15話 天国直行保健室プレイ
エリアF-5の、古風な木造校舎の小中学校。
普段ならば生徒や教諭で賑わっていた校舎には、現在二人の男女がいるだけ。
一階保健室から、何かが軋むような音と、少年と女性の喘ぎ声が聞こえてくる。
白いカーテンの奥にあるパイプベッドの上。
仰向けの白い毛皮の猫獣人の少年が、涎を垂らしながら激しく喘ぐ。
「ひ、日宮さん! き、気持ちいい…!!」
そしてその白猫少年の下腹部に跨り激しく上下運動をしているのは、
銀色の長髪を持った美女。
「ケトル君、可愛い♪」
白猫少年、ケトルとは対照的に汗をかきながらも余裕の表情を浮かべ、
女性、日宮まどかは上下運動を続ける。
二人は首にはめられた首輪以外は何も着ていなかった。着ていた衣服は床に脱ぎ捨ててあった。
そして数分後。
保健室から二人の一際大きな嬌声が響き、静かになった。
「ゼェ……ゼェ……」
ベッドの上のケトルは夢心地だった。
殺し合いの開始直後、ケトルはスタート地点であるこの木造校舎を途方もなく彷徨っていた。
その時、一階でクラスメイトでありこの殺し合いにも参加させられているらしい、
銀鏖院水晶を思わせるような銀髪のロングヘアの女性と出会った。
女性は日宮まどかと名乗り、身体を売る商売をしていると平然と語った。
その後、保健室に半ば連れ込まれるように入って行ったケトルは、
ベッドに座りまどかとしばらく情報交換や他愛もない世話話をしていたのだが――。
成り行きという奴だろうか、図らずも初体験をする事となった。
(日宮さんのおっぱい……柔らかかったなぁ)
天井を見詰めながらまどかの乳房の感触を思い出すケトル。
クラスメイトで爆乳の猫族テトには及ばないかもしれないが、
それでもかなりの大きさ、そして柔らかさ、形の良さだった。
「ケトル君」
そんな事を考えていると、まどかから声が掛かった。
行為が終わった後、ベッドから下りて水を飲みに行くと言っていたが。
何事かとケトルが上半身を起こしてまどかの方を向く。
そして凍り付く。
まどかの手には銃口が自分に向けられた、確かあれは――散弾銃というもの。
散弾銃の銃口をケトルに向けるまどかの目は酷く冷酷なそれに変わっていた。
「え? ちょっ、日宮さん?」
余りに突然のまどかの行動に、戸惑いを隠せないケトルはまどかに真意を聞こうとする。
だが当のまどかはそれに答える気など毛頭ない。
そして宣告する。死刑の執行を。
「ケトル君、ごめんね………さよなら」
ドォン!!
電気が消された保健室内が大きな銃声と同時に一瞬強烈な閃光に包まれた。
9粒の鉛散弾を至近距離で胴体に食らったケトルは、
鮮血や肉片、毛皮が周囲に飛び散り、再びベッドの上に仰向けになったケトルは、
ほとんど即死の状態だった。
「~~っ……やっぱり反動がきついなぁ……」
散弾銃――レミントンM870を発砲した際の反動で痛めた腕をさすりながらまどかが言う。
そして先台をスライドさせ空薬莢を排出し次弾が発射可能な状態にし、
ベッドの上のケトルの死体を一瞥すると、保健室内の棚からタオルを取り出し、行為の後始末をする。
それを追えると床に脱ぎ捨ててあった自分の衣服を拾い身に付け始めた。
衣服を全て着終えたまどかはケトルのデイパックを漁り始める。
水と食糧、そして何やら大きめのスプレー缶を手に取る。
説明書によれば「青酸ガススプレー」らしい。つまり猛毒のガスを噴射するスプレーだ。
それらを自分のデイパックに移し替えて立ち上がった。
(ケトル君には悪いけど、これも生き残るためよ)
元々、日宮まどかはこの殺し合いに乗っていた。
名簿には自分の知り合いの名前は確認できなかった上、支給武器にも恵まれていたので、
優勝して元の世界に帰ろうと考えていたのである。
そしてスタート地点であったこの木造校舎の小中学校で、
彼女は童顔の猫獣人の少年、ケトルと遭遇した。
すぐにでも殺す事はできたが、ケトルの外見の可愛らしさ、おどおどした様子に、
彼女の中の悪戯心が刺激され、体よく保健室に連れ込み行為に及んだ。
予想通り彼はまだ童貞で、予想以上に喘ぎ、嬌声を漏らし、自身の身体に溺れていった。
長年の娼婦生活で培われてきたベッドテクニックをせいぜい自分を慰める程度の事しか、
性体験に触れていない純朴な少年が受ければそれも無理はないだろう。
もっともケトルは、少なくともまどかの事を殺し合いに乗っているとは思ってはいなかったようなので、
それで殺してしまった事に関してはさしものまどかも多少は罪悪感を感じていたがすぐに忘れた。
それで一々心を動かしていたらこの先生き残る事などできないだろう。
荷物をまとめ保健室を後にしたまどかは、レミントンM870を装備し、昇降口に向かって歩き始めた。
【ケトル@自作キャラでバトルロワイアル 死亡確認】
【残り42人】
【一日目深夜/F-5小中学校】
【日宮まどか@オリキャラ】
[状態]:健康
[装備]:レミントンM870(3/4)
[持物]:基本支給品一式、12ゲージショットシェル(20)、青酸ガススプレー(内量満タン)、
ケトルの水と食糧
[思考]:
0:殺し合いに乗る。
1:次はどこへ行こう。
2:男が相手なら、場合によっては籠絡させる。
※ケトルのクラスメイトについての情報を得ました。
※F-5小中学校周辺に銃声が響きました。
※F-5小中学校:一階保健室にケトルの死体とデイパック(水と食糧抜きの基本支給品入り)が放置されています。
≪支給品紹介≫
【レミントンM870】
レミントン社の代表的なポンプアクション式散弾銃。
操作性の高さ、頑丈さが評価され、狩猟はもとより警察機構の制式散弾銃としてよく使用されている。
使用弾薬:12ゲージショットシェル 装弾数:4発
【青酸ガススプレー】
オリジナル支給品。
猛毒の青酸ガスを充填したスプレー缶。
風向きも考慮して使わないと自分が被害に遭う恐れがある。
≪オリキャラ紹介≫
【名前】日宮まどか(ひみや-)
【年齢】28
【性別】女
【職業】娼婦
【性格】さばさばしているが、時折冷酷
【身体的特徴】銀髪で、豊乳。まだ20代前半に見える
【服装】緑色の着物、黄色い腰帯、編上靴、黒いマフラー状の布を首に巻いている
【趣味】音楽鑑賞(バラード系が好き)
【特技】ベッドテクニック、おねだり、甘える事、割と鋭い洞察力、推理力
【経歴】父親が14歳の時に事故で他界し、再婚相手の義父から性的暴行を受けていた。
現在、その義父はアルコール中毒で死亡。17の時から娼館で働き始める。
母親は現在一人暮らしをしている
【備考】長年様々な事情を持った男性と床を共にしてきたためか、
洞察力や推理力が鋭い。日本風異世界国家出身。
最終更新:2010年04月22日 00:40