ロックマンX7

【ろっくまんえっくすせぶん】

ジャンル アクション
対応機種 プレイステーション2
発売元 カプコン
開発元 バリューウェーブ
カプコン
発売日 2003年7月17日
定価 5,800円(税別)
判定 クソゲー
ポイント 新主人公「アクセル」のデビュー作… のはずが
最初は使用できない主人公
スタッフも「難あり」と認めた3Dステージ
X5』『X6』に好意的なファンでさえ不評
キャラデザなど素材は高品質
ロックマンシリーズ史上最長のステージ到来
ロックマンシリーズリンク


概要

『ロックマンXシリーズ』の7作目。本作からプラットフォームをプレイステーション2に移行された。
シリーズで初めて3Dマップが登場し、第3の主人公として「アクセル」が加わった。


特徴

ストーリー

21XX年
人類が安全な地下都市で暮らす間、荒廃した地上*1を復興する「レプリロイド」達の作業が順調に進んでいた。
しかし一方、イレギュラーと呼ばれる犯罪レプリロイドたちも激増しつつあった。

高性能レプリロイド・エックスは、イレギュラーを取り締まる公式組織「イレギュラーハンター」の精鋭部隊隊長として活躍してきたが、力で相手を押さえつけることに疑問を感じ、平和的解決の道を求めて第一線を退いてしまう。
彼が抜けて弱体化したイレギュラーハンターに代わり、非合法にイレギュラーを倒す自警集団「レッドアラート」が活動を始めた。

ある日事件現場に急行したイレギュラーハンター・ゼロは、大型メカニロイドに追われている少年レプリロイド「アクセル」と出会う。
彼はイレギュラーハンターになるためにレッドアラートを脱走してきたというが、多くを語ろうとはしなかった。
そこへレッドアラートのリーダー・レッドが現れ、アクセルを引き渡すよう要求する。
しかし、本人の意思を無視して自由を奪うことは、ゼロには絶対許されない。

こうして、一人のレプリロイドを巡り「正義」の意味を巡って、イレギュラーハンター対レッドアラートの戦いが始まった!

登場人物

  • エックス
    • かつてシグマと何度も戦ったイレギュラーハンター。
      戦闘による問題解決に疑問を感じ、平和的解決を求めて第一線を退いた。
      • このためゲーム開始直後には使用できず、特定の条件を満たすことで戦線に復帰する。
  • ゼロ
    • 戦線から身を退いたエックスに変わり奮闘する、特A級の凄腕イレギュラーハンター。
      任務中にアクセルと出会い、彼と共闘してレッドアラートのバウンティハンターに挑むことに。
  • アクセル
    • 過去のデータが一切ない、正体不明の少年型レプリロイド。
      とある事情でレッドアラートから脱走しイレギュラーハンターに加わったが、このことが両組織衝突の引き金となってしまう。
    • 本作の新キャラ。パッケージ裏にて「アクセル全開!! Xシリーズ3人目のヒーロー!」と書かれている通り、本作を語る上では欠かせない。
      • 最大の特徴はコピー能力。一言で言えば変身で、見た目だけではなく能力も行使できる。
      • その他の固有アクションとして、一定時間高度を維持しながら移動可能なホバリング、モーション中はダメージを受けないローリングが可能。
  • エイリア
    • X5から登場しているサポートキャラ。今作でもステージ道中でアドバイスをしてくれる。
  • レッド
    • 自警集団「レッドアラート」のリーダー。多くのバウンティハンターを率い、イレギュラーを処分していた。
      アクセルの引き渡しを材料に、イレギュラーハンターに挑戦状を叩きつけてくる。
    • イレギュラーハンターが弱体化していたため、レッドアラートは非合法ではあるものの一般のレプリロイドには一目置かれていたのだが、最近ではならず者集団として評判が悪い。

3D要素

  • パッケージでは2D×3Dとある通り、本作はフル3Dで構成されている。
    • OPではフルCGのアニメが流れ、ゲーム中でもフルポリゴンで作り込まれている。それにより、2Dでは考えられなかったような演出、ゲーム性が実現されているのは確かではあるのだが…。

問題点

システム全般

  • 3D化の影響か単に作り込みが足りないのか定かでないが、全体的に動作がゆるくモッサリしていてテンポが悪い。
    • 特に顕著なのがゼロの攻撃モーションで、信じられないほど遅くなっており(従来に比べて間隔が1.5倍ほど)、旧来の作品と比べてスピード感を激しく損なわれている。
      • 倍速で再生した動画を観ても、編集されているはずなのに違和感がなく、音声で辛うじて倍速だとわかるという程。
  • Xシリーズはジャンプ・ダッシュ・壁蹴り等、様々なアクションを駆使して進むゲームであるが、それらが3Dマップや動くとずれるカメラと合わさったことで操作し辛く、ミスを起こしやすいゲームとなってしまった。
    • 本作のダッシュ壁蹴りは途中で失速するという仕様があり、ダッシュ状態を維持している限り壁を登ることができない
    • エックスには、ダッシュもしくはジャンプ時動作直後・着地直前にバスターやチャージ特殊武器を撃とうとすると、チャージがキャンセルされるというバグがあり、非常にイライラさせられる。
    • また3Dマップの多くが俯瞰視点で、キャラクターや足場等の高低差が分かり辛く、前方の状況も把握し難い場面が多い。
      画面外にある足場へ飛び移らなければならないような場合も多い。
    • 2Dマップも存在し、2Dと3Dの混在を「マルチディメンショナルバトル」などと表記しているが、ステージ中にリアルタイムな切り替えが行われるのはオープニングステージでたった1回きりである。
  • ボス敵のバランスもあまり良くなく、後半のボスは体力だけがやたらと多いので冗長に感じる。
    • 弱点武器での攻撃も仰け反りこそするがダメージがそんなに高くなく、弱点をつく事で長い無敵時間が生じたり面倒なカウンター攻撃があったりと下手に弱点武器で攻撃するより単純に高威力の特殊武器やチャージショットでゴリ押した方が簡単かつ早く倒せる、という滅茶苦茶な調整っぷり。
      • これは『X5』に出てきた多くのボスにも言えたが、今作はこれに加え「特殊武器がすぐエネルギー切れを起こす」という問題も加わり、大半のボスに弱点武器を使う価値が無い。
        弱点武器が役立つのはローリスクでハメられるスプラッシュ・ウオフライ、単純にダメージが大きいウィンド・カラスティング、メカニロイドの角を破壊してミサイル攻撃を止められるフレイム・ハイエナード程度である。
    • エックスとアクセルの特殊武器「エクスプロージョン」はエネルギー消費が激しいものの、ボスの体力を大きく削ることが出来る。これにより、ある程度は素早くボスを倒せる。
      • ただ、レッドとシグマ第2形態はこのエクスプロージョンが弱点武器に設定されているため、あまり体力を削ることが出来ず、やはり冗長に感じる*2。しかも、よりにもよってどちらも常に落下死の危険性を伴う。
    • これらの弊害を最も強く受けているボスは,、スナイプ・アリクイックだろう。透明なパイプ管(のようなところ)の上で戦うボスなのだが、碌に動けるスペースがないのに、ホーミングミサイルをバカスカ打ちまくり、複数の攻撃ユニットを展開して攻撃してくる。にもかかわらずそれらをロックオンできない。つまり排除できない
      • 横に狭く縦に長いフィールドのため、動ける範囲自体も非常に狭く、まともに回避行動をとることすら至難の業。理不尽の域に片足を突っ込んでいる。ダメージを受けた時の無敵時間が長くなるスーパーバリア(ハイパーバリア)が欲しいところ。
      • おまけにアリクイックは頻繁にパイプの裏側に逃げて時間稼ぎをしてくる。こちらはパイプの裏側に行けず、エックスのチャージショット以外の攻撃も届かないため、一層ミサイル攻撃の猛攻に晒される時間も長くなる。
        こちらも裏側に回れれば攻撃から身を避ける等、戦略的に立ち回れたのだが…。
      • 弱点武器もパイプ管を伝って裏側のボスに当てることができるかと思いきや何故が中途半端な位置で止まってしまう。そして当てたとしても「ワァ~オォ」などとイラつく奇声を上げるばかりで、ボスの動作を中断させることすらできない。おまけに威力も低い。
        前作のインフィニティー・ミジニオンといい何故強ボスに限って弱点武器が大して機能しないのか…。
  • 相変わらず煩わしいだけのレスキュー。
    • 前作では「ナイトメアウィルスに接触されると救出不可」という仕様だったが、本作では敵の攻撃を喰らっただけで即死亡という更に厳しい仕様になっている。
      そのくせ、大抵のレプリロイドは敵や爆弾トラップの目の前に配置されている。
  • X5』『X6』から続く「キャラクターを満遍なく強化出来ない」という問題がさらに悪化している。
    • まず前作からプレイヤーキャラが一人増えた時点で、各キャラへアイテムの均等割りをする場合は2人だった前作と比べてかなりややこしくなってしまう。
      かといって前作までのように一人のキャラに全振りするのもプレイヤーチェンジシステムの兼ね合いからあまり有効とは言えなくなっている。
    • 一部のレプリロイドをレスキューするとパワーアップチップを入手でき、それを装備する事でキャラを強化出来る…のはいいのだが、チップで強化できるのはそのステージで使ったキャラ2人だけ。 保持したいと思ってもチップで強化しないと選択した時点でエイリアがチップを破棄して終了という理不尽さ。
      • アクセルでなければ救出困難、あるいは不可能なターゲットが多いのも、他二人へのパワーアップアイテムの配分を難しくさせている。
    • ライフと武器エネルギーを強化する方法が従来通り各ステージ毎に1つあるライフアップを拾う(拾ったキャラのみ適用)か、レプリロイドの救助者から貰う(出撃した2人のみ適用)、ボスを倒した際にアイテムを入手する(ボスを倒した2人のみ適用)かしかないため、エックスの加入が後半になる事も影響しやはり強化が偏ってしまう。
    • クリア後に装備したチップを引き継いで2周目をプレイする事ができるが、全員を最大までパワーアップさせるには最低3周する必要がある*3。更に、ライフ・武器エネルギーは初期状態に戻る
      • なおゼロの強化にセイバーの攻撃回数を増やす物があるが、最大まで強化するとコンボの最後でダッシュ攻撃が発動し、堅い敵には思いきり突撃してダメージを喰らうという地雷が潜んでいる。
        そもそも攻撃モーションが遅くとも攻撃後の硬直時間は短く、モーション自体も他の攻撃からの流用であるためあまり強化する必要も無い。
  • 最終ステージが前半と後半であまりにも差が違い過ぎる
    • 前半ステージはただ強制スクロールで崖を飛ぶのにかなり一苦労でやっとたどり着いた先のボスはBGMが変わらず、かといってボスがあまり強くないためどうしても消化不良を起こす。
    • 後半ステージは短いステージ→レッド戦→選択式のステージ→固定ステージ→ボスラッシュ→ラスボス戦とこれで全て1つにまとめてしまっているため後述のロード問題と相まって前作の最終ステージ2と比べて冗長なんてものじゃない
    • しかもラスボス戦にも中間ポイントを置かれてしまっているため、落下死の可能性が大幅に高い第2形態戦などでもサブタンクの回復が出来ず、難易度が更に跳ね上がってしまっている。

その他

  • オープニングデモがPV臭い
    • 過去作と比べて宣伝PVを見ている感じがあり、やや肩落とし感が否めない。
    • 次回作もそういった点は変化はしていないも、今作よりはマシになっている。
  • ゲームスタート時のムービーがストーリーとは直接関係がない。
    • 本作の世界観、および初登場のアクセルを印象付けるためのものとしては十分なのだが、その後にアクセルがレッドアラートを逃げ出すに至るまでの経緯が描かれておらず、シナリオに難があるといわざるを得ない。
      • 脱走までの経緯はステージをクリアするごとにアクセルが小出しに語るため恐らくはあえてぼかしたのだと思われる。が、肝心のその内容は口頭で大まかな事情を説明する程度にとどまっており、具体的なことはほぼほぼ語られない。レッドアラートの仲間意識の強さは随所に散見*4されており、その組織を脱走するとなれば、なにか決定打になる事件があったと期待していたプレイヤーもいただろうが、そのようなことも作中では語られずじまいである。
    • にもかかわらず、ゲーム開始前に流れるテーマ曲中ではこのムービーシーンが多用されており、ストーリーに一切関係ないキャラクターを印象付けられる。
  • SEやBGMの音量のバランスが悪い。
    • アイテムを入手した時の効果音が非常に小さい。
      • このせいでアイテムを入手したのかどうか非常に分かりづらく、特にライフアップが顕著で、エアフォースステージのように入手するチャンスが一瞬だと、果たして取れたのかどうか判別しづらい。
    • その反面、チャージ時の効果音等は大きめで、特にオートチャージをオンにしたアクセルで操作すると非常に耳ざわりに思うプレイヤーが多い。
      下記の死亡演出もそうだが、全体的に新規SE(効果音)の出来が悪い。
      • なお、エックスのチャージ音は『X4』から続くおなじみの効果音であるが、最大チャージ音が鳴るより実際溜まるまでが若干遅いという調整ミスがある。
  • エイリアのナビがミスする度に発生する。
    • ボタン式なので無視すれば良いのだが、ナビポイントに来る度に「聞こえる?○○○○!」と叫ぶので鬱陶しい。
      • 前作では一度発生したナビゲーションはそのセーブデータでは発生せず、ナビの告知音も小さめのSEで気にならなかったレベルだったのだが…。
  • ひどい死亡演出。
    • 所謂「ティウン」で無くなっただけなら「らしさがなくなった」だけで済むのだが、実際のところ電子音のようなヴィーという音とともに徐々に消えていくというなんとも言えない微妙な演出になっている。
      『X4』のクジャッカーステージ(電脳空間)ならまだしも、現実世界で何故そんな消え方になるのだろうか。おまけに無駄に時間もかかってテンポが悪い。
      シリーズお約束の「飛び散る球状」を3Dで上手く再現できなかったのだろうか…?
      • 穴に落ちた時でもこの演出になるため、3Dの状態だと落ちている途中でピタっと停止してから消えると言う非常に違和感のある絵面になってしまう。
      • 光になって消える演出は、サイバーエルフの存在を示唆しているのだろうか...?
    • レスキューに関しても爆破するのではなく、ぐにゃあっと潰れたような感触で死亡するためまたこれも酷いものである。
  • ステージ選択後の8ボス紹介シーンも更に劣化。
    • イラストではなく3Dの止め絵。
      作品的に3Dで画面に出てくるのは別に良いのだが、この画面でボスが一切動かないのは本作のみ。背景が動くのみでエフェクトもなく、手抜きにしか見えない。
  • ロードが長い上にステージ中で頻繁に発生するため、非常にテンポが悪い。重たいキャラの挙動と相俟って、シリーズの売りであったスピード感はもはや皆無。
    • 特にシリーズ恒例のボスラッシュのエリアでは、ボス戦前とボス戦後と2回もロードが挟まれる。つまり、8体ボスを全て倒すまでに最低16回ものロードに待たされることになる。
      • ついでに言うとボスラッシュエリアに戻って来る度に「READY」の表示→プレイヤーキャラが登場の演出が挟まるため、テンポが悪い*5
    • カラスティングステージの最初のエリアは、プレイヤーキャラが輸送機に乗っている様子を数秒見せられる→シーンが変わり、乗っていた輸送機が別の輸送機の後ろにつく→プレイヤーキャラが前の輸送機に飛び乗り、中央に移動→「READY」と表示される、と操作可能になるまでやけに時間がかかる。しかもこの演出は死亡後のリスタートの度に見せられるため、ロードとは別の面でテンポが悪い。
  • 文章は早送りができない(デモシーン自体のスキップは可能)ことや、メニュー画面で「はい/いいえ」の確認メッセージがやたら多い点などもテンポを悪化させている。
    • しかも確認メッセージのカーソルの初期位置が全て「いいえ」であるため連打→ループという事態が頻発する。

賛否両論点

キャラ関連

  • シリーズを通しての主人公であるエックスは一線を退いているという設定のため最初は使用不可能で、レプリロイドを64体救出するか8大ボスを全員撃破しないと解禁されない
    • その分、チャージショットの性能が以前より格段に増しており、特殊武器がなくても十分戦えるほどの強キャラに変貌している。
    • これによりアクセルやゼロに比べパワーアップに遅れが出てしまう。なおクリアデータをロードした2周目からは最初から使用可能。
  • エックスのアーマーシステムは、一種類しか存在しないこともあってか『X4』以前の仕様に。
    4ステージに隠されたカプセルからパーツを受け取りその場で装着。全て集めるとグライドアーマーが完成し、出撃画面で「ノーマルエックス」か「グライドアーマー装備」のどちらで出撃するか選べるようになる。
    • しかし、最終的に完成するグライドアーマーの性能は「アイテム吸着範囲増加(ヘッド)」「防御力倍化&のけぞり防止・ギガアタック解禁(ボディ)」「チャージショットに小型の誘導弾が追加・特殊武器のチャージ解禁(アーム)」「ジャンプ中にジャンプボタンでゆっくり落下するグライド飛行(フット)」と、過去作と比べるとかなり地味目。
      デザインの評価はヒロイックで非常に良好。
      • しかもエックスでないと、そのアーマーのパーツが取れない。よって、このシステムと前述のエックス参戦条件のせいで同じステージに2度行かされることが多い*6
    • ただし本作のエックスは途中からの参戦であるためか元々火力が非常に高く、この程度の強化でも十分だと判断された可能性も高い。
      ボディパーツによる防御力倍増と仰け反り無効は普通に有用であるし、チャージショットに付属するオマケも威力は低いものの超誘導で敵を追尾する。シリーズ共通のシステムである特殊武器とのジレンマが存在することや、その他パーツも他のキャラとのバランスの調整を考えるとこれくらいが妥当とも言える。
    • なお、『X6』まで登場したアルティメットアーマーは今作では登場しない。加えて黒いボディのゼロも本作は未登場。
  • ゼロのモーションや性能について
    • セイバー攻撃は従来と違い1段目から攻撃力が異常に高い。
      代わりに3段目・4段目とコンボするごとにスキが大きくなることや、上記にある「振りが遅い」「最後のダッシュ攻撃でダメージを受けやすい」等の問題点と相まって、コンボを決める必要性が薄い。
      このためひたすら1段目の攻撃を振り続けることが有効になり、従来までのスタイリッシュさが欠片もない。
      • これに加えて今作ではジャンプ斬りの性能が異常に低く全く使えない。
        前作でせっかく唐竹割りになったというのに、横振りに戻ったどころか体ごと回転させて斬るため発生・範囲・後隙どれをとってもイマイチ。『X6』や『ロックマン ゼロ』シリーズのような使い勝手を期待すると痛い目にあう。
        「飛影刃」を習得するまでゼロはジャンプからの攻撃を控えるべきだろう。
    • ここまで書くと弱キャラというイメージを持たれがちだが、1段目を振り続けてさえいれば強く、セイバー攻撃による敵弾の跳ね返しが便利な上、ラーニング技も性能も良いものがいくつかあるため、かなり歪ではあるが決して弱キャラというわけではない。
    • 因みに、ロックマンゼロシリーズだと3段攻撃がネット上で「ヒッ!フッ!ハ!」で表現されていることが多いが、これは今作のゼロの攻撃がこう聞こえることが元ネタ。
      ただし本作のゼロの挙動は上記の通り非常に遅いため、実際には「ヒッ!フッ!ハァァッ!」といった感じである。

新キャラ「アクセル」の性能

  • 新キャラクターであるアクセルの性能が微妙で、しかもエックスと性能が似通っている部分が多いため「劣化エックス」と評される。
    • 簡単に言ってしまえば「チャージショットを失った代わりに専用アクション(と体感はまず不可能であろうほどに僅かに増した手数)を得たエックス」といった設計。
      チャージショットが撃てず、初期状態ではかなりの火力不足を感じる。ノーマルショットしか撃てないのにボタン押しっぱなしで連射等の補助があるわけでもなく、攻撃面に直接的な利点はない。
      また特殊武器はエックスと同じで、こちらもチャージも不可という手抜き仕様。
    • 敵の姿や能力をコピー出来る「コピー能力」が最大の売りとなっているが、これを発動するには「コピーショット」でコピー可能な敵を撃破し、それによってドロップする「DNAコア」というアイテムを入手しなければならない。
      だがこのコピーショットは「撃つのにチャージが必要な癖に威力自体は通常弾と同等」という低火力であり、これで倒すとなると面倒な調整を要する。そんな苦労を強いる割には能力的に微妙なコピーが殆どのため、結局アイテム回収ぐらいにしか使い道が無い。
      さらにDNAコアを入手したら即座に変身してしまうので配置された敵の場所を考慮して変身する必要がある上、変身の解除も時間経過のみなのでテンポを損ねる。
      • また、一部の小型ザコからもDNAコアが入手可能で、その敵を召喚して能力を利用できるが、設定でも全く言及されていない上、性能が低くコピー以上に使いづらい。そのためか、次回作では無かった事にされた。
    • ダッシュ中にもう一度ダッシュボタンを押すと「ローリング」が行える。後述の通り有用なアクションではあるのだが、トラップによる即死は当然ながら無効化できない上にボタン操作の関係で暴発しやすく、穴やトゲの手前でローリング暴発→死亡という事態も招きやすい。
    • 一定時間のホバー飛行能力もあるが、発動方法が本作以前*7および『X8』*8と異なり「ジャンプ中にもう1度ジャンプボタン」ではなく「(ジャンプ後も)ジャンプボタン押しっぱなし」である。
      体感的には「滞空時間がすごく長いジャンプ」であり、咄嗟に出しにくいうえ高度の調整もできず、何故か壁キックからの使用もできない。
      • エックスのフットパーツの能力であるグライド飛行は普通に「ジャンプ中にもう1度ジャンプボタン」で発動するため、咄嗟に出そうとして間違えるという被害も見られた。
      • 過去作のエックスのアーマーのホバー機能が控えめな性能であったことを考えると、ゲームに与える影響に配慮した結果とも取れるが、いかんせん使いづらい。そのためか次回作『X8』では変更されている。*9
  • 一方でエックスより優れている部分もある。
    • アクセルは一部の特殊武器と同時に専用の武器を取得する。その特殊武器を装備している間はその専用武器を装備し、ノーマルショットの性能自体が変わる。
      • 「Gランチャー」は発射後の隙があるものの威力が非常に高く、実質溜めなしで撃てるチャージショットのようなものなので、大半のボスはこれでゴリ押しが可能。
      • 「レイガン」はGランチャーと逆にステージ攻略において非常に有用であり、消費エネルギーやチャージ無しで貫通攻撃を連発できるため強力でステージのスピード攻略にも長けている。好況に応じてボルトルネードを併せて使用できる点もポイント。
      • なお次回作『X8』では、特殊武器の代わりにこの専用武器を入手していく形に変更されている。
    • ローリングも暴発の危険性はあるものの、エックスより優れている部分とも言える。
      • ローリング中は完全無敵のため上手く使えば敵の攻撃を無効化可能。追尾弾や広範囲の衝撃波などに突っ込みながら回避出来るなどアクセルにしかできない回避手段であり、アクセルにチェンジして攻撃を回避して、エックスかゼロにチェンジして攻撃、という離れ業をやってのけるプレイヤーも。
      • ローリング中は通常攻撃を全方位に対して行う。
        通常は前方の敵へのみ行うロックオンも全方位に対して行うため、事実上敵へ体を向けずに攻撃が可能。これにより、問題点の一つであるロックオンのしづらさを大幅に緩和させることができる。
      • 前作までと大きく操作感が変化している本作において、これらの特性を慣れるまでの救済策として使っていたプレイヤーも存在する。また、完全無敵状態で全方位へ弾幕を張ることができるため、オートリピート*10をオンにすると、良くも悪くも他では味わえないプレイが可能となる。
    • 一度の連射数*11がエックスの3発*12より1発多い4発となっている。
      ただし、上記のオートリピートをオンにしなければ体感できないであろうことに加え敵との距離が近いほど意味をなさなくなるため、恩恵は薄い。

シナリオ面

  • ストーリーは単純に言えば、「アクセルを巡るイレギュラーハンターと自警団レッドアラート(を裏で操るいつもの人)の小競り合い」。
    レプリフォース大戦を描いた『X4』や、地球存亡の危機を描かれた『X5』などと比べるとどうにも話の規模が小さく、盛り上がりに欠けるという声もある。
    • ただし、前2作で見られた稚拙かつお粗末なテキストは大分改善されている。
  • 本作ストーリー冒頭において、エックスは無意味な戦いを繰り返すことを拒絶して第一線を退いてしまう。
    無意味な戦いを厭う描写は以前から若干なりとも見られていたため、この変化自体は分からないものではない。
    しかしアクセルの言動にやたらヒステリックな反応をしたり、変に上から目線な発言が多かったりと、まるで別人の様に性格が悪く描かれてしまっている。
    • そもそも「力で相手を押さえつけることに疑問を感じ、平和的解決の道を求めて第一線を退いてしまう」と説明されている割には普通にハンターベースにおり、他の手段を模索しているようには見えない。
      このためファンからは「戦うのが嫌になったから隠居したいだけなのでは」「仕事したくないだけでは」等散々な言われようとなっている。
      • 前作のグッドエンディングでは地上復興へ向けて前向きな姿勢を見せていただけに、この態度の急変は違和感がある。*13
        せめて「復興作業に従事しているためハンターベースに居ない」「イレギュラー討伐ではなくレスキューに忙しく飛び回っている」等の理由付けであれば違和感はあまりなかったように思うのだが…。
    • 逆に次回作では急激に芯がしっかりしたキャラクターになっており、シリーズを通してエックスの精神的成長を追うと本作の前後でブツ切りになってしまっている印象を与える。
      しかし、これはあいだにコマンドミッションが含まれる影響*14も大きい。
  • 例によって黒幕を務めるシグマ。
    • 前作のような不完全状態ではないのだが、「エックス、ゼロ、貴様らの命をワシのものにするまで何度でも、何度でも、な・ん・ど・で・も! 蘇ってやる!!」と発言。
      エックスたちに異常なまでに執着(というより粘着)する様からは、イレギュラーを束ね上げるカリスマであったかつての面影がまるで感じられない。エックスたちとの永きに亘る戦いは彼の中にある何かを根本的に変えてしまったようである。
      • ただし、エックスたちへの執着という点はシリーズを通して大なり小なり散見されるものではある。
        設定上もエックスとゼロの2機は遥か昔に開発された厳密にはレプリロイドに分類されないほど旧式の機体であるのに対し、シグマはレプリロイドの生みの親であるケイン博士の最高傑作とも評された機体である。
        にもかかわらず何度も敗北を喫し野望を阻止されたとあれば、これらのイレギュラー(作中の扱いとしては逆だが)に執着するのも無理はないのかもしれない。
      • なお、この「何度でも、何度でも、な・ん・ど・で・も! 蘇ってやる!!」はシグマ屈指の名(迷)台詞としてネタにされている。
      • エックス達への執着の部分が目立って気づきにくいが、地味にシグマの一人称が「ワシ」になってしまっている*15
  • 前2作に登場した味方キャラの1人・ダグラスと、敵キャラクターのダイナモは本作で何の説明も無く登場しなくなる。
    • ダグラスに関してはもともとメカニックという裏方のポジションだったために、ゲーム中に出てこないだけで劇中的には存在している可能性はある。
      しかし、ダイナモに関しては次作『X8』にてウイルスによる事件が語られる際にも全く触れられず、むしろウイルスによる事件がシグマとVAVAによって引き起こしたものとされているような内容となっており、存在自体が無かったことにされている可能性すらある。
  • 前作までにあったDr.ワイリー関連のイベントは、今作では一切存在しない。

その他

  • エックスやアクセルの通常弾はオートロックオンで発射されるようになった。
    • これは3Dに合わせた仕様と思われるが、2D操作時においても狙って撃つ必要性がなくなっている。
    • オートロックオンは消せないためプレイヤーの前を高速で横切る敵に対して「敵の進行方向に弾を置いておく」事ができない。
      • これにより素早く反復横飛びを繰り返すボス、バニシング・ガンガルンにエックスのチャージショットがなかなか当てられない。
      • 3D化ゆえか2D操作時でも奥や手間から敵が出現するが、ロックオンのおかげでそちらに攻撃してしまう。行き先に敵がいてもその敵より近ければロックオンが優先されてしまうため意図しない方に打つ。
      • それによって倒した事でドロップするアイテムはそのまま画面の奥・手前で落ちて行くというシステムの仕様として成り立っていない物。
    • プレイヤーキャラクターと敵との位置関係によってロックオンできない事も多い。
      • 特にシリーズのザコの定番バットンボーンは、画面の上側にいることが多いため大抵ロックオン出来ない上に、体力も何故か今作では1以上になっており、出て来る度にイライラさせられることになる。

評価点

システム全般

  • ステージ中でプレイヤーチェンジができるようになった。
    • 純粋に二人分のライフがあるため、ステージ攻略も幾分やり易くなっている。堅い敵はゼロ、空中や遠くの敵はアクセル/エックスなど使い分けて進んで行くのも爽快感があって面白い。
  • エックスは最初からエアダッシュが使用可能になった。またゼロも特定の特殊武器を選択すると専用武器が使用できるようになった。これも続編『X8』に引き継がれている。
    • 細かい部分ではダッシュのブレーキモーションが無くなったため、しゃがみと併用して低姿勢を維持しながら長距離の移動が可能になっている。ただし使用できるのは当然2Dステージのみだが。
    • またエックスが特殊武器をチャージする際に1発分無駄撃ちしなくてもチャージが可能になった。『X8』ではまた出来なくなっているため今作のみの評価点である。
  • ライドアーマーの耐久力ゲージが、『X3』以来3作ぶりに復活した。
  • シリーズで唯一、この作品だけはラスボス第二形態でミスをしても残機を全て失ってリトライしても第二形態からのリスタートとなる。
    • 今作のラスボスは不安定な足場で戦うために落下ミスが発生しやすく、開幕と同時に不用意に動いて即ミスという事態もありうる構成となっている。
      他の作品のように第一形態からのリスタートとなった場合間違いなく問題点として指摘されていたのでこの配慮は適切だったと言える。
  • レスキューリストに、ロストしたキャラクターの所持アイテムも表示されるようになった。
    • これにより、ロストしたレプリロイドが貴重なパーツを持っている際にやり直すことが容易になり、逆にそうでない場合はやり直さずに済むようになった。終わってみてパーツを取れなくなったシーンを見るのは業腹ではあるが。
  • BGMの出来が良い。
    • 例を挙げると『Decisive Battle ~vs Boss』(8ボス戦)『Our Blood Boils~vs Sigma 1st』(シグマ第1形態戦)等は人気が高い。
    • また愛内里菜氏が歌う主題歌「Code Crush」もイメージに合っているとされ好評。
    • 本作のイベントBGMのひとつである『Revealing』は、『ロックマンX コマンドミッション』において『忘却の地』と曲名を変えてアレンジされている。
  • セーブにて、ようやくサブタンクの蓄積量まで記録することが可能となった。

演出面

  • 前作同様に声優陣は、高山みなみ氏・高木渉氏・玄田哲章氏・森功至氏・大塚明夫氏など豪華な面々が揃っている。
  • 非常に個性的なボスキャラクター。自分のダンスを世界中に放送したがるデボニオン、走ることを生きがいとするイノブスキーなど、ギャグ要素が強くなっている。
    • デボニオンはエックス以外、イノブスキーはどのキャラであっても会話自体がギャグになっている。
    • もちろんストンコングやアリクイックなどシリアスなボスもいる。どれも過去作に比べて濃いキャラ付けがなされており、ウィンド・カラスティングは『X2』のマグネ・ヒャクレッガーに並んで秀逸なネーミングとの声もある。
    • 一方で「スナイプ」・アリクイックという名前なのに狙撃らしき攻撃をして来なかったり、会話で「タイマンだオラァ!」と言っていたのに部下が援護射撃をしてくるイノブスキー*16等、実際の戦闘との整合性が取れていない点もチラホラ。
    • 敵組織「レッドアラート」のボスであるレッドも、黒幕に操られつつもある程度自分の意志で動いているところもあり、組織を脱走したアクセルからは今でも慕われている。かつて黒幕にそそのかされた組織には『X4』のレプリフォースがあるが、その上層部にいたジェネラルやカーネルと比べると、共感を得やすくなっている。
  • ギャグ、シリアス問わずボスとの戦闘前の会話は今までのシリーズと比べて凝っていて面白い。また台詞もフルボイスになっている。
    • ハイエナードは錯乱しているため全員に全く同じ台詞を喋るのだが*17、それに対しての返答はエックス・ゼロ・アクセルのそれぞれの性格と個性が表されている。
    • ストンコングやアリクイック、カラスティング等の会話はキャラが個性的、魅力的なだけあって特に面白い。行動の真意を特定のキャラにだけ明かしてくれるというキャラもおり、2周以上して全キャラで会話を聞いてみたいという思いに繋がる。
    • 『X』『X2』の雑魚敵を例に出しての挑発や、『ロックマン ゼロ』とのつながりを示唆する等の会話もある。
    • 会話の内容の他にも、今までの作品では無音の中ただ互いに向き合って会話するだけというケースが大半だったが、この作品ではボスの顔がアップになったり、キャラクターが銃を向ける等のリアクションを見せる他、会話中よりボス戦のBGMが流れ、会話が終わってもBGMが途切れずにそのままボス戦に移行する等、演出面に関しても力が入っている。

その他

  • OPステージは『X1』のステージと同じ場所だったり、過去シリーズのザコ敵が登場するなどファンサービス要素はそこそこある。PS2の3D品質でそういう表現が見れるのはうれしいところ。
  • ゲーム内のテキストで使用される漢字の量が、一般基準レベルになった。
    • 前作まではあまり漢字を使わず、ひらがなやカタカナを多数入り混ぜた読みづらいものだった。
  • 今作からステージセレクト画面からのセーブ、ロード、オプション変更が可能になった。

総評

3Dという新要素を取り入れた結果、シリーズ特有の持ち味を殺してしまった作品。
何かと批判が多いながらも出来はそれなりで少なくないコアなファンも獲得していた前二作に対し、本作はシリーズ作としてはおろか単体の3Dアクションゲームとしても駄作レベルと言える内容に堕してしまい、前二作に好意的かつ寛容なファンからでさえクソゲー呼ばわりされる事も少なくないほど。

結果的に、プラットフォームがPS2に移った本作で巻き返しを願っていたファンの期待を大きく裏切ることとなってしまった。


その後の展開

  • 第3の主人公「アクセル」のその後
    • 発売当初は子供っぽい言動やゲーム中での劣化エックスな性能、ストーリー的にエックスやゼロを差し置いてやたら目立ちまくっていた事もあり、シリーズファンからは「余計なキャラが増えた」と煙たがられる事も多かったが、その後の作品では一歩引いたポジションに落ち着き、性能面でも独自のものを確立した事で次第に人気も上昇。現在では十二分に「第3の主人公」としての地位を確立している。
    • 酷評されている本作での性能面においてもエックスより多い手数、コピー能力、専用武器、専用アクションと『X8』において参考にされたであろう要素は少なくない。
      『X8』での評判が良好なことも踏まえれば、調整にこそ問題があったが方向性そのものは悪くなかったと思われる。
      「シリーズ中1番の失敗作」「シリーズファンあるいはプレイヤー離れ最大の原因」と言う声が多い本作だが、この点だけは成功したと言っていいだろう。
    • 尚、『X7』公式サイトでは「ロックマンの歴史をつなぐ第三のヒーロー」という意味深なキャッチコピーが掲げられており、その正体に関して様々な憶測を呼んだが、後に『X8』の公式サイトで「新世代型レプリロイドのプロトタイプ」とあっさり素性が明かされてしまい、拍子抜けしたファンも多かった。
      • ただ、特徴的な顔の傷に関してはスタッフ曰く「重要機密事項指定項目」という事で未だに詳細が語られておらず、製作者やレッドアラート加入前の経歴に関しても一切明かされていないため、まだまだ謎の多いキャラクターではある。
        シリーズが停滞してしまっている現状、今後その謎が明かされるかどうかは微妙な所であるが…。
  • PSに移ってからのXシリーズは、品薄にしては需要が比較的あるせいか、中古価格が高いものが多い。しかし、本作だけは見事なまでの価格崩壊を起こしている。
    • この悪評を受けてか、2004年にPS2、GCで発売された『ロックマンX コマンドミッション』からスタッフが一新。後の続編『ロックマンX8』でも同じスタッフが開発を手掛けた。
      • 部署も第三開発部から第一開発部へと変わったが、この当時、カプコンでは内部の再編成が行われ、第一開発部と第三開発部が合併された
      • また『コマンドミッション』以降の開発リーダー、北林達也氏は第三開発部の人間。『ブレス オブ ファイア』シリーズのプログラマーだった。
      • その他、池原まこと、外川有吾、吉川達哉、竹中善則と言った面々も元第三開発部の人間で『ブレス』シリーズのスタッフである*18。つまり、『コマンドミッション』以降、部署だけが変わっただけで、スタッフは第三開発部のままだった
      • しかし、第三開発部の中でブレスシリーズという優良タイトルをリリースしていた面々が開発の中核を担うことになり、それ以降からシリーズのクオリティが飛躍的に向上したのは言うまでも無い。
        『ブレス』シリーズのスタッフが『ロックマンX』シリーズに関与することになった理由は、『ドラゴンクォーター』のセールス面における失敗が影響しているのではないかと思われる。
  • なお、北林達也、吉川達哉の両氏は、今作にもそれぞれアシスタントプロデューサー、デザイナーとして参加していた。
    • しかし、吉川氏は開発後期の参加だったため、ほとんど手伝いに過ぎなかったという。
    • また、吉川氏は参加した際、本作の企画(3Dアクション云々)そのものに疑問を覚え、開発陣に意見しようとしたが時既に遅しだったようである。以下、その時の心情を綴った吉川氏のコメントである。
      • 僕自身、Xシリーズが大好きなんで、『X7』はいろいろ思うところのあるタイトルでした。僕としては、3Dにするなら、できればコンセプトを一回見直してほしかった。『X1』が生まれたときに考えられたことを、もう一度考えてほしかった。ただ、すでにそういうところを置き去りにしたまま、3Dに進んでしまった部分があって
  • また後年、稲船敬二氏は今作に対してこうコメントしている。
    • 個人的には、『X7』のような3Dはやるべきじゃなかったと思う。3Dというのは絵的な表現であって、ゲーム性まで3Dに"しなきゃいけない"ってことはない ※参考資料:『R20ロックマン&ロックマンXオフィシャルコンプリートワークス』(177ページより一部引用)
  • そして、『X5』以降からのシリーズ低迷を招いた元凶であるディレクター"おおこ"こと大小原宏治氏は、今作を手掛けた後カプコンを退社し、スクウェア・エニックスへと移籍した。
    • そして移籍早々、彼が手掛けたのが『聖剣HoM』であった。
  • 一時期は本作と『PS版ロックマン6作』と缶バッジを合わせた、半ば抱き合わせともいえるセット販売が公式に行われていた。
    • これらソフトはすべて同じディレクターでもある。
  • 『X4』~『X8』の内、本作のみゲームアーカイブスで配信されていない。
    • 2018年の『ロックマンX アニバーサリー コレクション2』ではX5からX8までという他ナンバリングタイトルと合わせて移植されたものの、それまでは一部ユーザーから「公式からも黒歴史同然に扱われているのでは?」と邪推されたこともあった。
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最終更新:2024年03月23日 18:45
添付ファイル

*1 詳しく語られているわけではないが、X5とX6の事件によるものだと思われる

*2 弱点武器を当てた際に無敵時間が発生するため。単純にボスのHPが多いのもその一因。しかし、シグマ第2形態だけはスプラッシュレーザーのチャージで攻撃すれば一気にHPを削ることができる

*3 チップが8ステージに2つずつの計16。パワーアップ箇所は各キャラ12箇所の計36

*4 がっつりネタバレになる終盤の展開を除いてもアクセルがイレギュラーハンターに合流した後もレッドアラートに未だ思うところがある様子を見せたりアクセルと対峙したウオフライが前から気に入らなかったと語る(逆にいえば仲間であるうちはその思いを腹におさめていた)前に建前の可能性もあるとはいえ裏切り者と非難していたり等が挙げられる

*5 後のアニコレでは「READY」の表示がなくなり、ロード時間の短縮と合わせて若干テンポがよくなっている

*6 このこと自体はロックマンシリーズで散見されることであり、問題点とされることも度々ある

*7 エックスの一部アーマーのホバー

*8 アクセル本人のホバー

*9 その結果、『X8』では実際にアクセルのホバーはステージ攻略においてもアイテム回収においても大きく影響するものとなっている。そもそも使いづらいとの評の本作においても他の項目でも触れられているとおりアイテム回収には一役買っておりすでにその傾向は見受けられている。

*10 オートチャージと共にオプション内のゲーム設定にある項目の一つ。オンに設定することでエックス、アクセルでの攻撃ボタンの長押しが連打扱いに、つまり攻撃ボタンを長押しすることで通常攻撃が連射できるようになる

*11 一つの画面に存在できる弾数

*12 チャージショットも含めての数。これはロックマンシリーズの通例となっておりシリーズ中の多くの作品で適用されている

*13 ただし前作はマルチエンディングのためその中の一つというだけで正史ではない可能性は高い。事実、前作からして同じくルート分岐があった前々作の続編であったのだが作中で語られらた回想の内容はどのルートとも完全には一致しないものだった。

*14 この際エックスのキャストも変更されており、それによるイメージの変化もある……かもしれない。

*15 シグマの一人称は「私(わたし)」であり、本作でもシナリオデモでの会話時は従来通りだったので、明らかなミスである

*16 そもそもこの作品はプレイヤー側が2人組なのでタイマンは成立し得ないため、部下に援護させるイノブスキーが卑怯な訳でもない。暴走族のボスという設定なのだから「野郎ども! 手を貸せ!」等と言わせるべきだったのだろう。ちなみにボスが召喚する形ではなくステージに配置される形で雑魚敵が出てくるのはイノブスキー戦が初

*17 文章は同じだが使いまわしではなく、語気を強めたり、苦しんでいたりとそれぞれ演技が異なる

*18 吉川氏や竹中氏は過去のロックマンシリーズにいくつか関わっていた