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ストリートファイター

【すとりーとふぁいたー】

ジャンル 格闘アクション
対応機種 アーケード
発売・開発元 カプコン
稼動開始日 1987年
判定 なし
ポイント 伝説的シリーズの記念すべき第一作目は実はマイナーだった
文字通りの「必殺」技
海外では乱入対戦によって人気を博した
ストリートファイターシリーズリンク

概要

後に対戦格闘ゲームの一大ブームを巻き起こした現在も続く超人気シリーズ『ストリートファイター』の第1作目。
後のシリーズとシステムが大きく異なるが、1vs1の対人格闘というゲーム性の基礎は本作で既に掲示されている。

キャラクター

+...

プレイヤーキャラクター

  • 隆(リュウ)
    • 1P側のキャラクター。必殺技は「波動拳」「昇拳」「竜巻旋風脚」。本作のみ赤色の靴を履いている。
  • 拳(ケン)
    • 2P側のキャラクター。性能は隆と同じ。

敵キャラクター(いずれもCPU専用)

  • 日本
    • 烈(レツ)
      • 剃髪していて、僧のような風貌をしている。かつては少林寺拳法の師範だったが、私闘を繰り返したために破門にされた破戒僧。
    • 激(ゲキ)
      • 忍者。忍術の強さを証明するために戦う。手裏剣攻撃と微塵隠れの術(テレポート)が得意技。
  • アメリカ
    • ジョー
      • マーシャルアーツ使い。裏マーシャルアーツ界のチャンプであり、ローリングソバットが得意技。
    • マイク
      • ボクサー。試合中に対戦相手を殺害したため、ボクシング界から追放された。
  • 中国
    • 李(リー)
      • 拳法家。真の格闘家と認めた人物としか戦わない。
    • 元(ゲン)
      • 殺し屋。独自の暗殺拳を使う。
  • イギリス
    • バーディ*1
      • パンクファッションの大男で、酒場の用心棒をしている。
    • イーグル
      • 成金貴族の用心棒をしており、2本の棍棒を武器とする。
  • タイ
    • アドン
      • タイ代表のムエタイ使いで、サガットの一番弟子。
    • サガット*2
      • ラストボス。タイ代表のムエタイ使いで、隻眼で長身のムエタイチャンピオン。

システム

  • パンチングゲームと融合したような体感ゲーム。
    • アップライト筐体として世に出た第1作目は攻撃ボタンに圧力センサーが内蔵されており、パンチとキックそれぞれのボタンを押した時の強さによって攻撃の威力が変化する。
      • 正確にはボタンは押すというよりもコブシを握り締めて叩くという表現が適切で、ゲーム説明のイラストでもそのように表現されている。
    • クセのある攻撃モーション。
      • 攻撃ボタンを押せば瞬時に攻撃するのではなく、動きがワンテンポ遅い*3。この仕様では細かな読み合いなど出来ようはずもなく、概ね大味なゲーム性となった主原因である。
      • 後にテーブル筐体も出回り、体感ゲーム機としての印象は抑えられた。攻撃は2ボタンから、パンチ・キックそれぞれ弱・中・強の6ボタンになっている*4。なお、圧力センサー版の仕様を引き継いだためか、攻撃はボタンを押して離した瞬間に入力が成立するようになっている。押しただけでは攻撃が出ないことに注意。
  • 体力ゲージを0にすると、生き残った側がラウンドを得る。一度では勝利(ステージクリア)にはならず、規定のラウンドを先取することで勝敗を決する。
    • 本作は2ラウンド先取制で固定(1試合につき3ラウンドまで)。引き分け時の両者ラウンド取得はないが、3ラウンド目で引き分けた場合はすでに1ラウンドを取得していた方が勝利・取得ラウンド数が同じの場合は両者ゲームオーバー(CPU戦はCPUの勝利扱い)。
    • 本作のみ、体力ゲージはプレイヤー・対戦相手ともに画面上部の中央に表示され、どちらも右から左に向かって減っていく。
      • 相手の攻撃はレバーを後ろ側に入れるとガードし、受けるダメージを無効化または軽減する事ができる。
  • 本作の魅力と特徴の一つである必殺技。
    • 一定のコマンド入力。特定の手順でレバーを入力した後、攻撃ボタンを押す事で必殺技が発動する。
  • 1Pは隆、2Pは拳で固定され、それ以外のキャラクターはCPU専用。
    • 隆と拳は胴着の色や髪、表情や靴の有無が異なるが、性能はまったく同じ。また、キャラクター別にストーリーが用意されている訳でも無い。
    • 拳で1人プレイをする場合は必ず対戦して勝たなければならない。また、ボーナスステージの「瓦割り」と「ブロック割り」は両者ともキャラクターの色が違うのみの同じグラフィックである。

問題点

  • 筐体が酷使されるので、ボタンを破損・手を怪我しないように設計されたと思われる分厚いゴム製ボタンでのプレイは、叩いた衝撃でゲーム終了後でも手がしばらく痛くなる。
    • ボタンのあまりの頑丈さに外国人仕様などと巷では囁かれた。ちなみに筐体はアタリゲームズが担当。
  • 1Pは常に左側。アップライト筐体のコイン投入口は2つ存在し右左どちらのコントローラーを使っても構わないが、1人プレイ時は必ず左配置となる。
    • そのため右配置でプレイする場合はわざわざ対戦プレイする必要があり、お金も2倍取られる。
    • 対戦プレイ(特にアップライト筐体)は入力のし易い左側でのプレイが有利とされ、勝敗を左右する要因にもなっている。

文字通りの「必殺」技

  • 想像を絶する必殺技の入力判定。続編『ストリートファイターII』など、以後のシリーズから想像出来ないほど判定はシビア。
    • そして文字通り「必殺」と呼ぶに相応しいほど高い威力を誇り、ヒットすると全体力の約4割を減らす。その威力に合わせた入力判定の厳しさに納得が出来る。
      • テーブル筐体版の昇竜拳に至っては全身無敵になる。昇拳が無敵になるシリーズ作は多いが、本作は昇竜拳後の着地まで無敵*5。しかもコマンドが難しいためなのか、他の2つと異なりガード不可
    • 対してCPU側のそれも普通に脅威。弱攻撃並のスピードでこちらの強攻撃を上回る威力を誇り、サガットの飛び道具「タイガーアタック」(後のタイガーショット)に至っては全体力の8分の5も減らす。CPUであるため入力ミスなどあるはずも無い。
      • 必殺技を容易に出せるまでは尋常ならぬ難易度を誇るが、逆に思い通りに必殺技が出せるようになると途端に難易度が激減する。とはいえ、コマンドを1回入力しただけでは出ない事が多く、繰り返し入力して運頼みのケースが多い。
    • ちなみに本作の最大体力値は全キャラ共通で48、必殺技のダメージは19(ガードさせた場合は波動拳が7、竜巻旋風脚が8)。最も威力が高いタイガーアタックのダメージは30である。
      • しかし、サガットの膝蹴りで3割強減ることもあれば6割強減ることもあったり、昇竜拳と竜巻旋風脚に至っては3ヒットし相手を即KOさせるといったこともある。これは攻撃判定と喰らい判定が重なる度にヒットした扱いになるため、本来1ヒットのはずが2回以上ヒットしてしまう事が原因であると思われる。
    • なお、その後の調べでソフトマンがいい加減だったからこういう事になっていたことが発覚。

総評

『ストリートファイター』シリーズ記念すべき1作目だが、流石にそのゲームバランスは大味の一言で、お世辞にも誉められた物では無い。
だが、この時点で既に対戦格闘ゲームとしての下地がある程度備わっている事に着目したい。これに『ファイナルファイト』のキャラクター選択や基盤を導入し、より操作性などを重視した改良を施す事で『ストリートファイターII』が出来上がるのだ。
更に必殺技を「特殊攻撃」へと概念を変えることで対戦格闘ゲームの基本システムの礎となったと言うのは少々言い過ぎであろうか?

このゲームを開発したのは、現株式会社ディンプス社長である西山隆志氏である。 因果なことに、その後彼は松本裕司氏と共にSNKに移籍して餓狼伝説龍虎の拳を手がけている。 さらに西山氏はその後、旧SNKスタッフを率いディンプスを立ち上げてストリートファイターIVの開発に関わるのだった。

余談

  • 本作初出の敵キャラクターの内、アドンとバーディーは外見を大きく変えて『ZERO』に、元は『ZERO2』はプレイヤーキャラクターとして復活。イーグルも『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』にプレイヤーキャラクターとして参戦。
    • また、未参戦キャラクターでも烈は『II』のドラマCDに、激はアメリカンコミックに登場、李は『ストIII』に関連キャラクターが登場している。
    • IV』シリーズ公式ブログにおいて「バイソンとおそらく同一人物である」と言われていたマイクは『V』の公式ホームページの「キャラ図鑑」で明瞭に別人と設定され、もはや忘れ去られた存在になっていたジョーもその後の動向が語られている。
  • パンチボタンがかなり重く外人向けかと言われており、実際北米では非常にヒットし、日本では知らない人同士の対戦などほぼありえなかったが、アメリカでは気軽に知らない人に乱入して対戦するということがよくあったという。
    カプコンのアメリカ法人であるカプコンUSAは開発担当のカプコン本社に本作の続編をリクエストし、それが連絡不足から『ファイナルファイト』を産み、改めて正式続編『ストリートファイターII』が産まれ、日本ではなじみのなかった「乱入対戦」も全世界でブレイクしたのだから世の中わからない。
  • 圧力センサー版筐体が高価なこともあり、汎用のテーブル筐体でもプレイ可能にするために「強中弱パンチキックを全部別々のボタンに振り分けたコンパネ」バージョンも販売された。
    当時としては普通ボタンは多くて3つ程度、ぶっちぎりのボタン数であるが、これも『ストII』でそのまま採用されてからは家庭用ゲーム機のコントローラーの仕様までこれに合わせて変更されるほどのブームにつながっていった。
    • 『ストII』発売当初は、この『ストI』版のコンパネで稼働しているテーブル筐体もよく見受けられた。
    • 海外版では必殺技の名称がそれぞれ次のようになっている 波動拳→「Psycho Fire」、昇拳→「Dragon Punch」、竜巻旋風脚→「Hurricane Kick」
      ゲーム中のボイスもこの名称で発音される。日本と名称が共通になったのは『ストII』から。
+ 開発秘話


家庭用移植版

ファイティング・ストリート

【ふぁいてぃんぐ・すとりーと】

対応機種 PCエンジン CD-ROM2
発売元 ハドソン
【Wii】カプコン
開発元 アルファ・システム
発売日 1988年12月4日
価格 5,980円
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年10月6日/800Wiiポイント
判定 なし

ハドソンからPCエンジンCD-ROM2ソフトとして『ファイティングストリート』のタイトルでリリースされた*6。CD-ROM2のローンチソフトの一つであり、開発はPCEと縁の深かったアルファ・システムが担当している。
同日発売であった『No・Ri・Ko』と共に、CD-ROMを使った家庭用ゲームは世界初となる。
移植度は当時の基準から見ると非常に高く、圧力センサーによる攻撃威力の変化をPCEコントローラーのボタンの押す長さで再現している。また特徴的な必殺技の出難さもしっかり反映されている。
Wiiのバーチャルコンソールにも配信されており、今でもプレイするのは容易となっている。配信価格は800Wiiポイントと高め。またVC版ではメーカーがカプコンに変更されている。

概要(PCE)

  • CD-ROM2ソフトだけあって、BGMに関しては大幅にアレンジ。今聞いても全く見劣りしない。
  • クレジットは有限だが、ボーナスステージでパーフェクトを出すとクレジットが1つ増える。
  • 方向キーいずれか一方向とセレクトボタンを押すだけで三種の必殺技が出せる裏技がある。当然ながらこれを使うと死ぬほど簡単なゲームになってしまう。
    • この裏技を使うためには、事前にハイスコアの入力画面でとある3文字を入力した上で、さらにタイトル画面でコマンドを入力する必要がある。そのためあくまでも隠し要素の救済措置に過ぎない。なおこのコマンドではクレジット数も7に増加するほか、ステージセレクトも実行可能となる。
  • 欠点はキャラクターが圧縮気味であることや、対戦外の時間が長くなっていることか。

その他の移植

国内未発売だが、海外版Xbox/PS2用ソフト『CAPCOM CLASSICS COLLECTION Vol.2』やPSP用ソフト『CAPCOM CLASSICS COLLECTION REMIXED』にも収録されている(もちろんAC版の移植であり、上記PCE版とは無関係)。
Xb/PSP版は国産の本体でも起動可能なので、海外ソフトを扱う通販ゲームショップなどで購入すれば遊ぶ事が可能だが、Xb版は海外における同ハード最後のソフトだった為、プレミアが付いている。

国内での初代ストリートファイターの移植は長年に渡り『ファイティングストリート』のみだったが、2018年10月25日に発売されたカップリングソフト『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション』に本作のアーケード版が収録された。