は悪い意味で酷い人見知りであり、学校ではクラスメイトの呼びかけに答えず、教師にまで沈黙を貫き通すような状況だった。
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そんな彼女を変えていったのが、道陵愛莉との出会い。
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満足に登校出来ない彼女の寂しさを紛らわせようと、勇気を出してプリントを届ける祥那。
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それにより愛莉にとって、祥那は生きることへの希望を与える存在となり――祥那にとって、愛莉は人との係わり合いの大切さを教える存在となった。
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広原 菩乃花
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優秀な文化人類学者にして、世界を股にかけるトレジャーハンター。
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主人公である稜祁恂とその妹・祥那の育ての親。
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ふたりの死んだ母親とは学生時代からの親友で、彼女の忘れ形見のふたりを自分の手で育てることを自分の使命と決める。
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恂の数奇な運命を後に知ることとなり、なおさらふたりには愛情を注いでいこうと誓う。
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Lass作品において必ず登場する広原の姓を持つ人物で、その例に漏れず、彼女も破天荒な性格で、豪快かつ繊細。
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生物学からオカルティズムまで様々な分野に精通しており、自分の部屋にはどこから持って来たのか分からないいかがわしいアイテムや、呪われた秘宝のようなものが溢れている。
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綱坂 葵
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20歳。 恂たちとは別の大学に進学していたが、祭りのために佳城市へ戻ってきている。
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恂たちと同級生で中学時代からの付き合い。迪希の親友で、両親を早くに亡くし澳城家に引き取られていた。
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病身の妹がいて、都内にある総合病院へ見舞いに通っている。
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物静かで落ち着いた女性であり、実際の年齢よりも大人びた雰囲気を感じさせる。
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迪希の明るくあけすけな性格とは真逆の、儚さと陰りを持った繊細な印象。
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そのため、中学時代はいじめの対象になっていた。
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そのいじめから救ったのは恂で、これがキッカケで恂に恋心を抱くも、親友であり、身寄りのない自分を育ててくれた澳城家と迪希に対して申し訳ないと、恂に対する想いは隠している。
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賛否両論点
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昨今あまり好まれない鬱グロシナリオ
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学園イチャラブ萌えゲー以外受け付けない、という雰囲気すら漂う昨今のエロゲー業界ではあるが、本作はそれに対し鬱グロをテーマにしている。
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この事自体はあくまでプレイヤーが受け入れられるかどうかであり、問題点と言い切れる訳ではない。
……問題なのはそのシナリオが鬱グロ系としてもあまりにお粗末であった事である。
問題点
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今作をストロングスタイルのクソゲーと変質させてしまっているのがシナリオである。
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今作は鬱グロの作風を出しているが、共通シナリオの大半は観光案内と食卓のご飯ネタで占められている。そのわりに長さだけは一級品で、共通シナリオはかなり退屈さを覚える展開になっている。
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プレイヤー側からすればスキップ連打をしたいところだが、所々挟まれる伏線(らしきもの)まで一緒にスキップしてしまうこと請け合い。
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伏線をスルーしてしまうだけでなく、今作ではいたるところに難解文字や語句を多用したり、伝奇に関する知識などが常識だとして説明が進む。
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もちろんそんなに詳しいユーザーがいるわけでもなく、共通シナリオの時点で相当量の『?』マークが頭上に出現してしまう。
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物語後半でようやく鬱グロ展開に入ったと思いきや、前述のインテリを気取ったテキストと、描写不足の駆け足展開が始まる。その結果、どんどんシナリオの流れに置いていかれてしまう。
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最終的にヒロインのエンドに到着するが、エンディングは『主人公がヒロインを取り込んで共死にする』か『ヒロインが主人公を殺し、主人公の子供を産んで終了』のいずれかしかない。
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何もわからないままシナリオは終了するが、たいていのエロゲーであれば別ヒロインのシナリオで伏線回収が行われたりする。
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しかし、今作では対象となるヒロインがすげ変わるだけの金太郎飴風味で、個別シナリオの展開はどのヒロインも全く同じ。せっかく頑張って他ヒロインのシナリオで理解をしようとしても、新しい情報は何一つ与えられることはない。
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実質的なTrueシナリオである実妹シナリオでも、展開は多少異なるがエンディングへの道筋は全く同じである。そのため、Trueシナリオをクリアしても物語のもの字すら理解できないままゲーム終了となる。
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ちなみに当初のシナリオ量はもっと多かったが、大幅にカットしたらしい。「カットしてはいけないところをカットした」「どこをカットしても似たり寄ったりなことになった」「これでも残った方はまだマシ(内容のある)な方だった」など可能性はいろいろとあるが、結局は完成した商品が全てである。
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そして、至る所に撒き散らされた伏線は殆ど回収されることはない。
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エンディングは上記の通りで、鬱エンドしか存在しない。
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その上非常にクオリティが低いことから、『安直な鬱グロエンドしかない』と思われるのも仕方がないところ。
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キャッチフレーズが『物語は幸福な結末(ハッピーエンド)とは限らない』であるため、厳しいエンドがあることを前もって承知していたユーザーも多い。しかしそれでも「ハッピーエンドらしい結末は欲しかった」という意見が上がることは珍しくはない。
評価点
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CG
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これまでのLassの作品とは若干雰囲気は異なっているが、それでも塗りのレベルの高さは十分評価出来る。
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ちなみに本作はそれまでこのブランドでメインの原画とキャラデザインを担当していた萩原音泉氏が退社された後の初の作品であり、過去作はその音泉氏によるデザインも作品の人気に大いに貢献していた為、ファンからはこのデザイン面への不安が高まっていたが、発表後は雰囲気は変わってはいながらもそんなことはなく、むしろこのゲームで数少ない評価点になっている。
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もっとも、そのデザイン面の評価の高さは先述までの難点が多いシナリオなどで台無しになってしまっているのだが.....。
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OPムービー
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鬱グロ系を思わせながらも非常にテンポが良く、購入意欲を大いに沸き立たせられる出来となっている。
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主題歌『キミ∞ツナグ』の他、作品中のBGMも非常に良質である。
総評
物語の世界観やCG、音楽などなど、今作が良作になれる要素は多々あった。
だが、全てをこのライターの自己満足としか言い様がない劣悪シナリオが台無しにしている。
特に、観光案内と料理談義が大半を占める共通シナリオや、キャラがすげ替わるだけの伏線放置の個別シナリオはKOTYeスレでも大きく話題になった。
このように、突き抜けたクソシナリオで評価を高めたストロングスタイルのクソゲーという評価を受けることになってしまった。
余談
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公式サイトは物語の雰囲気作りに大きく貢献しており良い出来となっている。
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げっちゅ屋の統計によると、ゲーム本編よりもオリジナルサウンドトラックの方が売れている模様。
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確かに、音楽集としては中々よい出来である……というかBGMは良いというのは最早クソゲーのお約束なのだが。
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2018年2月16日に定額サービス「GAMES 遊び放題」で本作が配信された。
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ダウンロード版はFANZA専売である。
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以前は複数のサイトで配信されていたが、現在はLassの倒産と版権の譲渡に伴いFANZA以外は配信停止された。
最終更新:2020年05月11日 16:42