悪魔と聖者

智代はまだ危機という危機は味わっていない。
人の死に対面などした気にはなっていないし、もちろんそれはいいことで、対面しないにこしたことはないだろう。
それゆえにまだ彼女の中には迷いがあった。
しかし彼女は対面してしまう。
あの悪魔に。
九澄大賀に。
彼女は人を殺さない。
その決意は揺らぐのだろうか?

 ◇

ここは隠されし 絶望の 聖域
悪魔が君臨するエリア。
そこに智代が降り立った。

「……ここには誰かいるかな?」

智代はいまだ1人としか会えていない少女である。
寂しいにもほどがあった。
そんな彼女はある物を見つけた。

「―――なんだろう。この金色の板きれ……?」

M0プレート。
九澄の所有物。
この金色の光が何をどう照らすかは未だ分からない。

 ◇

「ふぅ。何故私は人に会えないのだろうか?」

ため息混じりで愚痴を吐く。
もちろん、その痴女のような姿を見せたいなどでの意味では無い。
しかし言った直後に、人影を見つけた。

「―――む?あいつは確か……」

そう彼女と『彼』は出会っている。
坂上智代と九大賀。
今、智代がこんな格好しているのは大賀と出会ったから。
だから思い出すまでもなく、彼だと気付いた。
しかし会った時とナニカが違った。
というか見ただけで分かる。
手。
それが異様で異質だった。
まるで猿の様。
毛むくじゃら。
人のものではなかったのだ。

「……」

少しためらった。
話しかけるのを。
しかし話しかけようと試みる。
何分ゲームだ。
彼女自身もこんな姿になったのだから。
不思議ではない。
纏う雰囲気が全然違ってこそいるが、あり得ない話では無かった。

「おい、お前…………えっ?」

驚くのは無理もなかった。
何せいきなりこちらに向かって走り出してきたのだから。
それは狂気の目。狂喜の手が智代を襲いかかるから。
だからそれに伴い智代は逃げた。
体勢を整えるのもあるが、ただ単に今このリミッターの効かない身体で蹴り飛ばしたら、
大賀が死ぬかもしれなかったから。
それは、避けたかった。
そして鬼ごっこ、…いや、悪魔ごっこが始まった。


【1日目/朝/隠されし 絶望の 聖域】
【坂上智代@CLANNAD】
[状態]健康、騎士化、
[ステータス]
LV:40 HP:523/840 SP:78/78
ATK:76 DEF:67 SPD:54
[装備]M0プレート@エム×ゼロ、
[道具]支給品一式、空瓶、快速のタスマリン×2
[所持金]1097
[思考]
基本:生き残る
1:逃げる
2:朋也たちを探そう

【九澄大賀@エム×ゼロ】
[状態]悪魔化
[ステータス]
LV:30 HP:127/599 SP:0/30
ATK:40 DEF:36 SPD:37
[装備]悪魔の手@化物語
[道具]
[所持金]
[思考]
基本:…
1:…
[備考]
※願いを皆殺しに変えました。(モンスターも含め)
※九澄の戦闘方法もできます。(本能のまますることが多いが)
※相変わらず支給品と金は捨ててます。


成長過程(戯言遣い編) 投下順 漂浪するアナタ
私の知らない物語? 坂上智代 [[]]
九澄大賀は(人間として)退学済み 九澄大賀 [[]]

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最終更新:2011年05月29日 18:46
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