サコは追いかける。
先ほどの二人を。
そんな中。
ある人影を見つけた。
しかしそれは本来ありえない人の人影だった。
「……せ、せんせ、い?………?」
そう先生。
開幕宣言時に首輪を爆発させられたあの人。
白いコートに、赤いマント。
その優しげな瞳はサコを見つめて、
そして口が開いた。
「ああ!!やっと見つけたぞサコ。なぁここはどこなんだ?」
と。
まるでおかしなことを言っている。
それにサコは、
「――――え?」
としか間抜けな返事しかできなかった。
まず先生が何故生きていて、ここにいるのか。
おかしな話であった。
「―――?どうしたんだ?サコ」
「せ、先生っ!!」
サコが先生に跳びつく。
それと同時に涙があふれ出ている。
「さ、サコっ!?」
「せんせい……。ユコにキサラギにアリスも~…」
「な、何があったんだ一体!?」
そしてサコは言葉を繋ぐ。今まであった恐怖の惨事を……。
◇
「つまりはここは殺し合いの場で、キサラギたちはその被害に遭ったってわけか」
「うん…」
両者ともに声に元気がない。
当たり前と言えば、当たり前だが。
「……分かった。ふーん。…で。俺は何でそれを知らないんだ?」
サコは話さなかった。
先生が開幕時に首が飛んだことを。
話せるわけ…なかった。
「…知らない」
「まぁそうか。知ってるわけ無いか」
先生はお気楽に言うが、サコの内心はそれはそれは酷いものだった。
「……それでお前は人を殺したんだっけか」
その言葉は、先生の口から発せられた。
「つまりはお前は『半罪人』じゃないんだよ。もう」
「………それは」
「お前は立派な『罪人』ってことさ」
「――――――――っ!!」
サコの心が重くなる。
一回、オーバーヒートした心の時は感じなかったこの痛み。
先生と出会ったことで、落ち着いた心に、この言葉は、立派なナイフになっていた。
そんなサコを見てなのか最初から言おうとしたことなのか。
この男なら後者だと思われるが、
「でも、安心しろサコ。俺はお前らを見捨てない。
俺の仕事はお前らをしっかりと生還させることだから。だからもう、止めるんだ」
枯れ切ったと思われた、サコの涙が再びあふれ出た。
【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(中)
[ステータス]
LV:13 HP:69/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ
[道具]支給品一式、
[所持金]780
[思考]
基本:生きる
1:先生と行動
【先生@クリミナルガールズ】
スタンス:?
最終更新:2011年05月29日 23:44