シムシティ3000

【しむしてぃ3000】

ジャンル シミュレーション
対応機種 Mac OS、Windows
発売元 エレクトロニック・アーツ・スクウェア
開発元 MAXIS
発売日 1999年3月5日
判定 なし
シムシティシリーズリンク


概要

シムシティシリーズの第三作。前作『2000』の正統進化版といった感じ。やはりゲームの目標はなく、市長の好きなように都市を開発していく。

前作からの変更点

  • グラフィックがよりリアルに進歩。地面は高度によって色が変わり*1、建物はヨーロッパ風のスタイリッシュなデザインに。
    • 建物はきちんと四方のグラフィックが描かれアニメーションも多彩に。
    • 歩行者や車、鉄道、船、飛行機の動きも緻密に描かれるようになった。これらは周囲の地理をしっかり反映して変化する。
    • 道路の端はUターンの形になったり鋭角の交差点に左折車線がついたり複数の道路を並走させると並木道になったり、線路の端は車庫になったりと芸が細かい。ゲーム上の意味は無くても景観作りになる。
    • マップに表示させる情報を細かく設定できるようになった。
      • 犯罪率や地価などもメイン画面上に表示できるようになった。もちろん従来の個別マップやグラフも見れる。
  • BGMも充実した。
    • ランダムで流れるが設定で流さない曲を指定することもできる。
  • 前作では斜面の角度が一定だったが今作からあらゆる角度の斜面が登場。*2
    • 急すぎる斜面には坂道も作れない。
  • 前作では高密度・低密度しかなかった三大地区に中密度が追加された。
    • 住宅地区で言うと建つ建物は高密度は高層マンション、中密度はアパート、低密度は一戸建てといった具合。
    • さらに条件を満たすと低密度工業地に農場が、低密度住宅地に芝生つきの豪邸が建つようになった。
  • 交通機関の変更
    • 前作で2×2タイルも使っていたバス停が1タイルに変更されてより使い勝手がよくなった。
    • ランプ(インターチェンジ)が1×3タイルに変更。高速道路と一般道を立体交差させた脇に設置して接続する。前作であらゆる形ができた一般道との接続に制約が加わることに。
      • 高速道路同士が交差しているところに設置すると折れ曲がった3タイルになり高速道路同士を接続できる。
    • 地下鉄には単線と複線の区別が付き、ある程度の長さ平坦な直線を走らせないと単線ばかりになりすぐ混雑する。
      • 水道管とは別に地下鉄専用マップが用意され見やすくなった。
      • 地下鉄も隣の都市につなげられるようになった。
  • ライフライン関連の変更
    • 電線を設置しなくても間が4タイル以内なら通電するようになった。
      • これにより電線の配置が楽になり都市の景観も綺麗になった。
    • 建物が個別に持っていた細い水道管が廃止され、太い水道管のみに。
      • 水道管を中心に一定の範囲に水道が供給されるようになったので水道の管理がしやすくなった。
    • 電線と水道管も隣の都市に接続できるようになった。
    • あらたに「ゴミ処理」の概念が登場。
      • 人口が増えるごとにゴミの量も増えるのでゴミ処理施設を増設していかなければならない。
    • 水力発電所は廃止になった。
  • 新しい都市を始める際にマップの大きさを4段階から選べるようになった。
    • 地形づくりの際に海岸の有無を四方向別個に、また河川の方向も縦横、さらに街の中央に山または湖があるという設定もできるようになった。
      • 例えば四方が海、中央が湖にするとドーナツ型の島になる。
  • ボーナス施設の追加
    • 登場の条件も人口だけでなく様々になり高い教育水準を保たなければいけない「国立大学」や「科学技術センター」なども。
    • 中にはメリットばかりでなくデメリットも非常に大きな「産業廃棄物処理工場」や「ギガモール」なども登場。設置すると住人に抗議されたりする。
    • アルコロジーは廃止となった。
  • 世界の実在する建物を再現した「ランドマーク」が登場。
    • 無料で設置できるが見た目を楽しむだけでゲーム上の意味はない。
  • 近隣都市と取引ができるようになった。
    • 交通機関や電線、水道管を設置することによりゴミ処理、電力、水道の取引ができる。
      • 余った電力を売ったり足りなければ買ったり。ただし売る側の場合は売っていけるだけの余裕を維持しないと怒られて解約され違約金を取られる。
  • 都市条例の種類がさらに増えた。
  • 都市の様々なニュースを教えてくれる「ニュースティッカー」が登場。流れてくる文章をクリックするとアドバイザーや住人のコメントを見られる。
    • 前作ではわりと空気だったアドバイザー達だが今作では向こうから積極的に話しかけてくる。
    • 住民が直接市長に面談に来ることも。中にはその場でYES/NOの答えを迫ってくる人も。
      • ニュースティッカーに流れてきた時にクリックしそこねてもアドバイザーウインドウにプールされるのでそちらで見ることもできる。
    • なにもニュースがないとクリックできないしゲーム上の意味はないけどジョークが流れてくる。
  • ブルドーザーも範囲を指定して操作するタイプに変わったので広い範囲の取り壊しと平坦化をしやすくなった。
  • 一部公共施設の追加、建物の大きさの変更、プログラムの変更など。

評価点

  • システムの改良によりシミュレータとしての現実性は前作からさらにアップした。
  • 美麗かつスタイリッシュになったグラフィックもあってさらにリアルになった。
  • 飛行機が墜落しなくなった。
  • 世界の有名都市の地形を再現した地形データがある。先述のランドマークと合わせて実在の都市を再現するという遊び方も可能。
  • 操作性も良好。
    • とくにブルドーザー関連は操作法も変わり地形の変化で建物が勝手に崩れることもなくなったので操作性はかなり向上した。
  • ニュースティッカーやより精密になった情報マップ等情報収集はかなり的確に素早くできる。
  • 正統な遊び方ではないものの建物を無料で設置できるようになる、好きな建物を一覧から選んで設置できるなどの裏技が用意されている。
    • これらを使って完全に自由に建物を配置して遊ぶ人も。
  • 建物エディタが無料配布された。
    • 後発の「スペシャルエディション」に付いているものより機能は低い。
  • 前作『2000』の都市データを開ける。
    • ただし多くのシステムの違いによりかなり壊れる。

問題点

  • 発売当時としてはかなりマシンパワーを食う内容だった。
    • なかなか時間が進まない、ということも。最近のパソコンなら大概スムーズに動く。
  • 一部環境では全角文字が打てないバグがある。
  • 通常版と後発の「スペシャルエディション」にかなり差がある。
    • 通常版にはシナリオモードが標準搭載されていない。
    • 通常版には災害の種類が少ない。
      • シナリオモード・一部の災害・多くの建物・建物エディタ・地形エディタは後発のスペシャルエディションで追加された。
    • スペシャルエディションだと地形・建物セットも何種類か用意されており雪国風、砂漠風の風景にしたりアジア風の建物セットにしたりできる。通常版では不可。
  • 橋・トンネルの設置がやりづらい。
    • 思い通りに作るには少々コツがいる。特にトンネル。
  • 農地が工業地帯の一種の扱いのためやや不安定。
    • 「低密度工業地のうち、交通の便が“やや”悪く公害がほぼないが地価が低い。」という地域が農地になるのだが、このうち地価と公害の要素が不安定要因。*3
  • プレイ開始時に地形に自在に手を加えられない。*4
  • ニュースティッカーが鬱陶しいときも。
    • 条例や施設には賛否両論のものがあり、どうやっても反対意見が来る。しかも何度も何度も同じ抗議が来るので鬱陶しい。
  • 刑務所、ゴミ処理施設、下水処理場あたりの処理能力が低くかなりの数設置しないといけない。
    • しかもどれも付近の住民には嫌がられる。
    • ゴミ処理施設や下水処理施設は足りないと景観にも反映されてしまう。
  • 近隣都市にこちらから交渉することができずアンフェア。
    • しかも交渉が来ても条件は全て向こうが提示し、イエスかノーか答えるのみなので値切ったりふっかけたりできない。
    • 解約、違約金請求も向こうが一方的にしてくる。

総評

アルコロジーのようなバランスブレイカーは無くなり、よりシミュレーションゲームとして熟成された。人や車の流れ、ニュースを読んでいるだけでも楽しく、ただ都市を造るだけではない楽しさも増大している。4以降の多マップではない、1マップタイプの集大成ともいえる出来である。