バトロワのエイリアン

殺し合いが行われている場の隅に位置する灯台に、二人の高校生男子がいた。
二人とも殺し合いに乗る気はなく、またそれを確認しあったために共に行動している。

だが、この二人は普通の高校生ではなかった。
二人――風間望と支倉未起隆は、二人とも地球人ではない。
片やスンバラリア星から、片やマゼラン星雲からやってきた宇宙人であった。

「しかし、驚きましたよ。まさか僕以外にも宇宙から来た人がいたなんて…」
「それはお互いさまと言うものさ、僕もマゼラン星雲人と会うのは初めてなもんでね。」
「しかし風間さん、これからどうしましょう?」
「んー、そうだねえ……皆目見当もつかないや。」
風間はそう呑気に言うと、支給されていた食料のパンをもりもりと食べた。


「しかし日野の奴も変な事をやるもんだ…」
「日野?誰ですかそれは?」
「見ていなかったのかい?あの大広間にいたメガネの男だよ。」
「彼を知っているのですか?!」
未起隆は風間の発言に驚き、身を乗り出した。
その様に風間は咥えていたパンをのどに詰まらせむせた。
「げほげほ……そ、そんなにあわてなくても良いじゃないか、まったく。」
「あ、すいません……ですが何分急なものでしたので。」
未起隆は風間に謝ると、水を差しだした。
風間はそれを何も言わず受け取ると、ぐいと飲み干した。
「ああ、奴の名前は日野貞夫。僕たちと同じ鳴神学園に通う高校生さ。」
「そうなんですか……」
未起隆は考える。
風間は宇宙人とは言えあくまでも表の顔は一般的な高校生だ。
と言う事は恐らく日野と言う男も同じように一般的な高校生なのだろう。
そのような男に、こういった大掛かりな真似ができるのか?
71人もの人数を一気に集め、その首に首輪をつけるなど?
しかもこの首輪、少々見ただけで全容の詳細までは分からなかったがなかなか複雑極まりない技術を使っている。
どういうことなのだろう…



「なあ、未起隆くん。どうしたんだ?さっきから難しい顔で黙りこくっちゃって。」
「あ、いえ…考え事をしていました……風間さん。」
「なんだい?」
「その日野と言う男はどういう人なのですか?」
「そうだねえ…と言っても僕とあいつはクラスが違うから何とも言えないなあ。」
「そうですか…」
「ま、普通の高校生だと思うよ…もっとも、こういう場にああいう形で立っているからたぶん違うけどね。」
そりゃそうでしょう、と言おうと思ったが未起隆は口を閉じた。

「さて、これからどうするんだい未起隆くん?」
「協力者を探しましょう。幸いここに集められた人間の中には僕やあなたのように殺し合いに乗る気のない人もいるんです。その中にはきっと状況を打開してくれる人もいるはずです。」
「そうは言うけど、誰か心当たりはあるのかい?」
風間はまだ半信半疑、と言った感じで未起隆を見る。
だが未起隆は自信たっぷりに名簿を取り出した。
「東方仗助、彼に会いに行きましょう。彼は強力な味方になってくれるでしょう。」
「…分かった、君についていこう、本当は可愛い女の子についてきたいところだが今はそんな事を言っている場合じゃないからな。」
「そうですね。」

二人の宇宙人は歩き出す。





【A-7灯台/1日目朝】
【風間望@学校であった怖い話】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(アイテム確認済み、食糧小消費)
[思考]1:仗助に会いに行く
   2:殺し合いには乗らない
   3:脱出する、最悪手段は問わない

【支倉未起隆@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(アイテム確認済み)
[思考]1:仗助に会いに行く
   2:殺し合いには乗らない

【備考】
風間望はスンバラリア星シナリオからの参戦です。
未起隆の能力は制限されていますが気付いていません

012:餓えた獣に近づいてはいけない 投下順 014:恋する男の子は盲目で恋人を思うともう止まらないの
012:餓えた獣に近づいてはいけない 時系列順 014:恋する男の子は盲目で恋人を思うともう止まらないの
GAME START 風間望 047:凶兆の黒猫
GAME START 支倉未起隆 047:凶兆の黒猫

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最終更新:2011年11月18日 00:10
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