ある意味最強コンビ


            , '´  ̄ ̄ ` 、
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           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ       …………
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       ,.ィ"ミミヾゝソノィ三ミヽ、
     ,.イ三>ー''"¨¨`ーミ三ミ≧、
    ,イミシ'´        `丶ミミヽ
    ノミf ,. =≡≡ミ;  ミ≧z、ヾミミ!     や ら な い か
   'ミミノ /  _ヽ ノ  r '"`ヾ!',ミミ}
   l三{  ,. '-'‐'` , '⌒ヽヾtェュ、 Wリ
   |彡!      | f:!.f:!.| `゙"''` }if
   jミシ     .:.:.:`,.エ.,´:.:..    l|!
   /^i{: : . .  ..:.:./,;Y';,ヽ、:..   リ、
  {{ 人: : ..    `"二二`'  :.. . :.トヘ
   ヾ二!: : : : : : . . _.:._ . . . . : : :.にl|
    V}、: : : : : , '´: : : ` :、: : : : ノ_ソ
     ゙i \: : : : : : : : : : : : : : : ,.イ
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          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ       …………嬉しい事言ってくれるじゃないの
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、       こんな風に誘われたのは久しぶりだ
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
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  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
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(何をやるつもりなのかな……)
D-4高原池にて、二人の男が向かい合っている所を、天海春香は茂みに隠れて盗み見た。
適当にぶらぶら歩いている時、突然視界の端に二人の男が見えた時は心臓が止まりそうな思いがした。
あの人達はゲームに乗っているのだろうか。それとも乗っていないのだろうか。
なんとか心を落ち着けて、茂みに潜んで男達が危険かそうでないかを確かめようとしているのだが……

「しかしやろうにもこの場所は少し頂けないな」
「オー、どうしてデスカ?私は野外プレイもドンと来いヨ?」
「あんたいい男だが頭の中までザーメンいっぱいのようだ。
 殺し合いの真っ最中、こんな見晴らしのいい所で交わると危なくて仕方ないじゃないか」
「オー、そうでしたそうでした。いやあ、あんた歪みねえなあ」
「嬉しい事言ってくれるじゃないの」

(なんか、何を話しているのか意味がよく分からないなあ。ザーメンって武器の事かな。
 ブーメラン的な何かかな)
春香、それは知らない方がいい。

「俺は阿倍高和だ。あんたはなんて名前なんだ?」
「私はビリー・ヘリントンと言う。新日暮里消防署の署長をやってるよ」
「何!新日暮里消防署!?」
阿倍と名乗る男は弾かれるようにベンチから立ち上がった。

(なになに!?なんなの!?)
唐突に、思わぬ反応を見せた阿倍に対して、春香は興味を向ける。
見つからないギリギリの位置まで春香は移動して、耳を澄ました。

「新日暮里消防署と言えば、選りすぐりのゲイが集まる、世界有数のハッテン場じゃないか!」

春香は一昔前のギャグ漫画ばりに見事にずっこけた。なんとか見つからなかったから助かった。

「失礼な!そんな下品な場所じゃないよ!たまたまいい漢達が消防署に集まり、
 たまたま交わるようになっちゃっただけだよ。本業はあくまで消防員デスヨ!
 世界有数のハッテン場とか言われたのも全部偶然。たまたまデスヨ!たまたま!」
「金玉だけにか……」
「そう。金玉だけにね……」
阿倍はとビリーは感慨深そうに言った。あんたらは何を言っているんだ、と春香は心の中でツッコミを入れる。

「いや、本業の方もしっかりしている事は十分承知しているつもりだ。
 さっきは下品な言い方をしてすまなかった」
阿倍はビリーに 向かって手を差し出した。差し出された手をビリーは堅く握る。
「仕方ないね」

「ところでだが、まあ聞くまでもないと思うが、ビリーはこのゲームどうするつもりだ?」
「そんなの決まってますよ!ケツホルデスはだらしねえ!バトルロワイアルだらしねえ!バトロワぶっ潰す!」
「ああ。俺も同感だ。貴重な尻穴を減らすわけにはいかないからな」
再び、がっしと握手する二人。

(二人とも殺し合いに乗る気はないみたい……)
でも何故だろう。茂みから出て行こうという気持ちは全く出てこなかった。
まあ、当り前だ。ゲイだの金玉だの尻穴だのという単語がナチュラルに出てくる会話をこなす人間に、
関わりたいと思う人間は普通いない。

「とはいえだ。俺は何をどうすればゲームがぶっ壊せるのかよく分からんからな。
 しかも、ビリーのようないい男を目にしてしまったから、今にも息子が暴発してしまいそうで気が気でない」
「オー、それは私も同じですよ!」
阿倍は少しの間考えてから、デイパックから地図を取り出した。


「ところでビリー、支給品は何だった?俺は残念な事に孫の手しかない。こんなガラクタじゃあマス掻きくらいしか出来ないな」
「私の支給品はリポビタンDデスヨ!これで精力絶倫だね!」
「つまり、お互い支給品は大外れだったってわけか!」
「そうみたいだねー」
「なんてこったい!ははははははははは!」

(なんて異常な会話なんだろう……)
大笑いする阿倍とビリー、二人の大男。何がそんなに面白いのか春香にはいまいち理解出来なかった。
とりあえず、二人が物凄く意気投合しているという事は茂みから覗いていても十二分に伝わってくる。

「そこで提案なんだがビリー、この近くにあるホテル跡と地図に書かれている廃墟に行ってみないか?
 武器として丁度いい黒光りしていて長くてガッチガチに堅い棒とかが落ちているかもしれないぞ。廃墟だけに」
「おっほっほっほっほっほ!鉄骨ですか!ちょっと勘違いしそうになったよ!阿倍さん歪みねえ!」
「わはははははははは!」
なんとも楽しそうな二人である。

「いやいや、ビリーがつい誤解しそうになった『そっちの棒』でもホテル跡に行けば楽しめるかもしれないぞ。
 どこかの建物に入ればブスリとやっていてもそうは見つからないだろう。
 まあ、廃墟でも一部屋くらいは使える部屋があるはずだ。なにせホテルだからな」
「オー、それは楽しみですね。ところで、どっちが先攻ですか?」
ビリーの質問に、阿倍は手を顎に当てて考える。どちらがどちらを掘るのか。何か上手い決め方はないだろうか。

「良かったら新日暮里消防署に伝わるパンツレスリングというスポーツでどちらが掘るかを決めないカ?」
「面白そうな提案してくれるじゃないの。じゃあホテル跡についてから、そのスポーツをやって決めるとするか。
 ルールも何も全く分からんが、俺は負けるつもり全然ないぜ?」
「フッフッフ……望むところだね」


それからも他愛のない様子で、春香にはあまり意味が分からない内容の会話を楽しげにこなしながら、二人は移動を始めた。
春香は談笑しながら遠ざかっていく二人をじっと凝視した。悪い人達ではないと思う。
ゲームには乗らないと互いに言い合っていたし、何よりも知り合ったばかりの人とあれだけ親しく出来る人が、
悪い人だとは思いたくない。でも……とにかく近寄り難い!色んな意味で!

(うー、あの人達が変な事言わなかったらこんな風に茂みに隠れる必要なんてなかったのに!)
結局春香は、茂みから体を出さないまま、そのまま隠れた状態のまま二人を追跡する事にした。
まあ、やはり春香も没個性とはいえ女の子。明らかに下ネタ塗れの会話を楽しげにこなす二人の大男には、
やはり警戒心を抱いてしまうものなのだろう。

(それにしても、あの人達の会話、だいたいの内容が下ネタだとは思うけど、一部本当に分からない単語があったなあ。
 ザーメンっていうのは結局何なんだろう。それに、ホテルで『掘る』っていうのはいったいどういう事なんだろう。
 穴掘りでもするのかな……)

一応その通り。ある意味、穴掘りで間違いはない。

【一日目/深夜/D-4 高原池】
【阿倍高和@やる夫スレ常連】
[状態]:健康
[装備]:孫の手
[所持品]:基本支給品一式(パン残り2個)
[思考・行動]
基本:対主催
1:ホテル跡に移動して使えそうな武器をゲットする

【ビリー・ヘリントン@本格的!ガチムチパンツレスリング】
[状態]:健康
[装備]:リポビタンD
[所持品]:基本支給品一式(パン残り2個)
[思考・行動]
基本:対主催
1:ホテル跡に移動して使えそうな武器をゲットする

【天海春香@アイドルマスター】
[状態]:健康
[装備]:麻酔銃(残弾数不明、本人は確認済み)
[所持品]:基本支給品一式(パン残り2個)、アイスピック
[思考・行動]
基本:誰か頼りになりそうな人を探す
1:阿倍さんとビリー兄貴を尾行する。


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最終更新:2010年01月15日 00:41
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