修羅の門

【しゅらのもん】

ジャンル 格闘シミュレーション
メディア 8Mbitカートリッジ
対応機種 メガドライブ
発売元 セガ・エンタープライゼス
開発元 シムス
発売日 1992年8月7日
定価 7,800円
判定 なし
ポイント 原作再現度の高さはピカイチ
迫力あるビジュアルシーン
原作単行本が最高の攻略本
少年マガジンシリーズリンク


概要

  • 『月刊少年マガジン』で連載されていた川原正敏原作の漫画をゲーム化した作品。
    システム的にはFC版『キャプテン翼』の格闘ゲーム版といった趣の作品。
    ストーリーは原作の第1部~第2部まで。

特長

  • コマンド選択型のシステムにしたことにより、迫力のあるビジュアル。
    • 原作の絵柄の再現度も非常に高く、演出面でも納得の出来栄え。原作通りの展開をプレイヤーの手で体現できるのは非常にうれしい。
      • イベントについても原作の状況に応じた技を繰り出すことで対応したセリフが出てくるのも感慨深さを増してくれる。
    • また、冗長になりやすい演出もスキップや早送りが可能なので、ゲームのテンポもよくプレイ環境は快適。
    • インターミッションに入るデモもかなりの高レベル。特に第1部と第2部の間に入る第2部の予告デモの完成度はピカイチ。
      • パスワードコンティニュー形式なのだが、デモ中に表示されるパスワードも「原作のセリフ」を意識した文言になっている。修羅の門ファンならばメモらずとも覚え易く、細かい配慮にニヤリとさせられる。
  • 戦闘システムは荒削りながらなかなかに高いレベルでまとまっている。
    • 基本的に技の成功率が高い技ほど威力が低く、また相手との間合いによって命中率も変動するため、適切な間合いを取りつつ状況に見合った技を繰り出す必要があるので、ただ闇雲に戦っても勝利はおぼつかない。
      • 相手の技に対しては防御だけでなくこちらも技で返したり返し技を試みることも可能。
    • 体力ゲージ以外の要素としては気合メーターと本気メーターがある。
      • 気合メーターは時間経過で蓄積し、ある程度気合をためないと技の威力や成功率が上がらない。また、奥義は気合が最大限にならないと繰り出すことができない。気合は動かずにじっとすることで効率よく溜めることができる。
      • 本気メーターはキャラのサーモグラフィで表現されている。相手からの攻撃を受けたりブロックしたりすると上昇、徐々に変色してゆく。それに伴って使える技が増えたり攻撃力が上昇したりするため、中途半端な攻撃をすると相手を本気にさせてしまい逆に窮地に陥ることも。全体的な傾向として、大ダメージの技を仕掛けた方が上昇度合いが高い。
  • BGMの完成度も非常に高い。SEもアニメ的な効果音であるとはいえ迫力十分。
    • ボイスは付いているものの、本職の声優ではないうえに音質もよくないのが残念なところではあるが、こればかりは仕方のない側面もあるだろう。

難点

  • 完全に原作通りの攻略を要求される点
    • クリアのためにはほぼ原作通りの行動を要求されるため、原作単行本がそのまま攻略本と揶揄されることが多い。
    • 基本的に奥義が使えるシチュエーションは原作準拠のため、原作で実際は使わなかった奥義を使うということができないのも少しさみしい。
  • 一部の対戦相手があまりにも凶悪な強さ
    • 4戦目の相手にして第1部のラスボスであり本作最強と言わしめる「海堂晃」、驚異的な回避能力と菩薩掌が脅威となる「片山右京」の2人が難関。この2人でクリアをあきらめたプレイヤーも数多い。
      • 海堂に関してはあまりにも強すぎるせいで、原作通りの展開をやろうとすると苦戦すること必至である。
    • 反面、ラスボスの「不破北斗」は最初からこちらのほぼ全ての技が解放されている関係からか前述の2人に比べると楽だったりする。
  • ボリューム不足
    • 試合数は全9戦だけになるので、人によっては多少物足りないと感じる面も。
      • もっとも、原作自体第2部までの通算試合数は月刊誌連載ということもあってか決して多くはないので仕方がない側面もあるのだが。
    • 対戦モードがないため、原作では実現しえない対戦を組むことは不可能なのもさみしい。

総評

  • ボリューム不足や対戦相手の強さのバランスに難はあるものの、作りこみの高さなど原作愛に非常にあふれており、キャラゲーとしての完成度は間違いなく高レベル。
  • 通常のゲームとしてみると不満点も多いが、原作ファンなら間違いなくお勧めできる逸品。
  • 原作未読者で本作をプレイするのであれば、まず原作を一読してからのプレイをお勧めする。

余談

  • 本作は元々は同作OVAのタイアップとして企画開発された作品であるが、OVAのほうがお蔵入りになってしまったがためにゲームだけ発売されたという経緯を持つ。
  • 本作発売より6年後にPSにて3D格闘ゲームとして出ることになるが、出来が非常に悪くPSにおける伝説のクソゲーの一つに数えられる有様に。詳細はこちら