人は意外とタフネス

12:人は意外とタフネス

ジャッカル獣人の男、石黒雅則は廃校の廊下を歩く。
古びた木造校舎はかなりガタがきており、床が歩くたび異常な程軋む。
床が抜け基礎の部分が丸見えになっている場所や二階の床が抜け瓦礫が散乱している場所も多い。

「…こんな所に長居はしたくねーな…外に出よう」

支給された日本刀「鬼姫」を携え昇降口を目指す雅則。
そして瓦礫の山を越えようとした時。

ダァン! ダァン!!

「ぐあっ…」

雅則は背中から銃撃を受けその場に倒れた。
二階の床に空いた穴から階下――たった今自分の持つマカロフPM拳銃で銃撃し倒した、
ジャッカル獣人の男が倒れる場所を見下ろすは、猫耳尻尾、手足の先に毛皮を持った猫又の少女、オデッサ。

「刀…貰っておこうかな」

二階の床の穴から一階に降り立ち、うつ伏せに倒れるジャッカル獣人の男の手元に落ちている刀を拾おうとした。

「…この…!」
「!」

しかし、ジャッカル獣人の男、石黒雅則はまだ生きていた。
オデッサの足を掴み、思い切り床に引き倒す。

「に゛ゃっ!!」
「何か『ニャ』だ! このガキ! 俺を撃ったのお前だな、野郎、お仕置きし……あ? おい?」
「……あ、せ、背中、痛い」

猫又娘の様子がおかしい事に気付く雅則。

「ごほっ…が…」
「!?」

オデッサが吐血する。と同時に、オデッサの背中から赤い液体が滲み出している事に雅則は気付いた。
抱き起こすと、そこには瓦礫に混じり、鋭く突き出した金属片が。赤い液体に塗れぬめりと光っていた。

「!! な…マジかよ…そんなつもりじゃ」
「い、痛い…寒い…死にたくない……助けて……」
「ちょ、しっかりしろ! おい! あ……」

雅則の腕の中で、猫又娘は息絶えた。

「……ああ……あ」

殺すつもりは無かった。自分を殺そうとしていた相手だったが、流石に命を奪う気は無かった。
だが結果的に自分は参加者の一人の命を奪ってしまった。
罪悪感が雅則の心を襲う。

「すまない…本当に…」

近くの教室の床の上に冷たくなっていくオデッサを横たえ、許されないと分かりつつも、
雅則は謝罪の言葉を述べた。


【♀04番:オデッサ  死亡】
【残り25人】


【早朝/D-4廃校一階1年教室】
【♂03番:石黒雅則】
[状態]胴体に二発貫通銃創(命に別条無し)、罪悪感
[装備]日本刀「鬼姫」
[持物]基本支給品一式、マカロフPM(6/8)、マカロフPM予備マガジン(3)
[思考・行動]
0:殺し合いには乗らない。
1:……。
[備考]
※特に無し。


※D-4廃校一階1年教室にオデッサの死体及びデイパック(基本支給品一式)が安置されています。



【日本刀「鬼姫」】
切れ味鋭い名刀。「梅雪」と同じ刀匠が手掛けたらしい。

【マカロフPM】
旧ソ連で1952年に開発され同国軍制式となった小型自動拳銃。
携帯性に優れ、取り回しが良い銃として評価が高い。9㎜×18弾を使用する。


【名前】石黒雅則(いしぐろ まさのり)
【性別】男
【年齢】20歳
【職業】大学生
【身体的特徴】ジャッカル獣人
【性格】冷静
【備考】ヤリ○ン。男も女もイケる。身体がかなり頑丈だが過去に格闘技か何かをしていた訳では無いらしい

【名前】オデッサ
【性別】♀
【年齢】16歳
【職業】不明
【身体的特徴】黒猫の猫又。見た目は手足に毛皮が生えた猫耳娘。豊乳猫目
【性格】明朗
【備考】逆レイプ常習犯


011:ずーふぃりあしんどろーむ 目次順 013:ハイエナって良いイメージ湧かないけど

GAME START 石黒雅則 018:部外者はモニタ見ながら拍手喝采
GAME START オデッサ 死亡

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最終更新:2011年04月23日 17:23
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