トリオ・ザ・パンチ
【とりお・ざ・ぱんち】
ジャンル
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アクション
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※画像はPS2移植版
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対応機種
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アーケード
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販売・開発元
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データイースト
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稼動開始日
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1990年4月
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判定
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バカゲー
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ポイント
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アーケード界屈指のバカゲー 何もかもが不条理 サブタイトル「NEVER FORGET ME」に偽り無し ば れ た か げろげろ
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概要
データイーストという会社がどんなものだったかが1発で分かるバカゲー。
正式名称の『TRIO THE PUNCH -NEVER FORGET ME...-』の名の通り、一度やったら忘れる事が出来ないぐらい妙なセンスが漂うゲーム。
内容
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ステージ制の横スクロールアクションゲーム。
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各ステージは、特定の敵を倒すと出てくるハートを規定数集めると出現するボス級の敵を倒せばクリアとなる(最初からボスが出ている面もある)。
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1ステージ毎の長さはかなり短いが、ステージの数が全35面と多数ある構成になっている。
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1レバー3ボタン制で、ボタン3は1ステージに一度だけ使えるサブ攻撃。
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各ボタンの名前には何故か「攻撃=ビシビシ攻撃」「ジャンプ=パッとジャンプ」「サブ=ここ一番!」とインストカードに書いてある。
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面をクリアすると「
勝ち
」という文字が当時のデコゲーで用いられた赤い明朝体でデカデカと表示される。
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面をクリアするごとに、チンさん(後述)がクリアー たからくじ(ルーレット)をやらせてくれる。基本はライフ回復や装備の強化だが、メイン攻撃・サブ攻撃両方の弱体化というハズレも存在している。サブ攻撃は最強状態で強化を引くとループしてしまい未強化常態に戻ると言う罠も。プレイヤーキャラ交代というとんでもないものもあるが、同じキャラを選べるので意味は無いも同然。ルーレットである以上(好きな時にキャラ交代を引けるとは限らないので)、ステージ毎に使い分けようとしても厳しい。
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ライフ満タンか近い状態でライフ回復を引いた場合、2目盛分だけライフメーターの上限を超えて回復ができる。
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ライフを全て失って倒されるか各ステージの制限時間切れでタイムオーバーになると「
負け
」と表示されゲームオーバー。尚、コンティニューした場合ゲームオーバー時点でのメイン攻撃とサブ攻撃のパワーアップ状態はそのまま維持される。
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スコアの概念は存在しランキングも存在する。だがプレイ中は一切表示されず、ランクインしないと獲得スコアを確認できない謎の仕様。
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プレイヤーキャラクターはタフガイ、忍者、剣士の3人からプレイヤーを選ぶ。全員、異様なまでに濃い。
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ちなみにキャラ選択画面は「クローン(複製)人間ブルース・リー 怒りのスリー・ドラゴン」のパロディである。
元ネタからしてパチモノと言う…。
タイトル画面
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異様に濃いキャラ選択
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忍者(カマクラくん)
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鉄仮面の忍者。エンディングではチンさんと二人で無闇に感極まって叫び合う熱い男でもある。
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素早い上に、(パワーアップ段階に関係なく)ジャンプ中に飛び道具を撃つ事ができるため扱い易い(ただし地上攻撃は近接のみ)。初見は彼で遊ぶことを奨める。
移動速度は特に速くもないのに、物理的におかしい角度の前傾姿勢のまま爪先立ちで忍者走る姿は笑える。だが強い。
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タフガイ(サントス)
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見た感じ2~30代だが、ランニングに野球帽が特徴。
決して岡村隆史ではない。
サブ攻撃で「喝」と叫びながら顔が巨大化して画面全体攻撃、パワーアップすると段々変化するメイン武器…とネタ性は最強だが、総じてリーチが短く厳しい。ある意味本作の象徴かもしれない。
武器は多彩だが、当たり判定が非常に強い近接武器の「すなぶくろ」か、最大Lvの高速突進「ふうけん」が有用。ただし「ふうけん」による突進は、地形に嵌って動けなくなる(タイムオーバーを待つ以外何もできなくなる)場合もあるので注意。
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前述の「すなぶくろ」と「ふうけん」の中間レベルの武器である「てつのつめ」も、単純にパンチのリーチが伸びるものであるため弱くはない。
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剣士(ローズさぶ)
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ラスタンそっくりのパンツ一丁。会話からすると、チンさんの信頼も篤いようだ。
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剣士を名乗っているくせに、初期装備はたいまつ。パワーアップすると剣や
M
スターなど、まっとうな武器に持ち替えるのだが、最終装備は炎を飛ばして遠距離攻撃が出来る
S
たいまつである。手裏剣みたいな条件もないので見た目に反して本作における最強武器。
味方が変ならもちろん敵も変。ごく一部を紹介。
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カルノフ
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ハゲで上半身裸で火を吐くヒゲ親父。アクアラングを背負ってたり、変な体色で毒を吐いたり、羽が生えて空から襲ってきたり、守護神像となって神輿で運ばれてたり、色んなバリエーションで現れる。
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群れで大量に出て来るが、これでも元はデコの『カルノフ』の主役。こんなオッサンが主役な時点で『カルノフ』もバカゲー扱いされていて、当ゲームと下記の『チェルノブ』とあわせて「デコ三大奇ゲー』と言われている。
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チェルノブ
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これまたデコのゲーム『チェルノブ』の主役。2回くらいステージボスとして出て来てデカいハンマーを振り回している。尚、2面ボスの遮光器土偶の頭部(らしきもの)も画面内を跳ね回っている。
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チンさん
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ステージクリア後にルーレットを引かせてくる、中華風の出で立ちをしたじいさん。どちらかと言えば味方サイド(設定上はプレイヤーが操作する3人の師匠)。
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修行と称して2回ほど襲ってきて顔を巨大化させながら「痛」の字を飛ばしつつ左右に走り回るという無茶な攻撃をする。後のダルシムのようなズームパンチも使う。
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ちなみにチンさんを無事倒せると「
強くなったな
」と、負けると「
甘いな
」と台詞が表示される。
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銅像
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巨大な手や脚など一部だけが襲ってくる。色からして青銅製で、足には「TAROSUNOASHI」とローマ字で描いてあるため、出典はギリシャのタロスらしい。
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本来の綴りは間違ってもTAROSUではない。握り拳から汗らしきものを落として攻撃してきたり、何処に突っ込みを入れればいいのか分からない奴?奴等?である。
他にもワニ、チンピラ、トカゲ忍者、巨大招き猫、ガイコツ、怪獣に変形するスライム、強化装甲を装備したスライム…などなど、終盤ステージを除いてキャラクターに統一性は殆どない。
また、やられ声がなんと言うか変。口で説明しにくいので実際に聞いてみて欲しい。
ヤーン
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ルーレット。当たるとチンさんが喜んでくれる
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35面あるステージもまた妙なものばかり。一部を紹介する。
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大まかな流れとしては古代→現代→和風世界→未来→現代。これが何を意味しているのかはわからないが。
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STAGE02 「にょき」
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STAGE01に無かったサブタイトルが付く面。サブタイトルはこの後も付いたり付かなかったりする。この面は地下からパイプのようなものが伸び縮みする砂漠で銅像の手を倒すというもの。「にょき」は伸縮を表していたらしい。
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「こういうノリが延々と続くんだ」という事をここで理解しておくと後が楽。
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STAGE05 「羊の呪い」
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子羊を撃ってくるピンクの羊がボス。イロモノ続きの中で比較的普通の敵かと思いきや、勝つと「
呪ってやる
」と言われる。なお負けても呪われる。
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この「羊の呪い」については、後に同社の対戦格闘ゲーム『水滸演武 ~風雲再起~』にて『ファイターズヒストリー』の溝口誠がゲスト出演した時に、彼の必殺技として登場していたりする。呪ったれや!
唐突に表示される『にょき』
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呪われる。このあと羊の姿に
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STAGE06
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この面は前ステージの呪いによりプレイヤーがピンクの羊になる。が、攻撃は使い易く、しゃがむと当たり判定が無くなるので、はっきり言って普段の姿より強い。
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STAGE07 「浦島太郎か(※原文ママ)」
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亀をいじめている敵を倒しても何も起きない。他に敵も居ないしと亀を殴ると「よくぞ見破った」のセリフと共にチンさんが出現、そのままバトルとなる。展開の説明なんて当然無い。
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ちなみに羊の呪いは1ステージ限りらしく、このステージでは何の説明もなく姿が元に戻っている。
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STAGE15 「月は友達」
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ここ一番!を使うと背景の月がバウンドして襲いかかってくる。サブタイトルに騙されてはいけない。
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某サッカー漫画の「ボールは友達」という台詞が元ネタだろうか?
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「月は友達だから攻撃の巻き添えにしてはいけない」という意味なのかもしれないが…。
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STAGE18 「青い鳥だ」
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敵がケン○ッキーのあの像に良く似ている。それを倒すとフライドチキンをばらまく青い鳥(どう見ても紫色)が出現。
流石にマズかったのか、後述のケータイアプリ版では像がピエロに、アーケードアーカイブス版では
服の色が違うだけで見た目はそのままだが無地の箱に変わっている。
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STAGE20 「まさに日本」
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だるまがボス。「だるまさんがころんだ」という文字が画面に出現し、最後まで完成するとプレイヤーどころかだるまも他の敵も全て動きが止まる。
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しかし「だるまさんがころんだ」完成による短時間の一時停止は完全に無意味なわけではない。実は、一時停止中も密かにゲーム自体の制限時間が減っていく。
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STAGE23 「懐かしい」
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STAGE20のだるまが再度登場。ギミックも全く一緒。再登場も早すぎて懐かしさのかけらも無い。
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STAGE29 「おいおい」
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ここから唐突にSF風のステージになり、敵もスライムになる。サブタイトルの意味は分からない。プレイヤーのツッコミを代弁しているのだろうか?
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そしてラストステージは……?(ネタバレ注意!)
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STAGE35 「最後の最後」
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最終面で再び舞台が現代になり、青空の下の都市部の公園と思しき場所に出る。なぜか犬や鳥などが歩いてくるのでとりあえず殴ってみると
小鳥「んなあほな」 子犬「ざんこく」 蝶々「げげ」 と言われ、最後に現れる白い鳩がステージ中央の噴水に止まる。それも殴ると画面が下にスクロールし、謎の目玉と「
ば れ た か げろげろ
」のメッセージが。
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そのまま謎のなにかは下に落ちて(降りて)行き、最後にプレイヤーキャラとチンさんとの会話でエンディング。展開の解説も最後のアレがなんだったのかの説明も終始一切
無い
。んなあほな。
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タイトルロゴには主人公3人を象徴するかのような「拳・手裏剣・剣」が、鳩と向かい合う構図のレリーフがある。
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会話後、プレイヤーキャラが忍者なら和風世界へ、タフガイなら現代へ、剣士なら古代へ帰っていく。剣士でクリア時「やりました!」とチンさんに報告する描写があるので、何か目的を持って行動していたのだろうが、その目的はさっぱり不明。
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敵が落とすハートが「HELP!」と助けを呼んでいるので、3人とチンさんが多くの魂の解放のためいくつもの時代を股に掛けて戦っていた…という理屈無しの熱いストーリーを想像する余地がある。
衝撃のラスト
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おわり
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コンティニュー画面には何故か銅像が居て、コンティニューすると顔がこんなことになる。
評価点
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意味不明且つ強烈な世界観
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ここまで読んだだけでもお分かりいただけるだろうが、このカオス且つサイケデリックな世界観と演出の数々は良くも悪くもインパクトが絶大で、一度体験したら忘れる事は難しい。
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これほどぶっ飛んだ内容のゲームはアーケード史を見回しても類は無く、人を
不覚にも惹きつける不条理な魅力を放つのも確かである。
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BGMは後にゲーマデリックを結成するデータイーストのサウンドチーム制作だけあって、お馬鹿な内容に似合わず格好良い曲揃い。ミステリアスな忍者テーマ、ヒロイックなタフガイテーマ、ダンサブルな剣士テーマと曲調もそれぞれが個性的で、1ループも非常に長く聴き応えがある。
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ただし、流れるBGMはプレイヤーキャラ1人につき1曲固定となっており、「宝くじの効果でキャラを変更する画面に移行しない限りゲーム開始からラストステージ終了まで延々同じ曲が流れ続ける」という、一種のトランス的なものになっている。
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キャラ毎に曲が決まっている『サイキック5』や『コナミワイワイワールド』と同様の効果を狙ったものと思われる。曲に余程自信が無ければ出来ない芸当である。本作の方が「ゲーム開始からエンディング直前までノンストップで流れる可能性がある」分破壊力がずっと大きいが。
問題点
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キャラクター性能差が激しく、カマクラくん有利のゲームバランス。
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カマクラくんは移動力が高く、条件付きながら最初から飛び道具が使える、サブ攻撃が使い易く中でも「ひてん」が非常に強力と、全体的に優遇されている。
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ただし、他の二人とは異なりダメージを受ける毎に空蝉の術で木に変身するため、変身が解けるまでは硬直して動けなくなる欠点がある。
またステージ28のシャチホコなど、カマクラくんを使用しているとスピードがアップする(主人公と等速で動く)敵が一部いるので、他の二人と比べて若干敵が強くなる。尤も、気にならないレベルの性能であるが。
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ローズさぶはサブ攻撃が弱いものの、武器はパワーアップする毎にリーチが伸び、先述の通り最終的には無制限飛び道具を手に入れられるという大器晩成型。
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サントスはどちらも使い難いため、縛りプレイ以外で使われることは稀である。唯一判定が上方向に強くラッシュ力が高いサンドバッグが強力だが、慣れてないプレイヤーには使いこなせないほどリーチが厳しい。
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ただしキャラのインパクトは最強なので、本作が紹介される際の画面写真として一番人気なのが(ここ一番を使用中の)サントスである。
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強烈なキャラや世界観である意味上手く隠せてはいるが、いち横スクロールアクションゲームとして見ると単調で飽きやすいと言わざるを得ない。
特に終盤のSFゾーン(?)に突入すると、メカニカルな基地の背景がずっと続き敵はスライムばかりと、奇天烈な世界観も鳴りを潜めてしまう。
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自キャラのパワーアップとライフ回復がステージクリア後のルーレット頼みのため、思うようにパワーアップや回復ができない事がありストレスを溜めやすい。
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ただし、回る速度こそ速いが目押しは可能。また、ルーレット画面に切り替わる前から停止ボタンを押しっぱなしにしてると確実に4番(サブ強化)に止まる。
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ステージ17ではボスが落下したまま帰ってこないというバグが時折起こる。運悪くこうなるとゲーム進行不可なのでタイムオーバー待ち(強制ゲームオーバー)しかない。
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対処法としてはボスを落とさないか落ちる前に倒すかしかないのもタチが悪い。
総評
ゲームの出来そのものは『遊べなくはないもののゲームバランスが大味で正直クソゲーに近いレベル』だが、
ゲーム全体に漂う何かがクソゲーを通り越して強烈すぎるため、最終的にバカゲーという評価を獲得するに至った。
得てしてビデオゲームというのは、大なり小なり「何じゃそりゃ」な物を持っているのだが、その「何じゃそりゃ」を徹底的に詰め込んでいったのがこの作品と言えるだろう。そのためゲーム本体は大味ながら、魅了されてしまう人も少なくはない。
移植
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ケータイアプリ版
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2006年9月5日にボーダフォン携帯用Vアプリとして配信。移植としては一番乗り。
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前述のステージ18のカー〇ルサン〇ース人形の差し替えや一部ステージの削除、BGMの追加等携帯アプリ向けに一部アレンジされている。
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オレたちゲーセン族版
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PlayStation2向けに2007年2月8日に発売。『サンダークロス』と共にシリーズ最終作となった。
「トリオ」だけに「トリ」を飾ったということか。
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初のアーケード版の忠実移植ではあるがオリジナルと比べてゲームスピードが若干遅いという差異がある。とはいえ雰囲気を味わうには十分問題ないレベルである。
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アーケードアーカイブス版
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2022年5月19日からPlayStation4/NintendoSwitch向けに配信。
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『オレたちゲーセン族』版以来15年ぶりの移植。ステージ18のカー〇ルサン〇ース人形については服の色と箱の模様が変更されているだけで
見た目はそのまま
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こだわり設定で通常ゲーム中では表示されないスコアとステージ数を表示させる事が可能。だがハイスコアモードとキャラバンモードではこの設定をONにできないため「ゲーム終了まで肝心のスコアが確認できない」というよく分からない事になっている。ある意味このゲームらしいというか…。
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ちなみに配信予定のラインアップにはかなり前から挙がっていたがなかなか配信されず、アーケードアーカイブスシリーズ8周年を迎えた4日後に満を持して(?)の配信となった。
余談
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開発中の(仮)タイトルは『TVすごろく』。ロケテスト版では本当に「すごろく」だった。
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なお、前年の『アドベンチャークイズ カプコンワールド』はクイズ部分を除けばすごろくであり、以降しばらくの間クイズゲームの流行りは「クイズ+すごろく」であった。『みなさんのおかげさまです! 大スゴロク大会』みたいな「麻雀+すごろく」もある。
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月日は流れ、コロコロアニキの2018年春号にて白黒ページではあるが、このロケテスト版が掲載。希少な基板であった為、慎重に扱いながらの取材であった。また、同記事ではロケテスト版の詳しい説明が成された。
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製品版と異なり、こちらではゲームが始まるとルーレットが回り、通常のすごろく同様にコマを移動させ、止まったマスに応じたイベント(アクションステージ)が始まるという仕様だった。クリアーたからくじのルーレットや、ステージクリア時の「勝ち」の表示はその名残である。
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結果的に製品版ではすごろく要素が全て削られ、各マスのイベントは通常のアクションゲームのステージに転用される事となった。つまり統一感の無いカオスなステージの数々は、元々はすごろくのマスのイベントだったものを無造作にアクションステージとして繋げた結果である。…すごろくのマスだったとしてもカオスな気もするが。ちなみにマス目のアクションステージとして用意された数は全72面とのこと。
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2019年1月31日のOBSLiveにて本作の企画者である伊井俊一氏がゲスト出演した際、幾つか謎となっていたことが明かされている。
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その内容
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元々、本作を作るきっかけとなったのは伊井氏がAC版『チェルノブ』の開発が終わった後に北米へ出張した際、北米版の『チェルノブ』をプレイしていた人の様子を見ていたところ、1面すらクリアできなかった人が殆どだったことを受け、「もっと簡単にしなきゃだめかな」と思った事と伊井氏自身がボードゲーム好きだった事もあり、「すごろくをベースにすれば「運良く敵が弱いマス目だけをクリアして最後はラスボス倒して終わる」という仕組みにすれば良いんじゃないの?」といういわば「中抜きの発想」と「腕前よりも運が良ければOK」といったコンセプトから始まったとのこと。
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前述のようにすごろく風ゲームとしてロケテストも行われたが、ゲームの仕様を変更したきっかけは、本作の開発中に『スーパーマリオブラザーズ3』が出たことで「(プラットフォームが違うとは言え)自分の中ではボードゲーム風のアイデアを先に使われた」と思い、今の仕様へシフトすることとなった。
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伊井氏は「元々「すごろくゲームがACで?何じゃこれ?」というインパクトを与えることを考えていたがスーマリ3が出たことが相当ショックだった」とも述べている。
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各ステージの内容が「やたら変なものばっかり」なのは、当初のすごろくのマス目として用意していたアクションステージはロケテスト時点でほぼ完成しており、その中から選抜した際、「変なタイトルが付いていたステージを殆ど残した結果、ああなった」とのこと。
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プレイヤーである3人のキャラを作る際、まず剣士(ローズ・サブ)は「『ラスタンサーガ』の主人公がカッコ良かったんであれみたいなキャラにしようと思った」、忍者(カマクラくん)は「忍者が好きなんで飛び道具の使えるキャラを出したいと思った」、そして最後のタフガイ(サントス)は「格闘系も欲しいという事でサンドバッグ振り回すキャラはどうかなと」という経緯から生まれた。「それぞれ攻撃範囲が「中距離」「遠距離」「近距離」に長けているという分け方でバランスを取り、パワーアップすれば射程の短いタフガイでもそこそこ使えることも考えていた」とのこと。
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BGMについては「音楽を1度選んだらずっと途切れないようにするという試みをしたかった」とのことで、「ボス戦なんかでボスが倒れるとその曲が途中の良いところで途切れるということに違和感を感じてたので、
曲は各キャラ毎に1曲だけ。3人いるので計3キャラ分だけ作ってもらい、それらはできるだけ長くかつループを感じさせない内容にしてほしい
ということをサウンドの人にお願いした」と述べている。
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ちなみに肝心のスコアについてだが実は「
普通にエンデイングまでクリアすると獲得スコアは235万1400点で固定
」という、ランキングを狙うにしてもあまり意味のないオチだったりする。
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また、社員「会社を辞めたい」上司「なら一品作ってからにしろ」というやり取りから生まれたと言う噂もある。
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同社の『ザ・グレイト・ラグタイムショー』にサントスの像が登場しているほか、『ダイエットゴーゴー』のエンディングの一枚絵に多くのデータイーストキャラが並んでいる中に本作のキャラが混ざっている(ここ一番中のサントス、変わり身の術状態のカマクラくん、呪われたローズ・サブと思われる羊、チンさん)。
最終更新:2024年04月05日 04:17