ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣

【ふぁいあーえむぶれむ しん・あんこくりゅうとひかりのつるぎ】

ジャンル ロールプレイングシミュレーション

対応機種 ニンテンドーDS
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ、Alvion(アルヴィオン)
発売日 2008年8月7日
定価 4,571円(税別)
プレイ人数 【DS】1~2人
【WiiU】1人
セーブデータ 3個(章セーブ)+2個(マップセーブ)+1個(中断セーブ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
配信 バーチャルコンソール
【WiiU】2016年2月10日/950円(税8%込)
判定 なし
ポイント 大量の戦死者が必須の外伝章進行条件に批判が集中
兵種変更システムは賛否両論
戦闘アニメや顔グラフィックにも不満意見が
高難易度のバランス調整にもやや難
UIやテンポは大幅向上
ファイアーエムブレムシリーズ関連作品リンク


概要

  • 1990年4月20日FC専用ソフトでシリーズ第一作目の『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』(以下FC版)のリメイク作品。
    • 『暗黒竜と光の剣』は1994年のSFCソフト『紋章の謎』(以下SFC版)で「第1部・暗黒戦争編」として(一部の要素が省略されているが)既にリメイクされているので、今回は2度目のリメイクとなる。
    • これまでの作品で追加されてきた要素と本作からの新システムが合わさり、一味違ったプレイ感覚で楽しめる。
      • 今作からの新システムは兵種変更、マップセーブ(回数限定)、生存しているユニット数が一定数以下の場合に出現する新キャラ・外伝マップなどがある。
  • 今作のシナリオは『ファイアーエムブレム 封印の剣』のIS・堀川将之が担当(Nintendo DREAM 2008年10月号 「ALL ABOUT ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」開発者インタビューより)。

特徴

FC版・SFC版との違い

  • 全体的なベースはFC版。
    • SFC版で削除されたキャラクター・マップなどが復活し、細かい面もFC版順序になっているが、顔グラフィック・デザイン・BGMなどはSFC版順序。
      • また、『聖戦の系譜』以降の三すくみシステム、GBAシリーズ以降定番化した難易度選択、『蒼炎の軌跡』からの練成など、アイテムや武器やユニットクラスも含め続編で登場した要素が導入され、原作とプレイ感覚は大幅に異なる。
    • ただし、システムそのものはシンプルにまとめてある。
      • 昨今のシリーズ作品では常連なスキルや特殊効果、キャラ固有技能や救出等の特殊なシステムが存在せず、GBA版以上に簡潔にまとめられている。キャラクターの能力や強さや特徴が把握しやすく純粋な戦略を駆使し、パズルを解くが如く進める事が出来る。
      • 前述のようにインターフェース面や細かいシステムはこれまでの良い部分を周到しているのでかなり快適にプレイできる。
    • FC版同様、マムクート以外のキャラも竜石による攻撃は守備で軽減でき、SFC版ほどの脅威はなくなっている。ただし魔竜の攻撃のみ守備ではなく魔防で軽減される。
      • 火竜へのブリザー特効もFC版同様に存在しない。
      • FC版基準のため、ブレスの射程も1-2(直接・間接攻撃可能)ではなく、1(直接攻撃のみ)である。
  • ユニット関連
    • 近作に合わせて兵種が大幅に増加。
      • 既存キャラに関する変更点としては、初代キルソード剣士ことナバールは傭兵から剣士に、魔導士の上級職は賢者になっているなど。
      • 下級職しか存在しなかった戦士・海賊などの兵種には上級職が追加された。
      • ロード・盗賊・マムクート・シューターなど固有職には上級職がないままだが、レベル上限が20→30へ引き上げられた。
      • 加えて、多くの上級職で2種類の武器が使えるようになり(剣を使う勇者には斧追加など)、1種類の武器しか使えないもの(ソードマスターやバーサーカー)には命中率や必殺率に補正が付くようになっている。
      • スナイパーは使用武器1種類の補正に加え、射程が長い弓「ロングボウ(今まで言う長弓)」を装備できるという特性を持つようになった。弓を使えるクラスが増えたための差別化措置でありアーチャーも装備することができる。ただし入手できる数には限りがある。
      • SFC版ではクラスごとに1種類の武器しか使えなかったが、FC版同様下級職でも2種類の武器を使えるクラスもある。
    • ペガサスナイトの上級クラスはドラゴンナイトだったが、そこに本作ではシリーズの他作品に登場しているペガサスナイトの上級職「ファルコンナイト」が追加された。
      • 「マスタープルフ」を使うことで従来と同じドラゴンナイトに、「天空のムチ」を使うことでファルコンナイトにクラスチェンジ可能になっている。必要なアイテムである「天空のムチ」が1セーブ毎に3個限定&Wi-Fiを利用したオンラインショップでしか入手できないと制約もあるが、プレイの幅が広がった。
    • ステータス関係
      • 原作(FC・SFC版)では最大20だったステータス上限も、昨今の作品に合わせてクラスによって20より高い値に育つように変更されている。
      • キャラクター個人個人の成長率が変化し、使用感の変わったキャラクターが増えた。
      • SFC版では全キャラ一律3%と殆ど育たなかった魔防も、魔法職でなら(キャラにもよるが)普通に上昇が見込めるようになった。
  • 武器関連
    • 「倭刀」「ポールアクス」「勇者の~」など、FC版には存在しなかった武器が追加された。
      • 特に原作・今作共に力が育ちにくいシーダは専用の槍「ウイングスピア」(アーマー/騎馬系の敵に特効)の追加によって今作では普通に戦力として使えるようになっている。
    • リメイク元で非常に弱かった斧も、SFC版で削除された「ハンマー」の復活など種類の充実・重さ軽減・三すくみシステム導入などでまともに使えるようになった。三種の武器に匹敵する最強の斧「オートクレール」が追加されたことで斧使いにも最後まで活躍の場ができている。
      • 上級職追加と斧の強化はいらない子扱いだった戦士・海賊系で特に恩恵が大きく、最後まで十分戦える性能になった。ただしそれでも命中に若干難が残り(過去作品に比べたら実用的な域だが)、中盤くらいまでは重さによる攻速落ちの問題があったりと、原作ほどではないが癖の強い武器という特徴は残している。武器LV補正により命中率が大幅に上がるため終盤には普通に使えるようになる。
      • ただマケドニア王家の至宝「オートクレール」は味方キャラのミネルバ王女が所持しており、どうせなら主要敵キャラのミシェイル王子に持たせて奪うようにした方がよかったのではという声がある。ミシェイルは主要な敵ボスにも関わらず店で売っている汎用的な武器を使っており、同格のはずのカミュはアカネイア王国の三種の神器であるグラディウスを扱う強敵な為大きく水をあけられている。さらにミシェイルの斧武器レベルは槍よりも高いAである。
    • SFC版で最大の重さとなっていた射程1~2の武器「手槍」はFC版並みの普通の重さとなり非常に使いやすくなった。同種の「手斧」ともども耐久は30まで上げられ、メイン武器として使えるぐらいになっている。ハードモードでは反撃を受けない間接攻撃が重要となるため戦術上有効である。
      • このため間接攻撃武器が価格、使い勝手、手に入れやすさの面で上記のものより劣る「サンダーソード」しかない剣使いは割を食っている感がある。「手斧」も序盤は使えるキャラが少なかったり、命中に難があり信頼性に欠けるため、「手槍」を使える槍使いが最も優遇されている。とはいえレベルの低いうちは「手槍」も外すことも多い。
      • 間接攻撃も可能な「手槍」は使いやすくなったことで弓使い専門職の役割を食ってしまっている側面もある。弓が使えるクラスが増えたことで飛行系特攻に関しても他の上級職で代用可能になった。ただアーチャー・スナイパーには長射程の「ロングボウ」を扱える特長がある。
  • 室内強制下馬の廃止
    • SFC版に追加されていた要素である馬などへの「乗り降り」自体が廃止されたため、室内戦でも騎乗したまま戦えるようになった。
    • SFC版では下馬状態ではクラス補正が失われたため、特に上級職同士を比べた場合、勇者など元々の歩兵ユニットと比べて不利になる傾向があった。
      • 最終マップが室内戦だったこともあり騎乗ユニットはクラスチェンジボーナスを最終的に失うという理不尽な仕様であったため批判も多く、後のシリーズでは『トラキア776』を除き採用されていなかったシステムである。
    • このため室内戦で騎馬ユニットが高速移動できるようになり、槍がアーマーナイトの専売特許でなくなったためこの兵種の有用性が相対的に低くなった。ただし上級職のジェネラルになると追加で弓も使えるため壁役としての有用性は高まるようになる。
  • キャラクター関連
    • SFC版で削除されたキャラクターが復活。特にリフの復活やロジャーの説得セリフはファンを歓喜させた。
    • ソフトの容量が増えた事で、敵将の顔グラフィックも全員固有のものになった。
      • FC版ではメディウスとカミュ以外は殆どがコンパチで、重要キャラであるミシェイルやガーネフすらも味方キャラの色違いであった。SFC版でも幾つかのパターンに別れているだけだったが、本作では一人一人にしっかりと固有の顔グラフィックが与えられた。
        部分的な使いまわしも無く、SFC版で削除された敵将(ベンソン、マヌー、ヒムラー、ギガッシュ、スターロン、オーダインの6名)と外伝の敵将の顔グラフィックはFC版のコンパチ敵将顔グラフィックと若干似た容姿に描かれているが、それでも全員別人。
      • FC版→SFC版で削除された謎の敵パラディン「ヒムラー」も今作で復活を遂げている。
        あいかわらず敵に珍しく顔グラと名前有だが仲間にできるわけでもなく、ストーリーへの絡みやセリフ等も一切無しの謎の存在だが、今作では盗賊以外の敵の中で唯一扉をカギで開けてこちらに突っ込んでくるようになり、ますます謎が深まった。
  • 通信対戦機能の追加
    • 単にユニット同士を戦わせるだけのGBA版からフラッシュアップされ、専用のマップ上でユニットを操作しつつ戦わせることが出来るようになり、より戦略性の濃い戦闘が可能になった。また、Wi-Fiで遠く離れた人とも戦うことが出来るようになった。
    • 単なる勝敗のみならず陣取りゲームのようなルールが導入されている。マップ上の拠点にユニットが待機するとそのプレイヤー側の陣となり、規定ターン終了までその陣を守り抜くか、相手プレイヤーより多くユニットが生存していれば勝利となる。
    • 設定により策敵マップ化したり、通信対戦時限定だが特定の「護符」というものを選択する事でユニットたちのステータス等を増強する事が出来る。
      • 今作にこのWi-Fi通信対戦を実装したのは、任天堂の山上仁志氏。本来は『暁の女神』に搭載する予定だったらしいが「新しい要素を入れるとバランスが崩す事と、初のWiiのFEな為に1人用となったため、Wi-Fi通信対戦は次回作に対応したい」とのことで、今作で初導入されることとなった(2007年5月1日発行の『電撃DS&Wii Stvle デンゲキニンテンドーDS5月号増刊』の「ファイアーエムブレム 過去・現在・そして…未来」より)。
  • 『蒼炎』『暁』にあった武器錬成システムが変化。
    • 2作品ではあらかじめ用意された通常武器をお金を払って強化するものだったが、本作では自前の武器を強化するものになっている。ただし、「ファルシオン」など伝説の武器は強化不可。
  • 獲得経験値計算式の変更
    • 従来は敵ごとに経験値が決められていたため計算式自体がなかったが、今作では敵とのレベル差により獲得経験値が変動するという他のシリーズ作で採用されている方式に合わされた。
    • このため特定のキャラを突出して育てるというようなことがしにくくなり、レギュラーメンバーに均等に経験値を割り振ったほうがよくなり均質化されるようになった。
    • レベルが低いキャラはより大きな経験値を獲得できるため、育成がしやすくなった。逆に突出して強いキャラを作りごり押しすることもしにくくなっている。これにより無理な増援稼ぎをせずともレベルはある程度調整されるようになった。
    • 上級職は下級職分のレベルとして20を上積みされて計算されるため、クラスチェンジを早くしすぎると獲得経験値が下がるようになった。これにより初期上級職は従来より育てにくくなっている。
    • 敵上級職もレベルを上積みされて計算するため、上級職でありながら割と初期から登場する敵ホースメンは経験値のおいしいボーナスキャラのようになっている。敵上級職は章が進むごとに増え、敵ごとの経験値格差が増えるようになっている。
    • 杖での獲得経験値もレベルが上がることで減るようになっている。さらにHPが減っていないと回復できないようになっており、従来のように杖の無駄振りで経験値を獲得しにくくなっている。
  • そのほかの変更点
    • CEROの問題から奴隷商人による子供達の人身売買が行われていた「ノルダの奴隷市場」は「ノルダの市場」にタイトルが変更されており、戦いの裏側で起こっていた事件も「ドルーアの攻撃から逃れて王都パレスから脱出したアカネイア市民がならず者に拉致される」という概要に変更されている。
    • 名前の文字数制限に引っかかったのか、元々の名前が間違いだったのか、はたまた新キャラの「ホルス」と名前が似ていて紛らわしいからなのか理由は不明だが、16章のボスの名前が「ホルスタット」から「ホルサード」へと改名されている。
    • ガーネフが持つ「マフー」の魔道書の仕様が変化。スターライトの魔道書以外の攻撃を無力化するのは従来と同じだが、此方側の攻撃そのものが出来なくなる従来と異なり、本作だと攻撃こそ出来るがダメージを与えられないという仕様となった。
      • ガーネフの囮になったりおびき寄せたりする時に囮キャラが反撃可能な武器を装備していると、敵フェイズのたびにダメージが通らないのにガーネフに反撃をし続け、不要な消耗をしてしまう可能性があるので注意。

新システム

  • 兵種変更システム
    • 出撃画面にて、クラスごとに定められたグループの範囲内で、何度でもキャラクターのクラスを変更できる
      • クラスを変更すると、夫々のクラスに併せてステータスや成長率が変化し、単純な戦略面のみならず育成面もある程度だが操作出来る。
      • これに伴い、本作のキャラクターのステータスや成長率は「キャラクター個人が持つ値(キャラクター固有値)」「各々のクラス固有の値」の合計となっている。
    • ただしクラスごとに最大人数の制限(増加方法は後述)がある。またロードや盗賊、マムクートといった固有クラスに就いているキャラは兵種変更が出来ない。
    • このシステムの影響か、各クラス毎に種類があったクラスチェンジアイテムが全て「マスタープルフ」に統一された。
  • 「外伝章」の追加
    • 基本的には特定のマップをクリアした際、自軍の人数が15人以下だと行ける特別なマップ。
      このマップでは通常では入手しにくいアイテムが手に入るほか、本作新規のキャラを仲間にする事が出来る。
  • マップにて、再開時にデータが破棄される中断とは別に、一箇所につき一度だけセーブが可能な「セーブポイント」が追加。
    • これにより、やり直しが楽に。章毎にできるセーブ3個とは別に記録される。
    • マップ上のセーブポイントは3章以降の全ての章で1マップにつき各2つ存在する。ただし、序章など最序盤のマップにはセーブポイントがない(もしくは1個)。
  • 細かな難易度調整。ノーマル+ハード1~5の全6段階設けられ、初心者から上級者まで自分の力量に合わせて幅広く遊ぶことが可能となっている。
    • また、難易度ノーマルのみ、チュートリアル用のステージ「序章(起・承・転・結の計4つ)」が追加された
      • マルスが祖国を追われ、タリスに亡命し1章に至るまでの過程を描いている。今までは非公式の漫画や小説といったメディア版でしか描かれなかった部分だったが、本作で公式に描かれる事になった。
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新たに追加された「序章」での一場面
  • その他
    • Wi-Fiオンラインショップ(DS版では現在は利用不可)
      • Wi-Fiコネクションサービスを利用した店。はがね系武器等の通常品の固定アイテムの他、日替わり品で特別なアイテムが売っている。物によってはセーブデータ1つにつき購入可能な個数が制限されている。前述の「天空のムチ」と「勇者の~」系武器はここでしか入手できない。
      • DS版はWi-Fiコネクションサービスの終了により残念ながら現在では利用不可能。一方VC版では、オンラインショップの仕様がネット接続ではなく時間によって品揃えが変わるものへと変更されたことで現在でも普通に利用可能となっている。
    • レンタルユニット(VC版では利用不可)
      • 他のプレイヤーから仲間ユニットを借り、同名のキャラクターに能力を上書きする形で使用可能になる。これで手に入れた経験値は上書き前のキャラクターのものとなる。

評価点

  • 革新的なインターフェイスによるシステムやテンポの向上
    • DSのハード特性を上手く利用しており、上画面に常にユニットの情報を表示できるようになった、これにより画面の切り替えなしにスムーズに能力の確認ができるようになった
    • 戦略マップとメニューは必ず下画面に表示されるため、全編における操作をタッチペンで行うことができる。それでいて従来通りの十字キー・ボタン操作にも対応と至れり尽くせりの操作感。
    • 敵全員の行動範囲をXボタンなどでいつでも表示し続けることが出来るようになった。この機能は事故死の回避や敵の分断から各個撃破に大きく役立つ。
    • 敵の行動や敵ターンすべてを、スタートボタンで丸ごとスキップできるようになった。敵の数が多いマップなどでは特にテンポの向上に役立つ。その他、多くの演出をスキップできるため、全体的なプレイのテンポの良さはシリーズ随一。
    • ゲームを一度クリアした後に「イベント回想」が追加。一度見たイベントを後から自由に見ることができる。
  • 初心者・経験者ともに優しいシステム群
    • マップセーブについて
      • 今までのシリーズは基本的にマップの途中でセーブはできなかった *1 ため、キャラクターが死んだのでリセットして章の最初からやり直すか続行するかの選択を求められるのが本作の醍醐味のひとつであり、発売前はリセットのリスクが減ることについてシリーズ経験者からはヌルゲー化した等と否定的な意見も多かった。
        だが初心者のプレイのハードルを下げるだけでなく、経験者にとっても闘技場での育成吟味に使うなど活用の幅は広く、現在では概ね受け入れられている。
      • また、使用自体は自由であり、使用した事によるペナルティや使用しないクリアでの特典などはないので、難易度を上げたいのであれば自主的に使用しなければ良い。
    • チュートリアルの仕様について
      • 本作でもノーマルを選択時にこのチュートリアルを受けるか選択できるが、たとえば『烈火』では初回プレイ時に所々で操作を強制されるチュートリアルをさせられるのが不評だったが、本作では上画面に説明が表示されるのみとなり、操作自体に干渉を受ける事が無くなった。この説明はいつでも「指南」コマンドで見直すことが可能。
    • 柔軟な難易度設定
      • ノーマルでは敵のステータスや増援の量等が元となったFC(SFC)版よりも更に弱化しており、本編以前の序章であらかじめマルス達を育成出来、マップセーブ等を活用すれば、SRPGに触れた事が無いプレイヤーでも比較的余裕を持ってクリア出来るような設計となっている。
      • 従来シリーズの高難易度モードを制覇した経験者には個別にハードモードが与えられており、ハードLV5となれば難易度は非常に高くなる。1章のザコの圧倒的な強さに唖然としたプレイヤーも多いだろう。
      • こちらも、従来に近い難易度で遊びたければハード1を遊ぶことで程よい難易度でプレイ可能…と、あらゆるレベルのプレイヤースキルに対応している。
  • BGMも大量に追加された。
    • 原作(FC・SFC)共に終章以外のステージではずっと同じBGMであったが、今作では序章や中盤・終盤のステージの一部で新規BGMが流れるようになった。
      また、原作(SFC)で殆どのステージに使われていたBGMも、多少アレンジこそ加えられているものの、今作でも削除されることなくしっかりと使われている。
    • カミュやミシェイルといった重要ボス専用のBGM、イベント用のBGMも幾つか追加されており、SFC版やFC版のような使い回しが極端に少なくなった。
      • 新規の曲は原曲のアレンジだったり、雰囲気にしっかりと噛み合うものが多い良曲揃いである。
  • 原作から更に強化された自由度
    • シリーズが進むにつれて「ストーリー展開上絶対死なないキャラ」や「生存させないといけないキャラ」などが増えて戦略に制約が付くケースが増えてきたが今作は撤廃、デメリットが(モラル面を除けば)撤廃されており、自由に進めやすくなっている。
      • といよりむしろ意図的に非道行為を行う方が楽に進めるケース *2 もあり、クリア後の評価が無い事もあって仲間の見殺しや村訪問の無視などの取捨選択がしやすい。
      • 兵種変更でクラスの穴埋めも容易なので数人程度なら見殺しにしてもビクともせず、ユニットを厳選すればそれ以外はほっといてもノーマルなら比較的余裕でクリアできるのでプレイヤーの嗜好に合わせたプレイが行い易い。
  • その他細かい仕様も以降のシリーズに合わせられ、全体的に遊びやすさが向上。
    • 『蒼炎』と同じく、装備できる武器を持っている場合でも、任意で武器を外す事ができるようになった。
      • 敵に反撃したくない際に、現在持っている武器を全て別のキャラと交換したり輸送隊に預ける等する手間がなくなった。
      • これにより武器を使い切ったときにできる「こわれた武器」の使い道がなくなったため本作では使い切ったら消滅するようになった。
    • 『封印』以降と同じく戦闘前情報がスッキリして見やすく。再攻撃の有無が「×2」「×4」で表示される。
      • 計算される前の数字が並ぶ詳細モードは消えた。オプション変更も不可能。
    • 4章以降の出撃選択画面も『封印』以降とほぼ同じ。武器が足りない場合は買い足しも行える。
      • 武器・道具屋があるマップまで武器や杖を節約するという駆け引きは失われた。
    • 『聖戦』以降と同じく移動後の攻撃範囲が赤マスで表示される。
      • 更に『蒼炎』と同じくAボタンで敵の攻撃範囲を延々と表示させる事も可能に。こちらは今作から追加されたXボタンの攻撃範囲全表示と色の濃さが分けられている。
      • また、新たな仕様として動かないボスは攻撃範囲のみしか表示されないようになった。
    • それ以外にもマップ戦闘時でもレベルアップのパラメータ上昇が確認できる等、ほぼ大半のUIや細かいシステムが『暁』までに積み重ねられたものに修正。当時の不便な仕様は殆ど解消されている。

賛否両論点

  • ゲーム内のキャラグラフィックは『暁の女神』で一枚絵も担当したイラストレーターのIS・井塚大介(okome)(Nintendo DREAM 2010年10月号のTakako Sakai(okome)のインタビューにて)が担当。
    しかし、従来とは大きく方向転換したリアル調寄りのグラフィックは、本作のリメイク元の一つでもあるSFC版『紋章の謎』より続いてきたアニメ調の顔グラに慣れていたユーザーに違和感を与えた。
    • 全体的にリアル寄りかつ無表情の真顔で描かれているため、マネキンのように生気がないと不満意見が出ることもある。
    • ただし顔の書き分けや服装の質感などを初めクオリティ自体は悪い水準ではないので、SFC版と比較しなければそこまで気にならないという意見も。
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  • シナリオやキャラクター面での拡張があまりされていない。
    • 本編は基本原作のベタ移植で全体的に淡白。冒頭会話が数行で終わってしまったり、イベントでマルスと会話しているのにマルスが一言も返さず相方が一方的に淡々と喋るだけで終わる等、最近のシリーズのような濃厚な会話や描写を期待すると肩透かしを食らうだろう。台詞回しもどこか事務的で淡々としている。
    • 過ぎた改変や追加は賛否を起こしかねないが、さすがに当時の少ない情報量のままとなると、濃厚な描写な作品が多い昨今では味気なさが否めない。原作で希薄だったキャラの個性や会話の追加・本編のボリューム増大を期待していたユーザーも少なくなかった。
    • GBA版以降の目玉要素の一つであった支援会話も無し。原作から台詞追加もなく、数人で使いまわされた死に際の台詞しか喋らないキャラも多数残っている。
      • 一応FC版ではイベントすら無かった13章に新規の会話イベントが作られたり、所々で会話が追加されていたりする為、完全なベタ移植ではない。
  • 説得に関してはほぼ原作同様。
    • 昨今のシリーズ作品のように説得可能キャラを匂わせる要素が少なく、大抵はノーヒント。それ故誰で説得できるかは解らず倒してしまうという事が起こる。
      • ヒントがあるキャラに関しても、攻撃時のセリフや民家の情報で判明する等、情報を知った時には既に手遅れになっていしまいがちな物が多く、リセットや仲間加入を諦めるケースが多発しやすいので初心者にとってはかなり厳しい。その為か次回作では戦闘準備の会話で説得についてのヒントが得られるようになった。
  • ストーリーの全編においてマルスの台詞が『暗黒竜』『紋章の謎』と比べて精悍な口調に改変されている。

兵種変更システム

今作で最も強い賛否を招いているシステムの一つ。

  • キャラ夫々のクラスもそのキャラの設定を示す個性の1つだった為、「キャラクターの個性が薄くなった」という批判が多い。
    • そして多数のキャラが初期についている職業より変更した方が強かったりする場合も多く、思い入れのある人にとってはもどかしい。
  • 良い点としては、成長率に偏りがあるキャラの場合に足りない部分を補強することができるようになっている。
    • また、冒頭で述べたステータスや成長率の仕様を上手く活用する事により新たな使い道が生まれたキャラクターも一部存在する。元々物理職なのに個人成長率が魔力・魔防の伸びが良いキャラを魔法職にしたり、力がへたれやすいキャラを魔道士やシスターにする等。
    • ただし、個人成長率+初期兵種の職業固定の成長率でバランス良く設定している場合が多く、無闇に初期兵種から変えて育ててしまうとちぐはぐに育ってしまうキャラも多々いる。
      • また、能力重視で兵種変更を繰り返すと武器レベルが上がらずに低レベルの物しか使用できなくなるので、いくら制限が無いといっても適切な攻略を考慮すると何度も変更させるのは得策ではない。
  • プレイの幅が広がった面も大きい。
    • これまではどうしても職業が固定だったため、たとえば「傭兵のキャラはオグマが好きだが、そのせいで他の傭兵が使用しにくい」「思い入れのあるキャラを使うと自然と進め方が似たようになってしまう」「この兵種は量も質もあまりよくないが重要なので使わなければならない」と多くの悩みが一気に解消された。
    • 特定の兵種ばかりにしたり、物理系と魔法系を入れ替えたりと、ある程度自分のこだわりを押し出したネタ編成ができるのも評価点といえる。
      • とりわけ走・攻・守のバランスがよく万能武器「手槍」を使えるソシアルナイト・パラディンは使いやすく成長率の良いキャラを兵種変更し、多く出撃させることで攻略が楽になる。
    • マリクのエクスカリバー、リンダのオーラ、エリスのオームといった専用武器も、エクスカリバーは男性専用・オーラは女性専用&それぞれ一定の武器レベルが必要と、若干の条件はあるものの誰でも使えるようになった。オームは使用可能キャラが増え王女キャラ専用ということになった。
  • 一方で上述の兵種ごとのグループ分け、職業最大数の縛りがきついという問題点もある。
    • 例えば原作でクラスが傭兵だったり、傭兵と呼ばれているキャラの一部は本作では初期クラスがAグループ兵種の「剣士」になっているので、Bグループ兵種である「傭兵」にすることができない。
    • 職業最大数は、その職業の味方が仲間になるタイミングまでゲームを進めることによって増加する。そのためメジャーな兵種1つのみの軍は組もうとすれば組めるが、加入数が少ない兵種は職業最大数も少ない。
  • クラスチェンジアイテムの統一化についても、これにより、原作の「クラスチェンジするタイミングが各々異なる」という点は薄れたが、必要なアイテムが足りなくてすぐにクラスチェンジができないという事態は起こらなくなったため、プレイヤーによって改善点とも改悪点ともとれる。

基本的にこのシステムを用いなくても本編は十分攻略が可能で、セーブポイントと同じく必ず使わなければならないシステムではない
なお、このシステムは、改良を重ねつつ後のシリーズに受け継がれている。
リメイクという場を最初の舞台とする是非はともかく、システムとしては決して失敗とは言えないものである。

戦闘バランス(賛否両論点)

  • 三すくみの導入、そして武器ランクが高いほど三すくみが重要となるバランス。
    • 原作では不遇だった武器の斧が有用度を増したため、武器の使い分けで戦いを有利に運ぶことができるようになった。
    • 武器ランクが高い時につく数値補正は従来のシリーズよりも高くなっている。
    • だが調整不足な点が見受けられ、敵の配置が当時のデータをそのまま写しているため中盤は敵が槍だらけになり、当時と真逆で剣不利・斧有利と言う事態になってしまっており、今まで不遇な斧が使えるようになった代わりに剣は蔑ろにされている。
      • いちおう後半にも斧装備のドラゴンナイトや勇者がいるにはいるのだが、他の種類の武器を装備した敵に比べると数が少ない。
    • ただし、剣や槍にはあるマムクート特効武器も斧には存在しない他、後半には斧が不利の剣持ちの敵も結構な数存在するため、必ずしも斧のみが優遇されているというわけではない。また、女性キャラと一部男性キャラの場合には、斧を使える兵種が速さ最大値が低めのドラゴンナイトしかいないため、より速さ最大値の高い他の兵種を使った方がより多くの敵に追撃が可能になり結果的に与えるダメージが高くなる事も多い。
    • そして終章は剣・槍・斧と夫々の武器を持った敵がバランス良く配置・出現し、どれか一つの武器に突出した構成だと難易度次第では苦戦を免れない。
  • 今作はGBA3作及び暁などで批判されていた回避ゲーを根本的に解決するため、ステータスに基づく回避上昇値の抑制と地形効果の弱体化による命中と回避計算式の一新がされ、さらに武器の命中を更に上げるといった措置を取っている。
    • 結果として「とてつもない受けゲー」となり、従来とは違い回避に頼らないプレイをする必要が出た。
      回避しながらのゴリ押しがしにくくなり攻略の自由度が下がったととるか、戦略性のあるプレイが出来るようになったと取るかで意見が分かれる。
      GBA版での回避ゲー傾向と、近年の受けゲー傾向の違いがはっきりと現れている。
    • この弊害を大きく受けたのは、従来作品ではトップクラスの速さ上限による回避率の高さや、力の成長が抑え目な代わりに一定の必殺率補正や強力なスキルが付加される事で強みを発揮していた「ソードマスター」。
      本作ではこれらの強みの多くが削られ、回避率は速さによる上昇値が抑えられた事で目立たなくなり、必殺補正もありがたみの薄い命中補正に変わったため、力や守備の低さがフォローしにくい。
      • それでも速さの理論値は健在な為、特に高難易度ではそれを活かした追撃や追撃防止の面が光り、パラディン・スナイパーなどの兵種Aグループでは唯一速さ上限が30ある。
        また、職の速さの成長率と固有基本値共に高めで、ソードマスターと同じく速さ最大値が30ある盗賊とホースメンと比べると速さを上限30に届かせるのが比較的容易という利点もある。
      • 同じく速さの上限が30である盗賊の2人はどちらも最大レベルまで育てても期待値で30には届かず、ホースメンはソードマスターと違い速さの固有基本値が低く、速さの成長率を活かせるハンター→ホースメンで育てた場合でも大半のキャラが30に届かず、本作に於いて速さ30を目指すのは意外と難しい。なので、固有値も成長率も高いソードマスターの強みは形こそ変われど失われてはいないという見方も出来る。
  • 杖による回復量が大幅に減少
    • ライブやリライブ等、使用者の魔力と杖特有の数値で回復量が決まるタイプの杖は、杖特有の回復量が減少し魔力の影響も少なくなった為、元のSFC版やGBA版に比べると目に見えて回復量が落ちている。
    • これにより極端に疲弊した仲間の立て直しに難が出たが、逆にSFC版等では蔑ろにされがちだったHPを全快させるリカバーの杖の利用価値の向上にも繋がっている。
  • 魔法剣「サンダーソード」の威力が今作ではFC・SFC版の威力固定から魔力依存へと変更になった。
    • 物理職一本で育ててきた魔力の低いキャラでは威力が弱く、殆ど使い物にならなくなってしまった一方で、魔法職で魔力を育てて剣を使用できる物理職へと変更したキャラの場合には高い威力で使用する事が可能となった。また、魔力の低いキャラが使用する場合でも、威力の弱さを逆に利用してわざと敵を時間をかけながら倒す等、稼ぎに利用する事が可能にではある。
      • ただし、兵種変更を利用しない場合にはこの方法は不可能。また、サンダーソードを使用するには剣の武器レベルが最低でもCまで必要。しかし、剣レベルを全く育ててない場合でも、最初から剣レベルがCあるソードマスターに兵種変更すれば即使用可能だったりする。
  • マムクートの竜石が、攻撃・反撃時問わず1戦闘毎に1ずつ消費されるようになった。
    • 敵からの攻撃を回避してダメージを受けなかった場合や、こちらの攻撃が外れた場合はもちろん、たとえこちらが反撃できない間接攻撃を受けた場合でも、竜石を1ずつ消費するようになってしまったという事である。
    • これにより、味方マムクートの場合は敵の間接攻撃に対して弱体化してしまった一方で、敵マムクートに対しては、わざと間接攻撃をしまくって竜石を使い切らせ、大幅に弱体化させるといった戦法がとれるようになった。
  • キャラクターの大半の初期値及び成長率が調整されており、仕様の変更も相まって原作の感覚でプレイすると違和感がわきやすい。
    • 原作では限界まで育てても弱かったり、完全上位互換となるキャラがいる等の理由で、育てる意味合いが薄かったキャラ達(いわゆるイラナイツ)にちゃんと育てる意味合いがでてきた一方で、原作では成長率や初期値が優秀等の理由で余裕でレギュラー入りできていた強いキャラ達が弱体化してしまっているため、やるプレイヤーによっては改善点とも改悪点ともとれる。
      + 以下は特に印象に残りやすいキャラの一例
    • アリティア騎士コンビ(アベル、カイン)、傭兵剣士コンビ(オグマ、ナバール)
      • どちらも原作では最強キャラ候補にあがるキャラクター達であったが成長率が全体的に落とされている。
        • アリティア騎士コンビ(アベル、カイン)は今作でも能力の期待値に関しては同兵種内でTOPクラスではあるが、近年の作品に合わせての武器レベルが使用回数のみによって成長するようになったため、2種類の武器を用いるソシアルナイトはレベルを上げにくいことも追い打ちとなっており、上手く武器のレベル上げをしないと強力な武器を使いこなせず使い辛くなる。更にノーマルだと、本作での彼ら二人より高成長率のフレイも加入するのでますます立場が悪くなる。
        • オグマは能力がHP2上がっただけなのに初期レベルが2→4になりLVUP回数が減少、ナバールは力が低い剣士へと兵種が変更されただけでなく、力の成長率も激減とどちらも目に見えて弱体化した。SFC版の感覚で育成すると、体感的にはだいぶ見劣りする事が多い。
        • ナバールはソシアルナイトに兵種変更すれば欠点の力と守備の伸びを補うことができ、移動力や装備の面でむしろオグマより使えるようになるという意見もある。同じく剣士に兵種を変更された後述のラディについても同じことが言える。

    • ジュリアン、バーツ、ラディ
      • 原作では高成長率を誇るダークホースユニットだったがクラスチェンジ不可と強力な武器が使えない(ジュリアンとバーツ)、加入が遅く既に強力ユニットがいる(ラディ)から結局二軍や後方支援に陥りやすい不遇キャラであった。
        • 一応、彼らも成長率を落とされているのだが、クラスチェンジ可能になる(バーツ)、レベル上限が上がる(ジュリアン)、ライバル候補が弱体化した(ラディ)等の理由の為にレギュラーを狙えるようになっている。
        • 実際、バーツは三竦みの仕様もあるので十分主力になる、ジュリアンはユニットの特性上育てて損はない、ラディは初期レベルの低さもあって成長させやすく成長率もナバールより秀でているので育てがいがある。

    • シーザ、マジ
      • 原作ではどちらも完全上位互換となるキャラが存在し、わざわざ育てる意味合いが薄く、イラナイツと呼ばれるキャラ達の一員であった。
        • シーザは今作では原作で完全上位互換であったナバール、ラディが傭兵とは別の兵種グループの剣士へと兵種変更させられる、同兵種のオグマが弱体化する等の変更によって、育てる意味合いが出てきた。今作では勇者LV20時のHP・力・守備の期待値がオグマより1低い程度にまで育つうえに、なんと速さ期待値に至ってはオグマを上回るまで育つようになった。
        • マジは今作では原作で完全上位互換であったバーツよりも速さ期待値が高く育つようになった。一方で技・守備の期待値はバーツよりも低いため、バーツとの棲み分けは出来ている。更に、今作ではホースメンで速さ期待値でカンスト可能な数少ないキャラの1名でもある。
        • また、両名とも初期兵種が物理職ながら、なぜか魔力・魔防成長率がそこそこあるため、今作では数少ないダークマージ(ソーサラー)候補のキャラとしても育てる事が可能になっている。

    • ザガロ、ウルフ
      • ハーディン配下のオレルアン騎士団のホースメン。その性能は初期値低い・クラスチェンジなし・低成長率と不遇の三拍子。他の部下2名と合わせてイラナイツと呼ばれるダメキャラ(しかもその中でも特に弱い部類)であった。
        • 本作でも低い初期値はそのままで、最初から上級職のため闘技場では手強い上級職の敵しか出てこない&その辺の雑魚敵から貰える経験値も少なく育てにくいものの、成長率が不自然なほどに引き上げられている。
        • ウルフをSFC版とで比較してみると
          SFC版「HP70% 力40% 技10% 速さ20% 幸運50% 守備20% 魔防3%」
          DS版 「HP120% 力80% 技70% 速さ60% 幸運50% 守備60% 魔防0%」
          DS版ホースメン時 「HP160% 力100% 技90% 速さ85% 幸運50% 守備65% 魔防0%」
          と目に見えて優れている(それぞれの作品にない値は省略)。単純にSFC版が悲惨すぎるのもあるが、SFC版にDS版ウルフの個人成長率ほどの成長率を持つユニットは存在しない。
        • このため、ヘタな下級職加入のキャラを育てるよりもこの2人を育てたほうが強くなる場合がほとんど。カシムと比較するとレベル20の期待値でカシムが勝てる点は魔防とザガロの幸運のみ。
          育てるつもりがなくても、初期レベルで兵種変更でジェネラルにして手槍を持たせておくと高性能の削り、壁役をこなせる強力ユニットになるので攻略上では大変便利なキャラになるほど。
        • しかしこれでは多くのキャラの役割を食うスーパーキャラもいいところ。本作で成長率のバランスは良いキャラと悪いキャラの差が調整され、他の初期上級職キャラは手付かずが多いのに対し、なぜこの2人のみが引き上げられているかは謎であるが、上記の兵種変更による有用な活用法を見越して、初期上級職で登場も早いこの二人に目をつけ最後まで使えるキャラにすることで本リメイク作の目玉である兵種変更システムの活用法を示したとも言えそうである。
      • これについてはスタッフも認知していたのか、次回作での会話でそれとなくこの成長率や兵種変更をネタにしてると思われる箇所がある。
      • ハードモードのレベルが高くなるとジェネラルに兵種変更した彼らの守備力に物を言わせた戦術が重要になってくる。彼らをジェネラルにすると他のアーマー系の役割はもちろん、弓も使えるため弓兵の役割もとってしまい、元々成長率の低いキャラの多かったこれらのクラスは全く使われないことも珍しくない。

    • ロシェ
      • ハーディン配下のオレルアン騎士団のソシアルナイト。オリジナルFC版ではパッとしないオレルアンズの一員に過ぎなかったが、SFC版では第2部でオレルアンズで唯一仲間になるという大抜擢をされたためか守備に秀でた騎兵として有力な一軍候補となっていた。
        • しかしあまりにも優秀すぎたため同じ兵種の隊長ハーディンをくってしまっており、ハーディンが二軍落ちする要因ともなってしまったため、続編の展開を考えてもそれはまずいと思われたのか速さと幸運の伸びが最低クラスにされ、一軍での運用は厳しくなってしまった。兵種自体は優遇されているソシアルナイトなのだが、本作には兵種変更システムがあり、わざわざ彼を使用するメリットはない。

    • ドーガ
      • マルスの配下として最初からいるアーマーナイト。その貴重な守備力の高さは利用価値が高かったため、成長率がイマイチなものの旧版では使わざるを得なかった側面があった。
        • 旧版では力と肝心の守備が伸びづらい性質があった。これは守備力が敵の攻撃力を上回ってしまうと敵のターゲットにならない仕様のための調整と思われる。章が進むとトムス、ロレンスといったきちんと守備が上がるアーマー系も仲間に加わるが、最初から育てたステータスの優位性のため乗り換えられることは少なかった。
        • 今作では守備力が高くても敵のターゲットになる仕様になったためドーガの守備成長率は引き上げられ使いやすくなった。ただしトムスも同様に引き上げられている。
        • しかし兵種変更が可能になったことで、上述のザガロ、ウルフが役割をとってしまい、初期クラスのアーマー系はまとめて使われなくなることが多くなった。
        • ただし、初期下級職かつ兵種Bグループに属する全キャラの中で素早さの成長率がトップで、どの兵種を選んでも素早さが期待値でカンスト可能という大きな強みがある。もちろん兵種変更なしでも素早いアーマーナイト(ジェネラル)として成長するが、特に今作で数少ないハンター→ホースメンで育てた場合に期待値で上限値の速さ30に到達可能なキャラだというのは大きい(この場合絶望的に守備は伸びなくなるが)。

    • マリア
      • ミネルバの妹のシスター。原作では初期値が低いうえに頑張って育てても武器レベル以外の成長率が悪く、見た目はかわいいがパッとしない微妙なキャラであった。
        • 今作では初期値の低さこそ原作譲りであるが、魔力・幸運・魔防の個人成長率が高く設定されており、育ててやれば普通に実用可能なレベルにまで育つようになってくれた(特に魔防期待値はシスター系一本で育ててやれば全キャラTOPになる)。また、オームの杖の仕様変更により、杖の武器レベルが足りていればオームの杖を使用可能になっていたりする。
        • 一方それ以外の成長率はあいかわらず微妙なままなので、他キャラを喰ってしまう事もない。高い魔力による回復役や一発屋、魔法攻撃に対する壁役としてのポジションを得たといったところである。
  • 仕様や調整の結果、アイテムに有限化したものが増えている。
    • 専用装備は各店で1個、秘密の店で買えるアイテムは各種3個までとなった。このため、秘密の店でドーピングアイテムを買いまくってキャラクターの強化という事が行えなくなり、使えないキャラのフォローがしづらくなってしまった。
      • 元々ドーピングに関してはキャラクターの個性が薄くなるなど批判面もあったのだが、あえて弱いキャラを使って攻略するという縛りプレイをする際や、キャラの成長がヘタってしまった時の救済措置といった面と、ドーピングアイテム自体が元々高価で大量買いはやり込みの領域であった為にそこまで問題ではなかった。

問題点

外伝への進出条件

賛否両論入り交じる本作の新要素の中で、批判が殆どを占めるポイント。
「外伝」への進出条件が従来シリーズと異なり、24章外伝を除き一律で 自軍の人数(生存者数)が15人以下である事が条件。唯一条件の違う24章外伝も、あるキャラ(1名)の死亡かつある武器を所持していないことが条件。
つまり全ての外伝が自軍に死亡者がいることが前提

  • これは初心者がノーリセットでプレイしてもそうそうありえない死亡者数なので、普通にプレイしてると存在にすら気が付かないことがほとんど。
    • 参考までにマルス抜きで考えると、6章外伝まで25人、そこから12章外伝まで14人、17章外伝まで7人、20章外伝まで3人が仲間になる。序盤の6章までに10人殺すということは意図的にやらないとまずありえず、結果、外伝に進んで新キャラを見るために計画的に自軍の兵を大量に殺さねばならないという非常に不条理な事になる。
      • この中には後に仲間になるキャラを説得するためのキャラや、アイテムで解消は出来るが1人は絶対欲しい盗賊などがおり、また1軍メンバーとの兼ね合いを考えると軍の状況も切迫してくる。
    • 外伝で仲間になる新キャラの初期値と成長率はとりたてて秀でているとは言えず、多数の戦力的な喪失の穴埋めが出来る程強いわけではないので、初心者に対する救済処置としてもほとんど意味がない。
      • ただし24章外伝をクリアすることで終章に追加されるユニットだけは、ラスボスに対する有効な攻撃手段を持っているので、ラスボスを倒せず詰んでしまう状況の対策として機能していると言える。
    • ストーリー自体もキャラの死亡数とは全く関係のない幕間の小話程度の内容で、新キャラの多くも登場する外伝章でしか出番が無い。
      • 入手出来るアイテムも全体的に微妙。通信対戦を目標にするとユニットの育成機会とアイテム・所持金が増えるので外伝に行く意義は無くもないが、裏を返せば通常プレイだと行く理由はほとんどない。
      • ただ24章外伝では強力な魔道書が二つ手に入り、死なせたキャラも1人ならオームの杖で復活可能なことを考えると、十分に検討の価値はある。
  • かといって、外伝に行くために自軍の人数を減らし、自軍の人数がその章の最大出撃人数を下回ってしまうと、その際に最大出撃人数になるまでの「志願兵」が勝手に仲間になる
    • 志願兵ユニットは顔グラフィックも固有の名前もなく、成長率も兵種個人のものなので貧弱で、幸運に至っては絶対に伸びない上初期値も0。
      加入するクラスも汎用クラスのみで、盗賊やシューターといった固有職の志願兵は存在せず、救済措置としては「焼け石に水」といったところであまり機能していない。
    • このシステム自体はユニット不足によりクリア不可能にならないための救済措置だと考えられるが、「『一人一人のユニットに個性ある』がシリーズの特徴だったのに、それを持たないユニットが存在するのはFEのアイデンティティの崩壊である」という旨の批判がある。一応、『トラキア』で一般兵の操作自体は存在していたが。
    • 通常プレイにおいて志願兵が発生するほどにユニットが死んでしまうことは滅多にない。だが、外伝を狙ってわざと死亡者を増やしていると志願兵が勝手に仲間になるので殺害の手間が増えてしまう。せめて仲間にするかどうかは選択肢が欲しかったところ。
    • 結果、シリーズ初心者からすれば「利用することもなければ機能もしていない救済措置」で、外伝に行こうとすると外伝進行条件と噛み合っていなくて邪魔など、プレイヤーの足枷にしかなっていないシステムになっている。
      縛りプレイをするユーザーからは単純に貧弱だったり、志願兵の中に『聖戦の系譜』の「十二魔将」が名の由来になるものがいることが着目されたが、兵種変更システムのようにプレイの幅が広がっているように設計されているかといえばそうではなく、入れただけの要素ととれてしまうようなものだった。
  • 他に序章(チュートリアル)で、必ず誰か1人を犠牲にしなければならないというイベントが存在する。
    • 犠牲にしたユニットは当然ロスト扱いなので本編では使えず、オームの杖で復活も不可。生贄には、正史的にフレイ(本作では明かされないが次回作の支援会話で囮になった事が明かされる)か成長が期待できないジェイガンを選ぶプレイヤーが多い模様。
    • これも賛否分かれる演出だが、いちおうストーリー上で理由付けとなる流れがあること、犠牲にしたユニットによってイベント内容が少し変化すること、犠牲者が1人で最序盤なので戦略的被害も薄いことから、外伝条件と比べると批判は少ない部類。
    • またここまでに死者がもう一人いると新キャラのノルンが仲間になる。しかしハードモードではこの序章が無いので、フレイとノルンは顔すら見せない。
      • フレイとノルンはそれぞれ同クラス内での個人成長率が高めの部類。ノルンはパラメータがゴードンと同等クラスでそこそこ使えるため、兵種変更システムによってアイデンティティがほぼなくなったゴードンをイベントで犠牲にするプレイヤーもいる。また、兵種変更を一切利用しない場合は、期待値でスナイパーの速さがカンスト可能なのは彼女だけだったりする。
  • プロデューサーは本作のインタビューで「1人のユニットも失わずにクリアするパーフェクトプレイではなく、失うことの美学もこのゲームで体験してほしい」とも言っているが、プレイヤー側からは「計画的に殺人をして追加キャラを出すシステム」と受け取られてしまった。
    • 元来、本シリーズは誰も死なせずにクリアを目指す(誰か死んだらリセットする)人が多いシリーズで、ある意味「暗黙の了解」とすらされている行為を真っ向から否定していることから、古参新参ともに拒否反応が強い。
      一システムとしても、行く条件が面倒な上にメリットと救済措置としての機能性が薄いことは否めず、開発側の意図と設計と表現が、プレイヤーの要望やシリーズの醍醐味と相反していたことは否めないだろう。

グラフィック関係

  • 過去に発売された作品よりも、戦闘アニメやグラフィックの種類が減少気味。
    • 装備によるグラフィックの変化がなくなり、伝説の武器などで一瞬エフェクトが入るのみとなった。
    • GBA作品にあったキャラごとのグラフィックの変化も基本的に性別と髪の色(有無)による違いのみとなり、これらの要素があった過去作より明らかに劣化している。
      • SFC版であった盗賊のジュリアン、魔道士のリンダ、司祭のマリクの固有グラフィックも廃止され、汎用クラスのものになっている。
    • 描画自体は結構滑らかだが、過去の2D作品と比べると本作は動きが単調かつ地味な上効果音もさほど使われておらず、記憶に残りづらい。
      連続攻撃以外では一撃ごとに攻撃前の位置に戻ってしまうため、滑らかさがあまり生きておらず、リアリティが強いわけでも取り立ててテンポがいいわけでもない。
      • マルスに至ってはSFC版より更にアニメパターンが減少し、通常攻撃とサンダーソードによる間接攻撃の2パターンのみになってしまった。ファルシオンを装備しても通常モーションのまま&武器グラフィックの変化も無い。そして戦闘グラフィックの服装は、『スマブラDX』出演時の服のままと言うちぐはぐ状態。
      • シューターも多彩な攻撃パターンがみられたのに、本作では「大きな矢を射出する」パターンだけになってしまった。ビーム・火炎放射器・キャノン砲・投石機の全てが矢へと変えられてしまっている。
      • ラスボスのメディウス(竜形態)の造形がやや不自然。 旧作では「地竜」の名前にふさわしいずんぐりとした厳つい爬虫類なのだが、今作では細く首の長い東洋龍風で竜というより麒麟に近い風貌になっている。
      • 他のマムクートが変身する「竜」も、SFC版では画面の3分の1以上占める程の巨体で威圧感を出していたが、本作では人間キャラより数段大きい程度にスケールダウンしてしまった。吐き出すブレスもさほど激しさを感じられない。
    • 必殺時は些細な前動作を加えた通常のモーションというクラスが多く、クラスによっては些細すぎて発動したことがわかりづらい。(ウォーリアーやジェネラルの弓必殺、ホースメンの剣必殺等が顕著)
      • 一方で、アニメーションOFF時の場合には必殺発生時に派手に音が鳴るため、必殺が出たのが分かりやすかったりする。しかしユニットシンボル同士の戦いでも多彩な動きをしていたSFC版と比べ、こちらも単調になってしまっている。
  • 『アップルシード』『攻殻機動隊』で知られる士郎正宗をイメージイラストレーターとして起用しており、後に公式HPのバックグラウンドでは公式イラストとして昇格してもいる。
    だが、イラストが存在するのはごく少数のみであり、またゲーム中の写実的なグラフィックと氏のファンタジー調のイラストは印象が異なる。
    • 選考したのは成広通氏。士郎氏がファンタジーのイラストを描いたものを見たと言う理由から。更に同氏のマネージャーがかなりのFEファンであった事が承諾のきっかけとなった(Nintendo DREAM 2008年10月号 「ALL ABOUT ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」開発者インタビューより)。
    • その士郎氏のイメージイラスト初公開に「このイラストは、ゲーム中に収録されているキャラクターのイラストとは異なります」と言う文章を公式HPに掲載していたが、数日後に削除されている。
      • 案の定と言うべきか、公式イラストまで昇格したのに次回作の『新・紋章の謎』には参加していない。『新・紋章』の社長が訊くでは、このゲームの後に続けてこれを出す予定だったので、イラストを流用する可能性もあったとのことだが、今となっては不明。

ゲームバランス関係

冒頭でも述べたように、敵の配置等はFC版を忠実に再現しているが、その他多くのシステム面はGBA版以降の仕様に合わせられている。
しかし、FC版とGBA版以降の仕様やバランスは大きく異なっており、だいぶ食い違ってしまう。
それに対する調整やフォローも充分ではない為、ゲームバランスに乱れが生じている。

  • 原作よりステータス上限が引き上げられたが、上級職登場のキャラ自体にそれ相応の修正(初期ステータスや成長率の強化)が掛かっていない。
    • 上級職のキャラクターは「成長率は悪いが初期ステータスが高い」というのが通例だったが、本作では「初期ステータスの魅力がないし成長率は悪いまま」とさらに使い心地が悪くなってしまった。
      成長率が大幅に引き上げられたウルフとザガロ、ジェイガンやガトーなど時期に合ったステータスを持つお助けキャラはその通りの運用ができるが、それ以外はノーマルモードであっても終盤の運用はキツい。
      • 特に原作では上級職レベル1で加入していたアラン&サムソンは、ステータスそのままで初期レベルが10に引き上げられるという不可解な処置がされ、「元からステータスも成長率も低い」+「レベルアップ回数も少ない」=「育ててもまったく強くならない」と悲惨な境遇にある。
        ソードマスター時のアランの速さ以外、どちらとも全ての能力の期待値が今作の上限どころかFC・SFC版の上限の20にすら届かない有様。
      • 兵種ごとに成長率が加算される関係で成長率が極端に悪いキャラもレベルアップ回数があれば少しは補えたり、武器レベルの仕様変更で強みを持つミネルバのようなキャラもいるが、これらは「調整の結果」というよりも「システムの変化に適応した」といった方が正しいだろう。
  • シューター(ジェイク、ベック)に関する問題点
    • 『暗黒竜』での味方シューターは高い攻撃力と守備力を誇るが移動が遅い弓ユニット的存在であったが、今作では『紋章の謎』とのいいとこ取りの仕様となり、移動可能かつ遠距離攻撃可能ユニットとなった。
      屋内マップでも行動できる様になったため、遠距離魔法と同等にまである射程から通路・部屋越しに敵を撃破できるようになってしまった。これほど高ければ敵の配置など関係なくSRPGとして大味すぎることに。
      • その気になれば最高難易度での終章にてラスボスを最初の1ターン目で初期配置付近で撃破し、即刻エンディングを迎えることが出来ると言えば、どれほどブッ壊れた調整なのかがお分かりだろう。
        「暗黒竜」の終章にて、こんな事が出来るのはこのDS版のみである。
        ちなみにオリジナル版は間接攻撃無効の能力があるのでそもそもシューターは攻撃不可、紋章には味方シューター自体が登場しない。
        シューターの武器は回数や命中率に難がある物が多いが錬成で補えるし、購入が終盤まで不可能なのも武器の耐久が減らなくなる星のオーブを持たせれば解消可能。
    • ただし、当然ながら敵側のシューターも同じなため、シューターが豊富な一部マップの難易度がFC版・SFC版より上がっている。遠距離攻撃魔法のウォームを使う敵と同時に出てくるMAPまである。
    • 当然高難易度では敵シューターも強化されており、耐久力の低いキャラは一発で即死するほどの威力になったり、こちらのシューター特効のシューター武器・サンダーボルトでさえ練成しないと一撃で撃破できなくなっていたりする。移動面でも移動力が4と低く地形によるコストも騎兵以上に大きい為、考え無しに無双出来る程のものではない。

最初から自由に移動できることによる攻略バランスを考慮した…と推測も出来るが、そもそも根底の性能を別物にした現状を見ると非常に不可解な状況故、恐らく訂正のし忘れと思われる。

  • 追加要素である武器の「練成」システムが『蒼炎』『暁』から大幅強化。
    • 「勇者系武器(2回連続で攻撃できる)」や上記の「シューター系専用武器」などの特殊な武器も練成できてしまうため、大きなゲームバランス崩壊を招いた。
      • 『蒼炎』『暁』での練成は予め用意されている効果なしの武器しか練成できなかった上、闘技場のような無限に金を稼ぐ手段も存在せず、強化補正の上限も今回の半分で、ここまで強くできるものではなかった。
      • 一応、本作でも「練成は1マップにつき一回きり」「一度練成した武器は練成できない」「大きく練成しようとすると莫大な金額になる」と制約も多い。また、高難易度では闘技場の敵が強くなっており金稼ぎも多少困難になっている。
      • また、シューター専用武器も入手機会が少ない、勇者系武器もWi-Fiを利用したオンラインショップ限定品かつ1セーブ毎に各3個までしか入手できないと制約があったりはする。
    • 一方、伝説の武器とされているものやデビル系の武器などは全く強化できないので価値が相対的に下がっている。もし強化できたとしても勇者系武器やシューター系武器に比べての効果の弱さは否めないが。
    • ただし悪い点ばかりではなく、好きな武器を鍛えられるため、詰まった時に錬成を活用して救済出来るようにはなっている。
      • また、基本的に価格の安い武器ほど低価格で錬成できるので、加入が遅いキャラの育成や、クラスチェンジ直後で武器レベルが低いユニットの攻撃力を底上げしやすいという利点もある。
  • 過去作と比べ「マムクート」の能力の把握が面倒になった。
    • 「竜石」を武器とし戦闘時は竜に変化するユニットだが、本作は『暗黒竜』と同じく補正値が確認不可能で、しかも本作では難易度によって補正値が変わる。GBA作品では竜石装備時のステータス補正も表示されていたのだが。
    • 一応、攻撃面の能力のみは戦闘ステータスから推測可能ではある。
    • ちなみにFC版『暗黒竜』の頃は補正値による上限値が全く無いのでステータス通りで挑めた(ただし、魔竜の魔法封じ能力や地竜の特殊防御は例外)。大きな変更とステータス補正がついたのは『紋章の謎』から。
  • ハードモードに関する問題点
    • LV1~5の5段階に細分化されている割に、難易度を高くしても「敵の武器とステータスが単に強くなるだけ(数値の暴力)」「『封印』以前の作品のように、増援が出現したら即行動する」程度であり、様々な戦術を試される歴代のハードモードと比べると雑な調整である感が否めない。
      • 今作では「敵が練成武器を使用する」という新たな試みがなされているのだが、中盤では銀系の武器やボルガノンやトロンの魔道書、終盤では勇者系武器を練成したものばかり持つようになり大味ぎみに。特効武器などで此方の攻略法の隙を突くような巧みな装備に持ち替える事は殆ど無く、数値のみ強い武器になっているだけ。
    • 特にハード5などの高難易度では序盤のボス等が異常な強さとなり、回避の運だよりや僅かなダメージしか与えられない泥試合になりがち。
    • そしてハード2以降だとマルスはラスボスに確実に追撃されるようになる。さらにマルスのステータス期待値では限界まで成長させたとしても一回の戦闘でやられるため、意識してドーピングしない限り本当に最後のトドメとしてしか運用できない。
      • 支援効果に頼れば回避率が上がるが、当然ながら完全に回避可能ではないため運ゲーになる。
      • 好意的に見れば、「マルス一人の力ではなく、強い信念と独特のカリスマ性で仲間を惹きつけ纏め上げた『群の英雄』だからこそメディウスに勝てる」とストーリーに沿った演出とも言えなくもないが、単純に敵の武器とステータスが強くなる程度の難易度変化のため、単なる調整不足の可能性が高い。
  • 上記の仕様が重なった結果、副題ともなっている今作の象徴たる光の剣「ファルシオン」は取らない方がいいと推奨される有様に。
    • ファルシオンの入手には魔導書「スターライト」が必須である。その理由は「メディウスを倒せる武器ファルシオンをガーネフが持っているが、そのガーネフが放ってくる暗黒魔法マフーにはスターライト以外効かず、そのスターライトを作成するには「星のオーブ」と「光のオーブ」が必要である。」という設定であった。
      どちらのオーブもゲームバランスを一変させる強力な効果を持ちスターライトを作成するまでのマップの攻略に大いに役に立つが、スターライトを作った時点で代わりに消えてしまう。
    • 原作では唯一特効を持つファルシオンを入手できないと、相手の攻撃力を半減するメディウスを倒すのがかなり困難だったために、よほど偏ったプレイでもない限りスターライトを作成するのがセオリーであった。
    • 本作のメディウスは上記の特性が無く、守備や魔防も20後半と従来のラスボスに比べるとかなり低いのでファルシオンでなくても大ダメージを与えられること、使い手のマルスもあまり強くない事、なにより2つのオーブを失うデメリットが大きい事からスターライトは作らない方がいいというわけである。
      • また、本物のファルシオンを入手していないことが外伝に進む一つの条件となる24章外伝に進めば、性能は落ちるものの別のもう一つのファルシオンが入手できてしまったりする。特攻含む攻撃力は本物36(素で12)に対し、劣化版21(素で7)と大幅に落ちるがそれでも他の武器よりかは高い(ただし錬成すると若干他の武器が超える場合もある)。ちなみにファルシオンを持った仲間を死亡させることで本物と劣化版の2本同時入手も可能。
      • メディウスに特効があるのはファルシオンの他に神竜石でのブレスがある。しかもこちらの方が威力が高い。そして地形の関係上直接攻撃ではメディウスに一人しか攻撃できないとなるとどちらを選ぶかは最早自明の理。ファルシオン自体は強い部類の武器なのでむしろザコ狩りのほうが役立つ。副題が泣いている。
      • ただし、これは「他のキャラでも倒せる様に改善された」ともとれる。シリーズの中には特定技能や武器使用可能者でしか「倒せない」「倒すのがやりこみレベル」の設定の為に特定キャラ以外は蚊帳の外と言う設定もあった事を考えればそこまで酷い問題では無い。

その他

  • チェイニーに関する問題点
    • チェイニーを一定回数戦闘させると、ゲームがフリーズまたは次章で仲間や敵が出てこなくなるバグを起こす事がある
      たとえチェイニーを一つの章で使った後全く出撃させなかったり、チェイニーを使ったすぐ次の章に全く問題がなくても、もっと先の章で突然敵や味方ユニットがバグで出てこなくなる場合もある。
      • 「戦闘アニメがオンの設定のみに起こるもので、アニメオフの状態で進めればバグは出ない」と任天堂の公式相談窓口の回答があるが、たとえアニメオフだろうと発生した報告があるため、残念ながらチェイニーを使うこと自体が非推奨となってしまっている。
      • 同年9月出荷以降のROMでは修正されているらしいが、ROMを区別する手段がないうえにきちんと検証した人もいないため、残念ながら本当なのかどうかは不明。
    • また、SFC版では剣を装備出来、変身せずとも自発的に攻撃する事も可能だったが、本作では仕様変更により素の状態では武器を装備できなくなり弱体化してしまった。
      • 次回作『新・紋章』でも同様の仕様となっている。
  • オンラインショップに関する問題点
    • ペガサスナイトからファルコンナイトのクラスチェンジに必要なアイテムである「天空のムチ」がWi-Fiを利用したオンラインショップでしか入手できない。本作のオンラインショップは「現実の時間によって販売アイテムが変わる」仕様で当アイテムは販売は月に3日か4日しかされず面倒。
      • また、DS版ではWi-Fiが終了したため現在では手に入らなくなり、誰かをファルコンナイトにすること自体が不可能になってしまった。
    • 同じく「勇者の~」系の武器も、DS版ではWi-Fiが終了した現在では手に入らなくなった。
      • 勇者系武器自体はハード5の後半以降の雑魚敵の主流装備として大量に出てくるが、ドロップはしないためプレイヤー側は入手不可能。
    • その他、新登場の剣「倭刀」も、Wi-Fiが終了したDS版では17章外伝・20章外伝にある2個のみしか入手できなくなってしまっている。
    • どれも絶対に攻略に必要なものではないのが救いか。また、いずれもWiiUで配信されたVC版では、オンラインショップがネット接続ではなく時間によって品揃えが変わる仕様に変更されたことで普通に入手可能になっている。
  • 対戦に関する問題点
    • Wi-Fi対戦の規制が甘い為、チートプレイヤーが横行した。
      • 没アイテムの「たいまつ」や、本来仲間にならないユニット、挙句の果てには敵専用魔法の「マフー」が使われる始末。真面目に育成したユーザーからすれば興ざめもいいところである。
    • チート抜きにしても前述の錬成武器も使用可能で、セーブポイント等を応用した育成吟味で多くのパラメーターをカンストさせたキャラによる編成も多く、通信対戦でまともに戦うためにはこの二つがほぼ必須。GBAシリーズの通信闘技場のような、所持する武器を固定する設定も無い。
      • このため普通にクリアした程度の者がランダム対戦に挑んでも全く歯が立たない。錬成武器の禁止等ローカルルールを盛り込みフレンド間でプレイすればある程度マシになる。
    • GBAと異なり「練習」が同チーム同士でしかできなくなった。
      • 「練習」という名の通り、プレイヤーとCPUが戦うという内容でそれまでの携帯機のFEにもあった項目なのだが、今作では前作まで出来ていた別チーム同士の戦闘が出来ず、必ず同じチーム同士で戦うことにしかできなくなってしまった。その為1人プレイでの遊びの幅は極めて狭く、すぐ飽きが来る。
  • 支援効果の組み合わせが乱雑で、支援を得られる理由がわからないものも存在する。
    • ストーリー中・キャラクター同士の繋がりがない組み合わせで支援効果が得られてしまうものもある。(例、パオラとフレイ)
    • そもそも支援会話がないため、本作に支援効果が存在しないと勘違いしていた人もいる。
  • 敵ターンをスキップした際、敵と戦闘したキャラがLVUPしたり死亡しても、その場面までスキップされてしまう。
  • どういうわけか、今作では成長率が高いはずのキャラ達でもLVUP時に能力がたった1項目しか上がらなかったり、全く上がらない(いわゆる無音成長)事がそこそこの頻度で起こるようになっており、全体的にあまり安定しない。
    • キャラに合わない兵種に変更している時ならまだしも、デフォで就いている職でもそういった現象が起こる。「並程度の成長率」のキャラを育成する際は、予想以上に低いパラメーターに仕上がってしまう可能性も…
  • 一枚絵に矛盾があり、立場の高い傾国の王女・ニーナと立場の低いオレルアン王国の王弟・ハーディンが前者は立っていて、後者は玉座に座っている。

総評

原作から根幹のシステムそのものは大きく変えず、兵種変更システム等でプレイの幅を広げ、チュートリアルの強化や個別の高難易度モードを設置するなど、新規プレイヤーも従来からのファンも満足させようという意欲的な試みが随所で見受けられる。
しかし、それらの細部の調整が痒いところに行き届いておらず、結果として不自由を強いてしまうシステムとなってしまったのは残念なところである。

他にも中途半端に原作を使い回そうとしたせいでゲームバランスに乱れが生じたり、原作からの改変を抑える為か原作では稀薄キャラやシナリオの描写には殆どノータッチであった事、何よりシリーズのプレイスタイルを否定しておいて見返りが微妙な外伝絡みの要素など、シリーズの一作品としても、単体のSRPGとしても作りの粗さが否めず、海外版『暁の女神』の追加要素騒動と重なった''事も災いし、結果的には大きく評価が分かれる作品となってしまった。

とはいえ、ベースとなる「暗黒竜と光の剣」としての完成された面白さは健在であり、インターフェイス・テンポの向上や装備や兵種の増加による遊びの広がりに加え、FC・SFC版の問題点であった成長の偏りや成長率の低いキャラを使わざるをえなかったことなどが改善されたため、より遊びやすくなっている側面もあり、後のシリーズ作品にも本作のシステムが改善されつつ軒並み継承されていった事から、シリーズの躍進の土壌として大きく貢献した一作である。

本作新規のシステムについても、これらを全て使わない従来のようなプレイスタイルでも大きな支障をきたさないように作られているのも、これらの意欲作にはありがちな「システムを強いられている」という批判を配慮した制作側の精神が伺える。

難点こそあるものの、システム的に粗が多く難易度が高いFC版やいくつかの章や仲間が削られて不完全なリメイクとなってしまったSFC版と比べても多くのメリットがあるため、はじめて『暗黒竜と光の剣』に触れる人がまず最新版である本作をプレイすることはおおいに価値のあることである。
とりわけ直接の続編である『新・紋章の謎』をプレイする前には本作の新システムに慣れ、本作のストーリーを把握しておくことを推奨する。


余談

  • 封印の剣』から久々にソフトの発売日が延期。当初の発売は2008年5月だった。
  • 本来は『紋章の謎』の全編をリメイクする予定だったが、任天堂との話し合いで『暗黒竜と光の剣』のみのリメイクとなったことが開発者インタビューより明かされている。
  • 小学館の公式ガイドブックでは『暗黒竜と光の剣』にあった著名人のコラム、『紋章の謎』にあった著名人のインタビューが全く無く、「何故今回は無いのか」と疑問を上げる者もいた(コラム、インタビューについての詳細は各項目を参照)。
  • 公式HPファイアーエムブレムワールドで、みんなでつくる「新・暗黒竜と光の剣」ミュージアムが開設。ファンからのキャライラスト募集や新キャラの設定イラスト公表などが行われた。
    • 一方、『封印の剣』~『暁の女神』まであったスタッフとユーザーとのゲームについてのQ&Aは実施されなかった。
  • 後の『新・紋章の謎』では、本作の外伝条件の自虐ネタと思われるマルスが暗黒戦争で亡くなったコーネリアス王とリーザ王妃と多くのアリティア兵士・騎士たちの墓参りイベントが冒頭で描写されている。
    • 後のカードゲームのサイファのアテナのカードでも自虐ネタが有る。
  • 『暁の女神』の海外版では大量に追加要素があったことに対して意見があったのかどうかは不明だが、今作品の追加仕様は対戦時のマップが増えたのみだった。
  • 2016年2月10日にWii Uバーチャルコンソールで配信開始。
    • DS版と異なり通信対戦が不可能になっているが、DS版で利用不可能になってしまったオンラインショップが仕様変更によりいつでも利用可能になっている。