THE IDOLM@STER SHINY FESTA ハニーサウンド/ファンキーノート/グルーヴィーチューン

【あいどるますたー しゃいにーふぇすた はにーさうんど/ふぁんきーのーと/ぐるーう゛ぃーちゅーん】

ジャンル 新作アニメ付き・アイマスリズムゲーム
ハニーサウンド

ファンキーノート

グルーヴィーチューン
対応機種 プレイステーション・ポータブル
メディア UMD 1枚
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
発売日 2012年10月25日
定価 各5,980円(UMD版)
各5,380円(ダウンロード版)
判定 良作
THE IDOLM@STERシリーズ

この記事はPSP用ソフト『THE IDOLM@STER SHINY FESTA』3バージョンを中心に解説し、そのiOS移植版や、事実上のPS3移植版といえる『シャイニーTV』にも言及します。



概要

ゲームTHE IDOLM@STERシリーズ、ならびにそのテレビアニメ化作品『アイドルマスター』(通称「アニマス」)をベースとしたリズムアクションゲーム。
THE IDOLM@STER SP』と同じく3バージョンが同時発売。バージョンごとにスポットが当てられるキャラが異なっており、それぞれ4~5人の765プロ所属アイドルがメインとなって活躍する。他バージョンのキャラは、全員合唱曲およびムービーの一部に登場する。
ミュージッククリップの絵柄などに、ゲーム版『THE IDOLM@STER 2』(アイマス2)準拠の物とTVアニメ版の絵とが混在しているのも特徴。
ジャンルに「新作アニメ付き」とあるように、本作には「アニマス」スタッフによる新作アニメムービー(約23分)が収録されている。内容はバージョンごとに異なり、それぞれのイメージ曲(「Vault That Borderline!」「ビジョナリー」「edeN」)に沿ったストーリーが展開される。
キャッチコピーは「いろんな私たち、魅せちゃいます♪」。

システムの特徴

  • シンプルなリズムアクション
    • ミュージッククリップ動画(以下MCと表記)を背景に、画面内の「ライン」の上を「アイコン」が次々と流れてくる。
    • アイコンが移動する「ライン」は左右2本*1。中央に判定ポイントがある*2。左から流れてくる青いアイコンにはPSP本体左側にあるキーやボタン、右から流れてくる赤いアイコンには右側のボタンを押す。LやR、○×△□ボタン、方向キーなど、様々なボタンが使用可能だが、いずれにせよ用いるのは2ボタンのみというシンプルな設計。ただし、左右同時押し(緑のアイコン)や長押しの要素もある。
      • 長押しは指定範囲の間はずっとボタンを押し続けなければならないが、離すタイミングは超過してもよい。また長押し後に間を置かずアイコンが続くこともあるため、終わりの判定もやや前よりになっている。
      • 中~高難易度では「同時押しかつ長押し」や「同時押しかつ左だけ長押ししつつ右でリズム取り」などの応用パターンもある。
    • 収録楽曲数は、全バージョンともそれぞれ20曲ずつ(詳しくは後述)。その全てについて「DEBUT」「REGULAR」「PRO」「MASTER」の4段階の譜面が用意されている。ただし「PRO」は「DEBUT」か「REGULAR」、「MASTER」は「PRO」でそれぞれA評価(後述)以上を得なければならない。
    • 最低の難易度「DEBUT」では「ライン」は画面下端固定で左右同じ長さの一直線というものだが、「REGULAR」以降は画面全体に様々な軌跡を描くようになる。プレイヤーはこれを目で追うため、必然的にMCが頻繁に目に入るという作りである。
    • 操作に対する判定は良い順に「PERFECT」「GOOD」「NORMAL」「BAD」「MISS」の5段階。このうち「NORMAL」以上を連続して達成すると「コンボ」となり、増加ファン数(スコア)に大きなボーナスが加算されていく。
    • 最終的な評価は高い順に「SSS」「SS」「S」「A」「B」「C」「D」の7段階(基準となるのは前述の「PERFECT」を獲得した割合)。この7種類に加えて100%を達成したときの合計8つの評価に対し、アイドルが一言コメントをくれる。
      また、一度も「BAD」「MISS」を出さずにクリアすると、評価とは別に「FULL COMBO」(フルコンボ)の判定が付く。
      • つまり「D評価なのにフルコンボ」という他では見られないような不思議な評価も作ろうと思えば作れる(実は意外に難しい)。
  • リズムゲームの評価によって、ファン数やマニー(ゲーム内通貨)を獲得することができる(もちろん高い評価を得るほど多く増える)。
    • マニーはショップでの買い物に使用される。ラインやアイコンなどのデザインを変えたり、リズムゲームの補助アイテムなど種類は豊富。
      • 仕様上、アイドルの外見を変える衣装などは売られていない。
    • ファン数が一定以上になると「アイドルランク」が上がる。一部のアイテムはこのアイドルランクも購入条件の一つになっている。
      • ちなみに頂点ランクが「SS」になっているが、当然…。
  • 「称号」と呼ばれるいわゆるトロフィーや実績に似た要素があり、やりこみ度も高い。
    • ゲームを進めるだけで達成できる簡単なものから、「MASTER」を全曲フルコンボなどの難しいものまで、バージョンごとに計74項目にも及ぶ。

モードについて

  • STAGE
    • ひとつの曲を手軽にプレイする通常モード。
      • 曲の終了後にはランダムでミニイベントが始まることもある。種類はかなり多いが、残念ながら音声はなし。
  • STAR OF FESTA
    • いわゆる「ストーリーモード」的な位置づけのモード。三曲一組のプログラムを組んで五日間(3曲×5ステージ)連続で行う大型ライブイベント。ファン数やマニー(お金)を稼ぎやすく、またここでトップを取ることがゲーム全体の目的になっている。
    • 日程の合間には、3バージョンそれぞれ異なるストーリーがインターミッションで展開される。結末は成績により分岐する。
      • 難易度は「STANDARD」「HARD」「EXPERT」の三段階だが、どれを選んでもストーリー自体は変化しない。
    • このモードではライバルとして、自分が担当していない765プロのアイドル(つまり別バージョンのキャラ)や、876プロ所属アイドル(『THE IDOLM@STER DearlyStars』の主人公たち)、961プロ所属のJupiter(『アイマス2』に登場したライバルキャラ)そして携帯電話用ゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』のアイドル達など、総勢50名のキャラが登場する。
      ライバルに勝てば大きく評価(得点)を上げられる他、名刺(後述)を手に入れることができる。
      • ライバルとの対戦は最後の曲(3曲目)で必ず発生し、ランダムで選ばれる最大3人の中から任意に選ぶことができる(対戦しない選択もできる)。難易度やバージョンによって登場するライバルは変わる*3
  • CONTEST
    • アニメムービーを鑑賞するモード。4つのチャプターに分けられ、好きな場所から観ることができる。
  • その他、アイテムを購入する「SHOP」、アイテムの装備や各種設定を行う「BACKSTAGE」、MCと曲を鑑賞する「THEATER」、プレイ記録を確認する「RECORD」など。

評価点

  • 初心者に優しい親切設計
  • 本作はシステム面において、徹底的なまでに簡単で、ハードルが低く、プレイしやすい設計を貫いている。以下に列挙する。
    • ゲームオーバーがなく、どんなに下手でも曲の最後までプレイできる。
    • アイテムでターゲットを少し大きくしたりラインをシンプルにしたり出来るので、初心者でもある程度まではサクサク進める。
    • NORMAL判定のタイミング基準が大幅に甘い(ユルい)。そしてフルコンボ達成条件が「全てのアイコンをNORMAL以上」なので、かなりの初心者でもNORMAL連発でフルコンボを達成し、満足感を得ることができる。
    • 左右いずれかのボタンを押すべき時に、両方を同時押しすることが認められている。そのため左右が入り乱れる複雑な譜面でも、同時押しを連打することで切り抜けられることもある。
    • 左右の押し間違い、つまり右押しをするべき時に左を押してしまった場合でも、タイミングさえ合っていれば「NORMAL」判定が付けられる。普段は左右無視で片方のボタンのみを叩き、同時押しの箇所にだけ気をつけるという形でもフルコンボは達成できる。
    • さらに裏技的な操作として、左右のボタンそれぞれ1つを終始押しっぱなしにしたままで他のボタンでプレイすると、長押しを離すタイミングをすべて無視しても大丈夫になる(指は疲れる)。なお正規に同じ効果を持つアイテムもSHOPで販売されている。
    • さらに、何もないところでボタンを押すことに対するペナルティはない。したがってPSP本体に連射パッドを繋いで2つのボタンの同期連射を続ければ、音楽も譜面も関係なくフルコンボが達成できる。「STAR OF FESTA」をどうしてもクリアできないという人は、やってみるのも一興だろう。
    • 念の為に言っておくが、決して音ゲーとしての造りがデタラメなわけではない。上手い人が真面目にプレイすれば、その実力がちゃんと得点に反映されるようになっている。
      • NORMAL判定の基準は信じられないほどユルユルだが、PERFECTやGOOD判定はそこまでユルいわけでもない(他の音ゲーに比べればユルい部類ではあるが)。そしてより高いスコアを達成したり、最高難易度のSOFでグッドエンディングにたどり着くには、NORMAL連発のフルコンボに満足することなく、ほとんどのアイコンをPERFECTやGOODで押す必要がある。
      • 音ゲー熟練者ならば、最高難易度のMASTERでもフルコンボは容易だろう。そういう人にとってはさらなる高みを目指し、フルPERFECT達成が適度な努力目標になりうるだろう。
    • ファン獲得、強力なアイテムの購入、名刺集めなどの様々なやりこみ要素によって、得点効率を高めたり難易度を下げたりできる。そのため「研鑽を積んで己を鍛える」以外の方法で難関譜面を突破できる余地が残されており、音ゲー特有のストイックさが薄められている。
      • プレイするたびに難易度や成績に応じてファンの人数が増加。一定数に達すると「アイドルランク」が上昇して得点効率が高まり、さらに強力なアイテムの購入が解禁される。
      • 「思い出ブースト」も得点効率を高めるための要素。「STAR OF FESTA」でのみ使用可能で、回数ストック制である(ハイスコア狙いではフル活用必須)。減った使用回数は「STAGE」モードをプレイするなどの方法で回復できる。
      • なお「THEATER」モードでも思い出やファンは獲得できる。音楽プレイヤー代わりに曲を連続再生しているだけでいくらでも稼ぐことが可能であり、これも初心者救済の一環と言える。
    • PERFECTのタイミングで音が鳴る「AUTOハンドクラップ」を設定可能。正しいタイミングを耳で確認できる。
  • 新作アニメムービー
    • 先述の通り、3バージョンでそれぞれ異なる内容の、「アニマス」スタッフによる新作アニメムービーが収録されており、本作の大きなセールスポイントとなっている。出来も上々でファンを大満足させた。
    • 収録時間は約23分というボリュームであり、「アニマス」準拠の新作OVAがまるごと1エピソード収録されていると考えてよい。
    • ゲーム内での扱いだが、クリア時のご褒美などではなく、ゲーム起動後、最初に全部観られる。出し惜しみしない姿勢は、ある意味評価点と言えるかも?
  • MCの出来のよさ
    • 新方式のCG技術によりPSPの画面上に、HD機用ソフトである『アイマス2』に匹敵する(部分的にはそれをも凌ぐ)美しさと充実度の3DCGムービーを表示している。
      • 基本的にはプリレンダリング方式。「アイマス」他作品のように、リアルタイムで生成している3DCGではない。
    • MCの内容は「新作アニメカット」「『アニマス』の再編集」「『アイマス2』のCGモデルデータを応用し、ドラマ性のあるお芝居をさせた映像」「『アイマス2』のCGモデルがバンド演奏をする映像」などバラエティに富んでいる。
    • MCは1曲につき2種類ずつ用意されている(NORMAL MCとSPECIAL MC)。プレイ中に特定の条件を満たすと「シャイニングバースト」と称して自動的に切り替わるが、「THEATER」モードでは切り替わりなしで全長版を鑑賞できる。
      • あるアイテムを装備すると、通常プレイでもMCを選択できるようになり途中切り替わりがなくなる。ただし最初のうちは購入不可。
    • 干渉不可のプリレンダリングムービーという形ではあるが、ファンたちの悲願であった「13人のアイドル全員が同じステージに立つ姿」を、シリーズで初めて実現している(共通収録新曲「MUSIC♪」のNORMAL MC*4)。
  • 数多くのライバルの存在、および名刺収集の楽しみ
    • 先述のように、「アイマス」シリーズ各作品から多数のキャラがライバルとして登場。それを打ち負かして名刺を集める楽しみがある。また名刺を集めるたびに「STAR OF FESTA」での得点効率が向上するため、単なるコレクションにとどまらない初心者救済的やりこみ要素にもなっている。
      • ゲーム内でのライバルたちの扱いは、静止画一枚(他作品の流用)と一言メッセージ(ボイスなし)のみとやや寂しいが、ライバルの描写に力を入れすぎて肝心の765アイドルが疎かになっては本末転倒なので、この程度でちょうど良かったという意見も。
  • 多彩で充実した収録曲
    • 収録楽曲数は各バージョン20曲ずつ。そのうち14曲はバージョンごとに異なるラインナップで、6曲は全バージョンに共通収録されている全員合唱曲。過去作で人気だった定番曲や「アニマス」が初出の曲、本作のために作られた新曲など、幅広い選曲である。
    • ファンから高く評価されながらも『アイマス2』では使用不可能だった曲や、今までCDのみ収録でゲーム未採用だった曲も本作には収録されている。古くからのファンを喜ばせ、『アイマス2』や「アニマス」から入った新規ファンにも過去曲の魅力を伝えた。

賛否両論点

  • MC内容を変更できない
    • MCは完全に固定されており、ボーカル担当者の交代、衣装の変更、カメラ操作などは一切不可能である。
      • 過去の『アイマス』シリーズでは、原則的に収録されているすべての曲をすべてのアイドルに歌わせることができ、歌声もちゃんとその声優の物になっていたのだが、本作ではそれができない。
      • しかしそのおかげで高いCG品質が実現したのだから、ほとんどのファンは「仕方ない」「これはこれで」と納得している。
  • 3バージョンの発売について
    • 『THE IDOLM@STER SP』で賛否両論だった3バージョン発売は今回も議論の的となり、そこだけ見て「搾取だ」「クソゲーだ」と扱うユーザーもいた。
    • しかし、元々1本のゲームを移植時に3分割したせいで『アケマス』『箱マス』と比較されて非難された『SP』とは異なり、本作はオリジナル新作であり比較対象が存在しないので、非難の声はさほど多くない。
    • また、キャラクターの組み合わせも疑問が多い。『ハニーサウンド』は過去作『ミッシングムーン』での組み合わせが美希から春香に変わった以外全員同じであったり、『ワンダリングスター』は比較的幼めかつ仲も良いやよい・伊織(通称やよいおり)と双子である亜美真美が集められており、響がどうしても浮きがちになってしまっている。『グルーヴィーチューン』は真がお気に入りである雪歩と美希、(通称修羅場トリオ)また気にかけている存在の貴音と雪歩得の組み合わせとなっている。「アニマス」で優遇されていた「春香と千早」「やよいと伊織」「雪歩と真」をベースに、余ったものを組み合わせていったように見えてしまう。だが、「アニマス」から入った人から見れば慣れ親しんだ組み合わせで見られるという利点もある。よく言えば王道、悪く言えば変わり映えしない組み合わせとなっている。
  • シナリオの矛盾や違和感
    • 「STAR OF FESTA」のストーリーは「アニマス」に当てはめると時系列が合わず、また「国際音楽祭」という設定自体が空気化するという妙な展開になっている。
      • もっとも「アニマス」の設定・ストーリーの細部まで熟知しており、かつ細かいことにこだわる人でなければ、それほど気にならないと思われる。
      • 「アイマス」シリーズは原則として、すべての作品が時系列の繋がらないパラレルワールドであると公に明言されているので、「アニマス」と本作との不整合についても、大半のファンは「そういうもの」として了解している。
      • そもそも本作内ですら、アニメムービーとそれ以外のゲームシナリオとに矛盾がある。アニメムービーに登場するPはテレビアニメ版と同じキャラだが、ゲームシナリオから判断できるPの人物像と両立し得ない部分がある(だが、それを重大な欠点として非難している人は少ない)。
    • 「STAR OF FESTA」の最高難度(EXPERT)を選ぶと、ライバルキャラクターになぜか765プロの他のアイドルたち(別バージョンのキャラ)が登場してくる。これ自体が既に、アニメムービー内で語られた基本設定と整合しない事態なのだが、さらに不思議なのは、当のアイドル同士がまるで他人のような反応をする点である。
      • つまり、例えば春香がやよいをSOFで打倒した際にも「さっきの人がこれ(名刺)をくれたよ」と、関わりのない他人であるかのような言い方をするのである。13人を良く知るプレイヤー側としては、何とも言いようのない寂しさを感じる部分である。
      • 要するに「仲間内対決に関して設定上の説明がなされていない」「仲間内対決用のセリフが用意されておらず、ジュピターや『シンデレラガールズ』キャラとの対決時と同じセリフを使い回している」ということである。
      • ただし、『アイマス』シリーズは(『アイマスDS』を除いて)物語性重視のゲームではなくアイドル育成シミュレーションゲームであり、ゲームとして成立させるための嘘や方便がゲームの至るところに説明なしで放置されている*5。そしてファンもそういった事態には慣れている。したがって本作の、上記のような設定不整合や不適切なセリフに関しても、冗談混じりでツッコミを入れる人はいても、本気で問題点として指摘する人は稀である。
  • 譜面は比較的トリッキー。他の音ゲーで言うところの「リズム難」が多い。
    • 「ボーカルに合わせて叩いていたはずなのに、いつのまにかパーカッションを叩いていた」「小節の途中で表拍から裏拍に切り替わる」などの意表をつくリズムが、難易度REGULARから頻繁に出現する。押すボタンが実質2つだけなのだから、リズム難で難易度と譜面バラエティを創出しているわけである。
    • 「Do-Dai」などは理不尽な縦連打のせいでフルパフェ難易度が異常、「edeN」は謎のリズムを叩かせる(楽曲中のどの楽器ともボーカルともあってはいないが叩いていて気持ちよくはある譜面製作者の創作部分)など不条理な難易度の上げ方も散見される。
      • とはいえごまかしやすい部分ではあるためクリアやフルコンまでならば容易。フルパフェを狙うと気になり始める点である。
    • ごくまれに、アイドルのダンスの手の動きとプレイヤーの手の動きがシンクロする箇所がある(「THE IDOLM@STER」REGULARの間奏部など)。また、現実のアイマスライブで観客が行う合いの手(俗にいう“PPPH”)を意識したリズムも見られる(「READY!!」REGULARのBメロなど)。このように、アイマスファンにとっては何かと楽しさを感じられる譜面内容となっている。
    • ただし、たびたび述べているように操作ボタンがたった2つで、しかも各種判定が激甘という仕様のため、熟練した音ゲーマニアは、もしかしたら物足りなさや単調さを感じてしまうかもしれない。
      • 高い難易度になると「左右2本のレーンに配置されたアイコンを、脳内で瞬時に合成して1本の譜面として理解すること」が要求される。こうした点に面白みや新鮮さを見出すことができれば、音ゲー上級者でも少しは楽しめるだろう。
  • メディアインストール対応だが容量は170MB程度と少なく、劇的な変化は望めない(それでもしない場合に比べればかなり短縮はされている)。
    • ちなみにバージョンごとに互換性はないので、それぞれ個別にインストールが必要となる。
    • 本作のロード周りは、STAGE(楽曲選択画面)に移動→ 1分近いロード →快適で軽量な楽曲選択、という歪な構造になっている。このロードがメディアインストールやDL版でも改善せず、細かいロードの積み重ねが省けるわけでもないため、効果がないという印象が一層強い。

問題点

  • 曲ごと、譜面ごとの難易度がおかしく、難易度表記があてにならない。
    • いわゆる「難易度詐称(逆詐称)」と呼ばれる問題。他の音ゲーでも珍しくないことだが本作は特に顕著。
      全バージョンに収録されている「自分REST@RT」などは、下から2番目のREGULAR譜面が最も難しいなどと言われる始末。こうした例がゲーム全体に数多く見られる。初心者向けを志向した作品だからこそ、もっと配慮を重ねて欲しかったところである。
      • 音ゲー熟練者ならば、この手の詐称にはもう慣れっこで、今さら意にも介さないのだろうが、初心者には本気で悩んでしまった人もいるようだ。
  • UIに未洗練な部分が見られる。
    • 例えば「STAR OF FESTA」の1日分のプレイが終了すると、なぜかトップメニューに戻されてしまい、再び選び直さなければならない。また最初からやり直す方法が「BACKSTAGE→データ→SOFをリセット」という手順であり、ちょっとわかりにくい
      • 「STAR OF FESTA→続きから/最初から」で選択する方が一般的でわかりやすいはず。
    • アイテムは買っただけでは効果を持たず、いちいちBACKSTAGEに移動してから装備しなければならない。それならSHOP内ですぐに装備させて欲しいものだが。
      • しかもSHOPで買ったアイテムを、BACKSTAGEでアイドルユニットにセット(装備)させた上で、曲選択画面でSELECTボタンを押して「アイテムON」状態にしなければならないという三度手間仕様で、うっかり使用を忘れたなどのミスを誘発しやすい。
        アイテムの使用/不使用をBACKSTAGEに行かずに即座に切り替えられるメリットもあるが、そもそも「何をするにもBACKSTAGEに行かねばならない」という仕様自体が欠点である。

総評

『THE IDOLM@STER』シリーズの新作というより、「アニマス」のファンゲームという感じの一作。
たくさんのアイマス楽曲を美麗なMCに合わせて音ゲーとしてプレイできること自体が、ファンにとっては大きな魅力である。またムービーは事実上「アニマス」の新作エピソードが一本入っているのと同じであり、それだけでお買い得と言える。
音ゲーとしては良くも悪くも難易度が低く、音ゲーマニアにとっては物足りない造りではあるが、ゲームと「アニマス」両方のアイマスが好きで、アイマス関連の楽曲が好きな方ならば、間違いなく楽しめる作品である。
また徹底して初心者に優しい造りになっているので、これから音ゲーの世界に足を踏み入れたいという入門者にも、ステップアップの最初の一歩として一応オススメはできる。たとえ元からのアイマスファンでなくても、最初にアニメムービーを見せられるので、キャラの名前と性格くらいはきっと把握できることだろう。

DLCや移植版について

  • 「アイマス」シリーズは数多くの有料DLCが配信されることで知られるが、本作のDLCはソフトの初回特典として無料配信された楽曲「The world is all one!!」が1つのみ。
    • このDLC楽曲に関してだが、PSP本体に純正品以外の低性能なメモリースティックを装着している場合、曲とMCが遅延して切れ切れになり、まともにプレイできなくなる事例が数多く報告されている。
  • 2013年4月22日よりiOS移植版の配信(販売)が開始。
    • ボタンではなくタッチ操作。右アイコンに対してはタッチパネル画面の右半分、左アイコンに対しては左半分の、どこかの場所にタッチする。
      • 操作感覚は快適。元から判定の甘い作品だったせいもあり、違和感や不快感をほとんど感じずに楽しめる。
    • もちろんアニメムービーもPSP版と同様に収録されている。
    • App Storeの基準に合わせて水着姿のMCが他の衣装に差し替えられている。ただしアニメムービー内の水着描写はそのまま。またDLC曲「The world is all one!!」はiOS版では遊べない。
    • 初期状態では半分以下の曲しか収録されておらず、それ以外の楽曲は無料DLCとなっている。アプリ販売時の容量をApp Storeの規定に応じて減量するための措置と思われる。
    • PSP版に比べて、楽曲の音質が悪いと指摘されている(アプリ容量の軽減、もしくはハードウェアの性能限界のために、曲データのビットレートを下げていると推察される)。
    • 2016年3月15日にサービス終了。新規購入やDLCのダウンロードができなくなった(既に購入・インストールしてあれば継続して遊べるが動作保証外)。
  • 2013年10月2日開始のPS3向け配信サービス「アイマスチャンネル」内のコンテンツとして、本作のPS3移植版に相当するリズムゲーム『シャイニーTV』を収録。多数の新曲などが追加されている。
    • 楽曲はアイドルごとの「ミニアルバム」という体裁をとっており、そのアイドルがメインボーカルとなる曲を中心に6曲入り1500円*6の有料DLCとして販売されている。おまけで各アイドルのカスタムテーマもついてくる。
      本作と共通の曲は譜面パターン、MC内容ともに同じ(MC切り替え時の演出のみ変更されている)だが、一部の楽曲でグラビアモードという新たなMCが追加されている。
      • これだけだと割高に感じるが、『シャイニーTV』内にさらに「シャイニー@TV」というモードがあり(ややこしい)、「各アイドルがとある番組のパーソナリティになった」という設定のもとさまざまな課題曲に挑むことができる。
        例えばアイコンがすべて1色になったり、アイコンの大きさが半分程度になったり、ラインが常に短い状態になったりなど。
      • 「ゲストチャレンジ」という対戦モードもあり、勝てば本作同様に名刺を手に入れることができる。ここに登場するゲストライバルは携帯電話用ゲーム『アイドルマスター ミリオンライブ!』のアイドルたち。残念ながら音声はなく文章セリフのみ。
      • 一部のミニアルバムには876プロのアイドルたちの楽曲が正規収録されて話題となった。
    • 体験版的な措置として、新規収録曲「We Have A Dream」*7の難易度REGULARまでを無料でプレイできる(ミニアルバムをどれか1つでも買えば、すべての難易度でプレイできる)。

余談

  • 本作のアニメムービーは、劇場用作品『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』の完全生産限定盤Blu-rayにも収録されている。
    限定品ではあるが、2019年5月現在、アニプレックス公式通販やAmazonなどで普通に購入できる。