本稿では、オリジナルのFC版及び、リメイク作品であるWSC版とPS版を併せて解説する。



ファイナルファンタジーII

【ふぁいなるふぁんたじーつー】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売・開発元 スクウェア
発売日 1988年12月17日
定価 6,500円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 4個(バッテリーバックアップ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年6月16日/500Wiiポイント(税5%込)
【WiiU】2013年12月11日
【3DS】2014年2月12日/共に500円(税5%込)
判定 良作
ポイント FFシリーズ第2作
前作や次作とは異なる独特のシステム
魔法干渉・回避率・重さ等重要な要素の説明がない欠点も
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク

概要

衝撃的な演出手法の数々によりその名を轟かせた『ファイナルファンタジー』の第2作目。
前作とはうって変わり、ジョブやレベルの廃止、ドラマ仕立てのシナリオなどにより、単なるドラクエフォロワーに収まらない挑戦的な新機軸が盛り込まれた。

また、後に『サガ』シリーズを製作する河津秋敏がゲームデザインを担当している。
初期の作品ということもあり荒削りな部分も多いが、他にはないシステムを盛り込みつつも破綻させることなくバランスが調整されている。

ストーリー

魔界より呼び出した魔物の力を用いて世界征服に乗り出したパラメキア帝国。
世界中の国々が次々と陥落していく中、フィン王国は必死に抵抗を続けてきたが、
帝国の圧倒的な戦力の前に敗退、居城を奪われ王族は辺境の町アルテアに落ち延びた。

そんな中、フィン王国に住んでいた4人の若者――フリオニール、レオンハルト、ガイ、マリアは、
家族を奪われ執拗かつ無慈悲な帝国の追手から逃げ続けていたが、ついに追いつかれ倒れてしまう。

パラメキア帝国に対抗する反乱軍を指揮するフィン王国王女ヒルダに救われた一行は、
混乱の中で行方不明になってしまったレオンハルトの探索と家族の仇討ちを決意して反乱軍に加わり、
過酷な戦乱の渦の中に身を投じていくのであった。

特徴

  • メインテーマ音楽・クリスタルといった、いわゆる「『FF』らしさ」という要素が早くもなくなっている作品である。
    • 厳密に言えば両方ともあるにはあるのだが、ストーリー上の扱いが非常に小さいため印象に残りにくい。
    • 『III』からしばらくは『I』を強く意識した作品となっていったので、結果的に『II』が異色なFFと呼ばれることとなった。
  • ただし一方で、騎乗できる大型の鳥・チョコボや飛空艇の開発者・シドといった常連キャラクターが初登場するなど、シリーズのいくつかの定番要素が形作られたのも本作である。

ゲーム内容及び評価点

世界観

  • 従来の牧歌的なファンタジー世界とは趣を異にし、「圧倒的力を持つ帝国に反乱軍が立ち向かう」というファンタジー戦記風の世界観となった。
    小説、映画などの分野では古典的かつ王道な設定であるが、表現力の限られたコンピュータRPGにおける世界観として採用したことは当時としては画期的であった。
    • これに伴い「キャラクターが入れ替わり壮大なドラマを展開する」という今日では当たり前になったストーリー手法をコンシューマRPGに本格的に取り入れた。その点でも本作は歴史的な作品であると言える。
      • 詳細は省くが仲間の入れ替わりに際しては悲劇的な展開を伴うことが多く、視覚的な表現力以外にもシナリオ面で「悲愴感漂う暗い世界観」を作り出すのに貢献している。今見るといくつか突っ込み所こそあるものの、物語も単純な勧善懲悪ではなく、限られたイベントの中で無常観を強く表現している。
        ストーリー・劇中演出に重点を据えたこの作風はSFCにプラットフォームを移したFF4において大きく花開くことになり、本作がシリーズにおけるドラマ・シナリオ重視の作風の源流になったと言えるだろう。
    • 本作では前作に比べてかなり頻繁に街の様子が変わる。住民のセリフが変わったり、襲撃に遭って住民が死んでしまったり、果ては街そのものが壊滅してしまうなど、イベントの進行による変化が顕著にみられるようになった。
      • ストーリーが進行すると入れなくなるダンジョンや町が登場したのも本作からとなる。
    • その一方で、「ばくはしましょう」「いいじゃないか ただだし」「ウボァー」などの後の『ロマサガ』に通じるようなインパクトの強い独特の言い回しも特徴の一つ。

行動の自由度の高さ

  • 本作はドラマ性の強いためシナリオは一本道ではあるのだが、大半の地形が陸続きであるため最序盤から移動範囲は非常に広い。
    • ゆえに、ゲーム開始直後にいきなり中終盤の拠点である「ミシディアの町」に乗り込み、到底敵わないような強力なモンスターと戦ったり、強い装備を調達してその後のシナリオ進行を無双プレイするといった技も可能。
      • もっとも、これはフィールドマップ上でセーブ可能なシステムと大量のギルを稼ぐ手段の賜物である。
  • 「育成や行動範囲の点においてシナリオの都合で制限される」などといった後世の作品にありがちな不自然さに陥らず、シナリオと自由度を高いレベルで両立している。
    • 強制イベントも少量ながら存在しているが、シナリオ進行は基本的に「ワードメモリーシステム」により自ら引き起こすようになっている。

ワードメモリーシステム
本作では重要な単語を覚えておいて、それをNPCに尋ねてみることが可能。これが「ワードメモリーシステム」である。
このシステムのおかげで、シナリオ重視でありながらやらされ感の少ない自然なゲーム展開が実現できた。

  • 例えば一番初めに覚える「のばら」。
    • これは反乱軍の合言葉であり、レジスタンスのリーダーであるヒルダ王女に尋ねると、「野薔薇はフィン王国の紋章である」ことがわかる。
      以後、反乱軍であるという身分を隠して行動している人物に対しては基本的に、この合言葉でコンタクトを取ることになる。
      • 当然ながらこの言葉を帝国兵に尋ねると「きさまら はんらんぐんだな!」と言われた後に襲われてしまう。
      • 直接的にシナリオの進行に関係ないものの、色々な人物にあらゆる単語を尋ねることによって、登場国家や人物の意外な背景を知ることができるなど、世界観に深みをもたらす要素として機能している。
  • ミシディアの町の図書館では、本棚に尋ねる(「本を開いて調べている」ということだろう)ことで、本編では語られない裏設定が判明する。
    • 大半の情報は豆知識レベルなのだが、これも本作の世界観を深めるスパイスとして機能している。

キャラクターの育成システム「熟練度制」

  • 本作の最大の特徴の一つ。当時のRPGの主流であった「経験値を稼いでレベルを上げてキャラを強化する」のではなく、「戦闘中の行動に応じて能力が成長する」方式を採用した。
    • 例えば、戦闘時に物理攻撃を行うと「ちから」や「装備している武器の熟練度」が上昇、物理攻撃面が強くなっていく。
    • 戦闘中にHPが減ると、終了後に「たいりょく」に応じて最大HPが上昇する。これにより、前作では最大3桁だったHPは4桁に達するようになった。
      • FC版に限れば4桁どころか65535まで上げる事が可能。
        ただし制作側が意図していなかったのか9999を超えると表示がバグる。また、リメイク版では上限が9999までに変更された。
  • 装備する武器と習得する魔法の一つ一つ、一部のステータスには「熟練度」の概念が存在し、使い込めば使い込むほど強くなっていき、エフェクトも熟練度に応じて派手な方向にアニメーションが強化される(ヒット数の増加、火柱や小爆発の増加など)。
    • このため本作には前作のような「上位魔法(「○○○ラ」「○○○ガ」等)」の概念が存在しない。使い続けて熟練度を上げることによって威力の上がった大魔法を唱えることができるようになるのである。
  • プレイヤーによって育成スタイルが千差万別に変化し、自由度が高い。
    • キャラクターによる装備品の制限は一切なく、全てのキャラがすべての装備と魔法を装備可能。初期装備ではフリオニールは「剣」、マリアは「弓」、ガイは「斧」を装備しているが、マリアを斧のスペシャリストにしたり、フリオニールの戦士らしい外見に反して、魔道士一本に鍛え上げるのもプレイヤーの自由である。
    • 一方で、「ちから」を上げようとすると「ちせい」が下がる等の一方のステータスを上げると相反するステータスが下がったり、後述する「魔法干渉」といったシステムの存在等、いわゆる「万能戦士」を作りにくくするために制約がかかっていたりもする。

戦闘バランス面

  • 敵モンスターはザコ敵に至るまで細かに弱点や属性などの設定がされており、単に数値の大きさだけではない綿密な個性が与えられている。
    また有用なアイテムドロップが多く設定されており、「稼ぎ」においても戦略的なシチュエーションが多く、単なる作業に終わらない奥深さがある。
    • 前作ではなかった、魔法の属性によっては逆に吸収されて回復される事もある。特にソウル系等あらゆる属性を吸収する魔道士泣かせな敵も存在する。逆に弱点を突いた場合は低レベルの魔法でもかなりのダメージを与えることが出来る。
    • 「ボム」や「プリン」といったFFの常連となるモンスターも数多く登場。ユーモラスな外見と裏腹に高い能力が恐れられた。
    • 魔法の範囲が敵味方関係なくかけられるようになった上に全体がけも自由となった。
      • これにより、アンデッドにケアルやレイズをかける事でダメージないし一撃死させるというシリーズでお馴染みとなる戦法を取ることが出来るようになった。
      • レイズが戦闘中にも効くようになった為、死亡した時のペナルティはだいぶん軽くなった。ただし全体がけでは生き返らない。
    • 敵は強敵揃いだが、回避率を鍛える、アスピルでMPを空にする等こちらの取れる対策も豊富。ゲームの仕様の穴を付いてくるが、カラクリを知れば知るほど楽になる(問題点に記すように多くのプレイヤーを挫折させてもいるのだが…)。これもFF2がサガシリーズの原点と言われている理由の一つである。
+ このゲームの名物モンスターの一部
  • キャプテン
    • 最序盤で行けるフィンの城下町(帝国占領下)のそこかしこで衛兵を務めている。通常敵とは違い画面上で見えている&移動範囲が決まっているので避けて進めば大丈夫だが、ひとたび戦いになると場違いな強さでパーティーを全滅させる。その強さは序盤のダンジョンのボス「サージェント」よりも格段に上。
      • 初心者がフィンの城下町で事故死することが多かった故か、GBA版以降では「帝国兵には話しかけるな」といった小イベントが挟まるようになった。
      • 最初期に問答無用でパーティを全滅させる強さと戦闘になる際の「きさまら はんらんぐんだな!」のセリフと共にFF2の風物詩になっている。
    • 本来なら手を出すべきではない相手だが、良いアイテムを多数ドロップするので、序盤でキャラを鍛えまくるor知恵を使ってキャプテンを倒しまくり、アイテムをゲット&売りまくって荒稼ぎする「キャプテン狩り」と呼ばれるテクニックが生まれた。
      • 熟練度の上がりやすさに影響するモンスターランクが高めなこと、弓を単体に使ってくれるので「魔法防御」が上がる可能性がある事、何度でも戦える上にフィン城下町のキャプテンは1体しか出ないのですぐに終わらせる事が出来る(ステータスアップの機会が多い)と、成長に関してもうま味が多いので狩れるようになると一気にキャラを強くすることが出来る。
  • スライム(プリン)系
    • 厳密にはFF1の時点で登場済みなのだが、「スライム状の体に小憎たらしい顔」という基本フォーマットが与えられたのが本作からである。そして本作以降「プリン系」と呼ばれるようになり、FFシリーズの常連モンスターとなった。
    • 非常に高い防御力を誇り、物理攻撃だと対策なしでは殆どダメージを与えられない。しかし、どのプリンも必ず1種類以上の属性の魔法を弱点としており、さらにHPも低いため弱点を突くと驚くほどあっさり倒せる。
  • タートル系
    • 「ランドタートル」と「アダマンタイマイ」が登場。高い攻撃力と防御力を有する亀。後者がFFシリーズ常連モンスターとなった。
    • プリンほど極端ではないが高い防御力と引き換えに弱点を有する。アダマンタイマイは序盤のあるダンジョンでボスとしても登場し、この時点では武器攻撃ではダメージが通らないことが多いが、弱点属性の魔法を放てるアイテムが同ダンジョン内に落ちている。
  • モルボル系
    • 中でも有名なのが「モルボルグレート」。このモンスターの物理攻撃には多くのステータス異常が付与されており、攻撃を受けたキャラクターを毒、眠り、沈黙、小人、麻痺、混乱に(一発で)してしまう。当然そのキャラは一瞬にして戦力外になり、治療も非常に面倒。
      • これらのステータス異常をまとめて治療する魔法はあるものの、完全に治すにはそれなりの熟練度が必要になる。また、代用となるアイテムも数が少ない上に使うと一定確率でなくなってしまう。
    • 後述の状態異常のシステムの関係上、回避率を鍛えていなかった場合、成すすべなく一瞬で大量の状態異常を押し付けられてしまう難敵。
    • モルボルは次作FF3では一旦姿を消したが、次々作のFF4で復活し、以降「臭い息で多数の状態異常を与える難敵」として多くの作品で登場。
  • ジェネラル
    • ソルジャー、サージェント、キャプテン、と同じ鎧歩兵で、その最上位にあたる敵。竜巻でダイヤアーマーを守ってるので初遭遇だがこれは中ボスに近く一回しか戦えない。戦えるのは「一回しか入れないパラメキア城」である。他の鎧兵と違ってジェネラルは最大2体しか出現しない。
    • またソルジャー、サージェント、キャプテンと違い、鎧歩兵名物の「ゆみ(魔法)」がなく、MPもゼロである。リメイクで弓を考慮してアスピルをうち、貴重なMPを無駄にしてしまうことも多い。
    • 物理攻撃しかないが、攻撃、防御ともに名前通りのとんでもない強さでHPも高く、キャプテンが可愛く見えるほど強い。
      • 攻撃回数がなんと10回。このゲームはラストダンジョンでも攻撃回数は多い奴でも8回でそれを超えるものは極稀だが、ラストダンジョンより前でこの強さである。回避率をかなり上げてもガンガン攻撃を当ててくる。ラストダンジョンの敵と比べても相当強い部類に入る。
    • ただし、こいつの落とすアイテムの内の1つにこの時点では場違いな強さである最強の斧ルーンアクスがある。
      • 攻撃力95(本作No3)だが魔導属性があり、ラストダンジョンなどはほとんど魔導属性敵なので実質115。
    • こいつ自身も強いが、お宝が良いので嬉しい。しかし「一回しか入れないパラメキア城」をクリアすると、こいつに遭遇する手段はない。
      • 強さやキャプテンの上位版でとんでもなく強い敵、と印象に残る可能性は多いが、こいつといえばやはりルーンアクスドロップのインパクトであろう。
  • クアール
    • 麻痺効果の「ブラスター」で動きを封じた後、即死効果が付与された物理攻撃で一人ずつ仕留めてくる。前作のマインドフレイアの恐怖再び。何のメッセージもなくダメージ後即死するので皆一度は何事かと思う。
    • こんな敵がラストダンジョンより一つ前のダンジョン(パラメキア城)、およびラストダンジョンで最高6匹で同時に出現。
      • ただしラミアクィーンがいなければ逃げられるので、上級者にとってはそんなに怖くない。更にラミアクィーンが居ても、死属性魔法、変化属性魔法、に耐性もなく防御はザルでHPも低いので、魔法で一掃するなり、殴り殺すなり自由。
    • ブラスターを完全に凌ぐ魔法防御ランクと魔法防御確率まで鍛えるのは大変だが、効果は所詮マヒのみで、前列にいるキャラの回避率がしっかりしてれば怖くない。
  • ラミアクィーン
    • 「ブリンク16」を使われると物理攻撃でダメージを与えることが困難になる。逃走不可で、誘惑も対策を怠ると厄介。
      • また、後半ダンジョンの宝箱やラストダンジョンでは前述のクアールをお供として引き連れ出現する事がある。
    • 尚、ドロップする防具類は終盤まで使えるほど優秀な物ばかり。中でも「リボン」は最後まで使えるほど高性能。
    • 物語中盤でボスとして1度対峙することになるが、ドロップ品を目当てに倒してはリセットを繰り返す、所謂マラソン行為の対象とされる場合もある。
  • デスライダー
    • 高ダメージの物理攻撃を繰り出してくる恐怖の存在。「くろきし」等と同グラフィックの、騎兵系モンスター最上位。
    • 通常攻撃が「HP吸収効果」を持っている関係で、どんなにHPや防御力を上げても、攻撃そのものを回避しない限り割合でダメージを食らってあっという間に死ぬ。
      • デスライダーの攻撃を全く回避できないキャラの場合、たとえ1万を超える最大HPであっても2回攻撃を受けたら殺されてしまう。
  • ミスリルゴーレム
    • このゲームでブラッドソードかバグの魔法の本を使わない限り一発で倒せない、最強のタフガイ。しかもお宝なし。
    • ブラッドソードは特性上一発で倒すのは全てヒットしたときのみなので非常に難しい。
    • 物理攻撃はダメージの桁が一つか二つ落ちるというとんでもない物理防御力に加え、一発魔法は全く効かず、攻撃魔法も半減されるものが多かったり、魔法防御力がとんでもないので一発は無理。
    • 金属なのでサンダーが弱点ということもなく、あくまで「サンダーだけ普通に喰らってくれる」というだけ。
      • 魔法干渉ゼロ、知性109(あ9)のキャラがサンダー16を放っても1800台が限度なのにもかからわず、こいつのHPは2000もある。
    • そしてこのタフガイ、最大で2匹出てくる。
    • こいつだけで出てきたときは逃げることができるが、こいつはデスライダーを従属敵として連れて来ることが多い。デスライダーもミスリルゴーレムも単体では逃げることができるのだが、この場合は逃走不可。
      • 一応デスライダーは従属敵なので、出て来ない場合がある。しかし、グループとしては「ミスリルゴーレムと従属敵でデスライダー」なので、逃げることができるか逃げれないか見分けがつかない場合も多い。
  • アスタロート
    • クリスタルルーム四天王ボス筆頭という称号がふさわしいポジション(アスタロート、ベルゼブブ、ティアマット、ゾンビボーゲン)。ラストダンジョンでリボンを入手できる宝箱を開けた際に固定エンカウント敵として出てくる、雑魚敵ながらも宝箱を守る中ボスといった位置付け。
      • げんじのこて、げんじのよろい、げんじのかぶと、リボンと宝箱がある中、唯一有用なリボンを守っている。
    • ラスボスに次ぐ高HPで攻撃はブラッドソード付きなので脳筋PTで回避が甘いとどんどん回復され戦闘が終わらない。更に魔法は全てレベル16で強力なものばかりでこれも恐ろしい。
    • しかし「死」「変化」に耐性がないため、上級者は開幕に変化魔法やデスを撃って終わり。
    • こいつからのドロップと合わせてゲーム中計2個しか入手できないレアアイテム「白のローブ」を落とすが、ダンジョンの奥にいるため狙うのはかなりの根気を要する。
      • ちなみに白のローブの対になる黒のローブはベルゼブブがドロップするが、実はサンダーギガースもドロップするので、ラストダンジョン奥で狩りまくれば白のローブと違い量産可能。
  • テツキョジン
    • 後のシリーズでもお馴染みとなる敵キャラだが本作が初出。ラストダンジョンの特定のフロアに稀に登場するという前作における「デスマシーン」のようなレアモンスター。
    • パラメーターは非常に高く、普通に戦えば苦戦は必至な難敵であり、加えて通常エンカウントなのにボス戦のBGMが流れるという特別扱いを受けている。
    • 倒すと「エクスカリバー」や「イージスの盾」といったレアアイテムをドロップするといううま味があるが、こちらのHPが高いと逃げるという食わせ者でもある。

音楽

  • BGMは前作から引き続いて植松伸夫が担当。
    • 壮大さと悲壮さを併せ持つメインテーマや、舞曲のような躍動的なベースラインが現れるダンジョン曲、穏やかな町の旋律やエンディングテーマなどバリエーション豊か。そしてどれもが名曲ばかりである。
      • 前作ではファミコン通信をはじめ、単体で聴くと良曲だが(繋げて聴くと)「単調だ」と「×な点」でよく挙げられていた。*1バリエーション豊かに改善されたのは前作の評価の反省が込められたとインタビューで答えられている。
      • シリーズで初のボスBGMが採用されたのも本作からであり、強いインパクトを残している。

その他の変更点

  • セーブはフィールド上ならばいつでも可能となり、アイテムを消費する事もなくなった。さらにファイル数も4つに増加。
    • ただし、この変更点により、序盤にうかつに敵が強い地域に飛び込んでセーブしてしまうと詰みかねない事態にもなる。もっとも、リセット技などの抜け穴はあるが…。
  • 魔法の仕様により、MPは回数制から数値制へ変化。これに伴い、エーテルやエリクシャー(エリクサー)といった回復アイテムがシリーズで初めて登場。
  • 宿屋の宿賃は変動制となり、消耗したHPとMPに応じて宿賃が変化するという方式をとっている。
    • なので、宿に泊まる前に全員のHPをケアルで回復させる事で宿代をケチるテクニックが生まれた。
    • 序盤に調子に乗ってHPとMPを上げ過ぎると、宿賃が高すぎて払えなくなるといった事態になる。
  • 戦闘時のアニメーションが強化
    • 前作では全ての攻撃が煙のようなエフェクトで表現されていたが、本作では武器の種類や魔法の種類で細かく変化するようになった。先述の通り、熟練度が高まるとエフェクトも派手になる。
  • チョコボの追加
    • ヒントは少ないものの、チョコボの森でチョコボを捕まえる事でエンカウント回避かつ高速移動が可能となるチョコボに乗れるようになった。一度降りると帰ってしまうが、強敵に遭遇することなく陸地なら素早く動けるのでワールドマップを探索する際に大いに助けになる。
      • ちなみにシリーズでお馴染みとなる「チョコボのテーマ」も本作が初出だが、本作ではまだ前半部分しかなく次のⅢから後半部分が追加された。

問題点

戦闘バランス面での穴
本作は難易度の高さを指摘されることが多いが、主な原因は「重要なシステムの説明不足」と「ゲーム雑誌によって間違った攻略方法が広まったこと」にある。

+ 長いので収納

「魔法干渉(魔妨率)」

  • 本作の武具には俗に「魔法干渉」*2と呼ばれている隠しステータスが存在している。
    • 魔法干渉には「高ければ高いほど装備者の魔法の効果を下げる」という効果があり、基本的には「重装備、強い武器」ほど強い魔法干渉がかかっている。
      「物理攻撃をメインとする者は魔法干渉を無視して重装備を行い、魔法攻撃をメインとする者は軽装備(むねあてや布製の防具)」をさせる、というのが製作者の狙いであった。
    • これ自体は面白いシステムなのだがこれに関する説明がゲーム内で一切なされていないことが大きな問題で、説明不足の結果「いくら熟練度を上げても効果がイマイチ=魔法そのものの威力が弱い」と勘違いされることになってしまった。
      • きちんと仕様を理解したうえで使うことができれば、本作の魔法は他シリーズ作のそれと比べても、勝るとも劣らぬほど強いのだが…。自力でそのことに気付けたプレイヤーはどれだけいただろうか。
      • 結果として「回復魔法だけ覚えて物理攻撃メインでいけばいい」という安易な考えに陥り易くなり、後述の「開発側の想定外の方法による歪つな育成によるごり押し」という、間違った攻略方法の蔓延の原因となってしまったのである。
    • 発売当時のゲーム雑誌や攻略本にも魔法干渉に関する記述は載っていなかった*3。魔法干渉の存在が一般的に周知されるようになったのは、インターネットが普及して以降のことである。
    • ちなみに「金属製の武具が魔法を阻害する」というシステムはTRPGではよく散見される他、本作の制作に関わった河津氏は後年の『サガ フロンティア2』でも似たようなシステムを導入している。
  • 重装備は死にアイテム
    • 防具の選択は、重いため回避率が落ちる代わりに防御力が高い「重装備(金属製の鎧や冑など)」と、防御力が低いが軽くて特殊効果のある「軽装備(布製防具や髪飾りなど)」の2系統に分けられるのだが、下記の理由により回避率を下げるデメリットがあまりにも大きすぎるため、重装備は基本的に役に立たない。
      • 1.状態異常耐性に関するシステムの穴。各種状態異常に対する完全耐性を有する防具は多数存在しているが、防具の耐性は物理攻撃の追加効果で発動する状態異常に対しては機能しない。防御力でダメージを0にしても追加効果だけは食らうので、対策は「攻撃そのものを回避する」以外に存在しない。それでいて終盤では先述のモルボルグレートやクアールなど、致命的な追加効果を持つモンスターが当たり前のように登場する。
      • 2.「追加効果:HP吸収」。HP吸収効果はFFシリーズおなじみの「ブラッドソード」の他、ゾンビ系を初めとした一部のモンスターの攻撃に付加されているのだが、この仕組みは「1ヒットにつき攻撃対象の最大HPの16分の1のHPを追加ダメージとして計上、その後攻撃者は総ダメージとほぼ同量のHPを回復」となっている。割合でダメージを受けるためどれだけ防御力があっても軽減できず、16ヒット分攻撃を食らうと、HPを逆吸収されるアンデッド系以外の敵味方は必ず死ぬ。
      • 3.「すばやさ」の成長に対する影響。攻撃順や逃走の成功率に関係する「すばやさ」の成長は、「キャラクターの回避率」と密接な関係があり、回避率が高いと攻撃をヒョイヒョイ避けられる上にすばやさも上がりやすいが、逆だとすばやさはちっとも上がらない。そして重装備は「装備の重さ」により回避率に大きなマイナス補正を受ける。
        また、本作は回避率が逃走判定に使用される仕様により、回避率が高ければ逃走不可の敵を除いてはほぼ確実に逃げることのできる、本来ならば非常に逃げやすいシリーズであるのだが、重装備によって回避率が下がることで敵から逃げにくくなってしまうという問題も発生している。
    • つまるところ、重装備をする事で「先制攻撃が出来ないどころか先手ばかり取られる」「敵から全く逃げられない」「攻撃が回避できないので攻撃の追加効果の餌食になる」という重すぎる三重苦を背負う事になる。
    • このように重装備には致命的なデメリットがあるのだが、一方で軽装備はどうかと言うと、「軽いので回避率を保持しやすい」「耐性を多く持つ装備が多い」「装備するだけで特定のステータスが上がる物が多い」「魔法干渉が低い物が多い」といいことずくめ。
      • 防御力も確かに同クラスの重装備に比べれば低いのだが、被物理ダメージに大きな差が生じない程度の差でしかなく、そもそも回避率を上げて物理攻撃そのものを回避してしまえばいい。
        これらの事情により、軽装備による「回避率至上主義」という攻略法ができあがり、重装備の立つ瀬が全くなくなってしまった。
    • 重装備の数少ない利点としては、状態異常に耐性があったりパラメータ補正がかかる防具が比較的早い段階で手に入るという点。回避率を重視しつつもピンポイントで装備させる分には有効なものもある。
  • 魔法防御・魔法回避率を上げにくい。
    • 単体にかけた魔法でなければ成長フラグが立たないというバグによるもの。本作では全体魔法を使う敵が非常に多く、後半になると即死魔法を味方全体にかけてくる敵が出現する。そのため重要なパラメータであるのだが、この不具合により後半は魔法攻撃が地味に痛い。
    • 魔法防御確率に関しては装備品と体力・魔力の値によって上昇するのだが、装備品はともかく体力・魔力の値は狙わないと上昇させるのが難しいパラメータであるため、特にメインメンバーの3人に関しては魔法防御が手薄になりやすい。
    • その他、関連するバグとして、「全体魔法を受けた場合に何故かフリオニールの精神が上昇する判定に引っかかる」というものがある。更に精神が上昇する場合、一定確率で力が低下するため、デフォルトで前列に配置されているキャラであるにも関わらず物理攻撃が苦手になりやすい。
  • 武器の攻撃力について
    • FC版で、マサムネに次ぐNo2武器はエクスカリバーではなく素手Lv16(素手は熟練度によって攻撃力が上がる)。なんと数多くある武器より素手の方が破壊力があり、更に他の武器でネックになる魔法干渉はゼロ。
      • また、素手の熟練度が高まると戦闘アニメがとんでもない事になる。数秒間にわたって殴り続け、4桁ダメージを叩きだしてあらゆる敵を一撃で沈める様は一種の爽快感がある。
    • FC版で武器を使う場合、最も威力が上がるのは利き手に装備し、逆手には何も装備しないこと。武器は両手で使うのが最強ということである。これがFF5のアビリティ「両手持ち」の元ネタかどうかは不明だが、理にかなっている。
    • ちなみにリメイク版でも素手Lv16はどの市販武器よりも強い。素手Lv16より強い武器を入手できるのは終盤。むしろ盾を持ちながら素手を使えるので素早さの低い序盤で使い易くなった。リメイクは2本武器を持った場合、左右両方の武器に攻撃判定がつくため、マサムネ以外の武器で素手を超えることができる。
  • パーティアタック
    • パーティアタックとは、読んで字のごとく味方に対して攻撃すること。このゲームでは最大HP及びMPが上昇する条件は「戦闘開始時よりHP(MP)が減っている」だけであり、「誰に、どのような方法でHP(MP)を減らされた・減ったのか」は参照されない。そのため、仲間同士で攻撃し遭えば簡単にHPやMPが上がってしまうのである。
    • 発売当時の攻略本などで推奨されていた。しかし、上述の通り本作で重要なのは「回避率、魔法防御」といった回避ステータス。いくらHPを上げても終盤は状態変化攻撃や割合ダメージを使ってくる敵が次々と登場するため、当時「裏技を使ってHPを滅茶苦茶上げたのにクリアできない。敵の攻撃が強すぎて回復が追いつかない」という事態に泣いた子供たちが続出した。
    • 最大HP上昇の仕様自体は説明書に明記されているので、勘の良いプレイヤーなら自力で気付いたと思われるが、これも誤った情報拡散の弊害だろう。
      • 回復魔法のケアルでアンデッドモンスターにダメージを与える、癒しの杖で味方を殴って回復させるなど、物理攻撃や魔法の対象を敵味方から自由に選択できるようになったこと自体が、前作と比較したFF2の戦闘システムの大きな特徴の一つとなっている。
    • 当時の攻略本では裏技の1つという体裁ながらも、序盤にパーティアタックで鍛えて序盤の街に居る強敵を倒せるようにして金を稼ぎ、1歩毎にセーブして強い敵が居る地域に遠出、遠くの街で序盤から強装備を揃える、という一連の作業の一部のような感じだった。
    • 研究の進んだ現在では、パーティアタックによってHPを過剰に上げるのはご法度というのが定説になっている。HPが高すぎると敵が逃げてしまい戦闘の機会が少なくなり、さらに最大HPに対する割合ダメージに回復が追いつかなくなってしまう。
    • 一方で、敵の攻撃に対してHPが低すぎると感じたのなら意識して上げた方が良い。特に魔法攻撃のダメージは軽減はできても回避する手段は無いので、ある程度のHPが無いと先制攻撃からの全滅もあり得る。あくまで「やりすぎるのが良くない」という話である。
    • また、MPは上げすぎてもヌルゲーになる以外には特に害はないため、MPは序盤からアンチを掛け合って上げてしまっても問題ない。ただし「HP・MPの最大値-現在値」が大きいほど宿代が上がるので序盤に一気に上げると泊まれなくなる。
    • ちなみにパラメータ上昇の仕様はリメイク版でも変わらないのでパーティアタックも有効。WSC版攻略本でもパーティアタックによるHP上げは載っているが、「回避率と魔法防御にポイントは入らないので注意」と欠点についてきちんと言及されている。
  • ABキャンセル
    • 「ABキャンセル」とは、行動を決定した後キャンセルで戻って行動を選び直しても、キャンセルする前の行動選択が熟練度に加算される回数のカウントとして残ったままになるという現象。これを利用して、1ターンで何度も行動決定→キャンセルを繰り返すと、戦闘としては1ターンか2ターンしかかかっていないのにも関わらず、一気に100以上の熟練度を稼ぐことが可能。
      • パーティ内で一番下にいるキャラクター(3人パーティ時はガイ)は行動を決定すると全員の行動が開始されてしまうため、この「ABキャンセル」ができないが、下記の「両手盾素振り」で対処可能。
    • 熟練度が高くなること自体には害は無い。ただし過剰に高くなってしまうとほとんどの敵を一撃で倒せるようになるので戦闘が少ターンで終わりやすくなり、結果として敵から攻撃を受ける(攻撃のターゲットとなる)回数が減り、回避率(回避回数)が成長しにくくなってしまう。
    • システムを把握した上で使えば、盾の熟練度を上げて手っ取り早く回避率(回避確率)を高める手段でもある。さらに補助魔法を正攻法で育てる場合、低レベルでろくに効果が無いにも関わらず無駄撃ちを繰り返さなければならないので、こちらもABキャンセルが有効。
    • 一種のバグだったのだと思われるが、ワンダースワン版、プレイステーション版まで可能な技だったため、半ば公認ネタとなっていた模様。ゲームボーイアドバンス版から仕様が変わってできなくなった。
  • 両手盾素振り
    • 上記のABキャンセル技が修正されて使えなくなったゲームボーイアドバンス版から出現したテクニックであるが、それ以前の機種でも可能である(ただしFC版の場合、盾のみでも攻撃判定が発生する)。
    • 両手に盾を持っている状態で「たたかう」を選ぶと、盾を構える動作をするのみで攻撃をしないが、「『たたかう』を選んだ回数」のカウントは溜まる。これを繰り返してカウントを十分に溜めた後、熟練度を上げたい武器に持ち替えてから戦闘を終わらせると、盾を持ってたたかうを選んでいた時のカウントも全て戦闘終了時に持っていた武器に加算されるというもの。
    • ABキャンセルと比べると様々な違いがあるが、1回の戦闘で大量に熟練度を稼いで武器レベルを上げてしまえるという点は共通する。
      • キャンセルして戻る訳ではなく普通にターンを消化するため、4人目も同様に熟練度を稼げる。
      • 普通にターンを消化する関係上、その間敵もずっと行動し続けるため、100ターン分くらいの敵の攻撃をしのぎきるだけの耐久力が求められる、実質的に攻撃を完全に回避できる相手にしかやってられないテクニック。一応、両手に盾を持つ関係上、回避率はかなり高くなるが。
      • あくまで持ち替えた武器でカウントが共有されるだけなので、魔法の熟練度を上げるのには全く使えない。魔法は真面目に1回ずつ使わないといけない。
      • FC版では両手盾はダメージがあるものの、ダメージが低く、更にクリティカル以外ダメージが見込めないブラックプリンを殴り続けるのが4人目の武器熟練度アップのおススメテクニック。全員できる。めちゃめちゃ強い。ミンウだろうがゴードンだろうがキャプテンをワンパンチで倒せる様になるのにそう時間はかからない。レオンハルトのみパラメキアでいやしのつえをゲットできるので、敵が誰であろうとできる。竜巻の最後の宝箱でウィンドフルートを守るグリーンドラゴンがドロップすればいやしのつえで簡単熟練度アップはリチャードも一応可能。いやしのつえをパラメキアで取り損ねてもレオンハルトはジェイドのグリーンドラゴンから頂けばいい。FC版のみ両手盾のダメージがあるので「FC版のみできる『電源技』」でジェイド1Fの地獄部屋で楽に何度も戦える。
      • 一応ABキャンセルとは異なり、敵の攻撃をまともに受けることになるため、裏返せば回避回数や力などの他の能力の上昇に活用することも可能になっている。そのため時間はかかるものの、ABキャンセルよりも攻略上の有用性は高い。
        特にGBA版ではWSC・PS版と比較して盾素振りのエフェクトが非常に速くなっており快適であるため、意図的な調整なのではないかと思われる。
  • バランスブレイカー
    • 「追加効果:HP吸収」
      • 一部の敵や「ブラッドソード」に付与された能力。その壊れっぷりは先述の通り。結果、「ブラッドソードはラスボスさえ一発で仕留め得るリーサルウェポン」「最大HPを1万以上にしたのに、デスライダーが数千ダメージの物理攻撃を連発してきて瞬殺」といった事態が発生した。こちらのブラッドソードは魔法干渉100(剣は普通50.エクスカリバーとマサムネを除く)と魔法を否定しないといけなく、更に命中率が低いため高い力(STR)が求められるのでそれほどバランスブレイカーではない。
      • とはいえ、16回ヒットすればラスボスすら沈めるブラッドソードはどうしてもラスボスが倒せないプレイヤーに対する「秘訣」として語り継がれ、『ディシディア ファイナルファンタジー』でも「ブラッドウェポン装備」としてフリオニールの技として採用される等、ある意味本作を象徴する武器になっている。
    • 「ねむりのけん」「こだいのつるぎ」
      • ブラッドソードとは異なり、攻撃時にステータス異常を発生させるものだが、ゲームの仕様上、攻撃時の属性は無属性である為、ボスを含めたあらゆる敵に効いてしまう。さらに熟練度をあげる事で前者は行動不能に加え回避率を0にする「ねむり」に、後者は攻撃力・魔法攻撃力・防御力が半減する「のろい」にかける事がほぼ確実に可能になるためバランスブレイカーの一つになっている。
      • ただし、どちらも一品物である上に命中率10と低いので入手した時点では使いづらい。一方で魔法干渉は通常の剣と同じなので魔法を使う分には支障は少ない。
    • 「ウォール→デス」
      • 黒魔法を無効化する障壁を張る魔法「ウォール」をわざと敵にかけた後、即死扱いとなる黒魔法(デスやブレイクなど)をかけ、「ウォールで黒魔法を防ぐことに成功」すると、完全耐性をも無視して高確率で成功するというバグ技。これを悪用して、ラスボスを石像や蛙に変えて弄んだプレイヤーも多い。
    • 「魔法の本を武器として装備」
      • 本来はアイテム扱いの魔法の本を、なぜか武器として装備できてしまうバグ。中でも「ファイアの本」は有用で、ありえない程の高威力を発揮する。ただし、フリーズ、セーブデータ破壊などを誘発する恐れもあり非常に危険なので、使用する際は自己責任で。近接武器で使うならファイアの本より恐ろしい「デスの本」がある。ヒットの追加効果で小人にするため、ラスボスだろうが一発魔法が全く効かない相手だろうが一発で殺せて更に「魔法干渉ゼロ」。他にも育成面で強力な本は多数ある。
      • 一説によると、このバグ技がFF3の学者の元ネタになった、らしい。
    • 即死魔法
      • 後述の「デス」が死に魔法になってしまっているのとは対照的に、プレイステーション版までは「トード」と「ミニマム」の、ゲームボーイアドバンス版以降は「テレポ」の成功率が恐ろしく高く設定されており、ある程度のステータスと熟練度があれば、「変化」属性完全耐性の敵以外は何でも消し飛ばせる。単体にかければほぼ100%消滅、8体相手に全体がけして4~5匹持っていくことも珍しくない。
      • さらに、やろうと思えば前述の3つの魔法は最序盤から入手可能。鍛えていく期間も十分にとれる。
    • 「アスピル」
      • MPを吸い取る魔法だが、FC版ではMP0の敵からでもMPが吸い取れると言うチート仕様。しかもミスらない上に全体がけも可能なので、MPが尽きれば適当な敵にアスピルをかけまくるだけであっという間に回復出来る。リメイク版ではさすがにMP0の敵からは吸い取れなくなったが、それでも十分に強力である。
      • 加えて、MPを枯渇させる事で敵の特殊行動を封じることが可能なため、回復と同時に無力化させる事もできる。
        魔法は言わずもがな、ボム系の自爆やキマイラ系の臭い息等のやっかいな特技も本作ではMPを消費して使用するので、封殺する事が可能。ただし、通常攻撃に付加されるHP吸収や、追加ステータス異常は防げないので気を付ける必要がある。
      • その他、わざとアンデッドに自分のMPを吸わせたり仲間のMPを吸い取って育成させたりと使い道は数多。
      • ただし、レア魔法であり、通常では一つしか手に入らず、二つ目以降が欲しい場合はウィザードのレアアイテムを粘る必要がある。
  • 死に魔法が多い
    • 前述した通りFF2の魔法は強力なものが揃っているのだが、一方であらゆる吟味を行ってもなお使いどころの無い魔法も多々存在する。
    • 「デス」…「アンデッドには無効(HPを回復させてしまう)」という問題点がある。成功率も高いとは言えず、前述の強力な即死魔法が最序盤から入手できるため、デスを選ぶ意味が殆どない。
      • 本作の即死魔法のうち唯一の「死」属性。他の即死魔法はすべて「変化」属性なのだが、「変化」耐性の敵で「死」有効はほとんど見かけないのに対し、逆に「死」無効で「変化」有効の敵はちらほら。完全に「変化」の即死魔法の下位互換となってしまっている。
      • 一応「店でいくつでも買える」という特徴はあるが、よりによってラストダンジョン内の隠しショップでしか買えないので、なんらかのやり込みでもない限りは覚えて育てるまでもない。
    • 「ブレイク」…その「変化」属性の即死魔法の1つだが、命中率がミニマムクラスでトードに劣る。強力だが同じ黒魔法のトードがあれば十分。しかもこちらは絶対に1人しか覚えられない。
    • 「フィアー」…敵を恐怖におののかせ、逃走を誘発する魔法。はっきり言って倒した方が早い。
    • 「サイレス」「フォーグ」…ともに対象の魔法を封じる魔法。これも倒した方が早い。また、アンデッド以外の敵ならアスピルでMPを吸い尽くすほうが安全確実。一応、弱点を突けば確実に命中するという利点はあるが。
      • リメイク版では「フォーグ」を魔法レベルを鍛えるのに利用可能になった。
    • 「デスペル」…「対象の耐性を消去する」という効果なのだが、「こちらがかけたデスペル」のみバグで一切効果を発揮しない。敵のデスペルは機能するのに。
      • リメイク版では有効になったのでミニマムやテレポとのコンボが狙える。
    • 「オーラ」…武器に種族特効効果を付与し、その種族に属する敵への与ダメージを増やすというものだが、劇的に上がるわけではないし、種族に関係なく攻撃力を上げるバーサクの方が便利である。入手もそちらの方が早い。
    • 「コンフュ」…敵を混乱させる魔法だが、そもそも本自体が後半に登場する敵からのドロップでしか入手できず、しかも敵に効きにくく、そのうえ効いたとしてもそのターンだけは正常に行動される。
    • 「アルテマ」…「究極の攻撃魔法」という触れ込みの魔法だが、FC版ではどんなに熟練度を上げても威力が低いままのガッカリ魔法。入手の際にはストーリー面での盛り上げがあるのだが全くそれに見合っていない。そのためアルテマの本入手のために命を賭けた仲間が無駄死にになってしまっている。
      • 一応、使用者のステータスに関係なく100程度のダメージが出るという特徴を活かし、プリン系の敵を始末するに際しては「属性を選ばない」「熟練度やステータスを上げなくても一撃で倒せる威力が出る」など使い道が皆無と言う訳ではない。
      • これに関しては批判の声が多かったのか、WSC版以降のリメイクからはちゃんと威力が上がるように変更されている。
  • 「本作のゲームバランスが悪い」という評価は、システムの裏をかいたつもりがかえって自分の首を絞めていたというケースが多い。
    • 実際は重装備およびABキャンセルとパーティーアタックの裏技を使わず、適度に苦戦しつつ進行していけば、過度な稼ぎ&育成をせずとも相応の難易度でクリアできるゲームである。
    • ただし、育成の自由度が高いうえに解析もまだ進んでおらずネットもなかった当時は、攻略本の説明を鵜呑みにして「目先のHPと防御力に囚われた重装備スタイル、魔法と回避率を度外視した歪んだ熟練度稼ぎ」を選択した末に泣きを見たプレイヤーが多く、これが「FF2=ハードルが高く難しい」という印象につながってしまった。
      • もっとも攻略本に関係なく、「装備画面で確認可能な防御力を重視する」というのはごく常識的なプレイではある。
  • 上記の名物モンスターも重装備スタイルの弱点を突いていた結果となったため、強敵としてプレイヤーの記憶に残ることとなった。
    • しかし、回避率と魔法防御を鍛えればこうした名物モンスターの攻撃もたちどころにシャットアウトできるのがまた本作の面白い所である。
  • 軽戦士のフリオニールは剣と盾、重戦士のガイは斧両手持ちと、そのままの装備スタイルで進めていけば自然と「フリオニールは避ける剣士」「ガイは固い敵を両断できるアタッカー」と自然と住み分けがされてゆく。
    • 弱いと噂のゴードンですら素質はそれなりで、ダンジョン攻略中に実戦を知らなかった王子が実戦部隊の成長に追いつく様になっていたりと、素直にプレイすると新しい発見もあったりする。
      • 貧弱すぎる最大HPの低さ故に見落としがちだが、すべてのステータスが到達時期に比べて高水準(全て22)である。これは直前のヨーゼフやミンウと比べても決して劣るものではなく、装備次第で十分に戦力になれる。
    • ただし、本作の仕様やバグからフリオニールを前列キャラに置くとやや育成面で苦戦しがちになるということも。流石にこれは開発者の想定外であろうが。
    • レオンハルトに到っては加入時期を考えても高スペックキャラなのだが、上記の育成でHP数千等に育ったキャラと比較され、ABキャンセル不可の4人目ということもあり、弱いキャラクターとされてしまっていた。
      • 重装備に加えて武器の二刀流と、回避率無視に加え、魔法干渉バリバリと問題のある状態で仲間になるが、ステータスや熟練度自体は非常に高いので装備を整理するだけでも十分に戦力になり、ケアルとディフェンダー片手にラスダンを単騎特攻できる。HP1000強も加入時期としては適正(ラスボスの特殊攻撃は単体攻撃が800、全体攻撃が300程度のダメージである)。

システム面での制約

  • パーティーメンバーの4番目のキャラは、ABキャンセル技が使えないため熟練度上げが困難。
    • 一応、最終メンバーのレオンハルトは武器の熟練度がまんべんなく上がっているため、クリアに必要な戦闘能力は確保できている。ただしそれより上を目指すとなると…。
  • アイテムに関する制約が非常に厳しい。
    • 前作と違い、ポーションなどの消耗品でもスタック不可。
    • アイテム欄も狭く、更に「カヌー」「つうこうしょう」などの捨てられないイベントアイテムとも共有する。ゲームの最終局面になるとアイテム欄の3分の1近くは使い終わったイベントアイテムで埋まってしまう。
      • しかもイベント上では使用して無くなったアイテムも何故か道具欄に残っているので邪魔になる。
      • ただし、イベントアイテムのうち「つうこうしょう」は実は取らなくてもクリアでき、「ひりゅう」は永久離脱する仲間に装備させる事で処分する事も可能。ただし、「ひりゅう」はストーリーの設定からするとあんまりな扱いでもある(リメイク版では処分できなくなっている。)
    • また戦闘時のアイテム使用も厳しい。キャラ各自が事前に「手持ちの武器/盾と、その他のアイテム2個(持ち替え用武器も含む)」を装備しておく必要があり、それ以外は戦闘では使えない。
  • 後々の召喚魔法が「トイレに行ける」「カップ麺を作れる」と言われる程演出が長いので有名だが、今作の戦闘の魔法効果も場合によっては同様に長い。
    • 特に中半での「オーガメイジのブリザド全体がけ」や「イエローソウルの大量出現、先制攻撃、ファイアの全体がけ」というシチュエーションが印象に残ってる方も多い。これは次作の『III』で大幅に改善される。

その他の問題点

  • ヒット回数に応じて追加ダメージを与えられる「リッパーナイフ」は、バグの為実際は追加ダメージを与えられない
    • 画面上はダメージが表示されるものの、実際は追加されていないため。リメイク以降は修正されている。
  • 戦闘終了時に永久ステータス異常にかかったキャラはステータスが一切成長しないというバグがある。
    • 「石化」や「死亡」ならまだしも、「盲目(暗闇)」や「猛毒」といったそれほど厳しくないステータス異常でも適用されるため、エスナや魔法防御が育っていなければかなりの頻度で悩まされる事になる。
      • 一方で、これを逆に利用し、初期ステータスクリアといった縛りプレイをすることが可能だったりもする。
    • ちなみにこちらもリメイク版では修正されている。
  • 魔法「バリア」の表示に不具合がある。
    • 「バリア」を唱えた際、何の属性攻撃に対してバリアを張ったかが表示されるが、この表示と実際は何に対して張ったかがことごとく間違っている。こちらもリメイクの際に修正。
  • 魔法「プロテス」は、唱えた本人にしか効果がなく、全体化して唱えても他の仲間には無意味となる。
    • また防御力をカンストするまで上げると「効果が無かった」、逆に実際は効果が無かった場合は「防御力が上がった」と、それぞれ間違ったメッセージが表示される。これらもリメイクで修正。
  • あるダンジョンで、味方の能力値をアップさせてくれるクリスタルが登場するが、パーティの誰の能力が上がるかはランダム。
    • その時点では後に離脱するキャラが1人いるが、彼の能力が上がっても(再登場するGBA版以前では)いずれ無意味となってしまう。予め「死亡」の状態にしておいても無駄。
    • このクリスタルはダンジョンをクリアすると失われるので、最終メンバーが揃ってから再訪しても無意味である。
  • 天野氏のイラストを再現しきれていない箇所もある。
    • ファミコンのハードの仕様上仕方がない部分も多いが、反乱軍のキャラの歩行グラフィックは顔だけ色がついてからだは真っ白。天野喜孝氏のゴージャスな彩色を思うと味気なさ過ぎる。
    • ヒルダ王女から聞くことができるが、聞かずにゲームを終えてしまう設定がFC版からある。それは「シドは元はフィン王国白騎士団」ということ。フィンを中心に各国が連合して反乱軍を結成してるため。
    • 「キャラが白」で問題なのは、FC版のみだが、PTメンバー。前の順番のキャラが全て死ぬと、そのキャラを動かすことになるが、なんとこのときだけPTメンバーはカラーである(例えばガイは青いシャツを着てる)。しかしイベントでPTメンバー全員が並ぶときが何度かあるが、そのときはフリオニール以外は白である。恐らくファミコンの同時発色3色(透明入れて4色)という厳しい制限のためだろう。
    • また、ポールが盗賊風の公式イラストではなく、黒装束の忍者になっていたり、リチャードの甲冑がデフォルメされたりと、ファミコンの解像度や色数の問題で表現しきれていない部分は少なくない。

総評

前作のヒットに続いて製作されながら安牌といえる「前作のシステムのブラッシュアップ」ではなく、大々的なシステム変更で攻めの姿勢に出た意欲作。
結果的に本作はシリーズ中でも異色な存在となった。

作品そのものへの評価としてはシステム上の説明不足からくる難易度面の誤解が大きく影響し、当時の時点でも正当に評価されたとは言い難い結果となったが、本作の提唱した独特のシステムやシナリオ演出は後の多くの作品に影響を与えた。

また、売り上げ面でも前作以上のヒットを達成し、続く『ファイナルファンタジーIII』の大ヒットにより本シリーズは『ドラゴンクエスト』と双璧をなす有名RPGシリーズにまで成長した。
FF本編シリーズにおいては本作同様のシステムを搭載した作品はこれ限りとなったが、シリーズ初期の発展途上にある作品として十分に意義のある作品と言えよう。

余談

  • 後に複数の機種に移植された。いずれもFC版よりも動作が快適で、仕様の変更やバグの修正の結果、オリジナルよりも難易度は抑えられている。
    • ちなみにFC版と同一の仕様で遊べるのはVCのみである。WSC版、PS版には「オリジナルモード」が存在するものの、それでもFC版と異なる部分が多々あり全く同じプレイは不可能になっている。また、PS版にはボイス付きのオープニングムービーが追加された。
    • GBA版以降のリメイクには「ソウル・オブ・リバース」という追加シナリオがある。詳細は伏せるが、これは本作における悲劇的な展開を逆手に取ったオマージュシナリオになっており、いかに本作の悲劇的展開が当時の子供たちに大きなショックを与えたかが伺える。
  • 後にシナリオ担当の寺田憲史によりノベライズ化された。ただし、固有名詞などは共通しているものの、ストーリー展開は全く異なっている。
  • 本作に登場する皇帝の断末魔である「ウボァー」はあまりにも有名。ドラクエの断末魔である「ぬわーーっっ!!」と共にマヌケな断末魔として、ネタの語り草になっている。
    • ラスボスの最期として締め括ったのがこれであり、マヌケであっさりしたセリフである。感嘆符や捻った表現などがあればかなり印象は違ったのかもしれないがFCのセリフウィンドウの左下に淡々と短く表示される「ウボァー」にプレイヤーからは味わい深い哀愁さ、底知れぬ笑いを感じたことだろう。
    • PSP版、GBA版ではスクロールされ「ウボァー!」と表示されている。しかしこれを残念がるファンもいるとかいないとか。
    • そのセリフは後年『半熟英雄 対 3D』で若本規夫氏が発し、『ディシディア ファイナルファンタジー』では皇帝を担当した堀内賢雄氏が発した。その断末魔はイベント用のセリフを含めると4通りもあるという気合の入れよう。
    • 更に同作品に登場するFF10の主人公であるティーダが皇帝に対して「ウボァーって何なんスか?」と言う掛け合いまで存在する始末。もはや公式公認のネタである。
    • もっとも、「こうてい」は1戦目の時点で既に戦闘前に「あいてをしてやろう」風の自信満々発言→いざバトルが始まると雑魚に隠れてちまちまエリクシャーや補助魔法を使う&取り巻きの雑魚達に効かない即死魔法が通るため1人だけ真っ先に倒せてしまうというネタにされやすそうな要素があったりするのだが。
  • 本作には没曲が数曲存在している。容量等の都合でボツになってしまったが、サントラに収録されてはいるので聞くこと自体は可能。
    • また、後年の移植版でアレンジされた上で採用されたり、FF6で後半の街のBGM用に流用されたりもしている。
    • ちなみに、当時存在した「ファミリーコンピュータマガジン」の付録にてソノシートが付いていた事があり、没曲も収録されていた。まだCDプレイヤーが十万円前後していた頃で、時代を感じさせる。
  • 当時、週刊少年ジャンプではけちょんけちょんにこき下ろされていた。
    • ドラクエ寄りというか、ジャンプ放送局の面々がドラクエに関わっていた事が関係していたと思われる。現在でも「日本で最初に確認されたネガキャン」と揶揄される程の偏ったもので、ジャンプ黄金期でのダークな部分の例として語り草になる程。
      • 中でもキム皇(木村初)氏は少年ジャンプではない専門誌ファミリーコンピュータマガジンのゲームの批評コーナーでも、問題点を指摘するならまだしも「嫌い」の一点突破でFFⅡをクソミソにしていたのは物議を醸した。*4
    • 逆に、次作のファイナルファンタジーⅢでは業界が4大RPGと盛り上がった中、ゲーム雑誌「ハイスコア」が休刊前にてドラクエⅣをこき下ろし、「DQⅣなんか中古屋に売り払ってFFⅢを買いましょう」という記事が物議を醸した。
  • 本作で初登場した究極の攻撃魔法「アルテマ」の威力が低いという設定については、開発者の一人が周囲の反発を受けながら強引に押し通したということが語られている。
    • 公式での河津氏の発言によれば、「たいして魔力を持たぬ素人魔道士でもあれだけの力を引き出せる、という点で強い」とのこと。1人で唱えたアルテマは100ダメージ程度でも、それが数十人集まって一斉に唱えれば…?
    • 後のFFシリーズでアルテマが登場した際は「入手は難しいが名前通り究極の威力を持つ」魔法として設定されている。一方『ファイナルファンタジータクティクス』では本作をリスペクトしたような設定がされている。
  • オープニングの文面に誤字があり、本来なら「てったいしなければ ならなかった」のところを「てったいしなければ ならかった」と誤植されてしまった。
    • 後年の再販版ともいえる「ファイナルファンタジーI・II」では修正された。さらに後のGBA版や携帯アプリ版では「てったいを よぎなくされた」と言い回し自体が変わっている。
  • 天下一武士 ケルナグール』に本作の主人公、フリオニールの墓が存在する。
    • いわゆるジョークメッセージの一種で『リンクの冒険』の勇者ロトの墓、『FF1』のリンクの墓と合わせて「お墓連鎖」と言われている。
  • CMも存在するが、バトルBGMをバックに天野喜孝のイメージイラストとスタッフの製作場面が流れるだけという以降のシリーズと比べて考えられないくらい地味なものだった。
    • ちなみに、最後に表示されるロゴタイトルのデザインはまだ仮段階だったのか発売時のものと違っている。数字の「2」の枠の中に前作の主人公らしき絵がある。しかし、デザイン自体はFF4以降のものに似ていることを考えると非常に興味深い。
+ CMの動画

  • 名前を入れ終えた瞬間にいきなり「くろきし」に襲われて、なす術もなく全滅させられるというスタートは斬新な演出であり、多大なインパクトを残した。
  • パッケージは「赤い剣を持った銀髪の戦士」なのに対し、公式イラストのフリオニールはバンダナや服装が違うとデザインが異なる為、別人という扱いだったが、リメイクなどでデザインの混同がみられるようになり、いつしか赤い剣を持ったフリオニールという形に落ち着いた。
    • 赤い剣(ブラッドソード)を持ったフリオニールなのでクリアの「秘訣」を暗に示しているというネタとして扱われる事もあったが、『ディシディアファイナルファンタジー』では本当にフリオニールがブラッドウェポンを持ちつつ、パッケージのポーズを決めるのでネタが公式に取り入れられた形になった。
      • ちなみにこの『ディシディアファイナルファンタジー』では公式イラストもフリオニールのアナザーフォームとして採用されている。

ファイナルファンタジーII (WSC版)

【ふぁいなるふぁんたじーつー】

対応機種 ワンダースワンカラー
発売 スクウェア
開発元 KAN NAVI
発売日 2001年5月3日
定価 5,200円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 8個(バッテリーバックアップ)
備考 WSC同梱版:2001年5月3日/12,000円(税別)
判定 良作
ポイント 様々な変更を加えたWSCリメイク
オリジナルモードの仕様は不評

概要(WSC)

『ファイナルファンタジーII』のワンダースワンカラーによるリメイク。
前作の『FFI(WSC)』と同様に移植ではなく、大々的なリメイクを行ったものであり、グラフィックをはじめ、ゲームバランスやインターフェースが後期シリーズ(『IV』~『V』付近)に近い物へと改良されている。

特徴(WSC)

  • グラフィックと音楽を刷新
    • グラフィックは全体的に天野イラストに準じた物へと変更された。
      • FC版では『I』の戦士のグラフィックに近かったフリオニールもイラストに準じたバンダナを巻くようになり、イメージが変わった。
      • リチャードの顔グラフィックなど、FC版でデフォルメを受けていた部分がほとんど無くなり、かなり天野氏のイラストのイメージに近くなった。
  • BGMの追加
    • ボス用のBGM(「戦闘シーンA」「戦闘シーンB」)を2種類追加。これにより、FC版におけるボスBGMはラスボス用となり、それ以外でボスBGMが流れていた敵キャラは「戦闘シーンA」あるいは「戦闘シーンB」に割り振られるようになった。
      • 「セミテの滝」の「サージェント」など中ボス格のイベントバトルでもボスバトルBGMが割りあてられるようになった。
    • フィールドBGMである「メインテーマ」に後半部分が追加された。オリジナルの物悲しい雰囲気だけではなく勇ましさを感じさせてくれる良アレンジである。
      • フリオニールが誘惑されて「ゴクッ」の迷台詞を残したイベントシーンでのみ流れる「王女の誘惑*5」にも何故か後半部分が追加されている等、妙な変更点も見られる。
  • インターフェースの改善
    • 素早く移動する「ダッシュ」、ターゲットが死んでいた際に別の敵を攻撃する「オートターゲット」を実装。
      • オリジナルの仕様に近づけるために使用するかどうかを切り替えられる。
  • 演出の強化
    • オリジナル版ではレベルを上げても「ファイア」や「フレアー」等の一部の魔法しかグラフィックの変化が起こらなかったが、すべての魔法のグラフィックが変化するようになった。
    • 「大戦艦の登場」などの一部のイベントシーンではムービー風のグラフィックで表現されるようになった。
    • イベントが発生する際にパーティメンバーが広がったり、時にジェスチャーを行って意思を表現するような演出が追加された。セリフこそFC版と変わらないが表現豊かになった。
    • オープニングテキストが流れる際にイベントシーンがバックに流れるようになった。スコットが戦っている間に弟のゴードンが逃げ出すといったテキストでしか語られていなかった部分が明確に描かれている。
  • イベントの追加
    • ゲーム内テキストはFC版に忠実だが、一部シーンが追加された箇所がある
      • ゲーム開始時にフリオニール達が帝国から逃げているシーンが追加、挟み撃ちに遭った後に強制全滅バトルに入るようになった。
      • ボーゲンを倒した際のイベントが追加。FC版では唐突に岩が転がってきていたが、本作では明確にボーゲンの罠であったことが語られている。
  • バランスの調整
    • 所持アイテム数が倍増
      • アイテム欄のやりくりで苦労するゲームなのでありがたいが、FC版と同じく、アイテムを束ねてストック出来ないのでこれでも少なく感じる。
    • 「せいじゃのこころ」等の自分専用アイテムが他人にも使用できるようになった。
    • 本装備、ウォールデス、効果のない魔法などのバグが大半修正された。ただし、パーティアタックやAB技は可能。
    • 何故かガイとマリアがやたらとターゲットになるといった偏りが調整され、全体的に敵の攻撃がばらけるようになった。
    • バトル終了時に「毒」などのステータス異常にかかっていてもパラメーターが上がるようになった(死亡と石化を除く)。
    • パラメーターが上昇する装備を複数装備した場合、効果が上乗せされるようになった。(リチャードの力が50から60に上昇しているように見えるが、初期装備である「巨人の兜」「巨人の小手」がそれぞれ+10の効果を発揮している)
    • 一部のボスのHPが増加。
    • アルテマがクソ魔法ではなくなった
      • 術者の魔法や武器の熟練度に応じて威力が変化するという特性を持っており、最大級に鍛え上げると9999ダメージを与える場合があるといった究極魔法に恥じない威力を発揮するようになった。
      • この特性は説明されないので、単にアルテマを最大レベルである16まで鍛え上げただけだとFC版同様のへっぽこダメージしか出せないといった食わせ者である一面もしっかり残っている。
  • オリジナルモード
    • ゲームを1周することで「オリジナルモード」が解禁される。先述のダッシュやオートターゲットといった機能は禁止され、一部アイテムを自分にしか使用できないといったオリジナルに近い仕様になる。
  • 神経衰弱の追加
    • 新たに「神経衰弱」がおまけのミニゲームとして追加された。本作では雪上船に乗っている間に特定のコマンドを入力すればプレイできる。
      • ミス回数に応じて景品がもらえる。当然少ないほど質のいいアイテムやお金が手に入る。
      • キャラクターの顔グラフィックで行う神経衰弱だが「トード16」を使用できるキャラがいると「カエルのグラフィック」に変わり、難易度と景品がパワーアップする。

評価点(WSC)

  • ファミコン版の雰囲気を残しつつもプレイしやすくリメイクされている。
    • あまり蛇足な要素は追加されておらず、気軽に原点に触れられる。加えてバグや表現できなかった部分が修正されており、完成度が高まっている。
    • 後期シリーズの要素である、「一斉に飛び出るダメージ数値」等も採用されておりバトルのテンポがよくなった。

賛否両論点(WSC)

  • モンスターグラフィックは、天野喜孝の原画と違う構図になっている。これはデザイン面で大きなアレンジの無かったFF1とは対照的。
    • 元々天野イラストに忠実だったモンスター(プリンやゴブリン等)も全く別のグラフィックに変更されてしまっている。
  • ボス戦のBGMが移植時に新規に追加されているが、作曲者が違っているため他の曲と雰囲気が異なっている。ただし質が低いわけではなく、追加されたボス戦専用BGM「戦闘シーンA」は高い人気を誇る。
    • ただし、ベヒーモス戦の曲を差し替えた点は評判が良くなかった。
      • FC版のベヒーモス戦はFF史上初の「ボスBGMが流れた戦闘」であった為に非常にインパクトが強かった。それ故に格落ちのボスにあてられることが多い「戦闘シーンB」に差し替えられたことによる不満の声は多かった。
    • 格落ち気味のボスで流れる「戦闘シーンB」は既存の曲のアレンジではなく、FC版で没になった皇帝戦の「戦闘シーン3」をアレンジしたものである*6為、他の新規曲に比べて特に雰囲気が異なっている。
      • 余談だが、生前の皇帝戦ではこの「戦闘シーンB」があてられており、没になった曲のアレンジを使用するという粋な演出になっているのだが、直前の親衛隊達のBGMが格上の「戦闘シーンA」である為に、(本人のへっぽこさも相まって)主君なのに格落ちしているとネタにされることになってしまった。
  • バランス調整
    • HPの上限が9999、MPの上限が999、各パラメーターの上限が99に固定されてしまい、めちゃくちゃなパラメーターにできなくなってしまった。
    • 乱数テーブルがセーブされるようになった為、「少し歩いてセーブリセット」によるエンカウント回避ができなくなり、序盤からミシディアへ行く難易度が高まった。ゲーム的には正しい調整なのだが…。
      • 余談だが、序盤にプレイヤーがミシディアに行くことを見越してFC版では矛盾があったミシディアの人々のセリフが変更されている。

問題点(WSC)

  • オリジナルモード
    • 「ダッシュ」や「オートターゲット」を禁止するのは1周目から可能であり、それ以外の変更される要素も少ないので、1周して解禁する程のモードではない。
    • 大半の仕様は「非オリジナルモード時」と変らないので、「オリジナル」と称しておきながらFC版とは異なる部分が多いというほとんど意味がないモードになっている。
      • さらにはせっかく強くなった「アルテマ」がまた弱体化するといったありがたくない所がオリジナルに戻っている。
  • 説明不足になった個所がある
    • ダンジョン脱出魔法の「テレポ」を使う際、FC版では「慣れないうちは大量のHPを消耗します」といった警告があったが、本作では警告がなく、いきなり瀕死になってしまっている。
      • その為、リメイクから入ったプレイヤーが、テレポを使ったら何故か死にかけたという疑問点を抱くようになってしまった。
  • バランス調整関連
    • レイズを戦闘中にした場合、どんな低熟練度でも確実に成功するという超強化を受けた。全体がけでも確実に成功する。
      • FC版では味方へのレイズの全体がけは必ず失敗し、単体がけでもパラメーターとレベル次第で失敗する事もあったのだが、本リメイク以降は覚えたてならばMP1で複数の死者を復活させれる上に魔法干渉なども気にせずに使ってしまえるので少々便利になり過ぎてしまっている。

総評(WSC)

快適な操作や改善されたインターフェースでかつ、オリジナルを極力尊重した作りとなっており、細かい変更はあるものの、後に発売されたPS版、GBA版、PSP版などに比べ、最もオリジナル版に近いリメイクである。
しかし、本作のほぼすべての要素は後発のPS版で継承されており、プレイ環境の面から見ても現在プレイするのならばPS版をお勧めする。


ファイナルファンタジーII (PS版)

【ふぁいなるふぁんたじーつー】

対応機種 プレイステーション
開発元 KAN NAVI
発売日 2002年10月31日
定価 3,800円(税別)
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント WSC版をベースにPSでさらにリメイク

概要(PS)

『ファイナルファンタジーII(WSC版)』をベースにPSでリメイクしたもの。

WSC版からの変更点(PS)

ゲーム内容の大半はWSC版に準じている為、詳細に関してはWSC版を参照。

  • 「ギャラリーモード」の追加
    • 「モンスター図鑑」や「アイテム収集率」が確認できるギャラリーモードが追加された。
      • これらを埋めていくことにより「アートギャラリー」も解禁されていく。「アートギャラリー」ではFF2の天野氏の原画を観られるなど、なかなかのボリュームを誇っている。
  • 「OPムービー」の追加
    • 皇帝がフィンを焼き払うCGムービーが追加された。フリオニール達4人も(喘ぎ声程度だが)声が追加されている。
  • 若干のバランス調整
    • オリジナルにおける武器の魔法干渉が撤廃された為、魔法が若干効きやすくなった。逆にこれで武器のバランスが崩壊し、FF2らしさ、RPGらしさが完全に消えた。アルテマと違い、バランス調整でバランス崩壊してしまった。
    • アルテマの威力が(WSC版に比べて)弱体化、それでも十分に強いが。
  • メモファイルの追加
    • 通常のセーブとは別に、電源を切るまで限定ではあるが、いつでも「セーブ」と「ロード」が可能である「メモファイル」機能が追加された。皇帝(一回目)のディフェンダー、アスタロートの白のローブ、などが入手可能になったため、アイテムコレクターには嬉しい。反面この機能で、ミシディアの塔で黒のローブを2枚取るなどができるようになったため、ややバランスブレイク気味である。皇帝のディフェンダーも魔法干渉がネックであった剣でトップクラスの使い勝手の良さを誇る武器のため(その時点で手に入るどの盾よりも回避が強く、攻撃力もその時点では剣で最強)、と武器の魔法干渉の問題に追い打ちをかけてしまってる。
  • メッセージの変更
    • 漢字が使われるようになり読みやすくなった。また、4行で表示されていたFC版およびWSC版とは異なり、3行で表示されるようになった。
      • この変更の弊害として4行目に表示されていた皇帝陛下の断末魔がはみ出てしまい、ウボァーだけが新たに表示されるようになった為、よりマヌケさが増してしまった。
      • 以後のリメイク版ではセリフの改稿により「ウボァー!」に変更された為、たった1行で「ウボァー」とだけ表示される本作が全機種中最もマヌケな表現になってしまっている。

評価点(PS)

  • PSの仕様に合わせた変更
    • セーブデータを多数作れるようになった
  • BGMが飛躍的にパワーアップした。
    • ハードの都合上どうしてもチープな感じが否めなかったWSC版のBGMに比べ、オーケストラの生演奏のような音になり飛躍的なパワーアップを遂げた。最もWSC版からパワーアップした点と言える。
      • 戦闘BGMは迫力が段違いに増しており、その他のBGMもぬかりがない。WSC版では表現しきれなかった新規曲も非常に高クオリティであることを再確認できる。
      • 本作のBGMはそのままGBA版やPSP版などに引き継がれている。

問題点(PS)

  • OPムービーが浮いてしまっている
    • CGムービーが最初に追加された以外は、WSC版のままなので凄まじく浮いてしまっている。
      • フリオニール達の外見もゲーム内と違い過ぎており、落差に戸惑うことになる。
    • 武器の魔法干渉がなくなってしまったために、魔法キャラも攻撃力の強い武器を使えばよい。わかりやすく言えば序盤~中盤は槍と斧、中盤~終盤は剣と斧を使えばよく、魔法干渉を考慮して組まれたオリジナルの武器のバランスが崩壊。杖、短剣、など魔法キャラ用の武器の存在価値が皆無であり、更にゲーム性は武器の魔法干渉を取っただけのWSC版なので4人目も含めて武器の熟練度は簡単に上がれ、魔法の熟練度を上げるのは非常に難しい(WSC版とPS版はFCより格段に武器熟練度が上げやすく、FC版より格段に魔法熟練度が上げにくい)。魔法干渉というもので上手くRPGっぽさを出してたオリジナルの要素が完全に消えた。

総評(PS)

良くも悪くもWSC版のベタ移植に近いリメイクではあるが、WSC版は2016年現在、環境の都合上プレイすることが難しいため、WSC版の移植作品としても機能している。

しかし武器の魔法干渉をなくしたため、オリジナルやFC版で体験できたFF2独自の大きな面白さは消えてしまってるのは非常に痛い。FF2崩壊の序曲と言える作品の一つである。FF2は魔法干渉があっても魔法が強いゲームなので、そこで武器の魔法干渉撤廃は原作の面影がない次のリメイクであるGBA版以降にして欲しかった。

ゲーム性は間違いなくWSC版の方が上なので、FF2を楽しみたい、RPGを楽しみたい、ならWSC版がおススメである。また、PS2とPS3でPSのゲームがプレイ可能とはいえ、PS4でそれは不可能であり、PS4が主流かつPS5の内容まで公式発表された今日では、PS版のプレイも非常に難しい。

以後のリメイク作品ではゲームバランスやメッセージに大幅に変更が加えられたことにより「オリジナルに忠実なリメイク」とはいいがたくなってしまったため、本作は「オリジナルに比較的近いバランスで快適なプレイをしたい」というプレイヤーにお勧めである。

何よりもPS版で大々的にパワーアップしたBGM、ギャラリーモードによって天野氏の原画を眺められるのが本作の最大の魅力といえよう。