ファイナルファイト タフ

【ふぁいなるふぁいと たふ】

ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 スーパーファミコン
メディア 24MbitROMカートリッジ
発売元 カプコン
発売日 1995年12月22日
定価 9,800円(税別)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
※バーチャルコンソール配信時のレーティングを記載
コンテンツアイコン 暴力、犯罪
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年12月8日/800Wiiポイント
【WiiU】2014年10月29日/823円
【New3DS】2016年11月21日/823円
判定 なし
ポイント 盛大なコレジャナイ感
新要素の多くが噛み合わず
まさかのパンチはめ(事実上)削除
『1』の壁は高すぎた…
ひとつのゲームとしては楽しめる
ファイナルファイトシリーズリンク


概要

ベルトスクロール型の『ファイナルファイト』シリーズとしてはシリーズ最終作品。
海外版のタイトルは『Final Fight 3』でナンバリング作品の扱いとなっている。

今作ではハガーとガイの他に新キャラクター2名を追加して4人の中からキャラクターを選ぶことが出来、『ファイナルファイト2』同様に2人同時プレイも可能となっている。
その他、ダッシュ移動などの新システムが追加されているが、システムの詳細は後述する。

本作が発売された時にはもはやプレイステーションやセガサターンが主要ハードになりつつある頃であったためか出荷数が抑えられていたようで、本作はプレミアが付いており、中古でも万越えはザラにある状況であったが、バーチャルコンソールで配信されたことで幾分かは落ち着いたように見受けられる。

なお、本項でシステムや操作方法に関して触れている個所があるが、ボタン操作に関してはオプションで設定を変更することが出来るため、ここでは押すボタンを直接記載する場合はデフォルトのボタン配置(攻撃:Y・ジャンプ:B・エクストラジョイ*1:A)に準じて表記する。


ストーリー

ハガー達の活躍によりマッドギアは壊滅、メトロシティも一見すると平和になったかのように見えた。
しかし、マッドギアほどの大規模な組織こそ無くなったが、逆に小規模な組織を形成する悪党共を統率する存在がなくなってしまったのも事実で、次第に街が乱れ始める。
中でも、ここ最近になって急速に力を付けてきたマッドギアの元下部組織「スカルクロス」の存在は再び市民を不安と恐怖に陥れるのには十分であった。

そんな折、修行の旅に出るため、長年ハガーの元から離れていたガイがメトロシティに戻ってきた。
2人が談笑をしている最中、留置所がある方向から大規模な爆発が起こる。
ハガーの元に訪れた女性刑事・ルシアから留置所が謎の集団による襲撃を受けている旨を聞かされた2人はルシアと共に急ぎ留置所に向かおうとするが、そんな3人の元にディーンと名乗る青年が現れ、「案内する」と同行を申し出る。

この事件を発端に、スカルクロスとの新たな闘いが幕を開けることになる。


システム

操作システム

ダッシュ移動

左右同じ方向に2回十字キーを入れると、押し続けている間ダッシュで移動することが出来るようになった。
ダッシュ中に攻撃をすればダッシュ中専用の攻撃が出せる他、ダッシュジャンプからの攻撃も可能。
キャラクターによっては打撃の特定段をキャンセルしてダッシュできる為、コンボ要素として使うこともできる。
一部のキャラクターを除いてダッシュ中でも必殺技(メガクラッシュ)を繰り出すことが出来る。

ただし、ダッシュ移動中の急停止は出来ないので、特定の地点に止まりたい場合は多少早くボタンを離す必要がある。

シフト移動

LまたはRボタンを押しながら移動することで十字キーの入力に影響されずに向きを固定しながら移動が出来る。
そして、シフト移動中に今向いている方向に対して後ろに当たる方向に十字キーを2回入力するとバックステップが出来る。
キャラクターごとの差はあるが基本的に素早く距離を稼げる上、バックステップ中は攻撃を受け付けない無敵時間が存在するので、上手く使えば敵に囲まれている状態から脱出したりする事も可能。

アクション

コマンド技

本作では新たにコマンド入力で特定の技を出すことが出来るようになった。
キャラクターによって1~4つのコマンド技を持っている。
各キャラクターの技コマンドは後述のキャラクターの項で紹介する。

スーパーメガクラッシュ

画面下に新たに「スーパーメガクラッシュゲージ」が追加された。
このゲージは敵に攻撃を当てることで溜まり、最大になると一定時間ゲージに「SUPER」の表記がされ、この間は「スーパーメガクラッシュ」という、強力な技を繰り出すことが可能。
スーパーメガクラッシュを繰り出すか、一定時間の経過でゲージは0になり、再び溜め直す必要がある。

武器システム

キャラクターごとに得意武器が明確に設定されており、その武器を該当キャラクターが拾った際には武器による連続攻撃が可能になっている*2

掴み方向の概念の導入

これまでの真正面で掴むだけでなく、背後からも掴むことが出来るようになった。
掴んだ方向によって繰り出せる技が変わる為、敵を掴んだ時に下+Yボタンで掴む向きを入れ替えることが出来るようになっている。
なお、前述のスーパーメガクラッシュは全て掴みからのコマンド入力で繰り出すが、これは真正面から掴まなければ繰り出すことが出来ない。

その他システム

ルート分岐

プレイ中の一部のステージでは特定の条件を満たすことでプレイするルートが分岐するようになった。
特定地点への接触や特定のオブジェクトを破壊したりなどが主な条件となっており、場合によってはステージのショートカットやボスとの戦闘を回避出来たりなど、影響は小さくない。
更に特定の分岐はエンディングにも影響を及ぼすものとなっている。

「AUTO 2P」モード

このモードを選ぶと、コンピューターをパートナーにして擬似的な2人同時プレイが可能になっている。
ただし、このパートナーは自分からアイテムを拾いに行くことはない*3上、スコアによるエクステンド(残機追加)もあまり望めないため、最終ステージに行く前には大体脱落してしまっていることが多い*4
このパートナーの強さはオプションの「PARTNER LEVEL」でWEAK・NORMAL・STRONGの3段階から選ぶことが可能になっている。

雑魚敵のカラー

同じ敵の色違いが出現するようになっている。
なお、色によって性能や攻撃手段が変わることはなく、あくまで見た目の差異に留まっている。

体力回復アイテムの扱い

従来作では体力回復アイテムを拾った時に体力が満タンであった場合はスコアが入っていたが、1メモリでも減っている場合はどんなに回復量が大きい回復アイテムであってもスコアは加算されなかった。
本作では体力回復アイテムを拾うとその時の体力に関係なくスコアが加算されるようになった。
これにより、スコアのために体力満タンで回復アイテムを拾い、その後敵にダメージを貰ってしまった…といったことは起こらなくなり、本当に必要な時に拾いに行けるようになったと言える。


キャラクター

※コマンド技とスーパーメガクラッシュのコマンドの十字キー入力部分はテンキー表記で、コマンドはキャラクターが右を向いている時のものとなり、対戦型格闘ゲームの必殺技同様に左向きの時は入力が反転する。

ガイ
シリーズお馴染みとなった武神流忍術第39代目の伝承者。
力はそれ程ではないが、素早く移動して攻撃が出来る扱いやすいキャラクター。
武器はヌンチャクを得意とし、装備時は連続攻撃が可能。
ガイのみ壁に向かってジャンプし、壁に接した時に再びBボタンを押すと壁を利用しての三角飛びが可能。
技名 コマンド 備考
足払い正拳突き(あしばらいせいけんづき) 後ろ掴み中Y Yボタンで追撃が2回まで可能
通し(とおし) 236+Y
千拳唯打掌(せんけんいだしょう) 正面掴み中632+Y スーパーメガクラッシュ
ハガー
シリーズお馴染みのメトロシティの市長で、元ストリートファイター。通称「戦う市長」。
マッドギアを壊滅させてからも市長職を続けており、本作では齢50を超えているのだが、その筋力は衰えるどころかますますパワーアップしている。
攻撃速度も移動速度も遅いが、それを補って余りあるパワーが持ち味。
武器は鉄パイプを得意とし、装備時は連続攻撃が可能。
技名 コマンド 備考
バイオレントアックス 236+Y
ファイナルハンマー 正面掴み中632+Y スーパーメガクラッシュ
ディーン
ハガー達の前に突如現れた青年。
元ストリートファイターで、スカルクロスに対して異常なまでに復讐心を燃やしている。
ハガーと比較するとややパワーで劣るものの、その分移動速度や攻撃速度は速い。
どちらかと言えば投げをメインに攻撃するタイプだが、地面に叩き付ける系統の技が多く他の敵を巻き込みにくい。
ハンマーを得意武器としているが、ハンマー自体が1回投げて使い切るタイプの武器であるため、電撃を纏って威力が上がるだけで連続攻撃は出来ない。
技名 コマンド 備考
イカヅチ 49+Y
つかみかかり 236+Y
バックブリーカー 後ろ掴み中8+Y
エルボードロップ バックブリーカー中22+Y バックブリーカーの追加攻撃
スクラップダンク 正面掴み中28+Y スーパーメガクラッシュ
ルシア
メトロシティ市警、特殊犯罪課に所属する敏腕女性刑事。
かつて起きた汚職事件に関わった際にハガーと知り合い、以降は良き友人となっている。
また、コーディーとも古くからの友人関係にある。
素早くパワーもあるが、武器を振う速度が遅めになっている。
脚を使う割には通常攻撃のリーチが短めで、コマンド技も若干入力しにくいため、一癖ある性能。
警棒を得意武器とし、装備中は連続攻撃が出来る。
技名 コマンド 備考
トルネードスピナー 623+Y
ファイヤースピナー ジャンプ中236+Y
ハードヒットニー 226+Y スーパーメガクラッシュ

評価点

『2』の問題点を改善した

  • 『2』では敵味方共に攻撃力が低すぎたことでいたずらにプレイ時間が延び、操作しているプレイヤーが疲れるのが先か、クリアが先かと言わんばかりの状態となっていたが、本作では攻撃力が『2』に比べて高くなっており、逆に敵の攻撃力はそれ程高くないのでゲーム難易度は幾分下がった。
    • さらに敵の体力と防御力も全体的に抑えめになっており、こちらの攻撃手段が大幅に増えていることから戦闘が作業的になっていた点が大きく改善されたのは大きい。
  • 『2』の雑魚敵の体力はステージごとにほぼ固定値を取っていたが、本作では敵によって差別化が図られている。

プレイヤーキャラクターの性能強化によるテンポの良いプレイ感覚

  • パンチ攻撃・投げの他にダッシュ攻撃や必殺技・スーパーメガクラッシュ等の導入により、プレイヤーキャラクター側の性能が大幅にアップしており、上記の通り敵の体力が全体的に低めになっているため、より爽快感溢れるプレイが可能になっている。
    • ダッシュ攻撃や必殺技は格闘ゲームのようにキャンセルして出せるようになっているため、様々なコンボを作り出すことも可能。使いこなせるようになれば耐久力の高い敵やボスさえも体力満タンから一気に畳みかけることも出来る。
    • 新たに追加された攻撃手段はいずれも攻撃力が高めになっているため、群がる敵を次々となぎ倒していける。
    • 操作自体もそれほど複雑ではないため、初心者でも遊びやすい。

操作キャラクターの増加

  • おなじみの人気キャラクターガイとハガーに加え、新キャラクターとしてルシアとディーンが加わって4人になった。
    • コンボが強力で扱いやすいガイ・高威力かつ扱いやすい投げと判定の強いパンチ持ちのハガー・リーチが短い代わりに基本性能が良いルシア・強力な必殺技と背後投げを持つ反面癖の強いディーンと性能面でも個性付けされており、キャラクター選びの楽しみも増えたといえる。

賛否両論点

新システム

  • ファイナルファイト』(以下『1』)は基本操作は簡単ながらもプレイヤーの技量次第で「パンチはめ」などのテクニックや様々な立ち回りを楽しめるようになっていた。
    • しかし、本作に追加されたシステムはその真逆を行くものであり、「『ファイナルファイト』らしくない」とする否定的な意見もあれば、逆に「このシステムによりアクションの幅が広まり、ゲーム性が深まった」と好意的に見る意見もある。
      • いずれにせよ、万人が納得する形にするのは無理だとしても、『1』のゲームシステムを好意的に見ていた者からしたら、やはりこの作品のゲームシステムに対する違和感は否定できない部分だろう。

問題点

パンチはめの削除

  • 『1』で猛威を振い、『2』でも使いづらくなったが残っていたテクニックである「パンチはめ」だが、本作では向きを変えて出すパンチがやたら遅くなっており、向きを敵のいる方に戻す前に敵が復帰してしまっているため、パンチはめが実質削除されてしまっている。
    • 普通に繰り出す連続攻撃の際は全く問題ないのだが、パンチはめの要領でやると成立しないようになっている。
      • 少なくとも使えなくてもクリアが出来るし、逆に使えなくては話にならないというのでも問題だが、シリーズの象徴とも言えるテクニックを否定するこの仕様は流石に首を捻らざるを得ない。
    • 余談になるが、『1』のGBA向け移植作品である『ファイナルファイトONE』(以下『ONE』)発売に合わせて行われた『ファミ通』のインタビューにて「パンチはめがなければ『ファイナルファイト』ではない」との旨の発言をスタッフがしていたという逸話がある。
      • ならば「『ファイナルファイト』シリーズ」に属する作品である本作でもそのスタンスを貫いて欲しかったものである。

新キャラクターの魅力が乏しい

  • ガイやハガーのインパクトに勝てというのは酷かもしれないが、プレイヤーキャラクターですら『2』のカルロスにも勝るとも劣らない魅力・インパクトの乏しさ故、印象に残りづらい。
    • ルシアはその露出度が高い服装や繰り出す技などから別の意味で印象に残るかもしれないが、それらの要素をキャラクターの魅力として良いものかどうか…。
      • こういう部分は個人の感性というのもあるので一概に言い切れない部分も確かにあるのだが、ネットなどの媒体で本作に触れた中でキャラクターに関して好意的な意見がほとんど見られないというのもまた事実であり、少なくとも「魅力あるキャラクター」とするのは難しいと言わざるを得ない。

コマンド技の扱いづらさ

  • コマンドがやや個性的であったり、技の隙が大きすぎたりと普通に連続攻撃を当てた方が戦いやすいということが少なくない。
    • 更に、コマンドによっては立ち回りの中で図らずもコマンドが入力されるように動いてしまい、Yボタンを押したら技が暴発した…ということも起こりかねない。
      • また、スーパーメガクラッシュも技の最中は無敵だが、技によっては終わるとすぐに無敵が無くなってしまうため、使ったが最後、すぐに反撃されて逆に状況悪化してしまうこともあり得、使える場面が限られてしまう。

仕掛けの乏しさとアイテムのバランスの悪さ

  • ルート分岐など、そういう意味での仕掛けはある。
    • しかしながらマップの構成という意味では『2』以上の仕掛けの乏しさで、本作では地雷などが仕掛けられていたりなどはなく、縦に移動する場面が1回とドラム缶が転がってくる個所が1つ(3度転がってくる)しかなく、とても乏しい。
      • SFC版『1』や『ファイナルファイト・ガイ』、『2』よりも容量は増えているのだから、ハードスペックの問題でど派手なものは難しいにしても、もう少し何か個性的なマップ構成をしても良かったのではないだろうか。
  • また、アイテム(ドラム缶など)の配置も相変わらず少なく、あっても得点アイテムであったり、ほとんど回復が見込めない回復アイテムしか入手出来ないこともある。
    • ステージ1では回復アイテムが一度も出てこないのを筆頭に、それ以外のステージにおいても、ボス直前エリアの最初の方に僅かに回復するアイテムを出したっきりで敵が多く出現する長い距離を進ませて漸くボス戦に突入させたりなど、やや理不尽な難易度の上げ方になっている。
      • 回復アイテムの他にも、アイテムの少なさ故にせっかく設定された各キャラクターの得意武器も出て来る回数が数えるほどしかないため活かしきれておらず、一度も得意武器を使うことなく最後までクリアということも多々ある。

処理落ちが起こりやすい

  • アニメーションのパターンが増えたことなども影響しているのか、特に2人同時やオート2Pモードでのプレイでは処理落ちでプレイに支障が出てきかねないこともある。
    • 1人プレイでも2人同時よりはマシだが状況次第で処理落ちが起こる。
      • 樽やドラム缶などのオブジェクトを減らすなどの対処をしていてなお頻繁に起こるため、快適さとゲームバランスの両面で悪影響が出てしまっており、踏んだり蹴ったりとなってしまっている。

難易度設定による変化の乏しさ

  • 本作でもオプション画面にて難易度がEASY・NORMAL・HARD・EXPERTの4種類用意されているのだが、難易度による変化は敵の積極性が増したり好戦的になっていく程度で、難易度変化によって敵数が変化するのはEASYのみ。
    • 難易度を最高にしてもNORMALより敵が増えたり、より強い敵に差し替わっていたりすることもないため、よりたくさんの敵と戦いたいという人には物足りない仕様になっている。
      • 『2』の時のように2人(オート2P時も同様)プレイ時にも敵数がさらに増えるということもない。むしろ頻繁に処理落ちが発生してしまうためかえって遊びにくくなってしまうという悪循環も…。

詐欺くさい敵の各種判定

  • 上に書いたように確かに全体的に見ればゲーム難易度は幾分下がったとしても良いのだが…。
    • 出て来る敵の攻撃判定ややられ判定にかなり詐欺くさいものがあり、こちらの攻撃が当たっているような位置にいるにもかかわらず、敵は攻撃を喰らわないどころか逆に攻撃し返してきたり(当然の如くこちらは喰らう)、通常攻撃の一発目が当たっているのに普通にボタン連打していても二発目が入らなかったり*5、明らかに当たりそうにない位置にいるのに敵の攻撃を貰ったり、さながら「当て身投げ*6」の如くこちらの攻撃判定を掴んで投げてくるようにしか見えなかったりなどの要素でプレイしているうちにイライラが溜まってきかねない。
      • そのため、ある意味では難易度は下がっているどころか逆に上昇しているとしても良い所もある。アイテム配置同様理不尽な難易度の上げ方だが。
      • これは恐らく「自キャラクターの当たり判定はそれなりに作りこまれているが、敵キャラクターの当たり判定がかなりいい加減に設定されているので、結果的に自キャラクターの攻撃判定が弱くなってしまった」ための現象だろう。

総評

ファン心理を抜きにして本作を見れば、良作とは言いがたいものの、少なくともクソゲーと言われるほどの酷い作品という訳ではない。
だが、新システムがそれまでのシリーズの「簡単操作で爽快アクション」に真っ向から衝突するようなものであったこと、その代わりにシリーズの特徴でもあったパンチはめが事実上不可能にされていること。
加えて、魅力に乏しいキャラクターなどの様々な要素が噛み合わさって、『1』を知るユーザーほど「こんなの『ファイナルファイト』じゃない」と失望するのも無理はない。

勿論、『1』とマップと登場する敵以外の基本的な物が何も変わっていないというのでは、それはそれで「マンネリ」を指摘されてしまうのだが、本作の場合はそのマンネリ打破のためのシステムが噛み合わず、結果として余計にコレジャナイ感を強めてしまったと言える。

逆に、本作が初めて『ファイナルファイト』シリーズに触れる作品であったり、そこまで深く拘っている訳でもなければ、程度の差はあれども楽しめる作品ではあるので、そういう意味ではまさしく『2』同様に「『1』のファンほどコレジャナイ感が強くなるガッカリゲー」と言えるものであろう。


余談

一部の敵キャラクターについて

『1』のAC版で「ポイズン」と「ロキシー」という女性の敵キャラクターに関してのゴタゴタがあった(詳細はAC版ファイナルファイトのページを参照されたし)。
しかし、日本版では設定はともかくとして女性の姿をした敵キャラクターが以降の作品でも登場するのだが、海外版では『SFC版1』・『ガイ』・『2』・『ONE』のいずれも女性の姿をした敵キャラクターは全く異なる男性に変更になっている。
そして、本作でも「メイ」という女性の敵キャラクターが登場するが、こちらは海外版でもその姿は一切差し替わっていなかったりする。
因みにメイは攻撃手段のひとつとして、一部では「幸せ投げ*7」などと言われることもあるフランケンシュタイナーを使ってくることがある。
本作での敵の差し替えが行われていない正式な理由はわからないが…少なくとも「どうせフランケンシュタイナーをさせるなら男性より女性の方が良い」といった俗っぽすぎる理由ではないことだけは間違いないはずである。



*1 通常、Y+B同時押ししないと出せないメガクラッシュがこのボタンひとつで出せるようになる。

*2 ただしディーンのみは例外で、得意武器であるハンマーを投げてしまうのは変わらず、敵に当たった時のダメージが増えるだけになっている。

*3 何らかの要因でアイテムの出現と攻撃のタイミングが一致してしまうことなどの要因でアイテムを拾ってしまうことはある。

*4 脱落した場合、パートナーはコンティニューをしないのでそのまま1人プレイを継続することになる。

*5 キャラクターの攻撃モーションは2発目まではほとんど同じモーションとなっており、1発目が余程変な当たり方をしない限りは2発目も普通に当てることが出来るようになっている。ここでは当然だが「変な当たり方」をした場合ではなく、あくまで1発目が普通に当たるような間合いにいることを前提としている。

*6 SNKの『餓狼伝説』シリーズに登場する「ギース・ハワード」が主に使う必殺技で、相手の打撃攻撃を受け流しつつそのまま投げ返してしまう技。

*7 後述のフランケンシュタイナーなどのように太ももの部分で相手の頭部を挟んだり、首を極めて投げる技を「女性が」行う場合に呼ばれるもの。男性にやられた場合は特別な呼び方は無いが、一転して言うなれば悪夢のような技となる…のだろうか。