ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial

【どらごんくえすと あんど ふぁいなるふぁんたじー いん いただきすとりーとすぺしゃる】

ジャンル ボードゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 パオン
発売日 2004年12月22日
定価 7,140円
廉価版 アルティメットヒッツ
2008年6月26日/2,940円
判定 なし
ポイント ボードゲームとしては旧作の順当継承版
新モードは粗削りだが、ゲームの幅は広がった
当時の縛りでFF参戦キャラは『7』以降のみ
フローラのキャラ崩壊
いただきストリートシリーズリンク
ドラゴンクエストシリーズ関連作品リンク
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク

概要

旧エニックスサイドの人気ボードゲーム系テーブルゲームシリーズ『いただきストリート』(いたスト)の派生作。
合併でスクウェア・エニックスが誕生したことにより国内大作RPGの筆頭の中に数えられる『ドラゴンクエスト』(DQ・ドラクエ)と『ファイナルファンタジー』(FF)が同社に集まったため、そこから本ゲームで両シリーズのキャラクターが一同に会する企画が生まれた。
構成やゲーム内用語に両シリーズの世界観を取り入れたほか、バランス調整も加えられている。
総資産が目標金額を突破した者が複数出た際、銀行先着者が優勝というルールになったのもこの作品からである。*1

  • ドラクエ・FFともに、このような「シリーズキャラが総出演するお祭りゲーム」は本作が初めてであった。
    • 当時は、まだ「シリーズキャラが総出演するお祭りゲーム」という概念は、存在はすれど任天堂等ごく一部のメーカーのみが行っていたことであり、大作RPGであるドラクエ・FFでも「他作品へのゲスト出演」という形でしか実現できていなかった。
    • このため、本作はボードゲームというジャンル、しかも既シリーズの新作としては珍しいほどの注目を受けた。
  • キャラクターデザインは、DQ・FFともに漫画家の天野シロ氏が担当。同社のゲームのコミック化作品を多く手掛けていることからの縁であろう。
    • イラストは、作品のファミリー向け的な雰囲気に合わせ、かなりデフォルメされている。

登場キャラクター

+ 登場キャラクター(イベント専用キャラ含む)

括弧内はCPUとして選択した場合のランク。
CPU指定可能キャラが参戦しているタイトルは 黄背景 、プレイヤー専用キャラのみ登場しているタイトルは 水背景 、サブキャラも含め誰も登場していない場合は 灰背景 で記載。

ドラゴンクエストサイド
出典作品 プレイヤー専用キャラ CPU指定可能キャラ イベント専用キャラ
ドラゴンクエストシリーズ全般 (なし) スライム(D) ベビーサタン、キングスライム
ドラゴンクエスト 竜王(S) 主人公
ドラゴンクエストII 悪霊の神々 主人公(ローレシア王子) クッキー(サマルトリア王子・C)、プリン(ムーンブルク王女・C) (なし)
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… (なし) カンダタ(C) 女遊び人
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち アリーナ(B)、クリフト(D)、ライアン&ホイミン(C) トルネコ
ドラゴンクエストV 天空の花嫁 主人公 ビアンカ(B)、フローラ(A) (なし)
ドラゴンクエストVI 幻の大地 主人公 (なし)
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち 主人公
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 (なし) ヤンガス(D)、ゼシカ(S)、ククール(C→A)
ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド テリー(B) わたぼう
ファイナルファンタジーサイド
出典作品 プレイヤー専用キャラ CPU指定可能キャラ イベント専用キャラ
ファイナルファンタジーシリーズ全般 チョコボ (なし) サボテンダー、デブチョコボ、ベヒーモス
ファイナルファンタジー (なし) (なし)
ファイナルファンタジーII
ファイナルファンタジーIII たまねぎ剣士
ファイナルファンタジーIV (なし)
ファイナルファンタジーV
ファイナルファンタジーVI
ファイナルファンタジーVII (なし) クラウド(B)、エアリス(A)、セフィロス(S)、ティファ(B)
ファイナルファンタジーVIII スコール(A)、リノア(C)
ファイナルファンタジーIX ビビ(D) エーコ
ファイナルファンタジーX ティーダ(C)、ユウナ(S)、アーロン(A) (なし)
ファイナルファンタジーX-2 ユウナ(『X』とは別キャラ扱い・B)、リュック(D)、パイン(B)
ファイナルファンタジーXI タルタル モーグリ(B) マンドラゴラ
ファイナルファンタジーXII ヴァン、アーシェ (なし) (なし)
  • イメージが壊れるのを防ぐためか、DQの主人公キャラクター(DQ2・5・6・7)は全て「プレイヤー専用」(CPUに操らせることができず、CPU用のキャラセリフも用意されていない)となっている。
    • 一方FF側は、原作がまだ発売前でキャラの固まっていなかった『FF12』の二人と、チョコボ・タルタルがプレイヤー専用。
  • オンライン作品である『FF11』のキャラも、こうしたコラボ作品としては初登場している。
    • 当時は、プレイヤー層の違いから他のFFシリーズとは一線を画す扱いになるものと考えていたプレイヤーも多く、普通にシリーズの1作として登場してきたことは軽い驚きをもって迎えられた。
    • ただし上記の通り、1体は原作でプレイヤーキャラクター作成時に選べる「種族」の一つであるタルタル。もう1体は本来FFシリーズのほぼ全てに登場しているモーグリであり、今作では『FF11』におけるNPCの設定に準じているため『FF11』からの出典扱いになっているだけである。
    • そのため、後のFFシリーズのコラボ、スピンオフ作品等で登場するシャントットやプリッシュといった『FF11』での名有りのキャラクター(NPC)は本作には登場しておらず、『FF11』の扱いを模索していた感を伺わせる。

新要素「スフィアバトル

  • 基本ルールは通常モードと同じだが、ダイスを振っての移動後に、さまざまな力を秘めた「スフィア」を6つの面にはめ込んだ「スフィアダイス」を振ることができる。
    • スフィアは、他のプレイヤーの店に止まって買い物料を支払った時に1つずつ入手できる。またこのモードではチャンスカードは存在せず、通常モードでチャンスカードが貰える場所ではスフィアが1つ貰える。
      • スフィアを入手できるというメリットが生まれたため、他のプレイヤーの店にあえて止まる戦略もありうる。
      • 各スフィアには5段階のレベルが設定されており、キャラのレベルや払った買物料が大きいほど強力なスフィアが入手できるため、後半になると逆転のチャンスが増える。
    • 各キャラクターに全8種の「職業」が設定されており、職業によって入手できるスフィアが大幅に異なる。キャラを重視したRPGとのコラボ企画にふさわしい要素といえる。
      • 職業は、一定の条件を満たせばキャラクターを問わず自由に選ぶことができるようになる。
    • 効果を発揮したスフィアは消えてしまう。スフィアダイスにはめる6つのスフィアはターン開始時に好きに付け替えられるので、タイミングを計って適宜変更することが要求される。
      • 例えば、止まった場所の店を強制的に売ってしまう「イフリート」を持っている場合は、相手の高額店に止まりそうな時を見計らってはめ込むのが望ましい。
  • このモードの最大の存在意義は「繰り返しプレイを続けスフィアを集めて、戦術に即した理想的なスフィアダイスの完成を目指す」というプレイスタイルを提供した点である。平たく言えば「やりこみ要素」であり、従来の『いたスト』には不足していた部分が補強された。

評価点

  • 基礎ルールが既に確立したシリーズなのでボードゲームとしての出来は安定しており、本作から入ったかどうかに関わらず十分楽しめる。
  • DQキャラとFFキャラの会話という、日本でも最も著名なRPGのうちの2つのコラボ要素。
    • この2シリーズは世界設定も少なからず異なっており、言うなれば異文化交流を垣間見ることができる。
      • 近接格闘キャラつながりのアリーナとティファの会話など、設定を活かした掛け合いもある。
      • DQキャラとFFキャラとの掛け合いだけでなく、同じシリーズ間での掛け合いも見どころである。
    • 原作から沢山ネタが拾われており、掛け合いを抜きにしても読んでいて楽しい。
      • 上っ面の設定だけのネタではなく、確実にゲームをやっていないと書けないネタが多くそういった意味でも出来は良い。
      • やたら尊大な『DQ1』の竜王や、セリフが浮きまくっている『FF7』のセフィロスなどには思わずクスリとさせられる。
    • スピンオフ作品が増えた現在でもこの2シリーズのコラボが行われたのは『いたスト』だけであり、非常に貴重である。
  • 会話だけでなく、演出面でも2シリーズから選出されファンを楽しませてくれる。
    • ミニゲームやチャンスカードの絵柄などもDQ・FFに準拠したものになっており、どれも十分な出来である。
    • DQ、FF両シリーズから選びぬかれた、屈指の名曲をアレンジしたBGMは素晴らしい。
    • 背景グラフィックも非常にレベルが高い。まるでボードゲームではなくRPGをプレイしているかのような気分に浸れる。
  • スフィアバトルについても、マンネリ化を招きやすいボードゲームというジャンルにおいて新しい特殊ルールを成立させた。
    • スフィアバトルにはいろいろな問題点もあるが(後述)、スフィアバトルが追加されたせいで何かが削られたというわけではないので「あること自体が評価点」と言っても間違いではないだろう。
    • 問題はあれどそれなりに楽しんだプレイヤーも多く、バランス調整・テンポ改善など問題を解決した上で後継作に引き継いでもらいたかったという意見も多い。
  • シリーズ従来作と比べて、多彩なギミックが仕込まれたマップが多い。
    • 純思考ゲームとしては評価が分かれる点だが、パーティゲームとしての楽しさに繋がっていることは間違いないので、評価点として挙げておく。

賛否両論点

  • ゲームバランスの変更
    • 高額店に止まった際の支払額が、資産総額と比べて相対的に少なくなっている。このため、敵を高額マスにハメて破産させる形で決着することが少なくなって、株を巧みに運用した者が勝つというゲームバランスになった。
      • 「一度の地雷踏みで即座に破滅」という、極端な形での決着がほぼなくなり、上手くすれば再起も可能になったが、ゲーム展開が地味寄りになり、プレイ時の盛り上がりを若干だが欠く結果になった。
    • 後述のスフィアバトルにおいても妨害系のスフィアが総じて弱く設定されており、ゲーム全体として「他人を攻撃する要素」はマイルドな調整になっている。
      ただしこれによって妨害系のスフィアを得意とする職業が弱体化し、職業間格差が生まれてしまっている。対人戦なら職業間格差を逆手に取ってゲームに慣れた人は弱い職業、初心者は強い職業を選択させて相対的なバランスを取るといったことも出来はするが……。
  • 癖のあるキャラクター描写
    • 概要で述べた通り、基本的にすべてのキャラクターがかなりデフォルメされており、原作からかなり印象が異なるのだが、全体的にキャラクターの言動がやや極端なものになっていたり、崩れたものになっている。
      原作と異なるボードゲームというジャンル上の雰囲気に即した独自のキャラ付けとして評価する声もあるが、一方ではやはり違和感と受け取るユーザーも多い。
      • 特に批判の的になっているDQ5のフローラについては後述する。

問題点

練りこみ不足のスフィアバトル

  • スフィアバトル自体がゲームのテンポを悪くしている
    • スフィアダイスを振る場合単純に1ターンで2個サイコロを振ることになる事や、スフィア付け替えの手間もあって、ゲームの進行を止めてしまう事が多い。
      • ターンが回ってきていないプレイヤーは行動できないボードゲームの特性上、この点は余計に響いている。
  • 職業間格差
    • 職業面では、「踊り子」「商人」「僧侶」「賢者」といった自分自身を有利な展開にするスフィアを多く入手する職業が優秀。一方で、「戦士」「盗賊」「魔法使い」「勇者」といった他人を妨害するスフィアを多く入手する職業の使い勝手は劣悪。
      • 踊り子はサイコロをもう1回振れる「ヘイスト*2」や周回すると貰える金額の半分を貰える「天使のうたごえ」、商人はマーク集めがぐっと楽になる「いのりの指輪*3」「天使の指輪*4」を入手可能。どれもレベル1のスフィアなので、序盤から何個も容易に手に入る。
      • 僧侶はレベル3のスフィア「ポーション*5」やレベル4の「ハイポーション*6」がそれぞれ2レベル低い条件で手に入るので、株を購入しやすいマップであればその性能は凶悪の一言。
      • それに対して弱い職業が序盤で入手できるスフィアは、一時的に買い物料を下げるだけの「ブリザド*7」「マヒャド斬り*8」、店の値段を微減させるだけの「メラ*9」など微妙なものばかりで大変質が悪い。
      • 自分自身に効果を発揮するスフィアは基本的に時と場合を選ばなくてもそれなりの効果が期待出来るのに対して、妨害系のスフィアはその特性上最大限の効果を得るためには高額支払いゾーンなどに止まった上スフィアダイスで目的の効果のあるスフィアを引くといった作業が必要なものも少なからずあり、使用状況が限定的な上に非常にハイリスク。
      • 特に「勇者」は「戦士」と「魔法使い」から両方の悪いところを取った感があり、ドラクエの主人公からのイメージで使うととても痛い目を見る。
  • スフィアレベルの問題
    • ゲーム開始時に持っているスフィアや、職業ごとに入手できるスフィアに相当大きい性能の偏りが起きており、スフィアに設定されたレベルと碌に合わない強さのものが多数ある。
    • 特に問題なのは、序盤で入手するレベル1~2のスフィアである。
      • 最初に配られる5個のスフィアは何パターンかあるが、全員が同額のお金を貰える「メガフェニックス」と、自分だけその時点での賞金の半分を貰える「天使のうたごえ」が存在する時点で格差があることは容易に読み取れる。
    • ゲームが進み高レベルのスフィアが入手可能になると若干格差は是正されていくが、いたストのルール上、1~2周回程度の序盤は差があまりつかない仕様であるため、尚更スフィアによる差の大きさが目立ってしまう。
  • 一部の使い勝手の悪いスフィア
    • 最もひどいのは自分が次に振るダイスの目が分かるという効果の「レミラーマ」。
      • 一見便利そうに思うかもしれないが、「分かる」だけで出目操作ができるわけではないため実際は殆ど役に立たない。それどころか、他のプレイヤーにも次の目を知られてしまうため、止まるマスを見計らって増資や改築をされ、莫大な買物料を振り込むリスクの方がずっと大きい。
        一応高額支払いゾーンの手前で使用しておき、万が一振り込みが確定してしまったら妨害系スフィアをありったけはめて被害を最小限に食い止めるという使い方もできるが、やはり効果は非常に限定的且つハイリスク。
        あとは精々購入済みの空き地に差し掛かったらはめておき、空き地に止まるのが確定したら目的に合わせて改築することくらいであろうか。
        そもそも「レミラーマ」を複数所持していなければ前準備が成功する確率も1/6。狙ってはできない。

キャラゲーとしての問題点

  • キャラクター選定について
    • FFシリーズ側は『FF1』~『FF6』までの初期6作品のキャラ(2D作品時代のキャラ)が一切参戦しなかった
      • キャラ数には限りがあるものとはいえ、せめてナンバリング全作品から最低一人は登場してほしかった、というファンの意見は多い。
      • 公式での発表がない為に理由は不明だが、当時は他のFFコラボゲーでも同様の傾向があり、『FF6』までのキャラクターのゲスト出演は『キングダム ハーツII』まで行われなかった。
      • フォローとしてなのか、イベントではFF3の主人公達の初期ジョブの姿であった「たまねぎ剣士」が登場する他、チャンスカードの絵柄と、カジノのゲームに登場するドットグラフィック、マップのふたつがFF5の「タイクーン城」およびFF3・6の機体名が出る「飛空艇」であること等、FF6以前の要素もキャラ以外には存在している。
    • 参戦している『FF7』以降の作品においても、キャラクター数が若干偏っている。
      • 作品内人数が4人で最多のFF7は元からゲスト出演の多い作品であったため、「また出張ってきたのか」と他作品ファンが辟易する意見も多く見られた。
      • 逆にFF9はプレイヤーキャラとしては1人だけしか登場しておらず、それも主人公のジタンではなかった。
      • FF10のユウナは続編を含めて2つの作品に出演したとはいえ、一人だけ2バージョン用意されている為、キャラクター枠の無駄遣いだと批判されることも。
    • DQシリーズ側は各シリーズにばらけて参戦しているため、FFに比べると批判は少なめだが、いくつかの点ではファンからの批判も多い。
      • DQ3からの参加キャラが敵役の 変態パンツマスク カンダタのみ。イベントキャラも女遊び人で、主人公である3勇者は一切出ていない。
      • DQ6とDQ7からは主人公のみの登場で、BGMも使用されていない。
      • ユウナと似たような境遇として派生作品の主人公を勤めたテリーは、初出であるDQ6の青年バージョンは無くDQMの少年バージョンのみ。
  • DQ5のフローラの性格改変
    • 前述の通り、本作の登場キャラクターにはいたスト独自のキャラ付けがなされており、その描写の中身からやや賛否が分かれているのだが、中でもフローラに関しては「原作からかけ離れたキャラ付け」でなおかつ「他のキャラを馬鹿にする言動が多い」事もあって、フローラファンからかなりの批判を受けた。
      中には「ここまで来るといっそネタキャラとして面白い」という声もあるが。
    • 原作では清楚で優しい良家のお嬢様キャラだったのだが、今作では頭の悪そうなハッチャケた発言や天然なのか狙ってるのか分からない腹黒い発言、金持ちであることを鼻に掛けるような嫌味を連発するキャラになっている。
      • 例としては「よくもよくも……○○さん……末代までうらんでさしあげますわ」 「エリアを独占したらすべての店の店員さんはわたくしと同じ髪の色に染めてもらいますわ」など。
      • 同じくDQ5出身でもう一人の結婚相手候補でもあるビアンカに対しては、「山奥の村で暮らすびんぼう人のビアンカさんにこのわたくしが負けるなんて!」等、容赦のない台詞を吐き、その一方、プレイヤーにDQ5主人公がいると彼に対してやたらデレデレする。
    • キャラ改変自体も問題ではあるが、元々DQ5のヒロインについてはちょくちょく不毛な『嫁論争』(詳しくは当該記事を参照)が起きている事もあり、公式で余計な火種を追加した事に対する批判も多い。

総評

元々評価の高いいたストシリーズだけに、ボードゲームとしての評価は高い。
スフィアバトルについては新しいゲーム性を評価する声もある一方で、練りこみ不足の問題や大きくゲーム性が変わる事から、特にいたストシリーズファンから批判されることも多い。
キャラゲーとしては、DQ・FFシリーズ初のお祭り作品であり、二大RPGの大々的なコラボである事もあって非常に注目されたが、それだけに「キャラ関連の癖(特にFF)」を指摘されることになった。
とはいえ、上記のような問題点を抱えていても、DQ・FFという二大タイトルの夢のコラボの実現を素直に讃えたファンが数多くいたことも事実であり、同時に、『いただきストリート』というボードゲームを世間に知らしめることに成功したという意味でも、当ソフトの影響力は大きかったといえる。


余談

  • 年末商戦が控えていたことや発売が延期された『FF12』の穴埋めもあってか、製作発表から約3ヶ月とかなり短いスパンで年末ギリギリに発売された。
    • DQ・FFというネームバリューや当時今ほど活発でなかったコラボゲームということもあってか売れ行きは良く、結果として年明け前後の間入荷できず売り切れ店が多く発生した。
    • スフィアバトルのバランス調整が悪いことに関しても、この発売の早さが一因になっていると見る向きもある。

ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート ポータブル

【どらごんくえすと あんど ふぁいなるふぁんたじー いん いただきすとりーと ぽーたぶる】

ジャンル ボードゲーム
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 シンクガレージ
ソユーズ
発売日 2006年5月25日
定価 5,040円
廉価版 アルティメットヒッツ:2008年3月6日/2,940円
判定 なし
ポイント 偏りが大幅に悪化 (特にFF側の参戦キャラは7・9・12のみ)
特定の作品のファン以外得しないキャラ人選
なのにPSP版はおろかPS2版にもキャラが出てない作品からのステージはある

概要(PSP)

  • PSPで発売された、『Special』の後継作品。

登場キャラクター(PSP)

+ 参考:ポータブル登場キャラ

太字は新規参戦キャラおよび変更された部分。後述の仕様に伴い、初期状態でSランクのキャラは存在しない。
プレイヤーキャラとして参戦しているタイトルは 黄背景 、サブキャラも含め誰も登場していない場合は 灰背景 で記載。

ドラゴンクエストサイド
出典作品 参戦キャラ イベント専用キャラ
ドラゴンクエストシリーズ全般 スライム(D) ベビーサタン、メタルスライム、はぐれメタル、メタルキング
ドラゴンクエスト (なし) (なし)
ドラゴンクエストII 悪霊の神々
ドラゴンクエストIII そして伝説へ… 女遊び人
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち アリーナ(A)、ミネア(C)マーニャ(B) トルネコ
ドラゴンクエストV 天空の花嫁 ビアンカ(B) (なし)
ドラゴンクエストVI 幻の大地 (なし)
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち キーファ(C)マリベル(A)
ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 ヤンガス(D)、ゼシカ(A)、ククール(B)、トロデ(D)マルチェロ(A) モリー
ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド (なし) (なし)
ファイナルファンタジーサイド
出典作品 参戦キャラ イベント専用キャラ
ファイナルファンタジーシリーズ全般 (なし) チョコボ、モルボル、アルテマウェポン、デスゲイズ、ベヒーモス
ファイナルファンタジー (なし) (なし)
ファイナルファンタジーII
ファイナルファンタジーIII たまねぎ剣士
ファイナルファンタジーIV (なし)
ファイナルファンタジーV
ファイナルファンタジーVI
ファイナルファンタジーVII クラウド(B)、エアリス(C)、セフィロス(A)、ティファ(C)、ユフィ(D)
ファイナルファンタジーVIII (なし) キスティス
ファイナルファンタジーIX ジタン(B) エーコ
ファイナルファンタジーX (なし) (なし)
ファイナルファンタジーX-2
ファイナルファンタジーXI
ファイナルファンタジーXII ヴァン(C)、アーシェ(C)、バルフレア(A)フラン(B)パンネロ(D)バッシュ(B)
  • 携帯機ゆえか、キャラ数は前作の36人から24人と2/3に減少している。また、登場キャラにも大きく入れ替えがみられる。
    • また、本作はプレイヤー専用キャラが廃止されたため、DQ主人公が登場しなくなり、看板キャラのチョコボもイベント専用キャラに変更された。
  • 前作からの参戦キャラも台詞がリニューアルされている。
    • 前作では本編発売前だったためプレイヤー専用だったヴァンとアーシェにも、きちんと台詞が用意された。

いただきコイン

  • ポータブルの新要素。マップを1つクリアするごとにプレイ成績に応じていただきコインを手に入れる。手に入れたいただきコインはメインメニューの景品交換所でいろいろな景品と交換することができる。景品は以下の4種類。
+ 景品一覧
  • キャラクター(各30枚)
    • マリベル、キーファ、トロデ、マルチェロ、ユフィ、セフィロス、バッシュ、フランの8名。
  • マップ(各40枚)
    • 聖地ゴルド、ダーマ神殿、ビュエルバ、飛空艇の4種類。
  • 追加ルール(各50枚)
    • 空き地ルール*10とクイックルール*11の2つ。
  • 最強キャラクター(各40枚)
    • 各キャラの強さを「あらかじめ決められているランク」か「Sランク」から選べるようになる。
  • 全ての景品を手に入れるには1460枚ものコインが必要で、一部の景品は条件を満たさないと交換所に並ばない。このゲームにおける一種の収集要素と言えるだろう。

Specialからの変更要素

  • 空き地に建てられる建物の軒数が変更された。神殿と木の店は1軒だけ、それ以外の建物は2軒まで。
    • 木の店が1軒だけに制限された分、紙の店とわらの店が新たに建てられるようになった。
  • カジノのミニゲームはルール設定時に4種類の中から1つ選ぶようになった。
  • コンピュータを相手に勝ち抜いていく一人用モードはバトルロードと名称が変更され、前作のトーナメントと同じように決められたマップを順にクリアしていくコース戦と16人によるトーナメント戦を勝ち抜くカップ戦の2種類がある。
    • バトルロードの進行役はもちろんモリー。登場キャラクターとの会話も楽しむことができ、ゲームの進行状況に応じてセリフも変わっていく。

参戦作品の問題点

  • 前作以上にFF側の出場メンバーが偏っており、『6』までのキャラが不在なのはもちろん、『8』『10』『11』のキャラも全員不参加となってしまった
    • 結果として、ナンバリング 12作中わずか3作のキャラクターしか出演していない のは、いくらこの手の人選に正解がないと言えど批判は免れない。
    • おまけに参戦した12キャラも『FF7』5人、『FF9』1人、『FF12』6人と大きな偏りがあり、 実質『FF7』と『FF12』の独擅場 と言っても過言ではない。
      • 加えて当時FF7は派生作品(コンピレーション)の売り出し時期、FF12は発売直後と、優遇の理由を容易に察することができる
      • 特に、FF12は主要キャラ6人が全員参戦している
    • 一応、前作に登場出来なかった『FF9』主人公のジタンが参戦しているのだが、このせいで一人だけぼっち参戦という事態に。
    • FFサイドのマップは、「古代図書館」(FF5)、「オペラ劇場」(FF6)など、PS2版・PSP版いずれもキャラが登場してないFF作品を元としたものが大半である。
      • 他にはFF8やFF9から説明役・イベントキャラとしてキャラクターが1人ずつ出ているが、殆どおまけに近い。
  • 一方でDQ側も全作品ではなくなり、PS2版よりも偏りが見られる。
    • DQ4から3人、DQ8から5人も参戦している一方、DQ5はビアンカ1人だけ。一応DQ7からは新たに2人登場しているが、DQ6からは誰一人として出ていない
    • DQ1~3に関してはまだ理解できなくもないが、DQ6は十分なメインキャラがいるのにも関わらず、前作を含めてもセリフ無しの主人公しか登場していない。

総評(PSP)

本作は前作以上に露骨な作品優遇・偏りが見られ、さらにボリュームの減少や「スフィアバトル」の削除などもあって、評判は前作と比べると低めにある。
ただし、当ソフトのグラフィックやBGMの質の高さは携帯機でも衰えておらず、いただきストリートとしてゲーム性に問題があるわけでもない。あくまでPS2版に劣るというだけで、ゲーム自体は充分に楽しめる出来に落ち着いている。


その後の展開

  • 次作『いただきストリートDS』と『いただきストリートWii』では、任天堂のマリオファミリーとドラクエシリーズが共演している。
    • 『DS』では使用できるのがオリジナルキャラのみだが、これはWi-Fi対戦でキャラがかぶらないようにする配慮だと思われる。
    • 本作を最後にゲーム機における「DQ+FF」のいたストシリーズは製作されていなかったが、『いただきストリート ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー 30th ANNIVERSARY』が2017年10月19日に発売され、ドラクエ&FFでのいたストとしては10年越し以上の新作となる。
  • 携帯アプリで『DQ&FFいたストMobile』*12も出ており、こちらはPS2版・PSP版の両方からキャラクターが選抜されている。
    • 『FF13』の主人公・ライトニングと『DQ9』のヒロイン・サンディが追加されたが、それ以外のキャラは全てPS2&PSP版の使い回し。そのため『FF6』以前のキャラが居ないのは相変わらず。
    • DQ主人公勢などのプレイヤー専用だったキャラはPSP版同様やはり登場していない。その上外伝作(『X-2』、『DQM』)のキャラは今回省かれているためテリーも非参戦で、DQ勢では『DQ6』のみ省かれる形に。
    • またキャラの台詞は、PSP版に登場したキャラはPSP版、それ以外はPS2版からのコピペなため、PSP組だけ台詞がやや大人しめになっていたり、『FF9』同士のジタンとビビに一切掛け合いが無いなどの片手落ち感も。
  • 後のDS版『DQ5』には原作にいなかったフローラの姉デボラが追加されており、このデボラの性格設定に『Special』の高飛車フローラの性格が吸収されている感がある。
    • フローラ自身については、後に『DQ9』でゲスト出演した際にまたしても本作準拠の高飛車キャラになっている。他のキャラクターはおおむねオリジナル版に忠実なのに、どうして彼女だけこうなるのか…。