銃声が連続する。サブマシンガンでリルルが掃射して、上条が打ち消す。
快進撃につながったが、一番の理由はユーに力が戻ったことだ。駆動鎧を停止させ、回復すらやってのける。
「………インキュベーター!勝手な真似を…ッ!あれでは対幻想殺しが意味を成さない」
パァァアアアアアンンンン!と扉が破られ、ヒーローたちが乱入する。
リルルによる掃射が行われるが、フィアンマの背中から生えたもう一つの腕が防ぐ。
「…てめえだけは生かしておけねえな、フィアンマァァあああああああああ!!」
「まあ焦るなよ。俺様の目的は大天使のコントローラー作りだ。成果を見せてやるよ」
「さあ、出撃だぜ、『神の力』」
突如出現する蒼い人型の怪物。背の巨翼が上条たちに振りかかるが、右手で何とか防ぐ。
「ほう。レベルが増しているらしいな」
「……悪いが。球磨川(あいつ)と戦ってから力の感じが違うんだ。ーーー一撃で終わらせてやるよ」
『神の力』最大の一撃が上条を押しつぶしに迫るが、今まで聞いたこともないほどの轟音が響き。
『神の力』は一撃で消失した。
「な……ッ!?貴様…」
「終わりだ、フィアンマ。お前だけは許せねえよ。」
上条のたった一発の拳から、大天使を一撃で倒すほどの力が放たれる。
「ハ、ハハハハハハハッ!やっぱ最高だぜてめえ!」
苦し紛れの第三の腕など意味を成さない。放たれた力はフィアンマを呑み込み、そのまま消し去った。
「何だって……!?防御魔法が消えている!?フィアンマ、まさか…ッ!」
「そのまさかよ、黒幕さん」
IMIウージーが火を噴き、キュゥべえは破裂する。完全に殺した。
リルルは死体を見おろしながら、すがすがしそうに言った。
「終わったわね、何もかも…。」
最終更新:2011年04月13日 23:07